JPH0765078B2 - 高嵩密度洗剤組成物の製造方法 - Google Patents

高嵩密度洗剤組成物の製造方法

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JPH0765078B2
JPH0765078B2 JP8163286A JP8163286A JPH0765078B2 JP H0765078 B2 JPH0765078 B2 JP H0765078B2 JP 8163286 A JP8163286 A JP 8163286A JP 8163286 A JP8163286 A JP 8163286A JP H0765078 B2 JPH0765078 B2 JP H0765078B2
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【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、高嵩密度の粒状洗剤組成物を製造する方法に
関する。
従来の技術 従来の洗剤は、溶解性を良好にする目的で、噴霧乾燥に
より平均粒径200〜800μm程度のビーズ状中空粒子とし
ている。その結果、崇密度が0.3g/cc程度と低くなり、
輸送コストがかさむばかりか保管、陳列にもかなりのス
ペースをさかなければならないという欠点があった。ま
た、これに加えて一般家庭においても置き場所に困った
り、計量しにくいなどの問題点があった。
さらにこの噴霧乾燥法は、界面活性剤、ビルダーなどの
洗剤成分と添加水とを混合して水分35〜50wt%のスラリ
ー状としたのち、このスラリーを加熱して噴霧乾燥し粒
状物とするものであるため、乾燥により30〜40%の水分
を除去する必要があり、多大のエネルギーを消費すると
いう問題があった。
そこで、このような現在の噴霧乾燥洗剤の欠点を解決
し、少ない洗剤使用量で洗浄が可能な高嵩密度洗剤の開
発がまたれていた。
噴霧乾燥法によらない粒状洗剤の製造方法としては、特
公昭46-7586号公報、特開昭49-74703号公報、特公昭55-
49535号公報などに、原料として予め結晶水を有する物
質や加熱により容易に溶融化する物質などを用い、熱的
操作を加えて結晶水の放出あるいは溶融化物の溶融を起
させ、これをバインダーとして数個〜数10個を凝集造粒
させる方法がある。
しかし、これらの方法では、得られる粒状洗剤の粒度分
布が広かったり、水への溶解性が劣るなどの弊害があ
り、実用的な方法とは言えなかった。
また、特開昭53-43710号公報には、無機ビルダーを主体
とする多孔質ビーズにノニオン界面活性剤を噴霧すると
いう高嵩密度洗剤の製法が示されている。しかし、この
洗剤はノニオン界面活性剤を主体としているために低泡
性であり、日本のように高発泡性が要求される洗剤とし
て不適である。さらにこの製法では、無機多孔質ビーズ
を製造するに当り噴霧乾燥法を採用しており、煩雑かつ
エネルギー消費の大きい製造方法である。
特開昭60-72998号公報、同60-72999号公報には、スルホ
ン酸を水の存在下で炭酸ナトリウムにより中和、混練し
たのち、粉末ゼオライトを粉体混合する方法が記載され
ている。しかし、この方法で得られた洗剤は冷水への分
散溶解性が劣り、また、製品の発塵性が著しく商品価値
も劣る。さらに、アルキルエトキシ硫酸やアルキル硫酸
は安定性に劣り、経日で油分が増加し、また、不完全な
中和も油分の増加を招き、安定性の点で問題があった。
本発明者らは、先に洗剤組成物を緊密捏和、混合して得
た捏和物を解砕したのち、平均一次粒径10μm以下の水
不溶性微粉体でコーティングする高嵩密度洗剤の製造法
を提案した(特開昭60-96698号公報)。
しかし、この方法では、解砕に際して水分量を5〜15重
量%としないと、解砕機内での付着が生じ、解砕が困難
であるという問題があった。アルキルベンゼンスルホン
酸は高濃度のアルカリ溶液で中和することが容易であ
り、高濃度のアルキルベンゼンスルホン酸塩溶液が得ら
れ、これを洗剤組成物原料として配合しても多くの水が
