JPH036925B2 - - Google Patents

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JPH036925B2
JPH036925B2 JP57064744A JP6474482A JPH036925B2 JP H036925 B2 JPH036925 B2 JP H036925B2 JP 57064744 A JP57064744 A JP 57064744A JP 6474482 A JP6474482 A JP 6474482A JP H036925 B2 JPH036925 B2 JP H036925B2
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JP
Japan
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monomer
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mvc
weight
present
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JP57064744A
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JPS58183710A (ja
Inventor
Yoshito Fujiki
Hideo Hayashi
Toshiro Suganuma
Yukya Sakamoto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 本発明は電線の絶縁体及び被覆用(シース用)
の樹脂に関するものである。 塩素を含有し従つて燃焼性が小さく、さらに優
れた機械的特性によつて特長づけられたポリ塩化
ビニル(PVC)は、例えば機器内配電線の絶縁
体やシース材等として好適な重合体であるが、周
知のようにPVCは可撓性や加工性確保のために
多量の可塑剤を必要とする。このため可塑剤を原
因とした次のような問題点を有している。 (1) 接触物体に対する可塑剤の移行がある。 (2) 可塑剤が油等に抽出されて製品の特性に変動
を与える。 (3) 可塑剤が揮散して製品の機械的強度が低下す
る。 本発明者らはこれらの問題点を解決するため、
可塑剤の含有を不要化する電線被覆用の樹脂を鋭
意検討し本発明を完成した。 即ち本発明は塩化ビニル単量体に可溶であり、
しかも脂肪族ジイソシアネートを使用した、軟化
点が30〜60℃で後記単量体又は単量体混合物100
重量部あたり20〜150重量部の熱可塑性ポリウレ
タンエラストマーの共存下に、塩化ビニル単量体
又は塩化ビニル単量体及びこれと共重合可能でガ
ラス転移温度が30℃より低い単独重合体を与える
単量体との単量体混合物を水性媒体中で重合して
なる軟質熱可塑性樹脂からなる電線被覆材であ
る。 本発明において使用される新規な軟質熱可塑性
樹脂は、塩化ビニル単量体(以下MVCと称する)
又はMVC及びこれと共重合可能でその単独重合
体のガラス転移温度が30℃よりも低い単量体との
単量体混合物(以下これらをMVC系単量体と総
称する)100重量部を、MVCに可溶であり、しか
も脂肪族ジイソシアネートを使用した、軟化点が
30〜60℃の熱可塑性ポリウレタンエラストマー
(以下、MVC可溶型TPUと略す)20〜150重量
部、及び水媒体、懸濁剤、油溶性重合開始剤の存
在下で重合する製法(特公昭60−30688号公報)
により製造される。 このように本発明の軟質熱可塑性樹脂は、
MVC可溶型TPUをMVC系単量体に溶解した状
態で、MVC系単量体を重合する事によつて製造
されるのであるが、この反応の性格は明確ではな
く、MVC可溶型TPV及びMVC系単量体との間
に或種の化学的結合(即ち所謂グラフト共重合と
称する反応。)が生じるものと推定される。即ち
配合時に於けるTPUとPVCのポリマーブレンド
と比較して、本発明による生成重合体の有意義な
改良、即ち加工成形性、柔軟性、等の点において
優れている事から推察される。 本発明におけるMVC可溶型TPUとは、本発明
における軟質熱可塑性樹脂を製造する重合条件下
において、実質的にMVC系単量体に溶解するも
のであり、軟化点60゜〜30℃の物である。軟化点
60℃を越える物は、MVC系単量体に溶解しづら
くなり、又30℃未満のものでは得られた生成重合
体の引張強度、耐熱性が悪くなる。又MVC可溶
型TPUは原料として、脂肪族ジイソシアネート
を使用したものであり、黄変タイプが好ましい。 無黄変タイプは紫外線安定性が良いのに対し、
無黄変タイプ以外のものは、重合後得られる生成
重合体が着色する傾向がある。本発明に有効な
MVC可溶型TPUとして、適切な例としては、大
日本インキ化学工業(株)製の商品名パンデツクスT
−5265L、パンデツクスT−525等がある。 本発明において、MVC可溶型TPUの共存割合
は、仕込時MVC又はMVC系単量体100重量部に
対して、20〜150重量部である。 MVC又は、MVC系単量体100重量部に対して、
MVC可溶型TPU20重量部未満では、得られる生
成重合体は、満足すべき軟らかさが得られず、一
方150重量部をこえると、重合速度が遅くなつた
りして好ましくない。 本発明では、生成重合体中のMVC可溶型TPU
含量は17〜65重量%である。これは17重量%未満
では、満足すべき軟らかさが得られにくく、一方
65重量%をこえると、耐熱性が悪くなりやすく又
コストも高くなり経済的にも好ましくないからで
ある。 本発明において、MVCと共重合可能で、その
単独重合体のガラス転移温度が30℃よりも低い単
量体としては、エチレン、プロピレンなどのオレ
フイン類、塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニ
リデン類、酢酸ビニルなどのビニルエステル類、
n−ブチルビニルエーテルなどのビニルエーテル
