JP3492901B2 - 基板の表面処理方法および表面処理装置 - Google Patents

基板の表面処理方法および表面処理装置

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JP3492901B2 JP35002297A JP35002297A JP3492901B2 JP 3492901 B2 JP3492901 B2 JP 3492901B2 JP 35002297 A JP35002297 A JP 35002297A JP 35002297 A JP35002297 A JP 35002297A JP 3492901 B2 JP3492901 B2 JP 3492901B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体ウエハ、
液晶表示装置用ガラス基板などの、電子部品製造用の基
板を、例えば燐酸水溶液等の酸の水溶液からなる処理液
中に浸漬させて表面処理する方法、特に、沸騰状態に保
たれた処理液中に基板を浸漬させて、基板の表面上に形
成された2種類もしくはそれ以上の種類の被膜のうちの
所定の被膜を選択的にエッチングする基板の表面処理方
法、および、その方法を実施するのに使用される基板の
表面処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】基板、例えば半導体ウエハを酸の水溶液
からなる処理液、例えば燐酸水溶液中に浸漬させて、半
導体ウエハの表面上に形成された2種類もしくはそれ以
上の種類の被膜のうちの所定の被膜、例えばシリコン酸
化膜(SiO2膜)とシリコン窒化膜(Si34)との
うちのシリコン窒化膜を選択的にエッチングする場合に
は、従来、例えば図2に概略構成を模式図で示すような
表面処理装置が使用されている。この装置は、底部に液
導入口12が形設され内部に燐酸水溶液14が貯留され
る処理槽10を有し、処理槽10の内部には、投込みヒ
ータ16が配設されている。そして、処理しようとする
半導体ウエハは、ウエハホルダ(図示せず)に複数枚収
納されて、処理槽10内へ投入され燐酸水溶液14中に
浸漬させられる。
【0003】処理槽10には、溢流液受け部18が付設
されており、処理槽10の上部から溢れ出た燐酸水溶液
が溢流液受け部18内へ流入するようになっている。溢
流液受け部18の内底部には、液循環用配管20が連通
しており、液循環用配管20の先端は、処理槽10の液
導入口12に連通接続されている。液循環用配管20に
は、循環ポンプ22、インラインヒータ24およびフィ
ルタ26が介設されており、燐酸水溶液は、処理槽1
0、溢流液受け部18および液循環用配管20により構
成された循環経路を循環させられる。溢流液受け部18
には、純水28が貯留された純水槽30の内底部に一端
が連通し定量ポンプ34、流量調整弁52および流量計
38が介設された純水供給管32の他端吐出口が配置さ
れている。また、処理槽10の内部には、温度検出器4
0が配置されており、温度検出器40は温度調節器54
に接続され、温度調節器54は投込みヒータ16に接続
されている。さらに、液循環用配管20の途中に温度検
出器42が介挿され、温度検出器42は温度調節器56
に接続され、温度調節器56はインラインヒータ24に
接続されている。
【0004】図2に示した構成の装置を使用して半導体
ウエハを表面処理する場合、燐酸水溶液14は、投込み
ヒータ16およびインラインヒータ24によって150
℃〜180℃程度の温度に加熱される。このため、処理
槽10内の燐酸水溶液14から水分が蒸発し、燐酸水溶
液14の燐濃度が上昇する。そこで、定量ポンプ34に
よって純水槽30内から純水28を、純水供給管32を
通して供給し、純水供給管32の流出口から溢流液受け
部18内へ純水を滴下させ、循環経路を通って循環させ
られる燐酸水溶液に純水を補充するようにしている。
【0005】 この場合、純水供給管32内を通して一
定流量の純水を流し、燐酸水溶液に一定量の純水を常時
補充するとともに、温度検出器40、42によって燐酸
水溶液の温度を検出し、その検出信号に基づいて温度調
節器54、56により投込みヒータ16およびインライ
ンヒータ24を制御、通常はPID制御して、処理槽1
0内の燐酸水溶液14を所定温度に保つようにしてい
る。あるいは、図2に示した装置構成とは異なるが、ヒ
