JPH0757951A - 分解輸送変圧器の組立法 - Google Patents

分解輸送変圧器の組立法

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JPH0757951A
JPH0757951A JP20489393A JP20489393A JPH0757951A JP H0757951 A JPH0757951 A JP H0757951A JP 20489393 A JP20489393 A JP 20489393A JP 20489393 A JP20489393 A JP 20489393A JP H0757951 A JPH0757951 A JP H0757951A
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JP
Japan
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iron core
coil
transformer
tank
transportation
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Application number
JP20489393A
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English (en)
Inventor
Toshio Kase
俊雄 加瀬
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 細かく分解して輸送しながらしかも高い現地
組立品質が得られ、現地においてレッカー車などを使用
できない場合にも容易に組立可能でかつ設備の簡略化が
可能な、分解輸送変圧器の組立法を提供する。 【構成】 スライド装置4を組み込んだ鉄心2とコイル
6とを個別の輸送タンク5,9に収納する。個別の輸送
タンク5,9と正規タンク11を輸送する。現地の変圧
器室内の基礎12上にクリーンハウス1を設置し、タン
ク5,9,11を搬入する。荷重装置15とスライド装
置4を利用して、鉄心輸送タンク5の開口部から組立台
14上に鉄心2を引き出す。走行装置17を有するリフ
ター16により、コイル6を搬送し、鉄心2に装着す
る。完成した変圧器本体10を、荷重装置15とスライ
ド装置4を利用して、組立台14上から正規タンク11
内に搬入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変圧器を、鉄心、コイ
ルなどの複数の部分に分解して輸送し、現地で再組立を
行う分解輸送変圧器の組立法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電力需要の増大に伴い、送電系統
が500kVなどと高電圧化するとともに、送変電用に
使用される変圧器も大容量化している。さらに、送電系
統が長大化していることから、変圧器を、輸送条件の一
段と厳しい山間地や市街地の地下などに据え付けるケー
スが多くなっており、その輸送寸法と重量の大幅な低減
が必要となっている。
【0003】従来、このような輸送条件の厳しい場所に
設置する変圧器としては、例えば、3相変圧器の場合、
3個の単相変圧器として構成して分割輸送し、現地で3
相一括タンクあるいは共通ダクトにより各々の単相変圧
器を接続結合して3相結線を行うことにより3相変圧器
として構成する分割輸送変圧器がある。
【0004】しかしながら、300MVA級の変圧器を
以上のような分割輸送変圧器の形で構成した場合には、
現地据付スペースや変圧器の経済性などから、3分割ま
でとすることが一般的である。そしてこのような分割数
の限度に伴い、輸送重量は、60トン程度までに低減す
るのが限度である。その結果、トレーラー輸送において
大掛かりな橋梁の補強を含めた道路補強工事が必要とな
り、莫大な輸送費が必要となるなどの問題がある。
【0005】これに対して、輸送上の制約が特に厳しい
場合には、工場で組み立て、試験した変圧器を、鉄心、
コイル、およびタンクなどの複数の部分に分解して輸送
し、現地で複数の部分を再度組み立てる細分分解型の分
解輸送変圧器が考えられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような細分分解型の分解輸送変圧器においては、工場で
組み立て、試験した後に、特に、鉄心、コイルなどの品
質上重要な部分を分解して輸送し、現地で組み立てるま
での間に、これらの変圧器内部の重要部分が大気中にさ
らされ、吸湿したり、異物が混入するなどの可能性が高
くなる。その結果、長時間に及ぶ乾燥工程が必要とな
