JPH0749976Y2 - パチンコ機の役物 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案はパチンコ機の遊技盤面に装着される役物に関
する。

［従来の技術］ 従来のパチンコ機では入賞球を受入れる入賞口を備えた
役物と、遊技球の転落態様を変化させるための風車回転
体とがそれぞれ遊技盤面の特定位置に個別にビス止めさ
れていた。

［考案が解決しようとする課題］ 従って、入賞口を備えた役物と風車回転体とを各パチン
コ機台毎に位置合わせして遊技盤面に別個に取付けるた
めの取付作業が煩雑となる問題点があった。

本考案は上記問題点を解消して風車回転体の機能を高め
ることを課題とするものである。

（課題を解決するための手段） 本考案のパチンコ機の役物は、遊技盤面に取付けられる
ベース板には入賞口が開口された球受け体を設けるとと
もに、この球受け体の上方には、前記入賞口への遊技球
の落入確率に影響を与えるような位置で前記入賞口の近
傍に配設され、前記ベース板に遊転可能に軸支された風
車回転体を設け、前記入賞口の上方にはこの入賞口への
遊技球の落入確率に影響を与える複数本の釘の設置が可
能な釘設置用の球通路を、前記ベース板の一部を切欠い
た状態で形成した構成を有する。

（作用） 上記した構成を有するパチンコ機の役物において、ベー
ス板を遊技盤面に取付けることによって入賞口と風車回
転体とが遊技盤面の前側に設置される。入賞口の上方の
釘設置用の球通路に転落して風車回転体に衝突した遊技
球は風車回転体によって入賞口の上方で転落方向を変向
させられて転落し、入賞口に落入し易い転落経路や入賞
口に落入し難い転落経路に入賞口の近傍で振り分けられ
る。

［実施例］ 次に、本考案の一実施例を図面にしたがって説明する。

パチンコ機の遊技盤面Ｕに取付けられた役物Ａにおい
て、半透明の合成樹脂材で成形されたベース板１の下部
には下方に向って幅が漸減する入賞口取付部1aが形成さ
れるとともに、ベース板の左上部及び右上部には入賞口
取付部1aの上端の左右両端部に連接されて円弧状の端縁
とほぼく形状の端縁とが連接された左右１対の風車取付
部1b,1bが左右対称状に形成されている。

ベース板１の入賞口取付部1aの下端付近の中央部には入
賞球が通過する通過口２が開口されるとともに、入賞口
取付部1aの裏面には断面が円弧状に湾曲されて通過口２
の下縁に連接された上方開放の案内樋３が後方へ水平状
に突出形成され、この案内樋３上には入賞球を役物Ａ外
へ送出する入賞球送出路3aが形成されている。

入賞口取付部1aの裏面には案内樋３の上方に配設されて
通過口２の左右両側縁の上端部にそれぞれ連接された左
右の取付片7,7が後方へ突出形成され、片側の取付片７
の後端部には内方へ突出された掛止爪7aが形成されてい
る。

ベース板１の前面の下端中央部には縦断面がＵ形状に形
成された樋部8aと、この樋部8aの前端に連設されて垂直
板状に形成された前板8bとを有し、上方及び後方開放の
球受け体８が通過口２に対向して取着され、この球受け
体８の上端には入賞球を受入れるために開口された入賞
口９が形成されるとともに、球受け体８内の上端には後
部が両取付片７間に挟持されて掛止爪7aによって掛止さ
れた近接スイッチ15の前部が、入賞口９内へ落入した入
賞球の通過を検出するために挿入され、近接スイッチ15
の前部には入賞球が通過する検出口15aが開設されてい
る。

両風車取付部1bの中央部にそれぞれ水平状に突出形成さ
れた左右の軸受部10には支軸11,11がそれぞれ水平状に
貫挿され、この両支軸11の前端には入賞口９内への遊技
球Ｂの落入確率に影響を与えるように入賞口９の左右斜
め上方で入賞口９の近傍にそれぞれ配置されて遊技球Ｂ
に衝突されて回転する左右１対の等形状の風車回転体12
がそれぞれ遊転可能に嵌装されている。両風車回転体12
は円盤状の基部12aと、基部12aの前面中心部に突設され
て支軸11が遊挿された軸部12bと、基部12aの半径方向に
沿って基部12aの前面にそれぞれ突設されて90°の回転
対称位置に配設された４つの羽根部12c〜12cとをそれぞ
れ備えている。両風車回転体12間には入賞口９の上方に
配設され、入賞口９への遊技球の落入確率に影響を与え
る複数本の釘の設置が可能な釘設置用の球通路13が、ベ
ース板１の上部の中央部付近を切欠いた状態で形成され
ている。

