JPH0756062Y2 - パチンコゲーム機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、パチンコゲーム機に関する。

［従来の技術］ 遊技板の前面に特定の入賞口とパチンコ球が入り難い閉
成状態及びパチンコ球が入り易い開成状態とに変化し得
る変動入賞装置とを設け、遊技板の裏面には前記特定の
入賞口に入ったセーフ球により変動入賞装置を閉成状態
から開成状態に変化させる開作動装置を設けたパチンコ
ゲーム機は周知である。

［考案が解決しようとする課題］ 従来のパチンコゲーム機は、特定の入賞口と開作動装置
が直結されていて、該入賞口への入賞により必らず開作
動装置が作動して所定の変動入賞装置が開成し、そのた
め遊技が単調となり、パチンコ遊技の興趣の増大が図れ
ないものであった。

本考案は、従来技術の有するこのような問題点にかんが
みてなされたものであり、その目的とするところは、閉
成状態にある変動入賞装置を特定入賞口と図柄表示装置
との条件成立に基づいて遊技者の有利とされる開成状態
にするようにして遊技の興趣を高めることができるよう
な新規なパチンコゲーム機を提供しようとするものであ
る。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本考案におけるパチンコゲ
ーム機は、特定領域を有する特定入賞口と、パチンコ球
が入り難い閉成状態及び入り易い開成状態とに変化し得
る変動入賞装置と、パチンコ球の通過又は入球により図
柄を所定時間変動させる図柄表示装置と、前記特定入賞
口の特定領域をパチンコ球が通過し、かつ前記図柄表示
装置に予め定められた特定の図柄が表示されたことに起
因して前記変動入賞装置を開成状態とする制御装置とを
備えさせて成るものである。

上記制御装置は、図柄表示装置に表示される図柄に対応
して前記変動入賞装置を開成状態とする回数を変化させ
るようにすることが望ましい。

［作用］ 上記のように構成されたパチンコゲーム機は、図柄表示
装置に予め定められた特定の図柄が表示されると特定入
賞口への入賞を条件に変動入賞装置を開成状態とする。

［実施例］ 以下に本考案の実施例を図面を参照しつつ説明する。

第１図は本考案のパチンコゲーム機の正面図である。

パチンコゲーム機は、前面枠１のガラス枠２の奥部に遊
技板３を配設し、該遊技板３のガイドレール４に囲まれ
た円形状の遊技部4aにパチンコ球を打ち込む周知の構造
である。

第２図は前記遊技部4aを拡大して示す要部の拡大正面図
である。この遊技部4aには、略その中央に位置し内部に
後述する特定入賞口23を有する中央入賞装置６、パチン
コ球が入り難い閉成状態及びパチンコ球が入り易い開成
状態とに変化し得る変動入賞装置7,7…、パチンコ球を
受け入れる単機能の入賞口8,8…、前記中央入賞装置６
の下方に配設され後述する遊技条件設定のための図柄表
示装置９、その他、多数の障害釘10、風車11,11…、ア
ウト球口12等が設けられている。

前記中央入賞装置６は第４〜６図に示したように、取付
板13に穿設した窓孔５の前後面を囲って前部カバー14と
後部箱枠15を突設し、前部カバー14の上半部両側を切欠
いて、その切欠部14a,14aを開閉片14b,14bで塞いだもの
である。この開閉片14b,14bはその下端を軸16により枢
着し、この軸16を後部箱枠15の後面に固着したソレノイ
ド17,17の駆動により回転させて開閉片14b,14bを起立、
倒伏させ、もって切欠部14a,14aを開閉する。ソレノイ
ド17,17は、中央入賞装置６の上部に設けたスイッチゲ
ート18に電気的に連結されており、該スイッチーゲート
18をパチンコ球が通過するとソレノイド17,17が作動し
て開閉片14b,14bを一定時間開かせ、切欠部14a,14aにパ
チンコ球を受け入れる。切欠部14a,14aに入賞したセー
フ球は前部カバー14及び後部箱枠15の上部棚板19に載っ
て一旦後部箱枠15の後端に流れ、そこで後部箱枠15後端
から前部カバー14に向って下り傾斜のスロープ20に載り
換って流下し、スロープ20の端部で円形の下部棚板21上
に放出される。この下部棚板21は外周から円形の中心に
向って緩やかな下り勾配になっていてここに放出された
セーフ球は遠心力により下部棚板21の円周に沿って数回
回るが次第に減速されて中心方向に向って下降する。下
部棚板21の中心部分には前部カバー14側に一個、後部箱
枠15側に二個並べて計三個の入賞口22,23,23が開設され
ており、前記セーフ球はこのいずれかの入賞口22,23,23
に入る。前方の入賞口22は、中央入賞装置６の直下に設
けた単機能の入賞口８に連通しており、この入賞口22に
入ったセーフ球は一旦遊技板３の前面側へ流れ単機能の
入賞口８を通って遊技板３の裏側へ流出する。一方、後
方の入賞口23,23は、本実施例において後述する開作動
装置30に関連する特定入賞口として機能するものであ
り、該特定入賞口23,23に入ったセーフ球は、前記入賞
口22に入ったセーフ球の上段から遊技板３裏面に流出す
る。

