JPH0972789A - 熱電対測温装置 - Google Patents

熱電対測温装置

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JPH0972789A
JPH0972789A JP24861595A JP24861595A JPH0972789A JP H0972789 A JPH0972789 A JP H0972789A JP 24861595 A JP24861595 A JP 24861595A JP 24861595 A JP24861595 A JP 24861595A JP H0972789 A JPH0972789 A JP H0972789A
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JP
Japan
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thermocouple
temperature measuring
measuring device
protective tube
thermocouple temperature
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JP24861595A
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English (en)
Inventor
Kazumi Daitoku
一美 大徳
Toshiaki Umeda
俊明 梅田
Sumihiko Kurita
澄彦 栗田
Masanobu Ichinose
正信 一瀬
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Koransha Co Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Koransha Co Ltd
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた温度応答性を有すると共に、保護管に
変形、亀裂等を生じても熱電対の測温部を保護して耐用
性の向上を図ることのできる熱電対測温装置を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 外部保護管11によって基端側を支持さ
れた内部保護管12を備え、内部保護管12によって保
持される熱電対15の測温部16を測定箇所に配置して
測温する熱電対測温装置10であって、熱電対15の測
温部16がセラミックシース14に埋設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種燃焼炉及びコ
ークス炉等の燃焼管理に使用される熱電対測温装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に大型コークス炉は、複数の炉団か
らなり、この各炉団は各々に独立して交互に配列された
約30〜50組の燃焼室と炭化室とで構成されている。
そして、従来、コークス炉の温度管理は光高温計、輻射
温度計等の光学式温度計を用いて燃焼室の上部から所定
位置の温度を測定していたが、この方法では各燃焼室の
温度を順次測定していくために各々の測定値に同時性が
なく、また、これらの測定値は燃焼切替えサイクルと各
炭化室の焼成コークス押出しと原料炭の装入等の条件に
よって大きく変動し、炉団単位の平均温度を求めること
が困難である。そのため、燃焼室の温度を直接熱電対温
度計で連続測定することにより、各炉団毎の平均温度が
容易に求められ、炉温制御が可能となって操業の安定
化、コークス品質の均一化、熱量原単位の低減等が図ら
れている。
【0003】上記のような環境で使用される熱電対測温
装置としては、例えば図6に示すような構造のものが知
られている。図7は図6の矢視R拡大図である。この熱
電対測温装置70は、絶縁碍子71によって保持された
