JPH0520388Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、変換入賞装置の特別入賞口に打球が
入ると補助遊技装置が作動して補助遊技を開始
し、この補助遊技で特別遊技の権利が発生すると
遊技者に有利な状態で遊技を行うことができる所
謂第１種又は第２種に属するパチンコ機に関する
ものである。

〈従来の技術〉 パチンコ遊技においては、遊技内容に変化を加
えるとともに、遊技客へのサービス向上を図るた
め、所謂役物と呼ばれる数々の電動装置が開発さ
れている。例えば、打球が特別入賞口に入ると補
助遊技装置を作動して複数種類の数字等を高速変
換表示する補助遊技を行わせ、この補助遊技が終
了して変換表示が停止したときの態様により特別
遊技の権利を発生させ、特別遊技中に打球が変動
入賞装置の継続入賞口に入ると停止条件が成立す
るまで特別遊技を継続する所謂第１種パチンコ
機、或いは打球が特別入賞口に入ると補助遊技装
置を作動して可動翼片を往復作動させる補助遊技
を行わせ、この補助遊技で打球が継続入賞口に入
賞すると更に可動翼片の往復作動を停止条件が成
立するまで継続する所謂第２種パチンコ機が提案
されている。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかしながら、上記した従来のパチンコ機にお
いては、特別入賞口の位置及び特別入賞口への入
賞経路が固定されているので、パチンコ遊技を開
始する際に打球の落下位置（狙う位置）を一度定
めてしまうと、以後の遊技においては単なる微調
整を必要とするに過ぎなかつた。しかも、補助遊
技装置の作動により運良く特別遊技の権利が発生
しても、それ以後の遊技においても打球の落下位
置は事実上一定化されてしまう。

このため、長時間遊技を続けると、遊技者は補
助遊技装置の作動に拘らず打球の飛距離をほぼ一
定に保ち、ほぼ同じように流下してくる打球を見
ているだけである。このため、遊技が単調となり
易く、また遊技に対する技術介入の余地が無く、
パチンコ遊技の興趣に欠けるという問題点があつ
た。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は上記に鑑み提案されたもので、ガイド
レールで囲まれた遊技部内に、取付基板の表面に
鎧部を突設するとともに該鎧部の下方に覆部を設
けて鎧部及び覆部で囲んだ特別入賞領域を形成
し、鎧部の左右には打球を特別入賞領域内に通過
させる第１流入部と第２流入部を開設し、特別入
賞領域内には球受部が第１流入部に臨む第１状態
と第２流入部に臨む第２状態とに変換可能な変換
部材を揺動可能に設けるとともに、該変換部材の
球受部が受けた打球を入賞させる変換入賞口、及
び第１流入部又は第２流入部を通つて特別入賞領
域内に入つた打球を入賞させる特別入賞口を開設
し、取付基板の裏側には変換部材の状態を変換す
る変換駆動部材を設けた変換入賞装置と、打球が
変換入賞装置の特別入賞口に入ることを条件とし
て補助遊技を開始し、この補助遊技で特別遊技の
権利を発生させ得る補助遊技装置と、打球を受け
入れて、この打球を上記変換入賞装置の変換駆動
部材に作用させる特別入賞口とを配設したもので
ある。

〈作用〉 打球が特定入賞口に入ると、この打球により変
換入賞装置が第１流入部を通つた打球だけを特別
入賞口に入賞させる第１状態と、第２流入部を通
つた打球だけを特別入賞口に入賞させる第２状態
に変換する。この変換後の流入経路を流下した打
球だけが特別入賞口に入賞し、これにより補助遊
技装置が作動して補助遊技が開始され、この補助
遊技で特別遊技の権利が発生する。

〈実施例〉 以下、図面にもとづいて本考案の実施例を説明
する。

第１図に示すパチンコ機の遊技盤１は、所謂第
２種に属するパチンコ機の遊技盤であり、表面に
ガイドレール２で囲んだ遊技部３を形成し、該遊
技部３内のほぼ中央に補助遊技装置４を、該補助
遊技装置４の下方に変換入賞装置５を配設してな
る。

