JPH0741152Y2 - 基板表面処理装置の液補充装置 - Google Patents

基板表面処理装置の液補充装置

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JPH0741152Y2
JPH0741152Y2 JP1989007035U JP703589U JPH0741152Y2 JP H0741152 Y2 JPH0741152 Y2 JP H0741152Y2 JP 1989007035 U JP1989007035 U JP 1989007035U JP 703589 U JP703589 U JP 703589U JP H0741152 Y2 JPH0741152 Y2 JP H0741152Y2
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徳幸 林
敏朗 廣江
浩一郎 橋本
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、半導体装置の製造工程において、基板を高温
度に加熱した燐酸等の処理液に浸漬して、表面処理を行
う装置に関し、特に、複数種の液を組合せてなる処理液
を使用し、その組合せ成分中の少なくとも1種の液の沸
点以上の高温度に処理液を加熱して処理をする場合に、
処理液の温度より沸点が低い液が蒸発して、処理液の濃
度や組成比率が変化することを防止する液補充装置に関
する。
〔従来の技術〕
基板表面のシリコン窒化膜を、高温度の燐酸(H3PO4
液を用いてエッチング処理を行うことは周知であるが、
この処理に際して、燐酸液の温度だけでなくその濃度が
変動すると、エッチング・レートが変化して、均一な処
理結果が得られず、製品の歩留まりが低下するため、燐
酸液の温度と濃度を許容範囲に維持する必要がある。
しか、このエッチング処理に際しては、燐酸液を160℃
以上、たとえば約180℃といった高温度に加熱するた
め、液中の水分が蒸発して燐酸濃度が変化する問題があ
る。1ロットの基板のエッチング処理には、たとえば20
〜30分程度の時間を要するため、水分の蒸発を放置して
処理を継続すると、数ロットの基板を処理した場合、エ
ッチング・レートが初期の状態から大きく変化して、均
一な処理結果が得られない不都合がある。
従来、この不都合を防止するための手段として、特開昭
61−168925号公報には、「窒化膜のエッチング方法」と
題して、同様の燐酸液を収容した処理槽の下部から、水
分を多く含んだ窒素ガスを燐酸液中にバブリングするこ
とにより、燐酸液から気化する水分量を補充する手段が
示されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記公開特許公報記載の方法は、窒素ガスが必要でコス
トが高くつき、また、水分補充量を的確に制御すること
がむずかしい問題がある。
なお、燐酸液に滴下する純水の温度を、あらかじめ沸点
近くまで昇温しておくことも考えられるが、純水の温度
は100℃以上には高くできないため、滴下点から燐酸液
面に到達するまでに、水滴の急激な気化を防止するには
不完全である。
〔課題を解決するための手段〕
本考案によると、上記課題は、複数種の液を組み合わせ
てなる処理液を処理槽に貯留し、処理液の温度を、処理
液を構成する複数種の液の中の少なくとも1種の液の沸
点以上に加熱して、処理液中に被処理基板を浸漬して基
板表面処理を行う基板表面処理装置の液補充装置におい
て、前記処理液を構成する複数種の液の中、沸点が処理
液の温度より低い液を補充液として貯留する補充タンク
と、多数の微細通孔を形成した耐蝕性材料の壁体をもっ
て中空状に構成され、前記処理槽内の下部に、処理液中
に浸漬して配設された補充液供給ノズルと、前記補充タ
ンクと前記補充液供給ノズルとを連通する補充液給送管
と、該補充液給送管の管路に配設されたポンプと、前記
処理槽内で処理液を加熱するとともに、処理槽内で前記
補充液供給ノズルの直下に配置されているヒータとを備
えることにより解決される。
〔作用〕
補充液供給ノズルに圧送された補充液は、ノズルの壁体
に形成した多数の微細通孔から、微粒子状の液滴となつ
て処理液中に押しだされる。このとき補充液は、微粒子
状の液滴でって処理液との接触面積が大きいため、高温
度の処理液に接触して気化するより前に、処理液に混入
される。したがって、急激な気化による、処理液の飛散
や装置の振動を発生するおそれがない。
〔第1実施例〕 第1図は本考案の第1実施例装置を示す概略図である。
