JPH0737904A - 半導体装置、その製造方法、及びその製造装置 - Google Patents

半導体装置、その製造方法、及びその製造装置

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JPH0737904A
JPH0737904A JP5179432A JP17943293A JPH0737904A JP H0737904 A JPH0737904 A JP H0737904A JP 5179432 A JP5179432 A JP 5179432A JP 17943293 A JP17943293 A JP 17943293A JP H0737904 A JPH0737904 A JP H0737904A
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晶子 小平
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卓也 大泉
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、半導体基板、特に化合物半導体基板
の表面状態を安定化させ、素子特性及びその面内均一性
の向上と安定化を実現することができる半導体装置、そ
の製造方法、及びその製造装置を提供することを目的と
する。 【構成】チェンバ10内に、ウェーハ12を装填すると
共にモータ16によって回転されるウェーハホルダ14
が架設されている。また、ウェーハ12表面に混合ガス
を噴射するガス導入ノズル18aが設置され、ガス混合
器20等を介してO2 ガス供給源、N2 ガス供給源、A
rガス供給源に接続されている。更に、ウェーハ12表
面に純水を噴射する純水導入ノズル18bが設置され、
純水供給源に接続されている。また、混合ガス、純水、
チェンバ10内の雰囲気を加熱するためのガス用ヒータ
28a、純水用ヒータ28b、チェンバ用ヒータ30が
設置され、ウェーハ温度等を制御するようになってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置、その製造方
法及びその製造装置に関する。近年、半導体装置はその
微細化、大規模集積化に伴い、ウェーハ表面のコンタミ
ネーションによる素子特性の不良の発生や、その表面状
態による素子特性の面内均一性の劣化が問題となってい
る。
【0002】特にウェーハの表面状態は、その処理状態
によってウェーハ表面での原子の結合状態や原子レベル
での凹凸等による微細な粗さが大きく変動することが、
最近の測定装置の進歩によって明らかになり、更に、こ
うしたウェーハの表面状態の変動が素子特性に大きく影
響することが報告されている。
【0003】
【従来の技術】半導体装置の製造プロセスにおいては、
種々の工程の前段で、ウェーハの半導体層表面を露出さ
せる薬品処理、例えばHF処理等がなされ、このHF処
理の後に、純水による半導体層表面からのHF等の除去
と洗浄が行われ、更に水洗乾燥装置を用いた水洗乾燥処
理がなされている。
【0004】こうした従来の水洗乾燥処理は、通常、次
のように行われる。即ち、チェンバ内に架設された回転
可能なウェーハホルダに複数のウェーハを装填し、チェ
ンバ内に設置されたノズルから純水をウェーハ表面に向
けて噴射して水洗し、更にその後、同じくチェンバ内に
設置されたノズルから乾燥ガスをウェーハ表面に向けて
噴射して乾燥する。
【0005】そしてこの水洗時のチェンバ内の雰囲気ガ
ス及び乾燥時の乾燥ガスとしては、低反応性で、比較的
純度も高く、しかも安価な乾燥N2 (窒素)ガスを使用
し、ウェーハ表面での反応を抑制している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の水
洗乾燥処理においては、水洗時の雰囲気ガス及び乾燥時
の乾燥ガスとしてN2 ガスを使用していることにより、
ウェーハ表面に自然酸化膜が形成されないため、水洗乾
燥処理以降の処理状態でウェーハ表面状態が変化し、素
子特性の劣化、変動を招くという問題がある。
【0007】特に、化合物半導体基板上にスパッタ法を
用いて金属電極を形成し、ショットキー接合を形成しよ
うとする場合、化合物半導体基板表面に自然酸化膜が形
成されずに露出した状態であると、スパッタの際の雰囲
