JPH0743075A - 浸漬管ヒータ - Google Patents
浸漬管ヒータInfo
- Publication number
- JPH0743075A JPH0743075A JP20996993A JP20996993A JPH0743075A JP H0743075 A JPH0743075 A JP H0743075A JP 20996993 A JP20996993 A JP 20996993A JP 20996993 A JP20996993 A JP 20996993A JP H0743075 A JPH0743075 A JP H0743075A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tubular body
- molten metal
- ceramics
- porosity
- tube heater
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Resistance Heating (AREA)
- Crucibles And Fluidized-Bed Furnaces (AREA)
- Furnace Details (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 セラミックス製管体内にヒータを内蔵して成
り、上端を炉頂壁で保持し炉内のAl等溶湯内に浸漬して
加熱する浸漬管ヒータの操業中上下に揺動し高温となる
溶湯面に接する部分の変質破損を防止する。 【構成】 管体の上下に揺動する溶湯面に接する部分を
含む中間部を緻密質セラミックスで作り、その他の部分
を従来の浸漬管ヒータの管体と同様の材質とし、これら
を一体的に結合して管体を作る。
り、上端を炉頂壁で保持し炉内のAl等溶湯内に浸漬して
加熱する浸漬管ヒータの操業中上下に揺動し高温となる
溶湯面に接する部分の変質破損を防止する。 【構成】 管体の上下に揺動する溶湯面に接する部分を
含む中間部を緻密質セラミックスで作り、その他の部分
を従来の浸漬管ヒータの管体と同様の材質とし、これら
を一体的に結合して管体を作る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミ合金等の非鉄合
金の溶湯保持加熱炉中の溶湯に浸漬して溶湯を加熱する
ための浸漬管ヒータに関する。
金の溶湯保持加熱炉中の溶湯に浸漬して溶湯を加熱する
ための浸漬管ヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】アルミ合金、亜鉛合金、マグネシウム合
金等の非鉄合金の鋳造に際しては、これら非鉄合金の溶
湯を所定の温度で保持するための加熱炉が用いられる。
この目的のための加熱炉の一種として、電気又はガスに
よる熱源を耐火材製の中空状管体の内部に配設し、加熱
炉内の溶湯中に浸漬し、溶湯に直接熱エネルギーを伝達
する浸漬管ヒータが提案されている。この方式は、炉頂
壁下面にヒータを設けた間接加熱方式に比して湯面が酸
化されることが少いのでメタルロスが少なく、熱効率が
高く、さらに、対流撹拌効果により均一温度の溶湯が得
られるという利点もあり、この直接加熱方式の加熱炉に
用いる浸漬管ヒータの重要度は益々高くなってきてい
る。
金等の非鉄合金の鋳造に際しては、これら非鉄合金の溶
湯を所定の温度で保持するための加熱炉が用いられる。
この目的のための加熱炉の一種として、電気又はガスに
よる熱源を耐火材製の中空状管体の内部に配設し、加熱
炉内の溶湯中に浸漬し、溶湯に直接熱エネルギーを伝達
する浸漬管ヒータが提案されている。この方式は、炉頂
壁下面にヒータを設けた間接加熱方式に比して湯面が酸
化されることが少いのでメタルロスが少なく、熱効率が
高く、さらに、対流撹拌効果により均一温度の溶湯が得
られるという利点もあり、この直接加熱方式の加熱炉に
用いる浸漬管ヒータの重要度は益々高くなってきてい
る。
【0003】図2に現在用いられている浸漬管ヒータの
一例を示す。浸漬管ヒータ1は、加熱炉2の頂壁3に上
端部を固定して吊下げられる柱状をなし、その下端は炉
2の底壁4より僅かに上方に位置する如く配置される。
一例を示す。浸漬管ヒータ1は、加熱炉2の頂壁3に上
端部を固定して吊下げられる柱状をなし、その下端は炉
2の底壁4より僅かに上方に位置する如く配置される。