類、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチル
ヘキシルなどのアクリル酸エステル類、メタクリ
ル酸−2−エチルヘキシルなどのメタクリル酸エ
ステル類などが挙げられる。 又、その使用量は、MVC系単量体中、好まし
くは50重量%以下、さらに好ましくは30重量%以
下である。これは50重量%をこえると、得られる
生成重合体の加工成形性、耐熱性、などが悪くな
るためである。 本発明において採用される重合方法は懸濁重合
法、乳化重合法のいずれでもよいが、懸濁重合法
において使用される懸濁剤は公知の懸濁剤であれ
ばよい。例えば部分ケン化ポリビニルアルコー
ル、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒド
ロキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、ビニ
ルエーテル−無水マレイン酸共重合体、ゼラチン
等が使用され、これらは単独又は併用してもよ
い。 また、これらの使用量は、水媒体に対し0.01〜
2重量%程度である。 本発明に於いて使用する油溶性重合開始剤は公
知の重合開始剤でよい。例えば、アゾビスイソブ
チルバレロニトリルなどのアゾ化合物、ラウリル
パーオキサイド、ジ−2エチルヘキシルパーオキ
シジカーボネート、t−ブチルパーオキシビバレ
ートなどの有機過酸化物がある。その使用量は仕
込時のMVC系単量体に対し、0.01〜2重量%程
度である。 本発明に於ける、水媒体/(MVC可溶型TPU
+MVC系単量体)の仕込比は1/1〜3/1が
良い。これは、該比が1/1未満では重合が不安
定になり、又該比が3/1をこえるのは経済的に
有利でない為である。 重合温度は30〜70℃、好ましくは40゜〜60℃が
良い。これは、30℃未満では重合速度が遅くなる
傾向があり、工業的に有利でない。又70℃をこえ
ると得られる生成重合体の耐熱性等が悪くなりが
ちで好ましくない。 尚、本発明に於ては、トリクレン、メルカプト
エタノール等の公知の連鎖移動剤を使用しても差
しつかえない。 本発明に於ける軟質熱可塑性樹脂は、PVCの
加工分野で使用されている添加剤、例えば、安定
剤、充填剤、難燃剤、顔料等を添加する事ができ
る。 本発明に於ける軟質熱可塑性樹脂を用いて電線
に被覆する方法は、PVCの加工分野で使用され
ている加工法例えば押出被覆法、インジエクシヨ
ン法等を採用することができる。 本発明による新規な軟質熱可塑性樹脂は、可塑
剤のない状態でも柔軟性を有し、難燃性、耐熱
性、耐寒性、耐候性、耐油性、非移行性の点に優
れており、電線被覆材として好適なものであり、
工業的価値は極めて大きい。 次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説
明する。実施例中の部はすべて重量部である。 シートの引張試験、加熱後引張試験、体積抵抗
率、耐油性はJISK6723で測定し、耐寒性は
JISK6301で測定し、また酸素指数はJISK7201で
測定した。 シートの移行性試験は次のようにして測定し
た。すなわち厚さ0.5m/mのプレスシートを対
象樹脂板の間にはさみ1Kg重/cm2になるように荷
重をかけギヤオーブン中に70℃、3日間放置した
後対象樹脂板の汚染度合いを目視観察した。 実施例 1 内容積10のステンレス製オートクレーブに、
MVC可溶型TPU(大日本インキ化学工業(株)製パ
ンデツクスT−5265L;1,4−ブタンジオール
を主成分とし他に1,6−ヘキサンジオールを少
量含むグリコールおよびアジピン酸からなるポリ
エステルジオールと、ヘキサメチレンジイソシア
ネートとによつて構成される、軟化点が53℃の熱
可塑性ポリウレタン)30部と純水200部、部分ケ
ン化ポリビニルアルコール(日本合成(株)製ゴーセ
ノールKH−17)0.8部、ジ−2エチルヘキシルパ
ーオキシジカーボネート0.05部を仕込み、内部の
空気をN2で置換したのち、MVC70部を仕込ん
だ。58℃で15時間反応させた后未反応単量体を除
去しこれを脱水乾燥し、粉末状の重合体90部を得
た。 得られた重合体100部に対して、ステアリン酸
バリウム1.5部、ステアリン酸亜鉛0.5部を配合
し、PVC用押出機を使つて170℃でTダイ法で
1.0m/mの厚さのシートを成形した。 このシートの物性を第1表に示す。 実施例 2 実施例1において製造された重合体100部に対
してステアリン酸バリウム1.5部、ステアリン酸
亜鉛0.5部、三酸化アンチモン5部を配合し、実
施例1と同様の方法でシートを成形した。このシ
ートの物性を第1表に示す。 比較例 1 ポリ塩化ビニル(=1050)100部に対してジ
オクチルフタレート50部、ステアリン酸バリウム
1.5部、ステアリン酸亜鉛0.5部を配合し、実施例
1と同様の方法でシートを成形した。このシート
の物性を第1表に示す。 比較例 2 比較例1において、三酸化アンチモン5部を配
合する以外比較例1と同様の方法でシートを作成
した。このシートの物性を第1表に示す。 【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 塩化ビニル単量体に可溶であり、しかも脂肪
    族ジイソシアネートを使用した、軟化点が30〜60
    ℃で、後記単量体又は単量体混合物100重量部あ
    たり20〜150重量部の熱可塑性ポリウレタンエラ
    ストマーの共存下に、塩化ビニル単量体又は塩化
    ビニル単量体及びこれと共重合可能でガラス転移
    温度が30℃より低い単独重合体を与える単量体と
    の単量体混合物を、水性媒体中で重合してなる軟
    質熱可塑性樹脂からなる電線被覆材。
JP6474482A 1982-04-20 1982-04-20 電線被覆材 Granted JPS58183710A (ja)

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