JPH0753581B2 - 強磁性マグネタイト超微粒子の製造方法 - Google Patents

強磁性マグネタイト超微粒子の製造方法

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JPH0753581B2 JP60279889A JP27988985A JPH0753581B2 JP H0753581 B2 JPH0753581 B2 JP H0753581B2 JP 60279889 A JP60279889 A JP 60279889A JP 27988985 A JP27988985 A JP 27988985A JP H0753581 B2 JPH0753581 B2 JP H0753581B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (a)産業上の利用分野 本発明は磁気記録用磁性材料として用いられる強磁性マ
グネタイト超微粒子の製造方法に関する。
(b)従来の技術 磁気記録は磁気テープ、磁気ドラム、磁気ディスクなど
の磁性媒体を磁性ヘッドのガップ磁束により、ヒステリ
シスを利用して磁化し、磁性体上に残留磁気の変化とし
て記録する方式で、多くの特徴を有するため録音、録画
に止まらず、電子計算機の記憶装置などの分野で広く使
用されている。
従来、この磁気記録に用いられる材料としては、針状の
r−Fe2O3やコバルト添加型のr−Fe2O3、更に、針状の
Fe3O4やコバルト添加型Fe3O4等の酸化鉄系磁性材料が挙
げられる。
しかしながら最近の磁気記録媒体の小型軽量化、高密度
化、高出力化及び再生出力の安定化等の品質、特性の向
上の要請は著しく、この要請に応えるには、従来の酸化
鉄系磁性材料では性能が不充分な場合があり、このた
め、強磁性酸化鉄系磁性材料についての研究が盛んに行
なわれている。
かかる要請下、高保持力の酸化鉄系磁性材料の製造方法
としては、例えば、以下に述べる種々の提案がなされて
いる。
粒状マグネタイトを打撃及び摩砕により内部応力を与
えることによって歪異性を付与し、これによって保持力
を向上させる方法である(特開昭59−121122号公報)。
針状晶の含水酸化第二鉄、又はコバルトを含有する針
状晶の含水酸化第二鉄のいずれか一方の水懸濁液に、ク
ロム塩又はクロムを含む水溶液を液状若しくは噴霧状で
加え混合した後、空気中において温度700℃以上で乾燥
し、この乾燥した粒子を水素等還元性雰囲気下で還元し
て針状晶マグネタイト又はコバルト含有針状晶マグネタ
イト粒子を得るものである(特公昭53−25558号公
報)。
鉄塩溶液とアルカリとの湿式反応により得た針状含水
酸化第二鉄粒子に、炭素数6以上の脂肪酸又はその金属
塩を0.5〜10重量%添加し、水分75%以下でエッジラン
ナーを用いて長軸方向に配向させた後、加熱脱水、還元
を行うことによりマグネタイトとすることが提案されて
いる(特開昭57−124404号公報)。
針状含水酸化第二鉄粒子を分散させた液中に、該針状
含水酸化第二鉄に対し0.5〜5重量%のフェノール系樹
脂と高級脂肪酸との混合物(混合割合:フェノール系樹
脂/高級脂肪酸=95/5〜5/95)を溶解させてpH8以上の
懸濁液を得、次いで、この液のpH値を調整することによ
り、フェノール系樹脂と高級脂肪酸とを析出させ、該析
出液によって前記針状含水酸化第二鉄粒子表面を被覆さ
せた後、濾別、乾燥し、次いで還元性ガス中300〜550℃
の温度範囲で加熱還元することによって針状磁性酸化鉄
粒子を得ることが提案されている(特開昭56−17291号
公報)。
3価の鉄イオンを含有する水溶液を当量以上のアルカ
リ水溶液中に30℃以下の温度で添加し反応させて水酸化
第二鉄を生成し、さらに熟成した後、この水酸化第二鉄
をオートクレーブ中で水熱反応させてα−オキシ水酸化
鉄粉末を生成し、ろ過、乾燥後この生成粉末を加熱還
元、または還元後酸化してマグネタイト粉末またはマグ
ヘマイト粉末とすることが提案されている(特開昭60−
13977号公報)。
(c)発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記の方法では以下に述べる問題があ
る。
即ち、粒状マグネタイトの打撃及び摩砕により保持力を
向上させるものであるから、粒度分布が拡大し、粒度分
布の下限に近い部分が超常磁性となって磁化が不安定に
なったり、或いは磁気テープの転写の問題が発生する。
