JP2711477B2 - 盛土の補強構造 - Google Patents

盛土の補強構造

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、宅地、公園等の土地造成や道路、鉄道等の
法面の補強のための高強度の繊維ネットを使用した盛土
の補強構造に関する。
〔従来の技術〕
従来、盛土の補強構造に関する提案は種々成されてい
る。
例えば、実公昭60−22098号公報には、縦糸条と横糸
条とが交差部で一体成形された合成樹脂性網体を用い、
盛土の上下方向間隔おきに段階的に順次埋設し、盛土の
補強を行うことが開示されている。また、特公昭63−25
137号公報には、シート条透水性不織布製補強材を用
い、土嚢を積み、該補強材を折り返して土嚢を包絡し、
積層する垂直盛土について開示されている。また、上記
不織布と網状体とを複合化して使用することの開示もさ
れている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来技術には次のような問題点が
あった。すなわち、縦糸条と横糸条とが交差部で一体成
形された合成樹脂製網はほとんど延伸されていないもの
で引張り力に対して伸びが大きく急勾配の盛土の補強に
は不向きであり、盛土の崩壊を抑制することには問題が
あった。また抗張力の大きい網を造るには一本一本の糸
条を太くしなければならないが、糸条を太くすることに
より嵩高になると共に重量も増大し、それによって著し
く作業性が悪くなるという問題を有していた。
また、シート状透水性不織布製補強材を用いる盛土の
補強構造は、シート状透水性の不織布は透水性であるた
め粘土質の盛土には好適であるが、不織布であるため引
張り強度があまり大きくできず、強度を増すためには厚
みを増加させなければならず、厚みを増加させれば盛土
をシート状不織布によって完全に分断することになっ
て、盛土の滑り崩壊につながるという問題があった。ま
た不織布と網状体との複合体の提案もされているが、網
状体としてどのようなものを使用するのか具体的記載が
なく、また合成樹脂製の一体成形された網との複合体と
した場合は、経済的に極めて高価なものとなるという問
題があり、またそれほどの強度アップにもならないとい
う問題がある。また網でも不織布の場合でも補強材の大
きさには限度がある。通常巾2mの長尺のものが使用され
るが、不織布の場合、巾方向の強度のある連結は現場で
はほとんど不可能である。従って、盛土が長期間の間に
内部から法面に向かってせり出してきたとき、不織布と
不織布の間が開き、土砂が流出し、盛土が崩壊するとい
う問題があった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上述の問題を解決すべく種々の実験を重ねた
結果、合成繊維フィラメントの引揃え糸又は撚り糸を経
緯糸とした網目の大きさ10〜30mmの網の両端に耳部を形
成した織り網原反を樹脂含浸し、該樹脂含浸した土木用
ネットを、その長手方向が法面と直交する方向に略水平
に、しかも該ネットの両端の耳部又は耳部より内側が重
なり合うように並敷するとともに、該重なり合う部分を
連結し、該ネット上に法面に沿って少なくとも一列以上
土嚢を積み、土嚢の背後に土嚢と略同高さになるまで盛
土を行い、締め固め、そして該ネットを土嚢に沿って折
り返し、その上に前記土木用ネットを前記と同様に並敷
し、順次同様の工程を繰り返し、急勾配の盛土の補強構
造を造り出すことができたものである。
〔作 用〕
本発明の構成において、盛土の補強材として用いたネ
ットは合成繊維フィラメントの引揃え糸又は撚り糸を経
緯糸とし、目合10〜30mmの網とその両端に耳部を形成し
た織り網原反であり、それを樹脂含浸したものであるか
ら、軽量であるにもかかわらず引張り強度が極めて高
く、また織り網であることとそれを樹脂含浸したことに
よって繊維のほつれや不織布のような毛羽立ちがなく、
全体の強度にむらがないもので、しかも網の両端に耳部
を形成したことにより、通常ほつれを起こしやすい網の