り、変圧器据付工期が増大するとともに、異物混入によ
る現地組立品質の低下発生などの問題を生じる。
【0007】また、このように変圧器を細かく分解した
場合でも、各部分はかなりの重量を有するため、現地に
おける搬入・組立に際しては、レッカー車などを使用す
る必要がある。しかしながら、特に、地下や建屋内への
搬入経路および他の制約などから、組立に際してレッカ
ー車などが使用できない場合には、現地に天井クレーン
などの設備を設ける必要があり、設備全体が大掛かりに
なる上、組立作業効率が悪くなるなどの欠点を生じる。
【0008】本発明は、以上のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その目的は、
細かく分解して輸送しながらしかも高い現地組立品質が
得られ、現地においてレッカー車などを使用できない場
合にも容易に組立可能でかつ設備の簡略化が可能な、分
解輸送変圧器の組立法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による分解輸送変
圧器の組立法は、鉄心とコイルを有する変圧器を複数の
部分に分解して輸送し、現地で再度組み立てる分解輸送
変圧器の組立法において、輸送ステップ、クリーンハウ
ス設置ステップ、鉄心引出ステップ、変圧器本体組立ス
テップ、変圧器本体収納ステップ、および真空引きステ
ップを有することを特徴としている。
【0010】すなわち、まず、本発明においては、鉄心
として予めスライド装置を組み込んだ鉄心を使用する。
そして、輸送ステップにおいて、鉄心を、側面に開口部
を有する鉄心輸送用タンク内に収納するとともに、鉄心
に装着するコイルを、上部カバーを有するコイル輸送タ
ンク内に収納して、これらの輸送タンクと、側面に開口
部を有する正規タンクとを現地に輸送する。また、クリ
ーンハウス設置ステップにおいて、現地に、防塵・防湿
性を有するクリーンハウスを設置する。
【0011】次に、鉄心引出ステップにおいて、クリー
ンハウス内で、鉄心輸送タンクの側面の開口部から、荷
重装置により、鉄心のスライド装置を利用して鉄心を引
き出す。続いて、変圧器本体組立ステップにおいて、ク
リーンハウス内で、コイル輸送タンクの上部カバーを取
り外してコイルを露出させ、このコイルを、水平走行可
能なリフターによって昇降移動および水平移動させて鉄
心に装着し、変圧器本体を組み立てる。
【0012】この後、変圧器本体収納ステップにおい
て、クリーンハウス内で、荷重装置により、鉄心のスラ
イド装置を利用して、変圧器本体を、正規タンク内にそ
の側面の開口部から収納し、この開口部に側面カバーを
取り付ける。最終的に、真空引きステップにおいて、正
規タンク内部を真空ポンプによって真空引きする。
【0013】さらに、望ましくは、クリーンハウスに湿
度調整装置を接続して、クリーンハウス内の湿度を常に
50%以下の低湿度レベルに制御する。このような湿度
調整装置としては、例えば、乾燥空気発生装置などを使
用することができる。より望ましくは、輸送ステップに
おいて、コイルを防塵・防湿性を有するフィルムで密封
し、変圧器本体組立ステップにおいて、コイルを、フィ
ルムによる密封状態のまま前記鉄心に装着し、その後、
コイルからフィルムを取り除いてコイルの締め付けを行
う。
【0014】
【作用】以上のような構成を有する本発明の組立法にお
いては、まず、鉄心に予めスライド装置を組み込んでい
るため、クリーンハウス内における変圧器の組立時に
は、鉄心輸送タンクから鉄心を容易に引き出すことがで
きる。そして、この鉄心にコイルを装着して変圧器本体
を形成した後には、この鉄心のスライド装置を利用し
て、変圧器本体をスライド移動させ、正規タンク内に容
易に収納することができる。一方、コイルについては、
コイル輸送タンクの上部カバーを取り外した後、リフタ
ーによって容易に昇降移動および水平移動させて、鉄心
に装着することができる。すなわち、本発明の方法にお
いては、天井クレーンなどを使用する必要なく、鉄心に
設けたスライド装置、荷重装置、およびリフターを利用
することにより、変圧器を設置する基礎面上で変圧器本
体の組立作業を容易に行うことができ、組み立てた変圧
器本体を正規タンク内に容易に搬入することができる。
【0015】また、クリーンハウス内の防塵・防湿性
を、工場内の防塵・防湿性と同程度に高くすれば、工場
内における組立試験時と同様の優れた環境の中で、変圧
器を容易に組み立てることができるため、工場組立品質
と同一レベルの高い現地組立品質を確保することがで
き、変圧器本体の吸湿を防止することができる。さら
に、クリーンハウス内の湿度を常に50%以下の低湿度
レベルに制御することにより、より優れた作用が得られ
る。
