JPH10199850A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

基板処理方法および基板処理装置

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JPH10199850A
JPH10199850A JP247497A JP247497A JPH10199850A JP H10199850 A JPH10199850 A JP H10199850A JP 247497 A JP247497 A JP 247497A JP 247497 A JP247497 A JP 247497A JP H10199850 A JPH10199850 A JP H10199850A
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和憲 藤川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 省スペース化を図り、基板の汚染も防止する
表面処理方法と装置を提供する。 【解決手段】 基板Wの周囲に処理ガス(薬液の蒸気や
反応ガス)を供給して基板Wの表面処理を行う表面処理
工程と、処理ガスを処理室2から排出する排出工程と、
洗浄液により基板Wを洗浄する洗浄工程と、洗浄液に対
して溶解性を有しかつ基板表面の表面張力を低下させる
作用を有する有機溶剤の蒸気の雰囲気で、洗浄液の上昇
液流内に浸漬された基板Wを引き上げて乾燥させる乾燥
工程とを同一の処理室2内で行い、かつ、表面処理工程
と排出工程と洗浄工程はそれぞれ1回以上行うものであ
り、乾燥工程前の最後の洗浄工程は、洗浄液の上昇液流
内に基板Wを浸漬させて行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハや液
晶表示装置用のガラス基板などの基板に対する表面処
理、洗浄、乾燥を行う基板処理方法およびその装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウエハなどの基板の製造プロセス
の特定の洗浄工程では、例えば、基板表面の自然酸化膜
の除去などのために、薬液により基板に対する表面処理
が行われる。この表面処理に用いられる薬液の量を減少
させるために、従来、薬液を蒸気化して、その薬液の蒸
気を基板の表面に供給し、表面処理することも行われて
いる。
【0003】この薬液蒸気による表面処理を行う基板処
理装置は、薬液蒸気により表面処理し、その後、基板表
面に付着した薬液などを洗い流すために純水による基板
洗浄を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。上記従来装置は、純水による基板洗浄の後、別体
の乾燥装置で基板の乾燥を行っており、薬液蒸気による
表面処理と純水による基板洗浄を行う処理装置と、それ
と別体の乾燥装置とを設置するスペースが必要であっ
た。
【0005】また、純水による基板洗浄の後の濡れた基
板は移送手段に支持されて、別体の装置間で移送される
が、その移送の際に、基板が装置外で外気に触れ、装置
外で基板にパーティクルが付着したり、移送手段からの
パーティクルの付着などが起こり、洗浄後の基板を乾燥
前に汚すという問題もあった。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、省スペース化を図るとともに、薬液に
よる表面処理の後の基板洗浄から乾燥までの間の基板の
汚染を防止することができる表面処理方法および基板処
理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明に係る基板処理方法は、基板
の周囲に処理ガスを供給して基板の表面処理を行う表面
処理工程と、前記処理ガスを排出する排出工程と、洗浄
液により基板を洗浄する洗浄工程と、洗浄液に対して溶
解性を有しかつ基板表面の表面張力を低下させる作用を
有する有機溶剤の蒸気の雰囲気で、洗浄液の上昇液流内
に浸漬された基板を引き上げて乾燥させる乾燥工程と、
を同一の処理室内で行い、かつ、前記表面処理工程と前
記排出工程と前記洗浄工程はそれぞれ1回以上行うもの
であり、前記乾燥工程前の最後の洗浄工程は、洗浄液の
上昇液流内に基板を浸漬させて行うようにしたことを特
徴とするものである。
【0008】なお、処理ガスとは、薬液の蒸気や反応ガ
スである。薬液の蒸気とは、例えば、以下のような薬液
を蒸気化したものを言う。酢酸(CH3COOH)、アンモニア
水(NH4OH/H2O)、フッ化水素酸(HF/H2O)、塩化水素酸
(HCl/H2O)、HF/ アルコール(アルコールにフッ化水素
を溶解させたもの)などの薬液が挙げられる。
【0009】酢酸の蒸気は、アルミエッチング作用があ
る。アンモニア水の蒸気は、シリコンエッチング作用が
ある。フッ化水素酸の蒸気は、酸化膜のエッチング作用
がある。塩化水素酸の蒸気は、基板表面の金属と反応
し、塩化物として溶解除去できる。HF/ アルコールの蒸
気は、酸化膜のエッチング作用がある。
【0010】また、反応ガスとしては、無水フッ化水素
(HF)、アンモニア(NH3)、塩素(Cl)、無水硫酸(H2
SO4)、塩化水素(HCl)、オゾン(O3)などを含む。
【0011】無水フッ化水素は、酸化膜のエッチング作
用がある。アンモニアは、シリコンエッチング作用があ
る。塩素、塩化水素は、基板表面の金属と反応し、該金
属を塩化物として溶解除去する。無水硫酸は、有機物や
無機物を除去するのに有効である。オゾンは、酸化作用
がある。
【0012】さらに、薬液の蒸気と反応ガスは、いずれ