熱電対72がアルミナからなる内部保護管73内に収納
されている。そして、内部保護管73の封止された先端
部には耐熱性の無機質繊維74が緩衝材として装入され
ている。更に内部保護管73の外側は再結晶炭化珪素か
らなる外部保護管75により保護されており、外部保護
管75の端子箱76側はステンレス等の金属製のパイプ
77によって固定されている。従って、熱電対72の測
温部78は内部保護管73、無機質繊維74、及び外部
保護管75により三重に保護された構造となっている。
前記のような再結晶炭化珪素からなる保護管の炉内ガス
に対する緻密性を向上させるために特開昭51−917
75号公報には、炭化珪素質の保護管に測定エレメント
を装着するのに先立って、測定対象炉の高温部に予備的
に該保護管のみをセットすることにより、該保護管を加
熱して保護管自体に残留するCOガスを逃がし、さら
に、その保護管の表面を溶融させて緻密な被覆層を形成
させ、炉内雰囲気からのCOガスの侵入を防ぐ技術が示
されている。また、実開平2−146335号公報には
セラミックを素材とする熱電対保護管の表面にセラミッ
ク粉末を付着させて保護管自体の耐熱衝撃性の改善を図
る技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開昭51−91775号公報に記載の技術では、炭化珪
素の焼結性が極めて低いために、コークス炉の燃焼温度
で炭化珪素自体の緻密化を図ることは困難である。しか
も、再結晶炭化珪素の強度が低く、保護管の強度を維持
するために保護管の肉厚を厚くすることが必要であり、
その結果、温度応答性が低くなるという問題があった。
さらに、実開平2−146335号公報に記載の技術
は、保護管自体の耐熱衝撃性の向上は図られるものの、
セラミック粉末の熱伝導率が低いために温度応答性が低
下すると共に、セラミック粉末による被覆層の強度を高
くできないために長期間の使用においては被覆層が剥離
したり、セラミック保護管が変形し炉内ガスがセラミッ
ク保護管の中に侵入して熱電対の測温部を腐蝕し、ある
いは機械的に損傷するという問題があった。本発明はこ
のような事情に鑑みてなされたもので、優れた温度応答
性を有すると共に、保護管に変形、亀裂等を生じても熱
電対の測温部を保護して耐用性の向上を図ることのでき
る熱電対測温装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の熱電対測温装置は、外部保護管によって基端側を
支持された内部保護管を備え、該内部保護管によって保
持される熱電対の測温部を測定箇所に配置して測温する
熱電対測温装置であって、前記熱電対の測温部がセラミ
ックシースに埋設されるように構成されている。また、
請求項2記載の熱電対測温装置は、請求項1記載の熱電
対測温装置において、前記セラミックシースが、純度9
5wt%以上のアルミナからなる保護管に収納されるよ
うに構成されている。請求項3記載の熱電対測温装置
は、請求項1又は2記載の熱電対測温装置において、前
記内部保護管が、純度95wt%以上のアルミナからな
るように構成されている。請求項4記載の熱電対測温装
置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱電対測温
装置において、前記保護管の外径が20mm以下でか
つ、前記セラミックシースの外径が5mm以下であるよ
うに構成されている。請求項5記載の熱電対測温装置
は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱電対測温装
置において、前記保護管及び/又はセラミックシースが
長さ方向に分割されており、分割された端部付近の外周
上にそれぞれ突起を設け、該保護管及び/又はセラミッ
クシース同士を該突起を係止して接続する分割ケースを
取り付けてなるように構成されている。請求項6記載の
熱電対測温装置は、請求項1〜5のいずれか1項に記載
の熱電対測温装置において、前記保護管が、それぞれの