【0016】加えて、高電界となり、変圧器の品質確保
上で最も重要な要素であるところのコイルを、防塵・防
湿性を有するフィルムで密封し、コイルの締め付け作業
直前までその密封状態を保持した場合には、コイルの露
出時間を最小限に短縮することができる。そのため、コ
イル絶縁物の吸湿量を最小限に低減することができると
ともに、コイル内への異物の侵入を効果的に防止でき
る。
【0017】さらに、このコイル、およびコイルと同様
に重要な鉄心の全体を考えた場合に、本発明において
は、これらの要部のうち、少なくとも鉄心の上部ヨーク
のみを分解することにより、この上部ヨーク、鉄心の残
りの部分、およびコイルを、それぞれ個別のユニットと
して組み立てたまま輸送し、各部を組み合わせるだけで
現地組立を行うことができる。したがって、鉄心および
コイルを細かく分解する場合に比べて、現地の組立作業
を極めて容易に行うことができる上、細分分解・再組立
に伴う性能低下や品質低下を生じる問題もない。
【0018】
【実施例】以下には、本発明による分解輸送変圧器の組
立法の一実施例について、図1〜図6を参照して説明す
る。このうち、図1は、クリーンハウス内における鉄心
引き出し工程を示す説明図、図2は、クリーンハウス内
にコイルを搬入した状態を示す説明図、図3は、クリー
ンハウス内におけるコイルの搬送工程を示す説明図、図
4は、クリーンハウス内における鉄心脚へのコイルの挿
入工程を示す説明図である。また、図5は、クリーンハ
ウス内における変圧器本体の正規タンク内への搬入工程
を示す説明図、図6は、クリーンハウス内における正規
タンク内部の真空引き工程を示す説明図である。
【0019】(1)実施例の構成 (1−1)工場からの出荷およびクリーンハウスの設置 図1、図2、および図6を参照して、工場からの部品の
出荷およびクリーンハウス1の設置に関して説明する。
【0020】まず、工場において、変圧器本体を構成す
る鉄心をパッキングする。すなわち、工場における組立
試験後、図1に示すように、鉄心2から上部ヨークを取
り外した状態で、上下の鉄心締付金具3a,3bによっ
て固定する。また、鉄心2の鉄心締付金具3bの下部に
は、滑り摩擦が小さく強度の高いフッ素樹脂材料などに
よって構成したスライド装置4を予め組み込んでおく。
そして、このような構成を有する鉄心2を、側面に開口
部を有する鉄心輸送タンク5内に収納し、開口部を側面
カバー5aで密封した状態で輸送する。
【0021】また、変圧器本体を構成するコイル6につ
いても、同様に、工場においてパッキングする。すなわ
ち、工場における組立試験後、図2に示すように、コイ
ル6を防塵・防湿性を有するフィルムパック7によって
密封し、上下のコイル締付金具8およびロッド8aによ
って固定する。そして、この状態で、コイル6を、上部
カバー9aを含むコイル輸送タンク9内に収納した状態
で輸送する。
【0022】さらに、本実施例においては、図6に示す
ように、組み立てられた変圧器本体10を、側面に開口
部を有する正規タンク11内に収納する。この正規タン
ク11については、その側面の開口部を側面カバー11
aを取り付けた状態で輸送する。なお、図6は、変圧器
本体10を収納した状態の正規タンク11を示している
が、言うまでもなく、工場からの輸送時には、空の正規
タンク11を輸送する。
【0023】一方、クリーンハウス1を、現地の変圧器
室内の基礎12上に設置し、工場と同程度の防塵・防湿
性を有するように構成する。すなわち、クリーンハウス
1の密封性を高め、外部の水分・浮遊塵埃が混入しない
ように構成する。加えて、クリーンハウス1に、湿度調
整装置として乾燥空気発生装置13を接続し、クリーン
ハウス1内部の湿度を常に50%以下の低湿度レベルに
管理する。
【0024】(1−2)変圧器本体の組立 図1〜図4を参照して、現地に設置されたクリーンハウ
ス1内における変圧器本体の組立について説明する。
【0025】まず、図1に示すように、鉄心2を収納し
た鉄心輸送タンク5の側面カバー5aを取り外して、ク
リーンハウス1内に搬入し、基礎12上に配置する。続
いて、この基礎12上に、鉄心輸送タンク5と隣接する
ように組立台14を設置し、この組立台14の上面レベ
ルを、鉄心輸送タンク5の底面レベルに合わせる。ま
た、組立台14には、駆動ロッド15aを有する荷重装
置15を固定する。この状態で、荷重装置15と駆動ロ
ッド15aにより、鉄心輸送タンク5の側面の開口部か
ら鉄心2を引き出す。この場合、鉄心2の下部には、滑
り摩擦が小さく強度の高いフッ素樹脂材料などによって
構成したスライド装置4を組み込んでいるため、このス
ライド装置4によって鉄心2を容易かつ円滑に移動させ
ることができる。
【0026】次に、図2に示すように、組立台14上に
