JPH06103685B2 - 基板の洗浄処理方法および装置 - Google Patents

基板の洗浄処理方法および装置

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JPH06103685B2
JPH06103685B2 JP9247290A JP9247290A JPH06103685B2 JP H06103685 B2 JPH06103685 B2 JP H06103685B2 JP 9247290 A JP9247290 A JP 9247290A JP 9247290 A JP9247290 A JP 9247290A JP H06103685 B2 JPH06103685 B2 JP H06103685B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、基板の洗浄処理方法および洗浄処理装置に関
する。
<従来の技術> 特開昭62−173720号公報に開示された技術によれば、
処理室内に基板を収納し、処理室内にフッ化水素酸HF
の蒸気を供給することにより、基板表面の酸化膜を溶解
して流下排出させ、酸化膜の除去が終了した後、フッ
化水素酸の蒸気の供給を停止し、代わりに高純度の水蒸
気を処理室内に供給して、基板表面および処理室内壁面
に付着したフッ化水素酸を洗い流し、充分に水で置換し
た後、水蒸気の供給を停止し、代わりに加熱した高純
度の窒素ガスN2を処理室に供給して基板を乾燥させる。
この場合、フッ化水素酸HFの溶液の貯留槽からフッ化水
素酸の蒸気を発生させる方法として、貯留槽を加熱す
る方法、溶液中への窒素ガスN2の吹き込みによるバブ
リングの方法、超音波発振子を用いる方法が開示され
ている。
また、特開昭62−213127号公報に開示された技術によれ
ば、処理室内に収納した基板を回転させながら、か
つ、清浄な窒素ガスN2を処理室内に供給しながら、無
水フッ化水素酸を加熱して得たフッ化水素ガスHFを処理
室内に供給すると同時に、霧状の超純水を処理室内に導
入し、フッ化水素HFと超純水とでフッ化水素酸を生成し
てそのフッ化水素酸で基板上の酸化膜を除去し、超純
水の噴射によって基板表面を洗浄し、窒素ガスN2を導
入した状態で基板を高速回転させ、液切りによって基板
を乾燥する。
<発明が解決しようとする課題> 特開昭62−173720号公報または特開昭62−213127号公報
の何れの公報の技術においても、基板を乾燥する前に、
高純度の水蒸気を基板表面および処理室内壁面に供給し
たり、基板に超純水を噴射することにより、基板を洗い
流しているにもかかわらず、基板表面にパーティクルが
残留する不都合がある。
特開昭62−173720号公報の技術において、フッ化水素酸
HFの蒸気を発生させる〜の方法の何れによっても、
蒸気とともにエアロゾル(ミスト)が発生する。すなわ
ち、の場合は沸騰によって、の場合は気泡発生によ
って、の場合はキャビテーションによって、それぞれ
エアロゾルが発生する。
また、特開昭62−213127号公報の技術において、超純水
を霧状に供給すること、および、その霧状の超純水にフ
ッ化水素ガスを溶かして液体のフッ化水素酸を直接基板
に供給すること自体がエアロゾルの基板への付着とな
る。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであっ
て、パーティクルを残留させない高精度な基板の洗浄処
理が行える方法およびその方法を実施する上で有効な装
置を提供することを目的とする。具体的には、洗浄処理
において、洗浄処理液の蒸気中にエアロゾルを無くし、
気相−液相、および、気相−固相それぞれの界面とその
周辺部でのコロイダルシリカの生成を回避して基板の表
面を清浄にすることを目的とし、また、エッチングを伴
う洗浄処理において、エアロゾルを無くすことにより、
不純物が無くて均一にエッチングできるようにすること
を目的とする。
<課題を解決するための手段> 解決手段を見出すために行った実験(パーティクル発生
の原因究明) [実験] イシリコン熱酸化膜(th−SiO2)5,000Å付きのシリコ
ンウエハ表面に25%のフッ化水素の水溶液を数滴垂ら
す。そして、熱酸化膜がエッチングされる様子を光学顕
微鏡で観察した(第4図参照)、熱酸化膜のエッチング
反応は、シリコンウエハに対して垂直方向と水平方向と
に進行する。垂直方向への反応は、主として、 6HF+SiO2→H2SiF6+2H2O ……… と考えられる。H2SiF6はヘキサフルオロケイ酸である。
なお、特に気泡の発生は認められない。
水平方向へのフッ化水素酸の拡がりは速い。水平方向の
エッチング反応は、まず、フッ化水素酸の液滴から出る
混合蒸気HF/H2Oにより、液の周囲の熱酸化膜表層が鱗状
に腐食を受ける。その反応は、 SiO2+4HF+2H2O→SiF4+4H2O ……… である。SiF4は四フッ化ケイ素(ガス)である。
そして、水平に広がるフッ化水素酸により、垂直方向に
式によるエッチングが行われていく。
ロ次に、混合蒸気HF/H2Oによってシリコン熱酸化膜を完
全にエッチング除去したベアシリコンの表面にフッ化水
素酸の液滴を別々に垂らし、刻々と変化する様子を光学
顕微鏡で観察した(第5図参照)。
熱酸化膜が完全に除去されたベアシリコンの表面は疎水
性になっているため、液滴を垂らすと半球状になる。し
ばらく観察していると、液滴の周囲で、気相−液相、お
よび、気相−固相それぞれの界面に徐々にコロイダルシ
リカSiO2・nH2O(コロイド状シリコン酸化物)の沈着が
認められるようになる。
液滴は徐々に小さくなり、その周囲に沈着するコロイダ
ルシリカも増えていく。この間、液滴の中に比較的大き
なコロイド粒子の浮遊が認められる。
コロイダルシリカの大きさは最大0.625μm程度の微粒
子である。このように沈着したコロイダルシリカの集合
体はベアシリコン表面にシミ状となっていわゆるブルー
ヘイズを生じる。コロイダルシリカの沈着は、気相−液
相、および、気相−固相それぞれの界面のみで生ずるの
ではなく、液滴をとりまく周囲においてもベアシリコン
表面に生ずる。第5図のようにシリコンウエハの表面に
直径dの液滴を垂らすと、その液滴の周囲に直径D(D
≒4d)の範囲の気相−固相の界面において、コロイダル
シリカが速やかに沈着する。
また、液滴の表面すなわち気相−液相の界面においても
コロイダルシリカが発生する。
コロイダルシリカの発生率は、気相−固相の界面、およ
び、気相−液相の界面のいずれにおいても最も高く、そ
れから遠ざかるにつれて低くなる。
第5図の気相−固相の界面において、コロイダルシリカ
が発生する原因は明確ではないが、ウエハ表面に垂らし
た液滴表面から蒸発する水分と、雰囲気中の四フッ化ケ
イ素とが結合し、コロイダルシリカが発生すると考えら
れる。
液滴が徐々に減少していき、これに伴ってコロイダルシ
リカが液滴の周囲にある程度沈着した後、液滴が最終的
に無くなると、液滴中に浮遊していた大きなコロイド粒
子が中心部に残る。しかし、液滴の蒸発速度を速める
と、最終的には外周部のみにコロイダルシリカが沈着し
た状態となり、中心部にはコロイド粒子が残らない(第
6図参照)。
このようにコロイダルシリカが生成されるのは、エッチ