径が異なるように、かつ長さ方向に分割されており、径
の小さい保護管端部の円周上に複数の突起を設け、一方
径の大きい保護管端部の内面に該複数の前記突起に嵌合
する複数の切り込みを設け、該突起を有する保護管を該
切り込みを有する前記保護管の中に挿入した後、該保護
管を軸方向に回転させることにより前記突起と前記切り
込みの位置をずらせて係止されるように構成されてい
る。
【0006】ここで、熱電対とは2種類の金属導線の先
端を溶接した測温部及び該金属導線自体をいう。そし
て、内部保護管に収納される熱電対とは、熱電対の一部
もしくは全部が該内部保護管内に配置保持されている状
態のものをいう。そして、熱電対の測温部がセラミック
シースに埋設されている状態とは、熱電対の挿入孔をセ
ラミックシースの先端部で屈曲させて、U字状あるいは
V字状に形成して、該屈曲部に熱電対の測温部が配置さ
れていること、あるいは熱電対の周囲が隙間なくセラミ
ックシースによって充填されている状態をいう。セラミ
ックシースとは、アルミナ、シリカ、ジルコニア、クロ
ミア、窒化珪素及び窒化硼素等の一種以上を原料とし
て、これを焼結あるいは結合材で結合してなる電気絶縁
性、及び耐熱性に優れた棒状の部材であり、熱電対を絶
縁して保持するための挿入孔を有する。
【0007】
【作用】請求項1〜6記載の熱電対測温装置において
は、外部保護管によって基端側を支持された内部保護管
を備え、該内部保護管によって保持される熱電対の測温
部を測定箇所に配置して測温する熱電対測温装置におい
て、前記熱電対の測温部がセラミックシースに埋設され
ているので、熱電対の測温部が炉内ガスあるいは周囲か
らの機械的な力に影響されることが少ない。特に、請求
項2記載の熱電対測温装置においては、前記セラミック
シースが、純度95wt%以上のアルミナからなる保護
管に収納されるので、炉内ガスに対する熱電対の測温部
の遮蔽がより確実にできる。また、周囲から機械的な力
が生じた場合にも熱電対の測温部が保護される。前記ア
ルミナの純度が95wt%より少ないと、長期間の使用
条件において保護管がクリープ変形しやすいために、該
保護管内に収納するセラミックシースを損傷させるので
好ましくない。また、請求項3記載の熱電対測装置にお
いては、前記内部保護管が、純度95wt%以上のアル
ミナからなるので、炉内温度あるいは炉内ガスによる腐
蝕に対する抵抗性を大幅に増すことができる。また、該
内部保護管のアルミナ純度が95wt%より少なくなる
と、該内部保護管の耐熱温度、機械的強度等が低下して
しまい該内部保護管を高温下で長期間維持することが困
難となる。
【0008】請求項4記載の熱電対測温装置において
は、前記保護管の外径が20mm以下でかつ、前記セラ
ミックシースの外径が5mm以下であるように構成され
ているので、熱電対測温装置使用中の温度変動に伴う熱
衝撃が軽減されると共に、しかも温度応答性を損なうこ
となく、熱電対測温装置の耐久性を維持することができ
る。前記保護管の外径が20mmより大きくなると、炉
内の熱変動により、保護管の温度の均一性、及び変動の
幅が大きくなり熱衝撃割れの原因となるので好ましくな
い。また、セラミックシースの外径が5mmより大きい
場合には、前記保護管の外径が必然的に大きくなる他
に、熱電対測温部の温度応答性が著しく低下する。請求
項5記載の熱電対測温装置においては、前記保護管及び
/又はセラミックシースが長さ方向に分割されており、
分割された端部付近の外周上にそれぞれ突起を設け、該
保護管及び/又はセラミックシース同士を該突起を係止
して接続する分割ケースを取り付けるので、長尺の熱電
対保護管あるいはセラミックシースをその製造条件に制
約されることなく簡単に構成できると共に、分割されて
いるために熱衝撃が緩和されて熱電対測温装置の耐用性
を向上させることができる。請求項6記載の熱電対測温
装置においては、前記保護管が、それぞれの径が異なる
ように、かつ長さ方向に分割されており、径の小さい保
護管端部の円周上に複数の突起を設け、一方径の大きい