か一方だけを供給してもよいし、双方を同時に、また
は、タイミングをずらして供給してもよい。また、2種
類以上の異なる薬液の蒸気を組み合わせて供給してもよ
いし、2種類以上の異なる反応ガスを組み合わせて供給
してもよい。例えば、アンモニア水の蒸気とオゾン、塩
化水素酸の蒸気とオゾン、フッ化水素酸の蒸気とオゾン
などの組み合わせで供給できる。なお、アンモニア水の
蒸気とアンモニア、フッ化水素酸の蒸気と無水フッ化水
素、塩化水素酸の蒸気と塩化水素は同じであり、いずれ
か入手し易いものを用いればよい。
【0013】洗浄液としては、純水や、超純にオゾンを
含ませたオゾン水、二酸化炭素(CO 2)を含ませた炭酸
水、イオン水、フッ化水素(HF)を微量含ませたものな
どを含む。
【0014】オゾン水は基板表面の有機物除去と基板表
面の酸化作用がある。炭酸水は導電率が純水よりも大き
く、基板の帯電量を低減する作用がある。このため基板
にパーティクルが付着することを防止する効果がある。
イオン水は陽極水と陰極水とがあり、陽極水は基板への
金属付着防止、基板表面の有機物除去、基板表面の酸化
の各作用がある。また、陰極水はパーティクルの除去、
基板表面の酸化防止の各作用がある。フッ化水素を微量
含ませたものは基板表面の酸化を防止する作用がある。
【0015】そのほか洗浄液としてはパーティクル除去
作用のあるアンモニア水と過酸化水素水と水との混合溶
液(以下、アンモニア過水という)や、金属除去作用の
ある塩酸と過酸化水素水と水との混合溶液(以下、塩酸
過水という)、有機物除去作用のある硫酸と過酸化水素
水と水との混合溶液(以下、硫酸過水という)などがあ
る。
【0016】洗浄液に対して溶解性を有しかつ基板表面
の表面張力を低下させる作用を有する有機溶剤として
は、イソプロピールアルコール、メチルアルコール、エ
チルアルコールなどのアルコール類、アセトン、ジエチ
ルケトンなどのケトン類、メチルエーテル、エチルエー
テルなどのエーテル類、エチレングリコールなどの多価
アルコールなどが挙げられる。
【0017】また、請求項2に記載の発明に係る基板処
理方法は、上記請求項1に記載の基板処理方法におい
て、前記乾燥工程の有機溶剤の蒸気の雰囲気は、基板表
面に有機溶剤の蒸気が凝縮するように加熱された有機溶
剤の蒸気の雰囲気であることを特徴とするものである。
【0018】また、請求項3に記載の発明に係る基板処
理方法は、上記請求項1または2のいずれかに記載の基
板処理方法において、前記乾燥工程は、洗浄液の上昇液
流から基板を引き上げた後、基板の周囲に不活性ガスを
供給する工程を含むようにしたことを特徴とするもので
ある。
【0019】また、請求項4に記載の発明に係る基板処
理装置は、内部に処理室を形成するチャンバと、前記処
理室内に設けられ、基板を収納可能な処理槽と、前記処
理槽の底部から洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、前
記処理槽の上部から溢れ出た洗浄液を処理室外に排出す
る排液手段と、前記処理室内に処理ガスを供給する処理
ガス供給手段と、前記処理室内に、洗浄液に対して溶解
性を有し水溶性でかつ基板表面の表面張力を低下させる
作用を有する有機溶剤の蒸気を供給する有機溶剤蒸気供
給手段と、前記処理室内の排気を行う排気手段と、前記
処理槽内の下降位置と、前記処理室内であって前記処理
槽の上方の上昇位置との間で基板を昇降させる昇降手段
と、を備えたものである。
【0020】また、請求項5に記載の発明に係る基板処
理装置は、上記請求項4に記載の基板処理装置におい
て、前記処理室内に洗浄液の蒸気を供給する洗浄液蒸気
供給手段をさらに備えたものである。
【0021】また、請求項6に記載の発明に係る基板処
理装置は、上記請求項4または5のいずれかに記載の基
板処理装置において、前記有機溶剤蒸気供給手段により
処理室内に供給される有機溶剤の蒸気を、基板表面に有
機溶剤の蒸気が凝縮するように加熱する加熱手段をさら
に備えたものである。
【0022】また、請求項7に記載の発明に係る基板処
理装置は、上記請求項4ないし6のいずれかに記載の基
板処理装置において、前記処理室内に不活性ガスを供給
する不活性ガス供給手段をさらに備えたものである。
【0023】
【作用】本発明の作用は次のとおりである。すなわち、
請求項1に記載の方法発明によれば、同一の処理室内
で、表面処理工程、排出工程、洗浄工程をそれぞれ1回
または複数回繰り返した後、乾燥工程を行う。
【0024】基板の表面処理を行う表面処理工程は、処
理ガス、すなわち、薬液を蒸気化した薬液の蒸気、表面
処理用の反応ガス自体のいずれか一方、または双方を基
板の周囲に供給して基板の表面処理を行う。
【0025】表面処理工程が終了すると、前記処理ガス
を処理室から排出する(排出工程)。
【0026】排出工程の後、洗浄液により基板を洗浄す
る洗浄工程を行う。この洗浄工程は、洗浄液を蒸気化し
てその洗浄液の蒸気を基板の周囲に供給して行ってもよ
いし、洗浄液の上昇液流内に基板を浸漬させて行っても
よい。ただし、乾燥工程前の最後の洗浄工程は、洗浄液
の上昇液流内に基板を浸漬させて行う。
【0027】そして、表面処理工程、排出工程、洗浄工
程の一連の工程の後(これら工程を1回、または、複数
回行った後)、乾燥工程を行う。この乾燥工程は、洗浄
液に対して溶解性を有しかつ基板表面の表面張力を低下
させる作用を有する有機溶剤の蒸気の雰囲気で、洗浄液
の上昇液流内に浸漬された(最後の洗浄工程が終了し
た)基板を引き上げ、その引き上げの際に基板表面の洗
浄液を有機溶剤の蒸気に置換して基板を乾燥させる。
【0028】請求項2に記載の方法発明によれば、乾燥