【0004】浸漬管ヒータ1は、炭化珪素を主体とした
セラミック系耐火材より成る有底中空状の管体5と、碍
子6に巻回して保持され、管体5内に配された電熱線ヒ
ータ7とを有する構成であり、ヒータ7は管体5の上端
に設けられたフランジ10に重ね合せて管体を密閉する
蓋体9に設けられた端子を介して外部電源に接続され
る。碍子6は吊棒8で蓋体9に上端で支持されている。
セラミック系耐火材より成る有底中空状の管体5と、碍
子6に巻回して保持され、管体5内に配された電熱線ヒ
ータ7とを有する構成であり、ヒータ7は管体5の上端
に設けられたフランジ10に重ね合せて管体を密閉する
蓋体9に設けられた端子を介して外部電源に接続され
る。碍子6は吊棒8で蓋体9に上端で支持されている。
【0005】浸漬管ヒータ1は、管体5の上端に設けら
れたフランジ10の下面を頂壁3に穿設された孔の周囲
の頂壁上面に当接させて固定する。ヒータ7の熱エネル
ギーは管体5の壁を介して溶湯11に伝達され、溶湯1
1を図中に矢印で示す方向に対流させ、炉内の溶湯11
の温度を均一にする。
れたフランジ10の下面を頂壁3に穿設された孔の周囲
の頂壁上面に当接させて固定する。ヒータ7の熱エネル
ギーは管体5の壁を介して溶湯11に伝達され、溶湯1
1を図中に矢印で示す方向に対流させ、炉内の溶湯11
の温度を均一にする。
【0006】ところで、図2に示すようなアルミ溶湯保
持炉において、浸漬管ヒータ1を使用して溶湯11を加
熱する場合、溶湯面12は、溶湯の消費や溶湯の動揺に
より操業開始時の溶湯面を中心として上下に100mm程
度変動する。その結果、この部分に対応する浸漬管ヒー
タ1の中空管体5の温度は、溶湯の設定温度(例えば6
80℃〜700℃)以上に上昇して、溶湯面温度が上昇
して活性化する。活性化した高温の溶湯により、管体5
の主要構成成分であるSiC がSiO2に変り、SiO2が溶湯の
アルミニウムに還元されてAl2O3 とSiになる。このこと
を繰返すうちに、金属Al、Al2O3 などの種々のAlの酸化
物、金属Si、SiO2などの高温酸化物の堆積物13(俗に
「おばけ」と言われる)が生成する。
持炉において、浸漬管ヒータ1を使用して溶湯11を加
熱する場合、溶湯面12は、溶湯の消費や溶湯の動揺に
より操業開始時の溶湯面を中心として上下に100mm程
度変動する。その結果、この部分に対応する浸漬管ヒー
タ1の中空管体5の温度は、溶湯の設定温度(例えば6
80℃〜700℃)以上に上昇して、溶湯面温度が上昇
して活性化する。活性化した高温の溶湯により、管体5
の主要構成成分であるSiC がSiO2に変り、SiO2が溶湯の
アルミニウムに還元されてAl2O3 とSiになる。このこと
を繰返すうちに、金属Al、Al2O3 などの種々のAlの酸化
物、金属Si、SiO2などの高温酸化物の堆積物13(俗に
「おばけ」と言われる)が生成する。
【0007】さて、従来の管体5を形成するセラミック
スの気孔率は10乃至15%程度であるが、前述の活性
化状態のアルミニウム溶湯は、管体の気孔率が上記の如
く大きい場合は、毛細管現象により管体5の壁内に浸透
し、壁を構成しているSiC をSiO2に変え、SiO2は浸透し
た溶湯のアルミニウムに還元されてAl2O3 とSiになる。
Al2O3 とSiの組織は、管体5の主要構成成分であるSiC
とSi3N4 の組織に比べて熱膨張係数が大きいため、管体
5を破損し、比較的短い期間で管体の交換が余儀なくさ
れていた。
スの気孔率は10乃至15%程度であるが、前述の活性
化状態のアルミニウム溶湯は、管体の気孔率が上記の如
く大きい場合は、毛細管現象により管体5の壁内に浸透
し、壁を構成しているSiC をSiO2に変え、SiO2は浸透し
た溶湯のアルミニウムに還元されてAl2O3 とSiになる。
Al2O3 とSiの組織は、管体5の主要構成成分であるSiC
とSi3N4 の組織に比べて熱膨張係数が大きいため、管体
5を破損し、比較的短い期間で管体の交換が余儀なくさ
れていた。
【0008】上述の管体材質の変質を防止するためには
2つの対策がある。 (1)高温の溶湯により還元される酸化物(特にSiO2)
に変る物質、例えばSiC等の含有量が低い材料を管体材
料として使用する。 (2)管体材料を構成する耐火物中の気孔率を減少さ
せ、毛細管現象によるAl等の溶湯の浸透を防止する。
2つの対策がある。 (1)高温の溶湯により還元される酸化物(特にSiO2)