ング処理の雰囲気に接触している部分であり、液滴で覆
われて濡れている部分、すなわち、液相−固相の界面で
は生成されない。
ハ次に、脱イオン水(純水)によるリンスとの関係を調
べる実験を行った。
フッ化水素酸で自然酸化膜を除去した後のベアシリコン
の表面に純水の水滴を垂らし、顕微鏡で観察した。自然
酸化膜の除去後すぐにベアシリコンの表面に純水の水滴
を垂らすと、その周囲にはコロイダルシリカが生成す
る。しかぢ、自然酸化膜を除去してリンスしたベアシリ
コンの場合にはコロイダルシリカが生成しにくい。
シリコン表面と空気中の炭素等の種々の物質とが結合す
ることにより、シリコン表面の活性化エネルギーが衰弱
するためと考えられる。
したがって、混合蒸気HF/H2Oによって自然酸化膜を除去
し、ベアシリコンの表面が純水によって覆われるまでの
間に、特にコロイダルシリカが生成される可能性があ
り、それがパーティクルとなると考えられる。
[考察] コロイダルシリカの生成は、フッ化水素酸でエッチング
した後のベアシリコン表面のうち雰囲気にさらされてい
る部分で起こっている。また、コロイダルシリカは、液
滴の周囲に発生し、気相−液相、および、気相−固相そ
れぞれの界面から遠ざかるにつれてその発生率は減少す
る傾向が認められた。このことから、コロイダルシリカ
の発生には雰囲気中の水分濃度と深い関係があることが
判る。コロイダルシリカは、SiO2・nH2Oであり、生成す
るとすれば、フッ化水素酸の処理により発生した四フッ
化ケイ素SiF4(ガス)が次式のように雰囲気中の水分
と反応してできるものと考えられる。
3SiF4+3H2O→SiO2・H2O+2H2SiF6 ……… すなわち、四フッ化ケイ素SiF4(ガス)の加水分解反応
によるものと考えられる。
四フッ化ケイ素としては、式によって発生したもの、
あるいはフッ化水素酸の液滴から蒸発した蒸気HFにより
ベアシリコンが腐食されることによって発生したもの、
あるいは液滴中のヘキサフルオロケイ酸H2SiF6がH2SiF6
→SiF4+2H2Oのように分解して発生したものが考えら
れ、この四フッ化ケイ素SiF4と水蒸気H2Oが式の加水
分解反応を起こしてコロイダルシリカが生成され沈着す
ると考えられる。
コロイダルシリカSiO2・nH2Oの生成の原因としてもう一
つ考えられるのは、次式のようにしてフッ化水素酸中
に溶解したシリコンにより生成される可能性である。
2H++SiF6 2-+60H-→SiO2・H2O+6F-+3H2O ……… しかし、式の反応が生じるのは、気相−液相の界面で
あり、液滴の周囲にまでは反応が及ばない。
よって、コロイダルシリカの沈着は、主にフッ化水素に
よるシリコン表面のエッチングによって発生した四フッ
化ケイ素の雰囲気中水分による加水分解反応により促進
されるものと考えられる。
また、コロイダルシリカは自然酸化膜が除去されたベア
シリコンの表面に付着した液滴によっても促進される。
したがって、ミストやエアロゾルが表面に付着すれば、
それが核になってコロイダルシリカの生成が促進される
ことになる。
[まとめ] (a)コロイダルシリカの沈着は、フッ化水素によるシ
リコン表面のエッチングによって発生した四フッ化ケイ
素の雰囲気中水分による加水分解反応により促進され
る。
(b)コロイダルシリカの沈着は、自然酸化膜が除去さ
れたベアシリコン表面に付着した液滴の周囲に発生す
る。
(c)コロイダルシリカの沈着が、液滴で覆われた部分
には認められない。
(d)コロイダルシリカの沈着が、フッ化水素酸によっ
て自然酸化膜をエッチング除去し、ベアシリコン表面が
疎水性となった後、ベアシリコン表面が雰囲気にさらさ
れて脱イオン水によって表面が覆われるまでの間に特に
起こる。
(e)液滴の周囲に沈着するコロイダルシリカの発生率
は気相−液相、および、気相−固相それぞれの界面にお
いて最も高く、それから遠ざかるにつれて次第に低下す
る。
(f)特に、エッチング処理とリンス処理とを連続的に
行い、ベアシリコン表面を大気に露出させなけば、活性
な状態のベアシリコンウエハ表面にコロイダルシリカは
生成されない。
(g)コロイダルシリカの大きさは0.625μm程度であ
り、集合領域は肉眼でシミ状のムラとして観察される。
以上のことから、コロイダルシリカを生成させないため
には、洗浄工程の雰囲気にエアロゾル(ミスト)を含ま
ないようにすることであり、そのためには、エアロゾル
をシリコンウエハに供給しないこと、および、シリコン
ウエハに供給した洗浄処理液の蒸気が液化してエアロゾ
ルを生じるようなことがないようにすることである。
このことを、今回の実験によって発見したのであり、こ
の発見に基づいて、以下のような課題解決のための手段
を講じたのである。
課題を解決する手段 [I-A]請求項第(1)項の発明に係る基板の洗浄処理
方法は、 洗浄処理液の蒸気を基板に供給して基板の洗浄処理を行
う方法において、 洗浄処理液を、その沸騰点未満の温度で蒸発させ、発生
した洗浄処理液の蒸気を、その露点を越える温度で基板
に供給して洗浄処理することを特徴とするものである。
上述洗浄処理液としては、次の各種のものが使用でき
る。
[I]硫酸(H2SO4)、硫酸と過酸化水素(H2O2)との
混合液、97〜98%の濃度の硫酸を含んだ発煙硫酸(H2SO
4+SO3+H2O2)、硫酸水溶液 これらの蒸気は、有機物や無機物を除去するのに有効で
あり、共沸組成98.4%で沸点が317℃の硫酸水溶液(H2S
O4+H2O)では、金属不純物と反応して硫酸塩となり、
それによって金属不純物を溶解除去できる。
[2]硝酸(HNO3)、86%以上の濃度の硝酸を含んだ発
煙硝酸(HNO3+NO2+H2O)、硝酸水溶液 これらの蒸気は、金属不純物と反応して硝酸塩となり、
それによって金属不純物を溶解除去できる。但し、アル
ミニウム(Al)、クロム(Cr)、鉄(Fe)は不動態とな
る。また、シリコン表面を酸化することができる。
[3]硝酸(HNO3)とハロゲン化水素(HF、HCl等)と
の混合液やその水溶液 これらの蒸気は、金属不純物と反応して溶解除去でき
る。また、硝酸による酸化作用とハロゲン化水素の酸化
物分解作用との組み合わせによって、パーティクルや金
属不純物を除去できる。
[4]フッ化水素水溶液(フッ化水素酸)(HF+H
2O)、フッ化水素(HF)とアルコール(ROH)との混合
液およびその水溶液 これらの蒸気は、自然酸化膜(SiOx)のエッチング除去
に有効であり、金属不純物と反応し、フッ化物となって
溶解除去できる。
[5]フッ化水素(HF)と過酸化水素(H2O2)との混合
液およびその水溶液、フッ化水素(HF)とアルコール
(ROH)と過酸化水素(H2O2)との混合液およびその水
溶液 これらの蒸気は、過酸化水素によるシリコン表面の酸化
とフッ化水素による酸化物の分解を同時に行い、パーテ
ィクルや金属不純物を除去できる。
[6]塩化水素水溶液(塩酸)(HCl+H2O)、塩化水素
(HCl)とアルコール(ROH)との混合液およびその水溶
液、塩化水素(HCl)と過酸化水素(H2O2)との混合液
およびその水溶液、塩化水素(HCl)とアルコール(RO
H)と過酸化水素(H2O2)との混合液およびその水溶液 これらの蒸気は、金属不純物と反応し、塩化物として溶
解除去できる。