気によってその表面状態が左右されてしまい、ショット
キー特性が変動する要因となる。他方、水洗乾燥処理
後、ウェーハ表面を大気中に晒して自然酸化膜が形成さ
れるようにすると、ウェーハ表面のコンタミネーション
の問題を別にしても、自然酸化膜自体が不均一であるた
め、やはりショットキー特性の劣化及びバラツキが生ず
るという問題は解決しない。
【0008】そこで本発明は、半導体基板、特に化合物
半導体基板の表面状態を安定化させ、素子特性及びその
面内均一性の向上と安定化を実現することができる半導
体装置、その製造方法、及びその製造装置を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、半導体基
板、特に化合物半導体基板の表面状態の変化が、水洗乾
燥処理時において基板表面に自然酸化膜が形成されない
ことに起因すること、また自然酸化膜が形成されても自
然酸化膜自体が不均一であるため本質的な表面状態の安
定化は実現しないことに鑑み、水洗乾燥処理の際に、基
板表面に自然酸化膜に近い薄膜を積極的に形成し、その
薄膜の膜厚等を制御することにより、表面状態を安定化
させることが可能であることに想到し、実験により確認
した。
【0010】従って、上記課題は、化合物半導体基板
と、前記化合物半導体基板上にショットキー接触して形
成されている金属ゲートとを有する半導体装置におい
て、前記化合物半導体基板表面に薄膜が形成され、前記
薄膜が前記化合物半導体基板と前記金属ゲートとの間に
介在していることを特徴とする半導体装置によって達成
される。
【0011】また、上記の半導体装置において、前記薄
膜が、前記化合物半導体基板の酸化膜であることを特徴
とする半導体装置によって達成される。また、上記の半
導体装置において、前記化合物半導体基板が、GaAs
基板であり、前記薄膜が、基板元素を含む酸化膜である
ことを特徴とする半導体装置によって達成される。
【0012】また、上記の半導体装置において、前記化
合物半導体基板が、InP基板であり、前記薄膜が、基
板元素を含む酸化膜であることを特徴とする半導体装置
によって達成される。また、上記の半導体装置におい
て、前記化合物半導体基板が、GaAs基板又はInP
基板の上にエピタキシャル成長した(AlX Ga1-X
Y In1-Y ZAs1-Z (0≦X<1、0≦Y<1、0
≦Z<1)層であり、前記薄膜が、前記エピタキシャル
層の元素を含む酸化膜であることを特徴とする半導体装
置によって達成される。
【0013】更に、上記課題は、半導体基板表面を純水
によって洗浄した後に、乾燥ガスによって乾燥する半導
体装置の製造方法において、前記半導体基板表面の水洗
時における雰囲気ガスとして、又は前記半導体基板表面
の乾燥時における前記乾燥ガスとして、反応性ガスと低
反応性ガス若しくは非反応性ガスとの混合ガスを用い、
前記半導体基板表面に、前記半導体基板と前記混合ガス
中の前記反応性ガスとの反応によって薄膜を形成するこ
とを特徴とする半導体装置の製造方法によって達成され
る。
【0014】また、上記の半導体装置の製造方法におい
て、前記反応性ガスの流量及び混合比を制御することが
望ましい。また、上記の半導体装置の製造方法におい
て、前記反応性ガスが、酸素ガスであり、前記低反応性
ガスが、窒素ガスであり、前記非反応性ガスが、アルゴ
ンガス、ネオンガス、ヘリウムガス、又はキセノンガス
であることを特徴とする半導体装置の製造方法によって
達成される。
【0015】また、上記の半導体装置の製造方法におい
て、前記酸素ガスの混合比が、5%乃至80%であるこ
とが望ましい。また、上記の半導体装置の製造方法にお
いて、前記半導体基板、前記純水、又は前記混合ガスの
温度を制御することが望ましい。また、上記課題は、化
合物半導体基板表面を露出する工程と、上記の半導体装
置の製造方法を用いて、露出した前記化合物半導体基板
表面を水洗乾燥処理し、前記化合物半導体基板表面に、
前記化合物半導体基板と前記混合ガス中の前記反応性ガ
スとの反応によって薄膜を形成する工程と、前記薄膜上
に前記金属ゲートを形成する工程とを有し、前記化合物
半導体基板と前記金属ゲートとの間に前記薄膜を介在さ
せてショットキー接触を形成することを特徴とする半導
体装置の製造方法によって達成される。
【0016】更に、上記課題は、半導体基板を保持する
