JP2717152B2 - 用紙駆動型自動製図機の制御方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は用紙駆動型自動製図機におけるインク乾燥化
のための制御方法に関する。

〔従来の技術〕

此種の自動製図機において、ロール用紙にインク作画
を行った後、作画面のインクが乾燥するまで、ロール用
紙の巻き取りを行なわず、待機状態とする機能を機体の
コントローラ側に設けたものは出現していない。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記のように、機体のコントローラ側にインク乾燥時
間設定機能がないと、ホストコンピュータ側で、インク
乾燥のための待機時間を設定するしかなく、その場合、
その間、ホストコンピュータから機体のコントローラに
作画データを転送することができないという欠陥が存し
た。本発明は上記欠陥を除去することを目的とするもの
である。

〔問題点を解決する手段〕

上記目的を達成するため、本発明は、プラテン上のロ
ール上のくり出し部を駆動ローラの回転によって機体の
前後方向に送る一方、前記ロール紙のくり出し部の送り
方向とは直角方向にペンヘッドを送って前記プラテン上
のロール紙のくり出し部に前記ペンヘッドが保持するイ
ンク使用筆記具で所定の作画を行なうとともに、前記機
体側に設けたペンストッカと前記ペンヘッドとの間で相
互に筆記具の交換を自動的に行なうようにした用紙駆動
型自動製図機において、前記機体のコントローラにロー
ル紙種類入力手段を設けるとともに前記機体側のコント
ローラに、筆記具の種類あるいは筆記具の識別符号とロ
ール紙の種類に対応する最適なインク乾燥時間のテーブ
ルを設定し、前記ペンヘッドが保持する筆記具の種類あ
るいは識別符号を自動的に読み取り、この筆記具の種類
あるいは識別符号と実際に作画に使用するロール紙の種
類に対応する前記ロール紙種類入力手段の入力信号に基
いて前記テーブルから最適なインク乾燥時間を読み出
し、インク作画終了後、読み出したインク乾燥時間だ
け、前記自動製図機を待機状態として、ロール紙の巻き
取りを行わないようにしたものである。

〔実施例〕

以下に本発明の構成を添付図面に示す実施例を参照し
て詳細に説明する。

２は用紙駆動型自動製図機の機体４に固設されたプラ
テンであり、これに幅方向に固設された溝には、作画ロ
ーラ６が回転自在に配置され、前記溝と平行に隣接した
溝には、駆動ローラ８が回転自在に配置されている。前
記ローラ6,8は、前記機体４に固設されたブラケットに
回転自在に支承され、該ローラ6,8は、互いに連動して
同方向に略同一の周速で回転すべく、Ｘモータに連動し
ている。10は押えローラであり、前記駆動ローラ８に、
スプリングの弾力で圧接している。前記機体４の両側部
間には、Ｙレール12が固設され、該Ｙレール12に沿って
ペンヘッド14が移動可能に取り付けられている。前記ペ
ンヘッド14に内蔵された昇降機構に連係するペンホルダ
ー16は、インクペンから成る筆記具18を脱着自在に保持
している。前記ペンヘッド14は、Ｙモータの駆動によ
り、前記Ｙレール12に沿って移動制御されるように構成
されている。前記機体４には、用紙供給軸20と、用紙巻
き取り軸22が、それぞれモータに連係して回転可能に配
設され、用紙供給軸20には、ロール紙24のロール部24a
が脱着自在に支持されている。前記ロール部24aからく
り出されたロール紙24のくり出し部は、プラテン２上を
経て前記用紙巻き取り軸22に巻き取られるように構成さ
れている。前記機体４には、計算機から成るコントロー
ラが内蔵され、該コントローラに、前記XYモータ、ペン
ヘッド14の昇降機構、用紙供給、巻き取り軸20,22を駆
動するモータ及び後述する筆記具ストッカ30の駆動モー
タ（図示省略）、及びセンサ32等が接続し、これらの機
器はコントローラによって制御されるように構成されて
いる。前記機体４には、コントローラに接続する操作パ
ネル26が設けられ、該操作パネル26に、ロール紙種類入
力キー（図示省略）が配置されている。第３図中28は、
コントローラに、作画データ及び各種作画コマンドを供
給するホストコンピュータである。前記機体４には、複
数のインクペンから成る筆記具を保持する回転型の公知
の筆記具ストッカ30が設けられ、該ストッカ30の複数の
ペンホルダーのうちの任意のペンホルダーと前記ペンヘ
ッド14のペンホルダー16との間で相互に筆記具の交換を
自動的に行なうことができるように構成されている。こ
の筆記具自動交換の構成は公知であり、また本発明の要
旨でもないので、その図示及び説明を省略する。

前記ペンヘッド14には、第５図に示すように、ペンヘ
ッド14のペンホルダー16が保持する筆記具18の種類を、
筆記具18に設けたマークから読み取るセンサ32が設けら
れている。作画に使用される筆記具は、インクペン、セ
ラミックペン、油性ボールペン、水性ボールペン、ファ
イバーペン、ペンシル等が存する。ロール紙に描かれた
インクの乾燥時間は、インクの種類とロール紙の種類に
よって決定される。作画に使用されるロール紙として
は、ポリエステルフィルム、トレーシングペーパー、マ
イラー紙、普通紙、和紙その他が存する。機体４側のコ
ントローラには、上記筆記具の種類とロール紙の種類に
対するインク乾燥時間テーブルが第２図に示すように設
定されている。インク乾燥時間テーブルは、筆記具の種
類信号を識別符号とするものと、筆記具の番号を識別符
号とするものがある。筆記具の番号は、筆記具ストッカ
ー30の特定の位置のペンホルダーをNo.1とし、これを基
準として、回転方向に順次No.2,No.3………と番号が付
され、No.1の筆記具は、最初に上記No.1のペンホルダー
に保持させたものである。ペンヘッド14が、作画に際
し、筆記具ストッカー30のどのペンホルダーから筆記具
を取り出すかは、作画転送データのコマンドに基いて決
定され、このコマンドからコントローラは、ペンヘッド
14が保持する筆記具の番号を認識することができる。