又、上記の方法では、クロムを添加することにより、
温度700℃以上の高温で加熱しても粒子同志が焼結しな
いようにしたものであるが、高温で熱処理するため粒子
の崩壊が生じ、粒度幅が拡大して磁気特性が不安定にな
るなどの問題がある。
上記の方法では、配向処理を施した後の針状含水酸化
第二鉄粒子を空気中で脱水し、その後、水素気流中で還
元するものであり、つまりその実施例によると、配向処
理を施した後の針状含水酸化第二鉄粒子を空気中280℃
で30分間脱水、水素気流中で120分間還元、空気中300℃
で60分間酸化して針状マグヘマイト粒子としたものであ
り、この乾燥や乾式還元の際に粒子同士が凝集し、粒子
の粒度がばらつく結果、粒度幅が拡大して磁気特性が不
安定になったり、品質がばらつくなどの問題がある。
上記の方法では、針状含水酸化第二鉄粒子表面を濾
別、乾燥し、次いで還元性ガス中300〜550℃の温度範囲
で加熱還元することによって針状磁性酸化鉄粒子を得る
ものであり、この方法によると、上記の場合と同様
に、乾燥や乾式還元の際に粒子同士が凝集し、粒子の粒
度がばらつく結果、粒度幅が拡大して磁気特性が不安定
になったり、品質がばらつくなどの問題がある。
上記の方法では、α−オキシ水酸化鉄粉末をろ過、乾
燥後この生成粉末を水素気流中250〜400℃で加熱還元す
るか、または還元後、空気中で200℃以上の温度で酸化
してマグネタイト粉末またはマグヘマイト粉末とするも
のであるが、この方法によると、上記の場合と同様
に、乾燥や乾式還元の際に粒子同士が凝集し、粒子の粒
度がばらつく結果、粒度幅が拡大して磁気特性が不安定
になったり、品質がばらつくなどの問題がある。
又、このものは、まず水酸化第二鉄を得、次いで、これ
を熟成した後、この水酸化第二鉄をオートクレーブ中で
水熱反応させてα−オキシ水酸化鉄粉末を生成し、ろ
過、乾燥後この生成粉末を加熱還元、または還元後酸化
してマグネタイト粉末またはマグヘマイト粉末を製造す
るものであり、これでは製造工程数が多く、生産性が悪
くなるうえ、オートクレーブやそれを用いた水熱反応が
必要である結果、製造コストが著しく高くなるのであ
る。
(d)問題点を解決するための手段 本発明者らは上記問題点を解決すべく、強磁性マグネタ
イト超微粒子の製造方法について多年に亙って検討を重
ねてきた。
この結果、磁気特性の優れた強磁性マグネタイト超微粒
子を得るには、この粒子の形状が針状で空孔がなく、し
かも破片粒子や塊状粒子等の歪んだ粒子を含まないこ
と、粒度幅が狭いこと、が重要であり、しかも、この粒
子の歪はオキシ酸化鉄等の脱水、還元の際に生じるとの
知見を得た。
そこで、本発明者らは、更に検討を重ねたところ、この
粒子の歪の発生はオキシ酸化鉄等の金属酸化物を界面活
性剤で被覆することによって解消し、しかも還元の際、
特に湿式還元する二次凝集が防止されることを見い出
し、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明は、可溶性第二鉄塩に塩基性水溶液を加え
て水和酸化第二鉄の超微粒子を調製し、これに界面活性
剤を加えて当該超微粒子を一旦凝集させ、次いで、この
凝集物を湿式還元することを特徴とするものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においては、先ず、可溶性第二鉄塩に塩基性水溶
液を加えて水和酸化第二鉄の超微粒子を調製する工程A
を実施する。
本発明に用いられる可溶性第二鉄塩としては、水あるい
は温水に可溶な第二鉄塩であれば特に限定されるもので
はなく、具体的には、例えばフッ化第二鉄、塩化第二
鉄、過塩素酸第二鉄、臭化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第
二鉄、チオシアン酸第二鉄、シュウ酸第二鉄、硫酸アン
モニウム第二鉄、硫酸カリウム第二鉄等が挙げられる。
又、上記塩基性水溶液としては、例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の水溶
液、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩水溶液、
炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アン
モニウム等の炭酸水素塩の水溶液、アンモニア水等が挙
げられる。
そして、上記可溶性第二鉄塩水溶液の濃度としては、0.