ウェーハホルダと、前記ウェーハホルダを内設するチェ
ンバと、前記チェンバ内に設置され、前記半導体基板表
面に純水又はガスを噴射するノズルと、前記ノズルに、
反応性ガス、反応性ガス、及び非反応性ガスをそれぞれ
供給するガス供給源とを有することを特徴とする半導体
装置の製造装置によって達成される。
【0017】また、上記の半導体装置の製造装置におい
て、前記ガス供給源と前記ノズルとの間に設置され、前
記反応性ガス、前記低反応性ガス、及び前記非反応性ガ
スの流量を制御するガス流量制御手段を有することが望
ましい。また、上記の半導体装置の製造装置において、
前記ガス供給源と前記ノズルとの間に設置され、前記反
応性ガスと前記低反応性ガス又は前記非反応性ガスとを
混合させるガス混合手段を有することが望ましい。
【0018】また、上記の半導体装置の製造装置におい
て、前記半導体基板を内包する前記チェンバ内の雰囲気
の温度、又は前記半導体基板表面に噴射する前記純水若
しくは前記混合ガスの温度を制御する温度制御手段を有
することが望ましい。また、上記の半導体装置の製造装
置において、前記半導体基板を保持する前記ウェーハホ
ルダを前記チェンバ内で回転するウェーハホルダ回転手
段を有することが望ましい。
【0019】尚、ここで、半導体基板又は化合物半導体
基板とは、基板全体が半導体又は化合物半導体からなる
場合のみならず、例えば絶縁性基板又は半絶縁性基板上
に半導体層又は化合物半導体層が形成されている場合も
含まれる。
【0020】
【作用】本発明では、半導体装置の製造装置において、
半導体基板を装填する半導体基板ホルダが内設されてい
るチェンバ内に、純水又は反応性ガスを含む混合ガスを
噴射するノズルが設置されていることにより、半導体基
板表面に向けて、純水導入ノズルから純水を噴射して水
洗すると共に、この水洗時の雰囲気ガス又は水洗後の乾
燥ガスとして反応性ガスを含む混合ガスを使用すること
ができる。
【0021】従って、半導体装置の製造方法において、
上記装置を用いて半導体基板表面の水洗乾燥処理を行う
際に、水洗時の雰囲気ガス又は水洗後の乾燥ガスとして
反応性ガスを含む混合ガスを使用することにより、半導
体基板と反応性ガスとの反応によって半導体基板表面に
薄膜を形成することができる。そしてこの薄膜により、
半導体基板の表面状態を安定化させることができるた
め、この水洗乾燥処理後の製造工程を経て形成される半
導体素子の特性の安定性を向上させることができる。
【0022】こうした半導体基板表面の水洗乾燥処理を
化合物半導体装置のショットキー電極を形成する際の前
処理に適用すると、化合物半導体基板上に薄膜が形成さ
れ、この薄膜を化合物半導体基板と金属ゲートとの間に
介在させたショットキー接触が実現することにより、化
合物半導体基板の表面状態が薄膜によって安定化され、
ショットキー特性の改善と安定化を実現することができ
る。
【0023】
【実施例】以下、本発明を図示する実施例に基づいて具
体的に説明する。図1は本発明の第1の実施例による水
洗乾燥装置を示す概略断面図である。チェンバ10内
に、複数のウェーハ12を装填するウェーハホルダ14
が架設されている。そしてこのウェーハホルダ14は、
チェンバ10外に設置されたモータ16によって回転さ
れるようになっている。
【0024】また、チェンバ10内には、ガス導入ノズ
ル18a及び純水導入ノズル18bが設置されている。
そしてガス導入ノズル18aはガス混合器20に接続さ
れ、このガス混合器20は、フィルタ22a、22b、
22c、流量計24a、24b、24c、及び流量調整
バルブ26a、26b、26cを介してそれぞれO
2(酸素)ガス供給源、N2 ガス供給源、Ar(アルゴ
ン)ガス供給源(いずれも図示せず)に接続されてい
る。また、純水導入ノズル18bは、フィルタ22d、
流量計24d、及び流量調整バルブ26dを介して、純
水供給源(図示せず)に接続されている。
【0025】尚、O2 ガスは活性度の高い反応性ガスで
あり、N2 ガスは活性度の低い低反応性ガスであり、A
rガスは不活性の非反応性ガスである。また、非反応性
ガスとしてArガスの代わりに、Ne(ネオン)ガス、
He(ヘリウム)ガス、又はXe(キセノン)ガスを用
いてもよい。また、ガス導入ノズル18aとガス混合器
20との間には、混合ガスを加熱するためのガス用ヒー
