JPH0770215A - 水性被覆組成物の耐水白化性を改善する多段重合ラテックス - Google Patents

水性被覆組成物の耐水白化性を改善する多段重合ラテックス

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JPH0770215A
JPH0770215A JP6113565A JP11356594A JPH0770215A JP H0770215 A JPH0770215 A JP H0770215A JP 6113565 A JP6113565 A JP 6113565A JP 11356594 A JP11356594 A JP 11356594A JP H0770215 A JPH0770215 A JP H0770215A
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polymerized latex
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ビクトリア・アン・ディマーエスト
Donald Alfred Winey
ドナルド・アルフレッド・ウィニー
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オットー・カール・ジーマン
Mark Peter De Grandpre
マーク・ピーター・デ・グランドプレ
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水性被覆組成物の耐水白化性を改善するため
に有用な多段重合ラテックスを提供する。 【構成】 本発明の多段重合ラテックスは、Tgが約0
℃〜約−30℃である約50〜約95重量%の少なくと
も一つの第1の重合ポリマーステージと、Tgが約0℃
〜約80℃である約5〜約50重量%の少なくとも一つ
の第2の重合ポリマーステージとを含んでなる多段重合
ラテックスであって、該多段重合ラテックスから生成さ
れる被膜が、改善された耐水白化性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は多段重合ラテックスに関する。特
に、本発明は、水性被覆組成物の耐水白化性を改善する
ために有用な多段重合ラテックスに関する。また、本発
明は、水性組成物の耐水白化性を改善するのに有用な多
段重合ラテックスの製造方法に関する。一般に、多段重
合ラテックスはこれらの水性組成物においてバインダー
として作用する。
【0002】外部用水性被覆剤、例えば、シーラーやレ
ンダリングは、雨、みぞれ、雪などの変化に富んだ厳し
い気候条件にさらされている。本明細書中で使用する”
シーラー”とは、透明で充填材を含まないポリマー被覆
剤を意味し、例えば、木材、コンクリート、プラスター
などの基体に適用され、基体の表面を保護し、外観を向
上させるものである。本明細書中で使用する”レンダリ
ング”とは、主としてラテックスバインダー及びデコラ
ティブフィラー(decorative filler) からなる非着色被
覆剤(non-pigmented coating) を意味する。これらの気
候条件の下では、シーラーやレンダリングは、長期間水
と接触している。これらの被覆剤は水性であるので、水
と接触すると白化し易く、ときには相当顕著に白化す
る。この白化は美感上好ましくないものである。
【0003】本明細書中で使用する”耐水白化性”と
は、被覆剤の水との接触中に白化することに対する耐性
を意味する。水白化性は、例えばシーラーやレンダリン
グなどの非着色の被覆剤において特に関心が持たれてい
る。これは、白化が目立ち、美感を害するからである。
水白化性は、暗色の基体に適用されるシーラーやレンダ
リング、あるいは暗色のフィラーを使用して製造される
レンダリングにおいて、更に関心が持たれている。耐水
白化性を改善する水性被覆剤用のラテックスバインダー
が必要である。
【0004】被覆剤やマスチック用のバインダーとして
使用される多段重合ラテックスは当該分野において公知
である。マスチック被覆剤、コーキング剤、及びシーラ
ント中でバインダーとして使用される多段重合ラテック
スは、EP 0522789に開示されている。特に、
EP 0522789には、低温柔軟性や耐吸塵性(dir
t pick-up resistance) が要求される用途に有用な多段
重合ラテックスを含む熱可塑性エラストマー組成物が開
示されている。
【0005】本発明の第1の態様では、Tgが約0℃〜
約−30℃である約50〜約95重量%の少なくとも一
つの第1の重合ポリマーステージと、Tgが約0℃〜約
80℃である約5〜約50重量%の少なくとも一つの第
2の重合ポリマーステージとを含む多段重合ラテックス
であって、該多段重合ラテックスから生成される被膜
が、改善された耐水白化性を有する多段重合ラテック
ス、を提供する。
【0006】本発明の第2の態様では、該多段重合ラテ
ックスを約3〜約100重量%含む水性被覆組成物を提
供する。
【0007】一般的に、Tgの高いラテックスほど、T
gの低いラテックスよりも耐水白化性が優れている。本
発明の多段重合ラテックスは、バランスのとれた耐水白
化性、被膜形成特性、及び柔軟性が要求される用途に適
した特性を提供する。
【0008】本発明の多段重合ラテックスは、特に、水
性被覆組成物中のバインダーとして有用である。本発明
の好ましい態様では、水性被覆組成物には、シーラ及び
レンダリングを含む。多段重合ラテックスの重要な利点
は、改善された耐水白化性を有する水性被覆剤の配合物
を提供できることである。多段重合ラテックスの耐水白
化性は、水性被覆剤のバインダーが、全体として同じ組
成の、単一段重合ラテックス(single staged latex)又
は別々に製造した単一段重合ラテックスのブレンドであ
る場合よりも優れている。”単一段重合ラテックス”と
は、重合中ずっと単一のモノマー組成を有するラテック
スを意味する。
【0009】本発明の多段重合ラテックスは、それぞれ
が少なくとも2つの区別可能なポリマーステージ(dist
inct polymer stages)を含むラテックス粒子から構成さ
れる。ラテックス粒子中の”区別可能なポリマーステー
ジ”とは、各ステージのモノマー組成が異なっており、
そのため、各ステージのポリマーの特性、例えば、Tg
を異ならせることができるものを意味する。多段重合ラ
テックスは、多段化法(multi-staged process)によって
製造される。”多段化法”とは、2以上の区別可能なモ
ノマー混合物を逐次的に重合する方法を意味する。かか
る多段重合ラテックスを製造するために乳化重合法を使
用することが、当該分野においてよく知られている。
【0010】異なる組成の高分子量のポリマーは相溶性
があまりないため、大部分の多段重合ラテックスは少な
くとも2つの区別可能なポリマーステージを有する粒子
を含んでいる。かかる粒子は、形態学的にいくつかの形
状、例えば、コアが第1の重合ポリマーステージでシェ
ルが第2の重合ポリマーステージであるコア/シェル、
反対にコアが第2の重合ポリマーステージでシェルが第
1の重合ポリマーステージであるコア/シェル、シェル
が不完全にコアをカプセル化しているコア/シェル構造
(ときには、”ローブ(lobed) ”又は”ストロベリー(s
trawberry)”形状と呼ばれる)、一つのポリマーステー
ジが他のポリマーステージ中に多数の不連続なドメイン
を形成する相互侵入網目粒子(interpenetrating netwo
rk particles) などの不均質構造などを有することがで