持ち込まれることはない。しかし、それ以外のアニオン
界面活性剤、たとえばα−オレフィンスルホン酸塩、ア
ルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩などの高濃度ス
ラリーは、粘度が高くハンドリングが困難となる。その
ため、これら水性スラリーを捏和原料として用いようと
すると、捏和物の水分量が増加しすぎて解砕が困難とな
る。しかし一方、洗剤組成物の所望の特性を得るため
に、アルキルベンゼンスルホン酸塩以外のアニオン界面
活性剤を配合する要請もある。
本出願人は先に、高嵩密度洗剤組成物に関し、本発明の
特定のノニオン界面活性剤を配合することにより溶解性
を改善すること(特願昭60-183073号)、炭酸カリウム
などのカリウム塩を配合することにより溶解性を改善す
ること(特願昭60-87448号)を提案したが、これらは本
発明とは技術思想を異にするものである。
また、製造方法の改善として、アルキルベンゼンスルホ
ン酸を濃厚水酸化カリウム水溶液で中和し、この中和物
を他の洗剤成分とともに捏和、混合、解砕する方法(特
願昭60-116033号)や、アルキルベンゼンスルホン酸と
アルカリ剤を含む他の洗剤成分とを捏和し、同時に中和
して塩とする方法(特願昭59-228532号)を提案した。
発明の目的 本発明は、高嵩密度洗剤を工業的に容易なプロセスで製
造する方法を提供するものである。
発明の構成 本発明の高嵩密度洗剤組成物の製造方法は、洗剤組成物
原料を捏和、混合したのち解砕して、界面活性剤を30重
量%以上含有する嵩密度0.5g/cc以上の洗剤組成物を製
造するに当り、洗剤組成物として、界面活性剤全量に対
して5重量%以上の下記ノニオン界面活性剤(a)およ
び/または(b)と、洗剤組成物全量に対して5重量%
以上の炭酸カリウムとを用い、水分16〜25重量%の状態
で均一に捏和、混合したのち解砕し、ついで、該解砕粒
子を水分5〜15重量%となるまで乾燥することを特徴と
する。
(a):炭素数8〜18の一級または二級アルコールにエ
チレンオキサイドを平均10〜20モル付加したE0付加型ノ
ニオン界面活性剤、 (b):炭素数8〜18の一級または二級アルコールにエ
チレンオキサイドを平均8〜15モルおよびプロピレンオ
キサイドを平均3〜12モル付加したE0-P0付加型ノニオ
ン界面活性剤 以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明の高嵩密度洗剤組成物には、アニオン界面活性
剤、ノニオン界面活性剤などの界面活性剤やビルダー、
各種添加剤など、一般の洗剤成分を用いることができ
る。アニオン界面活性剤は、適度の発泡力と良好な洗浄
力を得るために洗剤組成物中に20重量%以上、好ましく
は25〜40重量%配合される。アニオン界面活性剤の具体
例としては 平均炭素数8〜16のアルキル基を有する直鎖アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩、 平均炭素数10〜20のオレフィンスルホン酸塩、 平均炭素数10〜20のアルキル硫酸塩、 平均炭素数10〜20のアルコールに平均0.5〜8モルのエ
チレンオキサイドを付加させたアルキルエーテル硫酸
塩、 などが例示される。これらアニオン界面活性剤における
塩としては、ナトリウム、カリウム、エタノールアミ
ン、アンモニウム塩等が使用できる。
これらアニオン界面活性剤の中で、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩以外は濃厚スラリーとして取扱うことが難し
いが、本発明によれば捏和、解砕処理を水分16〜25重量
%の範囲で行うので、アニオン界面活性剤の水性スラリ
ーを捏和原料として使用することが可能である。所望の
洗浄特性や粒状洗剤の安定性を確保するため、アニオン
界面活性剤を複数組合せて使用することは通常に行われ
るところである。たとえば、直鎖アルキルベンゼンスル
ホン酸塩は、高硬度水での洗浄力が十分でないので、α