タ28aが設置されている。また同様に、純水導入ノズ
ル18bとフィルタ22dとの間には、純水を加熱する
ための純水用ヒータ28bが設置されている。更に、チ
ェンバ10に隣接して、チェンバ10内の雰囲気を加熱
し、チェンバ10内のウェーハ12の温度を制御するた
めのチェンバ用ヒータ30が設置されている。
【0026】次に、図1の水洗乾燥装置を用いてウェー
ハ12を水洗乾燥処理する方法を、図2を用いて説明す
る。例えばHF等による薬品処理により、その表面が露
出され、洗浄化されたウェーハ12は、純水洗浄によっ
てHF等を除去した後、図1の水洗乾燥装置を用いて水
洗乾燥処理がなされる。こうした処理は、半導体素子の
製造プロセスにおけるウェーハのウエット処理工程にお
いて繰り返し行われるものである。
【0027】まず、ガス導入ノズル18aからO2 ガス
とN2 ガス又はArガスとの混合ガス32を噴射して、
チェンバ10内を充満しておく。このとき、混合ガス3
2は、それぞれO2 ガス供給源、N2 ガス供給源、Ar
ガス供給源から供給し、流量調整バルブ26a、26
b、26c及び流量計24a、24b、24cによって
その流量を制御し、フィルタ22a、22b、22cを
通ってガス混合器20に至る。そしてこのガス混合器2
0において所定の混合比に混合された後、ガス導入ノズ
ル18aに供給する。
【0028】尚、混合ガスの組合せは、反応性ガスとし
てのO2 ガスと低反応性ガスとしてのN2 ガスと非反応
性ガスとしてのArガスとの3種類の混合の他、O2
スとN2 ガスとの2種類の混合、O2 ガスとArガスと
の2種類の混合であってもよい。但し、いずれの場合も
2 ガスを5%〜80%含んでいる必要がある。これら
の混合ガスの組合せとその混合比は、形成したい酸化薄
膜の厚さ等に基づいて決定する。
【0029】また、混合ガス32の温度及びチェンバ1
0内の雰囲気の温度を、それぞれ混合ガス用ヒータ28
a及びチェンバ用ヒータ30によって所望の温度に制御
しておく。次いで、複数のウェーハ12をウェーハホル
ダ14に装填し、更にこのウェーハホルダ14をチェン
バ10内に架設する。そしてこのウェーハホルダ14
を、ウェーハ12を装填したままの状態で、モータ16
によって回転させる。
【0030】続いて、図2(a)に示されるように、純
水導入ノズル18bからウェーハ12表面に向けて純水
34を噴射し、洗浄を行う。このとき、この純水34
は、純水供給源から供給し、流量調整バルブ26d及び
流量計24dによってその流量を制御し、フィルタ22
dを通って純水導入ノズル18bに供給する。また、純
水34の温度を、純水用ヒータ28bによって所望の温
度に制御しておく。
【0031】尚、純水導入ノズル18bからウェーハ1
2表面に向けて純水34を噴射している際においても、
図2(a)に示されるように、ガス導入ノズル18aか
らの混合ガス32の噴射は継続する。従って、この混合
ガス32は、ウェーハ12表面の水洗時における雰囲気
ガスとなる。次いで、水洗が終了すると、純水導入ノズ
ル18bからの純水34の噴射を停止するが、ガス導入
ノズル18aからの混合ガス32の噴射は更に継続す
る。こうして、図2(b)に示されるように、ガス導入
ノズル18aからウェーハ12表面に向けた混合ガス3
2の噴射により、ウェーハ12表面の純水34を除去
し、乾燥させる。即ち、混合ガス32は、水洗時の雰囲
気ガスから水洗後のウェーハ12表面を乾燥させる乾燥
ガスとなる。尚、このとき、混合ガス32の混合比は、
そのままであってもよいし、変更してもよい。
【0032】次いで、乾燥が終了すると、ガス導入ノズ
ル18aからの混合ガス32の噴射を停止するが、水洗
時の雰囲気ガス及び水洗後の乾燥時の乾燥ガスとして、
2ガスを含む混合ガス32を使用しているため、図2
(c)に示されるように、ウェーハ12表面にはウェー
ハ12の材質とO2 ガスとが反応して、大気雰囲気中で
形成される自然酸化膜に近い酸化薄膜36が形成され
る。
【0033】このように本実施例によれば、複数のウェ
ーハ12を装填すると共にモータ16によって回転され
るウェーハホルダ14が架設されているチェンバ10内
に、O2 ガスとN2 ガス又はArガスとの混合ガスを噴
射するガス導入ノズル18a及び純水を噴射する純水導
入ノズル18bが設置されている水洗乾燥装置を用い
