JPH0781060B2 - 熱可塑性エラストマ−組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマ−組成物

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JPH0781060B2
JPH0781060B2 JP61174522A JP17452286A JPH0781060B2 JP H0781060 B2 JPH0781060 B2 JP H0781060B2 JP 61174522 A JP61174522 A JP 61174522A JP 17452286 A JP17452286 A JP 17452286A JP H0781060 B2 JPH0781060 B2 JP H0781060B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は熱可塑性エラストマー組成物に関し、更に詳し
くは、加硫が不要で、かつ高温クリープ特性及び耐候性
の優れた熱可塑性エラストマー組成物に関する。
(従来の技術) アクリレート系エラストマーは優れた耐油性、耐熱性及
び耐候性等を併せ持ち、その特性を生かして自動車部品
を始め広く使われているが、当然加硫されることが前提
となる。
一方、軟質塩化ビニル樹脂として知られている可塑剤を
含有した塩化ビニル樹脂は、柔軟なゴム様感触を有し、
加硫ゴムに比べ、成形性、コスト、耐候性、着色性等に
優れており、広範囲に使用されている。しかし、高温で
のクリープ特性の面では加硫ゴムに比べ劣るため、高温
での使用が限定される。そこで塩化ビニル樹脂として高
重合度のもの又はゲル分を含むものを用いてクリープ特
性を改良する試みがなされている。さらには、ゲル分を
含む塩化ビニル樹脂に架橋されたニトリルゴムを添加す
ることにより圧縮永久歪を改良するという手法が知られ
ている(特開昭58−215442,59−51933)。しかし、これ
らの方法によっても耐候性を保持しながら100℃以上で
の高温クリープ特性(特に、圧縮永久歪、反発弾性)を
改良することは困難である。
従って、熱可塑加工が可能で、かつ、加硫をしないでも
加硫ゴムに近い高温クリープ特性を有する熱可塑性エラ
ストマーの出現が強く求められているのが現状である。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者は、かかる状況にかんがみ、前記課題を解決す
べく鋭意研究の結果、ゲル分及びカルボキシル基を有す
るアクリレート系エラストマー、カルボキシル基含有塩
化ビニル樹脂、一価又は二価の金属化合物及び可塑剤を
必須成分として含有する組成物を用いることによって、
熱可塑加工が可能で、かつ、加硫をしないでも高温クリ
ープ特性が顕著に改善されることを見出し、本発明を完
成させるに到った。
(問題点を解決するための手段) かくして本発明によれば、メチルエチルケトンに不溶な
ゲル分を10重量%以上有するカルボキシル基含有アクリ
レート系エラストマー、カルボキシル基含有塩化ビニル
樹脂、一価又は二価の金属化合物及び可塑剤を含有して
なることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物が提
供される。
本発明において用いられるカルボキシル基含有アクリレ
ート系エラストマーは、アクリレート単独重合体エラス
トマー、エチレン−アクリレート共重合体エラストマ
ー、エチレン−酢酸ビニル−アクリレート共重合体エラ
ストマー、アクリレート−アクリロニトリル共重合体エ
ラストマー、アクリレート−酢酸ビニル−アクリロニト
リル共重合体エラストマー、アクリレート−ブタジエン
−アクリロニトリル共重合体エラストマーなどにカルボ
キシル基を導入したエラストマーが挙げられるが、特に
これらのエラストマーに制限されるものではない。
上記アクリレート系エラストマーにカルボキシル基を導
入する方法としては、共重合性のあるα,β不飽和カル
ボン酸を共重合するか、α,β不飽和カルボン酸エステ
ルを共重合した後、加水分解するか、アクリレート系エ
ラストマーの製造後カルボン酸含有化合物を付加反応さ
せる等の方法を挙げることができる。
カルボキシル基の含有量は0.05〜20重量%、好ましくは
0.2〜10重量%である。0.05重量%未満では高温時の反
発弾性が必ずしも十分でなく、20重量%を越える量含有
させても意味がないばかりか他の特性上好ましくない場
合が多い。
このアクリレート系エラストマーにゲル分を含有させる
ためには、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジ
アリルマレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)
アクリレート、トリアリルトリメリテート等の分子内に
複数個の二重結合を有する単量体を共重合させるか、パ
ーオキサイド等を用いる後処理反応により分子間架橋を
生成させる等の方法を、適宜採用すればよい。
メチルエチルケトンに不溶なゲル分とは、メチルエチル
ケトン100mlに、水冷したロールで10分間素練りしたカ
ルボキシル基含有アクリレート系エラストマー0.2gを添
加し、24時間室温溶解後、80メッシュ金網で過した残
渣をいう。ゲル分は10重量%以上が必要で、好ましくは
30重量%以上である。ゲル分が10重量%未満であると、
高温クリープ特性の一つである圧縮永久歪が十分改善さ
れず好ましくない。なお、ゲル分の上限は、特に限定さ
れないが、加工性を考慮すると98%以下であることが好
ましい。
又、カルボキシル基含有塩化ビニル樹脂としては、
(1)塩化ビニルと、アクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸、ケイ皮酸等のモノカルボン酸類あるいはマレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等のジカル
