JP2717132B2 - 全周印刷用スクリーン印刷機 - Google Patents

全周印刷用スクリーン印刷機

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JP2717132B2 JP2205715A JP20571590A JP2717132B2 JP 2717132 B2 JP2717132 B2 JP 2717132B2 JP 2205715 A JP2205715 A JP 2205715A JP 20571590 A JP20571590 A JP 20571590A JP 2717132 B2 JP2717132 B2 JP 2717132B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は全周印刷用スクリーン印刷機に係り、平面ス
クリーン式の印刷機を用いた立体物の周面印刷に利用で
きる。
〔背景技術〕
従来より、スクリーン印刷は透過印刷を行う孔版方式
の独自性を活かして紙以外の材質や物品に印刷する際な
どに適用されている。
スクリーン印刷においては、シルク布やステンレス金
網等のメッシュスクリーンを枠に張り、その表面の薄膜
(ステンシル)に所期の画像に応じた孔を開けて刷版と
し、その上からインクを塗布して線状の押圧体(スキー
ジ)で均し、孔部分から透過したインクを裏側の被印刷
物に付着させて所期の印刷画像を形成する。
このようなスクリーン印刷を自動実行するためにスク
リーン印刷機が開発されている。スクリーン印刷機にお
いては、専ら平面状の枠体にスクリーンを保持する方式
が一般的である。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、近年のプラスチック容器等の増加に伴っ
て、立体的な印刷対象物(ワーク)の表面印刷とくに全
周印刷をスクリーン印刷で行いたいという要求がある。
しかし、角の丸の多角形断面の筒状容器や円筒状容器
には曲面部分があり、一般的な平面スクリーン式の印刷
機ではスクリーンとの密着が得られず、印刷が難しいと
いう問題があった。
一方、スクリーン印刷機を専用化し、スクリーンの保
持枠をワークに対応した曲面形状とすることも考えられ
るが、汎用性が低くなり、あるいはワークに応じた交換
作業が煩雑化する等の問題が避けられないという問題が
あった。
本発明の目的は、一般的な平面スクリーン方式であり
ながら立体的なワークの全周印刷が行える全周印刷用ス
クリーン印刷機を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明では、平面状スクリーンの表面から供給される
インクを所定の画像として裏面に透過させるスクリーン
印刷機に、前記スクリーンの裏面に立体的なワークの周
面を順次密着転動させるワーク転動機構と、このワーク
転動機構の動作を制御する制御手段とを有し、 前記制御手段は、前記ワークの周面のうち現在スクリ
ーン裏面に面している領域が平坦な場合には前記ワーク
転動機構を停止させて前記ワークを一定位置に保持さ
せ、前記領域が曲面である場合には前記ワーク転動機構
を作動させて前記ワークの周面を前記スクリーンの裏面
に順次密着転動させるように構成する。
ここで、前記制御手段は、前記ワーク周面の形状デー
タを記憶する断面形状データ記憶部と、この断面形状デ
ータ記憶部に記憶されたデータを参照して前記ワーク転
動機構への動作指令を演算する協調演算部とを有する構
成することが望ましい。
また、前記ワーク転動機構は、スクリーン対向位置の
ワーク周面がスクリーンに密着するように当該ワークを
スクリーンに対して近接離隔させる近接離隔手段と、保
持したワークをスクリーンに沿った回転軸廻りに回転さ
せる回転保持手段と、スクリーン対向位置のワーク周速
度に応じて当該ワークを前記回転軸と交差しかつスクリ
ーンと平行な方向へ移動させる平行移動手段とを有する
とともに、 前記制御手段は、前記近接離隔手段を制御する昇降制
御部と、前記回転保持手段を制御する回転制御部と、前
記平行移動手段を制御する水平送り制御部とを備え、前
記協調演算部はこれらの各制御部を介して前記ワーク転
動機構を制御するように構成することが望ましい。
なお、前述の立体的なワークとしては、円筒状や角柱
状あるいは角の丸い多角形断面の筒状等、周面が軸方向
に直線的なものが該当する。
〔作 用〕
このような本発明においては、制御手段により、1個
のワークの周面に平坦部分と曲面部分とが混在していて
も、各々に対応して平面印刷用の動作または曲面印刷用
の動作が自動的に切り替えられ、実行される。すなわ