きる。この形態学的な形状は、当該分野において知られ
ている種々の方法で決定することができる。染色法を用
いた走査透過型電子顕微鏡の使用が、ステージ間の外観
上の違いを強調するために適している。本発明のいくつ
かの多段重合ラテックスの電子顕微鏡写真は、第2の重
合ポリマーステージが第1の重合ポリマーステージ中
に、不連続なドメインを形成していることを示してい
る。
【0011】少なくとも一つの第1の重合ポリマーステ
ージのTgは少なくとも一つの第2の重合ポリマーステ
ージのTgよりも低いことが好ましい。各ポリマーステ
ージのTg、すなわちガラス転移温度はFox の方程式、
1/Tg[ポリマー、P(A/B/N)]=WA /Tg
[モノマーA]+WB /Tg[モノマーB]+WN /T
g[モノマーN](式中、WN はモノマーNの重量率)
などにより近似することができる。第1の重合ポリマー
ステージのTgは約0℃〜約−30℃であり、第2の重
合ポリマーステージのTgは約0℃〜約80℃である。
第2の重合ポリマーステージのTgは約30℃〜約60
℃が好ましく、さらに、該第2の重合ポリマーステージ
のTgは約45℃〜約60℃がより好ましい。多段重合
ラテックスは、約50〜約95重量%の第1の重合ポリ
マーステージと、約5〜約50重量%の第2の重合ポリ
マーステージとを含む。該多段重合ラテックスは、約7
5〜約90重量%の第1の重合ポリマーステージと、約
25〜約10重量%の第2の重合ポリマーステージを含
むことが好ましい。該多段重合ラテックスは、約75〜
約80重量%の第1の重合ポリマーステージと、約25
〜約20重量%の第2の重合ポリマーステージを含むこ
とがより好ましい。
【0012】多段重合ラテックスは、多段化法における
各ステージで少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマ
ーを付加重合することによって製造される。例えば、メ
チルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリ
レート、2−エチルヘキシルアクリレート、デシルアク
リレート、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレー
ト、i−ブチルメタクリレート、i−ボルニルメタクリ
レート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエ
チルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート及び
t−ブチルアミノエチルメタクリレートを含むアクリル
酸エステルモノマー;アクリルアミド又は置換アクリル
アミド;メタクリルアミド又は置換メタクリルアミド;
スチレン又は置換スチレン、ブタジエン;ビニルアセテ
ート又は他のビニルエステル;ビニルエーテル;アクリ
ロニトリル又はメタクリロニトリルなどを使用すること
ができる。低レベルのエチレン性不飽和カルボン酸、例
えば、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、マレイ
ン酸、フマル酸などを、ポリマーバインダーの重量を基
準として0〜5重量%のレベルで使用することができ
る。
【0013】本発明の多段重合ラテックスは、架橋用モ
ノマー、例えば、アリルメタクリレート;ジビニルベン
ゼン;ジアリルマレエート;ブチレングリコーリジアク
リレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ト
リメチロールプロパントリメタクリレートを含む多官能
性アクリレート及びメタクリレートなどを含んでいても
よい。多段重合ラテックスの第1のステージ及び第2の
ステージはいずれも、架橋することができる。しかしな
がら、多段重合ラテックスの各ステージ中に添加される
架橋用モノマーの量は、適切な被膜生成に必要な量によ
り制限される。
【0014】多段重合ラテックスの各ステージ中のモノ
マーは、アニオン性、カチオン性、若しくは非イオン性
界面活性剤又は分散剤、又はアニオン性界面活性剤と非
イオン性界面活性剤の混合物などのこれらの相溶性混合
物で、例えば、界面活性剤や分散剤を、モノマーの重量
を基準として約0.05重量%〜約5重量%用いて乳化
することができる。適当なカチオン性分散剤としては、
ラウリルピリジニウム塩化物、セチルジメチルアミンア
セテート、及びアルキルジメチルベンジルアンモニウム
塩化物であって、炭素原子数8〜18のアルキル基を有
するものが挙げられる。適当なアニオン性分散剤として
は、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアルカリ脂
肪アルコールスルフェート(alkali fatty alchol sulfa
tes);イソプロピルベンゼンスルホネートカリウムなど
のアリールアルキルスルホネート;オクチルスルホスク
シネートナトリウムなどのアルカリアルキルスルホスク
シネート;オキシエチレン単位を1〜5個有するt−オ
クチルフェノキシポリエトキシエチルスルフェートナト
リウムなどのアルカリアリールアルキルポリエトキシエ
タノールスルフェート又はスルホネートなどが挙げられ
る。適当な非イオン性分散剤としては、例えば、炭素原
子数7〜18のアルキル基及び約6〜約60個のオキシ
エチレン単位を有するアルキルフェノキシポリエトキシ
エタノール、例えば、ヘプチルフェノキシポリエトキシ
エタノール類;ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、オレイン酸、又はトール油中に見いだされるような
酸の混合物などの長鎖カルボン酸の6〜60個のオキシ
エチレン単位を有するエチレンオキシド誘導体;オクチ
ル、デシルラウリル又はセチルアルコールなどの長鎖ア
ルコールの6〜60個のオキシエチレン単位を含むエチ
レンオキシド縮合物;ドデシルアミン、ヘキサデシルア
ミン及びオクタデシルアミンなどの長鎖又は分岐アミン
の6〜60個のオキシエチレン単位を含むエチレンオキ
シド縮合物;及び、1以上の疎水性プロピレンオキシド
セクションとエチレンオキシドセクションとのブロック
コポリマーが挙げられる。ヒドロキシエチルセルロー
ス、メチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリビニルア
ルコールなどの高分子量ポリマーをエマルション安定剤
及び保護コロイドとして使用することができる。
【0015】幅広い各種の乳化剤が乳化重合に使用でき
ることが知られているが、耐水白化性がこれらの物質の
タイプやレベルによって異なることもまた知られてい
る。例えば、エチレンオキシド単位が約10以上である
ポリ(エチレンオキシド)の大きなブロックを含む乳化
剤は、非イオン性、アニオン性又はカチオン性のいずれ
であろうと、耐水白化性にとっては、特に好ましくな
い。かかる乳化剤としては、TRITON(商品名)
X−405 界面活性剤(TRITONは、UnionCarbi
de の登録商標である)、AEROSOL(商品名)
A 103 界面活性剤(AEROSOLは、American
Cyanamid の登録商標である)、ALIPAL(商品
名) EP−120 界面活性剤(ALIPALは、GA
F Chemicals Corp. の登録商標である)などが挙げられ
る。例えば、エチレンオキシド単位が約10以下である
か又はポリ(エチレンオキシド)を含んでいないものの
ような、ポリ(エチレンオキシド)の小さなブロックを
含む乳化剤は、耐水白化性を改善するために好ましい。
