JP2001308057A - 半導体材料等の乾燥処理装置 - Google Patents

半導体材料等の乾燥処理装置

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JP2001308057A
JP2001308057A JP2000126429A JP2000126429A JP2001308057A JP 2001308057 A JP2001308057 A JP 2001308057A JP 2000126429 A JP2000126429 A JP 2000126429A JP 2000126429 A JP2000126429 A JP 2000126429A JP 2001308057 A JP2001308057 A JP 2001308057A
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Tamotsu Mesaki
保 目崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】少なくとも蒸気発生器で蒸気化された有機溶剤
の蒸気が、蒸気導入管内を通って処理チャンバー内に導
入される際に、同導入管内において液化することなく、
全てが処理チャンバー内に導入されて被処理媒体との接
触により蒸気置換が効率的に行なわれるように改良した
半導体材料等の乾燥処理装置を提供する。 【解決手段】密閉された処理チャンバー1内の真空化に
より導入される有機蒸気との蒸気置換により最終水洗い
された被処理媒体の蒸気乾燥を行う乾燥処理装置であっ
て、処理チャンバー1の外側、有機蒸気を生成する蒸気
発生ユニット2の蒸気タンク2-1、そしてこのタンク2-1
と処理チャンバー1とを連絡する蒸気流路7の外側に保
温間隙23,24,25を形成し、この保温間隙に加熱された
保温媒体を循環送り込むことで、処理チャンバー1、蒸
気タンク2-1、蒸気流路7を積極的に加熱保温し、有機
蒸気の液化戻りを防ぐ様にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体材料等の乾
燥処理装置に係り、詳しくはシリコンウエハ、液晶基板
及びマスク用基板、そしてIC及びトランジスタ等の電
子部品等の被処理媒体に付着しているゴミ、有機残留物
或いは無機残留物を洗い落とす最終水洗い処理が行われ
た後に、被処理媒体の表面に付着している水滴を、該水
滴と混合し易く、表面張力(付着力)を低下させる作用
を有する例えばIPA(イソプロピルアルコール)等の
有機溶剤を使用した蒸気置換により取り除く乾燥処理装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ゴミ、有機残留物或いは無機
残留物を洗い落とす最終水洗い処理後に、半導体材料の
表面に付着する水滴を取り除く乾燥処理として、例えば
IPA(イソプロピルアルコール)等の有機溶剤を使用
した蒸気置換(所謂水滴と有機蒸気との混合置換)によ
り取り除くことが、この種の半導体材料の作製プロセス
において幅広く知られている(例えば、特公平6-10
3686号、特開平6-326073号等において知ら
れている)。
【0003】ところで、有機溶剤は、処理チャンバーと
蒸気流路を介して連絡する蒸気発生ユニットの蒸気タン
ク内にて加熱蒸気化され、処理液による最終水洗い処理
が終了した処理チャンバー内に、蒸気流路を通って導入
される。そして、処理チャンバー内に導入された有機蒸
気は強制排水に伴う処理液の液面降下により徐々に露出
する半導体材料との接触により、表面に付着する水滴と
の蒸気置換が行なわれ、半導体材料の蒸気乾燥が行なわ
れるものである。つまり、有機蒸気との蒸気置換により
半導体材料の表面に付着する水滴は該表面に対する表面
張力が低下されて同表面から流れ落ちるように取り除か
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、蒸気発生
ユニットの蒸気タンクで蒸気化された有機蒸気が、蒸気