ータの出力を一定にし、温度検出器によって検出される
燐酸水溶液の温度が所定温度となるように、燐酸水溶液
への純水の補充量を制御することにより、燐酸水溶液の
温度と共に燐濃度を所定値に保つようにしている。
【0006】また、例えば特開平2−137228号公
報に開示されているように、比重計により燐酸水溶液の
比重を測定し、その比重の変位から蒸発水分量を算出
し、その水分量に相当する量の純水を自動供給すること
も行われている。
【0007】ところで、シリコン酸化膜に対してシリコ
ン窒化膜を選択的にエッチングする場合には、シリコン
酸化膜のエッチングレートに対するシリコン窒化膜のエ
ッチングレートの比、すなわち選択比が問題となる。ま
た、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜のエッチングレー
トは、燐酸水溶液の温度によって変化し、燐酸水溶液の
温度が高くなるほど大きくなる。そして、燐酸水溶液の
或る温度における選択比は、当該温度において燐酸水溶
液が沸騰状態にあるとき、言い換えると、当該温度が燐
酸水溶液の沸点となるような燐濃度であるときに、最も
大きくなる。したがって、シリコン窒化膜のエッチング
レートや選択比、燐酸水溶液の濃度などとの関係で適宜
選定された処理温度に処理槽10内の燐酸水溶液14の
温度を保持し、かつ、その温度において常に燐酸水溶液
が沸騰している状態に保たれるように、すなわち、当該
温度が燐酸水溶液の沸点となるような燐濃度に保たれる
ようにして、半導体ウエハの表面処理を行うことが重要
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図2に示し
た従来の装置においては、処理槽10内の燐酸水溶液1
4の沸騰によって燐酸水溶液14から蒸発した水分を不
足の無いように補うために、通常の沸騰による水分蒸発
量に相当する必要最小限の純水補充量より多い一定量の
純水を燐酸水溶液に補充するようにしていた。そして、
燐酸水溶液への純水の補充に伴う燐酸水溶液の温度低下
を補償して燐酸水溶液の温度を所定温度に保持するとと
もに、燐酸水溶液の燐濃度が所定濃度に保持されるよう
に、通常の沸騰による水分蒸発量以上に供給された余分
な水分を蒸発させるために、ヒータ16、24によって
燐酸水溶液に熱量を与えるようにしていた。このよう
に、従来の方法は、通常の沸騰による水分蒸発量よりも
多い量の純水を燐酸水溶液に補充し、一方、余分に供給
された水分を蒸発させるために、燐酸水溶液の温度を所
定温度に保持するのに必要な熱量以上の熱量を燐酸水溶
液に与える、といった制御方法であり、エネルギーを無
駄に消費している、という問題点があった。
【0009】また、図2に示した装置を使用する表面処
理方法では、燐酸水溶液への純水の補充量を一定にし、
一方、ヒータ16、24の出力を、温度検出器40、4
2によって検出された燐酸水溶液の温度に基づいて温度
調節器54、56によりフィードバック制御するように
していた。すなわち、ヒータ16、24の出力が小さく
なると燐酸水溶液の温度が下がり、その制御偏差がマイ
ナス側となることにより初めてヒータ16、24の出力
が増加し、また逆に、ヒータ16、24の出力が大きく
なると燐酸水溶液の温度が上昇し、その制御偏差がプラ
ス側となることにより初めてヒータ16、24の出力が
減少することになる。この結果、燐酸水溶液の温度は上
下に変動していた。しかも、燐酸水溶液の温度の調節動
作は、ヒータ16、24の出力の増減のみによって行わ
れるため、ヒータ自身の熱容量やヒータから燐酸水溶液
への熱伝達などの要素により、温度検出器40、42に
よる温度検出に対して応答遅れがあり、燐酸水溶液の温
度の制御性も余り良くなかった。したがって、従来の方
法では、燐酸水溶液の温度の上下変動が大きい、という
問題点があった。
【0010】一方、ヒータの出力を一定にし、燐酸水溶
液の温度を所定温度に保持するように燐酸水溶液への純
水の補充量を制御する方法は、上記した方法に比べて、
より直接的に燐酸水溶液の温度を制御することができる
ため、温度の制御性が改善されている。しかしながら、
この方法も、温度検出器によって検出された燐酸水溶液
の温度に基づいて純水補充量をフィードバック制御する
ものであり、純水補充量が少なくなると燐酸水溶液の温
度が上昇し、その制御偏差がプラス側となることにより
