JPH0749114Y2 - ベルト駆動装置のベルトガイド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はベルト駆動装置のベルトをガイドするベルトガ
イドに関する。

（従来技術） 従来は第４図に示すように、プーリ近傍位置であって、
相対向するベルト６部分のそれぞれ背面側に別々にベル
トガイド21が設けられている。また第５図のようにベル
トガイド21とプーリ１外周端との間はベルト６が通過で
きない程度に狭くなっている。このようなベルトガイド
では、製造コストが高くつく。またベルト交換時にはベ
ルトガイド21を取り外さなければならない。先行技術と
して実開昭63-28322号がある。

（考案の目的） 本考案の目的は、低コストでベルト交換作業が容易なベ
ルト駆動装置のベルトガイドを提供することである。

（目的を達成するための技術的手段） 本考案は、ベルト駆動装置のプーリー近傍に配置される
ベルトガイドにおいて、相対向するベルト部分のそれぞ
れの背面をガイドする１対のガイド部と、両ガイド部を
一体に連結する連結部とを、全体として概ねコの字形の
１本のロッドにより一体形成し、各ガイド部の連結部側
とは反対側の端部にそれぞれ取付部を形成して、該取付
部を固定部材に固定し、連結部によりベルト部分の側面
を固定部材とは反対側からガイドするようにしている。

ベルト交換作業を容易にするために、ガイド部とプーリ
外周端との間に、ベルト挿入可能な隙間を形成し、連結
部とプーリとの間にベルト挿入可能な隙間を保つよう
に、連結部を屈曲している。

（作用） １本のロッドを折り曲げ加工することにより、２カ所の
ベルト部分をガイドできるベルトガイドを製造できる。

ベルト交換時には、ベルトを連結部の中間屈曲部分から
挿入し、両プーリーに掛けわたす。

（実施例） 第１図は本考案を適用したベルトガイドを備えたベルト
駆動装置であり、駆動側プーリ１の前方に間隔を隔てて
被駆動側プーリ４が配置され、駆動側プーリ１は駆動軸
２に固着され、被駆動側プーリ４は被駆動軸５に固着さ
れ、両プーリ１、４にはＶベルト６が掛けわたされてい
る。

駆動側プーリ１の前側近傍部分に本考案によるベルトガ
イド10が配置されている。ベルトガイド10は第２図に示
すように１対の互いに平行なガイド部12と、両ガイド部
12を一体に連結する連結部11とを有すると共に、各ガイ
ド部12の先端部に概ね環状の取付ボス部13を有してお
り、上記各部分11、12、13は、断面形状が円形の１本の
ロッド部材から折り曲げ加工により一体物として形成さ
れている。

各ガイド部12は第１図に示すように、駆動側プーリ近傍
の相対向するベルト６部分の背面にそれぞれ対向するよ
うに位置し、ガイド部12と駆動側プーリ外周端との間に
はベルト挿入可能な隙間d1を形成している。

取付ボス部13はベルトカバーあるいは作業機本体等にボ
ルト15により固定されている。

連結部11は前方へと台形状に折れ曲った形状となってお
り、連結部11と駆動側プーリ外周端との間には、ベルト
挿入可能な隙間d2を形成している。

ベルト駆動中は、各ガイド部12により各ベルト６部分の
背面をガイドし、また連結部11によってもベルト６の横
振れ等をガイドする。

ベルト交換時にベルト６を挿入する際には、仮想線で示
すように連結部11と駆動側プーリ１との隙間d2からベル
トガイド10内に挿入し、そしてガイド部12と駆動側プー
リ１との隙間d1から駆動側プーリ１に掛ける。

（別の実施例） 第３図は連結部11の形状を、前方に突出するように
「く」の字に屈曲した例である。その他の構造は第２図
等の実施例１と同じであり、同じ部品には同じ番号を付
している。

（考案の効果） 以上説明したように本考案は、ベルト駆動装置のプーリ
ー近傍に配置されるベルトガイドにおいて： （１）相対向するベルト部分のそれぞれの背面をガイド
する１対のガイド部と、両ガイド部を一体に連結する連
結部とを、１本のロッドにより一体形成していることに
より、従来第４図のような分離構造に比べて、ベルトガ
イドの製造が容易であり、製造コストを低減できる。

（２）１対のガイド部と、両ガイド部を連結する連結部
とを、全体として概ねコの字形の１本のロッドにより一
体形成し、各ガイド部の連結部側とは反対側の端部にそ
れぞれ取付部を形成して、該取付部を固定部材に固定
し、連結部によりベルト部分の側面を固定部材とは反対
側からガイドするようにしているので、連結部はベルト
の横揺れ規制ガイドとして役目を果し、これによりベル
トの横揺れを阻止できる。

（３）１対のガイド部と、連結部とを、全体として概ね
コの字形の１本のロッドにより一体形成し、各ガイド部
の連結部側とは反対側の端部を固定部材に固定している
ので、ガイド部の取付け強度が向上する。

（４）ガイド部とプーリ外周端との間にベルト挿入可能
な隙間を形成し、また連結部とプーリとの間にベルト挿
入可能な隙間を保つように、連結部を屈曲することによ
り、ベルトガイドを外すことなくベルト交換が行なえ、
ベルト交換作業の能率が上がる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のベルトガイドを備えたベルト駆動装置
の側面図、第２図はベルトガイドのみの斜視図、第３図
はベルトガイドの変形例を示す斜視図、第４図は従来例
の側面図、第５図は第４図のＶ−Ｖ断面図である。１…
…駆動側プーリ、４……被駆動側プーリ、６……ベル
ト、10……ベルトガイド、11……連結部、12……ガイド
部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ベルト駆動装置のプーリー近傍に配置され
   るベルトガイドにおいて、相対向するベルト部分のそれ
   ぞれの背面をガイドする１対のガイド部と、両ガイド部
   を一体に連結する連結部とを、全体として概ねコの字形
   の１本のロッドにより一体形成し、各ガイド部の連結部
   側とは反対側の端部にそれぞれ取付部を形成して、該取
   付部を固定部材に固定し、連結部によりベルト部分の側
   面を固定部材とは反対側からガイドするようにしたこと
   を特徴とするベルト駆動装置のベルトガイド。
2. 【請求項２】ガイド部とプーリ外周端との間にベルト挿
   入可能な隙間を形成し、また連結部とプーリとの間にベ
   ルト挿入可能な隙間を保つように、連結部を屈曲した請
   求項１記載のベルト駆動装置のベルトガイド。