工程では、基板表面に有機溶剤の蒸気が凝縮するように
加熱された有機溶剤の蒸気の雰囲気で、洗浄液の上昇液
流内に浸漬された基板を引き上げ、基板を乾燥させる。
従って、基板の引き上げの際に基板表面の洗浄液を有機
溶剤の蒸気に好適に置換できる。
【0029】請求項3に記載の方法発明によれば、乾燥
工程では、有機溶剤の蒸気の雰囲気で、洗浄液の上昇液
流から基板を引き上げた後、基板の周囲に不活性ガスを
供給し、基板表面の有機溶剤を不活性ガスに置換して基
板を乾燥させる。
【0030】請求項4、5に記載の装置発明は、上記請
求項1に記載の方法発明を好適に実施するための装置で
あって、その作用は次のとおりである。
【0031】チャンバ内部に形成された処理室内に基板
が搬入されると、処理ガス供給手段が処理室内に処理ガ
ス(薬液の蒸気や反応ガス)を供給して基板の表面処理
を行う(表面処理工程)。表面処理が終了すると、排気
手段が処理ガスを処理室外に排出する(排出工程)。そ
して、洗浄液による基板の洗浄を行う(洗浄工程)。こ
の洗浄は、洗浄液供給手段が処理槽の底部から洗浄液を
供給するとともに、排液手段が処理槽上部から溢れ出る
洗浄液を処理室外に排出して、処理槽内に洗浄液の上昇
液流を形成し、その洗浄液の上昇液流内に基板が浸漬さ
れて行ってもよいし、洗浄液蒸気供給手段が処理室内に
洗浄液の蒸気を供給し、その洗浄液の蒸気で基板を洗浄
してもよい。
【0032】上記表面処理工程、排出工程、洗浄工程を
1回または複数回、チャンバ内部に形成された処理室内
で行う。そして、それに続き、その処理室内で次のよう
に基板を乾燥する(乾燥工程)。なお、乾燥工程前の最
後の洗浄工程は、洗浄液の上昇液流内に基板を浸漬させ
て行う。
【0033】すなわち、有機溶剤蒸気供給手段が処理室
内に、洗浄液に対して溶解性を有しかつ基板表面の表面
張力を低下させる作用を有する有機溶剤の蒸気を供給
し、処理室内を有機溶剤の雰囲気にする。そして、上記
最後の洗浄工程が終了すると、昇降手段が、基板を下降
位置から上昇位置へと上昇させ、上記有機溶剤の蒸気の
雰囲気で、洗浄液の上昇液流内に浸漬された基板を引き
上げ、その引き上げの際に基板表面の洗浄液を有機溶剤
の蒸気に置換して基板を乾燥させる。乾燥が終了する
と、基板を処理室から搬出する。
【0034】請求項6に記載の装置発明は、上記請求項
2に記載の方法発明を好適に実施するための装置であっ
て、その作用は次のとおりである。
【0035】すなわち、乾燥工程において、加熱手段が
有機溶剤蒸気供給手段により処理室に供給される有機溶
剤の蒸気を、基板表面に有機溶剤の蒸気が凝縮するよう
に加熱する。これにより、加熱された有機溶剤の蒸気の
雰囲気で、洗浄液の上昇液流内に浸漬された基板が引き
上げられ基板が乾燥される。
【0036】請求項7に記載の装置発明は、上記請求項
3に記載の方法発明を好適に実施するための装置であっ
て、その作用は次のとおりである。
【0037】すなわち、乾燥工程において、有機溶剤の
蒸気の雰囲気で、洗浄液の上昇液流から基板を引き上げ
た後、有機溶剤の蒸気の供給を停止し、不活性ガス供給
手段が不活性ガスを処理室内に供給して、基板の周囲に
不活性ガス雰囲気を供給し、基板表面の有機溶剤を不活
性ガスに置換して基板を乾燥させる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明に係る基板処理方
法を実施する基板処理装置の全体構成を示す図である。
なお、図では、チャンバや処理槽部分を縦断面図で描い
ている。
【0039】この装置は、チャンバ1の内部に処理室2
が形成されている。この処理室2内には、処理槽3やリ
フター4が設けられている。
【0040】チャンバ1の上方または側方には、基板W
の搬入出用の図示しない開口が設けられ、処理室2に対
する基板Wの搬入出のときだけ開口が開かれる開閉シャ
ッター(図示せず)も設けられている。この開閉シャッ
ターが閉じられたとき、処理室2内が気密に密閉される
ようになっている。
【0041】チャンバ1の上方には、有機溶剤の蒸気や
不活性ガスを処理室2内に供給するための第1の供給口
5、薬液の蒸気を処理室2内に供給するための第2の供
給口6、洗浄液の蒸気を処理室2内に供給するための第
3の供給口7、反応ガスを処理室2内に供給するための
第4の供給口8が設けられている。
【0042】第1の供給口5には、開閉弁9、フィルタ
ー10、ヒーター11、開閉弁12、有機溶剤蒸気発生
部13、開閉弁14が介装された管路15を介して、不
活性ガス供給源16に連通接続されている。また、管路
15には、開閉弁17が介装された分岐管路18も設け
られている。開閉弁12、14を開、開閉弁17を閉に
することで、不活性ガス(窒素ガスなど)をキャリアと
して有機溶剤蒸気発生部13で発生された有機溶剤の蒸
気を処理室2内に供給できる状態になり、一方、開閉弁
12、14を閉、開閉弁17を開にすることで、不活性
ガスを処理室2内に供給できる状態になる。そして、開
閉弁9を開にすることで、ヒーター11で加熱され、フ
ィルター10で清浄化された有機溶剤の蒸気または不活
性ガスを選択的に処理室2内に供給するようになってい
る。
【0043】なお、有機溶剤蒸気発生部13は、例え
ば、有機溶剤をヒーターなどで加熱して蒸気化させた
り、不活性ガスによるバブリングや、超音波発振子を用
いるなどで有機溶剤の蒸気を発生させるように構成され
ている。
【0044】第2の供給口6には、開閉弁19、フィル
ター20、ヒーター21、薬液蒸気発生部22、開閉弁
23が介装された管路24を介して、不活性ガス供給源
25に連通接続されている。開閉弁23を開にすること