ち、ワークの周面のうち現在スクリーン裏面に面してい
る領域が平坦であれば、ワーク転動機構を停止させてワ
ークを一定位置に保持し、通常の平面スクリーン印刷を
行う。一方、ワークの同領域が曲面であれば、ワーク転
動機構によって平面状スクリーンの裏面に立体的なワー
クの周面が順次密着転動される。このため、ワーク周面
の現時点で密着している部分毎にスキージを摺動させて
当該部分の印刷を行い、順次ワークを転動させて先の部
分的な印刷を連続させることで全周印刷が行われる。こ
れにより、平面スクリーン印刷機による立体的なワーク
の全周印刷が実現され、従って前記目的が達成される。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図および第2図において、本実施例の全周印刷用
スクリーン印刷機10は、上部のケース11に平面スクリー
ン印刷を行うためのスクリーン20および印刷機構30を備
えるとともに、中央のテーブル12に立体的なワークWを
保持してスクリーン20の裏面に密着転動させるワーク転
動機構40を備えている。
上部ケース11の前面には一対の保持部材21が固定さ
れ、この保持部材21には締付けねじ22により長方形の枠
体23が着脱自在に支持されている。枠体23の内側にはシ
ルク布やステンレス金網等が張られ、その表面には所定
の画像が切除されたステンシル(図示省略)が貼られて
いる。これらにより平面状のスクリーン20が形成されて
いる。
上部ケース11の上面にはスキージキャリア31が設置さ
れている。キャリア31の基端部はガイドスリット32に係
合されてケース11の内部に設置された送りねじ軸(図示
省略)に螺合され、側面の駆動モータ33で送りねじ軸を
回転させることでスクリーン20の長手方向へ送られる。
キャリア31の先端側下面にはスクリーン20の表面の全幅
にわたって摺接されるインク返し34およびスキージ35が
設置され、各々は上下シリンダ36,37によりスクリーン2
0に対して接触隔離される。従って、スキージ35等を接
触状態でキャリア31を送ることでスクリーン20の表面全
体にインクが均し着けられ、スクリーン20の裏側への透
過印刷が行われる。これらにより印刷機構30が構成され
ている。
中央テーブル12上にはワーク転動機構40として昇降テ
ーブル41、移動テーブル42、ワークホルダ43が設置さ
れ、このワークホルダ43にワークWが保持されている。
昇降テーブル41は中央テーブル12に摺動貫通された一
対のガイドロッド51を介して下方のモータパネル52に連
結されている。モータ基板52には駆動モータ53が設置さ
れ、駆動モータ53には中間を中央テーブル12に螺合され
た送りねじ軸54が接続されている。従って、昇降テーブ
ル41は駆動モータ53の作動により昇降され、ワークWが
スクリーン20に対して近接離隔される。これらにより近
接離隔手段50が構成されている。
移動テーブル42は、昇降テーブル41の上面にスクリー
ン20の長手方向に設置された一対のガイドレール61に案
内支持されている。昇降テーブル41の端部には駆動モー
タ62が設置され、駆動モータ62には中間を移動テーブル
42の下面に螺合された送りねじ軸63が接続されている。
従って、移動テーブル42は駆動モータ62の作動により水
平に送られ、ワークWスクリーン20に対して平行移動さ
れる。これらにより平行移動手段60が構成されている。
ワークホルダ43は、移動テーブル42の上面に一対の係
止部材71で係止された基板72を有し、基板72の手前側お
よび奥側にはスクリーン20と平行かつ幅方向の軸線上に
当接部材73,74が同軸対向配置されている。手前側の当
接部材73はクランプシリンダ75に回転自在に接続され、
シリンダ75により当接部材74に向けて進退される。奥側
の当接部材74には駆動モータ76が接続され、モータ76に
より回転駆動される。従って、ワークホルダ43は当接部
材73,74間にワークWを置いてクランプシリンダ75を作
動させることで当該ワークWを挟んで保持可能であり、
この状態で駆動モータ76を作動させることでワークWを
当接部材73,74とともに回転駆動することが可能であ
る。これらにより回転保持手段70が構成されている。
第3図に示すように、前述した印刷機構30の駆動モー
タ33、ワーク転動機構40の駆動モータ53,62,76は制御手
段80に接続されている。
制御手段80は、印刷制御部81および転動制御部82を備
えている。このうち、印刷制御部81は外部指令により起
動されて印刷機構30の動作制御を行い、駆動モータ33に
よりスキージ35の送り動作を行わせる。一方、転動制御
