JP2003100421A - セラミックヒーター - Google Patents
セラミックヒーターInfo
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Abstract
電極パッドから垂直に引き剥がす方向に応力が働くと、
その応力はロウ材の端部に集中し、この部分でロウ材が
電極パッドから剥離してしまうという問題があった 【解決手段】前記リード線が線径1mm以上であり、且
つ前記リード線に幅1mm以上、切り込み深さ0.5m
m以上の溝を設けて、リード線を電極パッドにロウ付け
する。
Description
ごて、ヘアーごて、石油ストーブ点火・気化器、シール
機、自動車酸素センサーなどに使用するセラミックヒー
ターに関するものである。
・円柱状・円筒状などの形状をしたものが使用されてい
る。図4(a)は、従来の円柱状のセラミックヒーター
の構造を示す図であり、図4(b)はその断面図であ
る。セラミックヒーター21の表面に形成された電極パ
ッド26の表面には、Niからなるメッキ層26aが形
成され、その表面にリード線30がロウ材29によりロ
ウ付けされている。
ミックヒーターの一例として、セラミック体に形成した
内壁面にリード線がロウ付けされた構造が、特開昭62
−76277号公報に記載されている。これは、セラミ
クヒーターの外径からの飛び出しが問題となる場合に採
用されている構造である。
ックヒーターに於いては、セラミックヒーターを所定の
温度に加熱するために大電流を流さねばならないものが
ある。このような用途では、細いリード線を用いた場
合、リード線が発熱しリード線を固定しているロウ付け
部および電極パッドが劣化して、セラミックヒーターの
耐久性が低下するという問題があった。
径の太いリード線を用いている。しかし、外表面にリー
ド線を設けると、線径が太いため曲げ応力によりリード
線のロウ付け部の剥離等強度が低下するという問題が生
じてくる。図4を用いて具体的に説明すると、リード線
30にセラミックヒーター21の全長方向に引張応力が
掛かった場合は、リード線10は良好な強度を有する
が、リード線10に該リード線10を電極パッド26か
ら垂直に引き剥がす方向に応力が働くと、その応力はロ
ウ材の端部29aに集中し、この部分でロウ材29が電
極パッド26から剥離してしまうという問題があった。
載されたように、セラミック体に形成された溝の内壁面
の電極パッドにリード線がロウ付けされた構造のセラミ
ックヒーターがある。しかし、リード線の線径が太いた
め、取り扱い時にリード線のロウ付け部の端部が剥離し
たり、電極パッドが形成された部分のセラミックスに欠
け・割れ等が発生したりして品質が低下するという問題
があった。
ので、太い線径によるリードロウ付け強度の低下、及び
セラミックシートに欠け・割れ等を無くし、品質を向上
させたセラミックヒーターを安定提供することにある。
中に発熱抵抗体を内蔵し、電極パッドにリード線を具備
してなるセラミックヒーターに於いて、前記リード線が
線径1mm以上であり、且つ前記リード線に幅1mm以
上、切り込み深さ0.5mm以上の溝を設けたことを特
徴とする。
の距離dが電極パッドの長さLよりも1mm以上短くな
るように前記溝が形成されており、前記リード線の溝か
ら先端までの部分が前記電極パッドにロウ付けされてい
ることを特徴とする。
部の内側にロウ材のメニスカスが形成されていることを
特徴とする。
と反対側の端部をボルト構造とし、ナットにて他部材と
接合できる構造としたことを特徴とする。
線を取り付けた際に、リード線のロウ付け強度が低下し
たり、セラミック体に欠け・割れ等が発生したりするこ
とを無くし、品質の向上したセラミックヒーターを提供
することが可能となる。
を用いて詳細に説明する。
す図であり、セラミックグリーンシート3の一方の主面
に形成された発熱抵抗体4および電極引出部5が、これ
らを内側に包み込むようにセラミック芯材2の外周に周
回密着されている。また、前記電極引出部5の端部には
ビアホール7が形成され、前記セラミックグリーンシー
ト3の他方の主面に形成された電極パッド6と接続され
ている。このようにして形成された生成形体を1500
〜1650℃の還元雰囲気中で焼成することによりセラ
ミック体7を得、その後、図2に示すように、前記電極
パッド6の表面にNiからなるメッキ層6aを形成した
後、リード線10をロウ材9により固定することにより
セラミックヒーター1を得る。
ード線10が線径1mm以上であり、且つ前記リード線