1〜5mol/の範囲とするのが好ましく、5mol/を超え
ると、濁りが生じたり或は粒度分布が拡大する恐れがあ
るから好ましくない。一方0.1mol/未満では、濃度が
薄くなり過ぎて量産性に欠け、極めて不経済であるから
好ましくない。
又、上記塩基性水溶液の濃度としては、0.5〜5mol/と
するのが好ましく、5mol/を超えると濃度が高過ぎて
粒度部分が拡大し、一方、0.5mol/未満になると逆に
濃度が薄くなり過ぎて液量が多くなりすぎるから好まし
くない。
この可溶性第二鉄塩水溶液と塩基性水溶液とを反応させ
て水和酸化第二鉄の超微粒子を調製するにあたり、pH3.
5以上の範囲で行うのが好ましく、pH3.5未満では針状の
水和酸化第二鉄の超微粒子を得難い。
そして、この工程Aで得られた水和酸化第二鉄の超微粒
子の粒子径や形状はそのまま強磁性マグネタイト超微粒
子の大きさや形状となり、従って、この工程Aで超微粒
子を調整するにあたり、その反応温度や熟成条件が重要
となる。
反応温度としては室温から150℃の範囲が好ましい。
又、熟成時間としては温度によっても異なるが、経済性
の観点から5時間から50時間の範囲とするのが好まし
い。
本発明においては、次に、上記工程Aで得られた溶液
に、界面活性剤を加えて、水和酸化第二鉄の超微粒子を
一旦凝集させる工程Bを実施する。
即ち、本発明の特徴は、上記工程Aで得られた溶液に直
接界面活性剤を加えて水和酸化第二鉄の超微粒子を一旦
凝集させる点にある。
水和酸化第二鉄の超微粒子の表面を界面活性剤で被覆す
る。
本発明に用いられる界面活性剤としては、例えばドデシ
ル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム、カプロン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、
ラウリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、アルキ
ルナフタリンスルホン酸ナトリウム、或は、リン酸エス
テル塩型の陰イオン界面活性剤、例えば、高級アルコー
ルリン酸モノエステルジナトリウム塩、高級アルコール
リン酸ジエステルナトリウム塩等の陰イオン界面活性
剤、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、ラウリン
酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸等の脂
肪酸、低重合度ポリカルボン酸の塩、例えば低重合度ポ
リアクリル酸ソーダ、低重合度ポリアクリル酸ブチル、
低重合度ポリメタアクリル酸ソーダ、更に、下記一般式 (但し、分子量5000〜600万) で示されるスルホン化ポリスチレン等の界面活性剤等が
挙げられ、これらのうち特にオレイン酸、リノール酸、
リノレイン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ミリスチン
酸、ステアリン酸等の脂肪酸を用いると、酸化物の超微
粒子を還元する際に簡単に除去されるから好ましい。
この工程Bにおいて、界面活性剤の添加量は、水和酸化
第二鉄の超微粒子の量、用いる界面活性剤の種類によっ
て異なるので適宜決定されるが、要するに水和酸化第二
鉄の超微粒子が凝集するまで添加すればよいのである。
本発明においては、この工程Bで得られた凝集物を所望
により濾過して洗浄してもよいのである。
上記凝集物を濾過して洗浄することにより、以下に述べ
る長所を有するのである。
(イ)先ず、経済的に水和酸化第二鉄の超微粒子を得る
ことができる。
即ち、濾過と洗浄を繰り返しつつ水和酸化第二鉄の超微
粒子を洗浄するのであるから洗浄効果が極めて良好でpH
を容易に中性にすることができると共に純度の高い水和
