JPH0743417U - コンパクトディスクの収納容器におけるディスク支持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 収納凹部内における係止凸部によるＣＤシン
グル盤の係止を解いた状態で、ＣＤシングル盤を容易に
取り出し得るようにする。 【構成】 収納凹部２３の欠截部２５を通してトレイ部
材２１と容器本体１１との間に挿入して固定される取付
け片部３２と、取付け片部３２に弾性的に連接されて収
納凹部２３内に受け入れられ、且つ上面にコンパクトデ
ィスク１０を載置支持可能にした支持片部３４とからな
る支持部材３１を設けて構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、コンパクトディスクの収納容器におけるディスク支持装置に関し、 さらに詳しくは、コンパクトディスク（Compact Disk、以下、ＣＤという）、特 に、８ｃｍＣＤとして知られるＣＤシングル盤を収納するための収納容器におけ るディスク支持装置に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、この種のＣＤシングル盤を収納するための収納容器は、該ＣＤシング ル盤のそれ自体が比較的薄く且つ小さい円盤状の形態であることから、小さく薄 いものとなる。現在では、販売時の店頭における表示効果等を考慮して、ある程 度の大きさが必要であるので該ＣＤシングル盤の２枚相当分を並設した大きさ対 応の矩形状に設定して構成されているが、それ自体は薄い。該矩形状容器内部の 表面部には、収納するＣＤシングル盤に関して、これが音楽盤であれば、歌曲の タイトルを始めとして、アーティスト、プレィヤー等の写真とか、内容解説等の 印刷物が介入されている。

【０００３】 即ち、従来のＣＤシングル盤の収納容器Ａの場合、具体的には、図４に示され ているように、ＣＤシングル盤１０の２枚相当分を収納し得る容積対応の大きさ で比較的偏平に形成された容器本体１１と、該容器本体１１の長手方向一端部側 に開閉、係止可能に枢着された蓋体１２とで構成されると共に、別に、容器本体 １１内一杯に装着し得てＣＤシングル盤１０を収納するトレイ部材２１を併有し ており、また、前記容器本体１１の表裏各内面にあっては、前記トレイ部材２１ の表裏両面側対応に印刷物４１が添着されている。

【０００４】 ここで、前記トレイ部材２１は、枢着側の一半部にあって、対象ＣＤシングル 盤１０を収納するのに足りる比較的浅い円形凹陥状に形成された収納凹部２３、 該収納凹部２３の中心部に弾性的に集合突設されてＣＤシングル盤１０の中心開 口部１０ａを着脱自在に係止する係止凸部２４、及び該収納凹部２３の枢着側寄 りの一部範囲に切り欠かれた欠截部２５を備える収納部２２と、それに非枢着側 の他半部にあって、該収納部２２に対して折り取り可能に連接された非収納部２ ６とで構成されている。

【０００５】 而して、前記トレイ部材２１に対するＣＤシングル盤１０の収納は、前記収納 部２２の収納凹部２３内に対して該当ＣＤシングル盤１０を装入させた状態で、 係止凸部２４に中心開口部１０ａを弾性的に係着させて行ない、また、その取り 出しは、前記係止凸部２４の表面を弾性力に抗して指先で軽く押圧することによ り、収納されているＣＤシングル盤１０を収納凹部２３内でやや浮き上がらせ、 且つこの状態で、該浮き上がらせたＣＤシングル盤１０に欠截部２５側から指先 を掛け、これを引き起こして取り出すのである。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記構成による従来のＣＤシングル盤の収納容器においては、 前記した如く、該ＣＤシングル盤が比較的薄い円盤状をなしており、また従来か らよく知られている通りに、音質の低下を避ける等の点を考慮するとき、その盤 面に対して可及的に指先が触れないように取扱う必要のあることとも相俟って、 その取り出しに際しては、係止凸部２４によるＣＤシングル盤の係止を解いた状 態にして収納凹部２３内でやや浮き上がらせても、該ＣＤシングル盤をたやすく は取り出すことができないという不便さを有するものであった。またＣＤシング ル盤といえども、無理に取り出したりすると、盤面に傷がついたり盤が歪んだり して、演奏時に音とびなどの障害が発生する原因ともなるおそれがあった。

【０００７】 本考案は、このような従来の問題点を解消するためになされたもので、その目 的とするところは、収納凹部内での係止凸部によるＣＤシングル盤の係止を解い た状態で、該ＣＤシングル盤を容易に取り出し得るようにしたコンパクトディス クの収納容器におけるディスク支持装置を提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するために、本考案に係るコンパクトディスクの収納容器にお けるディスク支持装置は、収納凹部内に対して、ＣＤシングル盤の従来通りの収 納を妨げないようにして、該ＣＤシングル盤を弾性的に支持する支持部材を介設 させておき、収納凹部内での係止凸部による係止を解いた状態で、該支持部材の 弾性復元力によってＣＤシングル盤を取り出し易い位置まで十分に浮き上がらせ るようにしたものである。

