JPH07500079A - 粒子の被覆装置及び被覆方法 - Google Patents

粒子の被覆装置及び被覆方法

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 粒子の被覆装置及び被覆方法 発明の分野 本発明は粒状物質(particulate material)を被覆剤組成 物で被覆する方法、及び特に、長時間のかつ制御された放出速度(releas erate)を有する被覆水溶性肥料の製造に関する。
発明の背景 尿素のごとき多くの市販の肥料は水に迅速に溶解する。芝生又は農業作物に適用 した場合、大部分の肥料は土壌中の水分中に迅速に溶解する。しばしば、かかる 肥料は植物によって消費される速度より速い速度で溶解する。このことにより、 多数の重大な問題が生じ得る。第一に、過剰の肥料が地下水に到達し、そこで、 潜在的に重大な環境汚染を生じ得る。更に、植物の近辺の過剰の濃度の肥料は植 物の根の”焼け”(”burning”)を生じ得る。
これらの問題のために、これらの肥料を生長の期間を通じて、−回の多量の適用 (single heavy application)を行う代わりに、数回 の少量の適用(several light application)を行う ことが必要である。しかしながら、反復して適用する必要性により労働費用が増 大する。より好ましくないことに、反復して適用することは、肥料散布装置を何 回も植物上を通過させなければならないために、生長している植物に物理的な損 傷を生じ得る。
反復して適用する必要性を回避するために、種々の徐放性、放出制御性肥料が開 発されている。本明細書において、“徐放性、放出制御性肥料″(”slow  and controlled release fertilizer”)と いう用語は、長時間のかつ制御された放出速度を有する肥料を意味する。
これらの肥料は生長時期の初めに適用されそして最初、速い速度で肥料を放出し ついで生長時期を通じてより遅くかつ徐々に肥料を放出する。徐放性、放出制御 性肥料は家庭用芝生(homelawn)、公共用芝生(public law n)、ゴルフコース、家庭庭園、植物苗木畑(plantnursery)及び 園芸用作物に適用されている。
A、被覆徐放性肥料(coated slow−release fertil izer)一般に使用されているタイプの徐放性、放出制御性肥料は水溶性植物 栄養物を、より溶解の遅い物質で被覆することにより製造される。かかる被覆肥 料は典型的には肥料顆粒、粒子、プリル等を基体(substrate)又はコ アとして使用する。この肥料基体を水中での低い浸透性を有する材料で被覆する 。被覆材料により肥料の周囲に水遮断シェル(water berrier 5 hell)が提供され、かくして、肥料コアが溶解する速度を制御することによ り制御された放出速度が提供される。硫黄、石膏、タルク、石油ワックス、化学 樹脂、アスファルトを包含する多数のかかる被覆材料が使用されている。
被覆、徐放性、放出制御性肥料を製造する際には、肥料に一定の(consis tent)、制御された放出速度を付与するために、粒子間の被覆の厚さを可能 な限り一定にすることが重要である。被覆材料の層を可能な限り薄くすることも 望ましい。被覆は肥料を稀釈しそれによって被覆製品の単位重量当りの植物栄養 の量が減少するので、薄い被覆が望ましい。更に、肥料が稀釈されることにより 、肥料の輸送、貯蔵、製造及び適用に要する費用が増大する。強力な水遮断層を 提供する材料は比較的薄い被覆として施し得るので、これらの材料は徐放性、放 出制御性肥料を製造するのに一般的に好ましい。
被覆として硫黄を使用した場合には製造、取扱い及び貯蔵の際にピンホール及び 亀裂のごとき欠陥が出現し得る。このことは、更に、顆粒の放出を制御すること を困難にせしめる。更に、硫黄は肥料基体上に溶融液体として噴霧される。その 結果、硫黄被覆を取扱うための費用は、加熱、ポンプ輸送及び溶融硫黄流の噴霧 に要する費用のために、より高いものとなる。最後に、硫黄は肥料上に比較的厚 い被覆として施さなければならない。前記したごとく、このことは、より厚い被 覆は利用し得る肥料の量を低減させるという理由のため、望ましくない。被覆の 物理的特性を改善するために硫黄被覆の表面上にワックスの層を追加し得る。し かしながら、この追加の被覆材料は製造費用を増大させるに過ぎず、更に利用し 得る肥料の量を低減させる。
有機樹脂被覆は典型的に硫黄より良好な水遮断特性を有しており、そのため、よ り薄い被覆を施し得る。4種の基本的なタイプの被覆があ伝(1)溶融した形の 有機樹脂;(2)有機溶剤に溶解させた有機樹脂:(3)粒子表面上での2種又 はそれ以上の反応剤の反応により形成させた有機樹脂及び(4)水に溶解又は分 散させた有機樹脂。
第1のタイプの樹脂被覆−溶融した形の有機樹脂−の例としては溶融ポリエチレ ンをベースとする樹脂が挙げられる。これらの被覆の欠点は高い温度と特殊な取 扱い及び供給系を必要とすることである。同様に、このことはかかる被覆を施す ための費用を増大させる。
更に、被覆を急速に冷却しなければならないため、粒子上で均一な被覆の厚さを 得ることが困難である。
第2のタイプの樹脂被覆は有機溶剤中に溶解させた樹脂の溶液である。このタイ プの被覆の主な欠点は被覆を乾燥させた際に有機溶剤が蒸発することである。こ れらの溶剤は高価でありかつ通常厳格な環境保護規制を受けるため、これらの溶 剤を直接大気中の放出することはができない。従って、通常、複雑でかつ高価な 溶剤回収装置と環境保全の面から安全な排出装置とを使用して溶剤を回収し、こ れを濃縮しそして再使用のために際循環させることが必要である。
第3のタイプの樹脂被覆−2種又はそれ以上の有機成分系−も使用されている。
これらの系においては2種又はそれ以上の反応性構成成分を肥料基体上に適用し 、そこでこれらの成分を反応させる。
しかしながら、これらの系ではしばしば高い固形分と毒性有機物を取扱うことが あり、これによっても複雑な廃液吸収物質と環境保全とを要求される。
第4の基本的なタイプの樹脂被覆は水に溶解又は分散させた有機樹脂である。樹 脂を水に溶解させた場合、この系は樹脂の“水溶液”と呼ばれる。しかしながら 、慣用の水溶液も樹脂の濃度が低い、溶液の粘度(濃さ)が高い等の多くの欠点 を有する。これらの問題のために、被覆材料として有機樹脂の水性“分散体”又 は“ラテックス”を使用することが提案されている。かかる被覆材料は水中に担 持されているため、環境保全の点からは好ましい。かかる被覆材料は取扱いが容 易でありかつすぐれた水遮断特性を有するため、比較的薄い被覆層の形で施し得 る。
しかしながら、慣用の被覆法で施した場合、ラテックス被覆材料は水溶性肥料コ ア物質に有害な影響を与え得る。ある種の肥料を包含する水感受性粒子は典型的 には、粒状肥料の“臨界”(”critical”)相対湿度を越えた場合、空 気から水分を吸収する。臨界相対湿度(”critical relative  humidity”)は、この湿度以上ではある物質が水分を吸収し、この湿 度以下ではその物質が乾燥する傾向を示す、大気の湿度と定義される(”Man ual for Determining PhysicalProperti es of Fertilizer”、 Arabama 、Muscle 5 hoals。
International Fertilizer Development  Center参照)。普通の肥料についての30℃での臨界相対湿度値に例は 下記の通りである:尿素7O−75X、硫酸アンモニウム75−851%;ジア ンモニウムサルフェート70−75%;硫酸カリウム80−85%;及び塩化カ リウム70−80%。
臨界相対湿度以上では、非被覆肥料粒子は水を吸収して、粒子表面の破壊を生ず る。この結果として、被覆が顆粒に適切に付着せず、また、特にラテックス又は 他の水性被覆剤を使用した場合には粒子表面の被覆が不良となる。ついで、水が 水溶性コア中に浸透して、肥料粒子を永久的に溶解する。更に好ましくないこと には、溶解した肥料基体物質は肥料結晶として被覆中に再析出し得る。このこと が発生した場合、そして、被覆粒子を徐放性、放出制御性肥料として施した場合 、被覆表面の肥料結晶が急速の溶解して、水が肥料粒子の中心コアに進入するた めの通路を提供し得る。
臨界相対湿度の概念は肥料を貯蔵し、取扱うのに適当な条件を決定するのに利用 されている。しかしながら、以下で述べることから明らかな通り、現在までこの 概念は被覆、徐放性、放出制御性肥料を製造するための慣用の被覆方法において は使用されていなかった。
B、被覆方法 一般的に、粒子被覆方法は2つの基本的なタイプ、“バッチ−型”法及び“連続 ”法とに分割し得る。バッチ−型性においては、所定の量の顆粒を被覆容器に導 入する。顆粒を被覆した後、操作を中止し、更に加工するために顆粒を取出す。
被覆容器に絶えず導入し、取出すために、バッチ−型性は、特に、大量の被覆肥 料を製造しなければならない商業的な製造操作においては、効率が低くかつ操作 により多くの費用を要する。
一方、連続法においては、顆粒の流れを被覆容器に導入し、ここで顆粒を被覆し かつ更に加工するために連続的に排出させる。この方法においては被覆操作を継 続することができ、被覆容器に絶えず導入し、取出すために必要な頻繁な操作の 中断を必要としない。このような理由のため、製造操作においては連続法を使用 することが一般的に好ましい。
バッチ−型性と連続法の両者が種々の形式の慣用の装置内で行われている。一つ のタイプの装置では被覆容器として大型の円筒型ドラムが使用される。被覆され るべき粒子をドラムに装填し、ドラムを回転させそして混転されている粒子に、 通常、噴霧により被覆を施す。第2のタイプの装置は回転パン(pan)である 。ドラム被覆機の場合のごとく、粒子をパン上に供給し、パンを回転させそして 粒子に被覆を施す。
肥料顆粒を被覆するための連続法で回転ドラム及び回転パンを使用した場合、高 品質の徐放性、放出制御性肥料を製造するために必要な被覆の厚さの均一性を有 する顆粒を得ることが困難であった。
