JPH0778955B2 - ディスク再生装置の回転制動方法及び回転制動装置 - Google Patents

ディスク再生装置の回転制動方法及び回転制動装置

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JPH0778955B2
JPH0778955B2 JP1083128A JP8312889A JPH0778955B2 JP H0778955 B2 JPH0778955 B2 JP H0778955B2 JP 1083128 A JP1083128 A JP 1083128A JP 8312889 A JP8312889 A JP 8312889A JP H0778955 B2 JPH0778955 B2 JP H0778955B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明はディスクを線速度一定で回転駆動して情報を再
生する装置、例えばコンパクトディスクプレーヤ(以下
CDプレーヤと称す)に関するものであり、特にそのディ
スクの駆動用モータの回転を停止せしめる制動方法及び
回転制動装置に関するものである。
(ロ) 従来の技術 近年、高密度大容量の記録媒体としてコンパクトディス
ク(以下、ディスクと称す)が普及している。かかるデ
ィスクでは高密度記録ならびに長時間再生を実現するた
め、情報は線速度一定(CLV)で記録される。このよう
なディスクを再生するCDプレーヤでは、ピックアップと
ディスクとの相対速度が常に一定となるようにディスク
駆動用モータの回転を制御するようになっているため、
ピックアップのディスクに対する半径位置によってディ
スク駆動モータの回転数が異なる。
このようなCDプレーヤでは再生中にディスクを交換する
場合、回転しているディスクをできるだけ速やかに停止
させることが望まれる。機械的なブレーキは確実且つ有
効な手段であるがコストの面で不利であるため、モータ
に逆回転駆動電圧(ブレーキパルス)を印加する電気的
なブレーキが一般的に用いられている。また、上述の如
くCDプレーヤにおけるディスクの制動を最適に行なう他
の方法として、ディスクの最内周から最外周までを複数
の領域に区分し、各領域に対する近似的なブレーキ量を
ピックアップの位置に応じて与えることが、たとえば、
実開昭63−157859号公報(G11B19/22)に開示されてい
る。しかしこの従来技術では、ディスクの最内周から最
外周までのピックアップの位置とブレーキ量との特性曲
線が線速度一定で記録されたディスクに基づく指数関数
で反比例するため、この曲線に基づいて単に領域を複数
区分して与えられるブレーキ量ではディスクの内周と外
周の夫々に近似的な誤差を生じることは免れ得ない。特
に、ディスクの回転数の変化が少ない外周に比べディス
クの回転数の変化が多い内周は近似誤差が大きくなる。
そこで、ピックアップの再生位置に応じてディスクの回
転数が変化することに着目し、たとえば、特開昭59−10
7453号公報(G11B19/22)に開示されている従来技術で
は、モータの回転数に応じてブレーキパルスのパルス幅
を変化させるよう構成されている。すなわち、ディスク
の回転を停止させる際に、直前のモータの回転数を回転
検出機構によって検出し、この回転数に応じてディスク
駆動用モータに供するブレーキパルスの出力期間を変化
させ、ディスクの回転を速やかに停止させるものであ
る。
(ハ) 発明が解決しようとする課題 上記の従来技術においてはモータの回転数を検出するた
めに、モータ内にフォトセンサ等による回転検出機構が
設けられている。このため、当該従来技術では特殊なモ
ータが必要となり、モータのコストアップを招くという
欠点があった。本発明は、上記従来技術の欠点に鑑み成
されたものであり、モータに特別な回転検出機構を設け
ることなく確実にモータを停止させることができるモー
タ制動方法及びモータ制動装置を提供するものである。
(ニ) 課題を解決するための手段 上記課題を解決するため本発明では、再生位置に対応す
るアドレス情報を含んだ情報信号が線速度一定で記録さ
れたディスクを再生している際に、モータに逆駆動電圧