初めて純水補充量が増加し、また逆に、純水補充量が多
くなると燐酸水溶液の温度が低下し、その制御偏差がマ
イナス側となることにより初めて純水補充量が減少する
こととなる。この結果、やはり、燐酸水溶液の温度は上
下に変動していた。また、この方法では、燐酸水溶液か
ら水分が蒸発して燐酸水溶液の燐濃度が一時的に上昇
し、それに伴って燐酸水溶液の沸点が一時的に上昇して
も、燐酸水溶液が常に沸騰状態に保たれるようにするた
め、ヒータの出力を必要以上に大きくし、一方、必要以
上に与えられた熱量による燐酸水溶液の余分な温度上昇
を抑えるために純水補充量を割り増しする、といった制
御が行われており、この方法も、エネルギーを無駄に消
費している、という問題点があった。
【0011】また、特開平2−137228号公報に開
示されているように、燐酸水溶液の比重を測定し、その
比重の変位から蒸発水分量を算出し、その水分量に相当
する量の純水を補充して、燐酸水溶液の比重、したがっ
て燐濃度を一定に保持する方法は、蒸発水分量に相当す
る量の純水だけを補充して必要以上の純水を供給したり
しないので、図2に示した装置を使用する方法に比べ
て、エネルギー消費の無駄が少ない。しかしながら、こ
の方法でも、燐酸水溶液の温度は、温度検出器によって
検出された燐酸水溶液の温度に基づいてフィードバック
制御されることになるので、図2に示した装置を使用す
る方法と全く同様に、温度の制御性が余り良くなく、燐
酸水溶液の温度の上下変動が大きい、といった問題点が
ある。
【0012】この発明は、以上のような事情に鑑みてな
されたものであり、処理液をヒータで加熱して処理液を
沸騰状態に保ち、沸騰状態の処理液中に基板を浸漬させ
て、基板の表面上に形成された2種類もしくはそれ以上
の種類の被膜のうちの所定の被膜を選択的にエッチング
する場合において、ヒータによる処理液の必要以上の加
熱をやめてエネルギー消費の無駄を無くするとともに、
処理液の温度の制御性を良くし、処理液の温度の上下変
動を小さくすることができる基板の表面処理方法を提供
すること、ならびに、その方法の実施に好適に使用され
る基板の表面処理装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
処理液をヒータで加熱して処理液を沸騰状態に保ち、沸
騰状態の処理液中に基板を浸漬させて、基板の表面上に
形成された2種類もしくはそれ以上の種類の被膜のうち
の所定の被膜を選択的にエッチングする基板の表面処理
方法において、処理液の比重または濃度を検出し、その
検出結果に基づいて処理液の比重および濃度が所定値に
保持されるように処理液への純水の補充量を調節すると
同時に、純水補充量のデータに基づいて、処理液への純
水の補充に伴う処理液の温度低下を補償して処理液の温
度が所定温度に保持されるように前記ヒータの出力を調
節することを特徴とする。
【0014】 請求項2に係る発明は、処理液が収容さ
れ、その処理液中に基板が浸漬させられて表面処理され
る処理槽と、ポンプが介設され、前記処理槽から流出し
た処理液を再び処理槽内へ戻す処理液循環経路と、前記
処理槽内の処理液が沸騰状態に保たれるように処理液を
加熱するヒータと、記処理液循環経路を通って循環させ
られる処理液に純水を補充する純水補充手段とを備えた
基板の表面処理装置において、前記ヒータは、前記処理
槽内の処理液を加熱する処理槽用のヒータと、前記処理
液循環経路を流れる処理液を加熱する処理液循環経路用
のヒータとを備え、前記処理槽内の処理液の比重または
濃度を検出する検出手段と、この検出手段による検出結
果に基づいて、処理液の比重および濃度が所定値に保持
されるように前記純水補充手段を制御して処理液への純
水の補充量を調節する調節手段と、前記検出手段による
検出結果に基づいて、前記純水補充手段による処理液へ
の純水の補充に伴う処理液の温度低下を補償して処理液
の温度が所定温度に保持されるように前記処理槽用のヒ
ータおよび前記処理液循環経路用のヒータを制御してそ
の出力を調節する温度調節手段とを設けたことを特徴と
する。請求項3に係る発明は、請求項2に記載の基板の
表面処理装置において、前記温度調節手段が、前記調節
手段から送られてくる純水補充量のデータに基づいて前
記ヒータの出力を調節することを特徴とする。
【0015】請求項1に係る発明の基板の表面処理方法
によると、処理液がヒータで加熱されて沸騰状態に保た