[7]アンモニア水溶液(NH3+H2O)、アンモニア(NH
3)とアルコール(ROH)との混合液およびその水溶液 これらの蒸気は、アンモニアがシリコン化合物をわずか
に溶かす(シリコンをエッチングする)ことを利用して
パーティクルを除去できる。
[8]アンモニア(NH3)と過酸化水素(H2O2)との混
合液およびその水溶液、アンモニア(NH3)とアルコー
ル(ROH)と過酸化水素(H2O2)との混合液およびその
水溶液 これらの蒸気は、アンモニアによるシリコンエッチング
作用と過酸化水素による酸化作用とによってパーティク
ルを除去できる。処理後において、基板の表面を酸化
し、親水性を呈することができる。
[9]コリン([(CH33NC2H4OH]OH)およびコリン
誘導体([(CnH2n+14N]OH)、コリン水溶液([(C
H33NC2H4OH]OH+H2O)、コリン([(CH33NC2H4O
H]OH)とアルコール(ROH)との混合液およびその水溶
液 これらの蒸気は、コリンによるシリコンエッチング作用
によってパーティクルを除去できる。
[10]コリン([(CH33NC2H4OH]OH)と過酸化水素
(H2O2)との混合液およびその水溶液、コリン([(CH
33NC2H4OH]OH)とのアルコール(ROH)と過酸化水素
(H2O2)との混合液およびその水溶液 これらの蒸気は、コリンによるシリコンエッチング作用
と過酸化水素による酸化作用とによってパーティクルを
除去できる。処理後において基板の表面を酸化し、親水
性を呈することができる。
[II-A]また、請求項第(2)項の発明に係る基板の洗
浄処理方法は、上記方法によって洗浄処理した基板を湿
式洗浄処理室に搬送し、洗浄処理液を基板に供給して洗
浄処理することを特徴とする。
湿式洗浄処理室で使用する洗浄処理液としては、純水
(脱イオン水)のみならず、アンモニア過酸化水素水,
塩酸過酸化水素水,コリンまたはコリン誘導体等であっ
てもよい。さらに、湿式洗浄処理室での洗浄処理におい
て基板は回転させてもよいし、回転させなくてもよい。
[III-A]また、請求項第(3)項の発明に係る基板の
洗浄処理装置は、上記請求項第(2)項の発明に係る基
板の洗浄処理方法を実施する上で好適な装置として、 洗浄処理液を、その沸騰点未満の温度で蒸発する蒸気発
生源と、 前記蒸気発生源から供給される蒸気を、その露点を越え
る温度に温調する温調手段を有し、内部に収納した基板
を前記の温調された洗浄処理液の蒸気によって洗浄処理
する湿式洗浄処理室と、 前記乾式洗浄処理室から洗浄処理済みの基板を搬送する
基板搬送機構と、 前記乾式洗浄処理室から分離して設けられ、洗浄処理液
の供給手段を備え、前記基板搬送機構によって搬送され
てきた洗浄処理済みの基板を収納して、洗浄処理液を供
給して基板を洗浄処理する湿式洗浄処理室と を備えた基板の洗浄処理装置を提案する。
<作用> [I-B]請求項第(1)項の発生に係る基板の洗浄処理
方法による作用は、次のとおりである。
基板洗浄処理のために基板に供給する洗浄処理液の蒸気
として、洗浄処理液の沸騰点未満の温度で洗浄処理液を
蒸発させて発生した、すなわち、洗浄処理液を沸騰させ
ずに、気液両相界面の物質移動の平衡に向かう分子拡散
的蒸発により洗浄処理液の表面から蒸発させて発生した
洗浄処理液の蒸気を供給し、かつ、その洗浄処理液の蒸
気による洗浄処理を、洗浄処理液の蒸気の露点を越える
温度雰囲気下、即ち洗浄処理液の蒸気の飽和蒸気圧が、
その分圧以上となる条件下で行うことで洗浄処理液の蒸
気の液化によるエアロゾルの生成を防止するから、コロ
イダルシリカの生成の原因を元から断つこととなる。沸
騰点未満の温度で洗浄処理液の蒸気を蒸発生成し、生成
した洗浄処理液の蒸発の温度を露点を越える温度にする
ことにより、エアロゾルの発生および液化が防止され、
基板表面を不純物で汚染したり、パーティクルが形成さ
れたり、エアロゾルによって運ばれたパーティクルが付
着したり、不均一なエッチングを生じたりすることを防
止できる。
なお、コロイダルシリカの生成防止のためには、エアロ
ゾル(ミスト)を含まないことが重要であって、水蒸気
自体は気体であるのでこれは含まれていても問題とはな
らない。
[II-B]請求項第(2)項の発明に係る基板の洗浄処理
方法による作用は、次のとおりである。
洗浄処理液の蒸気による洗浄処理後の基板を湿式洗浄処
理室に搬送して洗浄処理液により洗浄するから、湿式洗
浄処理室内で供給される洗浄処理液が洗浄処理液の蒸気
中に混入することを回避でき、しかも、洗浄処理液を霧
状に供給するのではなく、洗浄処理液によって、洗浄処
理液の蒸気による洗浄処理後の基板表面の全面を覆って
しまうことによりコロイダルシリカの生成を防止でき
る。
[III-B]請求項第(3)項の発明に係る基板の洗浄処
理装置による作用は、次のとおりである。
洗浄処理液の蒸気発生源が、洗浄処理液の沸騰点未満の
温度で洗浄処理液を蒸発させて発生した、すなわち、洗
浄処理液を沸騰させずに、気液両相界面の物質移動の平
衡に向かう分子拡散的蒸発により洗浄処理液の表面から
蒸発させて発生した洗浄処理液の蒸気を発生するものに
構成され、かつ、乾式洗浄処理室が洗浄処理液の蒸気の
露点を越える温度に温調する温調手段を有していて、乾
式洗浄処理室内で洗浄処理液の蒸気が液化してエアロゾ
ルとなるのを防止しているから、そして乾式洗浄処理室
を湿式洗浄処理室から分離して、湿式洗浄処理室内で供
給される洗浄処理液が、乾式洗浄処理室内の洗浄処理液
の蒸気に混入することを予め回避しているから、エアロ
ゾルの発生のない条件下で洗浄処理液の蒸気による洗浄
処理を行え、コロイダルシリカの生成が防止される。
そして、このようにして洗浄処理された基板を基板搬送
機構によって乾式洗浄処理室から取り出したときには、
コロイダルシリカ生成の原因となり得る四フッ化ケイ素
等の化合物が基板表面から離脱していく一方であって残
留することはなく、しかも、もはや前記乾式洗浄処理室
から取り出されているので四フッ化ケイ素が新しく基板
に接触することもないから、かつ、基板がさらされるの
はクリーンルームにける清浄度の高い空気であってエア
ロゾルを含んでいないから、この段階でもコロイダルシ
リカの生成が防止され、また、湿式洗浄処理室内では洗
浄処理液により基板の全面を覆う状態で洗浄処理するの
でコロイダルシリカの生成が防止される。
上述した請求項第(1)項の発明に係る基板の洗浄処理
方法では、請求項第(2)項の発明のような洗浄処理液
による洗浄処理を行わないものをも含む。何故ならば、
成膜や自然酸化膜の成長を行うときに、その酸化炉の炉
芯管、基板ボート、処理ガスの配管等を不純物の無い材
質で形成するとともに、処理ガスとして、ナイン・9
(純度が99.999999999のもの)程度の高純度のものを使
用する場合とか、更には、それらの成膜や自然酸化膜の
成長に先立っての洗浄工程において、搬送機構やチャン
バー等を不純物の無い材質で形成するとともに、洗浄処
理液として高純度のものを使用し、かつ、高純度の不活
性ガスの雰囲気下であるクリーンルーム内で次工程に移
送していく場合といったように、洗浄処理液の蒸気によ
る洗浄処理に先立つ工程での累積によってもパーティク
ルや金属不純物が無い場合には、後工程での洗浄処理液