を印加してディスクの回転を制御するディスク再生装置
の回転制動方法であって、ディスクに記録された情報の
中からアドレス情報を読み出すステプッと、アドレスと
そのアドレス位置が再生されているディスクの回転制動
に要する逆駆動電圧印加時間との関係を示す関数をディ
スクの最内周における最大制動時間に対し所定の時間間
隔にて等分割するステップと、この様に分割された関数
の分割点におけるアドレスを記憶するステップと、前記
ディスクから再生されたアドレスとこの分割点における
アドレスとを比較するステップと、この比較結果に応じ
て前記分割された関数から逆駆動電圧印加時間をステッ
プ近似にて算出するステップと、この逆駆動電圧印加時
間だけディスク駆動用モータに逆駆動電圧を印加するス
テップとよりなることを特徴とする。
また、再生位置に対応するアドレス情報を含んだ情報信
号が線速度一定で記録されたディスクを回転駆動するモ
ータを有し、該モータに逆駆動電圧を印加することによ
って制動するよう構成したディスク再生装置の回転制動
装置において、ディスクに記録された情報の中から再生
位置に対応するアドレス情報を読み出すためのアドレス
読み出し手段と、ディスクの最内周における最大制動時
間(M)、最大制動時間(M)を等分割して得られた所
定の時間間隔(I)、及びアドレスとその位置の最適制
動時間との関係を示す関数を前記所定の時間間隔(I)
で分割したときの各分割点におけるアドレス(A0,A1,A
2,A3,・・・,Ai)を記憶した記憶手段と、再生位置に対
応するアドレス情報と前記記憶手段に記憶された分割点
におけるアドレス情報にもとづいて比較すると共に前記
モータの制動時間を前記分割された関数からステップ近
似にて算出する制御手段と、該算出された制動時間だけ
前記モータに逆駆動電圧を印加することによりディスク
の回転を停止させるモータ制御手段を有することを特徴
とする。
(ホ) 作用 線速度一定で記録されたディスクを再生する場合、アド
レス(再生時間)と回転数の関係は第4図に示すように
なる。また、回転しているモータに逆方向駆動電圧を印
加して制動する場合、モータを完全に停止させるために
必要な制動時間T(逆電圧印加時間)は、モータの回転
数に比例する。従って、アドレス(再生時間)と制動時
間との関係は第5図に示すようになる。そこで同図に示
されるように、最大制動時間Mを所定の間隔Iで分割
し、その分割点におけるアドレス(A0,A1,A2,A3・・・,
Ai)を記憶手段にあらかじめ記憶しておくことにより、
記憶手段に記憶されたアドレスの位置における最適制動
時間を算出できる。尚、ここで、前記間隔Iは一定でも
よいし、あるいは適宜変化させても良い。従って、制動
時に、再生位置のアドレスに最も近い記憶アドレスの制
動時間を算出することによって、適切な制動時間が決定
できる。
(ヘ) 実施例 以下本発明の一実施例につき、図面を用いて説明する。
第1図は本発明によるCDプレーヤの主要部の構成を示し
たブロック図であり、図において、(1)はディスク
(2)に記録された情報を再生するためのピック・アッ
プであり、フォーカス、トラッキング・サーボ回路
(3)によってトラッキング方向及びフォーカス方向の
制御がなされる。(4)はピック・アップ(1)によっ
て再生された信号からアドレス情報を読み出すアドレス
読み出し手段(4a)を有すると共に音声デジタル信号の
誤り訂正等を行うデジタル信号処理回路である。(5)
はデジタル信号処理回路(4)によって読み出されたア
ドレスと、後述のデータが記憶された記憶手段(6)の
データとからディスクの制動時間を決定する制御回路、
(8)はディスク駆動用スピンドルモータ(7)を回転
制御するためのスピンドルモータ制御回路であり、ディ
スクの停止時には制御回路(5)によって決定された制
動時間だけスピンドルモータ(7)に印加する電圧の極
性を反転させモータにブレーキをかける。
記憶手段(6)には第2図に示すように、ディスクが最
も速く回転しているとき(ディスクの最内周を再生して
いるとき)の最大制動時間(最内周における最適な制動
時間)Mと、所定の時間間隔(最大制動時間を等分割し