で、不活性ガスをキャリアとして薬液蒸気発生部22で
発生された薬液の蒸気を処理室2内に供給できる状態に
なり、開閉弁19を開にすることで、ヒーター21で加
熱され、フィルター20で清浄化された薬液の蒸気を処
理室2内に供給するようになっている。
【0045】なお、この薬液蒸気発生部22(後述する
洗浄液蒸気発生部29)も、上記有機溶剤蒸気発生部1
3を同様に、薬液(洗浄液)を加熱して蒸気化させた
り、不活性ガスによるバブリング、超音波発振子を用い
るなどで薬液(洗浄液)の蒸気を発生させるように構成
されている。
【0046】第3の供給口7には、開閉弁26、フィル
ター27、ヒーター28、洗浄液蒸気発生部29、開閉
弁30が介装された管路31を介して、不活性ガス供給
源32に連通接続されている。開閉弁30を開にするこ
とで、不活性ガスをキャリアとして洗浄液蒸気発生部2
9で発生された洗浄液の蒸気を処理室2内に供給できる
状態になり、開閉弁26を開にすることで、ヒーター2
8で加熱され、フィルター27で清浄化された洗浄液の
蒸気を処理室2内に供給するようになっている。
【0047】第4の供給口8には、開閉弁33、フィル
ター34、ヒーター35、開閉弁36が介装された管路
37を介して、反応ガス供給源38に連通接続されてい
る。開閉弁36を開にすることで、反応ガスを処理室2
内に供給できる状態になり、開閉弁33を開にすること
で、ヒーター35で加熱され、フィルター34で清浄化
された反応ガスを処理室2内に供給するようになってい
る。
【0048】また、チャンバ1の底部には、排気・排液
口39が設けられている。この排気・排液口39には、
管路40が連通接続され、管路40は途中で排気用の管
路41と排液用の管路42に分岐されている。管路41
は、開閉弁43、水封式真空ポンプ44が介装されて排
気ダクト45に連通接続されている。また、管路42
は、開閉弁46が介装されて排液ドレイン47に連通接
続されている。真空ポンプ44をONにし、開閉弁43
を開にすることで、処理室2内の強制排気が行え、開閉
弁46を開にすることで、処理槽3の上部から溢れ出た
洗浄液をチャンバ1の底部から排液するようになってい
る。
【0049】処理槽3の底部には、液供給管48が配設
されている。この液供給管48は、開閉弁49が介装さ
れた管路50を介して洗浄液供給源51に連通接続され
ている。
【0050】リフター4は、図示しない昇降機構によっ
て昇降可能に構成されていて、処理槽3内の下降位置
(図の二点鎖線で示す位置)と、処理室2内であって処
理槽3の上方の上昇位置(図の実線で示す位置)との間
で支持した基板Wを昇降させるようになっている。
【0051】なお、図1では、不活性ガスをキャリアと
して有機溶剤の蒸気や薬液の蒸気、洗浄液の蒸気を処理
室2に供給するように構成しているが、処理室2内を強
制排気し、処理室2内を負圧にして有機溶剤の蒸気や薬
液の蒸気、洗浄液の蒸気を処理室2に吸入して供給する
ようにしてもよい。
【0052】また、図1では、不活性ガスや有機溶剤の
蒸気、薬液の蒸気、洗浄液の蒸気、反応ガスは、ヒータ
ー11、21、28、35で加熱してから処理室2内に
供給するように構成したが、例えば、ヒーターを管路1
5、24、31、37に巻回したり、管路15、24、
31、37を二重管構造にして蒸気やガスを供給する内
管の周囲に温調用の恒温水を流すなどして、各蒸気やガ
スを第1〜第4の供給口5〜8から処理室2内に供給す
る直前まで温調(加熱)するように構成してもよい。
【0053】さらに、図1では、薬液の蒸気や反応ガス
を1種類ずつ供給するように構成しているが、例えば、
図2(a)、(b)に示すように構成して、複数種類の
薬液の蒸気(薬液A、B、…、Nの蒸気)や、複数種類
の反応ガス(反応ガスA、B、…、N)を供給できるよ
うにしてもよい。なお、図2(a)の開閉弁61は、供
給する薬液の蒸気を切り替えるための弁である。
【0054】また、洗浄液としては、純水、純水にオゾ
ンを含ませたオゾン水、二酸化炭素(CO2)を含ませた炭
酸水、イオン水、フッ化水素(HF)を微量含ませたもの
や、アンモニア過水、塩酸過水、硫酸過水を用いてもよ
い。従って、洗浄液の蒸気を供給する機構(フィルター
27、ヒーター28、洗浄液蒸気発生部29、開閉弁3
0、管路31、不活性ガス供給源32)についても、例
えば、図2(a)に示すように構成して、各種の洗浄液
の蒸気を切り替え供給できるようにしてもよい。また、
処理槽3の底部から洗浄液を供給する機構(開閉弁4
9、管路50、洗浄液供給源51)についても、例え
ば、図2(b)のように構成して、各種の洗浄液を切り
替え供給できるようにしてもよい。
【0055】後述するように、例えば、乾燥工程で処理
室2内を減圧して乾燥する場合には、処理槽3内の洗浄
液を排出する必要がある。そのように、処理槽3内の洗
浄液を一旦排液して処理槽3内を空の状態にする場合に
は、図3に示すように、処理槽3の底部に排液口62を
設け、開閉弁63の開閉で管路64を介して処理槽3内
の洗浄液を処理槽3の底部から排液ドレイン65に排出
できるように構成してもよい。また、このように処理槽
3内の洗浄液の排出を行う場合には、図1に示すよう
に、洗浄液供給用の管路50と管路41を管路66で連
通接続し、真空ポンプ44をONにして、管路50内に
残留する洗浄液を排出できるように構成するのが好まし
い。このように構成することで、例えば、減圧乾燥中
に、管路50内に残留する洗浄液が蒸発して乾燥の妨げ
になることなどを防止できる。
【0056】次に、上記構成の装置の動作を図4のフロ
ーチャートを参照して説明する。なお、図4(a)は、
