JP3915469B2

JP3915469B2 - ディスク収納体

Info

Publication number: JP3915469B2
Application number: JP2001324500A
Authority: JP
Inventors: 文明花田
Original assignee: Toppan Inc
Current assignee: Toppan Inc
Priority date: 2001-10-23
Filing date: 2001-10-23
Publication date: 2007-05-16
Anticipated expiration: 2021-10-23
Also published as: JP2003128174A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙製からなる台紙の中央部近傍に円形状の切り込みによる収納孔と指孔を設け、円盤形状のコンパクトディスク（ＣＤ）をこの収納孔に嵌め込むようにしたディスク収納体に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
近年、コンパクトディスク（一般的にＣＤと呼称されている、以下、ＣＤと記す）を収納するディスク収納体として、透明プラスチックの一体成形による収納ケースが多く使用されている。すなわち、このプラスチックケースは種々のディスクの大きさ等により異なるが、通常、ケース内にＣＤを収納しＣＤのセンター孔と嵌合係止させるための凸部を有する収納具が備えられており、この凸部にＣＤのセンター孔を嵌め込み、プラスチックケースに設けた蓋材を閉じて衝撃などから保護できるようにしたものである（図示はしない）。
しかしながら、このプラスチックケースは収納具を含め金型を使用して成形するために製造価格はコスト的に高価なものとなる。また、ＣＤを収納具から取り出しする際に、ＣＤが凸部にしっかりと嵌合されているので少し曲げるように取り出さなければ凸部から外れ難く、そのためＣＤを傷つけることがある。また、使用を重ねているうちにケースの蓋材と本体のヒンジ部が衝撃で壊れることが多く見られる等の問題点を抱えていた。
【０００３】
一方、上記に対して紙製のディスク収納体（ケース）が知られている。例えば一例を示すならば、図４に示すように、ＣＤ（４５）の円弧が僅かに突出する位置に僅かに突出した折線（４１，４１）を設け、この折線上のＣＤの対応位置に切り込みによる舌片（ｈ，ｈ）を設けたものである。さらに、このＣＤケースはＣＤが移動中等に落下（外れないように）しないように中蓋（４３，４３）と外蓋（４２，４２）をＣＤ収納部の側片に連接し、中蓋、外蓋を閉じるようにしたものである。これら紙製の収納体は軽量で携帯に便利であると共に、雑誌等の本に付録としてケース毎入れられる等の利便性を有するものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記に述べた紙製のディスク収納体は、ＣＤのケースに対する係止度合いが切り込み等による舌片のために弱い。従って、取り出し等は簡単であるが逆にＣＤの出し入れの際にケースを傷付けやすく耐久性に難点があり、また、耐久性の問題からＣＤが収納ケースから外れ易い等の問題があった。
【０００５】
そこで本発明は、上記の問題を解決するために、紙製のディスク収納体であってもＣＤが外れにくく、しっかりとＣＤを固定装着することができると共に、ＣＤが取り出し易く、かつ耐久性を有する紙製のディスク収納体を提供する。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、中央に穿設されたセンター孔（１１ｂ）と、該センター孔の中央からコンパクトディスク（２０）の半径に相当する距離だけ上方の位置に穿設された下指掛け孔（１１ａ）とを有し、コンパクトディスクよりも大きな外形寸法を有する方形状の裏面板（１１）と、内部にコンパクトディスクを収容可能な紙製の支持リング（１４）と、中央に穿設された、その内部の周縁に前記支持リングを嵌め込み可能な収納孔（１２ｂ）と、その上部に連接して穿設された中指掛け孔（１２ａ）とを有する、前記裏面板と同大の中厚板（１２）と、中央に穿設された、コンパクトディスクの挿入及び取り出しが可能な表収納孔（１３ｂ）と、その上部に連接して穿設された上指掛け孔（１３ａ）とを有する、前記裏面板と同大の表面板（１３）とからなり、前記裏面板と、前記支持リングを前記収納孔の内部の周縁に嵌め込んだ前記中厚板と、前記表面板とをこの順に、それぞれの下、中及び上指掛け孔を重ね合わせて貼り合わせてなる、中央の裏面に貫通しない収納孔と、該収納孔の中央の裏面に貫通したセンター孔と、該収納孔の上部に連接し裏面に貫通した指孔（１９）とを有する方形状の紙製のディスク収納体（１０）であって、前記表面板（１３）には、前記表収納孔（１３ｂ）の内部の周縁に、その前記上指掛け孔（１３ａ）の両側の位置にはそれぞれ突出片（ｔ，ｔ）が、また該上指掛け孔に対向する下方の位置には支持片（ｈ）が、それぞれ該表収納孔の中央方向に突出するように設けられてコンパクトディスクの落下防止片とされており、さらに、前記支持リング（１４）は、前記指孔に対向する下方の位置の一部が切り欠かれており、且つ、該切り欠かれた箇所の両端部の間に架け渡すように弾性体（１５）が取り付けられていることを特徴とするディスク収納体である。
【０００７】
また、前記支持リング（１４）端部に設けた弾性体（１５）が、ゴムやＺ折した剛性を有する紙、或いは板バネ等からなることを特徴とするものである。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明のディスク収納体は、裏面板と、中央にコンパクトディスクの収納孔を設けた中厚板と、中央に収納孔を設けた表面板と、この中厚板の収納孔の周縁に嵌め込む紙製の支持リングの部材からなり、この裏面板、支持リングを嵌めた中厚板、表面板の順に指掛け孔を合わせるように重ねて接着剤等により貼り合わせて指孔と収納孔を形成した方形状の板状にしたものである。このディスク収納体は、表面板の上指掛け孔両縁部に突出片と、この対向する位置に突出した支持片とを設けコンパクトディスクを収納した際に裏返しにしても落下を防止する支持片として、さらに指孔に対向する位置の支持リング端部に弾性体を取り付けたもので、この弾性体が、ゴムやＺ折した剛性を有する紙、或いは板バネ等からなり、ＣＤを収納する際には、この弾性体が下方向に押し下げられ、収納した後は上方向に押し上げる力が働きＣＤをしっかりと収納孔に固定する特徴を有する。
