JPWO2019235474A1 - 非鉄金属溶湯用浸漬ヒータ - Google Patents

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Abstract

本発明は、非鉄金属溶湯用浸漬ヒータに関し、SiCヒータの発熱体の温度を上げても寿命を延長できる浸漬ヒータを提供する。直筒状セラミックス保護管(3)の中に単数又は複数本の竪型SiCヒータ(2)を配し、かつ、内部に窒素を充満した浸漬ヒータ(1)であって、保護管内部の窒素と連通した通気管(4)を設け、通気管に接続するTi又はNb又はSi金属からなる脱酸素層(4−1)を設けて、外気を脱酸素して窒素を補給して均衡をとることを特徴とする。。

Description

本発明は、アルミニウム、亜鉛等の非鉄金属溶湯中に投入し、溶湯を加熱する非鉄金属溶湯用浸漬ヒータに関し、詳しくはヒータの発熱体の温度上限を上げて、寿命が延長できる非鉄金属溶湯用浸漬ヒータに関するものである。
アルミニウムや亜鉛などの非鉄金属溶湯を加熱保持するために用いられる非鉄金属溶湯保持炉は、図5,6に示すように、溶湯中に、セラミックスの耐火物製保護管内に発熱体を装備した縦型又は横型の浸漬ヒータを備えている。このような浸漬ヒータは、通電により加熱される発熱体を溶湯との反応から保護し、かつ溶湯と絶縁するため高い絶縁性を有するセラミックスチューブを有する。セラミックスチューブは、高温の金属溶湯に浸漬させるため、機械的強度が高く、耐熱衝撃性や耐磨耗性などに優れ、熱伝導率の高い材質で製造される。それには窒化珪素質焼結体(Si)、窒化硼素質焼結体(BN)などがよく用いられる。
一方、セラミックスチューブ内に収納される発熱体は、棒状ヒータや螺旋状ヒータなどの様々の形状のヒータが知られている。ヒータ素材としては、SiC質やニクロム線や二珪化モリブデンなどの材料が使われる。最近では、大型の溶湯保持炉に見合った発熱量が大きく、安定した動作で、寿命が長い発熱体が求められ、この点で発熱体表面温度が1400〜1600℃でも耐えられ、単位面積当たりの発熱量が大きい、即ち、ニクロム発熱体の5〜10倍に相当するSiC発熱体が採用されて来ている。
当初、SiC発熱体も気孔率が20〜25%と高い再結晶SiCであり、SiCの酸化による寿命の点から最高発熱温度が発熱体表面温度で約1400℃に制限されていたものを、気孔率10%以下の反応焼結型SiCを採用して、発熱体表面温度を1600℃まで使用可能にし、さらに、比抵抗が0.02Ωcmと低いため、発熱部をスパイラル加工して全抵抗を上げることにより既設電源で使用可能にし、三相電源で1400〜1600℃の高温炉にて使用可能とする先行技術が開示されている。
特開2001−257056(〔0002−0004〕、〔図1〕、〔図4〕)
前記先行技術は、SiC発熱体の発熱体表面温度を上昇させた点で優れているが、非鉄金属溶湯用浸漬ヒータの場合には、このSiC発熱体は、保護管であるセラミックスチューブ内に設置されており、通常、チューブ内は空気で満たされている。この状態で、SiC発熱体に通電して発熱させた場合、SiCは空気中の酸素でSiC+2O=SiO+COの反応が生じ、初期には、この反応が急速に進行するが、生成されたSiO被膜により表面が包まれると、次第に酸化速度が遅くなり、酸化による抵抗増加も緩慢となる。しかし、長時間の使用で次第にSiO量が増加すると、抵抗が初期の1.8〜2倍附近より上昇し始め、さらに3〜4倍附近になると急激に増加する。この抵抗の増加とこれによる温度係数のバラツキの増加によりSiC発熱体の寿命が尽きるとされている。特に、スパイラル型発熱体の場合は、スパイラルの発熱部の折損事故が突然生じること等の課題があった。
本発明は、これらの課題を解決したものであって、浸漬ヒータのSiC発熱体の発熱時における酸化を防止して発熱体の寿命延長と、発熱体の温度上限の上昇を図るもので、これによりSiC発熱体の寿命延長や性能の向上・維持ができ、全体的には溶湯保持炉や溶湯中で非鉄金属インゴットを溶解する溶湯中溶解炉の稼働率の向上、ひいては溶湯の品質維持を可能にし、また保全費の軽減を目的とするものである。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータは、非鉄金属の溶湯保持炉に用いられるSiC浸漬ヒータにおいて、直筒状の絶縁性セラミックス保護管の中に単数又は複数本の竪型SiCヒータを配し、かつ、保護管内に窒素を充満した浸漬ヒータであって、該保護管内部に外気と連通した通気管を設け、かつ、該通気管をTi又はNb又はSi金属からなる脱酸素層に接続することにより、外気を脱酸素した窒素が該保護管内部の窒素を補うように補給されることを特徴とする。