処理槽(11)は底部にヒーター(12)を備えて、処理槽
(11)内に貯溜した燐酸液(10)を加熱し、所要の高温
度(約180℃)に保持する。燐酸液(10)中には、被処
理基板(W)を収容したカセツトを浸漬して、基板
(W)の表面に形成したシリコン窒化膜に対するエッチ
ング処理を行う。
また、処理槽(11)の底部に、中空平板状の補充液供給
ノズル(13)を燐酸液(10)に浸漬させて設置する。こ
の補充液供給ノズル(13)の製造については後述する。
処理槽(11)の外部適所に、純水(H2O)を貯溜する補
充タンク(14)を設置し、補充液給送管(15)により補
充タンク(14)と補充液供給ノズル(13)とを連通す
る。補充液給送管(15)の管路の途中には、定量ポンプ
(16)を配置して、純水を補充液供給ノズル(13)に圧
送する。
第2図は、補充液供給ノズル(13)の構成を示す斜視図
である。このノズル(13)は中空の平らな箱状で、四ふ
っ化エチレン樹脂等の耐蝕性材料をもって、処理槽(1
1)の平面形状に合わせた方形に形成され、かつ、少な
くともその上面側の壁体(17)を、多数の微細通孔を備
える通水性に構成してある。
かかる耐蝕性材料に多数の微細通孔を形成して、通水性
ないし通気性を付与したノズルは、たとえば商品名「ナ
フロンバブラー」(エヴィック株式会社製)として市販
されている。これは、半導体製造装置の処理液中に設置
して、気体を圧送することにより微細な気泡を発生さ
せ、気液反応や処理液の通気撹拌等の目的に使用されて
おり、多数の微細通孔が平均40μm程度の孔径で、ラン
ダムに配列されているものである。
中空箱状の溶媒供給ノズル(13)の、少なくとも上面側
の壁体(17)を、上述の多数の微細通孔を備える材料で
構成し、このノズル(13)に連設した補充液給送管(1
5)を介して、補充タンク(14)から定量ポンプ(16)
により純水を圧送すると、送りこまれた純水は、各微細
通孔(18)を通って微粒子状の水滴となつて、燐酸液
(10)中に放出され、混入される。このとき、燐酸液
(10)が約180℃の高温度であるため、放出された水滴
は急激に気化しようとするが、個々の水滴がきわめて微
小で、燐酸液(10)との接触面積が大きいため、気化す
る前に燐酸液(10)に混入される。
そこで、燐酸液(10)の液面から蒸発により失われる水
分量を測定して、定量ポンプ(16)による純水供給量
を、これに対応する量に設定すれば、処理槽(11)内の
燐酸液(10)の濃度を、常に一定値に維持することがで
き、エッチング・レートの変動を防止して、終始、安定
した表面処理結果を得ることができる。
〔第2実施例〕 第3図は、本考案の第2実施例装置を示す概略図であ
る。この実施例装置は、燐酸液(10)を、処理槽(21)
の外部に配置した管路(22)(26)を通して、循環ポン
プ(23)により循環させ、その循環管路に、燐酸液中に
溶出した浮遊粒子を濾過するためのフィルタ(24)及び
燐酸液の温度を維持するためのヒータ(25)を付設し、
かつ、循環管路の適所、好ましくは循環ポンプ(23)の
前段の管路(22)内に、補充液供給ノズル(30)を設置
したものである。
この実施例における補充液供給ノズル(30)は、第4図
(A)に縦断面を、同図(B)に横断面を示すように、
前述した多数の微細通孔を有する材料をもつて中空円筒
状に形成して、循環管路の一部である管(22)の内部に
同心的に内臓させてあり、第1実施例装置と同様に、処
理槽(21)の外部に配置した補充タンク(27)から、定
量ポンプ(28)により補充液給送管(29)を介して、燐
酸液の溶媒である純水(H2O)が補充液として圧送され
る。
送りこまれた純水は、補充液供給ノズル(30)の壁体に
形成された多数の微細通孔を通って、微粒子状の水滴と
なつて、循環する燐酸液に混入され、循環ポンプ(23)
によりフィルタ(24)を通過し、ヒータ(25)で加熱さ
れた後、管路(26)を介して処理槽(21)に循環する。
この実施例においても、定量ポンプ(28)による純水補
充量を、燐酸液(20)の表面から蒸発により失われる水
分量に対応するように設定することにより、燐酸液(2
0)の濃度を常に一定に維持することができる。
なお、上記2種の実施例は、いずれも処理液からの水分
蒸発量を計測し、これに対応する純水補充量を、定量ポ
ンプにより補充するように構成したが、燐酸液の濃度
を、たとえば光センサを用いた光学的測定手段等で測定
し、その結果に基づいて、補充量を制御するようにして
もよい。
なお、第1実施例として説明した貯溜式の処理装置にお