かかる乳化剤としては、SIPONATE(商品名)
DS−4(SIPONATEは、Alcolac,Ltd.の登録商
標である)、ALIPAL(商品名) CO436(A
LIPALは、GAF Chemical Corp.の登録商標であ
る)、AEROSOL(商品名) OT(AEROSO
Lは、American Cyanamid の登録商標である)、ラウリ
ル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。当該分野において
は、乳化剤を慎重に選択し、これらの使用レベルを最小
限にしなければならないことが知られているが、これ
は、それらにより、水性被覆剤の耐水白化性を減少させ
られるからである。
【0016】乳化重合は、付加重合の開始に適当なラジ
カルを生成することのできるフリーラジカル先駆体、例
えば、過硫酸アンモニウム又は過硫酸カリウムなどの熱
分解によって開始することができる。また、かかるフリ
ーラジカル先駆体を、メタ重亜硫酸カリウム、チオ硫酸
ナトリウム又はホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリ
ウムなどの還元成分を含むレドックス系の酸化成分とし
て使用することができる。フリーラジカル先駆体及び還
元剤は共に以下でレドックス系と呼ばれる。これらは、
使用されるモノマーの重量を基準として約0.01%〜
約5%のレベルで使用することができる。レドックス系
の例としては、t−ブチルヒドロペルオキシド/ホルム
アルデヒドスルホキシル酸ナトリウム/Fe(II)、
及び、過硫酸アンモニウム/重亜硫酸ナトリウム/ヒド
ロ亜硫酸ナトリウム/Fe(II)が挙げられる。重合
温度は約20℃〜約95℃を使用することができる。
【0017】多段重合法における各ステージでは、熱重
合又はレドックス重合を用いることができる。所定のス
テージで重合されるモノマーの全部又は一部を含むモノ
マーエマルションは、該モノマー、水及び乳化剤を用い
て調製することができる。開始剤の水溶液は別途調製し
てもよい。モノマーエマルション及び開始剤溶液は、該
多段重合法におけるいずれのステージでも、乳化重合工
程中にわたり重合容器中に一緒に入れることができる。
反応容器は、当初よりシードエマルションを含んでいて
もよく、さらに、初期投入量の重合開始剤を含んでいて
もよい。反応容器中の内容物の温度は、重合反応によっ
て発生する熱を冷却して除去するか、又は反応容器を加
熱することにより調整することができる。第1ステージ
のモノマーエマルションの添加終了後、重合反応混合物
を所定の温度で所定時間保持し、追加の重合開始剤を投
入し、第2の若しくは次のステージの重合を行うことが
できる。同様に、最終ステージのモノマーエマルション
の添加終了後、重合反応混合物を所定の温度で所定時間
保持し、及び/又は、追加の重合開始剤で処理して、周
囲温度まで冷却することができる。多段化法としては2
段法が好ましい。2段法の中でも、第2のステージがレ
ドックス法によって製造されるものが好ましい。第2の
ステージがワンショットレドックス法によって製造され
る2段法がより好ましい。”ワンショット(one-shot)”
レドックスとは、反応容器に、モノマーを一括添加する
ものを意味する。
【0018】メルカプタン、ポリメルカプタン、アルコ
ール及びハロゲン化合物を含む連鎖移動剤は、ポリマー
バインダーの分子量の調整のため、重合混合物中にとき
どき使用される。連鎖移動剤は、2段重合のいずれかの
ステージにおいて、適当量使用することができる。一般
的には、C4 〜C20アルキルメルカプタン、メルカプト
プロピオン酸、又はメルカプトプロピオン酸のエステル
を、ポリマーバインダーの重量を基準として、0%〜約
3%使用することができる。ポリマーステージの重量平
均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィーで測定して、
約100,000〜約10,000,000である。
【0019】当該分野においてはよく知られているよう
に、ラテックス粒度の調整は、本発明の多段重合ラテッ
クスに適用可能な各種の手段によって行うことができ
る。本発明の多段重合ラテックスでは、第1のステージ
のモノマーエマルションの一部を添加及び重合すること
によってラテックス粒子を生成することが好ましい。か
かる重合法によれば、エマルションの最終的な粒度をよ
り小さく、例えば150nm以下にし易い。
【0020】一般的には、多段化法により製造されるラ
テックスは、全体として同じ組成の単一段重合法により
製造されるラテックスと比較して耐水白化性が優れてい
る。さらに、多段重合ラテックスの粒度は、耐水白化性
に大きな影響がある。一般的には、粒度が大きいラテッ
クスほど、粒度が小さいラテックスより耐水白化性が劣
る。好ましい粒度は、光散乱技術を使用するBrookhaven
BI-90粒度計を用いて測定して約250nm以下であ
る。多段重合ラテックスの粒度は、耐水白化性を改善す
るためには、150nm以下がより好ましく、100n
m以下が最も好ましい。多段重合ラテックスの粒度の下
限範囲は、小粒度のラテックスを合成するための条件で
あって、耐水白化性に悪影響を及ぼすことがある条件、
例えば界面活性剤の量などによって制限される。
【0021】乳化重合工程中のpHは、多段重合ラテッ
クスの耐水白化性に影響がある。2段乳化重合を全てに
わたって中和せずに又は調整された少量で中和して行
い、工程中のpHを約6.0以下とすると、優れた耐水
白化性を有する多段重合ラテックスを得ることができ
る。換言すれば、重合開始前に反応容器充填物を緩衝液
で処理して、あるいは第1の重合ポリマーステージをp
H約7.0に中和することにより、工程中6.0より高
いpHで乳化重合法を行うと、耐水白化性の低下をもた
らす。第2のステージの重合中のpHは、多段重合ラテ
ックスの耐水白化性に対して決定的に重要である。第1
のステージを例えば7.0以上の高いpHで重合し、次
にpHを6.0以下に下げて第2のステージを重合する
ことは可能である。好ましい方法は、2段重合全体を約
6.0以下のpHで行うことである。
【0022】多段重合ラテックスの製造及び/又はその
後の使用に有用で、重合反応中又はその後に添加するこ
とのできる補助的薬剤としては、補助的界面活性剤(aux
iliary surfactants) ;ラテックス固形分の重量を基準
として約0.001〜約0.1%のレベルで使用される
脱泡剤;ラテックス固形分の重量を基準として約0.0
01〜約0.1%のレベルで使用されるレベリング剤;
ラテックス固形分の重量を基準として約0.1〜約5%
のレベルで使用される酸化防止剤;ラテックス固形分の
重量を基準として0〜20%のレベルの造膜助剤、例え
ば、BUTYLCARBITOL(商品名)溶剤又はB
UTYL CELLOSOLVE(商品名)溶剤(共に
Union Carbide の登録商標);及びラテックス重量を基
準として5〜250ppmのレベルで使用される防腐剤
を挙げることができる。
【0023】本発明の多段重合ラテックスを使用して、
耐水白化性が要求される種々の水性被覆剤を調製するこ
とができる。好ましくは、水性被覆剤として、シーラー
やレンダリングが挙げられる。また、本発明の多段重合
ラテックスは、広範囲の各種の使用ないしは用途、例え
ば、コーキング剤及びシーラント、接着剤、床磨き剤な
どに用いることができる。
【0024】本発明の水性被覆剤は、広範囲の各種の基
体、例えば、木材、繊維、プレス板(press board) 、金
