JPH073797A - 盛土用枠体と盛土の施工方法 - Google Patents

盛土用枠体と盛土の施工方法

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JPH073797A
JPH073797A JP28067991A JP28067991A JPH073797A JP H073797 A JPH073797 A JP H073797A JP 28067991 A JP28067991 A JP 28067991A JP 28067991 A JP28067991 A JP 28067991A JP H073797 A JPH073797 A JP H073797A
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JP
Japan
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frame
net
frame portion
soil
embankment
Prior art date
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Pending
Application number
JP28067991A
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English (en)
Inventor
Kyoichi Ikoma
恭一 生駒
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Takiron Co Ltd
Original Assignee
Takiron Co Ltd
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Publication date
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 土嚢を用いずに急勾配の盛土を施工する。 【構成】 盛土施工場所の平坦な土面G1に、L字状の
枠連結体3と、長いネット状部材4を設置する。ネット
状部材4の前端部分42を枠連結体3の立上り枠部32
に固定する。立上り枠部の後方空間に土を積み上げる。
この積上げ土100の土面に、同じ作業で土を積み上げ
る。以後、同様の作業を繰り返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、盛土、特に急勾配の法
面を備えた盛土の施工に用いられる盛土用枠体と、その
枠体を用いた盛土の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭59−52024号公報による
と、従来、急勾配の法面を有する盛土を施工するとき
に、盛土施工場所に天然繊維や化繊で作った前後に長い
ネットを敷き、そのネットの前端部に近い前後方向の中
間部に、土や砂を袋に詰めた土嚢を所定高さに積み上
げ、積み上げた土嚢を上記ネットの前端部側で包み込ん
でその前端部を土嚢の後方に折り返すと共に、土嚢の後
方空間を土で埋めて1段目の土層を形成し、次に、1段
目の土層の上に別のネットを敷き、そのネットの上に土
嚢を積み上げ、積み上げた土嚢を上記ネットの前端部側
で包み込んでその前端部を土嚢の後方に折り返すと共
に、土嚢の後方空間を土で埋めて2段目の土層を形成
し、この後、同じ作業を繰り返すという方法が知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の方法
によると、数多くの土嚢を作ったり、その土嚢を積み上
げたりすることに多くの労力と時間が費やされ、そのこ
とが工期短縮を図ることの制約になるという問題があっ
た。
【0004】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
もので、土嚢を用いる必要性を無くし、しかも急勾配の
盛土を施工することのできる盛土用枠体と、そのような
盛土用枠体を用いた盛土の施工方法を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明による盛
土用枠体は、盛土中に略水平に埋設される桁材の先端
に、法面に対設される桟部材が立ち上げられた略L字状
の複数の枠と、並列させた複数の枠を相互に連結する連
結材と、連結材で連結した複数の枠によって構成され、
かつ各枠の桁材によって形成される底枠部と各枠の桟部
材によって形成される立上り枠部とを有する枠連結体に
おける上記立上り枠部と底枠部とに亘り、かつ底枠部の
後方に至るまで延出して張設されるネット状部材と、を
有するものである。