−オレフィンスルホン酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、
α−スルホ脂肪酸エステル塩などの高硬度水での洗浄力
に優れた他のアニオン界面活性剤を配合することが望ま
しい。また、α−オレフィンスルホン酸塩を配合するこ
とにより、高嵩密度粒状洗剤組成物の保存安定性が向上
し、保存時にブロッキングが生じることが防止される。
もちろん、アニオン界面活性剤を粉体として、洗剤組成
物原料に用いてもよい。
また、アニオン界面活性剤のうちアルキルベンゼンスル
ホン酸塩は、濃厚スラリーとして取り扱ったり、ニーダ
内で中和することができるので、そのようにして配合す
ることにより捏和原料に持ち込まれる水分を抑えること
ができる。アルキルベンゼンスルホン酸塩の中和をプロ
セス内に組みこんだ高嵩密度洗剤の製造方法としては、
本出願人は既に以下の(A)法および(B)法を提案し
ている。
(A)アルキルベンゼンスルホン酸と他の洗剤成分(濃
アルカリ水溶液を含む)とを密封型ニーダに導入し、捏
和と同時に中和反応を完結させる(特願昭59-238532
号)。
(B)アルキルベンゼンスルホン酸と水酸化カリウムと
を、スタティックミキサー等であらかじめ反応、中和さ
せ、これと他の洗剤成分とを捏和、解砕する方法(特願
昭60-116033号)。
しかし、(A)法ではニーダ内で中和熱による温度上昇
が相当あるため、捏和物の水分が5〜15重量%であれば
問題にならないが、16〜25重量%と多くなると捏和物が
柔かくなる。ニーダ内での冷却が難しいことから、捏和
物の温度が高くなって柔かくなり、付着性が激しくな
る。また、後工程での破砕も困難となる。
また、(B)法ではニーダ内での発熱がないため、捏
和、破砕工程での問題はないが、直鎖アルキルベンゼン
スルホン酸の高濃度中和品は粘度が高く、取扱いにくく
なる(他のアニオン界面活性剤と比較すれば容易であ
る)。
そこで、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS-H)と
濃厚NaOHおよび/またはKOH水溶液とを、モル比で LAS-H/(NaOHおよび/またはKOH)=1/0.8〜1/0.2とな
る範囲まで、捏和に先立って予備中和(部分中和)を行
い、残りの中和を他の洗剤成分(アルカリ剤を含む)と
一緒に、ニーダ内で捏和と同時に完結させ、水分16〜25
重量%の固型洗剤としたのち、解砕することが望まし
い。1/0.8を超えて予備中和すると、中和物の粘度が高
過ぎて取扱い、特にスムーズな定量供給が難しくなる。
また、1/0.2未満の予備中和とすると、上記(A)法で
の弊害が現われてくる。
アルキルベンゼンスルホン酸塩は、高嵩密度洗剤組成物
中に10重量%以上、好ましくは15〜30重量%配合するこ
とが適当である。
本発明において、水分16〜25重量%の状態での捏和、解
砕を実現するためには、次の2つの条件を満たすことが
必要である。
界面活性剤全量に対して5重量%以上(好ましくは10
〜30重量%)の以下の(a)および/または(b)のノ
ニオン界面活性剤を、捏和時に洗剤組成物原料として配
合すること。
(a):炭酸数8〜18の一級または二級アルコールにエ
チレンオキサイドを平均10〜20モル付加したE0付加型ノ
ニオン界面活性剤、 (b):炭素数8〜18の一級または二級アルコールにエ
チレンオキサイドを平均8〜15モルおよびプロピレンオ
キサイドを平均3〜12モル付加したE0-P0付加型ノニオ
ン界面活性剤 同様に洗剤組成物原料に対して5重量%(好ましくは
10〜20重量%)の炭酸カリウムを配合すること。
これら2つの条件を満たすことによって、16〜25重量%
の高い水分量においても容易に捏和および解砕処理する
ことができる。この結果、アニオン界面活性剤の水性ス
ラリーを使用することが可能となり、たとえば有効成分
濃度40%程度の水性スラリーであれば5〜15%程度の量
で使用できる。なお、本発明において水分量とは、ゼオ
ライトなどの結晶水も含む量である。
本発明において使用される他の洗剤成分としては、たと