属、ガラス、セラミックス、プラスター、スタッコ、ア
スファルト、石膏ボード(gypsum board)、プラスチッ
ク、コンクリートなどに適用することができる。特に、
本発明のシーラー及びレンダリングは、広範囲の各種の
建築構造物材料、例えば、セメント質又は非セメント質
EIFS下塗り;EIFS上塗り;木材;繊維板;プレ
ス板;コンクリート;テラゾ;例えば、大理石、スレー
ト、花崗岩などの石材;メイソンリー(masonry) ;プラ
スター;スタッコ;例えば、硬質ビニル、ビニル複合
材、クオリータイル(quarry tile) 及び舗装材(paver)
などの床タイル;屋根用タイル(roofing tile);及びデ
ッキング材(decking substrate) などに適用することが
できる。”EIFS”とは、外部断熱材(Exterior Ins
ulation)と仕上げ系(Finish Systems)を、すなわち、基
体、接着剤、断熱材、下塗り、上塗り及びシーラーから
なる多部材外部被覆アセンブリー(multi-component ext
erior cladding assembly)を意味する。
【0025】一般的には、本発明の多段重合ラテックス
により調製される水性被覆剤は、該多段重合ラテックス
を約3〜約100重量%含んでいてよい。より好ましく
は、シーラーは100重量%以下の多段重合ラテックス
により調製することができ、レンダリングは約3〜約4
0重量%の多段重合ラテックスにより調製することがで
きる。該水性被覆配合物への添加剤としては、造膜助
剤、可塑剤、湿潤剤、流動剤(flow aids) 、脱泡剤、界
面活性剤、ワックス、増粘剤、流動改質剤(rheology mo
difiers)、殺生物剤、顔料、エキステンダー、デコラテ
ィブフィラー、着色剤、分散剤などを挙げることができ
る。当該分野では、これらの添加剤が、水性被覆剤の感
水性を上げることによって水性被覆剤の耐水白化性に影
響を及ぼすため、慎重に選択する必要があることはよく
知られている。
【0026】本発明の好ましい態様では、水性被覆剤に
はシーラー及びレンダリングを含む。本発明のシーラー
及びレンダリングは、当該分野において公知の種々の技
術、例えば、高速分散器、スタティックミキサー、リボ
ンブレンダー及び低速ミキサーなどを用いて混合するこ
とができる。
【0027】本発明のシーラー及びレンダリングは、当
該分野において公知の種々の技術、例えば、エアアシス
トスプレー、エアレススプレー、静電スプレー、ブラ
シ、ローラー、こてなどによって塗布することができ
る。
【0028】以下の実施例により本発明の目的とする構
成及び方法を説明する。これらにより本発明が制限され
るものでないことは、当業者には明らかであろう。
【0029】(試験手順)以下のポリマーの水白化特性
を、40番の線巻ロッドを用いて、黒いビニル製のLe
neta紙上に、ニートラテックスフィルムをドローイ
ングすることによって測定した。該フィルムを、75°
F、相対湿度55%で、24時間キュアし、その後室温
の蒸留水浴中に浸漬した。フィルムの白色度を、Pacifi
c Scientific 45°/0°反射計を使用して48時間
まで測定した。無単位である反射計の数値が大きくなる
ほど、浸漬されたフィルムの白色度が大きくなり、ラテ
ックスの耐水白化性が低い。
【0030】(実施例1:レドックスシード法による多
段重合ラテックスの調製)以下の実施例では、第1のス
テージのモノマーエマルション(以下、”ME−I”と
いう)を、366.8gの脱イオン(DI)水、7.5
gのSIPONATE(商品名) DS−4、913.
1gのブチルアクリレート、501.1gのメチルメタ
クリレート及び21.5gのメタクリル酸を一緒に混合
することによって調製した。第2のモノマーエマルショ
ン(以下、”ME−II”という)を、113gのDI
水、2.5gのSIPONATE DS−4、91.4
gのブチルアクリレート、380.0gのメチルメタク
リレート及び7.2gのメタクリル酸を一緒に混合する
ことによって調製した。
【0031】スターラー、温度計、ヒータ及び還流コン
デンサが装着された5リットルの4口丸底フラスコ(以
下、”ケトル”という)中に、1264.2gの脱イオ
ン(DI)水を充填した。ケトル中の水を、窒素雰囲気
中、52℃まで加熱し、加熱を終了させてから、3.2
gのSIPONATE DS−4及び656.4gのM
E−Iモノマーエマルションを15.9gのDIすすぎ
水と共に添加した。ケトルの温度は45℃に下がった。
次に、6.2gの0.15%FeSO4 ・7H2 O水溶
液、39.4gのDI水中の0.83gの過硫酸アンモ
ニウム、及び73.0gのDI水中の0.57gのLY
KOPON(商品名)還元剤を、この順番で添加した。
発熱は5分以内で始まり、約15分後、重合温度は84
℃でピークに達した。ケトルの内容物を、34.1gの
SIPONATE DS−4と10.9gのDIすすぎ
水で安定化した。さらに、15.1gのSIPONAT
EDS−4を、未使用のME−Iの残部に添加した。ケ
トルを冷却してその温度を約83℃以下で維持しつつ、
ME−Iの残部と、95.8gのDI水中の1.72g
の過硫酸アンモニウムとを、120分にわたりケトル中
に一緒に供給した。供給終了後、ME−Iの容器を、2
8.7gのDI水ですすぎ、ケトル中に加えた。ケトル
中の混合物を75℃までゆっくり冷却し、4.8gのD
I水中の1.6gの29%アンモニア水を添加した。混
合物をさらに70℃まで冷却しつつ、1.6gの1%F
eSO4 ・7H2 O水溶液、7.9gのDI水中の2.
8gの70%活性t−ブチルヒドロペルオキシド、及び
31.9gのDI水中の1.44gのホルムアルデヒド
スルホキシル酸ナトリウムを、この順番で添加した。混
合物を約70℃で15分間保持して、7.9gのDI水
中の2.8gの70%活性t−ブチルヒドロペルオキシ
ド及び31.9gのDI水中の1.44gのホルムアル
デヒドスルホキシル酸ナトリウムをさらに添加した。さ
らに約15分間、70℃で混合物を保持した後、4.8
gのDI水中の0.16gのジエチルヒドロキシルアミ
ンを添加した。終了した第1のステージを60℃まで冷
却し、ME−IIモノマーエマルションを、9.1gの
DIすすぎ水と共に、ケトルに添加した。5分間撹拌
後、3.1gのDI水中の0.61gの70%活性t−
ブチルヒドロペルオキシド及び7.5gのDI水中の
0.41gのホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウ
ムを、この順番で添加した。10分以内で、発生した重
合熱によりケトル中の温度が74℃まで上昇した。温度
がピークに達してから5分後、3.1gのDI水中の
0.61gの70%活性t−ブチルヒドロペルオキシド
を添加し、続いて7.5gのDI水中の0.41gのホ
ルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウムを添加した。
混合物を15分間で65℃まで冷却し、3.1gのDI
水中の0.61gの70%活性t−ブチルヒドロペルオ
キシドを添加し、続いて7.5gのDI水中の0.41
gのホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウムを添加
した。30分後、最後の中和剤として、22.0gのD
I水中の11.0gの29%アンモニア水を添加した。
実施例1の最終的な組成は、第1の重合ポリマーステー
ジが75%の63.6BA/34.9MMA/1.5M
AAで、第2の重合ポリマーステージが25%の19.