【0006】請求項2の発明による盛土の施工方法は、
盛土施工場所の平坦な土面に、請求項1の枠連結体の立
上り枠部と底枠部とに亘り、かつ底枠部の後方に至るま
でネット状部材を延出させた構造体を設置すること、盛
土施工場所の平坦な土面に設置した上記構造体における
枠連結体の立上り枠部の後方空間に土を積み上げてネッ
ト状部材と上記底枠部とを埋め、かつその積上げ土の土
面をこの枠連結体の立上り枠部の上端レベルに対応させ
ること、上記積上げ土の土面に、上記枠連結体の立上り
枠部と底枠部とに亘り、かつ底枠部の後方に至るまでネ
ット状部材を延出させた別の構造体を設置すること、と
を行い、この後、積上げ土の土面に設置した構造体にお
ける枠連結体の立上り枠部の後方空間に土を積み上げて
ネット状部材と底枠部とを埋め、かつその積上げ土の上
面をこの枠連結体の立上り枠部の上端レベルに対応させ
ること、を繰り返すという方法である。
【0007】
【作用】請求項1の発明による盛土用枠体において、枠
連結体の底枠部とその後方に張設されたネット状部材と
の上に土を積み上げると、積み上げた土によって枠連結
体が保持される。そして、枠連結体の立上り枠部やその
立上り枠部に張設されたネット状部材が、積み上げた土
の法面の崩壊を防ぐ。また、枠連結体の底枠部と立上り
枠部との傾斜角度によって盛土の法面の傾斜角度が定ま
る。
【0008】請求項2の発明による盛土の施工方法によ
ると、枠連結体とネット状部材とで作られた構造体を設
置することと、設置した枠連結体の立上り枠部の後方空
間に土を積み上げることとを繰り返し行うことによっ
て、所定高さの盛土を施工することが可能になり、同時
に、盛土の法面の傾斜角度が容易に定まる。そして、1
つの構造体とその構造体の立上り枠部の後方空間に積み
上げた土とが、ネット状部材により安定した状態で一体
化する。それにもかかわらず、盛土中の水分はネット状
部材の網目を通過して自由に土中を流通し、しかも枠連
結体の立上り枠部に張設されているネット状部材の網目
を通して盛土の外方にも流出する。
【0009】
【実施例】図1は請求項1の発明の実施例による盛土用
枠体Aの組み立てた状態を示す概略部分斜視図である。
1は略L字状の枠である。この枠1は、桁材11の先端
に桟部材12を立ち上げ、かつ桁材11と桟部材12と
を梁13で連結したものであり、梁13の補強作用によ
って桁材11と桟部材12とが大きな力を受けても容易
に拡開しないようになっている。桁材11や桟部材12
にはL型鋼などの曲げ剛性の大きな鋼材が使われ、桁材
11と桟部材12とは溶接などの強固な接合手段で結合
されている。上記桁材11は、施工する盛土中に略水平
に埋設されるものであり、また、上記桟部材12は盛土
の法面に対設されるものである。
【0010】上記枠1は複数のものを横に並べ、それら
の枠1…を相互に連結材2で連結することによって枠連
結体3が構成される。連結材2は各枠1…の桁材11の
後端部間と桟部材12の上端部間とにそれぞれ横架さ
れ、ボルト・ナットや溶接などの手段で各枠1…に結合
される。このような連結材2と複数の枠1との組立は、
盛土施工現場で行うことが望ましいが、盛土施工現場ま
での運搬コストが嵩んだり運搬が困難になったりするよ
うな懸念がない場合は、工場で組み立てた枠連結体3を
盛土施工現場に運搬するようにしてもよい。
【0011】上記枠連結体3は、それを構成している各
枠1…の桁材11…によって形成される底枠部31と、
各枠1…の桟部材12…によって形成される立上り枠部
32とを有する。そして、立上り枠部32と底枠部31
とに亘り、かつ底枠部31の後方に至るまで延出可能な
ように長いネット状部材4が張設される。ネット状部材
4は止め具33で立上り枠部32に係止状態に固定され
る。そして、このネット状部材4は、盛土施工現場で上
述の形態に張設しても、あるいは工場で組み立てた枠連
結体3に工場で張設しておいてもよいが、運搬などの事
情を考慮すると、盛土施工現場で張設することが望まし
い。
【0012】図7にネット状部材4として好適に用いら
れるネットを部分的に示してある。このネットは、めっ
き鉄線でなる線材あるいはさらにポリ塩化ビニル樹脂な
どで被覆して防錆した線材41を偏平な螺旋状に曲げ、
そのような線材41の屈曲部同士を互いに係合させて編
み込んだものであり、このようなネットはフェンスなど
に従来より普通に用いられている。このような所謂菱形
金網を用いた場合、従来のプラスチックネットのような
平坦なものではないので、土中に埋設されたときの引抜
き抵抗が大きく、法面の崩壊を防止するのに優れた利点
を有する。そして、この種のネットは、各線材41…が
矢符X方向に動く自由性を持っていて、各線材41…を
寄せ集めて収縮させることによりコンパクトに束ねるこ