に変る物質、例えばSiC等の含有量が低い材料を管体材
料として使用する。 (2)管体材料を構成する耐火物中の気孔率を減少さ
せ、毛細管現象によるAl等の溶湯の浸透を防止する。
【0009】上記(1)、(2)の条件に合う材料で作
られた管体を使用した浸漬管ヒータを採用すれば、溶湯
面温度が所定の温度以上に上昇した場合にも、管体の変
質、破損が防止され、長寿命が得られると考えられる
が、浸漬管ヒータの管体は加熱炉の頂壁からほぼ底壁に
至る長大な部材であるから、この部材を(1)、(2)
の条件に合う材料で作った場合は極めて高価につき、経
済性の面で難点があり、実際に使用されることは殆んど
なかった。
られた管体を使用した浸漬管ヒータを採用すれば、溶湯
面温度が所定の温度以上に上昇した場合にも、管体の変
質、破損が防止され、長寿命が得られると考えられる
が、浸漬管ヒータの管体は加熱炉の頂壁からほぼ底壁に
至る長大な部材であるから、この部材を(1)、(2)
の条件に合う材料で作った場合は極めて高価につき、経
済性の面で難点があり、実際に使用されることは殆んど
なかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】それ故、本発明は、コ
ストの上昇を招くことなく、加熱炉内の溶湯面の温度が
設定温度以上の温度に上昇した場合にも浸漬管ヒータの
管体の変質、破損がなく管体の寿命が長く、管体交換頻
度を極力少くすることのできる浸漬管ヒータを提供する
ことを課題とする。
ストの上昇を招くことなく、加熱炉内の溶湯面の温度が
設定温度以上の温度に上昇した場合にも浸漬管ヒータの
管体の変質、破損がなく管体の寿命が長く、管体交換頻
度を極力少くすることのできる浸漬管ヒータを提供する
ことを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する2
つの発明をここに提案する。第1の発明は、セラミック
系耐火材より成る有底中空状管体の内部に熱源が配され
て成り、上記管体の上端を加熱炉頂壁に固定し、該加熱
炉中に保持された非鉄合金溶湯内に浸漬して鉛直に保持
される浸漬管ヒータにおいて、上記管体の軸方向の中間
部の、上記加熱炉中の操業中に変動する溶湯面に接する
範囲を含む部分を、気孔率の小さい緻密質セラミックス
で形成し、その他の部分を気孔率の大きいセラミックス
で形成し、これらを一体に接続したことを特徴とする。
つの発明をここに提案する。第1の発明は、セラミック
系耐火材より成る有底中空状管体の内部に熱源が配され
て成り、上記管体の上端を加熱炉頂壁に固定し、該加熱
炉中に保持された非鉄合金溶湯内に浸漬して鉛直に保持
される浸漬管ヒータにおいて、上記管体の軸方向の中間
部の、上記加熱炉中の操業中に変動する溶湯面に接する
範囲を含む部分を、気孔率の小さい緻密質セラミックス
で形成し、その他の部分を気孔率の大きいセラミックス
で形成し、これらを一体に接続したことを特徴とする。
【0012】第2の発明は、同じ浸漬管ヒータにおい
て、上記管体の軸方向の中間部の加熱炉中の操業中に変
動する溶湯面に接する範囲を含む部分を、溶湯の所定の
設定温度以上の高温の溶湯により還元される酸化物に変
る物質の含有量が低いセラミックスで形成し、その他の
部分を上記物質の含有量が高いセラミックスで形成し、
これらを一体に接続したことを特徴とする。
て、上記管体の軸方向の中間部の加熱炉中の操業中に変
動する溶湯面に接する範囲を含む部分を、溶湯の所定の
設定温度以上の高温の溶湯により還元される酸化物に変
る物質の含有量が低いセラミックスで形成し、その他の
部分を上記物質の含有量が高いセラミックスで形成し、
これらを一体に接続したことを特徴とする。
【0013】
【作用】上記第1の発明の構成では、浸漬管ヒータの管
体の軸方向の中間部の加熱炉操業中に変動する溶湯面に
接する範囲を含む部分を緻密質セラミックスで形成し、
他の部分を気孔率の大きい従来のものと同材質のセラミ
ックスで形成したので、変動する溶湯面に接し、所定の
設定温度より高温の溶湯に接する範囲では溶湯は管体の
壁内に浸透しにくく、その他の部分では管体は気孔率の
大きいセラミックスで作られてはいるが、溶湯の温度は
所定の設定温度に保持されるので、たとえ管体壁内に溶
湯が浸透しても管体材料が変質したり、熱膨張率の差に
よる破壊が発生したりすることはない。つまり、設定温