10に幅1mm以上、切り込み深さ0.5mm以上の溝
11を設けたことを特徴とする。
は、使用する電流によるリード線10の発熱を防止する
ためである。また、前記リード線10に形成する溝11
の幅を1mm以上、切り込み深さを0.5mm以上とす
る理由は、これより溝11を小さくすると、ロウ材9が
溝を埋めてしまって、溝11を形成した効果が得られな
くなってしまうからである。
り込み深さは、リード線10の線径の1/2以下とする
ことが好ましい。該切り込み深さをリード線10の線径
の1/2を越える値とすると、リード線10に対する電
極パッド6に垂直な方向の応力に対し、ロウ材9の端部
9aにおける応力を緩和する効果はあるが、リード線1
0自体の強度が低下してしまうので好ましくない。
11までの距離dが電極パッド6の長さLよりも1mm
以上短くなるように前記溝11が形成されており、前記
リード線10の溝11から先端までの部分が前記電極パ
ッド6にロウ付けされている。このリード線10の溝1
1から先端までの距離dは、十分なロウ付け強度を確保
するためには、2mm以上の長さとすることが好まし
い。
図2(b)に示すように、リード線10の先端部及び溝
11の内側の両方にロウ材9のメニスカスを富士山の裾
野のような形状に形成することができるので、リード線
10の引張強度を向上させることが可能となる。
を電極パッド6から垂直に剥がすような成分の力が掛か
った場合には、前記溝11の部分でリード線が変形して
応力を容易に吸収するので、電極パッド6からリード線
10が剥がれることを防止することができる。
ッド6の長さLよりも1mm以上短い部分に前記リード
線10の溝11が形成され、前記リード線10の溝11
から先端までの部分が前記電極パッド6にロウ付けされ
るようにすることが好ましい。このようにする事によ
り、ロウ材9のメニスカスを好ましい形状にすることが
可能となる。前記リード線10の先端から溝11までの
距離dが前記電極パッド6の長さLよりも長いか、もし
くは短いとしてもその差が1mm未満であれば、ロウ材
9の端部9aにおけるメニスカスの形状が悪くなるので
十分な引張強度が得られなくなるので好ましくない。
0をの電極パッド6との接合部と反対側の端部をボルト
構造とし、ナットにて他部材と接合できる構造とする
と、リード線10と外部の電気回路との接続の信頼性を
向上させることが可能となる。電気的接続の信頼性改善
のため、今後、このような電気的接続の需要が増えてく
るものと予想している。
ルミナ、窒化珪素、窒化アルミニウム、炭化珪素、ムラ
イト等を使用することが可能である。
〜95重量%、SiO22〜7重量%、CaO0.5〜
3重量%、MgO0.5〜3重量%、ZrO20〜3重
量%からなるものを使用することができる。Al2O3含
有量をこれより少なくすると、ガラス質が多くなるため
通電時のマイグレーションが大きくなるので好ましくな
い。また、逆にAl2O3含有量をこれより増やすと、内
蔵する発熱抵抗体4の金属層内に拡散するガラス量が減
少し、セラミックヒーター1の耐久性が劣化するので好
ましくない。
量%、Y2O3やYb2O3、Er2O3のような希土類元素
酸化物2〜12重量%、Al2O30.3〜2.0重量
%、これに加えて酸素をSiO2換算で0.5〜3重量
%含有するようなものを使用することが可能である。
97重量%、Y2O3やYb2O3、Er2O3のような希土
類元素酸化物2〜8重量%、CaO0〜5重量%、これ
に不純物として酸素をAl2O3換算で0〜1重量%含有
するものを使用することが可能である。
量%、SiO225〜42重量%と、1重量%以下の不
可避不純物からなるものを使用することが可能である。
は、円筒および円柱状に加え、図3(a)、(b)に示
すような板状のものであっても構わない。
説明すると、セラミックグリーンシート3の表面にW、
Mo、Re等の高融点金属を主成分とするペーストを用
いて発熱抵抗体4、リード引出部6、およびスルーホー
ル7を形成し、その裏面には電極パッド8を形成する。
そして、発熱抵抗体4を形成した面にさらに別のセラミ
ックグリーンシート3を重ねて密着し、1500〜16
50℃の還元雰囲気中で焼成することにより、板状のセ
ラミックヒーター1とする。また、焼成後、電極パッド
6の上にはメッキ層6aを形成し、リード線10をロウ
材9で固定した後、さらにロウ材9の上にメッキ層を形
成する。
ては、例えば外径ないしは幅が8〜20mm、長さが4
0〜200mm程度にすることが可能である。