とができ、また、そのように束ねた状態から各線材41
…を離して長く展開することができる。そのため、この
ネットを上記ネット状部材4として用いると、工場から
盛土施工現場に運ぶときにそれをコンパクトに束ねて運
ぶことができ、盛土施工現場では、束ねられたものを展
開して長いネット状部材4に形成できるので便利であ
る。
【0013】ネット状部材4として図7で説明したネッ
トを用いた場合、そのネット状部材4を立上り枠部32
と底枠部31とに亘って張設するには、ネット状部材4
の端部の網目に高張力鋼線でなる張線51を通し、その
張線51を上記桟部材12…間に横架されている連結材
2に設けた固定具5に掛止すると共に、ネット状部材4
の所定箇所を上記止め具33で枠連結体3に固定してお
けばよい。また、ネット状部材4の線材41の端部仕上
げの形態としては、図3のようなハーフナックル、図4
のような完全ナックル、図5のようにツイスト、図6の
ようにカールナックルなとが知られているけれども、ネ
ット状部材4には大きな土圧が加わることを考慮する
と、図5のツイストや図6のカールナックルを用いるこ
とが望ましい。
【0014】次に、上記盛土用枠体Aを用いた盛土の施
工方法についての実施例を図8を参照して説明する。
【0015】盛土施工場所は平坦な土面G1を持つよう
にまず整地される。そして、そのように整地された土面
G1に、盛土の法面の起点Pの外側に杭6を所定間隔を
隔てて打ち込み、その杭6に法面の傾斜角度や横方向で
の滑らかな連続性を定めるときの目安にするための板6
1を取り付ける。
【0016】次に、整地された土面G1にネット状部材
4を展開して載置し、ネット状部材4の前端部を法面の
起点Pよりも前方に引き出しておく。なお、ネット状部
材4の後端部は盛土施工場所に展開しておく。次に、ネ
ット状部材4の上に上記枠連結体3を置き、その立上り
枠部32と底枠部31とで形成される前端コーナ部34
を法面の起点Pに合わせる。そして、法面の起点Pより
も前方に引き出されているネット状部材4の前端部(以
下、引出し部42という)を持ち上げ、その引出し部4
2を枠連結体4の立上り枠部32に張設する。このよう
にすることにより、枠連結体3の立上り枠部32と底枠
部31とに亘り、かつ底枠部31の後方に至るまでネッ
ト状部材4が延出された構造体7aが形成され、かつそ
の構造体7aが平坦な土面G1に設置されたことにな
る。盛土施工場所の平坦な土面G1に構造体7を設置す
る方法としては、これ以外に、工場で構造体7aをあら
かじめ製作し、それを盛土施工現場に運んで設置する方
法を採用してもよい。また、ネット状部材4として、図
7のネットを用いる場合には、一本の線材41を引き抜
くことによってネットを分割することが可能であり、逆
に、分割されたネットの相互を一本の線材41で縫い合
わすことが可能であるので、枠連結体3の立上り枠部3
2と底枠部31とにだけネット状部材4を張設してお
き、事後的にそのネット状部材4の後端に長いネットを
線材41で縫い合わせて接続することが可能である。
【0017】この後、上記構造体7aにおける枠連結体
3の立上り枠部32の後方空間に土を積み上げてネット
状部材4と上記底枠部31とを埋め、かつその積上げ土
100を締めてその土面G2を枠連結体3の立上り枠部
32の上端レベルに合わせる。
【0018】こうして形成した1段目の積上げ土100
の土面G2に、枠連結体3の立上り枠部32と底枠部3
1とに亘り、かつ底枠部31の後方に至るまでネット状
部材4を延出させた別の構造体7bを設置する。この
後、その構造体7bにおける枠連結体3の立上り枠部3
2の後方空間に土を積み上げてネット状部材4と底枠部
31とを埋め、かつその積上げ土200を締めてその土
面G3を枠連結体3の立上り枠部32の上端レベルに合
わせる。以後は、同様の作業を繰り返して所定高さの盛
土を構築する。
【0019】この施工方法において、各段の積上げ土1
00,200…の法面を滑らかに連続させることは勿論
である。なお、7c,7dは構造体、300は3段目の
積上げ土、400は4段目の積上げ土である。
【0020】以上のようにして構築された盛土において
は、各段の積上げ土100,200…の重みが構造体7
a,7b…に加わること、各段の積上げ土100,20
0…の土がネット状部材4…の網目を埋めていること、
などによって構造体7a,7b…が盛土と強固に一体化
しており、しかも、盛土の法面が、各段の構造体7a,
7b…の立上り枠部32…や立上り枠部32…に張設さ
れたネット状部材4により確実に押さえられ、さらに、
盛土中の水分はネット状部材4の網目を通って自由に土
中を流通するので、きわめて崩壊しにくい法面が形成さ
