JPH0753440B2 - 印刷機のドクタ−装置 - Google Patents

印刷機のドクタ−装置

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JPH0753440B2
JPH0753440B2 JP9618186A JP9618186A JPH0753440B2 JP H0753440 B2 JPH0753440 B2 JP H0753440B2 JP 9618186 A JP9618186 A JP 9618186A JP 9618186 A JP9618186 A JP 9618186A JP H0753440 B2 JPH0753440 B2 JP H0753440B2
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登志樹 杉本
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は任意の円周の版胴に対するドクターの距離およ
び角度を常に一定にすることができる印刷機のドクター
装置に関するものである。
(技術的背景) グラビア印刷機等のドクター装置は、ドクターホルダー
に挟持されたドクターブレードの先端を版胴に押し付
け、版胴に塗布されたインキをかき落とすためのもので
あるが、その条件設定は印刷品質に重要な影響を与え、
常に一定の印刷品質を得るためにはドクターの設定条件
を一定にする必要がある。すなわち、版胴円周上におい
て圧胴接点からドクターブレード先端までの距離である
ドクター距離、および、版胴円周面とドクターブレード
にて形成されるドクター角度は、版胴に塗布されたイン
キのかき落とし具合やインキの印刷シートへの転移度合
に影響を与え、一定の印刷品質を得るためにはこのドク
ター距離およびドクター角度を常に一定にしなければな
らない。
一方、グラビア印刷機等の版胴は印刷物の種類によりそ
の版胴円周が大幅に変化するため、版胴円周が変わる毎
にドクター距離、角度等のドクター条件の設定をやり直
す必要があり、従来、このドクター条件の設定作業は作
業者の経験と勘に頼って行われていた。すなわち、ドク
ター装置に設けられた各種調整機構を手動操作して、ド
クターホルダーを鉛直方向あるいは水平方向等に移動さ
せ、所望の位置までドクターブレード先端を移動させて
いるわけである。
第11図は一般的なドクター装置の調整機構を示した概略
図である。図示の如く、ドクター装置100は支持軸101、
支持部材102、リードスクリュー103、移動部材104、回
転軸105、保持部材106等より構成され、両端が印刷機フ
レーム(図示せず)に回転可能に支持された支持軸101
には支持部材102が回転不能に支持され、支持部材102に
はリードスクリュー103が回転可能に取付けられ、リー
ドスウリュー103には移動部材104が係合し、移動部材10
4には回転軸105を介して保持部材106が回転可能に支持
され、保持部材106の上面にはドクターブレード108が挟
持されたドクターホルダー107が水平方向に摺動可能に
保持されている。このドクター装置100の調整機構は上
下方向の調整機構M1、スイング機構M2、摺動機構M3およ
び首振り機構M4より構成され、調整機構M1はリードスク
リュー103の上端に取付けられたハンドル(図示せず)
を回転させて移動部材を上下に移動せるものであり、ス
イング機構M2は支持軸101の一端に取付けられたハンド
ル(図示せず)を回転させてドクター装置100全体を回
転させるものであり、摺動機構M3は保持部材106とドク
ターホルダー107の間に設けられたネジ機構(図示せ
ず)にてドクターホルダー107を水平方向に移動させる
ものであり、首振り機構M4は移動部材104と保持部材106
の間に設けられた調整機構(図示せず)により回転軸10
5を中心として保持部材106を回転させるものである。
このようなドクター装置100においては、版胴110に対す
るドクターブレード108の位置および角度は、上記各機
構M1、M2、M3およびM4を操作することにより任意に調整
することができる。しかし、調整要素が多い上に動きが
複雑なため、版胴110の円周が変化した場合にドクター
距離およびドクター角度の設定に時間を要するのみなら
ず、常に一定のドクター距離およびドクター角度を得る
ことは不可能に近いという問題が生じていた。
上記のドクター装置を改良するものとして、各種調整要
素を減らし機構を簡単にするとともに版胴の下部空間を
有効に利用するために、各種支持機構および調整機構を