1BA/79.4MMA/1.5MAAである。第1の
重合ポリマーステージのTgの計算値は−14℃で、第
2の重合ポリマーステージのTgの計算値は60℃であ
った。得られたラテックスの特性を表1に示す。
【0032】(比較例A:実施例1と全体として同じ組
成の単一段重合ラテックス)実施例1と同様に実行し、
ME−IIをME−Iと一緒に、単一段の52.47B
A/46.03MMA/1.5MAAの組成を有するラ
テックスを得た。比較例Aは、実施例1と全体として同
じ組成及び平均Tgを有する単一段重合ラテックスであ
った。重合は、より長いME供給時間(180分)で、
第2のステージの開始剤を用いずに、実施例1と同様に
行った。得られたラテックスの特性を表1に示す。
【0033】(比較例B:実施例1の第1及び第2の重
合ポリマーステージの75%/25%ブレンド) 実施例1の第1の重合ポリマーステージの調製;実施例
1の第1の重合ポリマーステージと同じ組成、63.6
BA/34.9MMA/1.5MAAを有するラテック
スを、第1のステージの最後で実施例1の重合反応を終
了させることによって調製した。得られたラテックス
は、pH2.6、粒度119nm、粘度170cpsで
あり、固形分は41.6重量%であった。
【0034】実施例1の第2の重合ポリマーステージの
調製;実施例1の第2の重合ポリマーステージと同じ組
成、19.1BA/79.4MMA/1.5MAAを有
するラテックスを、第1のステージと同じ手段を用いて
調製した。得られたラテックスは、pH3.4、粒度1
11nm、粘度10cpsであり、固形分は40.3重
量%であった。
【0035】別々に調製した実施例1の第1及び第2の
重合ポリマーステージを、実施例1の2つのステージと
同じ比率でブレンドした。これは、実施例1の第1の重
合ポリマーステージラテックス30.95gと実施例1
の第2の重合ポリマーステージラテックス10.32g
とを混合することによって行った。得られたラテックス
100gには、ラテックス固形分として、実施例1の第
1のステージを75重量%、実施例1の第2のステージ
を25重量%含んでいた。このラテックスすなわち比較
例Bを、29%アンモニア水でpH8.9まで中和し、
水白化性を実施例1と比較して結果を表2に示した。
【0036】(比較例C:市販ラテックス)シーラーや
レンダリングの配合物に使用される単一段の市販ラテッ
クスの水白化性を比較例として挙げた。比較例Cは、実
施例1の平均Tgよりも高いTgを有していた。該ラテ
ックスの特性を表1に示す。
【0037】(比較例D:市販ラテックス)耐水白化性
を改善するようには設計されていない多段の市販ラテッ
クスもまた比較例として挙げた。比較例Dは、本発明の
多段ラテックよりも低い平均Tgと大きい粒度を有して
いた。該ラテックスの特性を表1に示す。
【0038】
【表1】 実施例1及び比較例A〜Dのラテックスの特性 粒度 粘度 固形分のラテックス pH (nm) (cps)a 重量% 実施例1 多段重合ラテックス 8.9 130 82 46.4 比較例A 実施例1と全体として同じ組 8.9 125 30 46.1 成の単一段重合ラテックス 比較例B 実施例1の第1及び第2の 8.9 75%(119) 130 41.3 重合ポリマーステージの 25%(111) 75%/25%のブレンド 比較例C 市販ラテックス 9.5 123-135 177 50.0 比較例D 市販ラテックス 9.0 340 184 55.0 a:B型粘度計,25℃,スピンドル#3,60rpm
【0039】実施例1(多段重合ラテックス)、比較例
A、比較例B(実施例1の第1及び第2の重合ポリマー
ステージの75%/25%ブレンド)、並びに比較例C
及びB(いずれも市販ラテックス)の水白化性の比較を
表2に示す。この実施例は、本発明の多段重合ラテック
スの耐水白化性が、全体として同じ組成の単一段重合ラ
テックスよりも、該多段重合ラテックスの第1及び第2
の重合ポリマーステージのブレンドよりも、及び比較例
の市販ラテックスよりも優れていることを示している。
【0040】
【表2】 実施例1及び比較例の水白化性 48時間での水白化性a ラテックス (反射計の数値) 実施例1 多段重合ラテックス 2.7 比較例A 実施例1と全体として同じ 7.0 組成の単一段重合ラテックス 比較例B 実施例1の第1及び第2の 19.9 重合ポリマーステージの 75%/25%のブレンド 比較例C 市販ラテックス 3.8 比較例D 市販ラテックス 19.3 a:数値が高いほど、被膜の白色度が大きく、耐水白化
性が低い。
【0041】(実施例2〜13:水白化性に対するステ
ージの比率及びステージのTgの影響)実施例1と同様
に実行し、第1及び第2のステージの量を下記に示すよ
うに変化させ、第1の重合ポリマーステージ/第2の重
合ポリマーステージの重量比が、75/25、80/2
0、85/15と異なる組成物を得た。さらに、ステー
ジのTgの計算値を、第1のステージについては−30
℃及び−14℃に、第2のステージについては+30℃
及び+60℃に変化させた。下記表3において、全ての
数値はグラムであり、略記号は以下に示すとおりであ
る。
【0042】略記号:APS=過硫酸アンモニウム、B
A=n−ブチルアクリレート、DS−4=SIPONA
TE(商品名) DS−4、MAA=メタクリル酸、M
MA=メチルメタクリレート、ME=モノマーエマルシ
ョン、Aq=水性、SSF=ホルムアルデヒドスルホキ
シル酸ナトリウム、t−BHP=t−ブチルヒドロペル
オキシド(70%活性)
【0043】
【表3】 実施例 2 3 4 5 第1のステージの充填量: ME−I: DI水 366.8 391.2 415.7 366.8 DS−4 7.5 8.0 8.5 7.5 BA 1109.8 1183.8 1257.8 1109.8 MMA 304.4 324.7 345.0 304.4 MAA 21.5 23.0 24.4 21.5 すすぎ水 28.7 30.6 32.5 28.7 開始剤:共供給物 APS/DIH2 O 1.72/95.8 1.83/102 1.95/109 1.72/95.8 t−BHP/DIH2 O 2.80/7.9 3.00/8.4 3.17/9.0 2.80/7.9 SSF/DIH2 O 1.44/31.9 1.54/34.0 1.63/36.1 1.44/31.9 最終添加物 29%NH4 OH水溶液 1.62/4.8 1.62/4.8 1.84/5.4 1.62/4.8第2のステージの充填量: ME−II:DIH2 O 113.0 90.4 67.8 113.0 DS−4 2.5 2.0 1.5 2.5 BA 91.4 73.1 54.8 162.7 MMA 380.0 304.0 228.0 308.7 MAA 7.2 5.7 4.3 7.2 すすぎDIH2 O 9.1 9.1 5.5 9.1 開始剤: t−BHP/DIH2 O 0.61/3.1 0.49/2.5 0.37/1.9 0.61/3.1 SSF/DIH2 O 0.41/7.5 0.33/6.0 0.25/4.5 0.41/7.5 実施例 6 7 8 9 第1のステージの充填量: ME−I: DI水 391.2 415.7 366.8 391.2 DS−4 8.0 8.5 7.5 8.0 BA 1183.8 1257.8 913.1 974.0 MMA 