JPH07395Y2

JPH07395Y2 - ゴムクロ−ラ

Info

Publication number: JPH07395Y2
Application number: JP1987073181U
Authority: JP
Inventors: 潤一鈴木
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1987-05-15
Filing date: 1987-05-15
Publication date: 1995-01-11
Anticipated expiration: 2002-05-15
Also published as: JPS63180483U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、無端帯状のゴム製クローラシューに、その長
手方向に並べた状態で芯金基部を埋設し、案内輪が突出
端面を転動する左右一対のガイド部を、前記クローラシ
ューの内周面から突出する状態で前記芯金基部夫々に一
体連設したゴムクローラに関する。

〔従来の技術〕

従来、この種のゴムクローラでは、第５図に示すよう
に、前記芯金基部（２）夫々をクローラシュー（１）の
幅方向に一直線状に形成するとともに、前記芯金基部
（２）夫々において前記左右のガイド部（３），（４）
を芯金基部（２）の側辺に対して互いに逆方向のクロー
ラシュー（１）の長手方向に突出させて、前記ガイド部
（３），（４）をほぼ千鳥に配置していた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

この従来のゴムクローラでは、前記芯金基部（２）夫々
における左右のガイド部（３），（４）を、それらにク
ローラシュー（１）の長手方向で相隣る隣接ガイド部
（３），（４）の端部に近くにまで前後に大きく突出さ
せると、クローラシュー（１）の回動部分で隣接ガイド
部（３），（４）同士が近づき過ぎて相互干渉する。こ
れを回避するため、芯金基部（２）に対するガイド部
（３），（４）のオーバーハング量には自ずと限界があ
る。

それ故に、隣接する芯金基部（２），（２）のうち、一
方の芯金基部（２）の後方に突出するガイド部（４）と
他方の芯金基部（２）の前方に突出するガイド部（３）
との間に間隙（ｌ）が発生することは免れず、その結
果、ガイド部（３），（４）の突出端面を転動する案内
輪が前記の間隙に落ち込むため、機体上下振動の発生原
因となっていた。

本考案の目的は、前記芯金基部の合理的な改造により、
この芯金基部を頑丈に構成しながらも走行に伴う激しい
機体の上下振動を効果的に抑制することができるように
する点にある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案のゴムクローラは、無端帯状のゴム製クローラシ
ューに、その長手方向に並べた状態で芯金基部を埋設
し、案内輪が突出端面を転動する左右一対のガイド部
を、前記クローラシューの内周面から突出する状態で前
記芯金基部夫々に一体連設したゴムクローラであって、
各芯金基部の前記左右のガイド部を、クローラシューの
長手方向において互に相反する方向で、かつ、芯金基部
の前後幅方向での一方の縁から突出させるとともに、芯
金基部の他方の縁よりも芯金基部の前後幅方向での内方
側に位置する状態で配置した点にあり、それによる作用
・効果は次の通りである。

〔作用〕

芯金基部夫々において左右のガイド部をクローラシュー
の長手方向において一方の縁が芯金基部の一方の縁より
も外方に位置する状態で、且つ、他方の縁が芯金基部の
他方の縁よりも内方に位置する状態で相反する方向に突
出させて位相が相違する千鳥配置にしてあるから、相隣
るガイド部どうしの間隔は必要な範囲に維持しながら
も、クローラシューの幅方向視において、隣接芯金基部
におけるガイド部の端部同士を重合又は近接位置させる
ことができる。