装置の全体的な動作を示すフローチャートであり、同図
(b)は、図4(a)の乾燥工程の詳細なフローチャー
トである。
【0057】まず、基板Wの搬入を行う(ステップS
1)。すなわち、チャンバ1のシャッターが開き、図示
しない基板搬送機構が基板Wを支持して処理室2に進入
してくる。そして、上昇されているリフター4に基板W
をセットし、処理室2から退出し、シャッターが閉じ
る。
【0058】基板Wが搬入されると、次に、処理ガス、
すなわち、薬液の蒸気や反応ガスを処理室2内に供給し
て、処理ガス(薬液の蒸気や反応ガス)による基板Wの
表面処理を行う(表面処理工程:ステップS2)。この
表面処理は、基板Wを上昇位置に位置させた状態で行っ
てもよいし、リフター4を下降させて基板Wを空の処理
槽3内に位置させて行ってもよい。
【0059】表面処理が終了すると(薬液の蒸気や反応
ガスを所定時間供給し終わると)、薬液の蒸気や反応ガ
スの供給を停止し、処理室2内の排気を行って処理室2
内から薬液の蒸気や反応ガスを排出する(排出工程:ス
テップS3)。なお、このとき、処理室2内に不活性ガ
スを供給しながら、処理室2内の排気を行ってもよい。
また、処理室2内からの薬液の蒸気や反応ガスの排出が
終了すると、不活性ガスの供給および排気を停止しても
よいし、それを継続して以下の洗浄工程を行ってもよ
い。
【0060】次に、洗浄液による基板Wの洗浄を行う
(洗浄工程:ステップS4)。この洗浄工程は、処理室
2内に洗浄液の蒸気を供給し、この洗浄液の蒸気で基板
Wを洗浄してもよいし、処理槽3の底部から洗浄液を供
給しつつ、処理槽3の上部から洗浄液を溢れ出させて、
処理槽3内に洗浄液の上昇液流を形成し、その洗浄液の
上昇液流内に基板Wを浸漬させて行ってもよい。ただ
し、後述する乾燥工程の前の最後の洗浄工程は、洗浄液
の上昇液流内に基板Wを浸漬させて行う。
【0061】なお、洗浄液の蒸気で基板Wを洗浄する場
合には、基板Wを上昇位置に位置させた状態で行っても
よいし、基板Wを空の処理槽3内に位置させて行っても
よい。例えば、上記表面処理を、基板Wを上昇位置に位
置させた状態で行う場合には、基板Wをそのままの位置
で、洗浄液の蒸気による洗浄を行えばよい。一方、上記
表面処理を、基板Wを下降位置に位置させた状態で行う
場合には、基板Wをそのままの位置で、洗浄液の蒸気に
よる洗浄を行えばよい。
【0062】また、洗浄液の上昇液流の中に基板Wを浸
漬させて基板Wを洗浄する場合には、以下の2通りの方
法を採り得る。まず、基板Wを上昇位置に位置させた状
態で、処理槽3の底部から洗浄液を供給しつつ、処理槽
3の上部から洗浄液を溢れ出させて、処理槽3内に洗浄
液の上昇液流を形成し、リフター4を下降させて洗浄液
の上昇液流の中に基板Wを浸漬していって基板Wの洗浄
を行う方法が採れる。また、基板Wを空の処理槽3内に
位置させた状態で、処理槽3の底部から洗浄液を供給し
つつ、処理槽3の上部から洗浄液を溢れ出させて、処理
槽3内に洗浄液の上昇液流を形成し、そのまま基板Wを
洗浄する方法も採り得る。
【0063】前者の方法を採る場合、洗浄工程ごとに新
たに処理槽3内に洗浄液の上昇液流を形成してもよい
し、最初に洗浄液の上昇液流を形成してそれを継続し、
以後、洗浄工程ごとにリフター4を降下させるようにし
てもよい。洗浄工程ごとに新たに処理槽3内に洗浄液の
上昇液流を形成するときには、図3のように処理槽3の
底部から処理槽3内の洗浄液を一旦排出して処理槽3内
を空にできるように構成して、洗浄工程が終了するごと
に、処理槽3内の洗浄液を一旦排出して処理槽3を空に
しておき、次の洗浄工程のときに新たに洗浄液の上昇液
流を形成するという動作を繰り返すことになる。このよ
うに動作させたときには、各洗浄工程ごとで処理槽3内
の洗浄液に混ざったパーティクルや薬液を一旦排出する
ので、各洗浄工程では常に清浄な洗浄液で基板Wを洗浄
することができる。一方、最初に上昇液流を形成してお
くときには、例えば、基板Wの搬入の段階で、処理槽3
に洗浄液の上昇液流を形成し、処理槽3の底部からの洗
浄液の供給と処理槽3の上部から溢れ出る洗浄液の排出
を継続し、ステップS2〜ステップS5の間、常に洗浄
液の上昇液流を形成した状態を継続し、表面処理は基板
Wを上昇位置に位置させて行い、洗浄工程ごとにリフタ
ー4を下降させ、基板Wを洗浄液の上昇液流内に浸漬さ
せるという動作を繰り返すことになる。このように動作
させたときには、各洗浄工程ごとに新たに洗浄液の上昇
液流を形成するという動作が不要になるので、それだけ
スループットが向上する。
【0064】また、上記後者の方法(基板Wを空の処理
槽3内に位置させた状態で、処理槽3内に洗浄液の上昇
液流を形成する方法)を採る場合、図3のように処理槽
3の底部から処理槽3内の洗浄液を一旦排出して処理槽
3内を空にできるように構成して、洗浄工程が終了する
ごとに、処理槽3内の洗浄液を一旦排出して処理槽3を
空にしておき、次の洗浄工程のときに新たに洗浄液の上
昇液流を形成するという動作を繰り返すことになる。こ
の方法を採る場合、ステップS2〜S5の間、常に基板
Wを処理槽3内の下降位置に位置させて行うことがで
き、その間、リフター4の昇降を一切行わないようにす
ることができる。
【0065】ステップS5では、実行すべき処理ガスに
よる表面処理およびその後の洗浄工程が全て終了したか
否かを判定し、終了していなければステップS2に戻
り、終了したのであればステップS6の乾燥工程に移行
する。ステップS2〜S4を1回だけ行う場合もある
が、例えば、最初の表面処理では、薬液Aの蒸気により
表面処理し、基板洗浄の後、2回目の表面処理では、薬
液B(薬液Aと異なる薬液)の蒸気により表面処理して