度以上の高温の溶湯の影響を受ける中間部のみを高価な
緻密質セラミックスで形成することにより、前述の第2
の条件を満すことを可能とするとともに、コストの上昇
を押えて管体の変質及び破損を防止することを可能とし
たものである。
体の軸方向の中間部の加熱炉操業中に変動する溶湯面に
接する範囲を含む部分を緻密質セラミックスで形成し、
他の部分を気孔率の大きい従来のものと同材質のセラミ
ックスで形成したので、変動する溶湯面に接し、所定の
設定温度より高温の溶湯に接する範囲では溶湯は管体の
壁内に浸透しにくく、その他の部分では管体は気孔率の
大きいセラミックスで作られてはいるが、溶湯の温度は
所定の設定温度に保持されるので、たとえ管体壁内に溶
湯が浸透しても管体材料が変質したり、熱膨張率の差に
よる破壊が発生したりすることはない。つまり、設定温
度以上の高温の溶湯の影響を受ける中間部のみを高価な
緻密質セラミックスで形成することにより、前述の第2
の条件を満すことを可能とするとともに、コストの上昇
を押えて管体の変質及び破損を防止することを可能とし
たものである。
【0014】管体の軸方向中間部の緻密質セラミックス
で構成する部分は、操業当初に加熱炉に配置した浸漬管
ヒータの管体の溶湯面をよぎる位置から上下に100〜
200mm程度である。
で構成する部分は、操業当初に加熱炉に配置した浸漬管
ヒータの管体の溶湯面をよぎる位置から上下に100〜
200mm程度である。
【0015】緻密質セラミックスとしては、気孔率が0.
2%以下で、アルミニウム溶湯に対してぬれ性の低いSi
3N4 やBN等の含有量が多い耐火物がアルミニウム溶湯
の浸透を防止する点で好ましい。
2%以下で、アルミニウム溶湯に対してぬれ性の低いSi
3N4 やBN等の含有量が多い耐火物がアルミニウム溶湯
の浸透を防止する点で好ましい。
【0016】第2の発明の構成では、設定温度以上の高
温の溶湯の影響を受ける中間部のみを前述の第1の条件
に適う高温の溶湯により還元される酸化物に変る物質の
含有量が低いセラミックスで形成したので、管体の変
質、破損が防止され、他の部分は高温の溶湯に接するこ
とがないので、従来の管体の材料と同じものであっても
何ら差支えなく、コストの上昇を招くことなく、変質、
破損防止の目的を達成することができる。
温の溶湯の影響を受ける中間部のみを前述の第1の条件
に適う高温の溶湯により還元される酸化物に変る物質の
含有量が低いセラミックスで形成したので、管体の変
質、破損が防止され、他の部分は高温の溶湯に接するこ
とがないので、従来の管体の材料と同じものであっても
何ら差支えなく、コストの上昇を招くことなく、変質、
破損防止の目的を達成することができる。
【0017】上記第1及び第2の発明において、緻密質
セラミックスあるいは高温溶湯で還元される酸化物に変
る物質の含有量が低いセラミックスで形成される中間部
と、その上下の従来の材質の管体(以下原管体と言う)
を結合する方法としては、耐火性接着剤に原管体の組成
の粉末を加えて適度の粘性としたものを用いて接着する
のが好ましい。原管体の組成の粉末は緻密質セラミック
スよりも熱膨張係数が高いので、中間部と原管体とを円
錐面状テーパ面どうしを互いに挿入してその合せ面を接
着剤で接着する場合は、使用時前記粉末は加熱されて膨
張し接着性が良くなる。
セラミックスあるいは高温溶湯で還元される酸化物に変
る物質の含有量が低いセラミックスで形成される中間部
と、その上下の従来の材質の管体(以下原管体と言う)
を結合する方法としては、耐火性接着剤に原管体の組成
の粉末を加えて適度の粘性としたものを用いて接着する
のが好ましい。原管体の組成の粉末は緻密質セラミック
スよりも熱膨張係数が高いので、中間部と原管体とを円
錐面状テーパ面どうしを互いに挿入してその合せ面を接
着剤で接着する場合は、使用時前記粉末は加熱されて膨
張し接着性が良くなる。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実施例を、図面に基づいて詳
細に説明する。図1は本発明を、図2で説明した従来例
に適用した実施例を示す図である。本実施例では、図1
に示すように、浸漬管ヒータ21の管体22は、従来例
の管体5(原中空管体)5の中間部を切り取り、その部
分に緻密質セラミックス製の管体17を挿入し、一体的
に接合して構成したものに他ならない。その他の構成