て、回転状態のウェーハ12表面に向けて、純水導入ノ
ズル18bから純水34を噴射して水洗すると共に、こ
の水洗時の雰囲気ガスとして、O2 ガスを含む混合ガス
32を使用することにより、また水洗後にガス導入ノズ
ル18aから回転状態のウェーハ12表面に向けて噴射
して乾燥させる乾燥ガスとして、O2 ガスを含む混合ガ
ス32を使用することにより、ウェーハ12表面に酸化
薄膜36を形成することができる。
【0034】また、このとき、水洗時の雰囲気ガス及び
水洗後の乾燥ガスとしてのO2 ガスとN2 ガス又はAr
ガスとの混合ガス32の混合比をガス混合器20等を用
いて制御することにより、ウェーハ12表面に形成する
酸化薄膜36の膜厚等を制御することができる。また、
ガス用ヒータ28a、純水用ヒータ28b、チェンバ用
ヒータ30を用いて、ウェーハ12表面に向けて噴射す
る混合ガス、純水の温度及びウェーハ12の温度を制御
することによっても、ウェーハ12表面に形成する酸化
薄膜36の膜厚等を制御することができる。
【0035】こうした膜厚等が制御されたウェーハ12
表面の酸化薄膜36の存在により、ウェーハ12の表面
状態を安定化させることができるため、この水洗乾燥処
理後の製造工程を経て形成される半導体素子の特性の安
定性及びウェーハ面内均一性を向上させ、従って素子の
性能、信頼性、及び製造歩留まりを向上させることがで
きる。
【0036】次に、本発明の第2の実施例による水洗乾
燥装置を、図3に示す概略断面図を用いて説明する。
尚、上記図1の水洗乾燥装置と同一の構成要素には同一
の符号を付して説明を省略する。この第2の実施例は、
上記第1の実施例において別々に設置されているガス導
入ノズル18a及び純水導入ノズル18bの代わりに、
両者を兼用するノズルが設置されている点に特徴があ
る。
【0037】即ち、チェンバ10内に、混合ガス及び純
水導入兼用ノズル18cが設置されている。そしてこの
混合ガス及び純水導入兼用ノズル18cは、切り替えバ
ルブ38を介して、ガス混合器20及び純水用のフィル
タ22dにそれぞれ接続されている。また、混合ガス及
び純水導入兼用ノズル18cと切替えバルブ38との間
には、混合ガス及び純水を加熱するための混合ガス及び
純水兼用ヒータ28cが設置されている。
【0038】また、この水洗乾燥装置を用いたウェーハ
の水洗乾燥処理は、まず、ウェーハ12のウェーハホル
ダ14への装填前に、切替えバルブ38を混合ガスが通
過するように切り替えておき、混合ガス及び純水導入兼
用ノズル18cから混合ガス32を噴射して、チェンバ
10内を充満する。次いで、ウェーハ12の装填後、切
替えバルブ38を純水が通過するように切り替え、混合
ガス及び純水導入兼用ノズル18cから純水34を噴射
して、洗浄を行う。
【0039】次いで、水洗が終了すると、再び切替えバ
ルブ38を混合ガスが通過するように切り替え、混合ガ
ス及び純水導入兼用ノズル18cからの純水34の噴射
を停止して、混合ガス32の噴射を開始する。こうし
て、この混合ガス32を乾燥ガスとして、ウェーハ12
表面の純水34を除去し、乾燥させる。このように本実
施例によれば、上記第1の実施例におけるガス導入ノズ
ル18a及び純水導入ノズル18bの代わりに、混合ガ
ス及び純水導入兼用ノズル18cが設置されていること
により、チェンバ10内の簡略化による水洗乾燥装置の
小型化を図ることができると共に、上記第1の実施例の
場合と同様の効果を奏することができる。
【0040】次に、本発明の第3の実施例によるGaA
s−MESFET(Metal-Semiconductor Field-Effect
Transistor )を、図4に示す断面図を用いて説明す
る。半絶縁性GaAs基板40表面に、Mgが添加され
たn−不純物層46aが形成されている。また、このn
−不純物層46a表面には、Siが大量に添加されたp
+ −ソース領域54及びp+ −ドレイン領域56が相対
して形成されている。更に、これらp+ −ソース領域5
4とp+ −ドレイン領域56とに挟まれたn−不純物層
46a表面には、Siが添加されたp−チャネル層48
bが形成されている。
【0041】そしてこのp−チャネル層48b上には、
上記図1に示す水洗乾燥装置を用いて、上記図2に示す
ような水洗乾燥処理を行うことにより、p−チャネル層