従来、縦型ヒータを内蔵している絶縁性セラミックス製保護管内は外気と連通した空気で充満されており、そのためSiC発熱体が約800℃以上で酸化されていくのに対し、本発明のSiC浸漬ヒータは、保護管内に窒素を充満したものであって、SiC発熱体が800℃以上で酸化されることを防止している。また、SiC発熱体が昇温や降温した場合に、保護管内の気体が膨張や収縮して気体が出入りするが、本発明では、外気と連通する通気管を通して気体の出入りが行え、かつ、外気から吸入する場合には、Ti又はNb又はSi脱酸層を通過してTi又はNb又はSi金属により酸素が吸収されて除去し、窒素のみが補給されるようになる。
本発明の請求項1の構成をとることにより、保護管内の雰囲気を窒素のみにすることによりSiC発熱体が800℃以上でSiCからSiOへの酸化を防止できるからSiC発熱体の特性を維持でき、また発熱体の温度上昇が可能になり、発熱体の加熱能力の向上と寿命延長が可能となる。
また、請求項2に係る非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータは、請求項1に記載の非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータにおいて、前記SiCヒータが二重螺旋形状の発熱体を有することを特徴とする。
この構成により、SiCヒータが二重の螺旋状の長い電流流路を有するので、SiCが低抵抗でも、大きなジュール熱を発生することができ、熱出力の大きなSiC浸漬ヒータが得られると共に、SiCヒータのSiO化が回避できるので熱出力の向上と寿命延長に貢献する。
また、請求項3に係る非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータは、請求項1又は2に記載の非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータにおいて、前記SiCヒータの発熱体の使用発熱温度の上限が1300℃であることを特徴とする。
SiCヒータのSiC発熱体の使用発熱温度が1400℃以上になると、SiCが保護管内のNガスと反応してSiの窒化物を生成してSiCのヒータの寿命が損なわれる。これを防止するため1300℃を使用温度上限とする構成を採用してSiCのヒータの性能を維持しながら寿命を延長することができる。
また、請求項4に係る非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータは、請求項1又は2又は3に記載の非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータにおいて、前記Ti又はNb又はSi脱酸素層が、粒状、粉状、繊維状のいずれか、又はそれらの混合物であるTi又はNb又はSi金属を充填して構成されていることを特徴とする。
この構成により、該脱酸層の通気性を良好にすると共に、前記金属の脱酸反応に寄与する総表面積を増加して脱酸素能力を高めることが可能で、保護管内へ酸素分を除去した窒素ガスを確実に供給することができる。
また、請求項5に係る非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータは、請求項1から4のいずれかに記載の非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータにおいて、前記Ti又はNb又はSi脱酸素層が、前記保護管の先の半球部内で、かつ、SiCヒータの発熱体の先端を支持すると共に隅部に複数の通気孔を設けた隔壁で仕切られた部屋内に設けられることを特徴とする。