【０００９】
【実施例】
以下実施例により本発明を詳細に説明する。
図１は、本発明の一実施例におけるディスク収納体を構成する部材を示すもので、（Ａ）は裏面板を示し、（Ｂ）は中厚板を示し、（Ｃ）は表面板を示し、（Ｄ）は支持リングの平面図である。また、図２は、前記部材を貼り合わせて構成したディスク収納体の斜視図である。
【００１０】
先ず、本発明のディスク収納体（１０）は、図１（Ａ）に示すように、センター孔（１１ｂ）と下指掛け孔（１１ａ）を設けた適宜な厚さの白ボール紙等による裏面板（１１）と、図１（Ｂ）に示すように、中央にコンパクトディスク（２０）の収納孔（１２ｂ）とその上部に連接した中指掛け孔（１２ａ）を設けた厚つみ２ｍｍ程度の中厚板（１２）と、中央に収納孔（１３ｂ）とその上部に連接した上指掛け孔（１３ａ）を設けた裏面板と同程度の厚さを有する表面板（１３）と、図１（Ｄ）に示すように、前記中厚板（１２）収納孔（１２ｂ）の周縁に嵌め込み収納するＣＤをしっかりと固定する紙製の支持リング（１４）の部材から構成されるものである。この裏面板上に支持リングを嵌めた中厚板と表面板を順に各々の指掛け孔を重ね合わせて貼り合わせることにより、指孔（１９）とディスクを収納する収納孔（１２ｂ，１３ｂ）を有する方形状の板状に構成したものが、図２に示す、本発明の紙製のディスク収納体（１０）である。
なお、一般的にＣＤの厚みは１ｍｍ〜１．５ｍｍ程度であるので、中厚板は２ｍｍ程度の厚さが必要で、ＣＤをケースに嵌め込んだ際に中厚板の収納孔より突出しないようにしたものである。
【００１１】
また、図３は、本発明の紙製のディスク収納体にコンパクトディスクを収めた状態を示す斜視図である。すなわち、この収納体の特徴は、指孔（１９）の両端部に表面板（１３）の（上指掛け孔（１３ａ）両縁部に）突出片（ｔ，ｔ）と、この対向する位置に突出させた支持片（ｈ）とを設けたもので、ＣＤを収納した際に、ＣＤの上下の端部を覆うようにしたもので（ＣＤの上下端部が突出片と支持片の内側に挿入する）、収納体を裏返してもＣＤは落下することがない。
【００１２】
さらに、支持リング（１４）は、図１（Ｄ）に示すように、前記指孔に対向する位置の支持リングの端部を切り取り、ここに弾性体（１５）を取り付けて（リングの切り取った両端に接着剤等で繋げる）、前記の中厚紙（１２）の収納孔（１２ｂ）周縁に接着剤等を用いて貼り付けたものである（完成した収納体においてはこの支持リング及び取り付けた弾性体は見ることができない）。
なお、弾性体（１５）としては、限定はしないが板状のゴム、板バネ、或いは剛性を有する紙をＺ折したもの、板状のプラスチック、コイル状にしたプラスチック等、押された際に凹むと同時に上方に戻る働きをする物であればよい。
【００１３】
このディスク収納体へのＣＤの収納方法は、ＣＤの中心孔と端部を持ち僅かに斜めにして収納体の支持片（ｈ）の内側に軽く挿入すると、支持リングの弾性体部分に当接する。そのままさらに押し込むことによりＣＤの端部が弾性体を押して支持片の内側に挿入された状態となると同時に、ＣＤの上端部が表面板に設けた上指掛け孔（１３ａ）両縁部の突出片（ｔ，ｔ）先端より下方になり、その時ＣＤを収納孔（１２ｂ）に嵌め込み離すと、弾性体はＣＤを上方に押し上げる力（弾性体の戻り）が働き突出片（ｔ，ｔ）の内側にＣＤを嵌め込むことになり、収納体にしっかりと装着される。また、ＣＤの取り出しはディスク収納体の上方に形成した指孔（１９）に指先を入れ、ＣＤを軽く下方に押し下げることによりＣＤの上端部が突出片先端より下方になった時、弾性体を支点にしてＣＤを手前に傾斜させることで容易に取り出すことが可能となる。すなわち、ディスク収納体やＣＤを湾曲させたり、撓らせたりしなくともＣＤの挿入や取り出しが簡単にできる。
【００１４】
【発明の効果】
本発明は以上の構成であるから、下記に示す如き効果がある。
すなわち、本発明のディスク収納体におけるＣＤ（コンパクトディスク）の挿入や取り出しの際、収納体やＣＤを湾曲させたり、撓らせたりしなくともＣＤの挿入や取り出しを容易に行うことができるので、ＣＤを傷つけたり収納体が壊れ難くなる。また、収納体は蓋材による開け閉めがなく、表面板に設けた突出片や支持片によりしっかりと保護するので丈夫な収納体が得られると共に、製造コストが安価である。
さらに、紙製の弾性体を用いることや、弾性体に僅かのゴム等を使用することによりこの収納体全体がリサイクルにも適している等の種々の優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例におけるディスク収納体を構成する部材を示すもので、（Ａ）は裏面板を示し、（Ｂ）は中厚板を示し、（Ｃ）は表面板を示し、（Ｄ）は支持リングの平面図である。
【図２】本発明の実施例における各部材を貼り合わせて構成したディスク収納体の斜視図である。
【図３】本発明のディスク収納体にコンパクトディスクを収納した状態を示す斜視図である。
【図４】従来における紙製のディスク収納ケースの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
１０……ディスク収納体（ケース）
１１……裏面板
１１ａ…下指掛け孔
１１ｂ…センター孔
１２……中厚板
１２ａ…中指掛け孔
１２ｂ…ディスク収納孔
１３……表面板
１３ａ…上指掛け孔
１３ｂ…表面板の収納孔
１４……支持リング
１５……弾性体
１９……指孔
２０，４５……コンパクトディスク（ＣＤ）
４１……折線
４２……外蓋
４３……中蓋
ｔ……突出片
ｈ……支持片
ｐ……舌片