〔考案の効果〕

その結果、案内輪を落ち込みのない又は落ち込み量の少
ない状態で転動案内することができるから、機体の激し
い上下振動を十分に抑制して運転疲労を少なくすること
ができる。しかも、ガイド部を芯金基部から一体連設し
てあるから、例えば、ガイド部を芯金基部に対して互い
に逆方向に突出する状態でボルト止めする場合に比し
て、この芯金基部を頑丈にかつ簡素に構成することがで
き、前述の振動抑制効果を強度面及び製作面で有利に達
成することができた。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図ないし第３図は、建機等の各種作業車に使用可能
なゴムクローラを示し、これは無端帯状に形成すると共
に外周にラグ（1a）を備えさせたゴム製のクローラシュ
ー（１）に、その長手方向に並べた状態で芯金の基部
（２）を埋設するとともに、左右一対のガイド部
（３），（４）を、クローラシュー（１）の内周面（1
b）から突出する状態で芯金基部（２）夫々に一体連設
して、前記ガイド部（３），（４）の突出端面（3a），
（4a）を案内輪（５）の転動面に構成してある。

前記芯金基部（２）夫々を前記左右のガイド部（３），
（４）の間で前後方向にクランク状に屈曲形成して、前
記芯金基部（２）夫々において前記左右のガイド部
（３），（４）をクローラシュー（１）の長手方向にお
いて相反する方向に突出させて千鳥状に、且つ、相反す
る突出方向先端側の前縁（3b），（4b）が芯金基部
（２）の前後幅方向での一方の縁（2a）よりも互に遠ざ
かるように位置する状態で、後端側の後縁（3c），（4
c）が芯金基部（２）の前後幅方向での他方の縁（2a）
よりも前後幅方向での内方側に位置する状態で配置し、
もって、前記ガイド部（３），（４）を、クローラシュ
ー（１）の幅方向視、つまり、側面視において隣接芯金
基部（２），（２）におけるガイド部（３），（４）の
端部同士が所定寸法（Ｌ）で重合するような千鳥配置に
構成してある。

前記芯金基部（２）及び左右のガイド部（３），（４）
は鋳造により一体的に成形されている。

また、駆動スプロケットに対する略半円柱形状の係合部
（６）を、左右ガイド部（３），（４）にわたる状態で
芯金基部（２）に一体連設するとともに、前記駆動スプ
ロケットの山部を入り込ませるための凹部（７）を、係
合部（６）間に位置させてクローラシュー（１）に形成
してある。

更に、前記左右一対のガイド部（３），（４）は、前記
凹部（７）の左右側縁部からクローラシュー（１）の幅
方向外方に少し離した状態で芯金基部（２）に一体連設
されている。

〔別実施例〕

上述実施例では、左右のガイド部（３），（４）を、前
記凹部（７）の左右側縁部からクローラシュー（１）の
幅方向外方に少し離した状態で芯金基部（２）に一体連
設したが、第４図に示すように、前記左右のガイド部
（３），（４）を、前記凹部（７）の左右側縁部と面一
又はほぼ面一に位置する状態で芯金基部（２）に一体連
設してもよい。

また、前記芯金基部（２）の屈曲形状は、前記ガイド部
（３），（４）を千鳥配置できる範囲で種々変更可能で
ある。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利
にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付図
面の構造に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案の実施例を示し、第１図は
ゴムクローラの部分平面図、第２図は第１図のII-II線
断面図、第３図は第１図のIII-III線断面図である。ま
た、第４図は別の実施例を示すゴムクローラの部分平面
図であり、第５図は従来のゴムクローラを示す部分平面
図である。（１）……クローラシュー、（２）……芯金基部、（2
a）……縁、（３），（４）……ガイド部、（５）……
案内輪。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】無端帯状のゴム製クローラシュー（１）
に、その長手方向に並べた状態で芯金基部（２）を埋設
し、案内輪（５）が突出端面を転動する左右一対のガイ
ド部（３），（４）を、前記クローラシュー（１）の内
周面から突出する状態で前記芯金基部（２）夫々に一体
連設したゴムクローラであって、各芯金基部（２）の前
記左右のガイド部（３），（４）を、クローラシュー
（１）の長手方向において互に相反する方向で、かつ、
芯金基部（２）の前後幅方向での一方の縁（2a）から突
出させるとともに、芯金基部（２）の他方の縁（2a）よ
りも芯金基部（２）の前後幅方向での内方側に位置する
状態で配置してあるゴムクローラ。