48b表面のGaAsと混合ガス中のO2 ガスとの反応
によって厚さ数nmのGa23 薄膜、Ga2 5
膜、As2 3 薄膜、As2 5 薄膜等からなる酸化薄
膜50が形成されている点に、本実施例によるGaAs
−MESFETの特徴がある。
【0042】また、この酸化薄膜50上には、例えばW
Si、W、Al等からなる厚さ500nmのゲート電極
52が形成され、酸化薄膜50を介して、p−不純物層
48aとショットキー接触している。また、表面保護膜
としてのSiN膜58に選択的に設けられた開口部を介
して、p+ −ソース領域54及びp+ −ドレイン領域5
6にそれぞれオーミック接触する例えばAuGeからな
るソース電極60及びドレイン電極62が形成されてい
る。
【0043】次に、図4のGaAs−MESFETの製
造方法を、図5及び図6に示す工程図を用いて説明す
る。半絶縁性GaAs基板40上に、表面保護膜として
例えば厚さ20nmのSiN膜42を形成する(図5
(a)参照)。次いで、全面にレジスト44を塗布した
後、素子領域を開口するパターニングを行う。そしてこ
のパターニングしたレジスト44を注入マスクとして、
Mg及びSiのイオン注入を行い、Mgイオン注入層4
6及びSiイオン注入層48を形成する。尚、このとき
のMgのイオン注入条件は、加速電圧200keV、ド
ーズ量1×1012cm-2、Siのイオン注入条件は、加
速電圧50keV、ドーズ量5×1012cm-2とした
(図5(b)参照)。
【0044】次いで、レジスト44を除去した後、注入
したMgイオン及びSiイオンを活性化するアニール処
理を行う。このときのアニール処理の条件は、温度30
0℃、時間20分とした。こうして、Mgイオン注入層
46及びSiイオン注入層48がそれぞれn−不純物層
46a及びp−不純物層48aとなる(図5(c)参
照)。
【0045】次いで、SiN膜42を例えばHF等を用
いて除去し、半絶縁性GaAs基板40及びp−不純物
層48aの表面を露出し、洗浄化した後、純水洗浄によ
ってHF等を除去する。続いて、上記図1に示す水洗乾
燥装置を用い、上記図2に示すようなO2 ガスを含む混
合ガスを半絶縁性GaAs基板40表面に噴射する水洗
乾燥処理を行う。尚、このときの処理条件は、低反応性
のN2 ガスに反応性のO2 ガスを20%添加した混合ガ
スを使用した。また、混合ガス、純水、及び半絶縁性G
aAs基板40の温度は、それぞれ40℃に設定した。
【0046】こうして半絶縁性GaAs基板40及びp
−不純物層48a表面にO2 ガスを含む混合ガスを噴射
し、表面のGaAsの未結合手に混合ガス中のO2 ガス
が反応して厚さ数nmのGa2 3 薄膜又はAs2 3
薄膜からなる酸化薄膜50が形成される。続いて、スパ
ッタ法を用いて、全面に厚さ500nmのWSi層を堆
積した後、所定の形状にパターニングする。尚、このW
Si層のパターニングは、SF6をエッチングガスとす
るRIE(Reactive Ion Etching)法を用いた。こうし
て、p−不純物層48a上に、酸化薄膜50を介してシ
ョットキー接触するWSi層からなるゲート電極52を
形成する(図6(d)参照)。
【0047】次いで、ゲート電極52をマスクとして、
加速電圧100keV、ドーズ量1×1013cm-2のイ
オン注入条件により、Siのイオン注入を行う。続い
て、温度750℃、時間30分の条件でアニール処理を
行い、注入したSiイオンを活性化する。こうして、深
さがp−不純物層48aからn−不純物層46aにまで
達するp+ −ソース領域54及びp+ −ドレイン領域5
6をゲート電極52の両側に形成する。これにより、p
+ −ソース領域54とp+ −ドレイン領域56とに挟ま
れたp−不純物層48aは、p−チャネル層48bとな
る(図6(e)参照)。
【0048】次いで、全面に、表面保護膜としてのSi
N膜58を形成する。続いて、全面にレジストを塗布し
た後、p+ −ソース、ドレイン領域54、56上方に開
口部を設けるパターニングを行う。そしてこのパターニ
ングしたレジストをマスクとして、p+ −ソース、ドレ
イン領域54、56上のSiN膜42を選択的にエッチ
ングして、p+ −ソース、ドレイン領域54、56表面
を露出させた後、全面に例えばAu/AuGe層を堆積
する。続いて、レジストをリフトオフすることにより、