えば、洗液中の硬度成分を捕捉するいわゆるキレートビ
ルダーとして、ゼオライト、クエン酸ナトリウム、ニト
リロトリ酢酸ナトリウム(NTA)、エチレンジアミンテ
トラ酢酸ナトリウム(EDTA)、ポリアクリル酸、ポリア
セタールカルボキシレートなど;アルカリビルダーとし
て珪酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウ
ム、ホウ酸ナトリウムなど;その他、プロテアーゼ、ア
ミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ等の酵素、過炭酸ソー
ダ、過ホウ酸ソーダなどの漂白剤、亜硫酸塩などの還元
剤、蛍光剤、香料などを必要に応じて使用することがで
きる。
上記の各洗剤成分の捏和、混合は、ニーダにより行うこ
とができる。捏和温度の制御は、ニーダの加熱、あるい
はジャケット、シャフトなどによる冷却により行うこと
ができるが、既に説明したようにニーダに投入する前に
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸を部分中和し、残部の
中和をニーダ内で行わせて、中和による発熱量を制御す
ることにより、容易に行うことができる。ジャケットや
シャフトによるニーダの冷却は効率的ではない。
ニーダなどで均一捏和された洗剤原料緊密化物は、つい
で、解砕機により解砕されて造粒される。解砕時には、
摩擦熱により砕料の温度が上がるので、冷風を解砕機に
導入して処理することが好ましい。
解砕は、解砕機自体にスクリーン分級、風力分級などの
分級機能を具えた解砕機を用いるか、あるいは解砕物を
篩などで分級して目的外粒度物をリサイクルするなどし
て、狭い範囲の粒度分布に造粒することが望ましく、た
とえば、平均粒径が300〜3000μmに造粒される。解砕
機としては、多段の回転解砕刃を有し、砕料が360°解
放スクリーンを通して排出されるようなものが用いられ
る。このタイプの解砕機は、スクリーンの目開きの調整
により任意の上限粒径を設定することができ、かつ、砕
料の解砕室内での滞留時間を短くすることにより過粉砕
を防止し、微粉量が著しく少ないシャープな粒度分布を
得ることができる。また、捏和物を押出し、次いで切断
することによっても、解砕造粒することができる。
解砕によって得られた造粒品は、ついで、水不溶性微粉
体でコーティングすることが望ましい。
水不溶性微粉体としては、平均一次粒径10μm以下、好
ましくは4μm以下のものが用いられる。
コーティング装置としては転動式、流動層式、混合式な
どのいずれもが用いられ、造粒品の表面に水不溶性微粉
体が付着する。コーティングに際しての水不溶性微粉体
の添加量は、造粒品に対して0.5〜5重量%が好適であ
る。水不溶性微粉体の具体例としては、ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸マグネシウム、A型ゼオライト
などのアルミノ珪酸塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、珪酸マグネシウム、二酸化珪素(ホワイトカーボ
ン)、二酸化チタンなどが挙げられる。このようにコー
ティングすることにより、洗剤粒子間の付着が抑制され
て保存によるブロッキングが防止される。
さらに、得られた解砕物をマルメライザー(不二パウダ
ル(株))などの機械的整粒機や、気流に同伴させてサ
イクロン状の装置に導き壁面と接触させる風力式整粒機
(特願昭60-141092号参照)などにより整粒し、粒子形
状を略球状に均一化してもよい。この整粒処理と上記の
コーティング処理は同時に行うこともできる。
得られた解砕品は、水分含量が多いので、保存安定性お
よび流動性を改善するために、流動層において水分5〜
15%まで乾燥する。流動層は、乾燥装置としてだけでな
く、好ましからざる微粉を除外する役目も果たす。回収
された微粉は、ニーダにリサイクルされて使用される。
また、得られた高嵩密度洗剤に、さらに酵素、香料、ゼ
オライトなどを粉体混合することもできる。