Claims

中央に穿設されたセンター孔（１１ｂ）と、該センター孔の中央からコンパクトディスク（２０）の半径に相当する距離だけ上方の位置に穿設された下指掛け孔（１１ａ）とを有し、コンパクトディスクよりも大きな外形寸法を有する方形状の裏面板（１１）と、
内部にコンパクトディスクを収容可能な紙製の支持リング（１４）と、
中央に穿設された、その内部の周縁に前記支持リングを嵌め込み可能な収納孔（１２ｂ）と、その上部に連接して穿設された中指掛け孔（１２ａ）とを有する、前記裏面板と同大の中厚板（１２）と、
中央に穿設された、コンパクトディスクの挿入及び取り出しが可能な表収納孔（１３ｂ）と、その上部に連接して穿設された上指掛け孔（１３ａ）とを有する、前記裏面板と同大の表面板（１３）とからなり、
前記裏面板と、前記支持リングを前記収納孔の内部の周縁に嵌め込んだ前記中厚板と、前記表面板とをこの順に、それぞれの下、中及び上指掛け孔を重ね合わせて貼り合わせてなる、中央の裏面に貫通しない収納孔と、該収納孔の中央の裏面に貫通したセンター孔と、該収納孔の上部に連接し裏面に貫通した指孔（１９）とを有する方形状の紙製のディスク収納体（１０）であって、
前記表面板（１３）には、前記表収納孔（１３ｂ）の内部の周縁に、その前記上指掛け孔（１３ａ）の両側の位置にはそれぞれ突出片（ｔ，ｔ）が、また該上指掛け孔に対向する下方の位置には支持片（ｈ）が、それぞれ該表収納孔の中央方向に突出するように設けられてコンパクトディスクの落下防止片とされており、
さらに、前記支持リング（１４）は、前記指孔に対向する下方の位置の一部が切り欠かれており、且つ、該切り欠かれた箇所の両端部の間に架け渡すように弾性体（１５）が取り付けられている
ことを特徴とするディスク収納体。
前記弾性体（１５）が、ゴムからなることを特徴とする請求項１に記載のディスク収納体。
前記弾性体（１５）が、Ｚ折した剛性を有する紙からなることを特徴とする請求項１に記載のディスク収納体。
前記弾性体（１５）が、板バネからなることを特徴とする請求項１に記載のディスク収納体。