+ −ソース、ドレイン領域54、56上にのみAu/
AuGe層を残存させる。このようなリフトオフ法を用
いて、p+ −ソース、ドレイン領域54、56上にオー
ミック接触するAu/AuGeからなるソース電極60
及びドレイン電極62を形成する(図6(f)参照)。
【0049】次に、図4のGaAs−MESFETの特
性を、図7を用いて説明する。図7は、図4のGaAs
−MESFETのゲート電極52とソース電極60又は
ドレイン電極62との間に電圧を印加した場合のショッ
トキーダイオード順方向動作電圧Vfの特性を示すグラ
フである。尚、比較のため、p−チャネル層48bとゲ
ート電極52との間に酸化薄膜が形成されていない場合
の順方向動作電圧Vfの特性を併せて示した。
【0050】この図7のグラフから明らかなように、p
−チャネル層48bとゲート電極52との間に酸化薄膜
50が形成されている本実施例の場合、順方向動作電圧
Vfは、Vf=0.57Vを中心にして±30mVのば
らつきが生じている。これに対して、酸化薄膜が形成さ
れていない従来の場合、Vf=0.51Vを中心にして
±40mVのばらつきが生じている。
【0051】両者の比較から、p−チャネル層48bと
ゲート電極52との間に酸化薄膜50が形成されること
により、順方向動作電圧Vfが60mV程度上昇すると
共に、そのばらつきも小さくなっていることが分かる。
即ち、ショットキー特性が改善され、安定化する。これ
は、酸化薄膜50の存在が、ゲート電極52と接するp
−チャネル層48bの表面状態を安定化させていること
によるものであると考えられる。
【0052】このように本実施例によれば、ゲート電極
52形成直前の前処理工程において、HF等を用いて下
地p−不純物層48a表面を露出させた後、水洗乾燥処
理を行う際に、上記図1に示す水洗乾燥装置を用いて、
上記図2に示すようなO2 ガスを含む混合ガスをp−不
純物層48a表面に噴射する水洗乾燥処理を行うことに
より、p−不純物層48a表面のGaAsとO2 ガスと
が反応して酸化薄膜50が形成されるため、p−チャネ
ル層48bとゲート電極52との間に酸化薄膜50を介
在させたショットキー接触を形成することができ、従っ
てこのショットキー特性の改善と安定化を実現すること
ができる。
【0053】次に、図4のGaAs−MESFETのゲ
ート電極52形成前の水洗乾燥処理において使用する混
合ガスの種類とGaAs−MESFETのショットキー
特性との関係を、図8を用いて説明する。図8は、ゲー
ト電極52形成の前処理工程において、HF等を用いて
p−不純物層48a表面を露出させた後、上記図1に示
す水洗乾燥装置を用いて上記図2に示すような水洗乾燥
処理を行う際に使用する混合ガスの種類を変化させた場
合のGaAs−MESFETのショットキーダイオード
順方向動作電圧Vfの特性分布の変化を示すグラフであ
る。
【0054】図8のグラフ中で、(A)は、低反応性の
2 ガスに反応性のO2 ガスを20%添加した混合ガス
を用いて水洗乾燥処理を行った場合の順方向動作電圧V
fの特性分布である。また、(B)は、低反応性のN2
ガスに非反応性のArガスを50%添加した混合ガスを
用いた場合の順方向動作電圧Vfの特性分布である。更
に、(C)は、従来の低反応性のN2 ガス100%で水
洗乾燥処理を行った場合の順方向動作電圧Vfの特性分
布である。
【0055】(A)と(C)との関係は、上記図7に示
した第3の実施例と従来例との関係と同様である。この
図8のグラフの場合は、下地チャネル層とゲート電極と
の間に酸化薄膜が形成されることにより、順方向動作電
圧Vfが20〜30mV程度高い方にシフトした。
(B)の場合は、従来の(C)の場合より数mV程度低
い方にシフトした。これは、非反応性のArガスの混合
により、低反応性のN2 ガス100%の場合より下地チ
ャネル層表面に形成される薄膜の厚さが薄くなったこと
によると考えられる。
【0056】以上のことから、従来の低反応性のN2
ス100%で水洗乾燥処理を行った場合においても、実
際には何らかの薄膜が下地チャネル層表面に形成されて
おり、順方向動作電圧Vfの上昇に寄与していることが
分かる。従って、本発明の特徴は、水洗乾燥処理に使用
するガスに少なくとも5%〜80%の反応性ガスを添加
することにより、意識的に酸化薄膜を形成し、下地チャ