発明の効果 本発明によれば、アニオン界面活性剤の水性スラリーを
利用して、省エネルギー化されたプロセスで容易に高嵩
密度洗剤を製造することができるので、工業的なプロセ
スとして好適である。
実施例1 以下に示した直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS-
H)部分中和物、α−オレフィンスルホン酸ナトリウ
ム(AOS-Na)水性スラリー、ノニオン界面活性剤、
洗剤成分混合物を、それぞれ、:23.9kg/hr、:23.6k
g/hr、:4.2kg/hr、58.7kg/hrの割合で連続ニーダ
(栗本鉄工製、KRCニーダ#2型)に導入し、緻密で均
一な捏和物を得た。このとき、の部分中和物中の未中
和LAS-Hは、のAOS-Na水性スラリー中のNaOHによりニ
ーダ中で中和された。ニーダから排出された捏和物の温
度は41℃で、水分は約18%であった。
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸部分中和物 有効成分96%の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS-
H)(アルキル基の炭素数:10〜14)19.2kg/hrと、濃厚
水酸化カリウム(固形分50%、有効成分45%)4.7kg/hr
とを、無脈動ポンプを用いてスタティックミキサ(東レ
製、SWJ25-12)に導入し、部分中和物を製造した。この
ときの中和のモル比はLAS-H/KOH=1/0.66であった。ス
タティックミキサのジャケット冷却水として、10℃の水
を5l/minで流した。得られた部分中和物の排出温度は38
℃であった。
α−オレフィンスルホン酸塩(AOS-Na)水性スラリー 有効成分45%のAOS-Na(平均炭素数:14〜18)の水性ス
ラリーを用いた。水分は48重量%であり、有効成分に対
して8重量%の水酸化ナトリウムと3重量%のポリエチ
レングリコール(平均分子量6000)を含有していた。そ
の他の固形分は、中和の副生物である硫酸ナトリウムな
どである。
ノニオン界面活性剤 C12〜C13の一級アルコールのエチレンオキサイド15モル
付加物を用いた。
洗剤成分混合物 下記の各成分をリボンミキサにて粉体混合し、粉体定量
供給器に投入した。
ゼオライト(水分20重量%) 132.5kg 炭酸カリウム 63.6kg 炭酸ナトリウム 63.6kg 重炭酸ナトリウム 21.2kg 重亜硫酸ナトリウム 10.6kg蛍光剤 2.2kg ついで、得られた捏和物を解砕機(岡田精工製、スピー
ドミルND-30)に定量フィードした。この解砕機は、径1
5cmのカッターをクロス4段で有しており、3000rpmで回
転し、スクリーンとして2mmφ、開孔率20%のパンチン
グメタルを用いた。
解砕された捏和物は、嵩密度0.68g/ccの粒子状となっ
た。この粒子を、サイクロン形状をした風力式整粒機に
導入し、嵩密度および形状を向上させた。このとき同時
にゼオライトの微粒子を4kg/hrの割合で導入した。導入
された空気は80℃の温度であった。
整粒機通過後の洗剤粒子は、嵩密度が0.87g/cc、水分が
約17重量%で、比較的流動性の良いものであった。
また、この洗剤粒子は、平均粒径が約900μmで、60#
(JIS篩)通過量8.5%の粒度を有していた。
しかし、この洗剤粒子は圧密がかかると固化しやすい傾
向を示した。そこで、さらに流動層において90℃の熱風
を用い、水分が12%になるまで乾燥した。得られた洗剤
粒子は、嵩密度が0.85g/cc、60#通過量が1.2%であっ
た。
この洗剤粒子に、酵素0.5重量%、香料0.15重量%、ゼ
オライト1重量%を転動ドラムで混合して高嵩密度洗剤
組成物とした。
この組成物は、以下の組成を有する。
すなわち、アニオン界面活性剤を約30.9重量%、ノニオ
ン界面活性剤を4.2重量%(界面活性剤全量に対するノ
ニオン界面活性剤量は12重量%)、炭酸カリウムを11.7
重量%含有する非常に流動性のよいものであった。ま
た、微粉が少なく発塵性がなかった。なお、上記成分量