補助遊技装置４は、遊技盤１の表面に取付ける
基板６に開口部７を開設し、該開口部７の上縁に
庇状の一般入賞口を有する上部球流入阻止部８を
突設し、該上部球流入阻止部８の下方の開口縁の
左右に一対の可動翼片９，９を電気的駆動源によ
り、打球を受け入れない第１状態と打球を受け入
れ易い第２状態とに変換する様に回動可能に軸着
し、両可動翼片９，９の下方に開口部７の下縁部
には上向きコ字状の下部球流入阻止部１０を突設
し、該下部球流入阻止部１０に囲まれる部分に継
続入賞口１１と一般入賞口１２，１２を並設し、
基板６の裏側に突出して設けたケース状の凹室１
３内には、可動翼片９，９が受け入れた打球を一
旦凹室後方へ誘導する棚板１４を設けてなる。

変換入賞装置５は、第２図に示すように、遊技
盤１の表面に取付ける構成基板１５の上部に鎧部
１６を突設するとともに、該鎧部１６の下方の構
成基板１５の周縁に壁状の覆部１７を設けて鎧部
１６及び覆部１７で囲んだ特別入賞領域１８を構
成基板１５の表面に形成し、鎧部１６の左右には
打球を特別入賞領域１８内に通過させる第１流入
部１９と第２流入部２０を開設し、特別入賞領域
１８の下端に特別入賞口２１を、上部の左右に第
１変換入賞口２２と第２変換入賞口２３を開設
し、特別入賞領域１８のほぼ中央には変換部材２
４を揺動自在に軸着してある。変換部材２４は、
上面と背面が開放したポケツト状の球受部２５か
ら脚部２６を延設し、該脚部２６の長さの途中に
回動軸２７を突設するとともに、該回動軸２７の
下方に長尺な作動ピン２８を突設してなる。ま
た、構成基板１５の裏側には特別入賞口２１に入
つた打球を流下案内して遊技盤１の裏側に排出す
る特別入賞球流路２９を形成するとともに、該特
別入賞球流路２９に特別入賞球検出器３０を設
け、特別入賞球流路２９の上方には変換入賞口２
２，２３に入つた打球を遊技盤１の裏側に排出す
る変換入賞球流路３１を形成し、これら特別入賞
球流路２９と変換入賞球流路３１の裏側に変換駆
動室３２を形成し、該変換駆動室３２内に変換駆
動部材３３を揺動自在に軸着して変換駆動室３２
の開放背面に蓋部材３４を止着する。変換駆動室
３２は、上端部分に形成した球流下路３５が前記
した鎧部１６の上面に開口している特定入賞口３
６に連通し、また変換入賞装置５とは別に設けた
特定入賞口に入つた打球を導入し得るように上面
の一部を開放してある。したがつて、変換入賞装
置５に必ずしも特定入賞口３６を設ける必要はな
い。変換駆動部材３３は、支持孔３７と長孔３８
を開設した基部から上方に案内片３９を、下方の
斜め左右に略Ｖ字状の第１球載置部４０と第２球
載置部４１を夫々延設し、第１球載置部４０と第
２球載置部４１との間に形成した平面部４２のほ
ぼ中央に永久磁石４３を取り付けてなる。斯る変
換駆動部材３３を変換駆動室３２内に取付けるに
は、変換駆動室３２内に植設した支軸４４を変換
駆動部材３３の支持孔３７内に挿通するととも
に、変換駆動室３２内に突出した変換部材２４の
作動ピン２８の先端部分を変換駆動部材３３の長
孔３８内に遊嵌する。この様にして変換駆動部材
３３を取付けると、変換駆動室３２の壁面のほぼ
中央に固定した永久磁石４５と変換駆動部材３３
の永久磁石４３との磁気反発力により変換駆動部
材３３の下端が左右いずれか一方に押される。な
お、変換駆動部材３３は、第１球載置部４０又は
第２球載置部４１の下端が変換駆動室３２内の底
部に突設したストツパ４６に当接するので、回動
範囲が規制されている。