回転パンを使用した場合には、粒子を適当な量の被覆剤で被覆するのに十分な時 間、該粒子をパン上に滞留させることが困難である。
また、パンは大気に開放されているため、粒子の付近の相対湿度を制御すること が不可能である。ドラムを使用した場合には、粒子上に均一な厚さの被覆を形成 させることが困難であった。
その結果、被覆に使用する場合、回転ドラムと回転パンは、より好ましくないバ ッチ型被覆法で使用されていた。バッチ型被覆法で回転パンを使用している例は 1985年5月11日発行の日本特許出願公開筒600985]−1,8,64 0に見出だされる。この文献には水性被覆剤組成物を使用して徐放性肥料を製造 する方法が開示されている。水性被覆材料は2つのバッチ型被覆工程で適用され る。最初に、粒子を回転パンに装入する。混転している顆粒に被膜形成性樹脂の 水性分散体を間欠的に噴霧する。その後、同一の被覆剤の2回目の被覆を行う。
前記したごとく、回転パンは大気に開放されているため、粒子の付近の相対湿度 を制御することが困難である。被覆後、顆粒を更に加工するために回転パンから 取出す。この方法における定期的な操作の中断の必要性は前記したごと(バッチ 法の大きな欠点である。
第3のタイプの被覆装置は、いわゆる、“流動床”である。流動床という用語は 多数の異なる種類の装置を記載するのに使用されているので、“真の”(”tr ue”)流動床と、実際には変更されている他の装置とを区別することが有用で ある。真の流動床においては、粒子は加圧されたガス流により不規則に(ran domly)移動し、流動している(fluidized)状態に保持されてい る。この状態は、通常、粒子を有孔金属板上に載置することにより達成される。
加圧ガスを金属板中の孔を経て送入し、ガスによって粒子を流動させる。流動は 粒子が穏やかに沸騰している液体と同様に不規則な(random)、乱流して いる(t:urbulent)状態で移動することが特徴である。
今日まで、流動床は一般的には、被覆、徐放性、放出制御性肥料を製造するため ではなしに、粒子を造粒するのに使用されていた。
例えば、論文Fluidization Technology (Keair ns編、McGraw−Hill 1976)に記載される連続法においては、 肥料粒子を多数の流動床セルを通過させ、ここで、粒子を最初に造粒しついで被 覆している。被覆は単一のセルで行われ、徐放性、放出制御性肥料に要求される 一定の被覆を提供するためではなしに、粒子を“脱塵”(”dC−dust”) するのに使用されている。更に、かかる装置の設計は顆粒上で均一な被覆の厚さ を得ることを困難にせしめている。その結果、かかる方法は徐放性、放出制御性 肥料の製造に広くは使用されなかった。
肥料粒子を含めて、粒子の被覆に使用した場合には、流動床は実質的に変更され ていた。以下において詳述する通り、これらの変更された装置も徐放性、放出制 御性肥料に要求される均一な被覆の厚さを有する粒子を製造することはできなか った。変更されら流動床の古典的な例はその発明者であるり、 E、 Wurs terに因んで命名された、いわゆる、“ウルスター”(”Wurster”) 被覆法である。ウルスターは粒子を不規則に、流動している状態(random 、 fluidized manner)ではなしに、制御された、周期的な形 式で流動するように流動床を変更することを示唆している:“一般に流動床は粒 子の運動の不規則性を特徴とする。かかる不規則な運動は望ましくなく、このよ うな運動は、錠剤又は粒子を被覆する場合に特に望ましくない。従って、ここで 述べられているごとき周期的な流動パターンを設定する速度差は迅速な適用と滑 らかな、“優雅な”elegant”表面の出現にたいして根本的なものである ” (Wursterカナダ特許第676、215号、1963年12月17日 、3頁参照)。
粒子の制御された、周期的な移動を誘導しかつ真の流動床の不規則な運動特性を 排除するために種々の装置が設計された。かかる装置の例は米国特許第3.24 1.520号、3.196.827号、3.117.027号及び3.089. 834号明細書及びA、 Kondoの論文Microca suleProc essing and Technolo y第14章(Marcel Dek ker 1979)に見出だされる。一般的に、これらの装置はガス速度の異な る2つの帯域を設けることにより、粒子を制御された、周期的な形式で移動させ るように設計されている。高速帯域ではガスのシェドを使用して粒子を上方に推 進させるか、空気輸送する。低速帯域、又は、′鎮静化”(”5ubsiden ce”)帯域ではガス速度を非常に低い水準に保持して、粒子を重力の影響によ り落下させる。高速帯域の噴霧ノズルを設けて、粒子が上方に空気輸送される間 に該粒子を被覆する。被覆は粒子が鎮静化帯域内で落下する間に乾燥する。この サイクルを粒子上に被覆が形成されるまで反復する。
この一般的な原理は多数のバッチ型被覆法に適用されている。例えば、米国特許 第3.241.520号及び3.196.827号明細書には高速帯域と低速帯 域が隔壁又は円筒状カラムによって物理的に分離されている装置が開示されてい る。これらの装置においては粒子を上部方向に空気輸送しそして泉の水に類似し た形式で隔壁を越えて鎮静化帯域内に激しく噴出(”5pout”)させる。粒 子は鎮静化帯域から高速帯域に再循環させる。米国特許第3.241.520号 号明細書には更にこれらの区画された室を直列的に連結した装置も開示されてい る。しかしながら、粒子が被覆剤の噴霧を通じて多数のサイクルを行う単−床と 異なり、粒子は高速帯域を1回移動するに過ぎない。鎮静化帯域中に落下した後 に粒子は次の室に運ばれ、ここで操作が反復される。しかしながら、粒子は鎮静 化帯域中で捕集されるので被覆の凝集と破壊が生起し得る。
米国特許第3.117.027号及び3.089.834号明細書及びカナダ特 許第676、215号明細書には高速帯域と低速帯域とを物理的に区画されてい ない室に形成させるウルスター型装置が開示されている。高速帯域と低速帯域は 床の底部に大きい開口と小さい開口を有する板を設けるか又は他の手段により提 供される。この方法においては、ガスのジェットを床の一つの領域で発生させて 、“噴出″(spoutingつ、クルスター被覆法の周期的な粒子運動特性を 誘発する。類似のバッチ型“噴出床″(5pouted bed”)被覆法はF ujita等の米国特許第4、369.055号及び4.019.890号明細 書に開示されている。
クルスター型被覆法と被覆装置は多くの欠点を有しており、これらの欠点がこの 方法と装置を徐放性、放出制御性肥料の製造に一般的に不適当なものにしている 。第一に、粒子を周期的に流動させるにも拘らず、あるパーセントの粒子には実 質的な量の被覆剤が噴霧されず、一方、他の粒子は過剰な量の被覆剤で被覆され る。このことによって被覆の厚さに望ましくない変動が生じ、そして、これによ って、肥料の放出速度が許容される限界の範囲外のものになる。
更に、前記したごときウルスター型被覆装置はバッチ操作のために設計されてお り、従って、前記したごときバッチ操作の固有の欠点を有する。ウルスター型被 覆装置を使用した場合の粒子の凝集と薄い被覆を得ることの困難性という問題も 報告されている。この点にウルスター型被覆装置を連続被覆操作に適合させる試 みも行われている。しかしながら、かかる装置も徐放性、放出制御性肥料の製造 には不適当である。例えば、日本特許第42−24282号には医薬製品、動物 用食物等の連続的被覆のために設計された多室ユニット(muulti−cha mber unit)が開示されている。高速ガス流を使用して各々の室の中央 部に上方に移動する“ジェット流”分散粒子層を形成させる。粒子は室(この室 は流動状態に保持されていない)の外部に落下し、ついで、中央ジェット流に還 流される。室の数を増加させて被覆の均一性と粒子の被覆性を改善し得る。
しかしながら、他のウルスター型被覆装置の場合と同様に、この方法も徐放性、 放出制御性肥料の製造に要求される被覆の厚さの均一性を得ることはできない。
更に、この装置は粒子を被覆室と移送チューブ内で磨砕するように設計されてい る。このことは医薬製品を被覆する場合には望ましいことであり得るが、かかる 磨砕は徐放性、放出制御性肥料の繊細な(del 1cate)被覆層を損傷し 、その結果、放出速度の制御が不可能になり、また、粒子の凝集が生じ得る。
上記した被覆法の全て並びに他の慣用の被覆装置も別の重大な欠点を有する:こ れらの方法及び装置は肥料粒子を適切に被覆するのに必要な条件、特に、水感受 性粒子を水性被覆剤で被覆するのに必要な条件を保持するためには設計されてい ない。例えば、前記で述べた日本特許出願60 [1985] −18,640 号には被覆室内の湿度を制御する必要性は開示されておらず、単に温度を制御す ることを推奨しているに過ぎない。この文献は水性被覆剤を樹脂が連続被膜を形 成する最低温度(ガラス転移温度)以上の温度で施し、その結果、基体粒子上で 被覆を融合させかつ迅速に乾燥させて、凝集を防止することを推奨している。同 様に、^mer等の米国特許第4.759.956号明細書にはウルスター型装 置中で洗浄剤粒子を被覆するためのバッチ法が開示されている。この発明者は反 応器内の温度を被覆材料のある範囲のガラス転移温度内に保持し、その結果、重 合体材料を流動させ、融合させそして乾燥させることを推奨している。入口空気 の相対湿度を制御することについては同等記載されていない。水感受性肥料を被 覆する場合には相対湿度を制御することが臨界的であるので、かかる方法は、特 に、水性被覆剤を使用する場合には、高品質の徐放性、放出制御性肥料の製造に は使用し得ない。