第２図に示すテーブルには、筆記具の種類あるいは番
号とロール紙の種類の組み合わせにおいて、最適なイン
ク乾燥時間が分単位時間の類値によって示されている。

次に本実施例の動作を、第１図を参照して詳細に説明
する。

まず、オペレータは、操作パネル26のロール紙種類入
力キーを操作し、使用するロール紙の種類を入力する。
作画を行う場合には、まず、プラテン２上にロール紙24
のくり出し部を載置し、このロール紙24のくり出し部を
駆動ローラ８と加圧ローラ10間に挿入して、ロール紙24
を両ローラ8,10によって挾持させる。プラテン２上にロ
ール紙24のくり出し部をセットした後、自動製図機の作
画動作をラベル１から入ってスタートさせると、自動製
図機のコントローラは、判断ブロック２でロール紙利用
の作画であるか否か判断し、肯定を判断すると、ブロッ
ク３でセンサ32の出力又は、作画データのコマンドから
ペンヘッド14が保持する筆記具18の種類又は番号を認識
し、これをメモリに記憶するとともに、駆動ローラ８と
作画ローラ６を互いに同方向に正逆回転制御し、且つ、
ペンヘッド14をＹレール12に沿って移動制御するととも
に、筆記具18を昇降制御する。これにより、プラテン２
上のロール紙24のくり出し部は、機体４の前後方向に送
られ、且つ、ロール紙24のくり出し部の送り方向とは直
角方向にペンヘッド14が送られて、プラテン２上のロー
ル紙24のくり出し部に所定の１フレームの作画が実行さ
れる。判断ブロック４で１フレームの作画が終了したか
否か判断し、肯定を判断すると、コントローラは、判断
ブロック５でホストコンピュータからのコマンドにロー
ル紙巻き取りの信号があるか否か判断する。肯定を判断
すると、ブロック３で認識した筆記具の種類又は筆記具
No.と操作パネル26から入力されたロール紙の種類か
ら、第２図のテーブルのインク乾燥時間を読み出し、該
読み出し数値を待機時間と設定する。次にコントローラ
は、判断ブロック７で、自動製図機を、設定した時間だ
け待機状態とし、この間に、他の処理作業を実行する。
設定したインク乾燥時間が経過したところで、コントロ
ーラは、ブロック８で、軸20,22駆動用のモータを駆動
して、用紙供給軸20と、用紙巻き取り軸22を回転駆動
し、ロール紙24を１フレーム作画分、巻き取り軸22に巻
き取って、ロール紙巻き取り処理を実行する。次に、コ
ントローラは、次のフレームの作画処理に移行する。
尚、コントローラは、判断ブロック２において否定を判
断すると、ブロック10で通常作画に移行し、次にブロッ
ク９に移行する。

〔効果〕

本発明は、上述の如く、自動製図機のコントローラ側
で、予じめ筆記具の種類又は番号と用紙種類に対応した
乾燥時間を設定してあるために、使用した筆記具の種類
又は番号と使用している用紙種類によって自動的に適切
なインク乾燥のための用紙巻き取り待機時間が設定さ
れ、用紙の汚れを防止することができる。また、自動製
図機のコントローラ側でインク乾燥のための用紙巻き取
り待機時間設定機能を保有するため、ホストコンピュー
タ側の負担が少ない、また、上記待機時間にホストコン
ピュータから自動製図機のコントローラ側にデータ転送
が可能なためトータル的な作画処理時間の短縮化を達成
することができる等の効果が存する。

【図面の簡単な説明】

第１図はフローチャート、第２図は説明図、、第３図は
外観図、第４図は説明図、第５図は説明図である。 ２……プラテン、４……機体、６……作画ローラ、８…
…駆動ローラ、10……押えローラ、12……Ｙレール、14
……ペンヘッド、16……ペンホルダー、18……筆記具、
20……用紙供給軸、22……用紙巻き取り軸、24……ロー
ル紙、26……操作パネル、28……ホストコンピュータ、
30……筆記具ストッカ、32……センサ。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】プラテン上のロール紙のくり出し部を駆動
   ローラの回転によって機体の前後方向に送る一方、前記
   ロール紙のくり出し部の送り方向とは直角方向にペンヘ
   ッドを送って前記プラテン上のロール紙のくり出し部に
   前記ペンヘッドが保持するインク使用筆記具で所定の作
   画を行なうとともに、前記機体側に設けたペンストッカ
   と前記ペンヘッドとの間で相互に筆記具の交換を自動的
   に行なうようにした用紙駆動型自動製図機において、前
   記機体のコントローラにロール紙種類入力手段を設ける
   とともに前記機体側のコントローラに、筆記具の種類あ
   るいは筆記具の識別符号とロール紙の種類に対応する最
   適なインク乾燥時間のテーブルを設定し、前記ペンヘッ
   ドが保持する筆記具の種類あるいは識別符号を自動的に
   読み取り、この筆記具の種類あるいは識別符号と実際に
   作画に使用するロール紙の種類に対応する前記ロール紙
   種類入力手段の入力信号に基いて前記テーブルから最適
   なインク乾燥時間を読み出し、インク作画終了後、読み
   出したインク乾燥時間だけ、前記自動製図機を待機状態
   として、ロール紙の巻き取りを行わないようにしたこと
   を特徴とする制御方法。