版胴の上部に設けた吊り下げ式のドクター装置が、実願
昭58−175510号の考案として本出願人によって提案され
ている。
しかしながら、上記吊り下げ式のドクター装置において
も、ドクター距離およびドクター角度の条件設定は作業
者の経験と勘に頼っているのが実情であり、その条件設
定作業に長時間を要するのみならず、常に一定の条件に
設定することができず、結果として一定の印刷品質を得
ることができないという問題が生じていた。
(発明の目的) 本発明は上述の問題点に鑑みてなされたもので、吊り下
げ式のドクター装置において、版胴円周を与えるのみで
ドクター距離およびドクター角度を一定の条件に設定す
ることができる装置を提供することを目的とする。
(発明の概要) この目的達成のため本発明は、版胴の両側に位置するマ
シンフレームに、下端側が版胴中心を通る鉛直線に接近
する方向に傾斜して取り付けられた一対のガイド部材
と、該ガイド部材に摺動可能に保持された一対の保持ア
ームと、この保持アームを昇降させる昇降機構と、前記
保持アーム下端に回転可能に保持された支持軸と、該支
持軸に前記版胴とは離接する方向に摺動可能に保持され
たドクターホルダーと、前記支持軸にトルクを与え前記
ドクターブレードの先端を前記版胴に押し付ける加圧装
置と、を備えた印刷機のドクター装置において、 前記ガイド部材と前記ドクターホルダーとは、ドクター
ホルダーが基準位置にあるときに、任意の版胴の円周に
対して前記支持軸の回転中心を直線上を移動させるのみ
で、版胴の円周上におけるドクター距離および前記ドク
ターブレードと前記版胴面にて形成されるドクター角度
をほぼ一定の値にできるように、該直線と版胴中心との
距離と、該直線と版胴中心を通る鉛直線との角度と、該
回転中心と前記ドクターの先端との位置と、を設定した
ガイド部材とドクターホルダーであり、 前記版胴の円周を入力する入力装置と、この入力装置か
らの入力に基づいて前記ドクター距離および角度が前記
一定の値にすることができる前記保持アームの位置を算
出する演算制御装置と、この演算制御装置の演算結果に
基づいて前記昇降装置を作動させる制御装置とを具備す
る印刷機のドクター装置を提供する。
(実施例) 以下図面に基づいて本発明の実施例について説明する。
第2図は本発明の一例を示すドクター装置の正面図、第
3図、第4図、第5図および第6図は各々第2図のIII
−III、IV−IV、V−VおよびVI−VI矢視図である。
第2図において、本発明の一実施例をなすドクター装置
1は版胴2の両側のマシンフレーム3、3に沿って配置
された一対の保持アーム4、4を有する。保持アーム
4、4は側面に溝4Aを有し、溝4Aは第3図、第4図に示
すようにフレーム3に鉛直方向に対して傾斜して固定さ
れたガイド部材5の突起5Aに係合している。かくして、
保持アーム4はガイド部材5に沿って上下に摺動可能で
ある。保持アーム4はさらにラック6を有し、ラック6
には両側のフレーム3、3に回転可能に架け渡された回
転軸7に設けられたピニオン8が噛み合っている。回転
軸7は減速機(図示せず)を介してモータ50で駆動され
るようになっており、モータ50を回転させることにより
一対の保持アーム4、4が同時に鉛直方向に傾斜した直
線上を上下動する。また、モータ50にはロータリエンコ
ーダ51が連結されている。
保持アーム4の下端には軸受ブロック10が固定され、軸
受ブロック10は第5図からよくわかるように支持軸11を
回転可能に保持する。一方の保持アーム4近傍におい
て、支持軸11にはウオームホイール12が固定され、その
周囲には支持軸に対して回転可能なハウジング13が配置
される。ハウジング13はウオームホイール12が噛み合う
ウオーム14をもった調整軸15を保持しており、調整軸15
を回すことにより支持軸11を回転させ、ハウジング13に
対する支持軸11の角度位置を調整できる。ハウジング13
にはレバー13Aが形成され、一端を保持アーム4に連結
された流体圧シリンダ(例えば空圧シリンダ)16のピス
トンロッドに連結されている。流体圧シリンダ16はハウ
ジング13にトルクを与え後述するように支持軸11に保持
したドクターブレード先端を版胴2に適当な圧力で押し
付けるように作用する。
第5図、第6図を参照すると、支持軸11にはそのほぼ全
長に沿ってボックス17がかぶせられている。このボック
ス17は直線軸受20、21により支持軸11に対して回転不能
に、しかし軸方向に摺動可能に保持されている。支持軸
11の端部には穴11Aが形成され、該穴内に挿入された駆
動ロッド22は連結ボルト23を介してボックス17に連結さ