この構成をとることにより、該脱酸素層の容量を十分確保できるので、外気からの保護管内への窒素補給を確実に偏り無く行え、また、該脱酸素層の温度をヒータ発熱体の温度と同じ程度にすることが可能で、外気からの脱酸素反応を確実に進めることができる。
また、請求項6に係る非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータは、請求項5に記載の非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータにおいて、前記Ti脱酸素層の使用温度が800〜1300℃の温度範囲であることを特徴とする。
前記Ti脱酸素層の使用温度が800℃以下では、Ti金属による脱酸素が不十分であり、1400℃以上では、Ti金属が酸素よりも窒素と選択的に反応して脱酸素能力が低下する。従って、この不具合を避ける温度範囲をとることにより、すなわち、前記Ti脱酸素層の使用温度が800〜1300℃の温度範囲に成るように、熱源であるSiC発熱体の温度を上限1300℃以下で、少なくとも800度以上に調節することによりTi脱酸素層が適切な脱酸素能力を維持することができる。
また、請求項7に係る非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータは、請求項5に記載の非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータにおいて、前記Nb脱酸素層の使用温度が200〜1000℃の温度範囲であることを特徴とする。
前記Nb脱酸素層の使用温度が200℃以下では、Nb金属による脱酸素が不十分であり、1000℃以上では、Nb金属が酸素よりも窒素と選択的に反応して脱酸素能力が低下する。従って、この不具合を避ける温度範囲をとることにより、すなわち、前記Nb脱酸素層の使用温度が200〜1000℃の温度範囲に成るように、熱源であるSiC発熱体の温度を上限1000℃以下で、少なくとも200度以上に調節することによりNb脱酸素層が適切な脱酸素能力を維持することができる。したがって、SiC発熱体の温度が200〜1000℃の温度範囲にある時に通気管を通過する気体の脱酸素を行う必要がある。
また、請求項8に係る非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータは、請求項5に記載の非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータにおいて、前記Si脱酸素層の使用温度が800〜1300℃の温度範囲であることを特徴とする。
前記Si脱酸素層の使用温度が800℃以下では、Si金属による脱酸素が不十分であり、1400℃以上では、Si金属が軟化、溶融して脱酸素能力が低下する。従って、この不具合を避ける温度範囲をとることにより、すなわち、前記Si脱酸素層の使用温度が800〜1300℃の温度範囲に成るように、熱源であるSiC発熱体の温度を上限1300℃以下で、少なくとも800度以上に調節することによりSi脱酸素層が適切な脱酸素能力を維持することができる。
本発明に係る請求項1から8に記載の非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータによれば、浸漬ヒータのSiC発熱体の発熱時において保護管内の空気による酸化が防止できて発熱体の劣化を防ぎ、ひいては発熱体の温度上限が上げられると共に、発熱体の寿命の延長を図ることが可能になる。これによりSiC発熱体の寿命延長や性能の向上・維持が確保できて、全体として溶湯保持炉や溶湯中溶解炉の稼働率の維持や向上、溶湯保持炉や溶湯中溶解炉の溶湯の品質維持を可能にし、また浸漬ヒータの交換が少なくなり、溶湯保持炉や溶湯中溶解炉の冷却・加熱による損傷が少なくなり、保全費の軽減を達成できる。また、本発明の非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータは、非鉄金属のインゴットや切粉の溶解にも安定した溶解熱源として幅広く適用することもできるから、非鉄金属分野での適用範囲を広げることができる。