保護管端部の内面に該複数の前記突起に嵌合する複数の
切り込みを設け、該突起を有する保護管を該切り込みを
有する前記保護管の中に挿入した後、該保護管を軸方向
に回転させることにより前記突起と前記切り込みの位置
をずらせて係止されるので、特別な接着剤等を使用する
ことなく、接合部分の機械的強度を高められ、高温使用
下における耐用性が増大する。
【0009】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに図1(A)、(B)はそれぞ
れ本発明の第1の実施の形態に係る熱電対測温装置の側
断面図及び正面図、図2(A)、(B)はそれぞれ図1
(A)の矢視P部分の拡大側断面図及び正断面図、図3
(A)、(B)はそれぞれ本発明の第2の実施の形態に
係る熱電対測温装置の側断面図及び正面図、図4は図3
(A)の矢視Q拡大図、図5(A)、(B)はそれぞれ
本発明の第3の実施の形態に係る熱電対測温装置の側断
面図及び正面図、図6(A)、(B)及び(C)はそれ
ぞれ本発明の第4の実施の形態に係る熱電対測温装置の
接合部分を説明する斜視図及び側断面図、図7(A)及
び(B)はそれぞれ本発明の第5の実施の形態に係る熱
電対測温装置の接合部分を説明する斜視図及び側断面
図、図8(A)及び(B)はそれぞれ従来例における熱
電対測温装置の側断面図及び正面図、図9は図8の矢視
R拡大図である。
【0010】図1、図2に示すように本発明の第1の実
施の形態に係る熱電対測温装置10は、外部保護管11
を支持するソケット21とソケット21に固定配置され
る端子箱18、及びフランジ19を有し、該外部保護管
11によって囲繞支持される内部保護管12を備え、内
部保護管12には熱電対15が収納され、熱電対15の
測温部16、及び熱電対15の金属導線はセラミックシ
ース14に埋設されて封止あるいは固定配置されてい
る。
【0011】端子箱18はアルミダイキャスト法等によ
り形成される略T字型のアルミ製の鋳造品であり、熱電
対15の測温部16と対向して引き出される2本の導線
が端子箱18上の周囲を絶縁された端子17に結線され
ている。従って、この端子17に導線を接続することに
より熱電対15の測温部16の温度測定が可能となる。
そして、端子箱18はステンレス鋼(SUS304)か
らなるパイプ状のソケット21に連接されており、ソケ
ット21上には、熱電対測温装置10をコークス炉の炉
壁あるいは天井部に固定するためのステンレス鋼製のフ
ランジ19が取り付けられ、更に、ソケット21を延長
する方向にはステンレス鋼からなる内径24mm、外径
34mm、長さ約450mmの外部保護管11がソケッ
ト21に連接するように配置されている。内部保護管1
2は内径6mm、外径10mm、長さ約820mmのス
テンレス鋼(SUS304)からなるパイプであり、パ
イプ基端側の約500mmの長さの部分が外部保護管1
1内に収納配置されている。そして、内部保護管12と
外部保護管11の空間に耐熱セメント22を埋め込んで
固化させ、さらにねじ等の固定止め具20を介して締め
付けて固定支持されている。このため、熱電対測温装置
10の全長を規定して長さを調節する操作が容易である
と共に、コークス炉中での操業に伴う熱衝撃を緩和する
ことができる。
【0012】セラミックシース14はアルミナ純度9
9.5wt%、曲げ強さ45kgf/mm2 、密度3.
93g/cm3 の特性を有するアルミナ質セラミックか
らなり、外径4.2mm、長さ約1850mmであり、
耐熱セメント22を介して内部保護管12によって囲繞
固定されている。そして、図2に示すように、セラミッ
クシース14は熱電対15の2本の導線を挿入するため
の直径約1.0mmの挿入孔23が2個平行に配設され
ており、セラミックシース14の先端部24における挿
入孔23はU字型あるいはV字型となって、前記2本の
導線が前記U字型の挿入孔23の屈曲部で連結するよう
に構成されている。
【0013】セラミックシース14の製造は、例えばア