【０００９】 即ち、本考案は、容器本体と、該容器本体に開閉、係止可能に枢着された蓋体 と、前記容器本体内のコンパクトディスクを収納するトレイ部材とを有し、前記 トレイ部材には、前記コンパクトディスクの収納凹部、該収納凹部内に該コンパ クトディスクの中心開口部を着脱自在に係止する係止凸部をそれぞれ備えて構成 されるコンパクトディスクの収納容器において、前記容器内に固定される取付け 片部と、該取付け片部に弾性的に連接されて前記収納凹部内に受け入れられ、且 つ上面に前記コンパクトディスクを載置支持可能にした支持部材を設けたことを 特徴とするコンパクトディスクの収納容器における支持装置である。

【００１０】

【作用】

従って、本考案においては、支持部材の支持片部上にコンパクトディスクを載 置支持させた状態で、該支持片部及び係止凸部の各弾性力に抗してコンパクトデ ィスクを上面側から軽く押圧することにより、前記支持片部を含むコンパクトデ ィスクを前記係止凸部に係止させて収納凹部内に収納できると共に、前記係止凸 部を上面側から軽く押圧して係止を解くことにより、前記支持片部もまた係止が 解かれ、自身の弾性力によってコンパクトディスクを載置したままで収納凹部内 から上方に立ち上げられ、結果的に該コンパクトディスクを取り出し易い位置ま で十分に浮き上がらせ得るのである。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案に係るコンパクトディスクの収納容器におけるディスク支持装置 の一実施例につき、図１ないし図３を参照して詳細に説明する。

【００１２】 図１は、本考案の一実施例によるディスク支持装置を適用したコンパクトディ スクの収納容器を開披状態で模式的に示す斜視説明図であり、図２は、同上ディ スク支持装置を含む収納容器の要部構成を拡大して示す部分断面図、図３は、同 上ディスク支持装置を単体で取り出して示す斜視図である。

【００１３】 なお、これらの実施例各図において、前記図４に示す従来のコンパクトディス クの収納容器と同一符号は同一又は相当部分を示しており、本実施例は、この従 来のコンパクトディスクの収納容器Ａに適用しうるものであるから、ここでは該 収納容器自体の説明については省略する。

【００１４】 また、前記収納容器Ａにおける容器本体１１に対する蓋体１２の係止態様につ いても、本考案に直接関係するものではないから、その説明を省略する。

【００１５】 即ち、本実施例においては、実施例各図によって明らかなように、先に述べた 従来のコンパクトディスクの収納容器Ａに対して適用するための支持部材３１を 設ける。

【００１６】 ここで、前記支持部材３１は、前記収納凹部２３に切り欠かれた欠截部２５の 切り欠き幅に対応する所要幅、及び取付け固定に必要な所要長さを有する取付け 片部３２と、該取付け片部３２に連接部３３を介して弾性的且つ一連に形成され ると共に、該連接部３３側の左右両側に折り返された１組の支持舌片部３５、３ ５を有し、更に前記係止凸部２４に対応する該当部分に切り込み３４ａを形成さ せた支持片部３４とで構成させたものであり、該支持部材３１については、可及 的薄くて比較的弾性に富む材料、例えば、プラスチック等を材料に用い、図から も明らかな如く、開披位置、つまり解放位置で前記取付け片部３２と支持部材３ １との間に所定の角度が与えられるように予め賦形成形される。

【００１７】 そして、前記構成による支持部材３１は、前記従来のコンパクトディスクの収 納容器Ａの構成において、前記欠截部２５を通して取付け片部３２を前記トレイ 部材２１と容器本体１１側との間に挿入することにより、収納凹部２３内に対応 して取付け固定される。

【００１８】 なお、このようにして取付け固定される取付け片部３２は、実質的に容器本体 １１との間に印刷物４１が介在されていることから、外部から見えることなく外 観上、何らの問題をも生ずることがない。

【００１９】 従って、本実施例構成の場合、容器本体１１に対して蓋体１２を開披させた状 態では、収納凹部２３内に対応して取り付けられる支持部材３１の支持片部３４ が解放位置に所定角度で突設されることになる。

