JP5620729B2 - ドクタ装置及びインキ掻き落とし方法 - Google Patents

ドクタ装置及びインキ掻き落とし方法 Download PDF

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Description

本発明は、印刷機の版胴にドクタブレードを押圧して、該版胴に付着した余分なインキを掻き落とすドクタ装置に関する。
一般的に、グラビア印刷等の凹版印刷では、ローラ状の版胴の回転に伴い、まず、該版胴の表面にインキを付着させ、次に、該版胴の表面の凹部以外に付着した余分なインキを、該版胴の表面に押圧されているドクタブレードの先端で掻き落とし、次に、該版胴の表面の凹部に残されたインキをロール紙等の被印刷物に転写する。
そして、そのようにドクタブレードで余分なインキを掻き落とすドクタ装置には、次の{1}〜{5}に示す性能が要求される。
{1}ドクタブレードを版胴の表面に一定のドクタ圧で終始安定して押圧すること。
{2}ドクタ圧の左右のバランスを簡単に調整することができ、また、その調整したバランスが終始安定して保たれること。
{3}ドクタブレードの先端を版胴の接平面に対して約60度の推奨角度で当接させること。
{4}側面視で版胴の中心を通る水平線から版胴の中心角で約45度上がった傾線上で、ドクタブレードの先端を版胴の表面に当接させること。
{5}ドクタブレードを版胴に当接させ、及び離間させる際の作業性がよいこと。
そして、ドクタ装置の中には、図7に示す従来例1のドクタ装置90や図8に示す従来例2のドクタ装置100等がある。
その図7に示す従来例1のドクタ装置90は、ドクタブレード94をドクタホルダ93に保持するとともに、該ドクタホルダ93の左側部分93Lを左の位置調節機構91Lで前後方向に位置調整可能に支持し、右側部分93Rを右の位置調節機構91Rで前後方向に位置調整可能に支持している。そして、左右2つの位置調節機構91L,91Rのハンドル92,92を手動で回すことにより、ドクタブレード94の右側部分及び左側部分を均等に版胴8に押し付けて該ドクタブレード94をその厚さ方向に撓ませて、該ドクタブレード94の弾性力で版胴8との間に適度なドクタ圧を加えている。なお、このようにドクタブレードの弾性力でドクタ圧を加える技術については、特許文献1等に開示されている。
また、図8に示す従来例2のドクタ装置100は、左右2つの位置調節機構91L,91Rのハンドル92,92を手動で回すことにより、ドクタブレード94の右側部分及び左側部分を均等に版胴8に押し付けるまでは、従来例1と同様であるが、ドクタホルダ93を、回動軸96を中心に左端から右端までの全体が一体的に回動する天秤部材95に支持するとともに、該天秤部材95を1つのエアシリンダ101のエア圧力で版胴8に向かう側の回動方向に押圧してドクタブレード94の戻り(ドクタ圧の減少)を防止している点で従来例1と相違している。なお、このようにエアシリンダのエア圧力でドクタブレードの戻りを防止する技術については、特許文献2等に開示されている。
特開2002−91172号公報 特開平8−258238号公報
ところが、上記の従来例1のドクタ装置90には、上記の{1}〜{5}に示す要求性能について、それぞれ次の[1]〜[5]に示す課題がある。
[1]印刷を行っているうちにドクタブレード94が後側に押し戻されることにより、ドクタ圧が小さくなってしまう。また、ドクタブレード94の弾性力でドクタ圧を加えているので、ドクタブレード94の弾性が小さい場合等には、ドクタ圧を安定して加え難くなってしまう。
[2]左右2つの位置調節機構91L,91Rのハンドル92,92を回すことによって手動でドクタ圧の左右のバランスを調整するのは、熟練を要する上に面倒である。特に、多品種の印刷物を少量ずつ印刷する多品種少量生産の場合には面倒であり、場合によっては、実際に印刷機を動かして印刷を行う稼働時間よりも、ドクタ圧の左右のバランスを調整する調整時間の方が長くなってしまうといった事態にもなりかねない。また、該ドクタ圧の左右のバランスは、一度正確に合わせたとしても、印刷を行っているうちにドクタブレード94が左右不均等に後側に押し戻されることにより崩れてしまうことがある。