部82は印刷制御部81からの送り位置データに基づいてワ
ーク転動機構40の動作制御を行い、必要に応じてスクリ
ーン20の裏面に密着するワークWを転動させる。このた
めに、転動制御部82はワーク転動機構40の各モータ53,6
2,76の動作制御を行う昇降制御部83,水平送り制御部8
4、回転制御部85を備えるとともに、使用するワークW
の断面形状が設定された断面形状データ記憶部86、ワー
クWの転動に必要な各モータ53,62,76の動作量を演算す
る協調演算部87を備えている。ここで、協調演算部87
は、印刷制御部81からの送り位置データに基づいて記憶
部86の断面形状データを参照し、その時点でのワークW
のスクリーン20との接触部位が平面ならば何も行わない
が、曲面であれば当該部位の曲率、中心軸からの距離等
から軸中心昇降量、軸中心水平送り量、軸廻り回転角を
演算し、各々を対応する昇降制御部83,水平送り制御部8
4、回転制御部85へ出力するように構成されている。
次に、第4図に基づいて本実施例における具体的な動
作を説明する。
ここで、印刷に使用するワークWは断面形状が角が丸
まった長方形の筒状体であるとする。このような場合、
ワークWの周面は四つの側面S1〜S4と各角部の曲面C1〜
C4とが順次連続したものとなる。従って、各側面S1〜S4
についてはワークWを固定した通常の平面スクリーン印
刷を行い、各曲面C1〜C4についてはワークWを転動させ
ながらスクリーン印刷を行うことになる。
まず、ワークWの側面S1をスクリーン20の裏面に密着
させ、一端(位置P1)においてスキージ35をスクリーン
20の表面に接触させ、インクを押し着けながら他端(位
置P2)まで摺動させ、側面S1に平面印刷を行う。
次に、ワークWを側面S1がスクリーン20に密着した状
態から、保持中心軸A廻りの回転、スクリーン20からの
離隔、スキージ35の摺動方向への送りを同期して行い、
側面S2で密着する状態まで転動させる。この際、転動す
るワークWとスクリーン20との密着する部位に合わせ
て、スキージ35を位置P2から位置P3まで摺動させ、曲面
C1に転動印刷を行う。
さらに、側面S1と同様に、ワークWを側面S2でスクリ
ーン20に密着した状態のまま、スキージ35を位置P3から
位置P4まで摺動させて側面S2に平面印刷を行う。
続いて、曲面C1と同様に、保持中心軸A廻りの回転、
スクリーン20への近接、スキージ35の摺動方向への送り
を同期させ、ワークWを転動させながらスキージ35を位
置P4から位置P5まで摺動させて曲面C2に転動印刷を行
う。
これらにより側面S1、曲面C1、側面S2、曲面C2に至る
半周分の印刷が行われ、残り半周についても同様に、ワ
ークWの側面S3への平面印刷(P5〜P6)、曲面C3への転
動印刷(P6〜P7)、側面S4への平面印刷(P7〜P8)、曲
面C4への転動印刷(P8〜P9)を順次連続して行う。そし
て、曲面C4と最初の側面S1の端面とが繋がった時点でワ
ークWの全周印刷が完了する。
このような本実施例によれば、ワークWをワーク転動
機構40に保持して平面状のスクリーン20に転動させ、こ
れに同期してスキージ35を摺動させることで曲面印刷を
行うことができ、平面式のスクリーン印刷機10を用いて
立体的なワークWの全周にスクリーン印刷を行うことが
できる。
この際、角の丸い多角形断面のワークWについては平
面印刷と角部の転動印刷との組み合わせによって簡単に
全周印刷を行うことができる。特に転動印刷の際には軸
A廻りの回転、スクリーン20との近接離隔、スキージ35
の摺動方向への送りを同期させることにより、常にワー
クWをスクリーン20に密着転動させることができ、確実
な転動印刷を行うことができる。
また、円筒状のワークWについては、スキージ35とと
もに同方向にワークWを送りながら周速が送り速度に一
致するようにワークWを回転させ、一定の転動により全
周印刷が行える。
さらに、角柱状のワークWについては、任意の側面を
スクリーン20に密接させて印刷を行い、順次他の側面が
密接するように回転させ、平面印刷の繰返しにより全周
印刷が行える。
これらのワークWの形状については、制御手段80に予
め設定しておけばよく、あとは自動的な動作によって印
刷が行われるため、作業を省略化することもできる。
一方、本実施例では、ワーク転動機構40の追加により
既存の平面スクリーン式の印刷機10を利用して簡単に実
施することができる。
そして、ワークWに対応した専用のスクリーン等が必
要ないため、ワークWに応じた交換作業の煩雑化やコス