基板Wを洗浄するというように、複数種類の処理ガスに
よる表面処理を行う場合などには、ステップS2〜S4
を複数回繰り返すこともある。
【0066】なお、ステップS2〜S4を複数回繰り返
す場合には、基板Wをどの位置に位置させて各表面処理
工程や洗浄工程などを実行するか、各洗浄工程では洗浄
液の蒸気で洗浄するか洗浄液の上昇液流内に基板Wを浸
漬させて洗浄するかなど種々の動作で実現できる。ただ
し、先にも述べたように、乾燥工程の前の最後の洗浄工
程は、洗浄液の上昇液流内に基板Wを浸漬させて行う。
【0067】例えば、ステップS2〜S4をM回(Mは
2以上の自然数)繰り返す場合、最初の表面処理から、
M回目の排出工程(ステップS3)までを基板Wを上昇
位置に位置させた状態で各処理を行い、かつ、1回目〜
(M−1)回目の洗浄工程では洗浄液の蒸気で基板Wを
洗浄するようにし、M回目の洗浄工程では洗浄液の上昇
液流内に基板Wを浸漬させて洗浄するというように動作
させることもできる。洗浄液の蒸気による洗浄は、洗浄
液の使用量の軽減化が図れ、一方、洗浄液の上昇液流内
に基板Wを浸漬させての基板Wの洗浄は洗浄効果が高
い。従って、上記動作のように1回目〜(M−1)回目
の洗浄工程を洗浄液の蒸気で行えば、それだけ洗浄液の
使用量の軽減化が図れ、一方、最後の洗浄工程で洗浄液
の上昇液流内に基板Wを浸漬させて基板Wを洗浄するこ
とで、最終的に基板Wを充分に洗浄して、乾燥工程へと
移行することができる。
【0068】ステップS6の乾燥工程は、図4(b)に
示すように、処理室2内の排気を行いつつ、有機溶剤の
蒸気の処理室2内への供給を開始し(ステップS6
1)、処理室2内を有機溶剤の雰囲気に置換し、その雰
囲気でリフター4を上昇させて、処理槽3の洗浄液の上
昇液流から基板Wを引き上げる(ステップS62)。有
機溶剤の蒸気の供給は、最後の洗浄工程が終了した段階
で開始してもよいが、最後の洗浄工程の途中段階(終了
よりも前の段階)で開始してもよい。最後の洗浄工程の
途中段階で有機溶剤の蒸気の供給を開始すれば、最後の
洗浄工程が終了したとき、処理室2内が有機溶剤の蒸気
の雰囲気になっているので、最後の洗浄工程の終了後す
ぐに基板Wの引き上げを行うことができる。また、基板
Wを引き上げるときには、処理槽3内の洗浄液の液面部
分に有機溶剤が溶解した状態で行うのが好ましい。この
ように行うと、処理槽3内の洗浄液の液面部分の洗浄液
の表面張力が低下し、基板Wの引き上げ時に基板Wが洗
浄液の液面を通過する際、基板Wに洗浄液が付き難く、
すなわち、基板Wの表面の洗浄液から有機溶剤への置換
が好適に行え乾燥が速やかに行える。
【0069】また、処理室2に供給する有機溶剤の蒸気
は基板Wの表面に有機溶剤の蒸気が凝縮するように加熱
されていることが好ましい。基板Wの表面の温度(T1
とする)と有機溶剤の蒸気の温度(T2とする)の温度
差(ただし、T1<T2)が大きい程、基板Wの表面に
有機溶剤の蒸気が凝縮し易くなる。このように有機溶剤
の蒸気が基板Wの表面に凝縮し易くなると、基板Wの表
面の洗浄液から有機溶剤への置換がより好適に行え、乾
燥が速やかに行える。例えば、基板Wの表面の温度や洗
浄液の温度を常温(20〜30℃程度)にし、有機溶剤
の蒸気の温度を70℃程度にすると、基板Wの表面の洗
浄液から有機溶剤への置換が好適に行える。
【0070】なお、基板Wの処理槽3からの引き上げ
は、洗浄液の上昇液流が形成された状態で行う。
【0071】基板Wの引き上げが完了し、基板Wが上昇
位置に位置されると、有機溶剤の供給を停止する(ステ
ップS63)。そして、処理室2内の排気を継続しつ
つ、(加熱され、清浄化された)不活性ガスの処理室2
内への供給を開始し、基板Wの周囲に不活性ガスを供給
して基板Wの表面の有機溶剤から不活性ガスへの置換を
行い、基板Wを乾燥させる(ステップS64)。このよ
うに、不活性ガスを基板Wの周囲に供給して基板Wを乾
燥させることで、基板Wへのパーティクルの付着や基板
Wの表面への自然酸化膜の成長を抑制することができ
る。
【0072】基板Wの乾燥が完了するとチャンバ1のシ
ャッターが開き、上昇しているリフター4に支持されて
いる基板Wを図示しない基板搬送機構が搬出し(ステッ
プS7)、処理を終了する。
【0073】なお、上述では不活性ガスを基板Wの周囲
に供給して基板Wを乾燥させたが、例えば、基板Wの引
き上げが完了した状態で、有機溶剤の蒸気の供給停止
後、処理槽3への洗浄液の供給を停止するとともに、処
理槽3内の洗浄液を排出して空にし、処理室2内の強制
排気を行って処理室2内を減圧し、基板Wの表面の有機
溶剤を蒸発させて基板Wを乾燥させるようにしてもよ
い。また、上記減圧乾燥の際、排気量よりも少ない供給
量で不活性ガスを処理室2内に供給して処理室2内を減
圧して基板Wを乾燥させるようにしてもよい。
【0074】また、ステップS6の乾燥工程の後、再び
ステップS2に戻ってステップS2からステップS6の
一連の工程を複数回経て基板の搬出(ステップS7)を
行っても良い。
【0075】また、上記実施形態では基板Wの搬入後、
すぐにステップS2にて薬液の蒸気や反応ガスによる表
面処理を行ったが、このステップS2の前に、洗浄液に
よる洗浄と基板の乾燥とを行うとより好ましい。
【0076】この場合の具体例を以下に説明する。ま
ず、処理室2内に基板Wを搬入し、そして、処理槽3の
底部からアンモニア過水を供給して処理槽3の上部から
アンモニア過水を溢れ出させる。処理槽3の上部からア
ンモニア過水が溢れ出ている状態で基板Wを下降位置に
下降させて基板Wをアンモニア過水に浸漬させ、洗浄処
理を行う。このときアンモニア過水により基板Wの表面