[3]版胴8の接平面に対するドクタブレード94の当接角度βは、約60度の推奨角度に正確に合わせることが好ましいが、現実的にはあまり正確には合わせられない。該当接角度βは、たとえ一度正確に合わせたとしても、版胴8の交換時等にドクタブレード94を前後方向に位置調整し直した際にはずれてしまうからである。
[4]ドクタブレード94の先端を押し当てる版胴8の当接位置pは、版胴8の中心を通る水平線Hから版胴8の中心角αで約45度上がった傾線D上に正確に合わせることが好ましいが、現実的にはあまり正確には合わせられない。該当接位置p(中心角α)は、たとえ一度正確に合わせたとても、版胴8の交換時等にドクタブレード94を前後方向に位置調整し直した際にはずれてしまうからである。
[5]ドクタブレード94を版胴8に当接させる作業は、左右2つの位置調節機構91L,91Rのハンドル92,92を回すことによって手動で行っているが、このような作業を手動で行うのは操作性が悪い。
また、上記の従来例2のドクタ装置100でも、上記の従来例1のドクタ装置90と同様に、上記の[1]〜[5]に示す課題がある。
なお、該従来例2のドクタ装置100でも上記の[1]に示す課題を解決できない理由について附言的に説明すると、次の通りである。すなわち、該引用文献2のドクタ装置100では、ドクタブレード94の戻り(ドクタ圧の減少)についてはエアシリンダ101のエア圧力でいくらかは防止することができるが、該従来例2でも、基本的には従来例1と同様、ドクタブレード94の弾性力でその先端を版胴8の表面に押圧してドクタ圧を加えているため、従来例1と同様に、ドクタブレード94の弾性が小さい場合等には、ドクタ圧を安定して加え難くなってしまうからである。
また、該従来例2のドクタ装置100でも上記の[2]に示す課題を解決できない理由について附言的に説明すると、次の通りである。すなわち、該従来例2のドクタ装置100では、エアシリンダ101一つで、天秤部材95を介してドクタホルダ93の左側部分93L及び右側部分93Rの両方を押圧しているが、該エアシリンダ101一つのみでは、ドクタ圧の左右のバランスを自然にとることや、一度調整したドクタ圧の左右のバランスを自然に保つことまではできないからである。
そこで、上記の[1]〜[5]の課題を解決することを目的とする。
上記の[1]、[2]及び[5]の課題を解決するため、本発明の印刷機のドクタ装置は、版胴から離間して設けられた支持フレームに、左右2つのエアシリンダの各シリンダ部を固定し、左のエアシリンダのロッド部をドクタホルダの左右長さ方向の左側部分に接続し、右のエアシリンダのロッド部をドクタホルダの左右長さ方向の右側部分に接続し、両ロッド部のみでドクタホルダを支え、左右2つのロッド部を繰り出してドクタホルダを版胴に向けて両ロッド部の繰出方向に直線的に移動させることにより、ドクタホルダに保持されているドクタブレードの先端を版胴に押し当てるようにしている。
また、上記の[3]及び[4]の課題を解決するため、上記のドクタ装置において、ドクタブレードの先端を押し当てる版胴の当接位置を、側面視で版胴の中心を通る水平線から版胴の中心角で45±5度上がった傾線上にし、該当接位置における版胴の接平面に対するドクタブレードの当接角度を60±5度にするとともに、左右2つのロッド部を繰り出す繰出方向を、前記傾線の長さ方向と同じ方向にすることが好ましい。このように構成すれば、左右2つのロッド部を繰り出す繰出時にはドクタブレードの先端は常に前記傾線上を版胴の中心に向かって移動するため、版胴の交換前後でその径の大きさが変わってロッド部の繰出長が変わった場合等にも、前記当接位置(中心角=45±5度)や前記当接角度(60±5度)は変わることなく正しく保持されるからである。
また、ここで、上記のドクタ装置は、特に限定されないが、支持フレームを前記傾線の長さ方向と同じ方向に位置調節する位置調節機構を備えていることが好ましい。該位置調節機構で、支持フレームを移動させて左右2つのエアシリンダを版胴の直ぐ手前まで移動させてから左右2つのロッド部を繰り出すようにすれば、左右2つのロッド部の繰出長を小さく抑えることができ、それによって、該左右2つのロッド部の剛性を高く保つことができるからである。また、ここで、支持フレームを位置調節する方向を前記傾線の長さ方向と同じ方向にしているのは、この方向であれば、ドクタブレードの先端は常に前記傾線上をその長さ方向に移動するため、版胴の交換時等に支持フレームを該方向に位置調節し直した場合にも、前記当接位置(中心角=45±5度)や前記当接角度(60±5度)は変わることなく正しく保持されるからである。