た分割ステップ当りの制動時間における分割時間間隔)
Iと、アドレスとそのアドレス位置の最適制動時間との
関係を示す関数を上記の所定の時間間隔Iで分割したと
きの各分割点におけるアドレス(A0,A1,A2,A3,・・・,A
i)とがデータとしてあらかじめ記憶されている。
次に上記のように構成された回路の動作について第3図
に示すフローチャートにもとずいて説明する。ディスク
再生中に操作者の停止操作等によって、(ステップ1)
でブレーキ動作が指令されたと判断すると、アドレス読
み出し手段(4a)によって読み出された現在位置のアド
レスAnを記憶する(ステップ2)とともに、記憶手段
(6)に記憶されたディスク最内周における最大制動時
間Mを内部変数Tに記憶させ(ステップ3)、さらにル
ープ変数iに0を記憶させ初期化する(ステップ4)。
次に(ステップ2)で記憶した現在位置のアドレスAnと
内部変数Tに基づいて最大制動時間を等分割して得られ
た所定の時間間隔Iの分割点におけるアドレス(A0,A1,
A2,A3,・・・,Ai)が記憶手段(6)に記憶されたアド
レスAiとを比較し(ステップ5)、この(ステップ5)
による比較結果がAn>Aiであれば内部変数Tから記憶手
段(6)に記憶された所定の分割時間間隔Iを減じ(ス
テップ6)、さらにループ変数iをインクリメントする
(ステップ7)。然る後、(ステップ5)に戻り、この
インクリメントされた分割点におけるアドレスAiと現在
位置のアドレスAnとが比較され、(ステップ5)による
比較結果がAn<Ai若しくはAn=Aiになるまで(ステップ
5)、(ステップ6)および(ステップ7)による分割
ステップ当りのステップ近似を繰り返し実行する。そし
て、(ステップ5)で現在位置のアドレスAnと分割点に
おけるアドレスAiとの比較結果がAn>Aiでないと判断さ
れると、その時の分割点におけるアドレスAiの内部変数
Tの値が最適の制動時間であり、この内部変数Tの値に
基づく期間スピンドルモータ(7)に印加する電圧の極
性を反転させ、その制動時間だけモータにブレーキをか
ける(ステップ8)。
以上、本実施例によればモータの最適制動時間を近似的
に算出しかかる制動時間だけモータに逆駆動電圧を印加
するようにしたので、迅速且つ確実にディスクの回転を
停止させることができる。
尚、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、
他の変更も可能である。例えば、上記実施例では、アド
レスとそのアドレス位置の最適制動時間との関係を示す
関数を所定の時間間隔Iで分割するようにしたが、この
分割間隔は一定である必要はなく、必要に応じて適宜変
更するようにしてもよい。また、上記実施例では、制動
時間は最大制動時間から時間間隔Iを所定回数だけ減算
して求められているが、これに代えて、分割点のアドレ
スとこれに対応する制動時間とを対応させて記録手段に
記憶させておき、記憶手段に記憶されたアドレスのう
ち、制動時に再生されるアドレスに最も近いアドレスを
選び、このアドレスに対応する制動時間を記憶手段から
読み出して、モータの制動時間とするようにしてもよ
い。
(ト) 発明の効果 以上本発明に依れば、ディスクを回転させるモータに逆
駆動電圧を印加して制動する際、ディスクに記録された
情報の中からアドレス情報を読み出すステップと、アド
レスとそのアドレス位置が再生されているディスクの回
転制動に要する逆駆動電圧印加時間との関係を示す関数
をディスクの最内周における最大制動時間に対し所定の
時間間隔にて分割するステップと、この様に分割された
関数の分割点におけるアドレスを記憶するステップと、
前記ディスクから再生されたアドレスとこの分割点にお
けるアドレスとを比較するステップと、この比較結果に
応じて前記分割された関数から逆駆動電圧印加時間をス
テップ近似にて算出するステップと、この逆駆動電圧印
加時間だけディスク駆動用モータに逆駆動電圧を印加す
るステップとにより、ディスクの最内周における最大制
動時間(M)、最大制動時間(M)を等分割して得られ
た所定の時間間隔(I)、及びアドレスとその位置の最
適制動時間との関係を示す関数を前記所定の時間間隔