れている。駆動ロッド22は外部の駆動装置(図示せず)
により往復動させられるものであり、これによりボック
ス17およびドクターブレードが版胴に対し横方向に往復
動する。ボックス17の端部にはリング24および筒25が取
付けられ、一方ハウジング13にも筒25よりわずかに大き
い筒26が取付けられる。筒25は筒26の中に入り込んでお
り、周囲のインキやゴミが入らないようになしている。
ボックス17の上面はドクターブレード18を挟持固定して
いるドクターホルダー19の摺動面をなしており、その端
部にはネジ穴が設けられた角部材30が固定されている。
角部材30にはネジ部を有するロッド29が係合し、ロッド
29は一端がドクターホルダーに19に設けられた溝部(図
示せず)に回転可能に嵌合し、他端には握り27が取付け
られ、ドクターホルダー19よりの中央部にはスライド部
材53が回転可能に嵌合されている。スライド部材53はボ
ックス17の上部内側に設けられたポテンショメータ52に
連結されている。したがって、握り27を回転させること
によりロッド29が移動し、ドクターホルダー19がボック
ス17上を摺動するとともにスライド部材53が移動し、ポ
テンショメータ52によってドクターホルダー19のボック
ス17に対する相対位置を検出することができる。この握
り27、ロッド29および角部材30より構成されるドクター
ホルダー摺動機構は、ボックス17の長手方向両端部に設
けられ、ドクターブレードの水平方向の位置調整を行う
とともに版胴2の軸方向の平衡調整を行う。また、ドク
ターホルダー19には切り欠き部(図示せず)が設けら
れ、この切り欠き部を貫通しボックス17と係合する固定
部材31によりドクターホルダー19とボックス17とが締付
固定される。なお第6図中28は把手であり、ドクターホ
ルダー19をボックス17から取り外す際に使用されるもの
である。
第1図は本発明におけるドクター距離およびドクター角
度を設定する装置の一例を示した概略構成図である。図
示の如く演算制御装置61の入力側には版胴円周入力装置
60が接続され、出力側にはモータ50、モータ駆動部54、
モータ操作部56、ロータリエンコーダ51、およびカウン
タ55より構成されるモータ制御装置49が接続されてい
る。一方、表示演算制御装置62の入力側には版胴円周入
力装置60、信号変換部53を介したポテンショメータ52お
よびカウンタ55が接続され、出力側にはドクター距離お
よび角度を表示する表示装置63とその表示内容を記録す
る記録装置64が接続されている。また、表示演算制御装
置62の出力側は演算制御装置61の入力側にも接続されて
いる。
版胴円周入力装置60はキーボードあるいはテンキー等よ
り構成されるもので版胴円周値を直接入力するようにな
っている。演算制御装置61は版胴円周入力装置60から与
えられるデータLに基づいて演算を行い、予め設定され
たドクター距離Sおよびドクター角度θを得るための
ボックス17の回転中心の位置データYを出力する。モー
タ制御装置49は演算制御装置61から与えられるデータY
に基づいてモータ駆動部54を動作させモータ50を回転さ
せて保持アーム4を所定の位置まで移動させるもので、
その移動量はロータリエンコーダ51により検出される。
また、モータ操作部56は単独でモータ操作部54を動作さ
せてモータ50を回転させ、任意の位置に保持アーム4を
移動させるものである。なお、モータ50はスローシンモ
ータあるいはブレーキ付ACモータが使用される。
表示演算制御装置62はカウンタ55より与えられるパルス
信号、信号変換部53から与えられる信号、および、版胴
円周入力装置60から与えられるデータLに基づいて演算
を行い、ドクター距離Sおよびドクター角度θを出力
するもので、この出力値が表示される表示装置63はCR
T、液晶デイスプレイあるいはメータ等により構成さ
れ、記録装置64は各種プリンタ等で構成される。
次に上記装置の動作をドクター条件設定の操作とともに
説明する。
まず、予めドクターホルダー19を基準位置に、保持アー
ム4を原点位置に戻しておく。ドクターホルダー19の基
準位置は、版胴円周が変化しても保持アーム4を移動さ
せるのみで、常に一定のドクター距離およびドクター角
度を得ることができるドクターホルダー19のボックス17
の回転中心に対する位置であり、保持アーム4の原点位
置は通常保持アーム4の上端位置に設定される。版胴交
換その他の印刷準備が終了した後、版胴円周入力装置60
から新たにセットされた版胴の円周値Lを入力する。演
算制御装置61はこの円周値Lに基づいて演算処理を行