相対湿度を制御することを試みている方法でさえ、水感受性肥料粒子の被覆を促 進するためには設計されていない。例えば、forts等のカナダ特許第1.0 49.334号明細書には水感受性物質の小粒子を流動床で被覆し得ることが開 示されている。反応器からの出口空気の相対湿度を100%以下に保持すること により粒子を被膜形成性被覆剤の水溶液又は分散体で被覆している。この特許の 原理的な焦点は洗浄剤添加物(酵素のごとき)の小粒子を被覆することにあるの で、この特許は入口空気の相対湿度を制御して、被覆室内の相対湿度を徐放性、 放出制御性肥料の製造に必要な臨界相対湿度以下に保持することは提供していな い。出口空気の相対湿度を制御する目的は、どちらかといえば、水分を被覆から より容易に蒸発させ、それによって、被覆を粒子の凝集を伴うことなしに迅速に 固化させることにある。しかしながら、出口空気の相対湿度を制御することによ っては反応器の入口と反応器内において適当な相対湿度を保持し、それによって 、基体粒子に被覆前に水分を吸収させないこと、即ち、特に第一被覆帯域におけ るその必要性を達成することはできない。
要約すると、粒子を被覆するための技術の改善が要求されている。
前記したごとく、慣用の被覆装置と被覆方法によっては均一な厚さの、一定の、 無傷の(intact)被膜で粒子を被覆するための、かつ、被覆粒子の母集団 (population)において狭い被覆重量分布を有する被覆が得られる連 続的方法は提供されない。更に、慣用の装置と方法によっては水感受性肥料を臨 界相対湿度以上の相対湿度で水性被覆剤で被覆する際の有害な影響を適切に排除 できない。即ち、慣用の方法を使用して水溶性肥料を噴霧帯域の相対湿度が適度 に制御されていない条件下で被覆した場合には、基体の表面層が溶解し、特に過 酷な条件下では粒子が凝集するであろう。
従って、被覆の厚さの分布の狭い徐放性、放出制御性肥料を効率的なかつ経済的 な方法で製造することが望ましいであろう。また、被覆の厚さの狭い分布を有す る肥料を製造するかつ被覆される前の基体の水分の吸収を防止することのできる 連続的方法を提供することにより、被覆肥料を製造するための従来の方法の不利 益を克服し得ることも望ましいであろう。
発明の要約 従って、本発明の目的は被覆の厚さの分布の狭い(即ち、大部分の粒子が同一の 又は同様の被覆の厚さを有する)被覆粒子を提供することである。
本発明の別の目的は被覆の厚さの分布の狭い被覆粒子を提供するかつ連続的な方 法で操作を行う被覆方法を提供することである。
本発明の更に別の目的は被覆剤の噴霧を行う際の滞留時間を制御し、それによっ て、粒子を均一にかつ一定に被覆することのできる被覆方法を提供することであ る。
本発明の更に別の目的は環境保護の面から好ましい(ラテックス被覆剤のごとき )水性被覆剤溶液を、顆粒の表面を破壊することなしに被覆剤として使用できる 被覆方法を提供することである。
本発明の更に別の目的は水感受性肥料基体を、被覆前に水分を吸収させることな しに均一にかつ一定に被覆する肥料被覆方法を提供することである。
多段流動床装置を提供することにより達成される。この装置は被覆すべき基体粒 子を、実質的に不規則な粒子の運動を特徴とする本質的に流動条件下に保持する 多数の流動床帯域を包含している。流動床帯域の少なくとも2個は上記流動床帯 域内の粒子上に被覆材料を施することにより、多数の流動床被覆帯域を提供する ための噴霧装置を包含している。連続的な供給を行いかつ第1流動床被覆帯域へ の基体粒子の供給速度を制御するための装置及び粒子を第1流動床被覆帯域から 第2流動床被覆帯域に移送するたあめの装置も設けられている。移送装置は前の 被覆帯域への粒子の実質的な“逆流”(back−f low)を防止して、被 覆帯域での粒子の滞留時間を慎重に制御するのに適合していることが好ましい。
最後に、基体粒子を第2流動床被覆帯域から連続的に取出す装置が設けられてい る。
多数の流動床被覆帯域を設けることにより、被覆帯域を1個だけ有する装置と比 較して粒子が不十分に或いは過剰に被覆される確率が実質的に減少する。被覆帯 域の数を増加させるにつれて装置の全ての帯域において被覆スプレーを迂回する (by−pass)確率が減少する。同様に、余りに多くの被覆帯域において過 剰に噴霧を受ける可能性も減少する。従って、装置は5個、又は10個又はそれ 以上の流動床被覆帯域を有し得る。10個の被覆帯域を有する装置においては粒 子が流動床において十分に被覆されない確率又は過剰な数の流動床中に長時間残 留する確率は統計学的に無視し得る。本発明の一態様においては、粒子を一つの 被覆帯域から他の被覆帯域に移送するための装置は、粒子の逆流、即ち、前の被 覆帯域への逆の移動を防止するのに特に適合している。この方法においては、粒 子の被覆帯域での平均滞留時間を慎重に制御して、均一な被覆の厚さを得ること ができる。
本発明は前記したクルスター型被覆法で推奨されている解決手段とは異なるもの である。本発明の装置と方法では粒子を本質的に流動化された状態(flui、 dized condition)、即ち、粒子を周期的な方法(cyclic al fasbion)で空気輸送する(pneumatically con vey)代わりに、粒子が被覆帯域で不規則に、穏やかに回転する状態に保持す る。
本発明の別の特徴は、特に水感受性肥料粒子を被覆する場合に、流動床被覆帯域 の湿度を適切に制御することである。本発明では流動床被覆帯域(最も重要な場 合、第1被覆帯域)の湿度を基体粒子の臨界相対湿度(critical re lative hu+++1dity)以下に保持することにより、臨界相対湿 度の概念を肥料粒子の被覆に適用している。この方法においては、粒子は被覆前 には水分を吸収せず、被覆操作が促進される。最初の被覆が施されて後、被覆の 水遮断性により、肥料を更に被覆し、貯蔵しそして被覆肥料顆粒の凝集を伴うこ となしに臨界相対湿度より高い相対湿度で取扱うことが可能である。
別の特徴においては、本発明は前記したごとき多段流動床装置を使用して肥料基 体粒子を被覆材料で被覆する、連続被覆法を提供する。粒子の予熱、被覆を施す 間での粒子の乾燥、粒子の後加熱及び粒子の凝集を防止するための状態調節剤の 適用を包含する追加の加工工程も使用1.得る。
本発明は本発明の方法に従って調製した被覆基体、特に、被覆水感受性粒子、よ り好ましくは、徐放性、放出制御性肥料を含有する粒状組成物も提供する。被覆 粒子は徐放性、放出制御性肥料に必要な被覆の厚さの狭い分布を有する。好まし い形式においては、粒状組成物は水性被膜形成性ラテックスからの乾燥させ、融 合させた被膜によって被覆された肥料粒子コアを含有している。
従って、本発明の主要な利点は被覆重量の狭い分布を有する(即ち、大部分の粒 子が実質的に同一の被覆の厚さを有する)被覆粒子を連続的に製造し得ることで ある。
図面の簡単な説明 以下においては本発明を添付の図面を参照して実施例により説明する: 第1図は本発明の流動床被覆装置の透視図である;第2図は第1図の被覆装置の 縦断面図である;第3図は第2図の被覆装置の1個の被覆帯域の、線III−I IIに沿った横断面図である: 第4図は流動床の異なる帯域の間の導管を示す、第2図の被覆装置の同一の被覆 帯域の、線IV−IVに沿った横断面図である。
詳細な説明 第1図及び第2図には、4個の別個の流動床被覆帯域20.30.40及び50 を有する本発明による流動床装置10の一態様が示されている。
各々の被覆帯域は中空供給導管22.32.42及び52を有する。被覆帯域2 0に設けられている供給導管22は端板24に取付けられている。供給導管32 .42及び52は流動床隔壁34.44及び54に取付けられている。
追加の供給導管62が端板64に取付けられている。供給導管32.42゜52 及び62の直ぐ上方に、開口36.46.56及び66が隔壁34.44.54 中及び端板64中に設けられている。
隔壁34.44及び54中及び端板34及び64は流動床被覆帯域全体を横ぎっ て展開しておりかつ側板70及び71に取付けられており、その結果、各被覆帯 域は該帯域の側面に実質的に連続的な壁を有する。第1図では端板64と側壁7 0は被覆帯域50の内部の視界を示すために部分的に切取られている。
第1図及び第2図においては、各流動床被覆帯域は隣接する流動床被覆帯域から 隔壁24.34.44.54によって分離されている別個の(distinct )流動床として描かれている。ここで使用したごとく、“別個の”(”dist inct”)という用語は各流動床が他の流動床から、一つの流動床を次の流動 床から実質的に封鎖する(seal)隔壁によって分離されていることを意味す る。しかしながら、粒子はこの粒子を一つの被覆帯域から他の被覆帯域に移送す るための、導管、バッフル、チューブ、シールド等のごとき装置を設けることに より、一つの流動床から次の流動床へ実質的に連続的に移行することができる。
しかしながら、各流動床被覆帯域は、粒子が一つのスプレーノズルの近辺から次 のスプレーノズルへ順次移動できることを条件として、スプレーノズルの近辺の 領域であり得る。例えば、この装置は長い、狭い流動床であることができ、この 場合、粒子は多数の異なる被覆ノズルのスプレーを通過しながら流動床に沿って 移動する。
この装置内で被覆されるべき基体粒子としては例えば硝酸カリウム、塩化カリウ ム、他のカリウム塩、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、燐酸アンモニウム 、他のアンモニウム塩、又はNPK複合物を包含するNPK肥料のごとき肥料が 挙げられる。しかしながら、本発明で使用するのに好ましい肥料は尿素、好まし くは、′フオーリングカーテグ(”falling curtain″)ドラム 中で製造された尿素である。使用して特に成功した一つの種類は0.1〜2.0 重量%のホルムアルデヒド又はリグノスルホネートを含有するように処理した尿 素である。ホルムアルデヒド又はリグノスルホネートを溶融尿素に添加して、よ り硬い、より脆くないかつ非処理尿素よりケーキを形成する傾向が少ない顆粒を 形成させる。しかしながら、他の基体粒子、例えば、無添加剤尿素、プリル、圧 縮し、結晶化しそして凝集させた材料の他に、他の慣用の手段(例えば、回転パ ン、回転ドラム、並びに流動床)によって造粒した材料も使用し得ることは当業 者には理解されるであろう。