また、ここで、前記ドクタホルダは、特に限定されないが、ドクタブレードを載せる載置板部と左右2つのロッド部を直角に接続する接続板部とが、両板部の間で120±5度の角度をなしてなるホルダ本体と、ドクタブレードを載置板部に押さえる押さえ板とから構成することが好ましい。ドクタホルダをこのような形状にすれば、前記当接位置を前記傾線(中心角=45±5度)上にするとともに、前記当接角度を前記の角度(60±5度)にした際に、前記繰出方向が前記の方向(前記傾線の長さ方向と同じ方向)に自然に決まるからである。
また、同目的を達成するため、本発明の印刷機のドクタ装置によるインキ掻き落とし方法では、ドクタホルダの左右長さ方向の左側部分に接続した左のエアシリンダのロッド部と、ドクタホルダの左右長さ方向の右側部分に接続した右のエアシリンダのロッド部とのみでドクタホルダを支え、両ロッド部を、同じエア圧力で繰り出してドクタホルダを版胴に向けて両ロッド部の繰出方向に直線的に移動させることにより、ドクタホルダに保持されているドクタブレードの先端を版胴に押し当て、回転する版胴に付着する余分のインキを掻き落とす。
本発明によれば、ドクタ圧を、ドクタブレードの弾性力ではなくエアシリンダのエア圧力で加えるため、ドクタブレードの弾性が小さい場合等にも安定してドクタ圧を加えることができる。また、左右2つのエアシリンダでドクタホルダの左右両側を押圧するため、それら左右2つのエアシリンダに供給するエア圧力を調整するだけで、ドクタ圧の左右のバランスを簡単に調整することができ、また、調整後はそのエア圧力を保つだけで簡単にドクタ圧の左右のバランスを保つことができる。また、ドクタブレードを版胴に当接させる作業を、左右2つのエアシリンダのロッド部を繰り出すことにより行うため、該当接させる作業を、従来例1,2のように左右2つの位置調節機構のハンドルを手動で回して行う場合に比べて操作性がよい。
本発明の実施例のドクタ装置を示す平面図である。 同実施例のドクタ装置を示す側面図である。 (a)は、同実施例の第1印刷時の様子を示す平面図であり、(b)は、版胴交換時の様子を示す平面図であり、(c)は、第2印刷時の様子を示す平面図である。 同実施例の第1印刷時の様子を(a)(b)に順に示す側面図である。 同実施例の版胴交換時の様子を(a)(b)に順に示す側面図である。 同実施例の第2印刷時の様子を(a)(b)に順に示す側面図である。 (a)は、従来例1のドクタ装置を示す平面図であり、(b)は、同従来例1のドクタ装置を示す側面図である。 (a)は、従来例2のドクタ装置を示す平面図であり、(b)は、同従来例2のドクタ装置を示す側面図である。
図1〜図6に示す本実施例のドクタ装置9は、回転する版胴8に付着する余分なインキを掻き落とすための装置であって、側面視で版胴8の中心を通る水平線Hから版胴8の中心角で約45度(±5度)上がった傾線D上で、ドクタブレード40の先端を版胴8にその接平面に対して約60度(±5度)の推奨角度で当接させる。このドクタ装置9は、次に示す支持フレーム10と、左右2つのエアシリンダ20L,20Rと、ドクタホルダ30と、ドクタブレード40と、左右2つのX方向調整機構50,50と、Y方向調節機構60と、角度調整機構70と、左右往復駆動機構80とを含み構成されている。以下においては、版胴8の長さ方向を左右方向(左方向及び右方向)といい、上記の傾線Dの長さ方向をY方向(Y方向上側及びY方向下側)といい、左右方向及びY方向の双方に直交する方向をX方向(X方向前側及びX方向後側)というものとする。
[支持フレーム10]
支持フレーム10は、左右2つのエアシリンダ20L,20Rを支持するためのフレームであって、版胴8からY方向上側に離間して設けられている。この支持フレーム10は、左右方向に延びるとともにX方向に幅をもっている。
[エアシリンダ20L,20R]