による洗浄処理を行わなくても、基板の品質が低下しな
いからである。
請求項第(2)項の発明に係る基板の洗浄方法、およ
び、請求項第(3)項の発明に係る基板の洗浄処理装置
においては、洗浄処理液の蒸気による洗浄処理とは別の
室で洗浄処理液による洗浄処理を行ったが、洗浄処理液
の蒸気による洗浄処理後において室内を乾燥不活性ガス
で置換してエアロゾルを含まない乾燥雰囲気とした状態
で洗浄処理液による洗浄処理を行えば、コロイダルシリ
カの生成が生じないため、請求項第(1)項の発明に係
る基板の洗浄処理方法としては、洗浄処理液の蒸気によ
る洗浄処理と洗浄処理液による洗浄処理とを同一室内で
行う場合も含む。
<実施例> 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1実施例 第1実施例は、請求項第(1)項の発明に係る基板の洗
浄処理方法を実施するための基板の洗浄処理装置を示す
実施例である。
第1図は、第1実施例の断面図であり、この図におい
て、1は、フッ化水素酸HFと純水H2Oとの混合液すなわ
ち後述する擬似共沸状態の洗浄処理液を貯留する貯留槽
を示し、この貯留槽1の底壁部と側壁部とにわたって、
撹拌用ポンプ2を介装した配管3が接続されている。
また、貯留槽1には、擬似共沸状態の洗浄処理液(森田
化学工業社製)を貯留する別の貯留タンク(図示せず)
からの洗浄処理液供給管4が接続されるとともに、その
洗浄処理液供給管4に開閉弁5が介装され、液面計6で
検出される位置よりも洗浄処理液の貯留レベルが低下し
たときに、開閉弁5を開いて適宜補充するように構成さ
れている。
貯留槽1内には、洗浄処理液を加熱するヒータ7と洗浄
処理液を冷却する冷却パイプ8とが設けられるととも
に、貯留された洗浄処理液の温度を測定する温度センサ
9が設けられている。温度センサ9が温度制御装置10に
接続されるとともに、その温度制御装置10に、冷却パイ
プ8に介装した電磁弁11とヒータ7とが接続されてい
る。
温度制御装置10では、撹拌用ポンプ2によって貯留され
ている洗浄処理液の温度を均一化しながら、温度センサ
9による検出温度に基づき、貯留槽1内の洗浄処理液の
温度を後述する擬似共沸温度30℃(この温度は、760mmH
g下での後述する擬似共沸濃度39.4%に対応したもので
ある)にするようにヒータ7と電磁弁11とを制御するよ
うになっている。
即ち、貯留槽1への洗浄処理液の補充などによって温度
が低下したときには、ヒータ7に通電して貯留槽9内の
洗浄処理液を加熱し、擬似共沸温度30℃になるまで昇温
する。逆に、擬似共沸温度30℃を越えたときには電磁弁
11を開き、冷却パイプ8に冷却水を流して降温する。
この温度制御により、フッ化水素酸HFと純水H2Oとの混
合液である洗浄処理液を擬似共沸状態に維持し、沸騰点
未満で蒸発するように構成されている。
貯留槽1には、流量調節器12と電磁弁13とを介装した、
キャリア用の窒素ガスN2を供給する窒素ガス供給管14が
接続されるとともに、その先端に多孔板を有するノズル
14aが接続され、貯留槽1内の上部の蒸発貯留部15内の
圧力を分散均等化するようになっている。
また、貯留槽1には、蒸発貯留部15から乾式洗浄処理室
16にキャリア用の窒素ガスN2により希釈された洗浄処理
液の蒸気を供給する蒸気供給管17が接続されている。
貯留槽1の蒸気貯留部15内の接続処理液の蒸気を含む雰
囲気ガスの圧力を測定する圧力センサ18が設けられ、こ
の圧力センサ18が圧力制御装置19に接続されるととも
に、その圧力制御装置19に窒素ガス供給管14の電磁弁13
が接続され、圧力センサ18で測定される圧力に基づいて
電磁弁13を開閉制御し、窒素ガスN2の供給量を調節して
貯留槽1内の蒸気貯留部15の雰囲気圧力を大気圧760mmH
gに維持するように構成されている。
窒素ガス供給管14の先端側部分、貯留槽1の蒸気貯留部
15および蒸気供給管17が断熱材製の外管20で被覆され、
この外管20の上流部と下流部とがポンプ21を介装したバ
イパス配管22を介して接続されるとともに内部に温水が
収容され、バイパス配管22の途中箇所にヒータ23が設け
られている。
この構成により、ヒータ23によって所要温度(例えば50
℃)に加温された温水を循環させ、蒸気貯留部15から蒸
気供給管17に流されるフッ化水素ガスと純水蒸気HF/H2O
の混合蒸気である洗浄処理液の蒸気の温度を露点を越え
る温度に維持し、フッ化水素ガスと純水蒸気とが混合し
た洗浄処理液の蒸気において、760mmHg,30℃の条件下で
のフッ化水素ガスの擬似共沸濃度を39.4%に維持するよ
うになっている。
すなわち、雰囲気中の洗浄処理液の蒸気およびその蒸気
の各成分の各飽和蒸気圧をそれぞれの分圧以上となるよ
うにし、洗浄処理液の蒸気またはその各成分が凝縮すな
わち液化するのを防いでいる。
なお、このとき、フッ化水素ガスと純水蒸気の分圧の合
計(PHF+PH20)は18mmHgであり、窒素ガスN2の分圧は7
42mmHgとなる。
第11図は、フッ化水素HFと水H2Oとの混合液の蒸気圧図
である。横軸にフッ化水素HFの分圧PHFをとり、縦軸に
全圧Pすなわち、フッ化水素HFの分圧PHFと水蒸気H2Oの
分圧PH20との合計圧力(PHF+PH20)をとり、温度Tを
パラメータとして分圧PHFと全圧(PHF+PH20)との関係
を示したものである。
複数の斜めの線は、混合液全体に対するフッ化水素の各
組成比(モル分率)を示す直線である。
この図において、上述した条件の下、擬似共沸温度30℃
で発生した蒸気の温度を30℃を越える温度に維持すれ
ば、フッ化水素ガスと純水蒸気HF/H2Oの混合蒸気は、凝
縮すなわち液化しない。一方、フッ化水素の濃度が、後
述する擬似共沸濃度39.4%であるとき、フッ化水素ガス
と純水蒸気の混合ガスの分圧が18mmHg、窒素ガスの分圧
が742mmHgで全圧が760mmHgからなる蒸気の温度を30℃よ
りも低くすれば、フッ化水素ガスと純水蒸気との混合蒸
気が液化する。
このような、エアロゾルを含まないフッ化水素ガスと純
水蒸気とを混合した洗浄処理液の蒸気を発生するため
に、ヒータ7、冷却パイプ8、温度センサ9、温度制御
装置10および電磁弁11によって洗浄処理液の温度を30℃
に維持する構成、ならびに、電磁弁13、窒素ガス供給管
14、圧力センサ18および圧力制御装置19によって貯留槽
1内の雰囲気圧力を760mmHgに維持する構成から成るも
のが発明の構成にいう蒸気発生源に対応している。
ここで、擬似共沸について説明しておく。
第2図は、フッ化水素HFの分圧PHFと水H2Oの分圧PH20
の合計圧力(PHF+PH20)が760mmHgのときの組成比対温
度の特性を示し、横軸はフッ化水素HFの組成比(濃度)
〔%〕、縦軸は温度〔℃〕である。
第2図において、フッ化水素HFと水H2Oとの混合液の760
mmHgの液相線と気相線とは、温度111.4℃で相接する。
これが共沸点であるが、その共沸点でのフッ化水素HFの
濃度は37.73%となっている。
もし、貯留槽1に、濃度37.73%のフッ化水素酸HFと100
−37.73=62.27%の純水H2Oとからなる洗浄処理液を貯
留しておき、貯留槽1の雰囲気圧力を760mmHgに保ち、
かつ、洗浄処理液の温度を111.4℃に保っておくと、共