移動させた鉄心2から、その上部の鉄心締付金具3aを
取り外す。そして、コイル6を収納したコイル輸送タン
ク9の上部カバー9aを取り外して、クリーンハウス1
内に搬入し、基礎12上に配置する。また、コイル6の
近傍には、コイル搬送用のリフター16を配置する。こ
のリフター16は、図4に示すように、門形リフターを
構成する一対のリフター16である。すなわち、各リフ
ター16の下部には走行装置17がそれぞれ設けられ、
その上部には対向方向に水平に伸びる支持ビーム18が
それぞれ設けられており、各支持ビーム18の対向先端
部には支持金具18aがそれぞれ設けられている。さら
に、各リフター16は、油圧ポンプ19によって昇降駆
動されるように構成されている。一方、基礎12上に
は、リフター走行用のガイド12aが設けられており、
このガイドに沿って、リフター16が正確に走行できる
ようになっている。
【0027】続いて、図3に示すように、コイル6の上
下のコイル締付金具8およびロッド8aを取り外す。こ
の場合、コイル6を覆っているフィルムパック7はその
まま残し、それによってコイル6の密封状態を保持す
る。この後、図3に示すように、リフター16の支持金
具18aによって、コイル6の底面を支持し、図4に示
すように、油圧ポンプ19によってリフター16を上昇
動作させて、コイル6をその底面が鉄心2の上面より若
干高くなる位置まで持ち上げる。そして、リフター16
の高さを固定したまま、このリフター16をその走行装
置17によって、組立台14位置まで移動し、それによ
ってリフター16に支持したコイル6を鉄心脚2aの上
方に移動する。この場合、リフター16は、基礎12上
に設けられたリフター走行用のガイド12aに沿って正
確に移動できるため、コイル6と鉄心脚2aとの位置決
めを正確に行うことができる。したがって、この状態
で、リフター16を下降動作させることにより、コイル
6を鉄心脚2aに良好に挿入することができる。
【0028】そして、このように、コイル6を鉄心脚2
aに挿入した後、鉄心脚2aに上部ヨークを積み、上部
の鉄心締付金具3aを取り付ける。この時点で、コイル
6のフィルムパック7を取り外し、最終的に、コイル6
を上下の鉄心締付金具3a,3bによって締付けること
により、変圧器本体の組立を完了する。
【0029】(1−3)変圧器本体の正規タンク内への
搬入 図5および図6を参照して、完成した変圧器本体10を
正規タンク11内に搬入する工程について説明する。
【0030】まず、図5に示すように、組立台14で変
圧器本体10の組立を完了した後、側面に開口部を有す
る正規タンク11の側面カバー11aを取り外して、ク
リーンハウス1内に搬入し、基礎12上に、組立台14
と隣接するように設置する。この場合、正規タンク11
の底面には、変圧器本体スライド用のガイド11bが設
けられており、このガイド11bに沿って、変圧器本体
10が正確に正規位置までスライド移動できるようにな
っている。
【0031】次に、荷重装置15と駆動ロッド15aに
より、変圧器本体10を移動させ、正規タンク11の側
面の開口部からこの正規タンク11内に搬入する。この
場合、変圧器本体10を構成する鉄心2の下部には、滑
り摩擦が小さく強度の高いフッ素樹脂材料などによって
構成したスライド装置4を組み込んでいるため、このス
ライド装置4によって変圧器本体10を容易かつ円滑に
移動させることができる。また、正規タンク11の底面
にも、変圧器本体スライド用のガイド11bを設けてい
るため、変圧器本体10を正規タンク11内の正規位置
まで正確にスライド移動させることができる。
【0032】最終的に、図6に示すように、正規タンク
11の側面の開口部に側面カバー11aを取り付けた
後、真空ポンプ20によって、正規タンク11内部を真
空引きする。この真空引きにより、コイル6外面のフィ
ルムパック7を取り除いた後でコイル6が吸湿した絶縁
物表面の水分を完全に除去することができる。
【0033】(2)実施例の作用 以上のような構成を有する本実施例の作用は次の通りで
ある。すなわち、鉄心2に予めスライド装置4を組み込
んでいるため、クリーンハウス1内における変圧器の組
立時には、鉄心輸送タンク5から鉄心2を容易に引き出
すことができる。そして、この鉄心2にコイル6を装着
して変圧器本体10を形成した後には、この鉄心2のス
ライド装置4を利用して、変圧器本体10を、正規タン
ク11内に容易に収納することができる。特に、本実施
例においては、正規タンク11の底面に変圧器本体スラ
イド用のガイド11bを設けているため、変圧器本体1
0を正規タンク11内の正規位置まで正確にスライド移
動させることができる。
【0034】一方、コイル6については、コイル輸送タ