端面のほつれを防止することができると共に該ネット同
士の巾方向の連結をより強固なものにすることができ
た。また該ネットをその長手方向が法面と直交する方向
に略水平にしかもネットの両端の耳部又は耳部より内側
が重なり合うように並敷し連結したことにより、該ネッ
トは縦、横きわめて広い面積において一枚の網となり、
盛土の内部で部分的な土砂の剪断、移動、滑り、せり出
し等が起こりつつあっても、連結された該ネットの相互
作用によって、また高抗張力のネットと相俟って、それ
らを抑止し、盛土の崩壊を未然に防ぐことができるもの
である。
また網目が10〜30mmであるため、ネットを挟む上下の
土が遮断されず一体的になっていることも層状滑りを起
こさなくするものである。網目が10mm以下の場合、シー
トを敷設したと同じような状態となり、土質によっては
滑りやシートの引き抜きを起こし、また30mm以上の場合
はネットを入れても土を拘束する力が弱く、ネット全体
も弱くなることがある。
また土嚢を盛土の前面に使用し、その背後を土砂で積
み上げていくものがあるが、ネットが前面に出ても法面
は土嚢を使用するため雨水による法面の土砂は流出しな
いものである。さらに土嚢の一つ一つはネットに完全に
囲まれているため、部分的に法面から離脱したりするこ
とはない。また土嚢を積みネットを折り返して囲み、さ
らに土嚢を積みネットをう折り返して囲み急勾配の盛土
を構築するものであるので、きわめて強度な盛土構造物
を形成することができるものである。
〔実施例〕
本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の一実施例の盛土Aの断面図である。
1は合成繊維フィラメントの引揃え糸又は撚り糸を経緯
糸とした網目の大きさが10〜30mmの織り網に樹脂含浸し
たものである。合成繊維としてはポリエステル繊維、ポ
リアミド繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアクリロニト
リル繊維等の単独又は複合の繊維を用いることができ
る。また合成繊維フィラメントの経緯糸は撚り糸の方が
目崩れが少ないという点で好ましいものである。網目の
大きさは10mm以下の場合、網全体としての強度は大きい
ものになるが、網目の上下間の土の粒子の繋がりが遮断
される傾向があり、網面を境に盛土が滑り崩壊を起こす
恐れがある。一分、網目の大きさが30mm以上の場合は、
単位面積当たりの網の強度が弱くなり、必要以上に経緯
糸を太くしなければならないという欠点がある。従っ
て、網目の大きさは略正方形でその一辺が10〜30mmであ
るものが好適に使用される。また、織り網は塩化ビニル
系やアクリル系の樹脂を含浸し、糸のほつれをなくし、
目崩れを防止するとともに、網に適度な剛性を持たせて
ある。しかも、例えばメチルメタクリレート樹脂含浸を
した場合、土木用ネットとして耐候製も良好となり、盛
土法面に該ネットが露出した状態でも長期間使用でき
る。
基板上に第一層面のネット4を並敷し、該ネット4の
奥を引張って、たるみをなくし、アンカーリングする。
この時該ネット4は耳部11又は耳部11より内部が重なる
ように並敷することが重要である。そして耳部11又は耳
部11より内部の重なり部分をロープ3で縫い合わせ盛土
前面の該ネットの重なり部分が開かないように該ネット
を連結する。そして該ネット上の所定の位置に土嚢2を
のせ、約30cm〜1mの高さに土嚢2を積んでその背後に盛
土7を入れ、タイヤローラー等で土砂を締め固める。そ
して該ネット4の前方のネットで土嚢2を包み込むよう
に折り返し、次の第二層目のネット6を並敷する。そし
て下方のネット4の折り返し部分のネットと第二層目の
ネット6とをロープ等でその網目を連結する。そして該
ネット6の巾方向の重なり部分を連結し、それが完了す
ると土嚢12を積み上げ、その背後に盛土17を行い締め固
め、該ネット6の前方の部分のネットを折り返し、次の
第三層面のネット8を並敷し、ネット同士を連結し、再
度土嚢13を積み重ね盛土18を入れ、締め固める。このよ