沸条件が満たされて、洗浄処理液の蒸気の組成比が洗浄
処理液と同一のHF:H2O=37.73:62.27となり、気化の進
行に伴って洗浄処理液の量が減少してもその組成比は常
に一定に維持される。
しかし、温度111.4℃は比較的高いので、安全性を増す
ために、より低い温度で洗浄処理液を気化するのが好ま
しい。気化温度を例えば30℃にしたい場合、共沸条件を
満たす圧力(PHF+PH20)は18mmHg、フッ化水素酸HFの
濃度は39.4%となる。(PHF+PH20)=18mmHgを雰囲気
ガス圧とするには減圧しなければならないが、その減圧
を不要化し、大気圧760mmHgの雰囲気下で気化させるの
が擬似共沸である。
すなわち、貯留槽1内に39.4%のフッ化水素酸HFと100
−39.4=60.6%の純水H2Oとを混合した洗浄処理液を供
給し、その洗浄処理液の温度を30℃に維持するようにヒ
ータ7と冷却パイプ8と温度センサ9と温度制御装置10
とによって温度調節を行う。
そして、貯留槽1内における雰囲気ガスすなわちフッ化
水素ガスと水蒸気と窒素ガスの分圧PHF,PH20,PN2を合
計した雰囲気圧力が760mmHgの状態で洗浄処理液を蒸発
気化する。雰囲気ガス圧が760mmHgからずれたときは、
圧力センサ18と電磁弁13と圧力制御装置19によって760m
mHgを維持するように圧力調節を行う。
すなわち、760−18=742mmHgの分圧の窒素ガスN2を窒素
ガス供給管14を介して貯留槽1に雰囲気ガス兼キャリア
ガスとして供給する。
この場合の洗浄処理液の組成比はHF:H2O=39.4:60.6で
ある。これに対して、雰囲気ガスの組成比を計算する
と、 HF:H2O:N2=5.21:8.00:86.79(ただし、上記比例式
は、HF+H2O+N2=100として表現している。なお、HF+
H2O+N2=760とした表現の場合には、 HF:H2O:N2=7.09:10.91:742と表現される) となり、洗浄処理液の組成比と相違する。
しかしながら、基板Wの洗浄処理にとって重要なのは、
雰囲気ガス全体での組成比ではなく、フッ化水素ガスHF
と水蒸気H2Oとの間での組成比である。この組成比は、 HF:H2O=5.21:8.00=39.4:60.6 (なお、HF+H2O+N2=760とした表現の場合でも、 HF:H2O=7.09:10.91=39.4:60.6) であって、これは洗浄処理液での組成比と一致する。こ
れが擬似共沸である。
したがって、次に説明する乾式洗浄処理室16に対して供
給される洗浄処理液の蒸気の組成比は常に一定に維持さ
れる。しかも、大気圧かつ30℃という低い温度において
洗浄処理液の蒸気の発生が可能となり、安全性が高めら
れるとともに減圧の必要性がないのである。
また、本発明にとってより重要なことは、洗浄処理液の
沸騰点未満の温度で洗浄処理液を蒸発させるため、洗浄
処理液を沸騰させることなく液表面から蒸発させるの
で、エアロゾルの発生がないのである。
次に、乾式洗浄処理室16の構造を説明する。
有底筒状の基板処理室24の内部に、半導体ウエハ等の基
板Wを保持して水平回転するメカニカルチャック25が設
けられている。ウエハ等の基板Wを保持するチャックは
メカニカルチャックに限らず、公知技術の真空吸着チャ
ックであってもよい。また、真空吸着しながら、所要の
温度に基板を加熱する加熱手段を内設したチャックであ
ってもよい。メカニカルチャック25の回転軸26に電動モ
ータ27が連動連結され、メカニカルチャック25に保持し
た基板Wを鉛直軸芯回りで駆動回転するように構成され
ている。
基板処理室24の上方開口を覆うカップ状の蓋体28は、テ
ーパー周壁部と、その底部に水密状態で一体化されたチ
ャンバ29と、上部に水密状態で一体化された天板とから
構成されている。蓋体28の内部には、一定温度(例えば
50℃)の温水を常時的に滞留させておくための温水供給
チューブ30および温水排出チューブ31がテーパー周壁部
に接続され、蓋体28の内部の温度を一定温度に維持する
恒温湯槽32に構成されている。
恒温湯槽32の内部にはアスピレータ33が設けられ、その
アスピレータ33に、基板Wの表面をエッチング・洗浄す
るためのフッ化水素ガスHFと純水蒸気H2Oと窒素ガスN2
とが混合された洗浄処理液の蒸気を供給する蒸気供給管
17と、キャリアガスとしての窒素ガスN2を供給するキャ
リアガス供給チューブ34と、洗浄処理液の蒸気をチャン
バ29に供給する蒸気供給チューブ35とが接続され、キャ
リアガスN2の流動に流動に伴って生じる負圧によって洗
浄処理液の蒸気を吸引し、洗浄処理液の蒸気をキャリア
ガスN2で希釈するとともに希釈された洗浄処理液の蒸気
をチャンバ29に供給するように構成されている。
蒸気供給管17,アスピレータ33,蒸気供給チューブ35を恒
温湯槽32内に挿入してあるのは、洗浄処理液の蒸気を露
点を越える温度に温調してその液化すなわちエアロゾル
の発生を防止するためである。この意味で、恒温湯槽32
と、蒸気供給管17の洗浄処理液の貯留槽1側に対する温
調を行う外管20とポンプ21とバイパス配管22とヒータ23
とから成るものが、発明の構成にいう温調手段に対応し
ている。
チャンバ29は、その周壁部において径方向に対して適当
な角度(例えば30°)で傾斜したガス流入口を有し、下
方開口に多孔板36が設けられている。チャンバ29内に傾
斜ガス流入口から流入された洗浄処理液の蒸気はチャン
バ29内で渦流となり、その遠心作用によって周辺部ほど
流量が多く、中心部ほど流量が少なくなる。したがっ
て、メカニカルチャック25の停止状態においては、多孔
板36の小孔からの洗浄処理液の蒸気の流出流量は、周辺
部ほど多くなる。これにより、メカニカルチャック25が
回転すると水平方向の気流が発生し、中心部側に負圧を
生じて中心部側からの流出流量が増加され、多孔板36の
全小孔からの流出流量を均等化し、基板Wの表面に洗浄
処理液の蒸気を均一に供給できるようになっている。
カップ状の蓋体28は、チャンバ29とともに上下動自在に
構成され、下降によって基板処理室24の上縁のパッキン
グに当接して、基板処理室24を気密化する。蓋体28を上
下動する機構として昇降用エアシリンダ37が設けられて
いる。
以上説明した基板処理室24,カップ状の蓋体28等からな
る主処理部は、ハウジング38によって覆われ、二重室構
造となっている。メカニカルチャック25の高さ位置に相
当する箇所において、ハウジング38に基板の搬入口38a
と搬出口38bとが形成され、図示しないシャッタによっ
て開閉されるようになっている。
ハウジング38の外側において、搬入口38aに近い位置に
屈伸アーム式の基板搬送機構39が設けられるとともに、
搬出口38bに近い位置にも屈伸アーム式の基板搬送機構4
0が設けられ、蓋体28を上昇して基板処理室24を開放し
ている状態において、基板Wを吸着保持した状態で搬入
口38aを通して基板Wをハウジング38内に搬入するとと
もに、基板Wをメカニカルチャック25に移載し、また、
基板Wをメカニカルチャック25から搬出口38bを通して
ハウジング38から外部に搬出するように構成されてい
る。これらの基板搬送機構の構造については、例えば、
実開昭60−176548号公報に開示されている。