ルミナ原料を含むスラリーをU字状の消失型が配置され
た型枠中に流し込んで成形した後、前記消失型を加熱燃
焼により除去して挿入孔23を形成するか、あるいは分
割された部材をセラミック接合の技術により接合するこ
とによりU字型をなす挿入孔23を形成して、一方の挿
入孔23から熱電対15を挿入し、反対側の挿入孔23
から熱電対15を引き出すことにより作成することもで
きる。また、予め熱電対をスラリー中に埋め込んだまま
成形して、これを焼成することにより作成することも可
能であり、この場合に熱電対15の測温部16の気密性
が高められるので好ましい。セラミックシース14に埋
設されて、あるいは挿入孔23に挿入されて配置される
熱電対15は直径0.3〜0.5mm、長さ約1890
mmの白金、及び白金ロジウム合金の導線の先端部を溶
接して測温部16としたものであり、測温部16と冷接
点との間の熱起電力を測定することにより1800℃ま
での温度差の測定を可能としたものである。
【0014】前記のように構成した熱電対測温装置10
をフランジ19を介してコークス炉のフリュー部に天井
から吊り下げて固定し、約5年にわたりコークス炉フリ
ュー部の温度管理を行うことができた。因みに、この間
の平均的な温度変動は1100℃〜1200℃であり、
炉内雰囲気中のCOガスの濃度は2〜10%であった。
そして、熱電対測温装置10は従来例における再結晶炭
化珪素の外部保護管75を用いた場合に比較して、熱電
対15の測温部16の保護層の部分が薄いために温度応
答性が著しく優れており、かつ、熱電対15自体の化学
的、機械的及び熱的な損傷程度も少なくなることが判明
した。
【0015】また、前記第1の実施の形態に対応し、セ
ラミックシースのアルミナ純度が異なる比較例1とし
て、セラミックシース14を、アルミナ純度92wt%
(<95wt%)、曲げ強さ21kgf/mm2 、密度
2.5g/cm3 の特性を有するアルミナ質セラミック
に換えて、第1の実施の形態と同様の条件でコークス炉
の温度管理に使用したところ、該アルミナ質セラミック
の溶融軟化温度が低いために熱電対が損傷して、炉内ガ
スによる浸食により劣化してしまい、第1の実施の形態
に比較して低寿命であった。
【0016】図3及び図4に示すように、第2の実施の
形態における熱電対測温装置30は、外部保護管31を
支持するソケット41とソケット41に固定配置される
端子箱38、及びフランジ39を有し、外部保護管31
によって囲繞支持される内部保護管32を備え、内部保
護管32の内側には、更に熱電対35の測温部36、及
びセラミックシース34を収納する保護管33が配置さ
れ、熱電対35の測温部36はセラミックシース34に
埋設されて封止あるいは固定配置されている。
【0017】内部保護管32は内径22mm、外径2
7.2mm、長さ約820mmのステンレス鋼(SUS
304)からなるパイプであり、パイプの基端側の約3
00mmの長さの部分が外部保護管31内に収納配置さ
れ、アルミナ質の耐熱セメント42等を介して固定支持
されるようになっている。保護管33は内部保護管32
によって端部を囲繞固定されている、内径6mm、外径
10mm、長さ1000mmのアルミナ質の有底パイプ
であり、アルミナ純度99.5wt%(95wt%以
上)、曲げ強さ45kgf/mm2 、密度3.93g/
cm3 の緻密質アルミナ(香蘭社株式会社製の商品名ゼ
ムランに相当)を使用することができる。そして、保護
管33の内部にセラミックシース34の先端部が位置付
けられて収納されており、保護管33の基部側が固定止
め具40、及び耐熱セメント42を介して内部保護管3
2内に固定されている。このため、熱電対35の測温部
36は保護管33、及びセラミックシース14とにより
二重に保護されており、例え保護管33が変形あるいは
破損しても、セラミックシース34によって熱電対35
が保護されるため安全性をより高く維持することができ
る。
【0018】セラミックシース34はアルミナ純度9
9.5wt%、曲げ強さ45kgf/mm2 、密度3.
