JPH07566Y2 - 空気調整装置の吹き出し口付目地構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、プレファブルームの壁パネル間を繋ぐ目地の
構造に関する。

（従来の技術） 適宜種類の壁パネルを建廻してプレファブルームを形成
する場合、壁パネルと壁パネルの間の隙間を繋ぐ目地
は、従来化粧目地等で仕上げを施していた。

又、プレファブルームの換気を行うには、空気調整装置
（以降、エアコンと記載する）からの吹き出し口のため
の開口部を壁パネルや天井に形成するか、あるいはエア
コンからのダクトを室内に導いて剥き出しの吹き出し口
から直接換気を行うようにしていた。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら上記従来例においては、プレファブルーム
の換気のためにエアコンを設置するには、エアコンから
の吹き出し口を壁パネルや天井に開口部を設けたり、エ
アコンからのダクトを室内側の適当な場所まで引き回す
等の造作を行なわねばならず、設備コストが高くついた
り、壁パネルや天井の内側にダクトを配設しているため
にダクトの点検、修理が不便になる等の不都合がある。

本考案は上記問題点を解決するためになされたもので、
その目的とする処は、壁パネルに開口部を設けることな
く、簡易な構造で簡単に低コストで設備することがで
き、点検、修理が容易なエアコンの吹き出し口等を得る
にある。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決するために本考案は、プレファブルー
ムを形成する壁パネルと壁パネルの間の隙間を繋ぎ内部
に空気調整装置のダクトを配設した目地において、目地
を可撓性樹脂で平面視中空の略半円状に形成し、この目
地の室内側の前表面を肉厚に、後背面を肉薄とし、背面
の中間部を分断した。

（作用） 上記手段によれば、壁パネル同士の建付けに誤差が生じ
て壁パネル間の隙間に誤差が生じた場合は、可撓性樹脂
で形成した目地に力を加えて変形させることで、目地を
この隙間に係合させる。又、ダクトの径が小さくても、
可撓性樹脂から成る目地の肉薄の後背面がピッタリ重な
り易く、ダクトの吹出口から吹出される空気が後背面側
に漏れることが無い。

（実施例） 次に本考案の実施例を添付した図面に基づいて説明す
る。

第１図は本考案の空気調整装置の吹き出し口付目地構造
を適用した便所の要部横断面図である。

図中Ｓはトイレルームを示し、トイレルームＳは、建物
躯体の壁Wb沿いに適宜種類の壁パネルを建廻して側壁Ｗ
を形成することにより所謂プレファブ方式のシステムト
イレとして構築されており、大小便用のスペースS1と、
図示せざる洗面用スペースと、両スペースを連絡する矢
印pfで示した通路とから成る。

スペースS1は、磁気質タイルで床面を仕上げ、その左手
の側壁Ｗ沿いに三連の大便器T1〜T3（以降、総称的には
Ｔで表す）と掃除用流し水槽Skとを前面に備える大便所
用室内配管ユニットＵを設置して、各大便器T1、T2、T3
及び水槽Sk間をブースB1、B2、B3で仕切り、各ブース後
部をユニットＵ上に予けてその後縁を側壁Ｗに当接せし
めると共に、ブース前部及びその左右の側壁Ｗ間に内開
き若しくは外開きのドアD1〜D4を取付けてパーソナルな
空間S2〜S5を画成しており、その内流し場S5には掃除用
具入れS5′が付設されている。また、スペースS1右手の
側壁W1沿いには、コンクリート地のたたきの上に四連の
小便器t1〜t4（以降、総称的にはｔで表す）を前面に備
える小便所用室内配管ユニットｕを設置し、ユニットｕ
右端にブースｂを立てて目隠しをしている。

そして、スペースS1の正面奥の側壁W2と躯体の壁Wbとの
間の空間Soに大小便所用室外配管ユニットUoを設置し、
その左右の取合部Uo1,Uo2と室内配管ユニットU,uとを、
側壁Ｗに設けた不図示の取合用開口を介し、夫々管路接
続している。

以上において本実施例では、スペースS1の正面奥の側壁
W2をなす隣り合う壁パネル３と５の間の隙間ｍを目地材
７で繋いでいる。

次にこの目地材７の詳細な構造を第２図により説明す
る。

本実施例においては、壁パネル３と５の間を平面視中空
の略半円状に形成された可撓性樹脂成の目地材７で繋
ぎ、壁パネル３と５の建付けに誤差が生じ隙間ｍの間隔
が狭まった場合等には、目地材７に力を加えて、図の破
線で示した形７′に変形させて両壁パネル３、５に係合
させることができる。尚、目地材７の半円部7aには、吹
き出し口33、35が設けられ、目地材７の内部7bに配設さ
れたパイプ状のダクト17の吹出口19、21と連通して、図
示せざるをエアコンからのエアを吹き出し、便所Ｓに常
に爽やかな風が吹いて換気が行なわれる様にしている。

尚、上述の実施例では目地材、及びダクトに吹き出し口
を設けた例について説明したが、吹き出し口に代えて空
気調整装置の吸込み口を設け、便所内で発生するにおい
を排出するようにしてもよい。又、目地材及びダクト
に、空気調整装置の吹き出し口と吸込み口の両方を設け
てもよい。

（考案の効果） 以上詳述したように本考案によれば、目地を可撓性樹脂
で平面視中空の略半円状に形成し、この目地の室内側の
前表面を肉厚に、後背面を肉薄とし、背面の中間部を分
断したので、壁パネル同士の建付けに誤差が生じて壁パ
ネル間の隙間に誤差が生じた場合、可撓性樹脂で形成し
た目地に力を加えて変形させ、目地をこの隙間に係合さ
せることが出来る。又、ダクトの径が小さくても、可撓
性樹脂から成る目地の肉薄の後背面がピッタリ重なり易
くなっているので、ダクトの吹出口から吹出される空気
が後背面側に漏れることが無く、効率良く室内の換気を
行うことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は本考案の
空気調整装置の吹き出し口付目地構造を適用した便所の
横断面図、第２図は空気調整装置の吹き出し口付目地構
造の斜視図である。 尚、図中３、５は壁パネル、７は目地材、13、15は目地
材に設けられた空気調整装置の吹き出し口、17はダク
ト、19、21はダクトに設けられた空気調整装置の吹き出
し口、Ｓはトイレルーム、ｍは壁パネルの間の隙間であ
る。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｆ２４Ｆ 13/02 Ｃ 7616−3Ｌ (72)考案者 滝崎 深雪 東京都港区虎ノ門１丁目１番28号 東陶機 器株式会社東京支社内 (72)考案者 西村 国男 福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番１ 号 東陶機器株式会社内 (56)参考文献 実開 昭62−2943（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭63−42716（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭63−96106（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】プレファブルームを形成する壁パネルと壁
   パネルの間の隙間を繋ぎ内部に空気調整装置のダクトを
   配設した目地において、 前記目地を可撓性樹脂で平面視中空の略半円状に形成
   し、この目地の室内側の前表面を肉厚に、後背面を肉薄
   とし、背面の中間部を分断したことを特徴とする空気調
   整装置の吹き出し口付目地構造。