粒子の周囲に連続的な、均一な被覆を形成させるためには、基体粒子は実質的に 丸くかつ平滑であることが好ましい。即ち、粒子はその表面に不規則な突起又は 孔を有していないことが好ましい。粒子の平滑性と球形性を改善するために、粒 子(特に、より粉塵性の粒子)を例えば流動床又は回転パンによるか又は研磨に よる造粒のごとき当業者に周知の手段により予備処理し得る。
加圧ガス流を使用して粒子を流動床帯域内で不規則に移動する、実質的に流動状 態に保持する。この目的には任意の適当なガスを使用し得る。好ましいガスとし ては例えば窒素、空気、特に加熱、乾燥空気が挙げられる。しかしながら、可塑 性又は樹脂被覆剤を有機溶剤のごとき可燃性担体中に担持している場合には窒素 、二酸化炭素、酸素減少空気のごとき不活性ガス又は類似の不活性ガスが好まし いことは理解されるであろう。この場合、溶剤が燃焼又は爆発するという危険性 が著しく減少する。溶剤をガスから分離し、所望ならば、当業者に周知の方法に より再循環させ得る。第1〜4図に示されている本発明の態様においては、流動 ガスとして空気が使用される。空気を空気供給導管83から供給しそして各流動 床内の粒子を流動させるのに十分な量と圧力で多孔質板80.81及び82を経 て上昇させる(各流動床に流入)。流動空気流は当業者に周知の慣用のブロアー により加圧する。被覆操作を行う間、粒子を実質的に流動状態に保持すること、 即ち、実質的に全ての粒子を実質的に不規則に、穏やかに回転するような形式で 連続的に移動させることが重要である。
著しい凝集を伴うことなしに粒子を均一に被覆するためには、粒子を流動状態に 保持することが重要である。
図面に示されるごとき本発明の形式においては、多数の別個の流動床内に空気速 度の異なる領域を保持する。やや高い空気速度を有する中央領域が各流動床内に 設けられている。高空気速度領域の両側にやや低い空気速度を有する領域が設け られている。
第1.3及び4図に例示するごとく、有孔板を使用して流動床内にかかる高速及 び低速領域を形成させる。被覆帯域50の底部に多数の多孔質板80.81及び 82が設けられている。多孔質板80及び82の両者が板を貫通する、同様の数 の小さい開口を有することが好ましい;この開口は板を経て空気を上方に通過さ せるが、粒子が板を経て落下することを防止するのに十分率さいものである。し かしながら、開口を通過する空気の圧力は粒子を板を経て落下させないのに十分 なものであるので、開口は特定の大きさである必要はないことは理解されるであ ろう。多孔質板80と82の間に設けられている多孔質板81はより多くの開口 領域部分を有しており、この板81を経て板80と82のいずれよりも多くの空 気を通過させる。板80と82の外部端部は底部壁90と結合している。底部壁 90は上方に屈曲して、側壁70と結合していることが好ましいが、他の側壁構 造も使用し得ることは理解されるであろう。多孔質板80.81及び82は装置 10の全体の長さに亘って展開している。空気供給導管83が多孔質板80.8 1及び82の下に設けられている。
被覆帯域に空気速度の異なる領域を設けることにより、流動床に中央領域はある 程度、より大きな流動化力を受け、かくして、被覆帯域のこの領域より上方の粒 子の水準は、側面の空気速度のより低い帯域の粒子の水準より高い水準まで上昇 する。更に、空気速度と空気圧力が異なることにより、温和な“循環”作用が生 じ、ここでは粒子が高速度領域の内部及び外部で循環するものと考えられる。し かしながら、この循環作用は、粒子が制御された、周期的な形式で空気輸送され るウルスター型噴出床(spouted bed)における粒子の運動とは全く 異なることに留意すりことが重要である。本発明の装置と方法においては、粒子 は依然として粒子の運動の実質的な不規則性を特徴とする、本質的に流動状態に 保持される。
流動床内での粒子の循環は本発明の重要な特徴であり、これによって、被覆の厚 さの分布の狭いかつ所望の放出特性を有する被覆粒子の製造が助長される。この 温和な循環作用により粒子は単−流動被覆床の噴霧装置の近辺の内部及びその外 部を反復して通過しかつそれによっである時間の間、被覆が形成されると考えら れる。通常の連続的操作においては、実質的な量の粒子が単一流動被覆床内の被 覆スプレーのある部分により1分当り60〜90サイクルを行うと考えられる。
しかしながら、この範囲は流動床の大きさ及び装置系を操作するパラメーターに 応じて変動し得ることを理解すべきである。
例えば、より高い流速を使用した場合には粒子被覆スプレーによりより低いサイ クルを行うであろうということを理解すべきである。
実質的に全ての粒子が顕著な滞留(stagnation)領域を生ずることな しに本質的に流動状態に保持されるかぎり、流動床の全ての領域に流動圧力を加 えることは必要でないことを理解すべきである。
空気速度の異なる領域を有する流動床においては、高速度領域からの空気は流動 床を上方に移動する際に低空気速度領域内に拡大する傾向がある。従って、流動 床の高空気速度領域内の粒子の密度は低空気速度領域内の粒子の密度より低い。
この密度の相違は第2図の線III−IIIに沿った流動床40の断面である第 3図に示されている。
多孔質板81上の高空気速度領域からの空気は多孔質板80及び82上の低空気 速度領域に拡大して、流動床内に密度勾配を生じさせている。
この密度勾配は板81の中央から上方に拡大している破線で一般的に表される。
この密度勾配は第2図の線IV−IVに沿った流動床40の断面である第4図に も示されている。
ガス速度の異なる領域は図面に示されている流動床の部分以外の部分においても 形成され得ることを理解すべきである。例えば、装置は多数の高ガス速度領域が 低ガス速度領域と交互になるように設計し得る。更に、流動床内に異なるガス速 度を生じさせるために他の装置、例えば、バッフル、拡大区域(expansi on 5ection)又は嵌合開口(matching aperture) を有する滑動板を、異なるオリフィスを形成させるための配列装置(align ment)の内部又は外部で移動差せ得るダンパー系を使用し得る。
単一被覆帯域内の被覆領域の空気速度の変化させることの他に、被覆帯域の間の 空気速度を変化させて、粒子の流動力を制御しかつ各被覆帯域の相対湿度の調節 の可能性を提供することも可能である。
このことは流動床被覆帯域の下側で、別個の空気供給室ビプレナム”(”ple num”)]に別個の空気の供給を行うことにより達成される。かかる配列(a rrangement)は、有機溶剤系被覆剤を適用する被覆帯域で使用される ガスを分離することが必要な場合、例えば、蒸発した溶剤を大気中に放出する前 にガスから除去しなければならない場合に特に望ましい。
別法として、共通の空気供給プレナムから1個又はそれ以上の流動床に流入する 空気の供給を制御するためにダンパーを設は得る。
ダンパーを使用した場合には、これを流動化板(fluidizing pla te)の十分に下方に設置して、流れの調節によって生ずる乱流により流動床上 での操作が影響を受けないようにすべきである。必要に応じて、別個のプレナム 及び共通プレナムとダンパーの組合せを使用し得ることも理解すべきである。例 えば、粒子が連続する被覆帯域を通過する際に、その密度が被覆の形成により増 大する傾向がある。
粒子の密度が増大するにつれて粒子を流動状態に保持するのにより大きなガス圧 が必要になる。従って、ダンパー又は別個のプレナムを使用して、後の被覆帯域 の流動化ガスの圧力を増大させ得る。
本発明の装置には基体粒子上に被覆材料を施すための装置も設は得る。第1及び 2図から明らかなごとく、一つの形式においては、被覆材料を施すための装置は 当業者に周知の、慣用の塗料噴霧ノズル58からなる。被覆装置に空気速度の異 なる領域を設けた場合には、基体粒子上に被覆材料を施すための装置は、被覆剤 の適用が高空気速度領域内で行われるように設置することが好ましい(第1図及 び第2図のスプレーヘッドの位置を参照せよ)。即ち、第1図及び第2図に示さ れている装置においては、ノズル58は多孔質板81の中央に設置されており、 これは流動床の上方に突出させ得る。ノズル58は多孔質板81を貫通している 被覆剤供給パイプ84に連結されている。本発明の一態様においては、単一のノ ズルが各被覆帯域に設けられている。しかしながら、スプレーノズルの数と位置 は各流動床被覆帯域の大きさの応じて変動させ得る。例えば、ある種の用途にお いては、生産速度を増大させるために、単一の被覆帯域において多数のスプレー ノズルを使用し得る。即ち、例えば、被覆帯域の長さ方向に伸びる多数の多孔板 ′ストリップ”(”5trip”)を使用することにより多数の高ガス速度領域 を設けた場合には、かかる高ガス速度領域の各々において多数のスプレーヘッド を使用することが望ましい。この配列は被覆帯域をより高い流率を得るためによ り大きくした場合に好ましいものであり得る。しかしながら、2個以上のスプレ ーノズルを有する独立した(distinct)流動床被覆帯域においては、粒 子を各スプレーノズルの近くを通過させること、或いは、直列の、独立した流動 床被覆帯域のノズルの全ての近くを通過させることは必要ではない。粒子が独立 した流動床被覆帯域の各々の、少なくとも1個のスプレーノズルのスプレーを経 て通過する可能性を有することで十分である。例えば、被覆剤の噴霧の際の粒子 の滞留時間が過剰な又は不十分な被覆を防止するために適切に制御されているか ぎり、追加のスプレーヘッドが単一被覆帯域に存在する場合にはより高い流速を 得ることができる。
スプレーノズルの位置に関して、このノズルは流動床内に数インチの長さまで突 出させることができ、或いは、ノズルは流動床被覆帯域ので底部と実質的に同一 の水準又は高さになるように配置することができる。噴霧は通常上方に向けて行 われる。ノズルの正確な位置は、使用した被覆材料、被覆剤溶液の温度及び流動 床の圧力を包含する多数の要因に依存するであろう。しかしながら、同様に、ス プレーノズルは、被覆剤が一般的に下方に噴霧されるように、流動床帯域の頂部 に設置し得ることは当業者によって理解されるであろう。同様に、被覆剤の噴霧 が一般的に水平な方向に又は角度のある方向に向けて行われるように、スプレー ノズルは被覆帯域の側壁と同一の高さに或いは被覆帯域の側壁から突出させて設 置し得る。