流路内を通って処理チャンバー内へと導入される際、蒸
気流路の壁面を伝わる外気温等により冷やされて、一部
が液化状態に戻されてしまったり、又、同じく処理チャ
ンバー内に導入されてきた有機蒸気の一部がチャンバー
の壁面を伝わる外気温等より冷やされて液化状態に戻さ
れてしまう等の液化ロスが起り、その分、半導体材料と
の接触が低減して有機溶剤による半導体材料の有効な蒸
気乾燥が行なわれないことがあった。
【0005】そこで、従来では蒸気流路、処理チャンバ
ーの外側に断熱材を設ける等の工夫を施して、前述の外
気温等による問題を解決しようと試みられたが、未だに
その解決が成されていないのが現状である。然るに、従
来から試みられていた断熱材による断熱保温はあくまで
も冷たい外気等が、有機蒸気が通る蒸気流路や処理チャ
ンバーの内面へと伝わる熱伝導(外気温の伝達)を防ぐ
役目しかなく、当該内面を含めた内部を有機蒸気が液化
に戻されない温度状態(雰囲気)に保つ保温機能を一切
備えていないことから、当該温度状態を保つためには処
理装置の稼動を止めること無く有機蒸気の流れを継続さ
せる必要がある。換言すれば、有機蒸気の流れを一時的
に停止させたりすると、特に蒸気流路内の温度が少なか
らず徐々に低下する。そのために、処理装置を再び稼動
させた場合、温度が低い蒸気流路を通って処理チャンバ
ー内へと有機蒸気が導入されることになることから、温
度低下による有機蒸気の液化戻りを確実に防ぐことがで
きない。
【0006】本発明はこの様な従来事情に鑑みてなされ
たもので、その目的とする処は、少なくとも処理チャン
バーと蒸気発生ユニットとを連絡する蒸気流路を積極的
に加熱保温せしめることで、有機蒸気が蒸気流路を通っ
て処理チャンバー内に導入される際の液化戻りを確実に
防ぐ加熱機構を備えた半導体材料等の乾燥処理装置を提
供することにある。
【0007】
【課題を達成するための手段】課題を達成するために本
発明は、多数枚の被処理媒体を没入状に並列収納し、処
理液発生ユニットから継続的に送り込まれる処理液中に
被処理媒体が完全に浸漬されてから最終水洗いが終了し
て処理液が強制排水される過程において継続的に作動す
る排水・吸引ユニットにより真空化される密閉された処
理チャンバー内に、当該真空化による負圧により蒸気発
生ユニットから吸い込まれるように導入される有機蒸気
との蒸気置換により最終水洗いされた被処理媒体の置換
乾燥を行う半導体材料等の乾燥処理装置であって、少な
くとも処理チャンバーと有機蒸気を生成する蒸気発生ユ
ニットとを連絡する蒸気流路の外側に保温間隙を形成
し、この保温間隙に加熱された保温媒体を循環送り込ん
で蒸気流路を所定の温度に積極的に加熱保温せしめるよ
うに構成したことである。又、本発明では上記保温間隙
を、処理チャンバーの外側と蒸気発生ユニットの蒸気タ
ンクの外側とに形成して、蒸気流路と同じく保温媒体に
より処理チャンバー、蒸気タンクをその外側から積極的
に加熱保温するようにしたことである。斯かる構成によ
れば、処理液の強制排水に伴う密閉された処理チャンバ
ー内の真空化により、該チャンバー内に吸い込まれるよ
うに導入されてくる有機蒸気は、外側の加温空隙を循環
流れる加温媒体により積極的に加熱保温された蒸気流路
を通って処理チャンバーへと導入される。それにより、
有機蒸気が冷やされて液化に戻されるのを確実に防ぐこ
とができる。
【0008】又、本発明では請求項1記載の保温媒体
が、少なくとも40〜80℃の温度範囲に設定された温
水、沸騰液等の加熱液体、或いは空気等の加熱気体であ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の具体例を図面に基
づいて説明する。図1は、本発明乾燥処理装置の実施の
一例を示した概略図で、1は処理チャンバー、2は蒸気
発生ユニット、3は処理液発生ユニット、4は温水発生
ユニット、5は排水・真空吸引ユニット、6はガス供給
ユニットであり、処理チャンバー1内に収納された被処
理媒体Wの処理液による最終水洗い処理が終了すると、
真空化された処理チャンバー1内には上部側から蒸気発