41は基板処理室24の排気管、42はハウジング38の排気管
をそれぞれ示している。
動作 次に、上記構成の基板の洗浄処理装置の動作を説明す
る。
乾式洗浄処理室16において、温水供給チューブ30から一
定温度(50℃)の温水を供給し、熱交換によって冷却さ
れる温水を温水排出チューブ31から排出することによ
り、恒温湯槽32内の温度を一定に維持しておく。
搬入口38aを開き、エアシリンダ37を伸長させて蓋体28
を上昇させ、蓋体28とメカニカルチャック25との間に基
板搬送機構39が進入し得る空間を確保する。そして、基
板搬送機構39に基板Wを載置して真空吸引により基板W
を保持させ、基板搬送機構39を伸長駆動することにより
基板Wを搬入口38aからハウジング38内に搬入し、メカ
ニカルチャック25に移載した後、基板搬送機構39を屈折
動作させて搬入口38aから退避させ、搬入口38aを閉塞す
る。
エアシリンダ37を収縮させて蓋体28を下降させ、基板処
理室24に圧接して基板処理室24を密閉する。次いで、電
動モータ27を駆動することにより、メカニカルチャック
25とともに基板Wを回転させる。そして、キャリアガス
供給チューブ34を介してアスピレータ33にキャリアガス
N2を送入することにより、負圧を発生させる。すると、
貯留槽1の蒸気貯留部15から蒸気供給管17を介して組成
比が一定に維持されたエアロゾルを含まないフッ化水素
ガスHFと純水蒸気H2Oと窒素ガスN2とが混合された洗浄
処理液の蒸気がアスピレータ33に吸引される。なお、ア
スピレータ33を使用しなくても、洗浄処理液の蒸気はチ
ャンバ29内へ流れる。
このとき、蒸気供給管17を流れる洗浄処理液の蒸気が、
ヒータ23によって加熱されるとともにポンプ21によって
循環される温水により、洗浄処理液の蒸気の露点を越え
る所要の温度に維持され、その液化が防止され、また、
蒸気供給管17の先端側、アスピレータ33、蒸気供給チュ
ーブ35がそれぞれを流れる洗浄処理液の蒸気は、カップ
状の蓋体28の内部の恒温湯槽32の温水によってその液化
が防止され、エアロゾルの生成が防止される。
アスピレータ33でキャリアガスN2と混合して希釈された
洗浄処理液の蒸気を蒸気供給チューブ35を介して傾斜し
たガス流入口からチャンバ29内に供給する。
チャンバ29内に斜めに噴射された洗浄処理液の蒸気は、
チャンバ29内において渦流となり、周辺部ほど流量が多
く、中心部ほど流量が少ない状態で循環しながら多孔板
36を通って基板Wに供給される。メカニカルチャック25
の回転に伴う遠心力により半径方向外方に向かう気流が
発生する。
洗浄処理液の蒸気の供給流量およびメカニカルチャック
25の回転速度を適当に定めることにより、遠心力に伴う
気流による負圧発生と、多孔板36からの流下する気流と
のバランスにより、均一な気流で基板Wに作用すること
となる。これによって、基板Wにおいて、シリコン熱酸
化膜に対するエッチング処理を全面にわたって均一に行
うことができ、そのプロファイルは平坦となる。
加えて、エアロゾルを含まない洗浄処理液の蒸気を供給
し、かつ、途中においてエアロゾルを生成させない温調
を行うことにより、基板Wに対するエッチング処理にお
いて、コロイダルシリカの生成を元から断った状態でエ
ッチングすることができる。
所要のエッチングが終了すると、洗浄処理液の蒸気の供
給を停止するとともに電動モータ27を停止し、排気管4
1,42を介して基板処理室24およびハウジング38内をパー
ジする。そして、エアシリンダ37を伸長させて蓋体28を
上昇させ、基板処理室24を開放する。搬出口38bを開
き、基板搬送機構40を伸長動作させて基板Wを受け取
り、屈折動作により搬出口38bを通して基板Wを外部に
搬出する。そして、搬出口38bを閉塞する。
第2実施例 第2実施例は、請求項第(2)項の発明に係る基板の洗
浄処理方法を実施するためのもので、かつ、請求項第
(3)項の発明に係る基板の洗浄処理装置を示す実施例
である。
第3図は、第2実施例の断面図であり、乾式洗浄処理室
16に隣接して湿式洗浄処理室60が設けられ、洗浄処理液
の蒸気によって洗浄処理した後の基板Wを基板搬送機構
40により搬入し、洗浄処理液による洗浄処理を行うよう
に構成されている。
乾式洗浄処理室16は先に説明した通りのものであり、同
一図番を付すことにより、その説明は省略する。
次に、湿式洗浄処理室60について説明する。
洗浄処理槽61内に、基板Wを吸引保持した状態で電動モ
ータ62によって駆動回転されるスピンチャック63と、基
板Wに対して純水H2Oを噴射するノズル64と、洗浄薬液
を噴射するノズル65と、噴射された純水または薬液の飛
び散りを防止するとともに流下を滑らかにするカバー66
とが設けられ、また、洗浄処理槽61の下方に、カバー66
を昇降するエアシリンダ67が設けられている。ノズル6
4,65は、それぞれ棒状のキャピラリノズルに構成されて
いる。
基板Wに対して純水H2Oを噴射するノズル64と、洗浄薬
液を噴射するノズル65とから成る構成が、発明の構成に
いう洗浄処理液の供給手段に相当する。
68は純水貯留槽、69はそのポンプ、70は薬液貯留槽、71
はそのポンプ、72は排気管、73は排液管、74は屈伸アー
ム式の基板搬送機構をそれぞれ示している。なお、洗浄
処理液としては、純水と洗浄薬液との混合液が使用され
るが、その洗浄薬液としては、アンモニア過酸化水素
水、塩酸過酸化水素水,コリンまたはコリン誘導体等を
選択使用できる。
この第2実施例によれば、エッチング済みの基板Wを乾
式洗浄処理室16の外部に搬出した後、湿式洗浄処理室60
に搬入するまでの間、コロイダルシリカの生成の原因と
なる四フッ化ケイ素SiF4は基板Wの表面から揮発してい
く一方であり、また、基板Wが置かれるのは、清浄度の
高いクリーンルーム内であってエアロゾルを含まないか
ら、コロイダルシリカの生成は防止される。
また、乾式洗浄処理室16を湿式洗浄処理室60から分離し
ており、湿式洗浄処理室60で噴射される洗浄処理液がミ
ストとなって基板処理室24内に侵入することもない。
したがって、パーティクルの残留付着のない良好なエッ
チングが行える。
動作 次に、この第2実施例における湿式洗浄処理室60での動
作について説明する。
湿式洗浄処理室60では、エアシリンダ67の収縮によって
カバー66を下降した状態で搬入口61aを開き、乾式洗浄
処理室16で洗浄処理液の蒸気によって洗浄処理された後
の基板Wを基板搬送機構40によりスピンチャック63上に
移載し、基板搬送機構40を退出させて搬入口61aを閉じ
る。そして、エアシリンダ67を伸長してカバー66を上昇
させた後、まず、ポンプ70を駆動してノズル65からコリ
ン等の洗浄薬液を基板Wに供給して一次の洗浄を行い、
次いで、ポンプ68を駆動してノズル64から純水を基板W
に供給して二次の洗浄を行う。
この場合、ノズル64,65が棒状のキャピラリノズルとな
っているので、基板Wのベアシリコン表面を薬液,純水
で一気に全面被覆することができ、コロイダルシリカの
生成を防止する。
カバー66は、洗浄処理液の流下を促進する滑らかなもの
となっているので、カバー66に水滴や液滴が残留するこ
とが防止され、洗浄処理液の排液が排液チューブ73を介