良好なNi系やFe−Ni−Co系合金等を使用するこ
とが好ましい。発熱抵抗体4からの熱伝達により、使用
中にリード線10の温度が上昇し、劣化する可能性があ
るからである。
Fe−Ni−Co合金を使用する場合、その平均結晶粒
径を400μm以下とすることが好ましい。前記平均粒
径が400μmを越えると、使用時の振動および熱サイ
クルにより、ロウ付け部近傍のリード線10が疲労し、
クラックが発生するので好ましくない。他の材質につい
ても、例えばリード線10の粒径がリード線10の厚み
より大きくなると、ロウ材9とリード線10の境界付近
の粒界に応力が集中して、クラックが発生するので好ま
しくない。
ウ、Ag−Cuロウ、Au−Cuロウ、Au−Niロ
ウ、Cuロウから選ばれたものを使用することができ
る。
%のSiO2、2重量%のMgO、2重量%のCaO、
1.5重量%のZrO2を含有する原料を調製し、外径
15mmセラミック芯材2および厚み800μmのセラ
ミックグリーンシート3を、押出成形およびテープキャ
スティング法により準備した。
方の主面にWからなる発熱抵抗体4と電極引出部5をプ
リント形成し、前記電極引出部5の端部の裏面に電極パ
ッド6をプリント形成し、さらに、電極パッド6に穴を
形成し該穴にWからなるペーストを埋めこむことにより
ビアホール7を形成し電極引出部5と電極パッド6とを
接続する。
雰囲気中1600℃で焼成して焼結させ、前記電極パッ
ド6の表面にNiからなる無電界メッキによりメッキ層
6aを5μm形成し、その上にリード線10を設置し、
Agロウからなるロウ材9によりロウ付け固定した。
し、溝幅を0.8mm、1.0mm、1.2mmと変更
し、また溝深さを0.3mm、0.5mm,1.0m
m,及び溝無しと変更したサンプルを準備して試料を作
製した。
のリード線10の引張強度を、このようにして準備した
試料について評価した。引張強度が300N未満のもの
はNGとし、引張強度が300N以上のものをOKとし
て評価した。
より小さいNo.1〜5、および溝11の深さ0.5m
m未満であるNo.6、9、13はロウ材9で溝11が
埋まってしまい、ロウ材9の端部9aにおいて良好なメ
ニスカスを形成できなかったため、剥離強度が300N
未満となり好ましくなかった。
本発明の請求範囲であるNo.7〜9、11〜13、1
5〜17はロウ材9のメニスカスの状態も良好で、30
0N以上の引張強度が得られた。
抵抗体を内蔵し、該発熱抵抗体に通電するための電極パ
ッドを前記セラミック体の表面に備え、電極パッドにリ
ード線をロウ付けしてなるセラミックヒーターにおい
て、前記リード線が線径1mm以上であり且つ側面に幅
1mm以上、切り込み深さ0.5mm以上の溝を設ける
ことにより、大電流を流さなければならずリード線の発
熱を考慮した場合やリード線を用いてセラミックヒータ
ーを保持するために太いリード線を用いる場合でも、リ
ード線のロウ付け部の引張強度を向上させ、良好なセラ
ミックヒーターとすることが可能となった。
る。
図であり、(b)は、そのリード線接合部の縦断面図で
ある。
実施形態を示す展開斜視図であり、(b)はそのリード
線接合部の縦断面図である。
であり、(b)はそのZ−Z線断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】セラミック体中に発熱抵抗体を内蔵し、該
発熱抵抗体に通電するための電極パッドを前記セラミッ
ク体の表面に備え、電極パッドにリード線をロウ付けし
てなるセラミックヒーターにおいて、前記リード線が線
径1mm以上であり且つ側面に幅1mm以上、切り込み深
さ0.5mm以上の溝を設けたことを特徴とするセラミ
ックヒーター。 - 【請求項2】前記リード線の先端から前記溝までの距離
dが前記電極パッドの長さLよりも1mm以上短く、前
記リード線の溝から先端までの部分のみが前記電極パッ
ドにロウ付けされていることを特徴とする請求項1記載
のセラミックヒーター。 - 【請求項3】前記リード線の先端部および前記溝部の内
側にロウ材のメニスカスが形成されていることを特徴と
する請求項1記載のセラミックヒーター。 - 【請求項4】前記リード線の電極パッド接合部と反対側
の端部をボルト構造とし、ナットにて他部材と接合でき
る構造としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか
に記載のセラミックヒーター。
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