生ユニット2で生成された有機蒸気Mが蒸気流路7を通
って吸い込まれるように導入されてくる。これにより、
処理チャンバー1内には有機蒸気の蒸気雰囲気が作られ
(図5の(ハ)参照)、各被処理媒体Wの表面に付着す
る水滴との蒸気置換が成され、各被処理媒体Wの蒸気乾
燥が行なわれるように構成してある。
【0010】処理チャンバー1は、内チャンバー1-1と
密閉蓋8を開閉可能に装備する外チャンバー1-2とから
二重構造に構成してなる。
【0011】内チャンバー1-1は、多数枚の被処理媒体
Wを並列収納し得る大きさで、処理液中に没入状に浸漬
し得る深さを有する上面開口の有底箱形に形成され、傾
斜する底部中央に処理液の給・排水口9を形成し、給水
流路10を介して処理液発生ユニット4を接続すると共
に、処理液流路10の途中から分岐させた排水流路11と、
この排水流路11の一端に接続したヘッダ12とを介して排
水・真空吸引ユニット5を接続して、最終水洗い時に内
チャンバー1-1の底部から同チャンバー1-1内に処理液を
送り込み(図5(イ)の状態)、最終水洗い後において
は内チャンバー1-1内の処理液を底部から強制排水する
ようにしてなる(図5(ロ)の状態)。
【0012】外チャンバー1-2は、内チャンバー1-1を図
示の如く遊嵌状に内設し得る大きさを有する上面開口の
有底箱形に形成され、上部開口に密閉蓋8を開閉可能に
装備してなる。そして、傾斜する底部には処理液のオー
バーフロー口13を形成し、前述のヘッダ12に亘りオーバ
ーフロー流路14を配管せしめて排水・真空吸引ユニット
5に接続して、最終水洗い時に内チャンバー1-1の上面
開口から溢れ出た処理液(所謂オーバーフロー水)を外
部に強制排水するようにしてなる(図5(イ)の状
態)。又、内チャンバー1-1の上面開口より上部側に位
置する壁部には蒸気導入口15とガス供給口16とを夫々形
成し、蒸気流路7の一端を蒸気導入口15に接続して、最
終水洗いが終了した後に内チャンバー1-1内の処理液が
底部から強制排水される排水が開始すると、後述する蒸
気バルブ18が開くことで真空化された密閉チャンバー1
内に有機溶剤が吸い込まれ導入されるようにしてなる
(図5(ロ)の状態)。又、ガス供給口16にガス流路17
を介してガス供給ユニット6を接続し、有機溶剤による
被処理媒体Wの蒸気置換による蒸気乾燥が終了し、内外
両チャンバー1-1,1-2内に残る有機蒸気や湿気等をチャ
ンバー1-1,1-2外に強制排気せしめた後に(図5(ハ)
の状態)、真空化された同チャンバー1-1,1-2内にクリ
ーンガス(例えばN2)を送り込んで(図5(ニ)の状
態)、同チャンバー1-1,1-2内を常圧(大気圧)に戻
し、その後、密閉蓋8を開けて被処理媒体を外部に取り
出せるようにしてなる(図5(ホ)の状態)。
【0013】蒸気発生ユニット2は、有機溶剤として例
えばIPA(イソプロピルアルコール等)を貯溜する蒸
気タンク2-1を具備し、蒸気タンク2-1から外チャンバー
1-2の蒸気導入口15に亘る蒸気流路7に接続配備した蒸
気バルブ18を開くことで、蒸気タンク2-1内にて蒸気化
された有機蒸気が、最終水洗いされた後に、処理液が内
チャンバー1-1の底部から強制排水される排水開始と平
行して処理チャンバー1内の真空化による負圧によって
同チャンバー1内に吸い込まれるように導入されるよう
にしてなる。
【0014】蒸気タンク2-1内の有機溶剤は、後述する
保温間隙24に循環送り込まれる温水の熱により加熱され
て蒸気化され、蒸気流路7を通って処理チャンバー1内
に吸い込まれるように導入されるものである。この様
に、蒸気タンク2-1内の有機溶剤の蒸気化を温水熱によ
り行うことで、安全対策上において優れた効果を発揮す
ることは言うまでもないであろう。
【0015】尚、必要に応じて有機溶剤の蒸気化を更に
加熱促進するための加熱ヒーター等を蒸気タンク2-1内
に配備するも勿論自由であり、又、その他の蒸気化促進
手段を配備するも良いことは言うまでもないであろう。
【0016】図中19は処理液の給水流路10に配備された