は、図2で説明したものと変りはない。
細に説明する。図1は本発明を、図2で説明した従来例
に適用した実施例を示す図である。本実施例では、図1
に示すように、浸漬管ヒータ21の管体22は、従来例
の管体5(原中空管体)5の中間部を切り取り、その部
分に緻密質セラミックス製の管体17を挿入し、一体的
に接合して構成したものに他ならない。その他の構成
は、図2で説明したものと変りはない。
【0019】緻密質セラミック管体17は、操業当初の
炉2内の溶湯面12の上下に150mmの長さとした。上
部原中空管体15と下部原中空管体16とは、緻密質セ
ラミック管体17と、緻密質セラミック管体が外側にな
るように、テーパ円錐面を互いに挿し込んでその合せ面
20に接着剤を塗布して接合する。
炉2内の溶湯面12の上下に150mmの長さとした。上
部原中空管体15と下部原中空管体16とは、緻密質セ
ラミック管体17と、緻密質セラミック管体が外側にな
るように、テーパ円錐面を互いに挿し込んでその合せ面
20に接着剤を塗布して接合する。
【0020】原管体の構成成分は、SiC 60〜80%、
Si3N4 15〜35%、BN1〜10%、結合剤としてエ
チルシリケートを使用したものである。
Si3N4 15〜35%、BN1〜10%、結合剤としてエ
チルシリケートを使用したものである。
【0021】緻密質セラミック管体はSIALON(Si6-z Al
z O z N8-Z)である(なお、Z=0〜4.2である)。代
表的には、Si5Al O N7やSi3Al3O3N5を用いる。
z O z N8-Z)である(なお、Z=0〜4.2である)。代
表的には、Si5Al O N7やSi3Al3O3N5を用いる。
【0022】上下の原管体15、16と緻密質セラミッ
ク管体17との接着面となるテーパ面20は、表面粗さ
を10〜50Sにする。両接着面に耐熱性接着剤アロン
セラミック(東亜合成化学製)にSiC 30〜50%、Si
3N4 30〜50%、BN4〜8%の組成の粉末を10〜
20%加え良く混合して塗布する。両面を互いに嵌合さ
せて接合し、圧力を掛け、温度100〜150℃で10
時間以上放置して乾燥する。その後700℃で2時間焼
成する。
ク管体17との接着面となるテーパ面20は、表面粗さ
を10〜50Sにする。両接着面に耐熱性接着剤アロン
セラミック(東亜合成化学製)にSiC 30〜50%、Si
3N4 30〜50%、BN4〜8%の組成の粉末を10〜
20%加え良く混合して塗布する。両面を互いに嵌合さ
せて接合し、圧力を掛け、温度100〜150℃で10
時間以上放置して乾燥する。その後700℃で2時間焼
成する。
【0023】上記の浸漬管ヒータを加熱炉2に図1に示
す如く設置し、アルミニウム溶湯の保持に使用した結
果、原管体だけの浸漬管ヒータ(図2に示す従来例)で
は半年程度で管体の交換が必要であったが、本発明の浸
漬管ヒータでは、管体全部を緻密質セラミックスで作っ
た浸漬管ヒータと同様、2年に1回程度の交換で済む程
寿命を大幅に向上させることができた。
す如く設置し、アルミニウム溶湯の保持に使用した結
果、原管体だけの浸漬管ヒータ(図2に示す従来例)で
は半年程度で管体の交換が必要であったが、本発明の浸
漬管ヒータでは、管体全部を緻密質セラミックスで作っ
た浸漬管ヒータと同様、2年に1回程度の交換で済む程
寿命を大幅に向上させることができた。
【0024】なお、上記実施例の緻密質セラミック管体
を形成するSIALONは気孔率が低いだけでなく、その組成
に示す如く、高温のアルミニウム溶湯により還元される
酸化物(特にSiO2)に変るSiC 等の物質の含有量が少
く、この点からも、設定温度以上の高温の溶湯面に接す
る中間部管体の変質、破損の防止に効果がある。
を形成するSIALONは気孔率が低いだけでなく、その組成
に示す如く、高温のアルミニウム溶湯により還元される
酸化物(特にSiO2)に変るSiC 等の物質の含有量が少
く、この点からも、設定温度以上の高温の溶湯面に接す
る中間部管体の変質、破損の防止に効果がある。
【0025】
【発明の効果】以上の如く、本発明の浸漬管ヒータは、
管体を炉内の溶湯面に接する中間部のみを設定温度以上
の高温の溶湯により変質、破壊しないような材料で作
り、寿命を向上するとともに、その他の部分を従来の浸
漬管ヒータの管体と同様の材料とすることによりコスト
の上昇を防止することができ、経済性の向上にも顕著な