93g/cm3 の特性を有するアルミナ質セラミックか
らなり、外径4.2mm、長さ約1850mmであり、
端子箱38側を耐熱セメント42、及び固定止め具40
を介して保護管33によって囲繞固定されている。そし
て、セラミックシース34には直径0.3〜0.5m
m、長さ約1890mmの白金、及び白金ロジウム系合
金からなる熱電対35が挿入孔43に挿入あるいは埋設
されている。従って、熱電対35の測温部36はセラミ
ックシース34、及び保護管33によって封止、保護さ
れているので、コークス炉内のCOガス等によって劣化
することがない。
【0019】前記のように構成した熱電対測温装置30
を第1の実施の形態と同様にコークス炉のフリュー部に
天井から吊り下げて固定し、コークス炉の温度管理を行
った。その結果、熱電対測温装置30は従来例における
再結晶炭化珪素の外部保護管75を用いた場合に比較し
て、温度応答性が優れており、かつ、熱電対35の化学
的、機械的及び熱的な損傷程度が極めて少ないため、熱
電対35の劣化による温度応答性の経年変化も軽微であ
り、耐用性年数は5年となった。
【0020】続く本発明の第3の実施の形態に係る熱電
対測温装置50おいては、図5に示すように、前記第2
の実施の形態における内部保護管32の材質をステンレ
ス鋼(SUS304)からアルミナ純度99.5wt%
(≧95wt%)、曲げ強さ45kgf/mm2 、密度
3.93g/cm3 の特性を有するアルミナ質セラミッ
ク(香蘭社株式会社製商品名ゼムラン相当)とした内部
保護管52を使用して、第1、2の実施の形態と同様に
コークス炉のフリュー部に天井から吊り下げて、コーク
ス炉の温度管理を行った。その結果、熱電対測温装置5
0はステンレス鋼を使用した場合に較べて、内部保護管
52の耐熱性が高いために、熱電対測温装置50内に保
持する熱電対35の熱的損傷が著しく減少して、耐用年
数を5年に延長することができた。
【0021】比較例2においては、内部保護管52を、
アルミナ純度92wt%(<95wt%)、曲げ強さ2
1kgf/mm2 、密度2.5g/cm3 のアルミナ質
セラミックとして、その他の条件は全て第2の実施の形
態と同様の条件に設定して、実炉おける比較テストを実
施した。その結果、アルミナ純度を95wt%未満の保
護管を使用した場合では、炉内温度あるいは炉内ガスに
よる損傷及び腐蝕が顕著になり亀裂等を生じて、機械的
強度等が低下してしまい保護管を高温下で長期間維持す
ることが困難であった。
【0022】比較例3においては、保護管及びセラミッ
クシースの外径をそれぞれ22mm、7mmとして、そ
の他の条件は全て第2の実施の形態と同一の条件になる
ようにして熱電対測温装置を構成して実炉に供したが、
この場合には、使用開始後すぐに熱衝撃による亀裂が保
護管及びセラミックシースに発生して耐用性が低く実用
性に欠けるものであった。
【0023】続く本発明の第4の実施の形態に係る熱電
対測温装置おいては、アルミナ質セラミックからなる保
護管をその長さ方向に分割し、あるいは個別にそれぞれ
作成された部材を分割ケースにより接合する他は、前記
第3の実施の形態と全て同様にして作成した。前記保護
管の接合方法を図6を用いて更に詳細に説明する。同図
(A)において分割あるいは個別に作成された2つの保
護管60、61の端部の外側円周上には、幅をもって円
周上に形成された突起62、62aがそれぞれ配置され
ている。このような突起62、62aの作成方法として
は、肉厚の大きい管状体の外周を切削加工してもよい
し、あるいはリング状に形成した突起を公知の接合手段
により接合して形成することもできる。そして、保護管
60、61の端部を合わせた後、図8(B)に示すよう
な2つに分割されて構成されたアルミナ質セラミック等
からなる分割ケース63、63aにより突起62、62
aを挟み込むようにして2つの保護管60、61の端部
を固定する。この際、分割ケース63、63aと保護管
60、61の間の空隙部に耐火性のモルタル、セメント
等の接着材65を充填することにより固定することがで
きる。このようにして接合される熱電対測温装置は長さ
の調整が簡単にでき、また、必要に応じて保護管を交換
して使用することができるため経済的である。そして、
この熱電対測温装置をコークス炉のフリュー部に吊り下
げて使用したところ、従来の接合部のない熱電対測温装
置に較べて熱衝撃による亀裂などはなく耐用性も充分あ
ることが判明した。なお、上述の接合部の構成はセラミ