給水バルブ、20は同排水流路11に配備された排水バル
ブ、21はオーバーフロー流路14に接続されたオーバーフ
ローバルブ、22はガス流路に配備されたガスバルブであ
る。
【0017】次に、以上の構成からなる乾燥処理装置の
動作説明を簡単に述べると、被処理媒体Wが内チャンバ
ー1-1内に並列収納され、外チャンバー1-2の上面開口が
密閉蓋8により閉蓋されと、処理液発生ユニット4が作
動し、給水バルブ19が開いて処理液が内チャンバー1-1
内に所定の流速にて送り込まれる。この様に、処理液が
内チャンバー1-1の底部から上部へと所定の流速にて流
れることで、各被処理媒体Wの表面に接触する処理液の
上昇水流が形成され、各被処理媒体Wの最終水洗い(リ
ンス処理)が行なわれる。この時、内チャンバー1-1内
が処理液Nによって満たされ被処理媒体Wが完全に浸漬
された時点で排水・吸引ユニット4の作動又は他の真空
ユニットの作動により処理チャンバー1内が強制吸引さ
れて内部に空気(汚れ等の浮遊物を含む空気)が強制排
気されて処理チャンバー1内が真空化されると共に、こ
れと同時又は時間をおいてオーバーフローバルブ21が開
いて内チャンバー1-1の底部から上部側へ流れ、同上部
から外チャンバー1-2側へ溢れオーバーフローした処理
液は同チャンバー1-2の底部からチャンバー1-2外にオー
バーフロー水となって強制排水される(図(イ)の状
態)。
【0018】処理液による各被処理媒体Wの最終水洗い
が終了し、給水バルブ19が閉じられて内チャンバー1-1
への処理液の供給が停止すると、排水バルブ20が開いて
継続運転する排水・真空吸引ユニット5により内チャン
バー1-1内の処理液が底部の給・排水口9からチャンバ
ー1-1外に強制排水されると共に、この強制排水に伴い
処理液の液面Lが降下し始めると、蒸気バルブ18が開
き、内外チャンバー1-1,1-2内の真空化による負圧によ
り外チャンバー1-2の蒸気導入口15から内外チャンバー1
-1,1-2内に有機蒸気が吸い込まれるように導入される
(図(ハ)の状態)。
【0019】内チャンバー1-1内に導入された有機溶剤
は処理液の液面Lが降下するに連れて露出する被処理媒
体Wの表面に接触し、当該表面の水滴との蒸気置換が成
される。然る後、内チャンバー1-1内の処理液が完全に
強制排水され、内外チャンバー1-1,1-2内が有機蒸気に
より満たされ(図5(ハ)の状態)、被処理媒体Wの蒸
気乾燥が終了し、蒸気バルブ18が閉じられると、継続運
転する排水・真空吸引ユニット5により内外チャンバー
1-1,1-2内に残る有機蒸気や湿気等は内チャンバー1-1
の給・排水口9、そして外チャンバー1-2のオーバーフ
ロー口13から強制排気され、被処理媒体Wの蒸気乾燥が
終了する。
【0020】以上のように、処理液による最終水洗いか
ら有機蒸気による蒸気乾燥が行なわれて内外チャンバー
1-1,1-2内から有機蒸気や湿気等が完全に強制排気さ
れ、排水バルブ20,21が閉じられると、ガスバルブ22が
開いて外チャンバー1-2のガス導入口16から内外チャン
バー1-1,1-2内にクリーンガスが送り込まれて真空状態
(負圧下)の同チャンバー1-1,1-2内は常圧に戻される
(図5(ニ)の状態)。それにより、外チャンバー1-2
の上部開口を密閉する密閉蓋8を開くことで、被処理媒
体Wを内チャンバー1-1内から取り出すことができる
(図5(ホ)の状態)。
【0021】そして、本発明においては前述した処理チ
ャンバー1の外チャンバー1-2の外側、蒸気発生ユニッ
ト2の蒸気タンク2-1の外側、そしてこの蒸気タンク2-1
と外チャンバー1-2とを連絡する蒸気流路7の外側に連
通させた保温間隙23,24,25を夫々形成すると共に、各
保温間隙23,24,25に所定の温度に加熱された保温媒体
を循環送り込む媒体発生ユニット3を接続し、外チャン
バー1-2、蒸気タンク3-1、蒸気流路7を保温媒体により
加熱保温することで、有機蒸気の液化戻りを抑止するよ
うにしてなる。
【0022】保温間隙23,24,25は、外チャンバー1-