酸化第二鉄の超微粒子が得られるのである。
そして、この工程Bで得られた凝集物はスポンジ状で濾
過の際の水の流れが非常に良く、従ってこの凝集物の洗
浄、濾過が極めて良好になしうるのである。
(ロ)配向吸着している過剰の界面活性剤を簡単に除去
できるため、水和酸化第二鉄の超微粒子の含有率を高く
することができる。
そして、濾過の方法としては、特に限定されるものでは
なく、従来公知の方法、例えば、吸引濾過、自然濾過、
加圧濾過等、各種の方法を採用しうる。
又、本発明においては、所望により、上記水和酸化第二
鉄の超微粒子を常圧或は真空中で熱処理して脱水するこ
とにより酸化第二鉄の超微粒子を得る。
この乾燥方法としては、特に限定されるものではなく、
大気中で加熱、乾燥してもよく、真空乾燥、不活性ガス
中での加熱乾燥させてもよいが、乾燥温度としては水和
酸化第二鉄の水分を除去し、しかも水和酸化第二鉄粒子
に吸着している界面活性剤が分解しない程度の温度であ
る。従って、この乾燥温度としては、乾燥方法や界面活
性剤の種類によって異なるが、通常350℃以下の温度で
ある。
この加熱、乾燥の際に、界面活性剤が、粒子内に空孔が
生ずるのを防止するのである。
本発明においては、最後に、上記工程Bで得られた凝集
物を湿式還元して強磁性マグネタイト超微粒子を得る工
程Cを実施する。
ここにおいて、凝集物とは、上記工程Bで説明したもの
であり、したがって、洗浄、乾燥前の凝集物、或は洗
浄、乾燥後の凝集物のいずれも含む。
そして、本発明においては、上記凝集物を還元するにあ
たり、特に湿式還元して強磁性マグネタイト超微粒子を
得る点に最も大きな特徴を有する。
本発明に用いられる湿式還元方法としては、上記凝集物
をシクロヘキサンや水等の媒体中に懸濁させ、温度250
〜350℃、圧力50〜200kg/cm2の条件下で水素ガスにより
還元してもよく或は上記凝集物をヒドラジン、次亜リン
酸ソーダ等の水溶液で常圧還元してもよいのである。
上記各工程を経ることにより、保持力(Hc)、飽和磁束
密度(δs)等の磁気特性が優れ粒度幅が狭く、しかも
分散性、充填性に優れる強磁性マグネタイト超微粒子を
得ることができる。
(e)作用 本発明において、水和酸化第二鉄の超微粒子の乾燥の際
に空孔の発生が阻止される理由は明確ではないが、界面
活性剤が水の蒸散を調整し、これによって、空孔の発生
を阻止するものと推考される。
又、この界面活性剤は金属酸化物粒子を湿式還元すると
きに溶出して除去されるのである。
そして、本発明においては、特に凝集物を湿式還元して
いるので、二次凝集の発生がなく、粒度幅が狭く、保持
力や磁気特性が優れるのであり、しかも分散性、充填性
に優れる強磁性マグネタイト超微粒子が得られる作用を
有するのである。
(f)実施例 以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。
実施例1 1mol/の塩化第二鉄水溶液2に2mol/の水酸化ナト
リウム水溶液1.65を加えて水和酸化第二鉄の超微粒子
を調製し(工程A)、これを温度40℃で16時間熟成した
後、0.2mol/のラウリン酸水溶液を加えて水和酸化第
二鉄の超微粒子を凝集させる。このものを濾過し凝集物
を0.01〜0.2mol/のアンモニア水で洗浄、濾過を繰り
返してpHを6.5〜7.0に調整したのち、更に温度60〜70℃
の温水24にて5回洗浄、濾過を行う。次いでこの凝集
物を温度240℃にて1時間加熱、乾燥した後(工程
B)、この凝集物(乾燥物)25部をシクロヘキサン220
部に分散させ、ラネーニッケル(触媒)の存在下、温度
270℃、圧力100kg/cm2の条件下、水素で7時間湿式還元
して強磁性マグネタイト超微粒子を得た(工程C)。
得られた強磁性マグネタイト超微粒子は長さが180Åで
直径が20Åであった。
この強磁性マグネタイト超微粒子の特性を第1表に示