左右2つのエアシリンダ20L,20Rは、ドクタブレード40を版胴8に押圧するための部材である。これらの左右2つのエアシリンダ20L,20Rのそれぞれは、シリンダ部21とロッド部22とからなり、シリンダ部21に供給されるエア圧力でロッド部22をY方向下側に繰り出す仕組みとなっている。そして、左のエアシリンダ20Lのシリンダ部21は、支持フレーム10の左側部分に支持され、右のエアシリンダ20Rのシリンダ部21は、支持フレーム10の右側部分に支持されている。
[ドクタホルダ30]
ドクタホルダ30は、ドクタブレード40を挟持するための部材であって、ホルダ本体31と、押さえ板36とからなる。詳しくは、ホルダ本体31は、左右方向に延びるとともにY方向に対して約30度(±5度)ずれる方向に幅を持つ載置板部32と、左右方向に延びるとともにX方向に幅をもつ接続板部33とからなり、載置板部32のY方向上側の端部が接続板部33のX方向前側の端部に連続している。そして、載置板部32と接続板部33とはそれらの下面間で側面視でみて約120度(±5度)の角度θをなしている。また、押さえ板36は、ドクタブレード40の基端側をホルダ本体31の載置板部32に押さえるための板であって、載置板部32と平行に左右方向に延びるとともにY方向に対して約30度(±5度)ずれる方向に幅をもち、複数のボルト37,37・・によって載置板部32に固着されている。
[ドクタブレード40]
ドクタブレード40は印刷時にその先端で版胴8の表面に付着した余分なインキをで掻き落とすためのブレードである。このドクタブレード40は、前述のドクタホルダ30の載置板部32と押さえ板36とによって挟持されることにより、それらと平行に、(すなわち、その長さ方向が左右方向を向き、その幅方向がY方向に対して約30度ずれる方向を向くように)保持される。
[X方向調整機構50,50]
左右2つのX方向調整機構50,50は、支持フレーム10をX方向に位置調整するための機構であって、支持フレーム10の左側部分をX方向に位置調整可能に支持した左のX方向調整機構50と、支持フレーム10の右側部分をX方向に位置調整可能に支持した右のX方向調整機構50とからなる。そして、左右2つの各X方向調整機構50は、X方向前側の端部が支持フレーム10に固着されたX方向に延びるとともに左右方向に幅をもつX方向フレーム51と、X方向フレーム51をX方向に位置調整可能に支持した支持部材56とを含み構成されている。詳しくは、各X方向フレーム51は、X方向に延びる長孔52を備え、該長孔52に支持部材56がボルト部57とナット58とにより固着されている。そして、左右2つの支持部材56,56は、左右方向に延びる連結シャフト59によって連結されている。
[Y方向調節機構60]
Y方向調節機構60は、支持フレーム10をY方向に位置調節するための機構である。このY方向調節機構60は、Y方向上側の端部にX方向調整機構50,50の支持部材56,56がそれぞれ固着されたY方向に延びる左右2つのY方向シャフト61,61と、それら左右2つのY方向シャフト61,61をY方向に変位可能にそれぞれ支持した左右2つの支持機構62,62と、ハンドル66と、該ハンドル66を回転させた際にその回転力をY方向の変位力に変えて左右2つのY方向シャフト61,61に伝える動力伝達機構67とを含み構成されている。
[角度調整機構70]
角度調整機構70は、Y方向を調整するための機構である。この角度調整機構70は、Y方向調節機構60の左右2つの支持機構62,62が固着された左右方向に延びる支持シャフト71と、該支持シャフト71をその周方向に回動可能、かつ左右方向に変位可能に支持した支持部72,72と、ハンドル76と、該ハンドル76を回転させた際にその回転力を支持シャフト71の周方向への回動力に変えて該支持シャフト71に伝える動力変換機構77とを含み構成されている。そして、この角度調整機構70のハンドル76には印が付されており、その印を所定の位置に合わすと、Y方向が前記の方向(水平線Hに対する角度αが約45度になる方向)になるようになっている。
[左右往復駆動機構80]
左右往復駆動機構80は、版胴8の回転時に支持シャフト71を左右方向に往復駆動するための機構であって、版胴8を回転駆動する駆動用モータによって同時に駆動されるクランク機構により構成されている。
次に、本実施例のドクタ装置9を設置した印刷機で、第1の印刷物及び第2の印刷物を順に印刷する際の様子を、[1]第1の印刷物を印刷する第1印刷時、[2]版胴を交換する版胴交換時、[3]第2の印刷物を印刷する第2印刷時に分けて以下に説明する。