い、ドクター距離Sおよびドクター角度θが予め設定
された値(この値は不変であり、通常S=60mm、θ
45度に設定される)になるボックス17の回転中心の位置
データYを算出し、モータ制御装置49に与える。モータ
制御装置49はこの位置データYを目標値としてモート駆
動部54を動作させてモータ50を回転させる。このとき、
ボックス17の回転中心の移動量はモータ50の回転量とし
てロータリエンコーダ51にて検出され、ロータリエンコ
ーダ51のパルス数はカウンタ55にて計測され、ボックス
17の回転中心が目標の位置に到達するとモータ50は停止
する。
一方、表示演算制御装置62には、上記版胴の円周値Lが
入力されて記憶部に記憶されるとともに、カウンタ55に
て計測されるロータリエンコーダ51のパルス数が入力さ
れ、さらに、ボックス17の回転中心に対するドクターブ
レード18の先端の位置を算出するための信号がポテンシ
ョメータ52から信号変換部53を介して入力されている。
そして、表示演算制御装置62はモータ50の回転が停止し
たときすなわちボックス17の回転中心が目標の位置に到
達したときのドクター距離Sおよびドクター角度θ
算出し、表示装置63に表示させることとなる。
次に、演算制御装置61におけるボックス17の回転中心位
置の算出について説明する。
第7図は版胴2の円周が変化した場合のボックス17の回
転中心位置とドクター距離およびドクター角度との関係
を示した説明図であり、図においてL1〜L5は版胴円周、
直線Kは保持アーム4を移動させた場合のボックス17の
回転中心の軌跡、直線yは版胴2の中心Oを通る鉛直線
である。いま、直線yと版胴2の円周との交点をP1、ド
クターブレード18の先端と版胴2の円周面との接点をP
2、接点P2における版胴2の円周面に対する接線をTと
すると、点P1は版胴2と圧胴(図示せず)との接点とな
るためドクター距離Sは円弧P1P2となり、ドクター角度
θはドクターブレード18と接線Tのなす角度となる。
ここで、直線Kが鉛直線となす角度β、直線Kと版胴中
心Oとの距離l、および、ボックス17の回転中心に対す
るドクターブレード18の先端位置I、Jをある値に設定
すると、版胴円周が変換してもボックス17の回転中心を
移動させるのみで、ドクター距離Sおよびドクター角度
θをほぼ一定とすることができる。すなわち、図示の
如く円周L1〜L5の版胴に対してボックス17の回転中心を
点P1〜P5に位置させることにより、ドクター距離Sおよ
びドクター角度θをほぼ一定とすることができる。
第8図はドクター距離Sおよびドクター角度θを一定
にするボックス17の回転中心の位置を求めるための算出
式の説明図である。図示の如く、各部の位置は版胴の中
心を原点Oとするx−y座標で表されており、点P1は版
胴2の円周とy軸との交点、点P2は版胴2の円周とドク
ターブレード18との接点、点P3はボックス17の回転中
心、点P4はドクターブレードの延長線と点P3を通りこの
延長線と直交する線との交点であり、直線Hは点P2を通
るx軸と平行な線、直線Kはアーム4が昇降したときの
点P3の軌跡、直線Tは点P2における接線である。
ここで、各点の座標、各直線のなす角度および各点と各
直線の距離を次のように表す。
P2x,y)、P3(X,Y) α:ドクターブレード18と直線P2P3のなす角度 β:直線Kがy軸となす角度 θ0:直線OP2とx軸のなす角度 θ2:ドクターブレード18と直線Hのなす角度 I:点P3と点P4との距離 J:点P2と点P4との距離 このとき、版胴2の円周がLであることから、版胴2の
半径をrとするとr=(L/2π)となり、 y=r sinθ また、 θ=θ+θ−(π/2) α=arctan(I/J) 以上をまとめると、 Y=r sinθ+B sin(θ−α) − 但し、 r=L/2π α=arctan(I/J) θ=(L−4S)π/2L θ=θ+θ−(π/2) したがって、ドクター距離Sおよびドクター角度θ
所望の値に設定し、この設定されたSおよびθに対し
てβ、I、Jの各値が決定されるため、これらのS、θ
、β、I、Jの各値を予め演算制御装置61の演算式に
与えておくことにより、入力されるLに対してボックス
17の回転中心の位置データYが上記式より算出され
る。なお、直線Kと版胴中心Oとの距離は上記β、I、
Jの各値とともに決定されるものである。
第9図は入力される版胴の円周値Lに基づいて演算制御
装置61で算出された位置データYと理論値との関係の例
を示した説明図である。図においてはS=60mm、θ=45
度に設定された例を示しており、β=4.3度、直線Kと