ンク9の上部カバー9aを取り外した後、リフター16
によって容易に昇降移動および水平移動させて、鉄心2
に装着することができる。特に、本実施例においては、
基礎12上にリフター走行用のガイド12aを設けてい
るため、リフター16を正確に移動させることができ、
それによって、コイル6と鉄心脚2aとの位置決めを正
確に行い、コイル6を鉄心脚2aに良好に挿入すること
ができる。
【0035】したがって、本実施例の方法においては、
変圧器本体の組立作業に際して、レッカー車などを使用
できない場合にも、従来のように天井クレーンなどを使
用する必要なく、鉄心2に設けたスライド装置4、荷重
装置15、およびリフター16を利用することにより、
変圧器を設置する基礎12上で、変圧器本体10の組立
作業を容易に行うことができ、組み立てた変圧器本体1
0を正規タンク11内に容易に搬入することができる。
【0036】また、本実施例においては、クリーンハウ
ス1内の防塵・防湿性を、工場内の防塵・防湿性と同程
度に高くするとともに、クリーンハウス内の湿度を常に
50%以下の低湿度レベルに制御しているため、工場内
における組立試験時と同様の優れた環境の中で、変圧器
を容易に組み立てることができる。したがって、工場組
立品質と同一レベルの高い現地組立品質を確保すること
ができ、変圧器本体10の吸湿を防止することができ
る。
【0037】加えて、本実施例においては、コイル6
を、防塵・防湿性を有するフィルムパック7で密封し、
コイル6の締め付け作業直前までその密封状態を保持し
ているため、コイル6の露出時間を最小限に短縮するこ
とができる。そのため、コイル絶縁物の吸湿量を最小限
に低減することができるとともに、コイル6内への異物
の侵入を効果的に防止できる。
【0038】さらにまた、本実施例においては、変圧器
本体10を構成する要部である鉄心2およびコイル6の
うち、鉄心2の上部ヨークのみを分解するだけであるた
め、この上部ヨーク、鉄心2の残りの部分、およびコイ
ル6を、それぞれ個別のユニットとして組み立てたまま
輸送し、各部を組み合わせるだけで現地組立を行うこと
ができる。したがって、鉄心2およびコイル6を細かく
分解する場合に比べて、現地の組立作業を極めて容易に
行うことができる上、細分分解・再組立に伴う性能低下
や品質低下を生じる問題もない。
【0039】(3)実施例の効果 以上のように、本実施例においては、変圧器を、鉄心
2、コイル6、正規タンク10という単位で細かく分解
して輸送できるため、輸送重量上の問題を解決すること
ができる。しかも、分解した鉄心2やコイル6を、密封
状態で個別の輸送タンク5,9内に収納して輸送できる
ため、輸送時における異物の混入や吸湿の問題はなく、
また、現地においては、防塵・防湿性に優れたクリーン
ルーム1内で組立を行うため、高い現地組立品質を得る
ことができる。そして、現地においてレッカー車などを
使用できない場合にも、従来のように天井クレーンなど
を使用する必要なく、鉄心2に設けたスライド装置4、
荷重装置15、およびリフター16を利用することによ
り、変圧器を設置する基礎12上で、変圧器本体10の
組立作業を容易に行うことができ、組み立てた変圧器本
体10を正規タンク11内に容易に搬入することができ
る。この場合、天井クレーンを設ける必要がないため、
設備を簡略化できるという利点もある。さらにまた、変
圧器の分解程度を最小限に止めることにより、現地の組
立作業を容易に行うことができる上、細分分解・再組立
に伴う性能低下や品質低下を生じる問題もない。
【0040】(4)他の実施例 なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、例えば、鉄心に設けるスライド装置や、組立時に使
用する荷重装置およびリフターなどの具体的な構成は適
宜選択可能である。また、前記実施例においては、単相
3脚鉄心を使用した変圧器を例として示したが、本発明
は、3相3脚鉄心を使用した変圧器にも同様に適用可能
であり、同様に優れた作用効果を得られるものである。
さらに、各工程の具体的な手順などは適宜変更可能であ
る。また、クリーンハウスの湿度調整装置として、乾燥
空気発生装置以外の装置を使用することも可能である。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の組立法によ
れば、鉄心にスライド装置を組み込み、この鉄心とコイ
ルを個別の輸送タンク内に収納してこれらの輸送タンク
と正規タンクとを輸送し、クリーンルーム内に搬入した
後、荷重装置やリフターを使用して変圧器を組み立てる
ことにより、変圧器を細かく分解して輸送しながらしか
も高い現地組立品質が得られる。そして、現地において