2、蒸気タンク2-1、蒸気流路7それらの外側に、保温媒
体が流通し得る程度の隙間をおいて沿うように形成され
る(図2乃至図4参照)。例えば蒸気流路7の場合には
図2に例示した拡大断面図のように、同蒸気流路7のパ
イプ径よりも一回り程太い外側パイプ25-1内に蒸気流路
7を同芯状に嵌挿させた二重パイプ構造とすることで、
蒸気流路7と外側パイプ25-1との間に保温媒体が流通し
得る程度の隙間をおいて形成され、媒体発生ユニット3
より所定の流速にて送り込まれてくる保温媒体が循環流
動せしめることで、有機蒸気が液化に戻されないように
蒸気流路7を加熱保温するようになっている。
【0023】保温媒体との熱交換による外チャンバー1-
2、蒸気タンク2-1、蒸気流路7、特に蒸気流路7の加熱
温度は、例えばIPA(イソプロピルアルコール)から
なる有機溶剤を使用した場合には40〜80℃の範囲が
好ましい。その理由は、前述したように、処理液による
最終水洗いが行なわれた後に処理チャンバー1内は処理
液の強制排水に伴って真空化されると共に、その真空化
と略平行して蒸気流路7内、この蒸気流路7を介して連
絡する蒸気発生ユニット2の蒸気タンク2-1内も真空化
される。それにより、蒸気タンク2-1内で蒸気化される
有機溶剤の沸点は常圧における沸点よりも低くなる。例
えば、IPA溶剤の場合では、その沸騰点が常圧で一般
的に82℃位とされているのに対し、真空化雰囲気では
35〜60℃と言う低い温度で蒸気化されることになる
ことから、35〜60℃よりも高い40〜80℃の範囲
で加熱保温することで、有機蒸気の液化戻りを確実に防
ぐことができるからである。
【0024】因みに、保温媒体としては、温水、沸騰液
等の加熱液体、或いは空気等の加熱気体が挙げられる。
そして、保温媒体を各保温空隙23,24,25へ循環送り込
む流速は適宜設定するものであるが、例えば0.1m/s
が好ましい。
【0025】媒体発生ユニット3は、前述した加熱液体
や加熱気体等の保温媒体を貯溜する貯溜タンク3-1と、
貯溜タンク3-1に具備され、保温媒体を所定温度に加熱
する加熱ヒーター3-2と、図示例の如く、貯溜タンク3-1
から蒸気タンク2-1の保温空隙24に亘り配管した循環流
路(往路)26に接続配備した循環ポンプ3-3とからな
り、貯溜タンク3-1にて加熱された保温媒体を循環ポン
プ3-3にて循環流路26を通して蒸気タンク2-1の保温空隙
24へと送り込むことで、連絡路27,28,29を介して連通
する蒸気流路7の保温空隙25、処理チャンバー1の保温
空隙23へと送り込まれ、この保温空隙23から貯溜タンク
3-1に亘り配管されている循環流路(復路)30を通って
貯溜タンク3-1へ戻される強制循環のもとで蒸気タンク2
-1、蒸気流路7、外チャンバー1-2が40〜80℃の範
囲で常時加熱保温されるようにしてなる。
【0026】尚、循環ポンプ3-3により各保温空隙23,2
4,25に保温媒体を循環送り込んで蒸気タンク2-1、蒸気
流路7、外チャンバー1-2を積極的に加熱保温するその
保温は、乾燥処理装置が稼動している間、循環ポンプ3-
3を継続作動させて行うも、又、処理液による被処理媒
体Wの最終水洗いが終了するタイミングに合わせて循環
ポンプ3-3を作動させ、有機蒸気による蒸気乾燥処理が
終了するタイミングに合わせて循環ポンプ3-3を停止さ
せる等、任意である。
【0027】従って、以上の如く構成した本発明の乾燥
処理装置によれば、処理液により最終水洗いが行なわれ
た後に、処理液の強制排水により処理チャンバー1内の
真空化に伴い蒸気発生ユニット2から蒸気流路7を通っ
て吸い込まれるように処理チャンバー1内に導入されて
くる有機蒸気はその流動過程で液化に戻されることはな
い。そして、処理チャンバー1内に導入された有機蒸気
は外チャンバー1-2との接触によっても液化に戻される
ことなく、導入された全ての有機溶剤が内チャンバー1-
1内に並列収納されている各被処理媒体Wの表面と接触
し、該表面に付着している水滴との蒸気置換(混合置
換)が成され、各被処理媒体Wの効率的な蒸気乾燥が行