版胴中心Oとの距離lはl=235mm、I=53、J=200と
なり、「○」は算出値、「×」は理論値である。図示の
如く版胴円周が900mmから500mmに変化した場合の算出値
と理論値はほぼ一致している。
次に、演算制御装置61に設定されたドクター距離Sおよ
びドクター角度θを変更する場合について説明する。
まず、フレーム3等に操作スイッチ(図示せず)が設け
られたモータ操作部56を操作して保持アーム4を任意に
移動させ、さらに、固定部材31の締め付けを緩めてドク
ターホルダー19を摺動自在な状態にして、ボックス17の
長手方向両側に設けられた握り27を回転させてドクター
ホルダー19を適当な位置まで移動させる。このとき、保
持アーム4の移動量すなわちボックス17の回転中心の位
置を算出するためのパルス数がカウンタ55より表示演算
制御装置62に入力され、ボックス17の回転中心に対する
ドクターブレード18の先端の位置を算出うるための信号
がポテンショメータ52から信号変換53を介して表示演算
制御装置62に入力される。
ここで、表示演算制御装置62に設けられた演算開始キー
等(図示せず)を操作することにより表示演算制御装置
62は演算処理を開始し、ドクター距離Sおよびドクター
角度θの各データを算出する。そして、表示装置63は
表示演算制御装置62の演算結果に基づきドクター距離S
およびドクター角度θを表示する。表示されたドクタ
ー距離およびドクター角度が所望の値でない場合は再び
アーム4またはドクターホルダー19を移動させ、移動後
のドクター距離Sおよびドクター角度θが表示演算制
御装置62により算出されて表示装置63に表示される。
第10図は表示演算制御装置62におけるドクターおよびド
クター角度の算出式の説明である。図においては、第8
図と同様に各部の位置は版胴の中心を原点Oとするx−
y座標で表されており、点P1は版胴2の円周とy軸との
交点、点P2は版胴2の円周とドクターブレード18との接
点、点P3はボックス17の回転中心、点P4はドクターブレ
ードの延長線と点P3を通りこの延長線と直交する線との
交点であり、直線Hは点P2を通るx軸と平行な線、直線
Kはアーム4が昇降したときの点P3の軌跡、直線Tは点
P2における接線である。ここで、各点の座標、各直線の
なす角度および各点と各直線の距離を次のように表す。
P2(x,y)、P3(X,Y) α:ドクターブレード18と直線P2P3のなす角度 β:直線Kがy軸となす角度 θ1:直線OP2とy軸のなす角度 θ2:ドクターブレード18と直線Hのなす角度 l0:点P2と点P4との距離 l2:点P2と点P3との距離 l3:原点Oと直線Kの距離 このとき、版胴2の円周がLであることから、版胴2の
半径をrとするとr=(L/2π)となり、 X=x+l1cos(θ−α) − Y=y+l1sin(θ−α) − 但し x=r sinθ、y=r cosθ また、y軸に対する直線Kの傾きがβより θ=θ+θ − 上記、、および式よりドクター距離Sおよびド
クター角度θの算出式は次のようになる。
S=rθ但し A=(1+a2)Y2+2bY+a2r2+b2−a2l1 B=2ar(b+Y) C=2a2rY l0=l1 cosα r=L/2π a=1/tanβ b=l2/sinβ ここで、ボックス17の回転中心のy座標Yはカウンタ55
からのパルス数により算出され、ドクターホルダー19の
移動方向におけるドクターブレード18の先端と点P4との
距離l0はポテンショメータ52の検出値から算出され、版
胴2の円周Lは版胴円周入力装置60から入力される。
したがって、定数であるボックス17の回転中心の軌跡を
なす直線Kの傾きβ、直線Kと版胴2の中心との距離l2
を予め演算制御装置60に記憶させておくことにより、
Y、l0およびLの値に基づいて、上記、式よりドク
ター距離Sおよびドクター角度θが算出されることと
なる。
このようにアーム4またはドクターホルダー19を移動さ
せて所望のドクター距離およびドクター角度が得られる
と、固定部材31を締め付けてドクターホルダー19をボッ
クス17に固定する。次いで、調整軸15を回してドクター
ブレード18の先端を回転する版胴2に接触させ、流体圧
シリンダ16を作動させドクターブレード18の先端を版胴
2に適当な圧力で押し付け、印刷シート(図示せず)を
圧胴(図示せず)にて版胴2に押し付けることにより所
望のドクター条件で印刷されることとなる。
また、ドクター距離およびドクター角度をある値に設定
した後、試し刷りあるいは印刷途中の段階でドクター距