変換駆動部材３３の下端が第５図に示すように
左側に位置して停止すると、変換部材２４の球受
部２５が左側に位置して停止し、この球受部２５
が第１変換入賞口２２の直前に臨む第１状態とな
る。この第１状態において、遊技部３３内を流下
してきた打球が第１流入部１９を通つて特別入賞
領域１８内に入ると、この打球は覆部１７の上端
に形成してある案内棚部４７上を転動して球受部
２５内に落下し、ここから第１変換入賞口２２に
入り、変換入賞球流路３１を通つて遊技盤１の裏
側に排出されて入賞球となる。一方、遊技部３内
を流下してきた打球が第２流入部２０を通つて特
別入賞領域１８内に入ると、この打球は特別入賞
口２１に入り、特別入賞球流路２９を流下する途
中で特別入賞球検出器３０に作用し、その後遊技
盤１の裏側に排出されて入賞球となる。この様
に、第１状態においては、第１流入部１９を通つ
て特別入賞領域１８内に入つた打球が第１変換入
賞口２２に入賞し、反対側に位置する第２流入部
２０を通つて特別入賞領域１８内に入つた打球だ
けが特別入賞口２１に入賞する。

この第１状態においては、第５図に示すよう
に、変換駆動部材３３の案内片３９が変換駆動室
３２の球流下部３５を一方の側面に当接してい
る。したがつて、鎧部１６の特定入賞口３６に入
つた打球は球流下部３５を流下して第１球載置部
４０上に載る。打球が第１球載置部４０上に載る
と、第１球載置部４０が打球の自重により下降し
て変換駆動部材３３を第５図矢印方向に回動す
る。変換駆動部材３３が回動すると、変換駆動部
材３３の長孔３８内に遊嵌した作動ピン２８が回
動されるので、変換部材２４が第５図矢印方向に
揺動し、球受部２５が第２変換入賞口２３の直前
に臨む第２状態に変換する。なお、変換駆動部材
３３を回動した打球は、変換駆動部材３３が充分
に回動して下降すると、蓋部材３４に開設してあ
る第１排出口４８から遊技盤１の裏側に排出され
て入賞球となり、第６図に示すような第２状態に
変換される。

この第２状態において、遊技部３内を流下して
きた打球が第２流入部２０から特別入賞領域１８
内に入ると、この打球は覆部１７の上端に形成し
てある案内棚部４９上を転動して球受部２５内に
落下し、ここから第２変換入賞口２３に入り、変
換入賞球流路３１を通つて遊技盤１の裏側に排出
されて入賞球となる。一方、遊技部３３内を流下
してきた打球が第１流入部１９を通つて特別入賞
領域１８内に入ると、この打球は特別入賞口２１
に入り、特別入賞球流路２９を流下する途中で特
別入賞球検出器３０に作用し、その後遊技盤１の
裏側に排出されて入賞球となる。この様に、第２
状態においては、第２流入部２０を通つて特別入
賞領域１８内に入つた打球が第２変換入賞口２３
に入賞し、第１流入部１９を通つて特別入賞領域
１８内に入つた打球だけが特別入賞口２１に入賞
する。

そして、この第２状態においては、第６図に示
すように、変換駆動部材３３の案内片３９が変換
駆動室３２の球流下路３５の他方の側面に当接し
ているので、鎧部１６の特別入賞口３６に入つた
打球は球流下路３５を流下して第２球載置部４１
上に載る。打球が第２球載置部４１上に載ると、
第２球載置部４１が打球の自重により下降して変
換駆動部材３３を第６図矢印方向に回動する。変
換駆動部材３３が回動すると、変換駆動部材３３
の長孔３８内に遊嵌した作動ピン２８が回動され
るので、変換部材２４が第６図矢印方向に揺動
し、球受部２５が第１変換入賞口２２に臨む第１
状態に復帰する。なお、変換駆動部材３３を回動
した打球は、変換駆動部材３３が充分に回動して
下降すると、蓋部材３４に開設してある第２排出
口５０から遊技盤１の裏側に排出されて入賞球と
なる。