れることにより、処理液から水分が蒸発して、処理液の
濃度が上昇し、したがって処理液の比重が増加するが、
その増加した比重または上昇した濃度が検出され、その
検出結果に基づいて純水の補充量が調節されて、処理液
の比重および濃度を所定値に保持するのに必要でかつ十
分な量、すなわち処理液から蒸発した水分量に相当する
量の純水だけが処理液へ補充される。このため、必要以
上の純水が処理液へ供給されることがなく、余分な水分
を処理液から蒸発させるために処理液に熱量を与える、
といったことは行われない。
【0016】 一方、処理液への純水の補充量が調節さ
れると同時に、純水補充量のデータに基づいて、処理液
への純水の補充に伴う処理液の温度低下を予測してそれ
を補償するようにヒータの出力が調節され、これによ
り、処理液の温度低下が抑えられ、処理液の温度が所定
温度に保持される。このように、この発明の方法では、
処理液の比重または濃度の検出結果に基づいて調節され
る純水補充量のデータに基づいて、処理液への純水の補
充に伴う処理液の温度低下を補償するようにヒータがフ
ィードフォワード制御されるので、処理液の温度の上下
変動が小さく抑えられる。また、処理液への純水の補充
量の調節と同時に、処理液への純水の補充に伴う処理液
の温度低下が起こらないようにヒータの出力が調節され
るので、処理液の温度の制御性も、図2に示した装置を
使用する従来の方法に比べると改善される。
【0017】請求項2に係る発明の基板の表面処理装置
においては、処理液がヒータで加熱されて処理槽内の処
理液が沸騰状態に保たれることにより、処理槽内の処理
液から水分が蒸発して、処理液の濃度が上昇し、したが
って処理液の比重が増加する。そして、検出手段によ
り、その増加した処理液の比重または上昇した濃度が検
出され、調節手段により、検出結果に基づいて純水補充
手段が制御されて、処理液循環経路を通って循環してい
る処理液への純水の補充量が調節される。これにより、
処理液の比重および濃度を所定値に保持するのに必要で
かつ十分な量、すなわち処理液から蒸発した水分量に相
当する量の純水だけが純水補充手段によって処理液へ補
充される。このため、必要以上の純水が処理液へ供給さ
れることがなく、余分な水分を処理液から蒸発させるた
めに処理液に熱量を与える、といったことは行われな
い。
【0018】 また、処理液への純水の補充量が調節さ
れると同時に、検出手段による検出結果に基づいて温度
調節手段が制御され、処理液への純水の補充に伴う処理
液の温度低下を予測してそれを補償するように処理槽用
のヒータおよび処理液循環経路用のヒータの出力が調節
され、これにより、処理液の温度低下が抑えられ、処理
液の温度が所定温度に保持される。このように、この発
明の装置では、処理液の比重または濃度の検出結果に基
づいて、処理液への純水の補充に伴う処理液の温度低下
を補償するように処理槽用のヒータおよび処理液循環経
路用のヒータがフィードフォワード制御されるので、処
理液の温度の上下変動が小さく抑えられる。また、処理
液への純水の補充量の調節と同時に、処理液への純水の
補充に伴う処理液の温度低下が起こらないようにヒータ
の出力が調節されるので、処理液の温度の制御性も、図
2に示した従来の装置を使用する場合に比べると改善さ
れる。請求項3に係る発明の基板の表面処理装置では、
純水補充手段を制御して処理液への純水の補充量を調節
する調節手段から送られてくる純水補充量のデータに基
づいてヒータの出力が調節される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
について図1を参照しながら説明する。
【0020】図1は、この発明に係る基板の表面処理方
法を実施するのに使用される表面処理装置の概略構成の
1例を示す模式図である。図1において、図2で使用し
た符号と同一符号を付した構成要素は、図2に示した装
置と共通するものであり、それらの説明を省略する。
【0021】この装置では、処理槽10の内部に比重検
出器44が配設されてり、その比重検出器44と接続さ
れた比重調節器46が設けられている。そして、純水2
8が貯留された純水槽30の内底部に一端が連通し他端
流出口が溢流液受け部18に配置され定量ポンプ34が
介設された純水供給管32に、図2に示した装置の流量
調整弁52に代えて、自動的に流量調節することができ
る流量制御弁36が介挿されており、その流量制御弁3