ックシースの部分においても同様に適用することができ
る。
【0024】続く本発明の第5の実施の形態に係る熱電
対測温装置おいては、アルミナ質セラミックからなる保
護管をその長さ方向に分割し、あるいは個別にそれぞれ
作成された部材同士を機械的に嵌合することにより接合
する他は、前記第3の実施の形態と全て同様にして作成
したものである。図7(A)、(B)に示すように、接
合される保護管70、71はそれぞれ径の大きさの異な
るパイプ状からなり、保護管70の接合面側端部の内面
には切り込み73が略均等に4箇所設けられている。そ
して保護管70の端部に挿入される保護管71の端部側
の外周上には切り込み73に対応する4個の突起72が
形成されている。従って、突起72を有する保護管71
を切り込み73を備えた保護管70の内面に挿入するこ
とができる。そして、突起72を挿入した後に、保護管
71を挿入方向に対して所要角度回転させることによ
り、切り込み73によって形成される凸部に突起72が
掛かるために、保護管71の保護管70からの引き抜き
が規制されるようになる。このため、このような接合部
により構成された熱電対測温装置は、必ずしも接着材等
を使用する必要がないために、接着材の耐用温度に制約
されることがないので高温度下での長期使用が可能であ
り、しかも引っ張りに対する機械的な接合強度が高くな
る。
【0025】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではな
く、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用
範囲である。例えば本実施の形態においては、熱電対を
囲繞するセラミックシースとしてアルミナ質のものを使
用したがこれに限定されることなく、アルミナーシリ
カ、ムライト、アルミナージルコニア、炭化珪素、窒化
珪素及び窒素硼素もしくはそれらの組合わせ等からなる
セラミック材質の使用が可能である。また、セラミック
シースとしては長さが1890mmのものを使用した
が、セラミックシースはその先端部で測温部を封止する
ような構造とすれば良く、必要に応じてセラミックシー
スを長さ方向に分割して用いることもできる。
【0026】
【発明の効果】請求項1〜6記載の熱電対測温装置にお
いては、熱電対の測温部がセラミックシースに埋設され
ているので、熱電対の測温部が炉内ガスあるいは周囲か
らの機械的な力に影響されることが少なく、耐用性と温
度応答性を同時に高められる。更に、セラミックシース
が内部保護管、及び外部保護管により2段に支持される
ので、熱電対測温装置の長さの調節が容易であり、しか
も、保護管によって多層構造となっているために、この
部分で急激な温度変動に伴う熱衝撃等を緩和することが
でき、熱電対測温装置の耐用性を向上できる。特に、請
求項2記載の熱電対測温装置においては、セラミックシ
ースが、純度95wt%以上のアルミナからなる保護管
に収納されるので、炉内ガスに対する熱電対の測温部の
遮蔽がより確実にできると共に、機械的外力の影響を回
避することができる。また、請求項3記載の熱電対測温
装置においては、内部保護管が、純度95wt%以上の
アルミナからなるので、炉内温度による溶融あるいは炉
内ガスによる腐蝕を回避して長寿命化を達成することが
可能である。
【0027】請求項4記載の熱電対測温装置において
は、前記保護管の外径が20mm以下でかつ、前記セラ
ミックシースの外径が5mm以下であるように構成され
ているので、熱電対測温装置使用中の温度変動に伴う熱
衝撃が軽減されると共に、しかも温度応答性を損なうこ
となく、熱電対測温装置の耐久性を維持することができ
る。請求項5記載の熱電対測温装置においては、前記保
護管及び/又はセラミックシースが長さ方向に分割され
ており、分割された端部付近の外周上にそれぞれ突起を
設け、該保護管及び/又はセラミックシース同士を該突
起を係止して接続する分割ケースを取り付けるので、長
尺の熱電対保護管あるいはセラミックシースをその製造
条件に制約されることなく簡単に構成できると共に、分
割されているために熱衝撃が緩和されて熱電対測温装置
の耐用性を向上させることができる。請求項6記載の熱
電対測温装置においては、前記保護管が、それぞれの径
が異なるように、かつ長さ方向に分割され、保護管端部
の円周上に複数の突起及び該突起に嵌合する複数の切り
込みを設けて係止されるので、特別な接着剤等を使用す