図1は、本発明を実施するための形態に係る非鉄金属溶湯の浸漬ヒータの模式的斜視断面図である。 図2は、本発明を実施するための形態に係る非鉄金属溶湯の浸漬ヒータの模式的平面図である。 図3は、図1におけるA−A矢視の模式的側面断面図である。 図4は、図1におけるB−B矢視の模式的側面断面図である。 図5は、本発明を実施するための形態に係る別の非鉄金属溶湯の浸漬ヒータであって、(a)は模式的平面図、(b)は(a)におけるA−A矢視の模式的側面断面図、(c)は(a)におけるB−B矢視の模式的側面断面図、である。 図6は、非鉄金属溶湯保持炉における縦型浸漬ヒータの配置図の一例である。 図7は、非鉄金属溶湯保持炉における横型浸漬ヒータの配置図の一例である。
本発明に係る非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータ1(以下、SiC浸漬ヒータ1と称す)を図1,2,3,4を用いて説明する。SiC浸漬ヒータ1は、直筒状絶縁性セラミックスの保護管3の中に、3本のSiCヒータ本体2を保護管3の長手方向に保護管3の内壁面から均等に離隔し、中心角約120度で配置される。絶縁性セラミックスとしては、高温の金属溶湯に浸漬して伝熱させるため、機械的強度が高く、耐熱衝撃性や耐磨耗性などに優れ、熱伝導率の高い材質で製造する必要があり、そのため窒化珪素質焼結体(Si )や窒化硼素質焼結体(BN)を用いることができる。
SiCヒータ本体2は、円筒状をなし、電源が接続される電気端子部2−3に繋がる抵抗のない非発熱体2−2と、高抵抗の発熱体2−1から成り、非発熱体2−2は縦に二分割され発熱体2−1に電気を供給する導電路を形成する。一方、発熱体2−1は、図1に示すように、スパイラルの溝を切った発熱体で、SiCから成る中空円筒状の本体に、非発熱体2−2と接続する場所から本体の長手方向に沿い、他端側までの部分が螺旋状を成すような2本の溝が切り込まれ、先端部で繋がっている。発熱体2−1は、本体が抵抗の低いSiCでも、螺旋状の長い電流経路2本が繋がった形を呈するので、抵抗が確保できるので大きなジュール熱が発生できる。
また、SiCヒータ本体2は、先端部を保護管3の先端の半球部3−1にある隔壁7のヒータ先端支持部で、根元部を保護管3の根元部にあるヒータ根元支持部6で固定される。SiCヒータ本体2は、保護管3内で、これら先端と根元の支持部にて適切に位置決めされており、3本のSiCヒータ本体2の発熱エネルギーを保護管3の筒状部3−2に対して適切に輻射伝熱により熱を伝える。
また、SiCヒータ本体2の発熱体2−1の表面温度を制御するために熱電対管5が3本のSiCヒータ本体2に平行して、かつ3本のほぼ中心の位置に設置され、温度測定する熱電対先端部5−1は、SiCヒータ本体2の発熱体2−1のほぼ中央に設置するのが良く、この測定温度が発熱体2−1の表面温度を示しているとし、この温度信号が熱電対補償導線5−2を経由して温度設定調整装置(図示しない)に導かれ、表面温度(例えば、1200℃)にするために外部から電気端子部2−3に電流が調節されて印加する。
本発明のSiC浸漬ヒータ1は、保護管3内に窒素を充満しており、SiCヒータ本体2の発熱体2−1が、従前の空気の場合であれば、約800℃以上でSiCが酸化されてSiOに変化するのを防止できて、SiCの状態を維持することができる。また、SiC発熱体2−1が昇温や降温につれて保護管3内の窒素が膨張や収縮した場合、保護管3内の窒素は、通気孔4−2、脱酸素層4−1、通気管4を経由して出入りするが、本発明では、外気と連通する通気管4を通して窒素のみの出入りが行える。即ち、Ti金属の脱酸層を用いて、外気から吸入する場合には、通気管4を経由して800〜1300℃の温度範囲に加熱されたTi金属の脱酸層4−1を通過する時に酸素がTiと反応して、Ti+O=TiOの反応により除去されて、窒素のみが吸入されることになる。また、Nb金属の脱酸層を用いて、外気から吸入する場合には、通気管4を経由して200〜1000℃の温度範囲に加熱されたNb金属の脱酸層4−1を通過する時に酸素がNbと反応して、2Nb+O=2NbOの反応により除去されて、窒素のみが吸入されることになる。また、Si金属の脱酸層を用いて、外気から吸入する場合には、通気管4を経由して800〜1000℃の温度範囲に加熱されたSi金属の脱酸層4−1を通過する時に酸素がSiと反応して、Si+O=SiOの反応により除去されて、窒素のみが吸入されることになる。因みに、本発明のSiCヒータ本体2の根元部において塞栓部2−4を形成しており、これによりSiC浸漬ヒータ1のSiCヒータ本体2と保護管3の内部は、通気管4だけで外気と繋がっていることになる。