この様に、変換入賞装置５は、打球が鎧部１６
の特別入賞口３６に入る度に変換部材２４が揺動
して、球受部２５が第１変換入賞口２２に臨んで
第１流入部１９を通つた打球を第１変換入賞口２
２に入賞させる一方第２流入部２０を通つた打球
を特別入賞口２１に入賞させる第１状態と、球受
部２５が第２変換入賞口２３に臨んで第２流入部
２０を通つた打球を第２変換入賞口２３に入賞さ
せる一方第２流入部２０を通つた打球を特別入賞
口２１に入賞させる第２状態とに変換する。な
お、変換入賞装置５とは別に設けた特別入賞口に
入つた打球、例えば補助遊技装置の横に配設した
特定入賞口３６′に入つた打球を案内樋５１等を
介して連動口３５′から球流下路３５に導入する
ようにすると、上記特別入賞口３６′に入つた打
球によつても変換部材２４の状態を変換すること
ができる。

なお、図面の実施例においては、蓋部材３４に
反射型光センサーを状態検出器５２として設け、
該検出器５２に作用する検知片５３を変換駆動部
材３３に突設し、鎧部１６の前面に左右に状態表
示ランプ５４ａ，５４ｂを設けてある。したがつ
て、変換部材２４の球受部２５が第１変換入賞口
２２に臨む第１状態に変換すると、状態検出器５
２の作用により右側の状態表示ランプ５４ａが点
灯又は点滅し、変換部材２４が揺動して球受部２
５が第２変換入賞口２３に臨む第２状態に変換す
ると、状態検出器５２の作用により左側の状態表
示ランプ５４ｂが点灯又は点滅し、遊技者に変換
部材２４の状態を可視表示する。

次に、上記した構成からなるパチンコ機の遊技
について説明する。なお、変換入賞装置５の第１
流入部１９の障害釘５５，５５を打球が通り易い
状態（広い間隔）に、第２流入部２０の障害釘５
６，５６を打球が通り難い状態（狭い間隔）に調
整するとともに、変換部材２４の球受部２５を第
１流入部１９側に臨む第１状態になるものとす
る。この様に遊技盤１の各部材を上記の様に調整
或いは設定すると、以下に述べるように、遊技者
が遊技の進行状態に適合させて最も有利な入賞態
様で入賞するように打球の飛距離を調節、即ち遊
技者の技術介入により、パチンコ遊技の興趣を一
層高めることが可能となる。

斯るパチンコ機においては、変換入賞装置５の
特別入賞口２１に入賞させるためには、打球を第
１流入部１９を通した方が容易である。しかし、
変換部材２４の球受部２５が第１流入部１９側に
除く第１状態においては、第１流入部１９を通つ
た打球は第１変換入賞口２２に入つてしまう。そ
こで、遊技者は先ず特別入賞口３６に打球を入賞
させるべく発射操作する。

打球が運良く特別入賞口３６に入ると、この打
球が変換駆動部材３３の第１球載置部４０上に載
つて変換部材２４を揺動し、これにより球受部２
５が第１変換入賞口２２に臨む第１状態から第２
変換入賞口２３に臨む第２状態に変換する。この
状態に変換すると、遊技部３３内を流下する打球
が変換入賞装置５の第１流入部１９を通つて、特
別入賞口２１に入賞し易い状態となる。したがつ
て、この状態に変換したら打球が特別入賞口３６
に入らないように注意しながら、第１流入部１９
を通つて特別入賞口２１に入るように飛距離調整
しながら打球を発射した方が遊技者にとつて有利
である。

発射した打球が運良く変換入賞装置５の第１流
入部１９を通ると、この打球は特別入賞口２１に
入賞する。すると特別入賞球検出器３０がこの打
球を検出して電気的制御装置に信号を送ると、電
気的制御装置が補助遊技装置４を作動して補助遊
技を開始する。本実施例における補助遊技は、打
球が変換入賞装置５の特別入賞口２１に入つた場
合には補助遊技装置４の駆動源を所定時間間隔で
２回励磁し、可動翼片９，９を打球を受け入れな
い第１状態から打球を受け入れ易い第２状態に２
回変換し、変換入賞装置５の左右に配設した特別
入賞口２１′，２１′に打球が入つた場合には可動
翼片９，９を１回だけ第１状態から第２状態に変
換し、この間に打球が継続入賞口１１に入るかを
競うものである。そして、この補助遊技において
打球が継続入賞口１１に入ると、特別遊技の権利
が発生する。