す。
実施例2 1mol/の硫酸第二鉄水溶液1に3.5mol/の水酸化ナ
トリウム水溶液1を加えて水和酸化第二鉄の超微粒子
を調整し(工程A)、これを温度40℃で15時間焼成した
後、0.2mol/のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム水溶液を加えて水和酸化第二鉄の超微粒子を凝集させ
る。この凝集物を濾過、洗浄を繰り返してpH6.5〜7.0に
調整したのち、更に温度60〜70℃の温水24にて3回洗
浄、濾過を行う。次いで、この凝集物を温度280℃で1
時間乾燥した後(工程B)、この凝集物(乾燥物)10部
を水100部に分散、懸濁させ、これに80%抱水ヒドラジ
ン水溶液50部を添加した後、温度68℃まで昇温し、その
後2時間湿式還元して強磁性マグネタイト超微粒子を得
た(工程C)。
得られた強磁性マグネタイト超微粒子は長さが140Åで
直径が20Åであった。
この強磁性マグネタイト超微粒子の特性を第1表に示
す。
実施例3 1mol/の塩化第二鉄水溶液2と2mol/の水酸化ナト
リウム水溶液1.65を加えて水和酸化第二鉄の超微粒子
を調製し(工程A)し、これを温度40℃で16時間熟成し
た後、0.2mol/のラウリン酸水溶液を加えて水和酸化
第二鉄の超微粒子を凝集させる(工程B)。このものを
濾過し、凝集物25部をシクロヘキサン220部に分散さ
せ、ラネーニッケル(触媒)の存在下、温度270℃、圧
力100kg/cm2の条件下、水素で7時間湿式還元して強磁
性マグネタイト超微粒子を得た(工程C)。
得られた強磁性マグネタイト超微粒子は長さが160Åで
直径が20Åであった。
この強磁性マグネタイト超微粒子の特性を第1表に示
す。
実施例4 1mol/の硫酸第二鉄水溶液1.5に3.5mol/の水酸化
ナトリウム水溶液1.5を加えて水和酸化第二鉄の超微
粒子を調整し(工程A)、これを温度40℃で15時間熟成
した後、0.2mol/のドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム水溶液を加えて水和酸化第二鉄の超微粒子を凝集
させる(工程B)。
この凝集物10部を実施例1と同様にして強磁性マグネタ
イト超微粒子を得た(工程C)。
得られた強磁性マグネタイト超微粒子は長さ160Åで直
径20Åであった。
この強磁性マグネタイト超微粒子の特性を第1表に示
す。
比較例1 実施例1において、界面活性剤を用いないものを試料と
した。
比較例2 実施例2において、界面活性剤を用いないものを試料と
した。
注1)分散性 各実施例及び各比較例(以下、各試料という)20部(重
量部、以下同じ)をポリウレタン系樹脂5部とトルエン
15部から成るバインダー溶液中に投入し、ボールミルで
8時間混合、分散後、更に、これにポリウレタン系樹脂
12部、トルエン50部を加えて2時間混合した。この際、
各試料が均一に分散しているものを○、少しでも凝集物
があるものを×とした。
注2)比表面積 各試料をBET法で測定した。
(g)発明の効果 本発明の強磁性マグネタイト超微粒子の製造方法は、上
記構成を有し、保持力、飽和磁束密度等の磁気特性が優
れ、分散性が良好で、しかも粒度幅が狭い、強磁性マグ
ネタイト超微粒子を簡単に製造しうる効果を有するので
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可溶性第二鉄塩に塩基性水溶液を加えて水
    和酸化第二鉄の超微粒子を調製し、これに界面活性剤を
    加えて当該超微粒子を一旦凝集させ、次いで、この凝集
    物を湿式還元することを特徴とする強磁性マグネタイト
    超微粒子の製造方法。
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