本発明のSiC浸漬ヒータ1の一実施例である出力34KWのもので、3本のSiCヒータ2から構成される場合、保護管3は外径170mm、長さ900mmであり、SiCヒータ2は外径40mm、長さ900mmである。脱酸素層4−1を形成するTi金属は、スポンジTiから成り、これを加工して粒状、粉状、繊維状と成して用いることができ、充填重量は約600〜700grである。また、通気管4の外径は約20mmである。熱伝対は 通常のものであり、アルミナ保護管4×6mmに通して用いることができる。
本発明の別の実施形態のSiC浸漬ヒータ1を図5を用いて説明する。SiC浸漬ヒータ1の保護管3内に窒素を充満する通気管4の配置と構成に特徴がある。SiCヒータ本体2は3本で構成され、また保護管3内と外気との間に、3本の通気管4を各SiCヒータ本体の中間に配置する。各通気管4は、SiCヒータ本体2の発熱体2−1に相対すると共に、脱酸素材を充填した脱酸素層4−1と、脱酸素層4−1を保持するための2箇所の通気栓4−3から構成される。脱酸素層4−1は、脱酸素効果を発揮するTi金属又はNb金属又はSi金属の粒状又は粉状又は繊維状と成したものを用いることができる。また、脱酸素層4−1を保持するために、上下2箇所にポーラスなセラミック製の通気栓4−3を設けている。脱酸素層4−1は、3本の通気管4の夫々に設けられており、かつ2箇所の通気栓4−3間で挟持されるから、Ti又はNb又はSi金属から構成される脱酸素材の収容量に制限が少ない。保護管3内へ流入する気体は必ず3本の通気管4を経由するために、流入する外気は、内蔵され、かつSiCヒータ本体2の輻射で高温に加熱された脱酸素層4−1を通過する時に脱酸されて流入するので、保護管3内は酸素の無い状態を維持できるから、SiCヒータ本体2の性能を十分発揮できると共にヒータ寿命の延長を図ることができる。
本発明のSiC浸漬ヒータ1は、主としてSiCヒータ本体2と保護管3とから構成され、通常図6、7に示す溶湯保持炉10の溶湯M中に縦方向(図6)又は横方向(図7)に浸漬して設置される。SiC浸漬ヒータ1の熱出力は、SiCヒータ本体2の発生熱が保護管3を経由して溶湯Mに伝熱され、その熱エネルギにより溶湯Mを昇温し又は一定温度に保持する。SiC浸漬ヒータ1において、SiCヒータ本体2の温度(通常900から1300℃)が持つ熱エネルギが保護管3の内壁に対して輻射を主体とする伝熱で伝わり、主として保護管3の筒状部3−2の内壁を加熱するが、保護管3は溶湯中に浸漬しているので、保護管3の温度は溶湯温度(例えば、アルミニウム溶湯では、650〜720℃)より若干高いと推察される。
したがって、SiCヒータ本体2の表面温度が高い程、保護管3の内壁を加熱する熱エネルギは増加し、保護管3に接する溶湯Mを昇温することになる。しかし、SiCヒータ本体2の表面温度が、空気中であれば、SiCのSiO2への酸化が生じるので、1000℃が限界となり、SiCヒータ本体2の性能が制限される。これに対し、本発明の浸漬ヒータ1のSiC発熱体2−1では、窒素中で、SiCのSiOへの酸化が防止できるので、表面温度が1300℃まで可能となる。しかし、SiC発熱体2−1の表面温度が1400℃以上になると、SiCが窒素と反応し、SiとなりSiCが劣化することになる。したがって、本発明では、SiCヒータ本体2を窒素雰囲気中で発熱させることにより、SiC発熱体2−1の表面温度を空気中であれば、SiCの酸化の点から1000℃がmaxであるのに対し、窒素中であれば、その表面温度が1300℃maxを可能にして溶湯Mへの伝熱量を増大すると共に、SiCの酸化を防止してSiC発熱体2−1の寿命を延ばすことを可能にした。