ることなく、接合部分の機械的強度を高められ、高温使
用下における耐用性を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)はそれぞれ本発明の第1の実施
の形態に係る熱電対測温装置の側断面図及び正面図であ
る。
【図2】(A)、(B)はそれぞれ図1(A)の矢視P
部分の拡大側断面図及び正断面図である。
【図3】(A)、(B)はそれぞれ本発明の第2の実施
の形態に係る熱電対測温装置の側断面図及び正面図であ
る。
【図4】図3(A)の矢視Q拡大図である。
【図5】(A)、(B)はそれぞれ本発明の第3の実施
の形態に係る熱電対測温装置の側断面図及び正面図であ
る。
【図6】(A)、(B)及び(C)はそれぞれ本発明の
第4の実施の形態に係る熱電対測温装置の接合部分を説
明する斜視図、及び側断面図である。
【図7】(A)及び(B)はそれぞれ本発明の第5の実
施の形態に係る熱電対測温装置の接合部分を説明する斜
視図、及び側断面図である。
【図8】(A)及び(B)はそれぞれ従来例における熱
電対測温装置の側断面図及び正面図である。
【図9】図8の矢視R拡大図である。
【符号の説明】
10 熱電対測温装置 11 外部保護
管 12 内部保護管 14 セラミッ
クシース 15 熱電対 16 測温部 17 端子 18 端子箱 19 フランジ 20 固定止め
具 21 ソケット 22 耐熱セメ
ント 23 挿入孔 24 先端部 30 熱電対測温装置 31 外部保護
管 32 内部保護管 33 保護管 34 セラミックシース 35 熱電対 36 測温部 37 端子 38 端子箱 39 フランジ 40 固定止め具 41 ソケット 42 耐熱セメント 43 挿入孔 50 熱電対測温装置 52 内部保護
管 60 保護管 61 保護管 62 突起 62a 突起 63 分割ケース 63a 分割ケ
ース 64 突部 65 接着材 70 保護管 71 保護管 72 突起 73 切り込み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗田 澄彦 佐賀県西松浦郡有田町1664番地 株式会社 香蘭社内 (72)発明者 一瀬 正信 佐賀県西松浦郡有田町1664番地 株式会社 香蘭社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部保護管によって基端側を支持された
    内部保護管を備え、該内部保護管によって保持される熱
    電対の測温部を測定箇所に配置して測温する熱電対測温
    装置であって、 前記熱電対の測温部がセラミックシースに埋設されてい
    ることを特徴とする熱電対測温装置。
  2. 【請求項2】 前記セラミックシースが、純度95wt
    %以上のアルミナからなる保護管に収納されている請求
    項1記載の熱電対測温装置。
  3. 【請求項3】 前記内部保護管が、純度95wt%以上
    のアルミナからなる請求項1又は2記載の熱電対測温装
    置。
  4. 【請求項4】 前記保護管の外径が20mm以下でか
    つ、前記セラミックシースの外径が5mm以下である請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の熱電対測温装置。
  5. 【請求項5】 前記保護管及び/又はセラミックシース
    が長さ方向に分割されており、分割された端部付近の外
    周上にそれぞれ突起を設け、該保護管及び/又はセラミ
    ックシース同士を該突起を係止して接続する分割ケース
    を取り付けてなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    熱電対測温装置。
  6. 【請求項6】 前記保護管が、それぞれの径が異なるよ
    うに、かつ長さ方向に分割されており、径の小さい保護
    管端部の円周上に複数の突起を設け、一方径の大きい保
    護管端部の内面に該複数の前記突起に嵌合する複数の切
    り込みを設け、該突起を有する保護管を該切り込みを有
    する前記保護管の中に挿入した後、該保護管を軸方向に
    回転させることにより前記突起と前記切り込みの位置を
    ずらせて係止される請求項1〜5のいずれか1項に記載
    の熱電対測温装置。
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