324.7 345.0 501.1 534.5 MAA 23.0 24.4 21.5 23.0 すすぎ水 30.6 32.5 28.7 30.6 開始剤: APS/DIH2 O 1.84/102 1.95/109 1.72/95.8 1.84/102 t−BHP/DIH2 O 3.00/8.4 3.17/9.0 2.80/7.9 3.00/8.4 SSF/DIH2 O 1.54/34.0 1.63/36.1 1.44/31.9 1.54/34.0 最終添加物 29%NH4 OH水溶液 1.73/5.1 1.84/5.4 1.62/4.8 1.73/5.1第2のステージの充填量: ME−II:DIH2 O 90.4 67.8 113.0 90.4 DS−4 2.0 1.5 2.5 2.0 BA 130.2 97.6 91.4 73.1 MMA 247.0 185.2 380.0 304.0 MAA 5.7 4.3 7.2 5.7 すすぎ水 7.3 5.5 9.1 7.3 開始剤: t−BHP/DIH2 O 0.49/2.5 0.37/1.9 0.61/3.1 0.49/2.5 SSF/DIH2 O 0.33/6.0 0.25/4.5 0.41/7.5 0.33/6.0 実施例 10 11 12 13 第1のステージの充填量: ME−I: DI水 415.7 366.8 391.2 415.7 DS−4 8.5 7.5 8.0 8.5 BA 1034.9 913.1 974.0 1034.9 MMA 567.9 501.1 534.5 567.9 MAA 24.4 21.5 23.0 24.4 すすぎ水 32.5 28.7 30.6 32.5 開始剤: APS/DIH2 O 1.95/109 1.72/95.8 1.84/102 1.95/109 t−BHP/DIH2 O 3.17/9.0 2.80/7.9 3.00/8.4 3.17/9.0 SSF/DIH2 O 1.63/36.1 1.44/31.9 1.54/34.0 1.63/36.1 最終添加物 29%NH4 OH水溶液 1.84/5.4 1.62/4.8 1.73/5.1 0.84/5.4第2のステージの充填量: ME−II:DIH2 O 67.8 113.0 90.4 67.8 DS−4 1.5 2.5 2.0 1.5 BA 54.8 162.7 130.2 97.6 MMA 228.0 308.7 247.0 185.2 MAA 4.3 7.2 5.7 4.3 すすぎ水 5.5 9.1 7.3 5.5 開始剤: t−BHP/DIH2 O 0.37/1.9 0.61/3.1 0.49/2.5 0.37/1.9 SSF/DIH2 O 0.25/4.5 0.41/7.5 0.33/6.0 0.25/4.5 実施例2〜13で得られたラテックスの特性を表4に示
す。
【0044】
【表4】 実施例2〜13のラテックス特性 組成a (第1の重合ポリマーステージ/ 粒度 粘度 固形分の ラテックス 第2の重合ポリマーステージ) (nm) (cps)b 重量% ステージ Tg,℃ −30/+60 実施例2 75%/25% 104 170 46.2 実施例3 80%/20% 108 106 46.1 実施例4 85%/15% 106 142 45.8 ステージ Tg,℃ −30/+30 実施例5 75%/25% 103 230 46.1 実施例6 80%/20% 110 138 46.0 実施例7 85%/15% 108 78 45.4 ステージ Tg,℃ −14/+60 実施例8 75%/25% 108 64 46.1 実施例9 80%/20% 105 94 46.0 実施例10 85%/15% 97 170 45.8 ステージ Tg,℃ −14/+30 実施例11 75%/25% 104 135 46.2 実施例12 80%/20% 99 160 46.0 実施例13 85%/15% 99 126 45.7 a:重量% b:B型粘度計,25℃,スピンドル #3,60rp
m 全てのラテックスのpHは約8.8
【0045】実施例2〜13の水白化性の比較を表5に
示す。本発明の多段ポリマーの耐水白化性は、表2に示
した比較例の耐水白化性よりも、全てかなり優れてい
る。これは、第1及び第2の重合ポリマーステージの両
方のTg及びこれらのステージの相対的な重量比に依存
するものである。一般的には、第2の重合ポリマーステ
ージの量が多いほど、及び第2の重合ポリマーステージ
のTgが高いほど、耐水白化性は優れている。また、こ
れらの実施例は、本発明の多段重合ラテックスが、幅広
い組成とTgの範囲にわたって耐水白化性を改善するこ
とを示すものである。
【0046】
【表5】 実施例2〜13の水白化性 組成a (第1の重合ポリマーステージ/ 48時間での水白化性b ラテックス 第2の重合ポリマーステージ) (反射計の数値) ステージ Tg,℃ −30/+60 実施例2 75%/25% 1.5 実施例3 80%/20% 2.4 実施例4 85%/15% 3.0 ステージ Tg,℃ −30/+30 実施例5 75%/25% 2.0 実施例6 80%/20% 2.7 実施例7 85%/15% 4.9 ステージ Tg,℃ −14/+60 実施例8 75%/25% 1.3 実施例9 80%/20% 1.3 実施例10 85%/15% 1.5 ステージ Tg,℃ −14/+30 実施例11 75%/25% 2.0 実施例12 80%/20% 2.0 実施例13 85%/15% 3.1 a:重量% b:数値が高いほど、被膜の白色度が大きく、耐水白化
性が低い。
【0047】(実施例14:熱シード法(Thermal Seed
Process )による多段重合ラテックスの調製)以下の実
施例では、第1のステージのモノマーエマルション(以
下、”ME−I”という)を、366.8gの脱イオン
(DI)水、7.5gのSIPONATE(商品名)
DS−4、913.1gのブチルアクリレート、50
1.1gのメチルメタクリレート及び21.5gのメタ
クリル酸を一緒に混合することによって調製した。第2
のモノマーエマルション(以下、”ME−II”とい
う)を、113gのDI水、2.5gのSIPONAT
E DS−4、91.4gのブチルアクリレート、38
0.0gのメチルメタクリレート及び7.2gのメタク
リル酸を混合することによって調製した。
【0048】スターラー、温度計、ヒータ及び還流コン
デンサが装着された5リットルの4口丸底フラスコ(以
下、”ケトル”という)中に、1264.2gのDI水
及び35.4gのSIPONATE DS−4、2.3
6gの炭酸ナトリウム・H2Oを充填した。ケトル中の
水を、窒素雰囲気中、80℃まで加熱し、次にケトルの
温度を83℃まで上げながら、36.1gのME−I及
び5.9gのDIすすぎ水を添加した。83℃で、9
0.4gのDI水中の6.5gの過硫酸アンモニウムを
添加した。重合熱の発生により、10分以内でケトルの
温度は85℃まで上昇した。ピーク温度に達してから5
分後、ME−Iの残部と95.8gのDI水中の1.1
6gの過硫酸アンモニウムの供給を開始した。これは1
85分以内で終了した。この間ケトルの温度を、必要に
応じて冷却し83℃で維持した。供給終了後、ME−I
の容器を、28.7gのDI水ですすぎ、ケトル中に加
えた。混合物を30分間で71℃まで冷却した。71℃
で、1.6gの1%FeSO4 ・7H2 O水溶液、7.