本発明のSiC浸漬ヒータ1は、通電して加熱する前は常温であり、保護管3内は窒素ガスのみを封入している。SiC浸漬ヒータ1を通電して加熱すると窒素ガスは膨張して通気管4を経由して外気へ逃げる。SiCヒータ本体2の温度レベル(1000〜1300℃の範囲)に落ち着くと保護管3内の窒素ガスも熱変化が少なく体積的に安定状態となる。その後、溶湯保持炉10を停炉する場合等に、SiC浸漬ヒータ1の温度を下げる必要が生じた場合には、保護管3内の窒素ガスは収縮して通気管4より外気が侵入するが、通気管4に繋がるTi又はNb又はSi金属の脱酸素層4−1により外気中の酸素がTi又はNb又はSi金属と結合して夫々の酸化物となり、外気から酸素分が除去され、窒素のみが保護管3内に補給される。Ti及びSi金属の脱酸は700℃から始まるが、上限は1300℃にするのが好ましい。上限を1300℃までとするのは、1400℃を超えるとTi金属は外気中の窒素と反応して窒化物を形成する反応が強くなり、脱酸素が不十分となり、Si金属の場合は1400℃を超えると軟化、溶融する恐れがある。一方、Nb金属の脱酸は200℃から始まるが、1000℃を超えると窒素と反応するので、脱酸力が低下する恐れがある。
したがって、外気から窒素を補給するためには、Ti又はSi脱酸素層4−1の温度を間接的に示す熱電対5の先端部5−1の温度が700〜1300℃の時に行うことが好ましい。一方、Nb脱酸素層4−1の場合は、200〜1000℃の時に行うことが好ましい。
アルミニウム、亜鉛等の非鉄金属溶湯の保持炉や溶湯中溶解炉のみならず、非鉄金属塊や切粉の溶解処理分野で適用することができる。
1:SiC浸漬ヒータ
2:SiCヒータ本体 2−1:発熱体 2−2:非発熱体
2−3:電気端子部 2−4:塞栓部
3:保護管 3−1:半球部 3−2:筒状部
4:通気管 4−1:脱酸素層 4−2:通気孔 4−3:通気栓
5:熱電対 5−1:熱電対先端部 5−2:熱電対補償導線
6:ヒータ根元支持部
7:隔壁(ヒータ先端支持部)
10:溶湯保持炉
M:溶湯

Claims (8)

  1. 非鉄金属の溶湯保持炉又は溶解炉に用いられるSiC浸漬ヒータにおいて、直筒状の絶縁性セラミックス保護管の中に単数又は複数本の竪型SiCヒータを配し、かつ、保護管内に窒素を充満した浸漬ヒータであって、該保護管内部に外気と連通した通気管を設け、かつ、該通気管をTi又はNb又はSi金属からなる脱酸素層に接続することにより、外気を脱酸素した窒素が該保護管内部の窒素を補うように補給されることを特徴とする非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータ。
  2. 前記SiCヒータが二重螺旋形状の発熱体を有することを特徴とする請求項1に記載の非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータ。
  3. 前記SiCヒータの発熱体の使用発熱温度の上限が1300℃であることを特徴とする請求項1又は2に記載の非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータ。
  4. 前記Ti又はNb又はSi脱酸素層が、粒状、粉状、繊維状のいずれか、又はそれらの混合物であるTi又はNb又はSi金属を充填して構成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータ。
  5. 前記Ti又はNb又はSi脱酸素層が、前記保護管の先の半球部内で、かつ、SiCヒータの発熱体の先端を支持すると共に隅部に複数の通気孔を設けた隔壁で仕切られた部屋内に設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータ。
  6. 前記Ti脱酸素層の使用温度が800〜1300℃の温度範囲であることを特徴とする請求項5に記載の非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータ。
  7. 前記Nb脱酸素層の使用温度が200〜1000℃の温度範囲であることを特徴とする請求項5に記載の非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータ。
  8. 前記Si脱酸素層の使用温度が800〜1300℃の温度範囲であることを特徴とする請求項5に記載の非鉄金属溶湯加熱用SiC浸漬ヒータ。
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