【００２０】 この状態において、対象のＣＤシングル盤１０を収納するのには、前記解放位 置にある支持片部３４の上面に対し、１組の各支持舌片部３５、３５を利用して 該ＣＤシングル盤１０を載置保持させると共に、ここでは該支持片部３４及び係 止凸部２４の各弾性力に抗してＣＤシングル盤１０を上面側から軽く押圧するこ とにより、この支持片部３４を含むＣＤシングル盤１０を該係止凸部２４に係止 させ得るもので、このようにして該支持片部３４を含むＣＤシングル盤１０を収 納凹部２３内に収納できるのである。

【００２１】 一方、前記収納状態からＣＤシングル盤１０を取り出すのには、前記係止凸部 ２４を上面側から軽く押圧して該ＣＤシングル盤１０の係止を解くことにより、 前記支持片部３４もまたその係止が解かれるために、該支持片部３４は、自身に 与えられている弾性力によってＣＤシングル盤１０を載置したまま、収納凹部２ ３内から上方に立ち上げられるもので、この結果として、該ＣＤシングル盤１０ が指先で容易に取り出し易い位置まで浮き上げられるのである。

【００２２】 なお、支持部材３１の取付け片部３２を固定する場所は上記ではトレイ部材の 下方にしたが、これに限定されるものではない。例えば、折り返し部の角度を大 きくして蓋体側の内面に固定して蓋の開きで弾性力が加わるようにしてもよい。

【００２３】 またＣＤシングル盤について説明したが、通常のＣＤにも適用されることはい うまでもない。

【００２４】

【考案の効果】

以上、実施例によって詳述したように、本考案によれば、容器本体と、容器本 体に開閉、係止可能に枢着された蓋体と、容器本体内に装着されてコンパクトデ ィスクを収納するトレイ部材とを有し、トレイ部材には、コンパクトディスクの 収納凹部、収納凹部内に弾性的に突設されてコンパクトディスクの中心開口部を 着脱自在に係止する係止凸部、及び収納凹部の枢着側寄りに切り欠かれた欠截部 を夫々に備えるコンパクトディスクの収納容器において、欠截部を通してトレイ 部材と容器本体との間に挿入して固定される取付け片部と、取付け片部に弾性的 に連接されて収納凹部内に受け入れられ、且つ上面にコンパクトディスクを載置 支持可能にした支持片部とからなる支持部材を設けて構成したから、支持部材の 支持片部上にコンパクトディスクを載置支持させた状態で、支持片部及び係止凸 部の各弾性力に抗してコンパクトディスクを上面側から軽く押圧するのみで、従 来の場合と同様に、支持片部を含むコンパクトディスクを係止凸部に係止させて 収納凹部内に収納できるのであり、また、係止凸部を上面側から軽く押圧して係 止を解くのみで、支持片部が自身の弾性力によってコンパクトディスクを載置し たままで収納凹部内から上方に立ち上げられることになって、コンパクトディス クを取り出し易い位置まで十分に浮き上がらせ得るのであり、収納容器に対する コンパクトディスクの収納、取り出しを極めて容易且つ便利に行なえるという実 用上の利便を有し、しかも、構造的にも頗る簡単で、既存の収納容器にも容易に 適用できる等の優れた特長がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例によるディスク支持装置を適
用したコンパクトディスクの収納容器を開披状態で模式
的に示す斜視説明図である。

【図２】同上ディスク支持装置を含む収納容器の要部構
成を拡大して示す部分断面図である。

【図３】同上ディスク支持装置を単体で取り出して示す
斜視図である。

【図４】従来のコンパクトディスクの収納容器を開披状
態で模式的に示す斜視説明図である。

【符号の説明】

Ａ コンパクトディスクの収納容器 １０ ＣＤシングル盤（コンパクトディスク） １１ 容器本体 １２ 蓋体 ２１ トレイ部材 ２２ 収納部 ２３ 収納凹部 ２４ 係止凸部 ２５ 欠截部 ２６ 非収納部 ３１ 支持部材 ３２ 取付け片部 ３３ 連接部 ３４ 支持片部 ３４ａ 切り込み ３５ 支持舌片部 ４１ 印刷物

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器本体と、該容器本体に開閉、係止可
   能に枢着された蓋体と、前記容器本体内のコンパクトデ
   ィスクを収納するトレイ部材とを有し、前記トレイ部材
   には、前記コンパクトディスクの収納凹部、該収納凹部
   内に該コンパクトディスクの中心開口部を着脱自在に係
   止する係止凸部をそれぞれ備えて構成されるコンパクト
   ディスクの収納容器において、 前記容器内に固定される取付け片部と、該取付け片部に
   弾性的に連接されて前記収納凹部内に受け入れられ、且
   つ上面に前記コンパクトディスクを載置支持可能にした
   支持部材を設けたことを特徴とするコンパクトディスク
   の収納容器におけるディスク支持装置。