ノズルが流動床の底部から上方に突出するか又は流動床の底部と同一の高さにな るようにノズルを設置する場合には、ノズル本体が流動化板を通過する空気流を 妨害することを回避するために、伸長物(extension)を使用すること が好ましい。
本発明を実施するにあたっては多数の被覆剤を粒子に被覆し得る。
一般的には、徐放性、放出制御性肥料の製造に使用し得る被覆剤は良好な水遮断 層特性(water barrier property)を有する被覆剤であ る。例えば、被覆剤は有機溶剤型被覆剤であるか又は被覆剤を液体1 化するた めに加熱し得る熱溶融性被覆剤であり得る。本発明の実施に使用し得る有機溶剤 型被覆剤の例としてはパークロルエチレン又は塩化メチレンのごとき溶剤に溶解 又は分散させたポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル及び低密度ポリエチレンで ある。エポキシ樹脂の溶剤型ペイント並びに溶液又は分散体も使用し得る。使用 し得る熱溶融性被覆剤の例は溶融硫黄、ワックス、ポリエチレン及び場合によっ ては、溶融金属塗料である。
被覆剤は基体粒子の造粒又は追加的な形成を行うためには、基体粒子の液化流( liquefied stream)であり得る。この方法で使用し得る被覆剤 の例としては尿素並びに硫黄、硝酸アンモニウムの液化流、液化硝酸カリウム及 び比較的低い融点を有する他の肥料塩が挙げられる。2種又はそれ以上の反応性 材料を粒子表面に適用し、そこで反応性材料を反応させて水遮断性被覆を形成さ せる場合には、被覆剤を形成させることもできる。かかる2種又はそれ以上の成 分からなる反応系の例はポリオールとイソシアネートであり、これらは触媒条件 下で反応してポリウレタン塗料を形成する。同様に、尿素とホルムアルデヒドの 間の触媒反応並びに反応性エポキシ材料も多成分反応系として使用し得る。
重合体水溶液、より好ましくは、水性被膜形成性ラテックスのごとき水性被覆剤 も成功裡に使用されている。特に、ポリ塩化ビニリデン含有重合体又は共重合体 を含有する水性被膜形成性ラテックスを包含する商業的に入手される被覆剤も使 用されている。本発明の実施に使用し得る他の水性被膜形成性ラテックスとして は酢酸ビニルとポリメチルメタクリレートの共重合体が挙げられる。一般的に、 大部分の商業的に入手されるラテックス重合体を本発明に実施に使用し得る。
被覆剤の種類と被覆剤を適用するため装置が異なる場合には、塗装装置の温度を ある好ましい温度に保持することが要求されるであろう。例えば、溶融被覆剤を スプレーヘッドで使用した場合には、被覆剤がスプレーヘッド上で固化すること を防止するために、スプレーヘッドの温度を被覆剤の融点以上の温度に保持する ことが必要である。同様に、他の被覆剤を使用した場合には、被覆剤がスプレー ヘッド上で融合するか又は硬化して望ましくないスプレーヘッドの閉塞を生ずる ことがないように、被覆剤を噴霧の前に冷却することが重要である。通常の場合 には、被覆剤は加熱又は冷却を行うことなしに周囲温度で使用し得る。更に、凝 集又は融合した被覆剤がスプレーヘッドを閉塞することを防止するために、被覆 剤供給導管及び/又はスプレーノズル中でフィルターを使用することが必要であ り得る。
同様に、被覆剤の加熱又は冷却が必要な場合、熱交換器又はスプレー移送導管及 びスプレーヘッドの周囲に設けられた加熱又は冷却チューブのごとき慣用の加熱 及び冷却装置を使用し得ることも理解されるであろう。ある場合には、テフロン 等のごとき周知の不粘着の塗料(non−stick coating)をスプ レーヘッドの表面に被覆して被覆の層成(builtup)を防止し得る。
被覆剤の施用量は使用した被覆剤、被覆の際の操作条件及び所望の水遮断特性に 依存する。一般的には、乾燥被覆剤は被覆粒子の全重量の1〜12重量%、好ま しくは、3〜8重量%を構成する。
被覆すべき粒子が水感受性であり、被覆剤が水性被覆剤である場合には、少なく とも第1流動床被覆帯域の被覆剤は粒子の臨界相対湿度以下の相対湿度で施すこ とが好ましい。これを行うためには、被覆帯域への入口空気の湿度を制御して、 被覆帯域内の湿度が基体粒子の臨界相対湿度を越えないようにすることが重要で ある。臨界相対湿度は被覆プロセスの初期段階においては最も重要なものであり 、一旦、肥料顆粒上に予備被覆が形成された場合には、余り重要ではない;その 理由は、予備被覆が後続の被覆帯域の水分に対する遮断層として働くからである と考えられる。従って、相対湿度は後続の被覆帯域又は多数の後続の被覆帯域の 任意のものにおいても増大させることができる。
必要ならば、流動床20及び30に流入する空気を乾燥させて、入口空気の相対 湿度及び被覆室内の相対湿度を、被覆されるべき基体粒子の臨界相対湿度以下に 保持する。この目的を達成するために本発明の装置は前記流動床被覆帯域の少な くとも第1の被覆帯域内のガスの相対湿度を、水感受性粒子のいわゆる臨界相対 湿度以下に保持するための装置も包含し得る。乾燥装置は少なくとも第1流動床 被覆帯域に供給される空気、又はある場合には、少なくとも、第1の多数の被覆 帯域に供給される空気を、流動床被覆帯域に流入するガス又は流動床被覆帯域内 のガスの相対湿度が被覆されるべき水感受性粒子の臨界相対湿度以下の値に低下 するような温度まで加熱する加熱器であることが好ましい。シリカゲル又は酸化 アルミニウムのごとき乾燥剤も使用し得る。更に、冷凍装置を使用して、被覆帯 域に供給されるガス中の水を凝集させかっこのガスから水を除去することもでき る。冷凍装置は加熱器と組合せて使用される空気調節器であることができ、その 結果、加熱する前にガスから水を除去し得る。しかしながら、脱湿(dehum idification)には大量のエネルギーが必要であるため、相対湿度を 許容される限界値の範囲に容易に保持し得るように、より高い融合温度を有する 被覆剤を使用することが好ましい。
更に、被覆効率を改善するために、被覆帯域に流入させる前に粒子をいわゆる“ 予備加熱”にかけることができる。この予備加熱は被覆は行われないが、粒子が 流動化ガスよって加熱される流動床室内で行い得る。しかしながら、予備加熱並 びに他の非被覆工程は流動床内で生起させることは必要でない。例えば、粒子を 2個又はそれ以上のバッチ型回転ドラム内で予備加熱することができ、その際、 予備加熱粒子は交互に配列されたドラムから被覆室に供給する。
本発明の装置は粒子を一つの被覆帯域から他の被覆帯域に移送するための装置も 包含し得る。移送装置は粒子を一つの被覆帯域から次の被覆帯域に移動させる任 意の装置であり得る。移送装置は大部分の粒子を一つの流動床から次の流動床に 移動させるかつ一つの流動床からその前の流動床への粒子の“逆流”を最小にす ることが好ましい。逆流により被覆帯域内の粒子の平均滞留時間を制御すること が困難になるので、本発明の装置においてはかかる逆流を最小限にすることが特 に重要である。更に、逆流は粒子上の被覆の厚さの分布を望ましい限界値以下に 低下させる。移送装置は粒子を下方、上方又は周囲で移動させるバッフル又は一 連のバッフルであり得る。
移送装置は流動床の間の隔壁内の、粒子を通過させ得る開口であり得る。粒子が 開口を通過する速度は開口の大きさ、形状及び位置により制御し得る。
粒子の流入点と流出点を制御しうるように、隔壁内の開口を導管装置と連絡させ ることが好ましい。導管は“立下り管″(”downcomer” )22.3 2.42.52の形を採ることができ、これらは以下に詳述するごとく、室間で の逆流を防止するように設計されている。被覆帯域間の開口は窓堰(windo w weir)の形を採り得るバッフルにより高さと開き(opening)を 調節し得るように形成される。この窓堰を使用して立下り管を通過する粒子の流 れを調節しかつ流動床内の粒子の高さを制御し得る。窓堰は上方の開口を閉鎖す るのに、或いは、上方の開口の高さを上昇させるのにも使用し得る。
被覆帯域への入口開口が上記帯域の出口開口に対して対角線上に(diagon ally)に設置されるように、゛被覆帯域の間の開口の位置をジグザグにする (stagger)ことが好ましい。この方法においては、より多くの粒子がス プレーヘッドの近くを通過すると考えられる。第1図に例示される好ましい形式 においては、立下り管22.32.42゜52に対する開口26.36.46. 56は流動床のコーナーに隣接して設(」られている。各々の後続の開口と立下 り管は、その前の開[]と立下り管に対して対角線上に設けられており、その結 果、これらは一つの被覆帯域から次の被覆帯域へと“ジグザグになっている。し かしながら、一つの流動床から前の流動床への粒子の逆流が最小になる限り、導 管は他の配置で設置し得ることは理解されるであろう。
第1.2及び4図に示すごとく、供給立下り管22.32.42.52中への開 口26.36.46.56は、粒子が次の被覆帯域へ移行するために流動床の頂 部から“すくい取られる”(”skimmed“)ように、粒子の流動床の最も 上方の水平面の近くに設けることが好ましい。各立下り管22.32.42.5 2の一部は更に逆流を防止するために開口の上方まで伸長している。更に好まし い配列においては、立下り管は空気速度圧力(air velocity pr essure)が底部から頂部に向かって降下するように構成される。ここで空 気速度圧力は移動する空気流の衝撃圧である。この目的は各立下り管がその下方 端部が減少した断面積を有するように、各立下り管にテーパーを付ける(tap ered)ことにより達成される(立下り管のテーパー付き下方端部は第1図と 第4図においては33.43.53及び63の参照番号が付されている。立下り 管22と42のテーパー付き下方端部は第1図では見えない)。流動の少ない空 気が下方端部33.43.53及び63に流入し得るので、立下り管においては 空気速度圧力が小さく、従って、流動化が少ない。その結果、粒子は次の被覆帯 域に流入し、開口26.36.46.56を経て逆行することは少ない。このこ とにより、粒子が各被覆帯域を連続的に通過する確率が増大しかつ粒子が被覆帯 域を経て逆に移行し、そのため、過剰の被覆層が形成される機会が減少する。