なわれる。
【0028】
【発明の効果】本発明の半導体材料等の乾燥処理装置は
叙上の如く構成してなることから、下記の作用効果を秦
する。被処理媒体の最終水洗いが終了し、真空化された
処理チャンバー内に蒸気発生ユニットから吸い込まれる
ように導入されてくる有機蒸気は保温媒体により積極的
に加熱保温された蒸気流路を通って導入されるように構
成してなることから、有機蒸気が処理チャンバーへ導入
されてくる過程で従来のように外気温等により冷やされ
て液化に戻されることはない。又、処理チャンバーのチ
ャンバー壁面も保温媒体により積極的に加熱保温されて
いることから、同チャンバー内に導入された有機蒸気が
チャンバー壁面との接触により冷やされて液化に戻され
ることも無く、全てが被処理媒体と接触し、該被処理媒
体を効率的に蒸気乾燥する。従って、本発明によれば、
蒸気発生ユニットから処理チャンバーへと吸い込まれる
ように導入されてくる全ての有機蒸気を、最終水洗いさ
れた被処理媒体と接触させて、有機蒸気の液化ロスがな
い効率的な蒸気乾燥を可能にした乾燥処理装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明乾燥処理装置の実施の一例を示した概
略図
【図2】 図1のII-II線に沿えた縦断拡大図
【図3】 図1のIII-III線に沿えた横断拡大図
【図4】 図1のIV-IV線に沿えた横断拡大図
【図5】 半導体材料等の製作プロセスの一例を示した
工程概略図で、(イ)は底部から処理チャンバー内に処
理液を送り込んで最終水洗いをしている状態、(ロ)は
最終水洗いが終了した後に底部から処理液を強制排水
し、処理チャンバー内の真空化により有機溶剤が蒸気導
入管を通ってチャンバー内の導入されている状態、
(ハ)は処理液が全て強制排水された後に、処理チャン
バー内に残る有機蒸気や湿気等を強制排気している状
態、(ニ)は処理チャンバーに不活性ガスを導入させて
同チャンバー内を常圧(大気圧)に戻している状態、
(ホ)は密閉蓋を開けて蒸気乾燥された被処理媒体を処
理チャンバー内から取り出している状態
【符号の説明】
1:処理チャンバー 1-1:内チャンバー 1-2:外チャンバー 2:蒸気発生ユニ
ット 2-1:蒸気タンク 3:媒体発生ユニ
ット 3-1:貯溜タンク 3-2:加熱ヒーター 3-3:循環ポンプ 4:処理液発生ユ
ニット 5:排水・真空吸引ユニット 6:ガス供給ユニッ
ト 7:蒸気流路 8:密閉蓋 23,24,25:保温空隙 W:被処理媒体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉された処理チャンバー内の真空化に
    伴い導入される有機蒸気との蒸気置換により水洗いされ
    た被処理媒体の蒸気乾燥を行う半導体材料等の乾燥処理
    装置であって、 少なくとも処理チャンバーと有機蒸気を生成する蒸気発
    生ユニットとを連絡する蒸気流路の外側に保温間隙を形
    成し、この保温空隙に保温媒体を循環送り込んで蒸気流
    路を所定の温度に加熱保温せしめるように構成したこと
    を特徴とする半導体材料等の乾燥処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の保温間隙を、処理チャン
    バーと蒸気発生器の蒸気タンクとの外側に夫々形成し、
    処理チャンバー並びに蒸気タンクを所定の温度に加熱保
    温せしめるように構成したことを特徴とする半導体材料
    等の乾燥処理装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013089699A (ja) * 2011-10-14 2013-05-13 Tokyo Electron Ltd 基板処理装置及び基板処理方法並びに基板処理プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体

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