JPH0743701Y2 - 液晶パネルのラビング材 - Google Patents

液晶パネルのラビング材

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JPH0743701Y2
JPH0743701Y2 JP10710891U JP10710891U JPH0743701Y2 JP H0743701 Y2 JPH0743701 Y2 JP H0743701Y2 JP 10710891 U JP10710891 U JP 10710891U JP 10710891 U JP10710891 U JP 10710891U JP H0743701 Y2 JPH0743701 Y2 JP H0743701Y2
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JP
Japan
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pile
rubbing
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rubbing material
thickness
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JP10710891U
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JPH0555129U (ja
Inventor
健一郎 塩澤
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千代田株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、液晶表示板のガラスパ
ネルを背向するためのラビング材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示板のガラスパネルは、片面を鏡
面研磨したのち、研磨面を一定方向に背向せしめるた
め、ラビングを行うのが一般的である。(これはガラス
パネルの表面が研磨によってランダムに背向されている
のを一方向に背向し直さすための工程である。)具体的
には、鏡面研磨したガラスパネルの表面に背向剤を塗布
(樹脂膜形成など)し、この表面にラビング材を強く擦
りつけながら一方向に回転さすことにより、その摩擦熱
を利用してパネル表面のラビングを行っている。
【0003】従来よりラビング材としては、パイルなど
の繊維が直立したパイル織編物や電気埴毛布が使用され
ているが、パイル織編物はパイル密度が粗くラビング効
果が不充分なため、パイル密度の高い電気埴毛布がその
主流となっている。
【0004】図2に示す如く電気埴毛布からなるラビン
グ材10は、基布11にパイル(繊維)12を埴毛することで
形成され、このパイル状のラビング材10を金属製の芯材
13に巻き付けてロール状に形成している。そしてラビン
グは図3に示す如く、ロール状物をパネル14に押し付け
回転せしめることにより、摩擦とそれによって生じる摩
擦熱で背向が行われる。したがってラビング材10は、パ
ネル14に接触するパイル12の本数が多く、パネル14に接
触するパイル12の部分(長さ)が或る程度大であること
が要求される。
【0005】一般に埴毛布の場合、パイル12の長さを長
くするためにはパイル12の太さを大きくしないと埴毛が
できない。そのため、パイル12の太さは2デニール(d
r)とか3デニールと言うように太くなり、その結果、
単位面積当たりに埴毛するパイル12の本数は多くできな
い。反面、パイル12の長さを余り長くすると、図3のロ
ールの回転とパネル14の進行とによってパイル12はパネ
ル14の進行方向に向かって正確に一直線に動かず、蛇行
(うねり)を生じて背向を乱すことになる。したがって
正確なラビングを行うためにはパイル12の長さは或る範
囲に押さえながら、デニールをできるだけ小さく(細
く)し、単位面積当たりの埴毛本数を多くすることが必
要となる。
【0006】一般に埴毛のパイル層は全く同じ厚みでは
ないため、ラビング時に一定の摩擦力を得るためには、
ラビング材10の総厚が或る程度厚いことが必要である。
と同時に、埴毛数を多くするためパイル12の太さをでき
る限り細くする必要がある。パイル12の太さと長さ(埴
毛可能な長さ)の間には、大凡下表に示すような関係が
ある。(パイル12の太さはデニール「dr」で表現され、
数値が小さいほど細くなる。)。
【0007】
【0008】従来の埴毛品はベースが織物で薄いため、
パイル12の長さを1.2 〜2mmにする必要がある。そのた
めには2デニール以上の太さのパイル12が必要と言うこ
とになる。従来のラビング材10が2デニールを使ってい
るのはこのような理由による。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】一般にパイル12の太さ
が半分になると単位面積に埴毛できるパイル12の数は1.
4 倍(これは理論上の計算で、実際には1.2 倍程度と言
われる。)となる。したがってパイル本数を10倍にしよ
うとすると、計算上では2デニールの7分の1、すなわ
ち0.3 デニールのパイル12を埴毛しなければならない。
ただし、これが可能としても、埴毛する0.3 デニールの
パイル12の長さは上表のように0.5 mm以下と言うことに
なり、従来の埴毛布では厚さ不足となる。
【0010】しかしながら液晶表示板が大型化し、パネ
ル14の背向が一層緻密であることが要求されてくるにつ
れ、ラビング材10としてのパイル12のデニールはできる
かぎり細く本数を多くしなければならなくなる。すなわ
ち、0.2 デニール以上で緻密なラビング材10が表示板の