第４図（Ａ）に示すように、例えば両風車回転体12間の
球通路13内の５本の釘と、右側の風車回転体12の上方に
配設されて風車回転体12に向って下傾する方向へ斜めに
配列された釘列Ｄとが全て直立状に植立されている場合
には右側の風車回転体12は、球通路13の右上端の釘K1と
釘列Ｄの下端の釘K2との間を通ってこの風車回転体12に
衝突した遊技球Ｂや、球通路13の右上端の釘K1と中央部
の釘K3との間を通ってこの風車回転体12に衝突した遊技
球Ｂによって左回り方向及び右回り方向へ回転し、この
場合には入賞口９への入球確率が低くなる。また、第４
図（Ｂ）に示すように、球通路13の中央部の釘K3が左上
方へ若干傾斜し、右下端の釘K4が右上方へ若干傾斜し、
釘列Ｄの各釘が全て左下方へ若干傾斜した姿勢にそれぞ
れ調整した場合には釘列Ｄの上方から高速度で落下して
釘列Ｄに衝突した遊技球Ｂは右側の風車回転体12に衝突
してこの風車回転体12を左回り方向へ一方的に回転させ
て入賞口９内に落入し、この場合には入賞口９への入球
確率が高くなる。風車回転体12に衝突する遊技球Ｂの転
落速度や転落方向や転落位置等によって風車回転体12の
回転速度や回転方向が変化し、また遊技球Ｂと風車回転
体12との衝突態様によって遊技球Ｂの転落態様が変化し
て入賞口９への遊技球の落入の可否が規定される。

なお、左右の風車回転体12の形状や寸法等を相異させて
もよい。

次に、上記した構成をもつ実施例の作用と効果を説明す
る。

本例では、遊技盤面Ｕに取付けられるベース板１には入
賞口９が開口された球受け体８を結合するとともに、こ
の球受け体８の斜め上方には、入賞口９への遊技球の落
入確率に影響を与えるような位置で入賞口９の近傍にそ
れぞれ配設され、ベース板１に遊転可能に軸支された１
対の風車回転体12を設置し、入賞口９の上方には入賞口
９への落入確率に影響を与える複数本の釘の設置が可能
な釘設置用の球通路13を、ベース板１の一部を切欠いた
状態で形成してある。

このため、風車回転体12と、入賞口９を有する球受け体
８とを位置合わせして遊技盤面Ｕに別個に取付ける取付
け作業および位置合わせ作業が不要となる。

また、球通路13およびその両側に転落した遊技球が風車
回転体12に衝突する位置や風車回転体12に当ってはね返
る方向によって遊技球が入賞口９に入賞し易い転落経路
若しくは入賞口９に入賞し難い転落経路に振り分けら
れ、両風車回転体12の設置状態によって入賞口９への入
賞の成否が大きく影響されるので、遊技球が入賞口９に
落入する難易度を両風車回転体12の位置や大きさ等を変
えることによって役物自体で容易に設定することがで
き、入賞口９への入賞確率を遊技盤の組立て前に部品の
段階で設定することができる。

また、ベース板１の一部を切欠いて形成した釘設置用の
球通路13に複数本の釘を設置することができるので、両
風車回転体12と釘との相互間の干渉態様によって入賞口
９への入賞の難易度を微妙に設定することができるとと
もに、入賞口９への入賞経路を入賞口９の近傍で複雑化
してゲームの興趣を高めることができる。

（考案の効果） 本考案によれば、風車回転体と、入賞口を有する球受け
体とを位置合わせして遊技盤面に別個に取付ける取付け
作業および位置合わせ作業が不要となる。

また、球通路に転落した遊技球が風車回転体に衝突する
位置や風車回転体に当ってはね返る方向によって遊技球
が入賞口に入賞し易い転落経路若しくは入賞口に入賞し
難い転落経路に振り分けられ、風車回転体の設置状態に
よって入賞口への入賞の成否が大きく影響されるので、
遊技球が入賞口に落入する難易度を風車回転体の位置や
大きさ等を変えることによって役物自体で容易に設定す
ることができ、入賞口への入賞確率を遊技盤の組立て前
に部品の段階で設定することができる。

また、ベース板の一部を切欠いて形成した球通路に複数
本の釘を設置することができるので、風車回転体と釘と
の相互間の干渉態様によって入賞口への入賞の難易度を
微妙に設定することができるとともに、入賞口への入賞
経路を入賞口の近傍で複雑化してゲームの興趣を高める
ことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は役物の
正面図、第２図は第１図のX1−X1線断面図、第３図は第
１図のX2−X2線断面図、第４図（Ａ）（Ｂ）はそれぞれ
役物付近における遊技球の転落態様を説明する役物の平
面図である。 １…ベース板 ８…球受け体 ９…入賞口 12…風車回転体 Ａ…役物 Ｕ…遊技盤面 Ｂ…遊技球

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】遊技盤面に取付けられるベース板には入賞
   口が開口された球受け体を設けるとともに、この球受け
   体の上方には、前記入賞口への遊技球の落入確率に影響
   を与えるような位置で前記入賞口の近傍にそれぞれ配設
   され、前記ベース板に遊転可能に軸支された風車回転体
   を設け、前記入賞口の上方にはこの入賞口への遊技球の
   落入確率に影響を与える複数本の釘の設置が可能な釘設
   置用の球通路を、前記ベース板の一部を切欠いた状態で
   形成したことを特徴とするパチンコ機の役物。