本実施例における特別遊技は、電気的制御装置
からの給電により可動翼片９，９を所定回数（例
えば、18回）開閉し、この状態で打球が継続入賞
口１１に入ると、更に可動翼片９，９を所定回数
開閉し、打球が入賞し易い状態を継続する。可動
翼片９，９の所定回数（例えば、18回）宛の開閉
を１サイクルとすると、該サイクル中において、
入賞球数が一定個数（例えば、10個）に達する前
に打球が継続入賞口１１に入る度にこのサイクル
を所定回数（例えば、８回）だけ更新可能とな
り、遊技者にとつて有利な遊技を行うことができ
る。

なお、打球が継続入賞口１１に入る確率は入賞
した遊技球の偶発的要素が高いので、遊技者はで
きるだけ多く補助遊技を行うべく特別入賞口２１
への入賞を狙う。したがつて、前記したように、
変換部材２４を第２状態に維持したまま、即ち、
特別入賞口３６に打球が入らないように注意しな
がら、第１流入部１９を狙つて打球を発射した方
が有利である。

また、上記した状態において打球が特別入賞口
３６に入ると、この打球により変換入賞装置５の
変換部材２４が揺動し、球受部２５が第１流入部
１９に臨む第１状態に復帰する場合がある。この
様な場合には、遊技部３の左側を狙つて打球を発
射し、特別入賞口３６への入賞を狙う。また、打
球が特別入賞口３６に入ると、変換入賞装置５の
変換部材入賞４が揺動して、球受部２５が第２流
入部２０に臨む第２状態に変換し、第１流入部１
９を通つた打球が特別入賞口２１に入り易い状態
となる。したがつて、遊技者は、変換入賞装置５
の変換部材２４の状態に応じて遊技部３の右側を
狙つたり、左側を狙つたりしながら打球の飛距離
を調整することが望ましい。また、この様にし
て、状況に応じて打球の飛距離を調整することが
技術介入となり、パチンコ遊技の興趣を一層高揚
させることとなる。

第７図に示すパチンコ機の遊技盤１は、所謂第
１種に属するパチンコ機のものであり、表面にガ
イドレール２で囲んだ遊技部３を形成し、該遊技
部３内のほぼ中央に補助遊技装置４を、該補助遊
技装置４の左側に特定入賞口３６′を、補助遊技
装置４の下方に変換入賞装置５を配設し、特定入
賞口３６′に入つた打球を変換入賞装置５の変換
駆動部材３３に案内する案内樋５１を遊技盤１の
裏側に設けてなる。この様に本実施例においては
変換入賞装置５自体には特定入賞口を設けずに、
その代りに遊技盤左側一側に特別入賞口３６′を
別個に設けてある。

また、変換入賞装置５は、鎧部１６の上面に特
別入賞口を開設していないが前記実施例とほぼ同
様の構成であり、流下樋３５の上部に開設した連
動口３５′に案内樋５１の下端出口を接続してあ
る。

補助遊技装置４は、遊技盤１の表面に取付ける
基板６のほぼ中央に数字を高速変換表示可能な変
換表示器５７を設け、該変換表示器５７の上方に
一般入賞口を有する上部球流入阻止部材８を突設
し、変換表示器５７の左右に可動翼片９，９を回
動可能に軸着し、両可動翼片９，９間の下方には
Ｕ字状の入賞受枠を形成し、該入賞受枠には継続
入賞口１１と一般入賞口１２，１２を並設してな
り、基板６の裏側には継続入賞口１１に入つた打
球を検出する継続入賞検出器と、継続入賞口１１
と一般入賞口１２に入つた打球を区別することな
く計数する検出器を設けてなる。