精度と歩留りを左右することになる。
【0011】本考案の目的とするところは、上述した要
求を満たし得る液晶パネルのラビング材を提供する点に
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
考案の液晶パネルのラビング材は、合成樹脂を含浸した
基布に、パイルを電気埴毛した液晶パネルのラビング材
であって、総厚を1.5〜3mm、パイルの太さを0.2 〜1.2
デニール、パイルの長さを0.3 〜1.2 mm、1cm2 当た
りの埴毛パイルの重量を0.02g 以上とした構成からな
る。
【0013】
【作用】かかる本考案の構成によると、パイル長さは0.
2 〜1.2 mmであることから、パイル長さが0.3 〜1.2 mm
(場合によっては1.8 mm)の埴毛は問題なく可能であ
る。品種としては、レイヨン、ベンベルグ、アセテー
ト、ナイロンなどが考えられるが、静電気を嫌う分野で
あることから、セルロース系、特にレイヨンパイルが望
ましい。埴毛の基布は、必要総厚から1.2 〜1.8 mmの厚
さが必要である。品種としてはスフ、ナイロン、セルロ
ーズ系乃至その混交の織編物、不織布を使用する。基布
に含浸させる合成樹脂は、合成ゴム、ポリウレタンなど
を使用する。パイルの接着剤は、一般的にはアクリル
系、二液タイプ、ラテックスなど、場合によっては耐ア
ルカリ性接着剤を選択する必要がある。
【0014】以上の電気埴毛布は、製造上パイルの分散
埴毛効果をよくするため金属塩やユロイダルシリカを処
理剤として使用するため、埴毛布にこれらが付着残留し
ている。これら処理剤がラビングの際にパネルに転写さ
れると通電時のトラブルの原因となるため、除去する必
要がある。最初から処理剤を使用しない方法もあるが、
処理剤を使用し水洗によって洗浄して除去するのがよ
い。
【0015】
【実施例】以下に本考案を図1に基づいて説明する。
織、編物、不織布およびこれに合成ゴム、ポリウレタン
などの合成樹脂を含浸した含浸不織布からなる基布1
に、レイヨン、アセテート、ベンベルグ、ナイロンなど
のパイル2を電気埴毛して液晶パネルのラビング材3を
構成している。ここでラビング材3の総厚Wは1.5 〜3
mm、パイル2の太さdr(デニール)は0.2〜1.2 デニー
ル、パイル2の長さLは0.3 〜1.2 mm、1cm2 当たりの
埴毛パイルの重量は0.02g 以上としている。そして必要
に応じて、埴毛時の処理剤、たとえば金属塩、ユロイダ
ルシリカなどを水洗により取り除いている。
【0016】ここで総厚Wを1.5 〜3mmとしたのは、1.
5 mm以下だと平均した加圧ができず、3mm以上だと弾力
性がありすぎてラビングにバラツキが多くなるととも
に、ロールへの巻加工が難しくなるからである。
【0017】またパイル2の太さdrを0.2 〜1.2 デニー
ルとしたのは、0.2 デニール以下だと埴毛時にパイル2
の分織が不充分になり均一な埴毛が難しく、パイル2の
強度も弱くなって切断脱落が多くなり、1.2 デニール以
上になると埴毛本数は少なくなり、精密かつ均一な摩擦
熱が得られず、良好なラビングができないからである。
【0018】そしてパイル2の長さLを0.3 〜1.2 mmと
したのは、0.3 mm以下になると、埴毛時のパイル2の接
着剤の塗布のムラなど悪影響がでやすく、1.2 mm以上に
なると、回転によるパイル2の蛇行が大きくなって正確
な背向ができないからである。
【0019】次に本考案の実施例を述べる。ポリエステ
ルを主体としたパンチング不織布にポリウレタン樹脂を
含浸し、湿式ゲル化により適当な弾力性と均一性とを持
たせた1.5 mm厚の含浸不織布を基布とし、0.4 デナール
で0.6mm のレイヨンパイルを通常の方法によりcm2 当た
り0.03g 埴毛してラビング材を作成した。このラビング
材を使用して、従来の方法によりラビングを行った結
果、優れた背向性が実現し、かつ歩留りが二ケタ向上し
た。
【0020】
【考案の効果】上記構成の本考案によると、その総厚に
よってロールへの巻き加工を容易に行うことができ、そ
して充分な強度を有するパイルを充分な本数で基布に電
気埴毛していることから、ラビング時に平均した加圧を
行うことができ、精密かつ均一な摩擦熱を得ることがで
きるとともに、蛇行のない正確な背向を行うことがで
き、良好なラビングを行うことができて歩留りを向上で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示し、ラビング材の拡大図
である。
【図2】従来例を示し、ロール状物の斜視図である。
【図3】同ロール状物を使用したラビング時の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 基布 2 パイル 3 ラビング材

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂を含浸した基布に、パイルを電
    気埴毛した下記の構成からなる液晶パネルのラビング
    材。 総厚・・・・・・・・・・・・・・・1.5 〜3mm パイルの太さ・・・・・・・・・・・0.2 〜1.2 デニー
    ル パイルの長さ・・・・・・・・・・・0.3 〜1.2 mm 1cm2 当たりの埴毛パイルの重量・・0.02g 以上
JP10710891U 1991-12-26 1991-12-26 液晶パネルのラビング材 Expired - Lifetime JPH0743701Y2 (ja)

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JPH0555129U JPH0555129U (ja) 1993-07-23
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