に付着したパーティクルが除去される。アンモニア過水
による洗浄処理の終了後、処理槽3の底部からのアンモ
ニア過水の供給を停止する。
【0077】次に、基板Wを下降位置に位置させたま
ま、処理槽3からアンモニア過水を排出せずに処理槽3
の底部から純水を供給することで処理槽3の上部からア
ンモニア過水を溢れ出させ処理槽3内を純水に置換す
る。そしてさらに処理槽3の上部から純水を溢れ出させ
基板Wに付着しているアンモニア過水を除去する。その
後、処理室2内の雰囲気の排気を行いつつ処理室2内に
有機溶剤の蒸気を供給する。処理室2内の雰囲気を排出
するのは処理槽3内のアンモニア過水から発生したアン
モニアのガスや蒸気を処理室2外へ排出すためである。
【0078】そして、処理室2内を有機溶剤の雰囲気に
置換した後、処理槽3から純水が溢れ出ている状態で基
板Wを上昇位置まで引き上げ、処理槽3から純水を排出
した後、処理室2内を減圧することによって基板Wを乾
燥させる。
【0079】次に基板Wが上昇位置にある状態で処理室
2内の有機溶剤の雰囲気を排出しつつ処理室2内に不活
性ガスを供給して処理室2内の雰囲気を不活性ガス雰囲
気にする。その後、処理室2内にフッ化水素酸の蒸気を
供給する。こうして、上昇位置にある基板Wはフッ化水
素酸によりエッチング(表面処理)される。
【0080】なお、このときフッ化水素酸の蒸気の代わ
りにフッ化水素酸の蒸気よりも基板Wに対するエッチレ
ートが高い無水フッ化水素を供給しても良い。
【0081】また、フッ化水素酸の蒸気を供給する前に
処理室2内を減圧し、減圧下でフッ化水素酸の蒸気を供
給してもよい。こうすることによって、処理室2内にフ
ッ化水素酸の蒸気を供給したときフッ化水素酸の蒸気が
処理室2内で素早く拡散する。これによって、複数の基
板Wを処理する場合は各基板Wの間へフッ化水素酸の蒸
気が素早く拡散し、各基板W同士における処理の均一性
が得られる。また、単独の基板Wにおいても該基板Wの
主面における処理の均一性が得られる。
【0082】フッ化水素酸の蒸気による表面処理の後、
処理室2内の雰囲気を排出することでフッ化水素酸の蒸
気を処理室2から排出すると共に処理室2内に不活性ガ
スを供給する。そして、処理槽3の底部から塩酸過水を
供給して処理槽3の上部から塩酸過水を溢れ出させる。
処理槽3の上部から塩酸過水が溢れ出ている状態で基板
Wを上昇位置から下降位置に下降させることにより基板
Wを塩酸過水に浸漬する。この塩酸過水によって基板W
に付着している金属が除去される。
【0083】塩酸過水による洗浄処理の終了後、処理槽
3の底部からの塩酸過水の供給を停止する。次に、基板
Wを下降位置に位置させたまま処理槽3から塩酸過水を
排出せずに処理槽3の底部から純水を供給することで処
理槽3の上部から塩酸過水を溢れ出させ処理槽3内を純
水に置換する。そしてさらに処理槽3の上部から純水を
溢れ出させて基板Wに付着している塩酸過水を除去す
る。
【0084】その後、処理室2内の雰囲気の排気を行い
つつ処理室2内に有機溶剤の蒸気を供給する。処理室2
内の雰囲気を排出するのは処理槽3の塩酸過水から発生
した塩化水素ガスや塩化水素酸の蒸気を処理室2外へ排
出するためである。
【0085】処理室2内を有機溶剤の雰囲気に置換した
後、処理槽3の上部から純水が溢れ出ている状態で基板
Wを上昇位置にまで引き上げ、処理槽3から純水を排出
した後、処理室2内を減圧することによって基板Wを乾
燥させる。
【0086】以上のようにすれば、アンモニア過水によ
って基板Wの洗浄処理を行い、基板Wの表面状態を均一
にしてからフッ化水素酸の蒸気による表面処理を行って
いるのでフッ化水素酸の蒸気による表面処理が均一に行
える。
【0087】なお、上記実施形態では、薬液の蒸気や洗
浄液の蒸気、反応ガス、不活性ガスを加熱して処理室2
内に供給したが、このように構成することで以下のよう
な効果が得られる。すなわち、上記蒸気やガスの温度
(T3とする)と基板Wの表面の温度(T1)との温度
差(ただし、T1<T3)が大きい程、上記蒸気やガス
が基板Wの表面に凝縮し易く、それだけ各蒸気やガスに
よる処理を速やかに行えうことができる。
【0088】なお、チャンバ1の周壁内にラバヒーター
などを埋設してチャンバ1の内壁面を加熱し、処理室2
内を温調するように構成してもよい。このように構成す
れば、基板Wの乾燥効率が良くなり、また、洗浄液の水
蒸気がチャンバ1の内壁面で結露せず、加熱された有機
溶剤の蒸気が処理室2に供給されたとき、その蒸気の熱
エネルギーが結露した水滴で奪われるなどの不都合も防
止することができる。
【0089】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の方法発明によれば、表面処理工程、排出工
程、洗浄工程、乾燥工程を同一の処理室内で行うように
構成したので、従来例のように、表面処理および洗浄を
行う装置と乾燥装置とを別々に設ける必要がなく、別体
の装置を設置する必要がなくなり、省スペース化を図る
ことができる。また、従来例のように、洗浄の後、濡れ
た基板を別体の乾燥装置に移送しないので、洗浄から乾
燥までの間の基板の汚染を防止することができる。
【0090】請求項2に記載の方法発明によれば、基板
表面に有機溶剤の蒸気が凝縮するように加熱された有機
溶剤の蒸気の雰囲気で、洗浄液の上昇液流内に浸漬され
た基板を引き上げて乾燥させるように構成したので、基
板表面の洗浄液を好適に有機溶剤に置換することができ
る。従って、洗浄液に含まれるパーティクルが基板に残
留するのを抑制して好適に基板を乾燥させることがで
き、乾燥後に基板表面にウオーターマークが残るような