次に、上記パチンコ機の遊技について説明す
る。なお、説明の都合上、変換部材２４は球受部
２５が第１流入部１９側に臨む第１状態にあるも
のとする。

この状態で球が変換入賞装置５の第１流入部１
９を通ると、この球は第１変換入賞口２２に入つ
て一般入賞球となる。一方、球が第２流入部２０
を通つて特別入賞口２１に入ると、特別入賞検出
器３０からの信号にもとづいて補助遊技装置４が
作動し、補助遊技が開始される。この補助遊技
は、変換表示器５７の数字を識別不能に高速変換
表示し、遊技者の外部操作により、又はタイマー
に設定した所定時間が経過してこの交換表示が停
止したときの数字の組合せが予め設定した賞態様
に一致するか否かを競うものであり、例えば、
「７」，「７」，「７」が揃うと特別遊技の権利が発
生する。そして、特別遊技の権利が発生すると、
電気的制御装置が駆動源を励磁して可動翼片９，
９を打球を受け入れない第１状態から、逆ハ字状
に開いて打球を受け入れ易い第２状態に変換す
る。この変換は、所定時間（例えば、30秒間）の
経路、又は所定個数（例えば、10個）の入賞球が
発生するまでを１サイクルとすると、このサイク
ル中に打球が継続入賞口１１に入ると、当該サイ
クルが終了してから次のサイクルに更新すること
ができ、このサイクルの更新は最大規定回数（例
えば、10回）まで繰り返し行われる。

なお、可動翼片９，９が開いたときに、打球が
可動翼片９，９の先端に当ると、この先端部分が
打球の案内部として機能するので、近傍に配設し
てある入賞口３６′，５８に打球が入る確率が高
くなる。この様に可動翼片９と入賞口３６′，５
８の位置関係を第７図で示すように調整すると、
特別遊技において間接的に入賞率を高めることが
でき、遊技者にプラスアルフアの賞球を付与する
ことができ、また特別遊技終了時の変換部材２４
の位置が遊技者にとつて有利な位置で終了するか
否かさらに遊技者に期待感を与えることができ、
一層パチンコ遊技に興趣を高めることができる。

一方、打球が特別入賞口３６′に入ると、この
打球は案内樋５１を流下して変換入賞装置５の連
動口３５′から球流下路３５に入り、変換駆動部
材３３の第１球載置部４０上に載る。したがつ
て、変換駆動部材３３が変換部材２４を揺動し、
これにより球受部２５が第１変換入賞口２２に臨
む第１状態から第２変換入賞口２３に臨む第２状
態に変換する（第７図）。この状態に変換すると、
遊技部３３内を流下する打球が変換入賞装置５の
第１流入部１９を通つて、特別入賞口２１に入賞
し易い状態となる。このため、この状態に変換し
たら打球が特別入賞口３６′に入らないように遊
技部３の右側を狙つて発射する。この様にして発
射した打球が運良く変換入賞装置５の第１流入部
１９を通ると、この打球は特別入賞口２１に入賞
する。特別入賞検出器３０がこの打球を検出して
電気的制御装置に信号を送ると、電気的制御装置
が補助遊技装置４の変換表示器５７を作動して前
記と同様に補助遊技を開始し、変換表示器５７の
表示が賞態様を形成すると特別遊技の権利が発生
し、一層遊技者にとつて有利なゲームを行わせ
る。

上記の様に本実施例に係るパチンコ機において
は、補助遊技を頻繁に行うことにより特別遊技の
チヤンスを増加した方が遊技者にとつては有利な
遊技を行える。また、本実施例では特定入賞口３
６′を遊技盤の左側一側に配置してあり、この特
別入賞口３６′に入つた球により変換部材２４の
状態を変換するように構成してある。したがつ
て、遊技者にとつては、変換部材２４が特定入賞
口３６′側に位置する状態、即ち第７図に示すよ
うに変換部材２４が第２流入部２０側に停止して
第１流入部１９を通つた球が特別入賞口２１に入
る状態にあつては、遊技部３の右側を狙つて球を
発射した方が、補助遊技のチヤンスが増えて有利
である。この様に、変換入賞装置５の変換部材２
４の状態により、特別入賞口２１に入る打球の流
下経路が変化するので、変換部材２４の状態に応
じて打球の飛距離を調節した方が遊技者にとつて
有利にゲームを行うことができる。また、本実施
例の様に遊技盤の一側に特別入賞口３６′を配置
すると、遊技においては上記の如く遊技者の技術
介入により変換部材２４の状態に適応させて特別
入賞口３６′とは反対側の右側を狙つて発射する
ことが多くなるので遊技盤の全域を有効利用する
ことができる。