変動入賞装置７は第７図に示したように、取付板24の前
面に起立、傾動自由に軸着した開閉片25,25を取付板24
裏面の箱枠26に軸着した球導板27のシーソー動作により
開閉して、パチンコ球が入り難い閉成状態とパチンコ球
が入り易い開成状態とに変化させる周知の構造である。

図柄表示装置９は、第10図に示したように取付板28の表
面に図柄の一例として左右と下に向いた電光矢印29,29,
29を表示するようにしたもので、左右の電光矢印29,29
と下の電光矢印29が周期的に交互に点滅するものであ
る。

第３図は、遊技板３を裏側から見た裏面図である。遊技
板３の裏面には前記変動入賞装置7,7…のうち上段の二
個の変動入賞装置7a,7aを閉成状態から開成状態に変化
させる開作動装置30とセーフ球の流路切換装置31が設け
られる。本実施例において、開作動装置30と流路切換装
置31は一体的に組合されており、これを第8,9図により
説明する。取付基板32の略中央部に該取付基板32からパ
チンコ球径より若干大きな間隔を置いて支持枠33が突設
される。該支持枠33には、前記中央入賞装置６の特定の
入賞口23,23の球出口に対応してセーフ球を受ける上部
樋板34と、その下段にあって中央入賞装置６の他の入賞
口22に入ったセーフ球を受けて遊技板３裏面へ導く入賞
口８の球出口に対応する第一の入賞球通路35と、該第一
の入賞球通路35の下段に位置する第二の入賞球通路36が
設けられる。第一，第二の入賞球通路35,35は分岐口37
で連通しているが、該分岐口37は傾動可能な弁板38を主
要部とする流路切換装置31により通常塞がれていて第二
の入賞球通路36が閉鎖された状態にある。弁体38は支持
枠33に取付けたソレノイド40に連結されており、該ソレ
ノイド40の駆動により傾動して略起立する（第９図鎖
線）。これにより分岐口37が開放され、一方、第一の入
賞球通路35への流路が断たれるため実質上第一の入賞球
通路35は閉鎖状態となる。

第二の入賞球通路36は直角下方に屈曲しており、その鉛
直部41には球圧を受けてシーソー動作する梃子リンク42
の球受板43が臨んでいる。梃子リンク42は取付基板32の
左右両側に揺動自在に軸着された揺動リンク44,44に連
杆45,45により連結されており、該梃子リンク42の揺動
に伴って揺動リンク44,44が夫々揺動する。揺動リンク4
4,44の他端には取付基板32の両側に夫々上下スライド自
在に支持された作動杆46,46の下端が枢着されて、揺動
リンク44,44の揺動に伴って作動杆46,46が上下動する。
該作動杆46,46の上端は逆さＬ字状に屈曲していて前記
変動入賞装置7a,7aの球導板27の後端に突出するピン47,
47の上面に臨んでいる。そして、作動杆46,46が下動す
ると作動杆46,46が球導板27の先端が撥ね上がって開閉
片25,25が開成状態となる。なお、前記梃子リンク42
は、球受板43の反対端に設けた重錘48により球受板43を
上昇位置に待機させるべく付勢している。

しかして、本実施例では制御回路により図柄表示装置９
の電光矢印29が左右を指し示す特定の図柄表示状態のと
きにパチンコ球が特定入賞口23に入賞すると閉成状態に
ある変動入賞装置７を遊技者の有利とされる開成状態に
するごとく、変動入賞装置７の開閉制御を、特定入賞口
23へのパチンコ球の入賞と図柄表示装置９に特定の図柄
が表示されるという２つの条件成立により行うように設
定されている。なお、前記図柄表示装置９に表示される
図柄に対応して変動入賞装置７を開成状態とする回数を
変化させるように構成してもよい。