[1]第1印刷時
図3(a)及び図4(a)(b)に示す第1印刷時には、まず、図4(a)に示すように、Y方向調節機構60のハンドル66を一方に回すことにより、Y方向シャフト61,61をY方向下側に退入させて支持フレーム10自体を版胴8に向けて移動させる。次に、図3(a)及び図4(b)に示すように、左右2つのエアシリンダ20L,20Rのロッド部22,22を所望の同じ大きさのエア圧力でY方向下側に繰り出して、ドクタホルダ30を版胴8に向けて移動させることにより、ドクタブレード40の先端を版胴8に押し当てる。その後、印刷機を稼動させて印刷を開始する。このとき、回転する版胴8に付着する余分のインキは、ドクタブレード40によって掻き落とされる。
[2]版胴交換時
図3(b)及び図5(a)(b)に示す版胴交換時には、まず、図5(a)に示すように、左右2つのエアシリンダ20,20に供給するエア圧力を下げることにより、ロッド部22,22をY方向上側に退入させる。これにより、ドクタブレード40の先端が版胴8の表面から離間する。次に、図3(b)及び図5(b)に示すように、Y方向調節機構60のハンドル66を他方に回すことにより、Y方向シャフト61,61をY方向上側に繰り出して支持フレーム10自体を版胴8から離間する方向に移動させる。次に、同じく図3(b)及び図5(b)に示すように、この状態で版胴8(2点鎖線で示す版胴8)を外して別の版胴8(実線で示す版胴8)に交換する。
[3]第2印刷時
図3(c)及び図6(a)(b)に示す第2印刷時には、まず、図6(a)に示すように、Y方向調節機構60のハンドル66を一方に回すことにより、Y方向シャフト61,61をY方向下側に退入させて支持フレーム10自体を版胴8に向けて移動させる。次に、図3(c)及び図6(b)に示すように、左右2つのエアシリンダ20L,20Rのロッド部22,22を[1]の第1印刷時と同じ元のエア圧力でY方向下側に繰り出して、ドクタホルダ30を版胴8に向けて移動させることにより、ドクタブレード40の先端を版胴8に押し当てる。その後、印刷機を稼動させて印刷を再開する。このとき、回転する版胴8に付着する余分のインキは、[1]の印刷時と同様、ドクタブレード40によって掻き落とされる。
本実施例によれば、次の{ア}〜{オ}の効果を得ることができる。
{ア}ドクタブレード40の弾性力ではなく、エアシリンダ20L,20Rのエア圧力でドクタ圧を加えるため、ドクタブレード40の弾性が小さい場合等にもドクタ圧を安定して加えることができる。また、エアシリンダ20L,20Rのエア圧力でドクタ圧を加えるため、該エア圧力を調整するだけで簡単にドクタ圧の大きさを調整することができ、また、調整後はそのエア圧力を保つだけで簡単にそのドクタ圧の大きさを保つことができる。
{イ}左右2つのエアシリンダ20L,20Rのエア圧力でドクタホルダ30の左右両側30L,30Rを押圧するため、それら左右2つのエアシリンダ20L,20Rのエア圧力を調整するだけで、ドクタ圧の左右のバランスを簡単に調整することができ、また、調整後はそのエア圧力を保つだけで簡単にそのドクタ圧の左右のバランスを保つことができる。
{ウ}左右2つのロッド部22,22を繰り出す繰出方向は、傾線Dの長さ方向と同じY方向であるため、左右2つのロッド部22,22を繰り出す繰出時には、ドクタブレード40の先端は常に傾線D上を版胴8の中心に向かってY方向下側に移動し、左右2つのロッド部22,22を退入させる退入時にもドクタブレード40の先端は常に傾線D上を版胴8の中心から離れるようにY方向上側に移動することになる。そのため、版胴8の交換前後等で左右2つのロッド部22,22の繰出長が変わった場合にも、当接位置p(中心角α=約45度)や当接角度β(約60度)は変わることなく正しく保持される。