離またはドクター角度を変えるためにアーム4またはド
クターホルダー19を移動させた場合は、変更後のドクタ
ー距離およびドクター角度を表示演算制御装置62にて算
出し、表示装置63に表示させるとともに記録装置64に記
録させることにより、後に同一の版胴を使用して印刷を
行う場合のドクター条件設定の資料を得ることができ
る。
(発明の効果) 以上のように本発明には、吊り下げ式のドクター装置に
おいて、版胴の円周上におけるドクター距離および前記
ドクターブレードと前記版胴面にて形成されるドクター
角度をほぼ一定の値にすることができる直線上をドクタ
ーホルダーを保持する支持部材の回転中心が移動するよ
うに設定し、版胴円周を与えるのみでドクター距離およ
びドクター角度を一定の条件に設定することができるた
め、従来作業者の経験と勘に頼っているために一定の値
に設定することができなかったドクター距離およひ角度
を極めて短時間で一定の値に設定することができ、結果
として一定の印刷品質を得ることができるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明におけるドクター距離およびドクター角
度を設定する装置の一例を示した概略構成図、第2図は
本発明の一例を示すドクター装置の正面図、第3図は第
2図のIII−III矢視図、第4図は第2図のIV−IV矢視
図、第5図は第2図のV−V矢視図、第6図は第2図の
VI−VI矢視図、第7図は版胴2の円周が変化した場合の
ボックス17の回転中心位置とドクター距離およびドクタ
ー角度との関係を示した説明図、第8図は第1図に示す
演算制御装置61におけるドクター距離Sおよびドクター
角度θを一定にするボックス17の回転中心の位置を求
めるための算出式の説明図、第9図は入力される版胴の
円周値Lに基づいて演算制御装置61で算出された位置デ
ータYと理論値との関係の例を示した説明図、第10図は
第1図に示す表示演算制御装置62におけるドクター距離
およびドクター角度の算出式の説明、第11図は一般的な
ドクター装置の調整機構を示した概略図である。 1……ドクター装置 2……版胴 3……フレーム 4……保持アーム 5……ガイド部材 7……回転軸 10……軸受ブロック 11……支持軸 17……ボックス 18……ドクターブレード 19……ドクターホルダー 50……モータ 51……ロータリエンコーダ 52……ポテンショメータ L……版胴円周 S……ドクター距離 θ……ドクター角度

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】版胴の両側に位置するマシンフレームに、
    下端側が版胴中心を通る鉛直線に接近する方向に傾斜し
    て取り付けられた一対のガイド部材と、該ガイド部材に
    摺動可能に保持された一対の保持アームと、この保持ア
    ームを昇降させる昇降機構と、前記保持アーム下端に回
    転可能に保持された支持軸と、該支持軸に前記版胴とは
    離接する方向に摺動可能に保持されたドクターホルダー
    と、前記支持軸にトルクを与え前記ドクターブレードの
    先端を前記版胴に押し付ける加圧装置と、を備えた印刷
    機のドクター装置において、 前記ガイド部材と前記ドクターホルダーとは、ドクター
    ホルダーが基準位置にあるときに、任意の版胴の円周に
    対して前記支持軸の回転中心を直線上を移動させるのみ
    で版胴の円周上におけるドクター距離および前記ドクタ
    ーブレードと前記版胴面にて形成されるドクター角度を
    ほぼ一定の値にできるように、該直線と版胴中心との距
    離と、該直線と版胴中心を通る鉛直線との角度と、該回
    転中心と前記ドクターの先端との位置と、を設定したガ
    イド部材とドクターホルダーであり、 前記版胴の円周を入力する入力装置と、この入力装置か
    らの入力に基づいて前記ドクター距離よおび角度が前記
    一定の値にすることができる前記保持アームの位置を算
    出する演算制御装置と、この演算制御装置の演算結果に
    基づいて前記昇降装置を作動させる制御装置と、を具備
    することを特徴とする印刷機のドクター装置。
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JP5620729B2 (ja) * 2010-07-08 2014-11-05 信久 山田 ドクタ装置及びインキ掻き落とし方法

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