レッカー車などを使用できない場合にも、天井クレーン
などを使用する必要なく、容易に変圧器を組み立てるこ
とができ、また、設備を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による分解輸送変圧器の組立法の一実施
例を示す図であり、特に、クリーンハウス内における鉄
心引き出し工程を示す説明図。
【図2】図1のクリーンハウス内にコイルを搬入した状
態を示す説明図。
【図3】図1のクリーンハウス内におけるコイルの搬送
工程を示す説明図。
【図4】図1のクリーンハウス内における鉄心脚へのコ
イルの挿入工程を示す説明図。
【図5】図1のクリーンハウス内における変圧器本体の
正規タンク内への搬入工程を示す説明図。
【図6】図1のクリーンハウス内における正規タンク内
部の真空引き工程を示す説明図。
【符号の説明】
1…クリーンハウス 2…鉄心 2a…鉄心脚 3a,3b…鉄心締付金具 4…スライド装置 5…鉄心輸送タンク 5a…側面カバー 6…コイル 7…フィルムパック 8…コイル締付金具 8a…ロッド 9…コイル輸送タンク 9a…上部カバー 10…変圧器本体 11…正規タンク 11a…側面カバー 11b…ガイド 12…基礎 12a…ガイド 13…乾燥空気発生装置 14…組立台 15…荷重装置 15a…駆動ロッド 16…リフター 17…走行装置 18…支持ビーム 18a…支持金具 19…油圧ポンプ 20…真空ポンプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄心とコイルを有する変圧器を複数の部
    分に分解して輸送し、現地で再度組み立てる分解輸送変
    圧器の組立法において、 前記鉄心として予めスライド装置を組み込んだ鉄心を使
    用し、この鉄心を、側面に開口部を有する鉄心輸送用タ
    ンク内に収納するとともに、鉄心に装着するコイルを、
    上部カバーを有するコイル輸送タンク内に収納して、こ
    れらの輸送タンクと、側面に開口部を有する正規タンク
    とを現地に輸送する輸送ステップと、 現地に、防塵・防湿性を有するクリーンハウスを設置す
    るクリーンハウス設置ステップと、 前記クリーンハウス内で、前記鉄心輸送タンクの前記側
    面の開口部から、荷重装置により、前記鉄心の前記スラ
    イド装置を利用して鉄心を引き出す鉄心引出ステップ
    と、 前記クリーンハウス内で、前記コイル輸送タンクの前記
    上部カバーを取り外して前記コイルを露出させ、このコ
    イルを、水平走行可能なリフターによって昇降移動およ
    び水平移動させて前記鉄心に装着し、変圧器本体を組み
    立てる変圧器本体組立ステップと、 前記クリーンハウス内で、荷重装置により、前記鉄心の
    前記スライド装置を利用して、前記変圧器本体を、前記
    正規タンク内にその前記側面の開口部から収納し、この
    開口部に側面カバーを取り付ける変圧器本体収納ステッ
    プと、 前記正規タンク内部を真空ポンプによって真空引きする
    真空引きステップと、 を有することを特徴とする分解輸送変圧器の組立法。
  2. 【請求項2】 前記クリーンハウスに湿度調整装置を接
    続して、クリーンハウス内の湿度を常に50%以下の低
    湿度レベルに制御することを特徴とする請求項1記載の
    分解輸送変圧器の組立法。
  3. 【請求項3】 前記輸送ステップにおいて、前記コイル
    を防塵・防湿性を有するフィルムで密封し、 前記変圧器本体組立ステップにおいて、前記コイルを、
    前記フィルムによる密封状態のまま前記鉄心に装着し、
    その後、コイルからフィルムを取り除いてコイルの締め
    付けを行う、 ことを特徴とする請求項1記載の分解輸送変圧器の組立
    法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004111855A (ja) * 2002-09-20 2004-04-08 Toshiba Corp 分解輸送変圧器の現地組立方法
CN105469972A (zh) * 2016-01-08 2016-04-06 刘清伟 一种变压器的自动浸油方法及其装置
CN106694314A (zh) * 2016-12-30 2017-05-24 广东恒峰机械科技有限公司 全自动浸油烘烤线
CN113764157A (zh) * 2021-09-14 2021-12-07 中国化学工程第三建设有限公司 一种变压器分段顶推式安装就位平台及安装就位施工方法

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