うにして段階的に盛土を行い、全体としては該ネットと
盛土による一体的な造成地の壅壁としての構造物が造ら
れるものである。このようにして造られた盛土構造物は
盛土の滑りによる崩壊が強力な繊維ネットによって防止
されるものであり、法面には植物を植えることにより自
然美のある盛土法面が造られるものである。
本発明に使用される土木用ネットの盛土内に敷込まれ
る間隔は、盛土の高さ、法面の勾配、土質等によって設
計されるものである。また第1図のように盛土に敷設さ
れる該ネットの奥部分は該ネットがゆるまないようにア
ンカー9を打って該ネットが法面部分でたるみを起こさ
ないようにすることが肝要である。また該ネット同士の
連結は、合成繊維、天然繊維等のロープで網の目同士を
縫い合わせるように連結したり、防錆処理のされたワイ
ヤで結束したり、その他ステープル等の金具で連結する
ことができる。
第2図は土木用ネットを連結した状態を示す一部省略
拡大正面図である。
土木用ネット1の耳部11の内側の網目が互いに見える
所まで重ね合わせ、網目にロープを挿通し、両サイドの
該ネットを連結したものである。このとき、網目の大き
さ約16mmに対しロープの径は略4〜6mmのものが好適に
使用される。
〔発明の効果〕
本発明は盛土内の土の結合を土木用ネットによって阻
害することなく、しかも急勾配盛土を形成するために、
最適な樹脂含浸したネットを使用したことにより、安定
した盛土構造物を得ることができるものである。換言す
れば網目の大きさを10〜30mmとすることによって網の上
下間の土の結合を持たせたまま、盛土が滑りを起こすこ
とのないように強度の大きい繊維ネットを用い相互に連
結させ、剪断力に対して充分に抗しきれるように層状に
埋設したものであり、それによって盛土の崩壊を防止
し、安定した造成地の盛土による壁ができるという効果
を奏する。また本発明においては、盛土の法面がカーブ
を有する所においても該ネットは適度な柔軟性を有する
ためその曲面に沿った敷設が可能であり、極めて仕上が
りの良い盛土の法面を呈するという大きな利点がある。
また凸曲面においては盛土の圧力はネットを外に開く方
向にかかることがあるが、本発明においては並敷された
土木用ネットはその耳フィラメント又は耳部より内側を
重ね合わせ、さらにその重ね合わせ部分をロープ等で連
結しているので、上記盛土の外方への圧力に対しても何
ら土の滑りや移動を起こすことはないという効果を奏す
る。また、法面には土嚢による袋の外にネットがあるだ
けであるから土嚢の表面に植物の趣旨等を植生すれば植
物は芽を出しやすく縁の盛土面が容易にでき、自然環境
的にもきわめて優れたような壁となるという利点を有す
るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の盛土の断面図、第2図は本
発明に使用される土木用ネットの一部省略拡大正面図で
ある。 1……土木用ネット、2……土嚢、3……ロープ、4…
…第一層目のネット、6……第二層目のネット、8……
第三層目のネット、11……耳部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成繊維フィラメントの引揃え糸又は撚り
    糸を経緯糸とした網目の大きさ10〜30mmの網の両端に耳
    部を形成した織り網原反を樹脂含浸し、該樹脂含浸した
    土木用ネットを、その長手方向が法面と直交する方向に
    略水平に、しかも該ネットの両端の耳部又は耳部より内
    側が重なり合うように並敷するとともに、該重なり合う
    部分を連結し、該ネット上に法面に沿って少なくとも一
    列以上土嚢を積み、土嚢の背後に土嚢と略同高さになる
    まで盛土を行い、締め固め、そして該ネットを土嚢に沿
    って折り返し、その上に前記土木用ネットを前記と同様
    に並敷し、順次同様の工程を繰り返し、急勾配の盛土と
    したことを特徴とする盛土の補強構造。
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