いて、第5図示のように、処理槽(31)の上面開口部に
カバー蓋(32)を装着し、処理槽(31)の内壁上部とカ
バー蓋(32)の下面に設置した冷却用蛇管(33)(34)
に冷水を循環させて、槽内の水蒸気を冷却して凝集さ
せ、燐酸液(10)に復帰させることにより、処理槽外へ
失われる量をなるべく少なくするようにしてもよい。
また、補充液を給送するポンプは、定量ポンプに限るも
のではなく、流量制御型のポンプでもよい。
また、上述各実施例では、燐酸液と純水を組合せた処理
液を使用する基板処理装置に適用する場合として説明し
たが、本考案はこれに限定されるものではない。たとえ
ば、硫酸液と過酸化水素水を組合せてなる処理液を使用
する表面処理では、一般に処理液を過酸化水素水の沸点
よりも高温度の130℃に加熱しており、本考案は、この
ような場合にも有効に適用可能である。
〔考案の効果〕
補充液の気化による急激な体積膨張等の不都合を生じる
ことがなく、処理液の濃度を一定レベルに保持して、安
定した処理結果を得ることができる。
補充液供給ノズルの直下にヒータがあり、処理槽内の温
度より低温の液を補充する直前にヒータにより加熱する
ため、処理槽内の温度が急激に変化することがない。
さらに、処理槽内の温度が急激に変化することがないた
め、均一な表面処理結果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1実施例装置を示す概略図、第2図
は第1実施例装置に適用する補充液供給ノズルを示す斜
視図、第3図は本考案の第2実施例装置を示す概略図、
第4図(A)は第2実施例装置に適用する補充液供給ノ
ズルの縦断面図、(B)は同じく横断面図、第5図は他
の実施例を示す概略図である。 (10)……燐酸液、(11)……処理槽、(12)……ヒー
タ、(13)……補充液供給ノズル、(14)……補充タン
ク、(15)……補充液給送管、(16)……定量ポンプ、
(18)……微細通孔、(20)……燐酸液、(21)……処
理槽、(22)……管、(23)……循環ポンプ、(24)…
…フィルタ、(25)……ヒータ、(26)……管路、(2
7)……補充タンク、(28)……定量ポンプ、(29)…
…溶媒給送管、(30)……溶媒供給ノズル、(31)……
槽本体、(32)……カバー蓋、(33)(34)……冷却用
蛇管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−213257(JP,A) 特開 昭54−52985(JP,A) 実開 昭59−84839(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数種の液を組み合わせてなる処理液を処
    理槽に貯留し、処理液の温度を、処理液を構成する複数
    種の液の中の少なくとも1種の液の沸点以上に加熱し
    て、処理液中に被処理基板を浸漬して基板表面処理を行
    う基板表面処理装置の液補充装置において、 前記処理液を構成する複数種の液の中、沸点が処理液の
    温度より低い液を補充液として貯留する補充タンクと、 多数の微細通孔を形成した耐蝕性材料の壁体をもって中
    空状に構成され、前記処理槽内の下部に、処理液中に浸
    漬して配設された補充液供給ノズルと、 前記補充タンクと前記補充液供給ノズルとを連通する補
    充液給送管と、 該補充液給送管の管路に配設されたポンプと、 前記処理槽内で処理液を加熱するとともに、処理槽内で
    前記補充液供給ノズルの直下に配置されているヒータ
    と、からなる基板表面処理装置の液補充装置。
JP1989007035U 1989-01-26 1989-01-26 基板表面処理装置の液補充装置 Expired - Lifetime JPH0741152Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5452985A (en) * 1977-10-04 1979-04-25 Kyushu Nippon Electric Etching device
JPS5984839U (ja) * 1982-11-30 1984-06-08 日本電気ホームエレクトロニクス株式会社 半導体製造装置
JPS62213257A (ja) * 1986-03-14 1987-09-19 Mitsubishi Electric Corp 湿式処理槽

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