9gのDI水中の2.8gの70%活性t−ブチルヒド
ロペルオキシド、及び31.9gのDI水中の1.44
gのイソアスコルビン酸を、1分間隔で順番に添加し
た。15分後、7.9gのDI水中の2.8gの70%
活性t−ブチルヒドロペルオキシド及び31.9gのD
I水中の1.44gのイソアスコルビン酸をさらに添加
した。15分後、4.8gのDI水中の0.16gのジ
エチルヒドロキシルアミンを添加した。重合終了した第
1のステージを60℃まで冷却し、ME−IIモノマー
エマルションを、9.1gのDIすすぎ水と共に、ケト
ルに添加した。5分間撹拌後、3.1gのDI水中の
0.61gの70%活性t−ブチルヒドロペルオキシド
及び7.5gのDI水中の0.41gのホルムアルデヒ
ドスルホキシル酸ナトリウムを、この順番で添加した。
10分以内で、発生した重合熱によりケトル中の温度が
74℃に上昇した。温度がピークに達してから5分後、
3.1gのDI水中の0.61gの70%活性t−ブチ
ルヒドロペルオキシドを添加し、続いて7.5gのDI
水中の0.41gのホルムアルデヒドスルホキシル酸ナ
トリウムを添加した。混合物を15分間で65℃まで冷
却し、3.1gのDI水中の0.61gの70%活性t
−ブチルヒドロペルオキシドを添加し、続いて7.5g
のDI水中の0.41gのホルムアルデヒドスルホキシ
ル酸ナトリウムを添加した。30分後、最後の中和剤と
して、30.0gのDI水中の15.0gの29%アン
モニア水を添加した。実施例14の組成は実施例1と全
体として同様であり、第1の重合ポリマーステージが7
5%の63.6BA/34.9MMA/1.5MAA
で、第2の重合ポリマーステージが25%の19.1B
A/79.4MMA/1.5MAAであった。最終的な
ラテッス特性を表8に示す。
【0049】(実施例15〜18:熱シード多段重合ラ
テックス中の粒度のバリエーション)ケトルのME−I
充填量、ケトルのカーボネート充填量、及び第1のステ
ージのセッケンの配分量を変えたことを除いて、実施例
14と同様に実行して、試料15〜18を所定範囲の粒
度で調製した。次の表6において、全ての数値はグラム
単位である。
【0050】
【表6】実施例 14 15 16 17 18 ケトル Na2 CO3 ・H2 O 2.4 7.8 7.8 7.8 7.8 ケトル ME−I充填量 36.1 72.2 120.4 120.4 245.0 ケトル DS−4充填量 35.4 35.4 35.4 29.1 3.6 ME−I DS−4充填量 3.7 3.7 3.7 10.5 35.5 注:DS−4=SIPONATE(商品名)DS−4
【0051】(実施例19〜21:レドックスシード多
段重合ラテックス中の粒度のバリエーション)実施例1
と同様の手順、及び実施例1のポリマー組成において、
SIPONATE(商品名) DS−4の配分量を変え
ラテックスの粒度を変化させた。次の表7において、全
ての数値はグラム単位である。
【0052】
【表7】実施例 1 19 20 21 SIPONATE DS-4 充填量: ME−I、第1 7.5 7.5 7.5 7.5 ME−I、第2 15.1 15.1 6.7 2.0 ケトル、第1 3.2 3.4 12.0 16.7 ケトル、第2 34.1 33.9 33.7 33.7 ME−II 2.5 2.5 2.5 2.5 総充填量 62.4 62.4 62.4 62.4
【0053】上記実施例のラテックス特性を表8に示
す。
【0054】
【表8】 a:B型粘度計,25℃,スピンドル#3,60rpm 熱方法のpHは約8.0、レドックス法のpHは約8.
【0055】これらの実施例の水白化性値を表9に示
す。この結果から、熱開始系及びレドックス開始系のい
ずれでも、粒度が小さくなるにつれて、耐水白化性が向
上したことがわかる。耐水白化性を改善するためには粒
度150nm以下が好ましい。
【0056】
【表9】 実施例1及び14〜21の水白化性 粒度 48時間での水白化性a ラテックス (nm) (反射計の数値) 熱方法 実施例14 89 2.2 実施例15 102 3.3 実施例16 127 8.3 実施例17 144 14.3 実施例18 258 30.1 レドックス法 実施例1 130 2.2 実施例19 121 1.8 実施例20 108 1.4 実施例21 102 0.9 a:数値が高いほど、被膜の白色度が大きく、耐水白化
性が低い。
【0057】(実施例22〜24:第2のステージの重
合におけるpHの影響) 実施例22:ケトルに、実施例1の第1の重合ポリマー
ステージ1100.6gを充填した。ラテックスを、2
9%のアンモニア水で中和し、pHを約8に中和して、
60℃まで加熱した。このラテックスにDI水35.6
gのモノマーエマルション、0.79gのSIPONA
TE(商品名) DS−4、28.8gのブチルアクリ
レート、119.7gのメチルメタクリレート及び2.
27gのメタクリル酸を添加し、続いて、2.9gのD
Iすすぎ水を添加した。pHは5.7であり、アンモニ
ア水を添加して7.0まで上げた。55℃で、0.98
gのDI水中の0.19gの70%活性t−BHP、続
いて、2.36gのDI水中の0.13gのSSFを加
え、第2のステージの重合を開始した。発熱により、2
5分以内で75℃まで温度が上昇し、このポイントでの
pHは7.2であった。ピーク温度で、2つの開始剤溶
液の2回目の充填を行った。ゆっくり冷却し、開始剤充
填を30分間隔で2回繰り返した。最後に、ラテックス
のpHをアンモニア水で8.8に上げた。得られたラテ
ックスの特性を表10に示す。
【0058】実施例23:重合開始時のpHを29%ア
ンモニア水で5.0に調整して実施例22と同様に行っ
た。発熱により温度が54℃から74℃に15分以内で
上昇し、そのときのpHは5.8であった。得られたラ
テックスの特性を表10に示す。
【0059】実施例24:重合開始時のpHを29%ア
ンモニア水で3.8に調整して実施例22と同様に行っ
た。発熱により温度が54℃から74℃に7分以内で上
昇し、このポイントでのpHは4.3であった。得られ
たラテックスの特性を表10に示す。
【0060】
【表10】 実施例22〜24のラテックス特性 工程中の 粒度 粘度 固形分のラテックス pHa (nm) (cps)b 重量% 実施例22 7.2 127 20 42.8 実施例23 5.8 128 30 45.9 実施例24 4.3 125 30 45.6 a:第2のステージの重合中のpH b:B型粘度計,25℃,スピンドル#3,60rpm 全てのポリマーのpHは約8.7
【0061】実施例1及び実施例22〜24の水白化性
を表11に示す。第2のステージの重合の際のケトルの
pHが低下するにつれて、耐水白化性は向上した。工程
中のpHが約6以下となるように、重合を行うことによ
り、耐水白化性の改善されたラテックスが得られた。
【0062】
【表11】 実施例1及び22〜24の水白化性 工程中の 48時間での水白化性a ラテックス pH (反射計の数値) 実施例22 7.2 16.3 実施例23 5.8 3.8 実施例24 4.3 2.0 実施例1 2.6 2.2 a:数値が高いほど、被膜の白色度が大きく、耐水白化
性が低い。
【0063】(実施例25:多段重合ラテックスでのシ
ーラーの調製)実施例10と比較例Cとのラテックス固
形分を水で42%に調整し、ゆっくり、BUTYL C
ARBITOL(商品名)溶媒を該ラテックス中に撹拌
下、混合することによって、シーラーを製造した。実施
例10は、ラテックス固形分の重量を基準としてBUT
YL CARBITOL溶媒5重量%と配合した。比較
例Cは、ラテックス固形分の重量を基準としてBUTY
L CARBITOL溶媒10重量%と配合した。比較
例Cは、平均Tgが実施例10よりも高く、そのため、
適切な被膜配合物を得るためには、実施例10よりも多
くのBUTYLCARBITOL溶媒が必要であった。
24時間後、ラテックス重量を基準として0.14%の
NOPCO(商品名) NXZ脱泡剤(NOPCOはHe
nkel Co.の登録商標)を、各エマルションに添加し、混
合物を水で25%まで希釈した。
【0064】EIFS上塗り用のシーラーの水白化性
は、暗色に着色された一般的なEIFS上塗りの3”×
6”パネルを、得られたシーラーで被覆することによっ
て測定した。各シーラーは、総被覆量(total coverage
rate)34g/ft2 で、2回塗りされた。第1の被膜
は、第2の被膜の塗布前に、24時間キュアーさせた。
被膜を75°F、相対湿度55%で、24時間キュアー
し、室温の蒸留水浴中に浸漬した。被膜の白色度を、Pa