ボン酸類、及びモノメチルマレート、モノエチルマレー
ト、モノブチルマレート、モノメチルイタコネート、モ
ノエチルイタコネート、モノブチルイタコネート等のジ
カルボン酸のモノエステル類とを共重合させたもの、
(2)塩化ビニルとα,β−不飽和カルボン酸エステル
類とを共重合後加水分解させたもの、及び(3)通常の
塩化ビニル共重合体製造後、カルボン酸含有化合物を付
加反応させたもの等が挙げられる。この樹脂中のカルボ
キシル基含有量は通常0.05〜20重量%、好ましくは0.2
〜10重量%である。0.05重量%未満では高温時の反発弾
性が十分改良されず、20重量%を越える量含有しても意
味がないばかりか他の特性上好ましくない場合が多い。
なお、塩化ビニル樹脂の平均重合度は特に制限されない
が、通常は500〜5,000である。
一価又は二価の金属化合物としては、Li+,Na+,K+,Cs+,M
g++,Ca++,Ba++,Zn++,Cd++等の金属の酸化物、水酸化
物、酢酸塩、プロピオン酸塩、オクチル酸塩、カプリン
酸塩、ステアリン酸塩、ナフテン酸塩等のカルボン酸
塩、チオカルボン酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩及び前
記金属とアセチルアセトン等との錯塩等が挙げられる。
これらは単独で又は二種以上を混合して使用される。金
属化合物の添加量は、アクリレート系エラストマー及び
塩化ビニル樹脂のカルボキシル基量に対し、0.1モル〜
3モルが好ましい。この金属化合物は、アクリレート系
エラストマー及び塩化ビニル樹脂中のカルボキシル基と
イオン的に反応し、アクリレート系エラストマー及び塩
化ビニル樹脂を架橋させる、いわゆるイオン架橋剤とし
て作用するものと推察される。
可塑剤としては、塩化ビニル樹脂の軟質用途に一般に使
われる可塑剤が使用可能であって、ジ−2−エチルヘキ
シルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソ
デシルフタレート、ジブチルフタレート、ジヘキシルフ
タレート等のフタル酸エステル;ジオクチルアジペー
ト、ジオクチルセバケート等の直鎖二塩基酸エステル;
トリメリツト酸エステル、ポリエステル系高分子可塑
剤;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等のエポキ
シ系可塑剤;トリフェニルホスフエート、トリクレジル
ホスフエート等のリン酸エステル系可塑剤等の単独又は
二種以上を混合したものが使用される。
カルボキシル基含有アクリレート系エラストマーとカル
ボキシル基含有塩化ビニル樹脂との混合比は0.5:9.5〜
9:1の範囲、好ましくは1:9〜8:2である。混合比率が0.
5:9.5より小さいと十分な圧縮永久歪の改良効果が発現
せず、9:1を越えると溶融流動性が低下し、加工方法が
制約され好ましくない。
本発明で使用される可塑剤量は、目的とする製品の硬度
によって適宜選択されるが、軟質ゴム様製品を得るため
には、カルボキシル基含有塩化ビニル樹脂100重量部に
対し、20〜300重量部が好ましい。
本発明における熱可塑性エラストマー組成物の製造に際
しては、一般の塩化ビニル樹脂におけると同様、安定
剤、滑剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加工助
剤、発泡剤、顔料、難燃剤、耐衝撃助剤等の各種添加剤
を必要に応じ添加することができる。また、他の重合体
を混合しても良い。
(発明の効果) 得られた組成物を押出成形、圧縮成形、カレンダー成
形、中空成形、射出成形等通常の塩化ビニル樹脂加工法
により成形することにより高温クリープ特性及び耐候性
の優れた成形品が得られる。この成形品は、その特性の
要求される自動車ウインドシール材、電線シース材、パ
ッキン類などに好適に使用することができる。
(実施例) 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
る。なお、実施例中の部及び%はとくに断りのないかぎ
り重量基準である。
実施例1 第1表に示すアクリレート系エラストマー、塩化ビニル
樹脂、マグネシウムアセチルアセトネート及びジ−2−
エチルヘキシルフタレート100部、ジブチル錫マレート
4部を160℃の熱ロールで10分間混練し、シートを得
た。これらのシートを175℃で10分間加熱プレスし、所
定の厚みのプレス試験片を作成した。
このプレス試験片の反発弾性はダンロップトリプソメー
ターを用いBS・903 Part A8:1963により、140℃で測定
した反発弾性率(%)をもって表わした。圧縮永久歪は
JISK−6301により測定した25%圧縮における100℃×70
時間後の圧縮永久歪率(%)をもって表わした。また、
耐候性はサンシャイン型ウエザロメーターにより500時
間後の試験片の変色状態を観察して評価した。結果を第
1表に示す。
実施例2 メチルエチルケトン不溶ゲル分90%、カルボキシル基含
有1.0%のブチルアクリレート−アクリロニトリル共重
合体(ブチルアクリレート:アクリロニトリル重量比7
5:25)100部、カルボキシル基含量1.8%、平均重合度2,
500の塩化ビニル樹脂100部、ジブチル錫マレート4部及
び第2表に示す金属化合物、可塑剤を用いるほかは、実
施例1と同様の実験及び評価を行った。結果を第2表に
示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メチルエチルケトンに不溶なゲル分を10重
    量%以上有するカルボキシル基含有アクリレート系エラ
    ストマー、カルボキシル基含有塩化ビニル樹脂、一価又
    は二価の金属化合物及び可塑剤を含有してなることを特
    徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
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