して良好に排出され、洗浄処理槽61内に液が残留するの
を防止する。また、基板Wをカバー66で覆うことによ
り、洗浄処理槽61の内壁面のミストが基板Wに付着する
ことを防止している。
所要の洗浄が終了とすると、排気チューブ72を介して洗
浄処理槽61内をパージし、スピンチャック63を高速回転
させることにより、基板Wに付着している洗浄処理液を
振り切って基板Wを乾燥する。
乾燥が終了すると、カバー66を下げ、搬出口61bを介し
て洗浄済みの基板Wを基板搬送機構74によって槽外へ搬
出する。
なお、基板Wを洗浄しない時間帯において、ノズル64お
よびそれにつながる配管内で純水内にパーティクルの原
因となるバクテリアが発生するおそれがあるので、常時
的にノズル64から純水を流出させておくことによりバク
テリアの発生を防止することが好ましい。
第3実施例 本発明者は、先の実験とは別に、有機物汚染によるパー
ティクルの生成の様子を調べる実験を行った。その結
果、有機物汚染がある場合には、予めそれを除去してお
くことがコロイダルシリカ生成の防止上、非常に有利で
あることが判明した。
[実験] 第7図に示すように、シリコンウエハWを縦姿勢に置
き、下から上に向けてフッ化水素HFと純水H2Oとからな
る混合蒸気(HF/H2O)をシリコンウエハWの表面に対し
て供給し、シリコンウエハ表面のシリコン熱酸化膜th−
SiO2のエッチングの様子を調べた。エッチングレートは
下部の方が上部よりも高いため、下部からベアシリコン
Siが露出してくる。ベアシリコンと熱酸化膜との境界
が、a−bからc−d、さらにe−f,g−h,i−jのよう
に順に上昇していき、最終的に熱酸化膜が無くなる。こ
のときの反応は、 6HF+SiO2→H2SiF6+2H2O ……… により進行する。H2SiF6は、ヘキサフルオロケイ酸であ
る。この過程で水(液体)が生成される。この生成され
た水は、第8図に示すように、ベアシリコンSiと熱酸化
膜th−SiO2との境界に集まって水滴となり、エッチング
の進行とともに上昇していく。
この過程において、熱酸化膜の表面に有機物汚染がある
と、あるいはエッチングの進行方向が一定していない
と、一部の熱酸化膜が島状に取り残され、その島状の熱
酸化膜とベアシリコンとの境界に水滴が取り残される。
取り残された水滴は、ヘキサフルオロケイ酸H2SiF6を含
んでおり、 H2SiF6→SiF4+2HF ……… 3SiF4+4H2O2→SiO2・2H2O+2H2SiF6 ……… のように反応して、コロイダルシリカSiO2・2H2Oを水滴
の周囲においてベアシリコン上に生成する。
したがって、コロイダルシリカの生成を防止するために
は、熱酸化膜表面の有機物汚染の除去と、エッチング進
行方向の固定化とに注意する必要がある。
第1実施例においては、チャンバ29に対して傾斜したガ
ス流入口から混合蒸気を流入することで多孔板36からの
流出流量を周辺部ほど多くし、かつ、これとバランスす
るようにメカニカルチャック25の回転により中心部で負
圧を発生させ、結果として多孔板36からの流出流量を均
等分布状態とすることにより、エッチングの進行方向を
一定化することができる。したがって、問題となるの
は、有機物汚染である。
有機物汚染の除去には紫外線照射とオゾン供給とによる
洗浄が有効であることが知られている。そこで、第3実
施例として、第9図に示すように、第1実施例の乾式洗
浄処理室16に対向して、基板搬送機構39を挟んで、紫外
線・オゾンUV/O3洗浄室80を設けるとともに、この紫外
線・オゾンUV/O3洗浄室80に基板Wを搬入する基板搬送
機構81を設けた。
82は紫外線ランプ、83はオゾン噴射ノズル、84はスピン
チャック、85は電動モータである。
その他の構成は第1実施例および第2実施例と同様であ
る。
乾式洗浄処理室16に基板Wを搬入する前にUV/O3洗浄室8
0において、基板Wから有機物汚染を除去しておくので
ある。これによって、有機物汚染のために島状に水滴が
ベアシリコン面に取り残されることがなくなり、エッチ
ング・洗浄処理においてコロイダルシリカの生成を防止
できる。
第4実施例 第4実施例は、濃度37.73%のフッ化水素酸HFと100−3
7.73=62.27%の純水H2Oとからなる洗浄処理液を調製す
るためのものである。
第10図は、第4実施例の断面図であり、洗浄処理用のハ
ロゲン化水素として市販の濃度約50%のフッ化水素酸HF
の水溶液を収納したフッ化水素酸貯留槽101と、このフ
ッ化水素酸貯留槽101からフッ化水素酸を送り出すため
の窒素ガスN2を圧送する窒素ガス供給管102およびバル
ブ103と、フッ化水素酸を供給するフッ化水素酸供給管1
04と、このフッ化水素酸供給管104に介在された電磁弁1
05とをもってフッ化水素酸供給手段106が構成されてい
る。
また、純水H2Oを収納した純水貯留槽107と、この貯留槽
107から純水を圧送するポンプ108と、純水を供給する純
水供給管109と、この純水供給管109に介在された電磁弁
110とをもって純水供給手段111が構成されている。
フッ化水素酸HFおよび純水H2Oを受け入れて混合した洗
浄処理液を貯留する洗浄処理液貯留槽112が設けられ、
この洗浄処理液貯留槽112に、フッ化水素酸供給管104と
純水供給管109とが接続されている。
また、洗浄処理液貯留槽112には撹拌用のポンプ113を介
装したバイパス配管114が接続され、フッ化水素酸HFと
純水H2Oとを撹拌混合するように構成されている。
また、接続処理液貯留槽112には、そこに貯留された接
続処理液の濃度を検出する導電率計や超音波濃度計等の
濃度センサ115と、上段レベルセンサ116と、下段レベル
センサ117とが設けられ、濃度センサ115、上段レベルセ
ンサ116および下段レベルセンサ117それぞれが補給制御
装置118に接続され、そして、補給制御装置118に、フッ
化水素酸供給管104の電磁弁105と、ポンプ108と、純水
供給管109の電磁弁110と、洗浄処理液貯留槽112のドレ
イン管119に介装された電磁弁120が接続され、これらの
構成により、濃度センサ115によって検出される濃度に
基づき、フッ化水素酸HFおよび純水H2Oそれぞれの補給
量を制御し、洗浄処理液貯留槽112に貯留された洗浄処
理液中のフッ化水素酸HFの濃度を擬似共沸濃度39.4%
(この数値は一例である)に維持するように濃度管理手
段17が構成されている。
すなわち、電磁弁103を開き、窒素ガス供給管102を介し
て窒素ガスN2を送入することにより、フッ化水素酸貯留
槽101に圧力をかける。このとき、電磁弁105が開かれて
おり、フッ化水素酸HFはフッ化水素酸供給管104を介し
て洗浄処理液貯留槽112に供給される。フッ化水素酸HF
が下段レベルセンサ117に達すると、補給制御装置118は
電磁弁105を閉じてフッ化水素酸HFの供給を停止し、次
いで、電磁弁110を開くとともにポンプ108を駆動して純
水貯留槽107から純水供給管109を介して純水H2Oを洗浄
処理液貯留槽112に供給する。
ここで、撹拌用のポンプ113が駆動されているため、フ
ッ化水素酸HFと純水H2Oとが混合される。このとき、濃
度センサ115が擬似共沸濃度39.4%を検出すると、補給
制御装置118は電磁弁110を閉じるとともにポンプ108を