ト増等の問題等も回避できる。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではな
く、本発明を実現する範囲内の変形等は本発明に含まれ
るものである。
例えば、制御手段80の具体的構成は実施にあたって適
宜設定すればよく、断面形状データを記憶するにあたっ
ては予め計測した断面形状データを別途入力する方法、
イメージ読み込みする方法、ワーク転動機構40に光学式
や接触式等の形状センサを設けて印刷前に実測する方法
等を採用することができる。
また、予め記憶した形状データに基づいて動作するも
のに限らず、ワーク転動機構40に光学式や接触式等のセ
ンサを設けて保持したワークWの印刷部位直前の輪郭位
置を計測し、ワーク転動機構40の移動をフィードバック
制御して密着転動が維持されるようにしてもよい。
一方、ワーク転動機構40におけるワークWの回転、ス
クリーン20に沿った送り、スクリーン20との近接離隔を
行う機構等は前記実施例の構成に限定されるものではな
く、例えば送りや近接離隔についてはスクリーン20側に
駆動してもよく、実施にあたって適宜設計すればよい。
さらに、印刷機10としての各部の構造等も実施にあた
って適宜選択すればよく、スクリーン20の形態、保持構
造、スキージ35の周辺構造等も任意であり、本発明は多
様な平面式スクリーン印刷機に適用できるものである。
〔発明の効果〕
以上に述べたように、本発明によれば、立体的なワー
クを平面状のスクリーンに転動させることで曲面印刷を
も行うことができ、一般的な平面スクリーン方式であり
ながら立体的なワークの全周印刷を行うことができるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す斜視図、第2図は同実
施例を示す正面図、第3図は同実施例の制御手段を示す
ブロック図、第4図は同実施例の動作を示す模式図であ
る。 10……全周印刷用スクリーン印刷機、20……スクリー
ン、40……ワーク転動機構、50……近接離隔手段、60…
…平行移動手段、70……回転保持手段、W……ワーク。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平面状スクリーンの表面から供給されるイ
    ンクを所定の画像として裏面に透過させるスクリーン印
    刷機において、 前記スクリーンの裏面に立体的なワークの周面を順次密
    着転動させるワーク転動機構と、このワーク転動機構の
    動作を制御する制御手段とを有し、 前記制御手段は、前記ワークの周面のうち現在スクリー
    ン裏面に面している領域が平坦な場合には前記ワーク転
    動機構を停止させて前記ワークを一定位置に保持させ、
    前記領域が曲面である場合には前記ワーク転動機構を作
    動させて前記ワークの周面を前記スクリーンの裏面に順
    次密着転動させるように構成されていることを特徴とす
    る全周印刷用スクリーン印刷機。
  2. 【請求項2】請求の範囲第1項において、前記制御手段
    は、前記ワーク周面の形状データを記憶する断面形状デ
    ータ記憶部と、この断面形状データ記憶部に記憶された
    データを参照して前記ワーク転動機構への動作指令を演
    算する協調演算部とを有することを特徴とする全周印刷
    用スクリーン印刷機。
  3. 【請求項3】請求の範囲第2項において、前記ワーク転
    動機構は、スクリーン対向位置のワーク周面がスクリー
    ンに密着するように当該ワークをスクリーンに対して近
    接離隔させる近接離隔手段と、保持したワークをスクリ
    ーンに沿った回転軸廻りに回転させる回転保持手段と、
    スクリーン対向位置のワーク周速度に応じて当該ワーク
    を前記回転軸と交差しかつスクリーンと平行な方向へ移
    動させる平行移動手段とを有するとともに、 前記制御手段は、前記近接離隔手段を制御する昇降制御
    部と、前記回転保持手段を制御する回転制御部と、前記
    平行移動手段を制御する水平送り制御部とを備え、前記
    協調演算部はこれらの各制御部を介して前記ワーク転動
    機構を制御することを特徴とする全周印刷用スクリーン
    印刷機。
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JPS63283952A (ja) * 1987-05-16 1988-11-21 Nabitasu Kk 非円筒状物品用印刷機

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