第1.2及び4図に示すごとく、開口26.36.46.56は粒子の流動床の 最頂部の水平面の近くに設けられ、一方、立下り管の下方端部33.43.53 及び63は被覆帯域の底部の近くに設けられる。このことにより、粒子が流動床 を横断して移動するばかりでなしに、流動床の底部から頂部へ移動することが助 長されると考えられる。更に、このことにより、流動床の粒子の適切な混合が助 長されると考えられる。このことは粒子を流動床の底部から頂部へ移動させる一 連のバッフル、堰等を設けることによっても達成される。開口と出口は必要に応 じて被覆帯域の壁に沿って他の位置に設は得ることも理解されるあろう。
操作を行うにあたっては、直径7〜9メツシユの尿素粒子のごとき肥料粒子を頭 上供給ホッパー(図示されていない)から、供給導管22中に連続的に供給する 。(尿素粒子はこの原料のクレージング(crazing)、チッピング又は割 れを防止するために穏やかに取扱うことが好ましい)。ついで、粒子を導管22 を経て落下させ、被覆帯域20内に流入させる。被覆帯域20及び30に供給さ れる空気を45℃に加熱し、入口空気の相対湿度を監視する。
被覆帯域20内の肥料粒子の流動床を、粒子が隔壁34中の開口36を不規則に 通過し、供給導管32を経て第2被覆帯域30に落下する水準まで充填する。か (して、各被覆帯域内の流動床の高さを、前記したごとく調節可能であることが 好ましい、隣接する流動床への開口の位置により制御する。第2図に示される好 ましい配置においては、開口36はスプレーノズル28及び供給導管22の底部 が流動粒子床の頂部より下方の位置にあるように設けられている。
水性被膜形成性ラテックスをラテックス供給パイプ84を経て供給し、スプレー ノズル28(第2図)を経て被覆帯域20に噴霧し、ノズルの周囲の尿素粒子を ラテックス材料の薄い被膜で被覆して、予備被覆粒子を形成させる。ラテックス 材料からの水を流動床からの加熱空気流中で蒸発させ、流動床の頂部から排出さ せる。被覆帯域から流出する空気は、有機溶剤を含有していないので、過剰のラ ッテクスを除去するために水でスクラビングした後、大気中に放出し得る。
別法として、この空気は乾燥させ、空気供給導管83に再循環させ得る。有機溶 剤型被覆剤を使用した場合には、蒸発させた溶剤を回収し、適当に廃棄するか又 は凝縮させついで再使用するために再循環させ得る。
予備被覆粒子は、その後、各流動床被覆帯域30.40及び50に通送し、ここ でラテックス材料の薄い被膜を更に被覆する。被覆帯域50から流出する粒子は 、各々、平均して、被覆尿素を徐放性、放出制御性肥料として使用するのに適当 な水遮断特性を提供するラテックス材料の被覆を有する。基体粒子を被覆帯域か ら連続的に取出すための装置も設けられている。例えば、被覆粒子を被覆帯域5 0から連続的に取出し、包装するか又は更に加工するために捕集し得る。粒子が 装置から連続的に流出する限り、粒子をより前の被覆帯域から連続的に取出し得 る。
被覆帯域40及び50に供給される空気は被覆帯域20及び30に供給される空 気と同一の空気である。しかしながら、相対湿度の制御は前記した理由から、被 覆帯域20及び30におけるごとく被覆帯域40及び50においては臨界的では ないので、前記したごとく、これらの帯域についての空気は別の空気供給源から 供給し得る。更に、各被覆帯域に供給される水性ラテックスを変化させて、異な るラテックス材料の、異なる層を有する被覆粒子を提供し得る。この方法におい ては、後の被覆帯域で施される後の遮断層被覆の接着性を良好にするためのベー スコートを提供するプライマーコートを被覆することができる。同様に、被覆層 に基体肥料の層を施しついで同一の又は異なる被覆剤の層を更に設けることによ り、“二重放出性m(”doublerelease”)肥料を製造し得る。使 用される被覆の水分遮断特性に応じて、被覆層の溶解が時間と共に生起するにつ れて肥料は連続的な段階で放出されるであろう。
図面においては、装置は4個の被覆帯域を有するものとして記載したが、当業者 であればそれ以上の被覆帯域を有するか又は各々の別個の流動床中にそれ以上の スプレーノズルを有する装置を容易に考えることができるであろう。更に、乾燥 だけに使用される、従って、流動床帯域内に設けられた作動用のスプレーノズル 有していない追加の流動床を装置に加え得る。かかる乾燥区画においては、側壁 から部分的に流動床中に伸長しているバッフルを設は得る。この方法においては 、乾燥粒子を乾燥区画を経て蛇行通路(serpentinepath)を通過 させる。この方法は、前方での混合を減少させ、ある種の顆粒の短時間の滞留を 最小にしそして粒子と乾燥空気部の接触時間を増大させることにより、より多く の粒子をより完全に乾燥させることが助長される。
流動床被覆帯域は、各被覆区域(coating 5ection)が1個又は それ以上の流動床被覆帯域からなる、流動床被覆区域の一部でもあり得る。装置 は第1被覆区域及び第1被覆区域として、それぞれ、第1及び第2の多数の流動 床を有することが好ましい。第1及び第2の多数の流動床も噴霧装置を含有して いない1個又はそれ以上の流動床乾燥帯域によって分離するか、又は、上記多数 の流動床の前に上記乾燥帯域を設けるか、又は、上記多数の流動床の後に上記乾 燥帯域を設けることができる。これらの乾燥帯域では、粒子被覆物が乾燥して予 備被覆粒子を形成し、この予備被覆粒子は更に被覆層を施されるか、又は、予備 被覆粒子は最終的に乾燥されて強化被覆粒子が提供される。特に、肥料の放出速 度が臨界的でない場合に、許容される性質が得られたときは、予備被覆粒子はそ のまま使用し得る。しかしながら、典型的には、より高品質の製品を得るために は、被覆の厚さを増加させて強化被覆粒子を製造することができる。
同様に、予備被覆粒子を第2の多数の流動床被覆帯域に連続的に通送し、この被 覆帯域の各々の被覆帯域で追加の被覆を施して強化被覆粒子を製造することがで きる。この方法においては、第1及び第2の多数の流動床被覆帯域を、噴霧装置 を含有していない1個又はそれ以上の流動床乾燥帯域によって分離するか、又は 、上記多数の流動床被覆帯域の前に上記乾燥帯域を設けるか、又は、上記多数の 流動床被覆帯域の後に上記乾燥帯域を設けることができる。
予備被覆粒子も第1及び第2の被覆帯域の間の1個又は多数の流動床に通送して 、粒子から水を除去し得る。この工程は第2被覆帯域の前で粒子を乾燥させるこ とを助長し、かつ、予備被覆が適当な遮断層として働き、その結果、第2の被覆 帯域における被覆がより高い相対湿度で行われることを可能にする。
被覆帯域の温度は被覆が迅速に乾燥するのに十分な温度、好ましくは、選択され た温度についての相対湿度が基体粒子の臨界相対湿度以上に増大することができ ないような温度でなければならない。
従って、特に第1被覆帯域、又は、被覆区域で使用される温度は水感受性粒子の 臨界相対湿度、被覆帯域に供給されるべきガスの相対湿度、被覆帯域に噴霧され る被覆剤の量及び被覆帯域を通過するガス流に依存する。しかしながら、この温 度は水感受性物質が溶融し、その結果、部分的に又は完全に被覆された粒子が凝 集する点まで増大させてはならない。
同様に、流動床の温度は被覆剤自体が溶融しないのに十分な低さでなければなら ない。被覆剤として熱溶融重合体が使用された場合には、流動床温度は重合体被 覆を冷却し、固化させるのに十分な低さでなければならない。
水性系における水の除去は第1被覆帯域において最も重要なことであるので、一 般に、最も低い相対湿度の種々の被覆帯域を提供するためには、温度は第1の多 数の被覆帯域においてより高いことが好ましく、第1の被覆帯域においてより高 いことが最も好ましい。
後続の帯域においてはより高い相対湿度が許容されるので、第2の多数の被覆帯 域の温度は、第1の多数の被覆帯域の温度より低い温度であり得る。しかしなが ら、被覆帯域又は被覆区域の各々において粒子の臨界相対湿度以下の相対湿度を 保持することが必要であるか又は望ましいことは理解されるであろう。
前記したごとく、本発明によれば第1又は第2の多数の被覆帯域の各々が1個又 は多数の別個の流動床からなり得る方法が提供される。
しかしながら、各々の別個の流動床に、通常、各粒子が各々の別個の流動陣内の 多数のノズルによって被覆されるように設置された多数のスプレーノズルを取付 は得る。別法として、各々の別個の流動床は1個の被覆剤スプレーノズルを有す ることができ、そして、第1又は第2の多数の被覆帯域の両者が2個以上の別個 の流動床からなり得る。従って、各々の被覆帯域は別個の流動床であることがで きかつ1個又はそれ以上の被覆剤スプレーノズルを有することができる。
製品粒子、特に、前記したごとき本発明に従ってラテックス被覆剤で被覆した製 品粒子の徐放及び放出制御特性は、得られた製品を室温(例えば、20℃)で約 1月保持した場合、改善し得ることが観察された。この放出速度の改善は粒子コ アの溶解速度(即ち、水中に貯蔵した水感受性被覆粒子の試料が水に溶解する速 度)を測定することにより測定し得る。被覆粒子を貯蔵する条件に応じて、より 短い時間又はより長い時間保持することがが可能であるか又は望ましいことも理 解されるであろう。
改善された放出速度は被覆粒子を“後加熱”(”post−heating”) することによっても得ることができる。後加熱は最終被覆帯域及び/又は被覆区 域の後の追加の流動床で行うことが好ましい。しかしなが得ることは理解される であろう。改善された放出速度は約60℃、好ましくは、約75℃の温度で約3 0分間、後加熱することにより得ることができることが認められた。後加熱に使 用されたガス(通常、空気)はエネルギーを保存するために、慣用のバッグハウ ス又はスチームヒーターを経て再循環させ得る。