の計算方法は、後の比較例とともに後述する。
比較例1 実施例1において、洗剤成分混合物中の炭酸カリウム
を15.9kgとし、炭酸ナトリウムを11.3kg増量して74.9Kg
とした以外は、同様の組成で連続ニーダに導入した。ニ
ーダから排出さた捏和物の温度および水分は実施例1と
略同様であったが、この捏和物は非常に柔らかく、かつ
付着性が大きいため、このままでは解砕不可能であっ
た。
比較例1で得られた洗剤組成物の最終組成は、以下の通
りである。
これから計算すると、界面活性剤含有量は32.7%、界面
活性剤全量に対するノニオン界面活性剤量は12%、炭酸
カリウム含有量は3.4%となる。
比較例2 LAS・H量を22.2kg/hrで、濃厚水酸化カリウムを5.8kg/
hrで用いる以外は実施例1と同様にして直鎖アルキル
ベンゼンスルホン酸部分中和物を作成した。そして、こ
のを28.0kg/hr、ノニオン界面活性剤を1.0kg/hrの
割合で連続ニーダに供給する以外は実施例1と同様にし
て捏和物を得た。この捏和物は比較例1と同様に柔らか
く、解砕が困難であった。
比較例1で得られた洗剤組成物の最終組成は、以下の通
りである。
これから計算すると、界面活性剤含有量は33.6%、界面
活性剤全量に対するノニオン界面活性剤量は2.8%、炭
酸カリウム含有量は12.1%となる。
《計算方法》 実施例および比較例で得られた洗剤組成物における、ノ
ニオン界面活性剤および炭酸カリウムの量は以下の通り
に計算される。
なお、各成分の分子量としては、以下の値を用いた。
(1)実施例1 (1-1)LAS-H部分中和物の組成の計算 有効成分96%のLAS-Hと固形分50%、有効成分45%のKOH
とがLAS-H:19.2kg/hr、KOH:4.7kg/hrの割合(中和モル
比LAS-H/KOH=1/0.66)で混合されたので、得られたLAS
-H部分中和物の組成は、以下の通りに計算される。
LAS-H(有効成分)添加量=19.2kg/hr×0.96=18.43kg/
hr 中和により生成されたLAS-K=0.0572×0.66×360=13.5
9kg/hr 未中和のLAS-H=0.0572×(1−0.66)×322=6.26kg/h
r 中和により生成した水=0.0572×0.66×18=0.68kg/hr また、水は固形分50%のKOH水溶液から4.7×0.5=2.35k
g/hr持ち込まれるので、水の合計量は以下の通りとな
る。
水の合計量=0.68+2.35=3.03kg/hr 以上まとめると、LAS-H部分中和物の組成は、以下の
通りとなる。
なお、その他成分は、LAS-H,KOHの純分および水分以外
から持ち込まれるものであり、供給量(19.2+4.7kg/h
r)からLAS-K,LAS-Hおよび水を差し引いた量である。
上記において中和に必要なKOH量は以下の通りとなり、
実施例で使用した固形分50%のKOH水溶液中の有効成分
量が45%であることが確認できる。
中和に必要なKOH(有効成分)量=0.0572×0.66×56=
2.114kg/hr (1-2)+混合物の組成の計算 LAS-H部分中和物は、AOS-Na水性スラリー、ノニ
オン界面活性剤および洗剤成分混合物と一括して混合
されるが、AOS-Na水性スラリーとの間で中和反応が生
じ、反応により組成が変更するので、まず、+のみ
の混合物を想定して組成を計算する。
有効成分45%AOS-Na水性スラリーの供給量は23.6kg/hr
であり、水分48%と有効成分に対して8%のNaOHおよび
3%のポリエチレングリコールを含有するので、各成分
の含有量は以下の通りとなる。なお、その他の成分は、
全体からAOS-Na,NaOHおよび水を差し引いた量である。
その他の成分=23.6−(10.62+0.85+11.33)=0.8kg/
hr このAOS-Na水性スラリーと前述のLAS-H部分中和物
が混合されると、未中和LAS-HがNaOHにより中和されてL
AS-Naとなるとともに水が生成する。
生成されたLAS-Na=0.0572×(1−0.66)×344=6.69k