cific Scientific 45°/0°反射計を用いて、時間
の関数として測定した。
【0065】実施例10及び比較例Cから得られたシー
ラーの水白化性を表12に示す。本発明の多段重合ラテ
ックスである実施例10から得られたシーラーの耐水白
化性は、単一段市販ラテックスである比較例Cから得ら
れたシーラーの耐水白化性よりも非常に優れていた。
【0066】
【表12】 調製されたシーラーの水白化性 48時間での水白化性a ラテックス (反射計の数値) 実施例10 1.6 比較例C 9.1 a:数値が高いほど、被膜の白色度が大きく、耐水白化
性が低い。
【0067】(実施例26:多段重合ラテックスでのレ
ンダリングの調製)実施例10及び比較例Cから、下記
の処方にしたがってレンダリングを製造した。2つの配
合物は、ポリマーの重量部と最終粘度が同じになるよう
にされた。次の表13の全ての数値は、重量部単位であ
る。
【0068】
【表13】材 料 実施例10 比較例C 水 102.4 133.6 セルロース増粘剤 0.0 2.0 ラテックス 371.9 340.7 脱泡剤 3.0 3.0 BUTYL CARBITOL(商品名)溶媒 8.5 17.5 ヘキシレングリコール 10.0 10.0 29%アンモニア水 1.0 1.0 ポリウレタン増粘剤 8.5 8.2 デコラティブフィラー 2500.0 2500.0
【0069】1/16”厚の被膜を、黒色のビニル製L
eneta紙上にドローイングし、75°F、相対湿度
55%で、48時間キュアーして、さらに、室温の蒸留
水浴中に浸漬した。水白化性を、なし、若干あり、中、
悪いの4段階で評価した。
【0070】実施例10又は比較例Cから得られたレン
ダリングの水白化性を表14に示す。本発明の多段重合
ラテックスである実施例10から得られたレンダリング
の耐水白化性は、単一段市販ラテックスである比較例C
から得られたレンダリングの耐水白化性よりも非常に優
れていた
【0071】
【表14】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ドナルド・アルフレッド・ウィニー アメリカ合衆国ペンシルバニア州18974、 ワーミンスター、レトップ・プレイス 350 (72)発明者 オットー・カール・ジーマン アメリカ合衆国ペンシルバニア州19454、 ノース・ウェールズ、ターンベリー・レー ン 1260 (72)発明者 マーク・ピーター・デ・グランドプレ アメリカ合衆国ペンシルバニア州19454、 ノース・ウェールズ、カムリ・サークル 718

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Tgが約0℃〜約−30℃である約50
    〜約95重量%の少なくとも一つの第1の重合ポリマー
    ステージ(first polymer stage) と、Tgが約0℃〜約
    80℃である約5〜約50重量%の少なくとも一つの第
    2の重合ポリマーステージ(second polymer stage)とを
    含む多段重合ラテックス(multi-staged latex)であっ
    て、該多段重合ラテックスから生成される被膜が、改善
    された耐水白化性(water whitening resistance)を有す
    る多段重合ラテックス。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の多段重合ラテックスを約
    3〜約100重量%含んでなる水性被覆組成物。
  3. 【請求項3】 第2の重合ポリマーステージのTgが約
    30℃〜約60℃である請求項1記載の多段重合ラテッ
    クス。
  4. 【請求項4】 第2の重合ポリマーステージのTgが約
    45℃〜約60℃である請求項1記載の多段重合ラテッ
    クス。
  5. 【請求項5】 約75〜約90重量%の第1の重合ポリ
    マーステージと、約25〜約10重量%の第2の重合ポ
    リマーステージとを含んでなる請求項1記載の多段重合
    ラテックス。
  6. 【請求項6】 約75〜約80重量%の第1の重合ポリ
    マーステージと、約25〜約20重量%の第2の重合ポ
    リマーステージとを含んでなる請求項1記載の多段重合
    ラテックス。
  7. 【請求項7】 粒度が約250nm以下である請求項1
    記載の多段重合ラテックス。
  8. 【請求項8】 粒度が約150nm以下である請求項1
    記載の多段重合ラテックス。
  9. 【請求項9】 粒度が約100nm以下である請求項1
    記載の多段重合ラテックス。
  10. 【請求項10】 前記ラテックスの各ステージにおい
    て、ラテックスが少なくとも一つのエチレン性不飽和モ
    ノマー(ethylenically unsaturated monomer)の付加重
    合によって製造される請求項1記載の多段重合ラテック
    ス。
  11. 【請求項11】 少なくとも一つの第1のステージにお
    いて少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーを重合
    し、次に、少なくとも一つの第2のステージにおいて少
    なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーを重合するこ
    とを含む多段重合ラテックスの製造方法であって、いず
    れのステージもpH約6.0以下で重合し、かつ該多段
    重合ラテックスから生成される被膜が、改善された耐水
    白化性を有する前記方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の多段重合ラテック
    ス。
  13. 【請求項13】 多段重合ラテックスの第2のステージ
    をpH約6.0以下で重合する請求項11記載の方法。
  14. 【請求項14】 多段重合ラテックスの第2のステージ
    をレドックス重合によって製造する請求項11記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 多段重合ラテックスの第2のステージ
    をワンショットレドックス重合(one-shot redox initia
    ted polymerization) によって製造する請求項11記載
    の方法。
  16. 【請求項16】 多段重合ラテックスの第1のステージ
    を、第1のモノマーエマルションの一部を添加し、重合
    することによって製造する請求項11記載の方法。
  17. 【請求項17】 組成物がシーラーである請求項2記載
    の水性被覆組成物。
  18. 【請求項18】 組成物がレンダリング(rendering) で
    ある請求項2記載の水性被覆組成物。
  19. 【請求項19】 組成物がコーキング剤である請求項2
    記載の水性被覆組成物。
  20. 【請求項20】 組成物がシーラントである請求項2記
    載の水性被覆組成物。
  21. 【請求項21】 組成物が接着剤である請求項2記載の
    水性被覆組成物。
  22. 【請求項22】 組成物が床磨き剤である請求項2記載
    の水性被覆組成物。
  23. 【請求項23】 基体に請求項2記載の水性被覆組成物
    を接触させることを含む基体の被覆方法。
  24. 【請求項24】 基体が、木材、繊維、プレス板(press
    board) 、金属、ガラス、セラミックス、プラスター、
    スタッコ、アスファルト、石膏ボード(gypsum board)、
    プラスチック及びコンクリートからなる群から選ばれる
    請求項23記載の方法。
  25. 【請求項25】 基体が、セメント質EIFS下塗り、
    非セメント質EIFS下塗り、EIFS上塗り、木材、
    繊維板、プレス板、コンクリート、テラゾ(terazzo) 、
    石材、メイソンリー(masonry) 、プラスター、スタッ
    コ、床タイル、屋根用タイル、及びデッキング材(decki
    ng substrates)からなる群から選ばれる請求項24記載
    の方法。
JP6113565A 1993-05-07 1994-04-28 水性被覆組成物の耐水白化性を改善する多段重合ラテックス Withdrawn JPH0770215A (ja)

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