この理論に拘束されるものではないが、被覆粒子のより遅い溶解速度(これも改 善された放出速度と称し得る)の達成は、被膜の適度な融合(coalesce nce)に依存する。約60℃で30分の後加熱は融合を促進するのに適当であ ると考えられる。
一般的に、或いは特に、後加熱を行う際に被覆粒子の凝集を防止するために、タ ルク又はクレー又は好ましくは炭酸カルシウム粉末のごとき物質の薄い被覆物に より被覆粒子をダスチングするか又は被覆することにより、被覆粒子を“状態調 節”剤で処理することもできる。酸性被覆剤を使用した場合、炭酸カルシウムオ ミアカルブ−(Omyacarb)UFとして知られる製品を使用することによ り特に成功しており、この製品は特に望ましいと考えられる。炭酸カルシウムを 計量しついで粒子を含有する流動床に空気を吸引する。炭酸カルシウムに使用量 は粒子も全重量の0.3〜0.5Xであることが好ましい。
本発明の別の重要な特徴は前記した方法で製造した粒状組成物である。組成物の 基体粒子は例えば被膜形成性ラテックスのごとき被覆剤で実質的に被覆されてい る。この組成物を構成する被覆粒子は粒子の母集団の全体に亘って特に狭い範囲 の被覆の厚さを有する。
かかる狭い範囲の被覆の厚さは、前記したごとく、このことによって肥料の放出 速度をより容易に制御できるため、徐放性、放出制御性肥料について特に望まし い。一方、広い範囲の被覆の厚さを有する組成物は放出速度が一定ではなく、こ のことが組成物を徐放性、放出制御性肥料としてより望ましくないものにしてい る。
被覆の厚さを完全に均一にする方法はないので、粒子の母集団の全体に亘って被 覆の厚さに若干の変動が常に存在するであろう。この変動は標準“ベル型” ( ”bel 1−shaped”)又はガウス曲線(Gaussiancurve )に基づいてモデル化し得る。標準偏差の概念を使用して粒子の母集団の全体に 亘る被覆の厚さの分布を定量化し得る。標準偏差は母集団が平均値(avera ge又は”mean”)からどの程度相違しているかの尺度である。偏差値がよ り高いことは平均値との差がより大きいことを示し、一方、偏差値がより低いこ とは平均値との差がより小さいことを示している。被覆の厚さの異なる粒子の母 集団に適用した場合、偏差値がより高いことは被覆の厚さの変動の程度がより大 きいこと、従って、厚さの均一性がより低いことを意味する。一方、偏差値がよ り低いことは被覆の厚さの変動の程度がより小さいこと、従って、厚さの均一性 がより高いことを意味する。
本発明を実施する当たって、基体粒子が通過する被覆帯域の数が多ければ多い程 、粒子の母集団の全体に亘る被覆の厚さがより均一であることが認められた。被 覆帯域の数が増大するにつれて、粒子が被覆剤スプレーと接触する確率、又は、 過剰に被覆される確率が減少すると考えられる。例えば、2個の別個の被覆帯域 を有する装置においては、モデル化曲線(modelling)は平均被覆値( averagecoati、ng)からの正規化標準偏差(normalize d 5tandard variation)が約0.71であることを示唆し ている。10個の別個の被覆帯域を有する装置においては、正規化標準偏差は約 0.32であろう。100個の別個の被覆帯域を有する装置においては、正規化 標準偏差は0.10に近ずくと考えられる。従って、本発明の方法によれば望ま しい、狭い範囲の被覆の厚さを有する組成物が得られることが判るであろう。
しかしながら、各々の別個の流動床内で多数のスプレーノズルを使用して各々の 流動床内に多数の被覆帯域を形成させた場合には、前記の被覆の厚さは若干変動 し得ることは理解されるであろう。この場合には、被覆帯域の全てが接近してい るが、恐らく、同一の数の別個の流動床での操作とは同一ではないと考えられる 。
前記したごとく、好ましい形式においては、基体粒子は尿素のごとき水感受性肥 料からなり、被覆剤は水性被膜形成ラテックスからなる。しかしながら、前記し たごとく、他の基体粒子及び被覆剤も使用し得る。前記の方法に従って十分な量 の被覆粒子を連続的に製造することができ、従って、被覆粒子は大規模な製造操 作の一部とし得る。
本発明を更に例示するために、特定の実施例を以下に示す。
実施例1−9 前記したごときかつ図面に記載されるごとき流動床装置に類似する多段流動床内 で〜連の操作を行った。被覆操作に使用した流動床は全部で直列に配列させた1 4個の流動床を有していた。最初の流動床は被覆すべき粒子の予備加熱に使用し た。次の3個の流動床は第1の多数の被覆帯域として使用し、ここで粒子に予備 被覆を施した。
予備被覆粒子を5番目の流動床で部分的に乾燥し、6番目から12番目の流動床 で強化被覆を施した。強化被覆を13番目の流動床で更に乾燥させ、強化被覆粒 子を14番目の流動床で状態調節した。状態調節を行った後、粒子を別の流動床 で冷却した。この流動床は1〜14の流動床で使用した加熱空気を再循環し得る ように、他の流動床とは別のプレナムに設置した。しかしながら、この流動床は 別のプレナムに設置する必要はなく、同一のプレナムに設置し得ることは理解さ れるであろう。
被覆される粒子は、特に言及した場合を除いて、約7〜9メツシユのほぼ球形の 尿素粒子であり、約70〜75%の臨界相対湿度を有していた。
製造された被覆粒子の品質は肥料の7日間放出率を測定することにより決定した 。TVA T日間溶解試験を行った:この試験においては、20 gの被覆粒子 の試料を100gの脱イオン水に7日間浸漬する。粒子から失われた肥料の量の 測定は、試料を3回回転させて適当な混合物を得、分析するのに十分な溶液のア リコートをピペットにより取出しついで溶液を栄養基体物質について分析するこ とにより行われる。より低い7日間放出率は使用の際の遅い放出速度の指針にな る。
徐放性、放出制御性肥料についての望ましい7日間放出率は一般的には約50% 以下であり、より好ましくは、約30%以下である。
被覆操作を数時間から数日間、連続的に行って、1時間当り、45又は90 k gの被覆粒子を製造した。被覆剤は全被覆製品の重量の約3〜10%の被覆水準 が得られるように施した。
下記の表にこの装置を使用して9回操作を行った結果を示す。使用したラテック スの種類も下記の番号で示されている。1はハロフレックス(Haloflcx ) 202を表し、2はダラシ(Daran) 5L112を表し、3はアサヒ /ダウ(Asahi/Dot) LaO2を表す。各々の操作における他のパラ メーター及び得られた製品の平均的特性も示されている。
実施例1−9で記載した装置を使用して下記の表で指示番号10−13で示され ている追加の被覆操作を行った。被覆する粒子としてほぼ球形の尿素粒子を使用 したが、13の操作では顆粒状硝酸カリウムを使用した。
本発明の種々の特定の態様を記載したが、その変法も当業者には示唆されており 、かかる変法も全て請求の範囲に包含されることは理解されるであろう。
特表千7−500079 (13) 補正書の翻訳文の提出書(特許法第184条の8)平成6年4月11日

Claims (70)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.肥料基体粒子を実質的に流動状態に保持するための多数の流動床帯域; 前記流動床帯域の少なくとも2個中に設けられた装置であって、上記流動床帯域 中の粒子上に被覆材料を被覆することにより多数の流動床被覆帯域を提供するた めの装置;第1流動床被覆帯域に肥料基体粒子を連続的に供給するための装置; 前記肥料基体粒子を第1流動床被覆帯域から第2流動床被覆帯域に移動させるた めの装置;及び 第2流動床被覆帯域から基体粒子を連続的に取出す装置;からなる、肥料基体粒 子を連続的に被覆するための装置。
  2. 2.5個又はそれ以上の流動床被覆帯域を有する、請求の範囲1に記載の装置。
  3. 3.10個又はそれ以上の流動床被覆帯域を有する、請求の範囲2に記載の装置 。
  4. 4.前記粒子は加圧ガス流によって実質的に流動状態に保持する、請求の範囲1 に記載の装置。
  5. 5.前記ガスは空気である、請求の範囲4に記載の装置。
  6. 6.前記ガスは窒素である、請求の範囲4に記載の装置。
  7. 7.前記ガスは二酸化炭素である、請求の範囲4に記載の装置。
  8. 8.前記多数の流動床被覆帯域の最初の被覆帯域のガスの相対湿度を水感受性粒 子の臨界相対湿度以下に保持するための装置を更に有する、請求の範囲1に記載 の装置。
  9. 9.前記多数の流動床被覆帯域の各々は別個の流動床である、請求の範囲1に記 載の装置。
  10. 10.基体粒子の前記第2流動床被覆帯域から第1流動床被覆帯域への逆方向の 移動を実質的に防止するための装置を更に有する、請求の範囲1に記載の装置。
  11. 11.前記噴霧装置はスプレーノズルからなる、請求の範囲1に記載の装置。
  12. 12.流動床被覆帯域の各々は多数のスプレーノズルを有する、請求の範囲11 に記載の装置。
  13. 13.前記流動床被覆帯域は高ガス速度領域と低ガス速度領域とを有する、請求 の範囲4に記載の装置。
  14. 14.前記噴霧装置は上記高ガス速度領域に設けられている、請求の範囲13に 記載の装置。
  15. 15.前記高ガス速度領域は各流動床を通過する中央縦方向領域でありかつ前記 高ガス速度領域の両側の縦方向低ガス速度領域の間にある、請求の範囲13に記 載の装置。
  16. 16.前記移動装置は第1流動床の上方部分にある上方開口と、後続の流動床の 下方部分にある下方開口とを有する導管からなり、粒子を前記第1流動床から、 前記上方開口を経て前記導管に導入し、そして、前記下方開口を経て前記導管か ら排出させる、請求の範囲1に記載の装置。
  17. 17.前記導管に調整バッフルを前記上方開口の位置に取付け、前記第1流動床 の床高を調節する、請求の範囲16に記載の装置。