{エ}Y方向調節機構60で支持フレーム10ごと左右2つのエアシリンダ20L,20Rを版胴8に向けて移動させてから、左右2つのロッド部22,22を繰り出すので、左右2つのロッド部22,22の繰出長を短く抑えることができる。そのため、左右2つのロッド部22,22の剛性を高く保つことができ、それにより、左右2つのエアシリンダ20L,20Rの押圧力をドクタブレード40により安定して伝えることができる。また、そのY方向調節機構60で支持フレーム10を移動させる方向は、傾線Dの長さ方向と同じY方向であるため、支持フレーム10を該Y方向に移動させた際にも、ドクタブレード40の先端は常に傾線D上をY方向に移動することになる。そのため、版胴8の交換時等に支持フレーム10を該Y方向に位置調節し直した場合にも、当接位置p(中心角α=45±5度)や当接角度β(60±5度)は変わることなく正しく保持される。
{オ}ドクタブレード40を版胴8に当接させる作業を、左右2つのロッド部22,22を繰り出すことにより行うため、該当接させる作業を、従来例1,2のように左右2つの位置調節機構91L,91Rのハンドル92,92を手動で回して行う場合に比べて操作性がよい。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の構成や形状を任意に変更して実施することもできる。
8 版胴
9 ドクタ装置
10 支持フレーム
20L 左のエアシリンダ
20R 右のエアシリンダ
21 シリンダ部
22 ロッド部
30 ドクタホルダ
30L ドクタホルダの左側部分
30R ドクタホルダの右側部分
31 ホルダ本体
32 載置板部
33 接続板部
36 押さえ板
40 ドクタブレード
60 Y方向調節機構(位置調節機構)
p 当接位置
H 水平線
D 傾線
α 中心角
β 当接角度
θ 載置板部と接続板部との間の角度
Y 傾線の長さ方向

Claims (5)

  1. 版胴(8)から離間して設けられた支持フレーム(10)に、左右2つのエアシリンダ(20L,20R)の各シリンダ部(21,21)を固定し、
    左のエアシリンダ(20L)のロッド部(22)をドクタホルダ(30)の左右長さ方向の左側部分(30L)に接続し、右のエアシリンダ(20R)のロッド部(22)をドクタホルダ(30)の左右長さ方向の右側部分(30R)に接続し、両ロッド部(22,22)のみでドクタホルダ(30)を支え、
    左右2つのロッド部(22,22)を繰り出してドクタホルダ(30)を版胴(8)に向けて両ロッド部(22,22)の繰出方向に直線的に移動させることにより、ドクタホルダ(30)に保持されているドクタブレード(40)の先端を版胴(8)に押し当てるようにした印刷機のドクタ装置。
  2. ドクタブレード(40)の先端を押し当てる版胴(8)の当接位置(p)を、側面視で版胴(8)の中心を通る水平線(H)から版胴(8)の中心角(α)で45±5度上がった傾線(D)上にし、該当接位置(p)における版胴(8)の接平面に対するドクタブレード(40)の当接角度(β)を60±5度にするとともに、
    左右2つのロッド部(22,22)を繰り出す繰出方向を、前記傾線(D)の長さ方向(Y)と同じ方向にした請求項1記載の印刷機のドクタ装置。
  3. 支持フレーム(10)を前記傾線(D)の長さ方向(Y)と同じ方向に位置調節する位置調節機構(60)を備えた請求項2記載の印刷機のドクタ装置。
  4. ドクタホルダ(30)を、ドクタブレード(40)を載せる載置板部(32)と左右2つのロッド部(22,22)を直角に接続する接続板部(33)とが、両板部(32,33)の間で120±5度の角度(θ)をなしてなるホルダ本体(31)と、ドクタブレード(40)を載置板部(32)に押さえる押さえ板(36)とから構成した請求項2又は3記載の印刷機のドクタ装置。
  5. ドクタホルダ(30)の左右長さ方向の左側部分(30L)に接続した左のエアシリンダ(20L)のロッド部(22)と、ドクタホルダ(30)の左右長さ方向の右側部分(30R)に接続した右のエアシリンダ(20R)のロッド部(22)とのみでドクタホルダ(30)を支え、両ロッド部(22,22)を、同じエア圧力で繰り出してドクタホルダ(30)を版胴(8)に向けて両ロッド部(22,22)の繰出方向に直線的に移動させることにより、ドクタホルダ(30)に保持されているドクタブレード(40)の先端を版胴(8)に押し当て、回転する版胴(8)に付着する余分のインキを掻き落とす印刷機のドクタ装置によるインキ掻き落とし方法。
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