(I)で分割したときの各分割点におけるアドレス(A
0,A1,A2,A3,・・・,Ai)を記憶し、記憶された分割点に
おけるアドレス情報にもとづいて再生位置に対応するア
ドレス情報を比較すると共にモータの制動時間を前記分
割された関数からステップ近似にて算出し、この算出さ
れた制動時間だけモータに逆駆動電圧を印加するように
したので、ディスクの内周と外周の夫々に近似的な誤差
を生じることなくディスクを確実に停止させることがで
きる。また、制動時間の算出はディスクに記録されたア
ドレスに基づいて行なうので、モータに特別な回転検出
機構を設ける必要がなく簡単な構成で実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるCDプレーヤの主要部のブロック
図、第2図は記憶手段の内容を示す図、第3図は本発明
の動作を示すフローチャート、第4図はアドレス(再生
時間)と回転数の関係を示すグラフ、第5図はアドレス
(再生時間)と制動時間との関係を示す図である。 (4a)……アドレス読み出し手段、(6)……記憶手
段、(5)……制御回路、(8)……スピンドルモータ
制御回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】再生位置に対応するアドレス情報を含んだ
    情報信号が線速度一定で記録されたディスクを再生して
    いる際に、ディスク駆動用モータに逆駆動電圧を印加し
    てディスクの回転を制動するディスク再生装置の回転制
    動方法であって、 アドレスとそのアドレス位置が再生されているディスク
    の回転制動に要する逆駆動電圧の印加時間との関係を示
    す関数において、前記印加時間を最内周における印加時
    間を起点に所定の時間間隔にて等分割し、該分割された
    印加時間に対応して分割された関数の分割点におけるア
    ドレスを予め記憶するステップと、 ディスクに記録された情報信号の中から再生位置に対応
    するアドレス情報を読み出すステップと、 ディスクから読み出された再生位置に対応するアドレス
    情報と前記分割点におけるアドレスとを比較するステッ
    プと、 この比較結果に応じて前記分割された関数から逆駆動電
    圧の印加時間をステップ近似にて算出するステップと、 この算出された逆駆動電圧の印加時間だけディスク駆動
    用モータに逆駆動電圧を印加するステップとよりなるこ
    とを特徴とするディスク回転装置の回転制動方法。
  2. 【請求項2】再生位置に対応するアドレス情報を含んだ
    情報信号が線速度一定で記録されたディスクを回転駆動
    するモータを有し、該モータに逆駆動電圧を印加するこ
    とによってディスクの回転を制動するよう構成したディ
    スク再生装置の回転制動装置において、 ディスクの最内周における最大制動時間(M)、所定の
    時間間隔(I)、及びアドレスとそのアドレス位置が再
    生されているディスクの回転制動に要する制動時間との
    関係を示す関数において、前記制動時間を前記最大制動
    時間(M)を起点に前記所定の時間間隔(I)にて等分
    割し、該等分割された制動時間に対応して分割された関
    数の分割点におけるアドレス(A0,A1,A2,A3・・・,Ai)
    を記憶した記憶手段と、 ディスクに記録された情報信号の中から再生位置に対応
    するアドレス情報を読み出すためのアドレス読み出し手
    段と、 ディスクから読み出された再生位置に対応するアドレス
    情報と前記記憶手段に記憶された分割点におけるアドレ
    スとを比較すると共にこの比較結果に基づいて前記モー
    タの制動時間を前記分割された関数からステップ近似に
    て算出する制御手段と、 この算出された制動時間だけ前記モータに逆駆動電圧を
    印加することによりディスクの回転を停止させるモータ
    制御手段を有することを特徴とするディスク再生装置の
    回転制動装置。
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