  18. 18.前記導管は、第1及び第2流動床の間での逆流を防止するために、その底 部端部の開放面積が制限されておりかつ前記上方開口の上方まで伸長している、 請求の範囲16に記載の装置。
  19. 19.水感受性肥料基体粒子を加圧ガス流により実質的に流動状態に保持するた めの多数の流動床帯域; 前記流動床帯域の少なくとも2個中に設けられた装置であって、上記流動床帯域 中の粒子上に被覆材料を被覆することにより多数の流動床被覆帯域を提供するた めの装置;第1流動床被覆帯域の相対湿度を肥料基体粒子の臨界相対湿度以下に 保持するための装置; 第1流動床被覆帯域に肥料基体粒子を連続的に供給するための装置; 前記粒子を第1流動床被覆帯域から第2流動床被覆帯域に移動させるための装置 ;及び 第2流動床被覆帯域から基体粒子を連続的に取出す装置;からなる、水感受性肥 料基体粒子を連続的に被覆するための装置。
  20. 20.基体粒子の前記第2流動床被覆帯域から第1流動床被覆帯域への逆方向の 移動を実質的に防止するための装置を更に有する、請求の範囲19に記載の装置 。
  21. 21.肥料基体粒子を実質的に流動状態に保持するための多数の流動床帯域を設 け; 前記流動床帯域の少なくとも2個中に設けられた装置であって、上記流動床帯域 中の粒子上に被覆材料を被覆することにより多数の流動床被覆帯域を提供するた めの装置を設け;第1流動床被覆帯域に基体粒子を連続的に供給し;前記肥料基 体粒子を第1流動床被覆帯域から第2流動床被覆帯域に移動させ;そして 第2流動床被覆帯域から基体粒子を連続的に取出す;ことからなる、肥料基体粒 子の連続的被覆方法。
  22. 22.5個又はそれ以上の流動床被覆帯域を設ける、請求の範囲21に記載の方 法。
  23. 23.10個又はそれ以上の流動床被覆帯域を設ける、請求の範囲22に記載の 方法。
  24. 24.前記粒子は加圧ガス流によって実質的に流動状態に保持する、請求の範囲 23に記載の方法。
  25. 25.前記ガスは空気である、請求の範囲24に記載の方法。
  26. 26.前記流動床被覆帯域の最初の被覆帯域中のガスの相対湿度を水感受性基体 粒子の臨界相対湿度以下に保持するための乾燥装置を更に設ける、請求の範囲2 1に記載の方法。
  27. 27.前記多数の流動床被覆帯域の各々は別個の流動床である、請求の範囲21 に記載の方法。
  28. 28.前記噴霧装置はスプレーノズルからなる、請求の範囲21に記載の方法。
  29. 29.前記流動床被覆帯域の少なくとも一つは高ガス速度領域と低ガス速度領域 とを有する、請求の範囲24に記載の方法。
  30. 30.基体粒子に、該粒子が前記高ガス速度領域に滞留している間に噴霧する、 請求の範囲29に記載の方法。
  31. 31.前記高ガス速度領域は各流動床を通過する中央縦方向領域でありかつ前記 高空気速度領域の両側の縦方向低空気速度領域の間にある、請求の範囲30に記 載の方法。
  32. 32.前記移動装置は第1流動床の上方部分にある上方開口と後続の流動床の下 方部分にある下方開口とを有する導管からなり、粒子を前記第1流動床から、前 記上方開口を経て前記導管に導入し、そして、前記下方開口を経て前記導管から 排出させる、請求の範囲21に記載の方法。
  33. 33.前記導管に調整バッフルを前記上方開口の位置に取付け、前記第1流動床 の床高を調節する、請求の範囲32に記載の方法。
  34. 34.更に、前記基体粒子を、この粒子を前記第1流動床被覆帯域に供給する前 に予熱する、請求の範囲21に記載の方法。
  35. 35.更に、前記基体粒子を被覆後に加熱して、強化された被膜の形成を促進す る、請求の範囲21に記載の方法。
  36. 36.更に、前記粒子を被覆後に冷却する、請求の範囲21に記載の方法。
  37. 37.更に、前記粒子を被覆後、状態調節剤で処理する、請求の範囲21に記載 の方法。
  38. 38.基体粒子として同一の又は異なる肥料を含有する材料を前記第2被覆帯域 中の粒子に施す、請求の範囲21に記載の方法。
  39. 39.水感受性肥料基体粒子を加圧ガス流により実質的に流動状態に保持するた めの多数の流動床帯域を設け;前記流動床帯域の少なくとも2個中に設けられた 装置であって、上記流動床帯域中の粒子上に被覆材料を被覆することにより多数 の流動床被覆帯域を提供するための装置を設け;第1流動床被覆帯域の相対湿度 を肥料基体粒子の臨界相対湿度以下に保持するための装置を設け; 第1流動床被覆帯域に肥料基体粒子を連続的に供給し;前記肥料基体粒子を第1 流動床被覆帯域から第2流動床被覆帯域に移動させ;そして 第2流動床被覆帯域から基体粒子を連続的に取出す;ことからなる、水感受性肥 料基体粒子の連続的被覆方法。
  40. 40.前記粒子を前記流動床被覆帯域に連続して供給し、そして、上記被覆帯域 において被覆材料の予備被覆を基体粒子上に被覆して予備被覆粒子を提供する、 請求の範囲39に記載の方法。
  41. 41.前記肥料は尿素である、請求の範囲40に記載の方法。
  42. 42.前記尿素は0.1〜2.0重量%のリグノスルホネート又はホルムアルデ ヒドを含有する、請求の範囲41に記載の方法。
  43. 43.前記肥料基体は塩化カリウム、炭酸カリウム、硝酸カリウム、硫酸カリウ ム及び他の水溶性カリウム塩からなる群から選ばれる、請求の範囲40に記載の 方法。
  44. 44.前記肥料は硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム及び他の水溶性アンモニ ウム塩からなる群から選ばれる、請求の範囲40に記載の方法。
  45. 45.前記肥料はNPK肥料である、請求の範囲40に記載の方法。
  46. 46.前記肥料は燐酸ジアンモニウム、燐酸モノアンモニウム、スーパーホスフ ェート、トリプルスーパーホスフェート及び燐酸カリウムからなる群から選ばれ る、請求の範囲40に記載の方法。
  47. 47.前記被覆材料は水性被膜形成性ラテックスである、請求の範囲40に記載 の方法。
  48. 48.前記被覆材料は有機溶剤中に担持されている、請求の範囲40に記載の方 法。
  49. 49.前記被覆材料は溶融液体である、請求の範囲38に記載の方法。
  50. 50.前記被覆材料は粒子表面上での2種の又はそれ以上の反応剤の反応により 形成させる、請求の範囲40に記載の方法。
  51. 51.前記被覆材料はポリオールとイソシアネートとの反応により形成させる、 請求の範囲50に記載の方法。
  52. 52.前記予備被覆粒子を第2の、多数の流動床被覆帯域を連続的に通過させ、 上記第2の、多数の流動床被覆帯域内で前記ラテックスの追加の被覆を施して強 化被覆粒子を提供する、請求の範囲40に記載の方法。
  53. 53.第2の、多数の流動床被覆帯域内の温度は、第1の、多数の流動床被覆帯 域内の温度より低い、請求の範囲52に記載の方法。
  54. 54.各々の被覆帯域は別個の流動床である、請求の範囲52に記載の方法。
  55. 55.前記予備被覆粒子を前記第2の、多数の流動床被覆帯域に供給する前に少 なくとも1個の乾燥帯域を通過させて、前記予備被覆粒子から水を除去する、請 求の範囲52に記載の方法。
  56. 56.更に、前記予備被覆粒子又は強化被覆粒子をタルク、クレー又は炭酸カル シウム粉末で被覆することにより状態調節する、請求の範囲52に記載の方法。
  57. 57.被覆粒子を含有する流動床に添加することにより、該粒子に炭酸カルシウ ムを被覆する、請求の範囲56に記載の方法。
  58. 58.被覆粒子を全粒子の重量の0.3〜0.5%の炭酸カルシウムで被覆する ことにより該粒子を状態調節する、請求の範囲56に記載の方法。
  59. 59.更に、前記予備被覆粒子又は前記強化被覆粒子を1個又は多数の流動床帯 域で少なくとも約60℃の温度で少なくとも約30分間加熱して、より遅い溶解 速度を有する被覆粒子を提供する、請求の範囲56に記載の方法。
  60. 60.(a)肥料基体粒子を実質的に流動状態に保持するための多数の流動床帯 域を設け、(b)前記流動床帯域の少なくとも2個中に設けられた装置であって 、上記流動床帯域中の粒子上に被覆材料を被覆することにより多数の流動床被覆 帯域を提供するための装置を設け、(c)第1流動床被覆帯域に基体粒子を連続 的に供給し、(d)前記肥料基体粒子を第1流動床被覆帯域から第2流動床被覆 帯域に移動させ、そして(e)第2流動床被覆帯域から基体粒子を連続的に取出 すことにより、被覆材料により実質的に被覆された肥料基体粒子を含有する粒状 肥料組成物。
  61. 61.被覆材料は肥料基体粒子上で融合させた水性被膜形成性ラテックスである 、請求の範囲60に記載の肥料組成物。
  62. 62.前記融合被膜は被覆粒子の約1〜約12重量%である、請求の範囲61に 記載の肥料組成物。
  63. 63.前記融合被膜は被覆粒子の約3〜約8重量%である、請求の範囲61に記 載の肥料組成物。
  64. 64.前記被覆材料は基体粒子表面上で固化させた溶融液体である、請求の範囲 60に記載の肥料組成物。
  65. 65.前記被覆材料は基体粒子表面上で硬化させた有機樹脂である、請求の範囲 60に記載の肥料組成物。
  66. 66.前記被覆材料は基体粒子表面上での2種又はそれ以上の反応剤の反応によ り形成させる、請求の範囲60に記載の肥料組成物。
  67. 67.前記被覆材料はポリオールとイソシアネートとの反応により形成させる、 請求の範囲66に記載の肥料組成物。
  68. 68.肥料基体は水溶性肥料粒子を包含する、請求の範囲60に記載の肥料組成 物。
  69. 69.被覆された粒子の50%以上が、平均被覆重量から50%以下の被覆重量 変化を有する、請求の範囲60に記載の肥料組成物。
  70. 70.被覆された粒子の90%以上が、平均被覆重量から50%以下の被覆重量 変化を有する、請求の範囲60に記載の肥料組成物。
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