なお、本考案における変換入賞装置５は、上記
した実施例に限定されるものではないし、また特
定入賞口３６を備えているものに限定されない。
例えば、第８図に示すように、変換部材２４の上
端部分を軸５９により揺動自在に軸着し、下端に
形成した錨状の球受部２５′により第１流入部１
９、又は第２流入部２０から特別入賞領域１８内
に入つてきた打球を第１変換入賞口２２、又は第
２変換入賞口２３に案内するように構成してもよ
い。

また、特別入賞口３６は変換入賞装置５自体に
形成するものに限らず遊技部３内であればどのよ
うな位置に配置してもよく、その位置は設計次第
である。

また、特別入賞口２１に入つた打球を検出する
手段は、前記実施例に限定されるものではなく、
公知の検出器を利用することができる。なお、第
９図に示すように、構成基板１５の裏側に係止片
６０，６０を突設し、該係止片６０，６０により
フオトセンサ等からなる検出器３０′を止着する
ようにしてもよい。

〈考案の効果〉 以上説明したように本考案によれば、打球が特
定入賞口に入ると変換部材の状態が変換し、特別
入賞口への打球が流下経路が変換する。したがつ
て、遊技者は変換入賞装置の状況を判断し、最も
有利と思われる位置を狙つて打球を発射するとい
う技術介入の余地が出来、これによりパチンコ遊
技に変化を与えるとともに、遊技の興趣を著しく
高めることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
第２種に属するパチンコ機の遊技盤の正面図、第
２図は変換入賞装置の斜視図、第３図は変換駆動
部材等を分解した状態における変換入賞装置の裏
側から見た斜視図、第４図は変換入賞装置の断面
図、第５図は第１状態における変換駆動部材と変
換部材の背面図、第６図は第２状態における変換
駆動部材と変換部材の背面図、第７図は第１種に
属するパチンコ機の遊技盤の正面図、第８図は変
換入賞装置の他の実施例の斜視図、第９図は検出
器の取付状態を示す斜視図である。 図中、１は遊技盤、２はガイドレール、３は遊
技部、４は補助遊技装置、５は変換入賞装置、９
は可動翼片、１１は継続入賞口、１２は一般入賞
口、１５は構成基板、１６は鎧部、１８は特別入
賞領域、１９は第１流入部、２０は第２流入部、
２１は特別入賞口、２２は第１変換入賞口、２３
は第２変換入賞口、２４は変換部材、２５は球受
部、３０は特別入賞球検出器、３３は変換駆動部
材、３６，３６′は特別入賞口、４０は第１球載
置部、４１は第２球載置部、５２は状態検出器、
５５，５６は障害釘である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 遊技盤の表面にガイドレールで囲んだ遊技部を
   形成し、該遊技部内に、 取付基板の表面に鎧部を突設するとともに該鎧
   部の下方に覆部を設けて鎧部及び覆部で囲んだ特
   別入賞領域を形成し、鎧部の左右には打球を特別
   入賞領域内に通過させる第１流入部と第２流入部
   を開設し、特別入賞領域内には球受部が第１流入
   部に臨む第１状態と第２流入部に臨む第２状態と
   に変換可能な変換部材を揺動可能に設けるととも
   に、該変換部材の球受部が受けた打球を入賞させ
   る変換入賞口、及び第１流入部又は第２流入部を
   通つて特別入賞領域内に入つた打球を入賞させる
   特別入賞口を開設し、取付基板の裏側には変換部
   材の状態を変換する変換駆動部材を設けた変換入
   賞装置と、 打球が変換入賞装置の特別入賞口に入ることを
   条件として補助遊技を開始し、この補助遊技で特
   別遊技の権利を発生させ得る補助遊技装置と、 打球を受け入れて、この打球を上記変換入賞装
   置の変換駆動部材に作用させる特定入賞口と、 を少なくとも配設し、特別入賞口に入つた打球に
   より変換入賞装置の状態を変換して、特別入賞口
   に入る打球の流下経路を変換するようにしたこと
   を特徴とするパチンコ機。