g/hr 生成した水=0.0572×(1−0.66)×18=0.35kg/hr なお、中和に必要なNaOH量は、0.0572×(1−0.66)×
40=0.78kg/hrであり、AOS-Na水性スラリーが含有し
ているNaOHによって十分に足りる。
以上の結果から、LAS-H部分中和物とAOS-Na水性ス
ラリーとの混合物の組成は以下の通りとなる。なお、水
の合計量は、(3.03+11.33+0.35)=14.71kg/hrとな
る。
(1-3)+++の混合捏和物の組成の計算 ノニオン界面活性剤4.2kg/hrおよび洗剤成分混合物
58.7kg/hrの混合において、洗剤成分混合物は以下の
組成を有する。
したがって、混合される洗剤成分混合物58.7kg中に
は、炭酸カリウム、水(ゼオライトより持ち込まれる)
およびその他成分が以下の通り含まれることになる。
その他成分=58.7−(12.7+5.3)=40.7kg/hr これら各成分,,,を混合すると、得られる捏
和物の組成は以下の通りとなる。
(1-4)最終洗剤組成物の組成 上記の捏和物は、解砕され、4kg/hrの割合でゼオライト
(水分20%)が混合されるので、上記表中のその他成分
が42.59+4×0.8=45.79kg/hrとなり、水分が20.01+
4×0.2=20.81kg/hrとなり、水分が12%まで乾燥され
るので、乾燥洗剤粒子の組成は以下の通りとなる。
さらに、酵素が洗剤当たり0.5%(=0.54kg)、香料が
0.15%(=0.16kg)、ゼオライトが1%(固形分=0.86
kg、水分=0.22kg)添加されるので最終洗剤組成物の組
成は以下の通りとなる。
これから計算すると、界面活性剤含有量は32.5%、界面
活性剤全量に対するノニオン界面活性剤量は12%、炭酸
カリウム含有量は11.7%となる。
(2)比較例1 比較例1も基本的な操作は実施例1と同じであり、同様
に計算できる。
比較例1は、洗剤成分混合物の組成が以下の通り変更と
なるだけであるので、+++の組成は以下の通
りとなり、実施例1と同様に計算して最終洗剤組成物の
組成は以下の通りとなる。
これから計算すると、界面活性剤含有量は32.7%、界面
活性剤全量に対するノニオン界面活性剤量は12%、炭酸
カリウム含有量は3.4%となる。
(3)比較例2 比較例2も基本的な操作は実施例と同じであり、同様に
計算できる。
比較例2は、実施例に対してLAS・H量と濃厚水酸化カ
リウム量が異なるので、LAS-H部分中和物の組成が以
下の通り変更となり、以下、ノニオン界面活性剤の供給
量が1.0kg/hrに変更になることを加味して同様に計算す
ると、結局、最終洗剤組成物の組成は以下の通りとな
る。
これから計算すると、界面活性剤含有量は33.6%、界面
活性剤全量に対するノニオン界面活性剤量は2.8%、炭
酸カリウム含有量は12.1%となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】洗剤組成物原料を捏和、混合したのち解砕
    して、界面活性剤を30重量%以上含有する嵩密度0.5g/c
    c以上の洗剤組成物を製造するに当り、該洗剤組成物原
    料として、該界面活性剤全量に対して5重量%以上の下
    記ノニオン界面活性剤(a)および/または(b)と、 (a):炭素数8〜18の一級または二級アルコールにエ
    チレンオキサイドを平均10〜20モル付加したE0付加型ノ
    ニオン界面活性剤、 (b):炭素数8〜18の一級または二級アルコールにエ
    チレンオキサイドを平均8〜15モルおよびプロピレンオ
    キサイドを平均3〜12モル付加したE0-P0付加型ノニオ
    ン界面活性剤、 該洗剤組成物原料に対して5重量%以上の炭酸カリウム とを用い、水分16〜25重量%の状態で均一に捏和、混合
    したのち解砕し、ついで、該解砕粒子を水分5〜15重量
    %となるまで乾燥することを特徴とする高嵩密度洗剤組
    成物の製造方法。
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