次に本実施例のパチンコゲーム機の作用を説明する。既
述のように、パチンコ球がスイッチゲート18を通過する
と中央入賞装置６のソレノイド17,17が作動して開閉片1
4b,14bが所定時間開く。このスイッチゲート18をパチン
コ球が通過した時点で図柄表示装置９に表示された電光
矢印29が下を指していた場合には流路切換装置31のソレ
ノイド40が作動しない。従って、第二の入賞球通路36が
閉鎖されて第一の入賞球通路35が開放された状態にある
ため、中央入賞装置６の入賞口22に入ったセーフ球は入
賞口８を介して直接第一の入賞球通路35に、又、他の特
定の入賞口23,23に入ったセーフ球は上部樋板34から弁
板38上に落下して第一の入賞球通路35に流れ通常のセー
フ球として排出処理される。

一方、スイッチゲート18をパチンコ球が通過した時点で
図柄表示装置９に表示された電光矢印29が左右を指して
いる場合には流路切換装置31のソレノイド40が作動す
る。これにより、弁板38が起立して分岐口37を開いて第
二の入賞通路36が開放され、逆に第一の入賞球通路35が
閉鎖される。従って、中央入賞球装置６に入ったセーフ
球が特定の入賞口23,23に入ると上部樋板34から弁板38
の側面に当って分岐口37から第二の入賞球通路36に流れ
る。そうすると、このセーフ球が鉛直部41に流れて梃子
リンク42の球受板43に載ってこれを押し下げ、連杆45,4
5、揺動リンク44,44及び作動杆46,46を介して変動入賞
装置7a,7aが開成状態となる。なお、流路切換装置31が
作動している状態であっても、中央入賞装置６の前方の
入賞口22にセーフ球が入った場合には、単機能の入賞口
８を通って直接第一の入賞球通路35に流れ込むため通常
のセーフ球として排出処理される。

［考案の効果］ 以上説明したように、本考案のパチンコゲーム機は、遊
技板に特定入賞口と変動入賞装置と図柄表示装置とを設
け、特定入賞口にパチンコ球が入賞する条件と図柄表示
装置に予め定められた特定の図柄が表示される条件とが
満たされたとき閉成状態にある変動入賞装置を遊技者に
有利とされる開成状態にするようにしたものであるか
ら、ゲーム内容が非常に変化に富んだものとなり遊技の
興趣を著しく高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はパチンコゲーム機の正面図、第２図は遊技部を
示す拡大正面図、第３図は遊技板の裏面図、第４図は第
３図のＩ−Ｉ線拡大断面図、第５図は中央入賞装置の前
面からの斜視図、第６図は同じく後面からの斜視図、第
７図は変動入賞装置の縦断面図、第８図は開作動装置、
流路切換装置の斜視図、第９図は開作動装置、流路切換
装置の一部を切欠いて示す正面図、第10図は表示装置の
斜視図である。 ３……遊技板、７（7a）……変動入賞装置、９……図柄
表示装置、23……特定入賞口、30……開作動装置、31…
…流路切換装置、35……第一の入賞球通路、36……第二
の入賞球通路、40……電気的駆動源（ソレノイド）。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】特定領域を有する特定入賞口と、 パチンコ球が入り難い閉成状態及び入り易い開成状態と
   に変化し得る変動入賞装置と、 パチンコ球の通過又は入球により図柄を所定時間変動さ
   せる図柄表示装置と、 前記特定入賞口の特定領域をパチンコ球が通過し、かつ
   前記図柄表示装置に予め定められた特定の図柄が表示さ
   れたことに起因して前記変動入賞装置を開成状態とする
   制御装置と、 を備えて構成されたことを特徴とするパチンコゲーム
   機。
2. 【請求項２】前記制御装置が、 前記図柄表示装置に表示される図柄に対応して前記変動
   入賞装置を開成状態とする回数を変化させることを特徴
   とする請求項１に記載のパチンコゲーム機。
3. 【請求項３】遊技板の前面に特定の入賞口とパチンコ球
   が入り難い閉成状態及びパチンコ球が入り易い開成状態
   とに変化し得る変動入賞装置とを設け、 遊技板の裏面には前記変動入賞装置を閉成状態から開成
   状態に変化させる開作動装置と、前記特定の入賞口に入
   賞したセーフ球を通常のセーフ球として排出処理する第
   一の入賞球通路及び前記開作動装置に導く第二の入賞球
   通路と、通常は前記第二の入賞球通路を閉鎖し、予じめ
   定められた遊技条件が成立したとき電気的駆動源を作動
   して第一の入賞球通路を閉鎖すると共に第二の入賞球通
   路を開放して特定の入賞口に入賞したセーフ球を開作動
   装置に導いてこれを作動させる流路切換装置とを設けて
   構成したことを特徴とする請求項１記載のパチンコゲー
   ム機。