6に比重調節器46が接続されている。また、温度検出
器40と接続され投込みヒータ16に接続された温度調
節器48、および、温度検出器42と接続されインライ
ンヒータ24に接続された温度調節器50が設けられて
いて、それぞれの温度調節器48、50にも比重調節器
46が接続されている。そして、比重検出器44の検出
信号が比重調節器46へ入力され、比重調節器46から
の出力信号が流量制御弁36のほか、温度調節器48、
50へ入力されるようになっている。
【0022】図1に示した構成の装置により基板を表面
処理するには、例えば表面上にシリコン酸化膜とシリコ
ン窒化膜とが形成された半導体ウエハを燐酸水溶液によ
って選択エッチングするには、目標とすべき燐酸水溶液
の濃度、したがって比重を比重調節器46に設定してお
くとともに、目標とすべき燐酸水溶液の温度を温度調節
器48、50に設定しておく。このとき、設定された燐
酸水溶液の濃度(比重)および温度において燐酸水溶液
が沸騰状態となるように、それぞれの目標値を設定す
る。
【0023】所望濃度に調製された燐酸水溶液14を処
理槽10内に収容し、溢流液受け部18および液循環用
配管20を通してその燐酸水溶液を循環させながら、投
込みヒータ16およびインラインヒータ24によって燐
酸水溶液を加熱し、温度検出器40、42からの検出信
号に基づいて温度調節器48、50によりヒータ16、
24の出力を制御して、処理槽10内の燐酸水溶液14
の温度を、例えば150℃〜180℃の範囲内の所定温
度に保つ。そして、所定の濃度および温度に調節されて
沸騰状態に保たれた燐酸水溶液14中に、ウエハホルダ
に保持された半導体ウエハを浸漬させて、ウエハの選択
エッチングが行われる。
【0024】このとき、処理槽10内の燐酸水溶液14
は、ヒータ16、24で加熱されて沸騰することにより
水分が蒸発して、燐濃度(比重)が上昇する。この燐酸
水溶液14の比重の上昇は、比重検出器44によって検
出され、その検出信号が比重調節器46へ送られる。比
重調節器46では、比重検出器44から送られた検出信
号に基づいて燐酸水溶液14の比重上昇分、したがって
燐酸水溶液14からの水分蒸発量に相当する制御値が演
算され、比重調節器46から流量制御弁36へ制御信号
が送られる。そして、制御信号により流量制御弁36の
開度が自動調節されて、燐酸水溶液14からの蒸発によ
って失われた量に相当する量の純水が、純水槽30から
純水供給管32を通って溢流液受け部18へ供給され、
循環する燐酸水溶液に補充される。また、燐酸水溶液へ
の純水の注入によって燐酸水溶液の温度が低下すること
になるため、比重調節器46から流量制御弁36へ制御
信号が送られると同時に比重調節器46から温度調節器
48、50へ純水補充量のデータが送られるようにし
て、温度調節器48、50により、投込みヒータ16お
よびインラインヒータ24で燐酸水溶液を加熱して燐酸
水溶液を所定温度に保つように、ヒータ16、24が制
御される。このように、温度調節器48、50は、燐酸
水溶液への純水の補充に伴う温度の低下を補償するため
に、比重調節器46からのデータに基づいてヒータ1
6、24をフィードフォワード制御する。このようなフ
ィードフォワード制御が行われることにより、ヒータ1
6、24による燐酸水溶液の加熱における温度制御の遅
れが或る程度緩和されることになる。なお、装置立上げ
時などのように燐酸水溶液への純水の補充が行われない
ときには、ヒータ16、24は、温度検出器40、42
の検出信号に基づいて温度調節器48、50により通常
通りのフィードバック制御のみが行われる。その他、基
板を投入する信号によって基板投入に相当する温度低下
を補償するようヒータをフィードフォワード制御しても
よい。
【0025】以上のように、比重検出器44の検出信号
に基づいて比重調節器46により流量制御弁36が制御
されて、燐酸水溶液14の濃度(比重)が所定濃度に保
持されるとともに、比重調節器46からのデータに基づ
いて温度調節器48、50によるヒータ16、24の制
御が行われて、燐酸水溶液14の温度が所定温度に保持
されることにより、処理槽10内の燐酸水溶液16は、
常に沸騰状態に保たれることとなる。そして、沸騰状態
に保たれた燐酸水溶液14中へ半導体ウエハが浸漬され
て、ウエハ上のシリコン窒化膜が選択的にエッチングさ
れる。また、過剰な沸騰状態のバブリングによる処理槽