不都合も抑制できる。
【0091】請求項3に記載の発明によれば、洗浄液の
上昇液流から基板を引き上げた後、基板の周囲に不活性
ガスを供給し、基板表面の有機溶剤を不活性ガスに置換
して基板を乾燥させるようにしたので、乾燥工程で基板
表面にパーティクルが付着するのを抑制することがで
き、基板表面に自然酸化膜が成長するのも抑制できる。
【0092】請求項4、5に記載の発明によれば、上記
請求項1に記載の発明に係る基板処理方法を好適に実施
する装置を実現することができる。
【0093】請求項6に記載の発明によれば、上記請求
項2に記載の発明に係る基板処理方法を好適に実施する
装置を実現することができる。
【0094】請求項7に記載の発明によれば、上記請求
項3に記載の発明に係る基板処理方法を好適に実施する
装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板処理方法を実施する基板処理
装置の全体構成を示す図である。
【図2】図1の装置の変形例の要部構成を示す図であ
る。
【図3】図1の装置の別の変形例の要部構成を示す図で
ある。
【図4】装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1:チャンバ 2:処理室 3:処理槽 4:リフター 11、21、28、35:ヒーター 13:有機溶剤蒸気供給部 16、25、32:不活性ガス供給源 22:薬液蒸気供給部 29:洗浄液蒸気供給部 38:反応ガス供給源 39:排気・排液口 51:洗浄液供給源 W … 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西澤 久雄 滋賀県野洲郡野洲町大字三上字口ノ川原 2426番1 大日本スクリーン製造株式会社 野洲事業所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の周囲に処理ガスを供給して基板の
    表面処理を行う表面処理工程と、 前記処理ガスを排出する排出工程と、 洗浄液により基板を洗浄する洗浄工程と、 洗浄液に対して溶解性を有しかつ基板表面の表面張力を
    低下させる作用を有する有機溶剤の蒸気の雰囲気で、洗
    浄液の上昇液流内に浸漬された基板を引き上げて乾燥さ
    せる乾燥工程と、 を同一の処理室内で行い、かつ、 前記表面処理工程と前記排出工程と前記洗浄工程はそれ
    ぞれ1回以上行うものであり、 前記乾燥工程前の最後の洗浄工程は、洗浄液の上昇液流
    内に基板を浸漬させて行うようにしたことを特徴とする
    基板処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基板処理方法におい
    て、 前記乾燥工程の有機溶剤の蒸気の雰囲気は、基板表面に
    有機溶剤の蒸気が凝縮するように加熱された有機溶剤の
    蒸気の雰囲気であることを特徴とする基板処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2のいずれかに記載の基
    板処理方法において、 前記乾燥工程は、洗浄液の上昇液流から基板を引き上げ
    た後、基板の周囲に不活性ガスを供給する工程を含むよ
    うにしたことを特徴とする基板処理方法。
  4. 【請求項4】 内部に処理室を形成するチャンバと、 前記処理室内に設けられ、基板を収納可能な処理槽と、 前記処理槽の底部から洗浄液を供給する洗浄液供給手段
    と、 前記処理槽の上部から溢れ出た洗浄液を処理室外に排出
    する排液手段と、 前記処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給手段
    と、 前記処理室内に、洗浄液に対して溶解性を有しかつ基板
    表面の表面張力を低下させる作用を有する有機溶剤の蒸
    気を供給する有機溶剤蒸気供給手段と、 前記処理室内の排気を行う排気手段と、 前記処理槽内の下降位置と、前記処理室内であって前記
    処理槽の上方の上昇位置との間で基板を昇降させる昇降
    手段と、 を備えたことを特徴とする基板処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の基板処理装置におい
    て、 前記処理室内に洗浄液の蒸気を供給する洗浄液蒸気供給
    手段をさらに備えたことを特徴とする基板処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または5のいずれかに記載の基
    板処理装置において、 前記有機溶剤蒸気供給手段により処理室内に供給される
    有機溶剤の蒸気を、基板表面に有機溶剤の蒸気が凝縮す
    るように加熱する加熱手段をさらに備えたことを特徴と
    する基板処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項4ないし6のいずれかに記載の基
    板処理装置において、 前記処理室内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給手
    段をさらに備えたことを特徴とする基板処理装置。
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CN110718448A (zh) * 2018-07-11 2020-01-21 胜高股份有限公司 半导体晶片的洗涤方法、及使用该洗涤方法的半导体晶片的制造方法

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