れる。このような作用は、図9に示したように隣接段の
枠連結体3,3の立上り枠部32,32同士を連結具8
で連結しておくことによりいっそう顕著に発揮される。
すなわち、こうしておくと、上下の立上り枠部32,3
2が相互に補強し合い、図中仮想線イで示すように土圧
Fで立上り枠部32が前倒し状に押し出されるといった
事態が未然に防止される。
【0021】なお、各段の構造体7a,7b…の立上り
枠部32…に、透水性を持ち、かつ植物の種子を保持さ
せた不織布でなるシート9…を張設しておくと、盛土構
築後にはこのシート9…が法面に沿って配設された状態
になり、構築後に法面に植物を成育させるということが
可能になる。
【0022】
【発明の効果】請求項1の発明による盛土用枠体による
と、土嚢を用いる必要がなく、しかも容易に凹凸のない
急勾配の法面を形成できると共に、法面の崩壊を生じに
くい。
【0023】請求項2の発明による盛土の施工方法によ
ると、盛土の法面の傾斜角度を定めることが容易にな
り、しかも土嚢を用いる必要がなく、凹凸のない美麗な
急勾配の法面を施工できるようになる。
【0024】したがって、本発明の盛土用枠体や盛土の
施行方法によれば、従来必要であった土嚢を作る作業や
土嚢を積み上げる作業を省略することができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による盛土用枠体の組立状態の
概略部分斜視図である。
【図2】枠連結体とネット状部材との取付部の要部を示
す斜視図である。
【図3】ネット状部材の端部仕上げを示す説明図であ
る。
【図4】ネット状部材の端部仕上げを示す説明図であ
る。
【図5】ネット状部材の端部仕上げを示す説明図であ
る。
【図6】ネット状部材の端部仕上げを示す説明図であ
る。
【図7】ネット状部材の具体例を示す部分正面図であ
る。
【図8】本発明の実施例による盛土の施工方法の説明図
である。
【図9】枠連結体の立上り枠部同士を連結して補強した
事例の説明図である。
【符号の説明】
1 枠 2 連結材 3 枠連結体 4 ネット状部材 7a,7b,7c,7d 構造体 11 桁材 12 桟部材 31 底枠部 32 立上り枠部 100,200,300,400 積上げ土 G1,G2,G3 土面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 盛土中に略水平に埋設される桁材の先端
    に、法面に対設される桟部材が立ち上げられた略L字状
    の複数の枠と、 並列させた複数の枠を相互に連結する連結材と、 連結材で連結した複数の枠によって構成され、かつ各枠
    の桁材によって形成される底枠部と各枠の桟部材によっ
    て形成される立上り枠部とを有する枠連結体における上
    記立上り枠部と底枠部とに亘り、かつ底枠部の後方に至
    るまで延出して張設されるネット状部材と、 を有することを特徴とする盛土用枠体。
  2. 【請求項2】 盛土施工場所の平坦な土面に、請求項1
    の枠連結体の立上り枠部と底枠部とに亘り、かつ底枠部
    の後方に至るまでネット状部材を延出させた構造体を設
    置すること、 盛土施工場所の平坦な土面に設置した上記構造体におけ
    る枠連結体の立上り枠部の後方空間に土を積み上げてネ
    ット状部材と上記底枠部とを埋め、かつその積上げ土の
    土面をこの枠連結体の立上り枠部の上端レベルに対応さ
    せること、 上記積上げ土の土面に、上記枠連結体の立上り枠部と底
    枠部とに亘り、かつ底枠部の後方に至るまでネット状部
    材を延出させた別の構造体を設置すること、 とを行い、 この後、積上げ土の土面に設置した構造体における枠連
    結体の立上り枠部の後方空間に土を積み上げてネット状
    部材と底枠部とを埋め、かつその積上げ土の上面をこの
    枠連結体の立上り枠部の上端レベルに対応させること、
    を繰り返すことを特徴とする盛土の施工方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004332447A (ja) * 2003-05-09 2004-11-25 Kyokado Eng Co Ltd 補強土構造物
JP2005146623A (ja) * 2003-11-14 2005-06-09 Kyokado Eng Co Ltd 補強土壁構造物およびその施工方法
JP2007162456A (ja) * 2005-12-09 2007-06-28 Fatzer Ag Drahtseilfabrik 特に、落石の防護又は土壌層の安定化のための保護網

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