内での基板のすれ等の可能性も低減できる。
【0026】なお、上記した実施形態では、比重検出器
44によって燐酸水溶液14の比重を検出するようにし
ているが、濃度モニタによって燐酸水溶液14の燐濃度
を直接に検出し、その検出信号に基づいて比重調節器4
6および温度調節器48、50を制御するようにしても
よい。
【0027】
【発明の効果】請求項1に係る発明の基板の表面処理方
法によると、ヒータによって処理液に必要以上の熱量を
与えることが無いので、エネルギー消費の無駄が無くな
るとともに、処理液の温度の制御性が良くなり、処理液
の温度の上下変動が小さく抑えられるので、基板の処理
品質の向上が図られる。
【0028】 請求項2および請求項3に係る発明の
基板の表面処理装置を使用すると、請求項1に係る発明
の方法が好適に実施されるので、請求項1に係る発明の
上記効果が確実に得られることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る基板の表面処理方法を実施する
のに使用される表面処理装置の概略構成の1例を示す模
式図である。
【図2】従来の基板の表面処理方法を実施するのに使用
されている表面処理装置の概略構成の1例を示す模式図
である。
【符号の説明】
10 処理槽 12 処理槽の液導入口 14 燐酸水溶液 16 投込みヒータ 18 溢流液受け部 20 液循環用配管 22 循環ポンプ 24 インラインヒータ 26 フィルタ 28 純水 30 純水槽 32 純水供給管 34 定量ポンプ 36 流量制御弁 38 流量計 40、42 温度検出器 44 比重検出器 46 比重調節器 48、50 温度調節器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/306,21/308

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理液をヒータで加熱して処理液を沸騰
    状態に保ち、沸騰状態の処理液中に基板を浸漬させて、
    基板の表面上に形成された2種類もしくはそれ以上の種
    類の被膜のうちの所定の被膜を選択的にエッチングする
    基板の表面処理方法において、 処理液の比重または濃度を検出し、その検出結果に基づ
    いて処理液の比重および濃度が所定値に保持されるよう
    に処理液への純水の補充量を調節すると同時に、純水補
    充量のデータに基づいて、処理液への純水の補充に伴う
    処理液の温度低下を補償して処理液の温度が所定温度に
    保持されるように前記ヒータの出力を調節することを特
    徴とする基板の表面処理方法。
  2. 【請求項2】 処理液が収容され、その処理液中に基板
    が浸漬させられて表面処理される処理槽と、 ポンプが介設され、前記処理槽から流出した処理液を再
    び処理槽内へ戻す処理液循環経路と、 前記処理槽内の処理液が沸騰状態に保たれるように処理
    液を加熱するヒータと、 前記処理液循環経路を通って循環させられる処理液に純
    水を補充する純水補充手段とを備えた基板の表面処理装
    置において、前記ヒータは、前記処理槽内の処理液を加熱する処理槽
    用のヒータと、前記処理液循環経路を流れる処理液を加
    熱する処理液循環経路用のヒータとを備え、 前記処理槽内の処理液の比重または濃度を検出する検出
    手段と、 この検出手段による検出結果に基づいて、処理液の比重
    および濃度が所定値に保持されるように前記純水補充手
    段を制御して処理液への純水の補充量を調節する調節手
    段と、 前記検出手段による検出結果に基づいて、前記純水補充
    手段による処理液への純水の補充に伴う処理液の温度低
    下を補償して処理液の温度が所定温度に保持されるよう
    に前記処理槽用のヒータおよび前記処理液循環経路用の
    ヒータを制御してその出力を調節する温度調節手段とを
    設けたことを特徴とする基板の表面処理装置。
  3. 【請求項3】 前記温度調節手段は、前記調節手段から
    送られてくる純水補充量のデータに基づいて前記ヒータ
    の出力を調節することを特徴とする請求項2に記載の基
    板の表面処理装置。
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