停止して純水H2Oの供給を停止する。
濃度センサ115が擬似共沸濃度39.4%を検出する前に、
上段レベルセンサ116がONした場合には、ドレイン用の
電磁弁120を開き、洗浄処理液を一部排出し、擬似共沸
濃度39.4%になるまで純水H2Oを供給する。
洗浄処理液貯留槽112においてフッ化水素酸HFと純水H2O
とが混合するとき、希釈熱が発生するために、その希釈
熱の影響がなくなるまで、および、洗浄処理液の全体に
わたって均一な濃度となるまでには一定の時間がかか
る。その一定時間が経過すると状態が安定し、擬似共沸
濃度39.4%の洗浄処理液が得られることになる。
洗浄処理液貯留槽112には、第1実施例で説明した洗浄
処理液供給管4が接続されている。
また、洗浄処理液貯留槽112には、キャリアガスとして
の窒素ガスN2を供給するキャリアガス供給管122が接続
されるとともに、そのキャリアガス供給管122に電磁弁1
23が介装されている。更に、洗浄処理液貯留槽112に、
上部空間内の圧力を測定する圧力センサ124が設けられ
ている。
この構成により、電磁弁123を開き、キャリアガスとし
ての窒素ガスN2をキャリアガス供給管122を介して洗浄
処理液貯留槽112に送り込み、所定濃度にされた洗浄処
理液を、洗浄処理液供給管4を介して貯留槽1に送り込
むようになっている。このときの送り圧が、圧力センサ
124の検出圧力によって電磁弁123の開閉制御を行うこと
により一定圧になるようにする。
上記実施例では、基板Wの洗浄処理と乾燥処理とを同一
の処理室60で行ったが、乾燥処理専用の室を別に設けて
もよい。
また、上記実施例では、基板Wのエッチング処理と洗浄
処理とを別々の処理室16,60で行うように構成したが、
洗浄処理後において完全な乾燥状態を実現できるもので
あれば、同一の処理室内でエッチング処理と洗浄処理と
を行うようにしてもよい。すなわち、エッチング処理に
おいて完全乾燥の条件が満たされていればコロイダルシ
リカの生成が無いからである。ただし、完全乾燥状態に
するにはかなりの時間がかかることから、処理室16,20
は分離した方が能率が良い。
また、湿式洗浄処理室60は、洗浄処理槽61のように純水
H2Oを基板に噴射する構成の他に、例えば純水H2Oに基板
を浸漬する構成でもよい。
<発明の効果> [I-C]請求項第(1)項の発明に係る基板の洗浄処理
方法によれば、次の効果が発揮される。
基板洗浄処理用の洗浄処理液の蒸気を、洗浄処理液の沸
騰点未満の温度での蒸発によってエアロゾルを含まない
状態で得ることができ、しかも、その洗浄処理液の蒸気
を露点を越える温度の雰囲気下で、液化することの無い
状態で基板に供給するから、エアロゾルに起因するコロ
イダルシリカの生成の原因を元から断つことができ、洗
浄処理液の蒸気による基板の洗浄処理を良好に行うこと
ができ、清浄な表面の基板を得ることができるととも
に、エッチングを伴う場合には、不純物が無くて均一な
エッチングを行うことができる。
[II-C]請求項第(2)項の発明に係る基板の洗浄処理
方法によれば、次の効果が発揮される。
上述方法において、エアロゾルを含まない洗浄処理液の
蒸気によって洗浄処理した基板に対する洗浄処理液によ
る洗浄処理を、湿式洗浄処理室に搬送して行うから、洗
浄処理液の蒸気中への洗浄処理液の混入や洗浄処理液に
よる洗浄処理そのものによるコロイダルシリカの生成を
防止でき、洗浄処理液の蒸気による洗浄と洗浄処理液に
よる洗浄とを一連に行う場合においても、清浄な表面の
基板を得ることができるとともに、エッチングを伴う場
合には、不純物が無くて均一なエッチングを行うことが
できる。したがって、蒸気による洗浄処理後においても
残留パーティクルが存在する条件下においても、それら
残留パーティクルの除去が可能となる。
[III-C]請求項第(3)項の発明に係る基板の洗浄処
理装置によれば、次の効果が発揮される。
蒸気発生源で発生する洗浄処理液の蒸気中にエアロゾル
を含まず、その洗浄処理液の蒸気の温度を温調手段によ
って露点を越える温度に維持し、かつ、乾式洗浄処理室
を湿式洗浄処理室から分離して洗浄処理液が乾式洗浄処
理室内の洗浄処理液の蒸気に混入することを予め回避す
る構成としているから、洗浄処理液の蒸気による洗浄処
理をエアロゾルのない条件下で行える。
そして、湿式洗浄処理室では、洗浄処理液により基板の
全面を覆う状態で洗浄処理するのでコロイダルシリカの
生成を防止できる。
以上の相乗効果により、洗浄処理液の蒸気による洗浄と
洗浄処理液による洗浄とを一連に行うのに、コロイダル
シリカの生成なしに良好な洗浄処理を行う洗浄処理装置
を提供できた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1実施例の基板の洗浄処理装置の
断面図、第2図は大気圧下での組成対温度の特性曲線図
である。第3図は、本発明の第2実施例の基板の洗浄処
理装置の断面図である。第4図ないし第8図は本発明者
が行った実験に係り、第4図は熱酸化膜のエッチングの
様子を示す断面図、第5図は水滴や液滴の周囲でベアシ
リコンにコロイダルシリカが沈着する様子を示した斜視
図、第6図は水滴や液滴が蒸発した後のコロイダルシリ
カの沈着状態を示す斜視図、第7図はエッチング進行状
況の説明図、第8図はベアシリコン上の水滴の状態の説
明図である。第9図は、本発明の第3実施例の基板の洗
浄処理装置の概略構成図、第10図は、本発明の第4実施
例の基板の洗浄処理装置の断面図、第11図は、フッ化水
素HFと水H2Oとの混合液の蒸気圧図である。 16…乾式洗浄処理室 32…恒温湯槽(温調手段) 40…基板搬送機構 60…湿式洗浄処理室 64…純水の噴射ノズル 65…洗浄薬液の噴射ノズル W…基板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】洗浄処理液の蒸気を基板に供給して基板の
    洗浄処理を行う方法において、 洗浄処理液を、その沸騰点未満の温度で蒸発させ、発生
    した洗浄処理液の蒸気を、その露点を越える温度で基板
    に供給して洗浄処理することを特徴とする基板の洗浄処
    理方法。
  2. 【請求項2】請求項第(1)項に記載の方法によって洗
    浄処理した基板を湿式洗浄処理室に搬送し、洗浄処理液
    を基板に供給して洗浄処理することを特徴とする基板の
    洗浄処理方法。
  3. 【請求項3】洗浄処理液を、その沸騰点未満の温度で蒸
    発する蒸気発生源と、 前記蒸気発生源から供給される蒸気を、その露点を越え
    る温度に温調する温調手段を有し、内部に収納した基板
    を前記の温調された洗浄処理液の蒸気によって洗浄処理
    する乾式洗浄処理室と、 前記乾式洗浄処理室から洗浄処理済みの基板を搬送する
    基板搬送機構と、 前記乾式洗浄処理室から分離して設けられ、洗浄処理液
    の供給手段を備え、前記基板搬送機構によって搬送され
    てきた洗浄処理済みの基板を収納し、洗浄処理液を供給
    して基板を洗浄処理する湿式洗浄処理室と を備えたことを特徴とする基板の洗浄処理装置。
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