効果を得ることができた。
管体を炉内の溶湯面に接する中間部のみを設定温度以上
の高温の溶湯により変質、破壊しないような材料で作
り、寿命を向上するとともに、その他の部分を従来の浸
漬管ヒータの管体と同様の材料とすることによりコスト
の上昇を防止することができ、経済性の向上にも顕著な
効果を得ることができた。
【図1】本発明の実施例の断面図である。
【図2】従来の浸漬管ヒータの一例の断面図である。
【符号の説明】 2 加熱炉 3 炉頂壁 4 炉底壁 7 熱源(ヒータ) 11 溶湯 12 溶湯面 15 上部原中空管体 16 下部原中空管体 17 緻密質セラミック管体 20 接着面 21 浸漬管ヒータ 22 管体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】浸漬管ヒータ1は、炭化珪素を主体とした
セラミック系耐火材より成る有底中空状の管体5と、碍
子6に巻回して保持され、管体5内に配された電熱線ヒ
ータ7とを有する構成であり、ヒータ7は管体5の上端
に設けられたフランジ10に重ね合せて管体を密閉する
蓋体9に設けられた端子を介して外部電源に接続され
る。碍子6は吊棒8で蓋体9に上端で支持されている。
その他に炭化珪素、二珪化モリブデン等の非金属発熱体
を利用する電気加熱方式や、都市ガス、プロパンガス、
ブタンガス等を燃焼させるガス加熱方式の浸漬管も使用
される。
セラミック系耐火材より成る有底中空状の管体5と、碍
子6に巻回して保持され、管体5内に配された電熱線ヒ
ータ7とを有する構成であり、ヒータ7は管体5の上端
に設けられたフランジ10に重ね合せて管体を密閉する
蓋体9に設けられた端子を介して外部電源に接続され
る。碍子6は吊棒8で蓋体9に上端で支持されている。
その他に炭化珪素、二珪化モリブデン等の非金属発熱体
を利用する電気加熱方式や、都市ガス、プロパンガス、
ブタンガス等を燃焼させるガス加熱方式の浸漬管も使用
される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】緻密質セラミック管体はSIALON(Si6-z Al
z O z N8-Z)である(なお、Z=0〜4.2である)。代
表的には、Si5Al O N7やSi3Al3O3N5を用いる。又、窒化
珪素質セラミックからなる管体を用いても同様な効果を
得ることができる。
z O z N8-Z)である(なお、Z=0〜4.2である)。代
表的には、Si5Al O N7やSi3Al3O3N5を用いる。又、窒化
珪素質セラミックからなる管体を用いても同様な効果を
得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 セラミック系耐火材より成る有底中空状
管体の内部に熱源が配されて成り、上記管体の上端を加
熱炉頂壁に固定し、該加熱炉中に保持された非鉄合金溶
湯内に浸漬して鉛直に保持される浸漬管ヒータにおい
て、 上記管体の軸方向の中間部の、上記加熱炉中の操業中に
変動する溶湯面に接する範囲を含む部分を、気孔率の小
さい緻密質セラミックスにして且つ、溶湯の所定の設定
温度以上の高温の溶湯により還元される酸化物に変る物
質の含有量が低いセラミックスで形成し、その他の部分
を気孔率の大きいセラミックスで形成し、これらを一体
に接続したことを特徴とする浸漬管ヒータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20996993A JPH0743075A (ja) | 1993-08-03 | 1993-08-03 | 浸漬管ヒータ |
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JPH0743075A true JPH0743075A (ja) | 1995-02-10 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JPH0743075A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1993
- 1993-08-03 JP JP20996993A patent/JPH0743075A/ja active Pending
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