ネル層の表面状態を安定化させて、ショットキー特性を
改善し、安定化することにある。
【0057】また、水洗乾燥処理に使用する混合ガスの
反応性ガス、低反応性ガス、非反応性ガスの混合比は、
形成される酸化薄膜の膜厚等に大きな影響を与える。特
に反応性ガスの混合比は、ある一定の限度内において、
その増加につれて酸化薄膜の膜厚が厚くなる傾向にある
ため、所望のGaAs−MESFETのショットキー特
性に応じて適切な混合比を決定することが望ましい。
【0058】次に、図4のGaAs−MESFETのゲ
ート電極52形成前の水洗乾燥処理において使用する混
合ガス、純水及びウェーハの温度とGaAs−MESF
ETのショットキー特性との関係を、図9を用いて説明
する。図9は、ゲート電極52形成の前処理工程におい
て、HF等を用いてp−不純物層48a表面を露出させ
た後、上記図1に示す水洗乾燥装置のガス用ヒータ28
a、純水用ヒータ28b、チェンバ用ヒータ30を用い
て上記図2に示すような水洗乾燥処理を行う際に使用す
る混合ガス、純水及びウェーハの温度を変化させた場合
のGaAs−MESFETのショットキーダイオード順
方向動作電圧Vfの特性分布の変化を示すグラフであ
る。
【0059】図9のグラフにおいて、(A)は、ガス用
ヒータ28a、純水用ヒータ28b、チェンバ用ヒータ
30を用いず、室温の25℃で水洗乾燥処理を行った場
合の順方向動作電圧Vfの特性分布である。また、
(B)は、ガス用ヒータ28a、純水用ヒータ28b、
チェンバ用ヒータ30を用いて、それぞれ混合ガス、純
水及びチェンバ内の雰囲気を加熱し、ウェーハ温度が約
40℃の状態で水洗乾燥処理を行った場合の順方向動作
電圧Vfの特性分布である。
【0060】この図9のグラフから明らかなように、ウ
ェーハ温度が約40℃の(B)の場合は、室温の25℃
の(A)の場合よりも、順方向動作電圧Vfが20mV
程度大きくなった。これは、ウェーハ温度の上昇が、下
地チャネル層表面のGaAsとO2 ガスとの反応を促進
させることにより、より厚い酸化薄膜を形成したことに
よると考えられる。従って、混合ガス、純水及びウェー
ハの温度は、形成される酸化薄膜の膜厚等に大きな影響
を与えるため、所望のGaAs−MESFETのショッ
トキー特性に応じて適切な温度制御を行うことが望まし
い。
【0061】尚、上記第3の実施例においては、GaA
s基板を用いたGaAs−MESFETの製造方法に上
記第1の実施例による水洗乾燥装置を用いた水洗乾燥方
法を適用する場合について述べているが、GaAs基板
を用いたGaAs−MESFETの場合に限定する必要
はない。例えばInP基板を用いた半導体装置であって
もよいし、GaAs基板又はInP基板上の(AlX
1-X Y In1-Y Z As1-Z (0≦X<1、0≦Y
<1、0≦Z<1)エピタキシャル成長層を用いた半導
体装置であってもよい。これらの場合は、InP基板又
は(AlX Ga1-X Y In1-Y Z As1-Z (0≦X
<1、0≦Y<1、0≦Z<1)エピタキシャル成長層
の表面に形成される酸化薄膜は、InP基板の基板元素
を含む酸化膜となり、(AlX Ga1-X ) Y In1-Y
Z As1-Z エピタキシャル成長層の元素を含む酸化膜と
なる。
【0062】このように、本発明は、ある工程の前処理
において露出させた半導体層の表面状態を安定化するこ
とが望ましい場合に広く適用することができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、半
導体基板を保持するウェーハホルダと、このウェーハホ
ルダを内設するチェンバと、このチェンバ内に設置さ
れ、半導体基板表面に純水又は反応性ガスと低反応性ガ
ス又は不活性ガスとの混合ガスを噴射するノズルとを有
することにより、半導体基板表面に向けて、純水導入ノ
ズルから純水を噴射して水洗すると共に、この水洗時の
雰囲気ガス又は水洗後の乾燥ガスとして反応性ガスを含
む混合ガスを使用することができる。
【0064】このため、半導体基板表面の水洗乾燥処理
を行う際に、水洗時の雰囲気ガス又は水洗後の乾燥ガス
として反応性ガスを含む混合ガスを使用することによ
り、半導体基板と反応性ガスとの反応によって半導体基
板表面に薄膜を形成することができ、この薄膜によって
半導体基板の表面状態を安定化させることができる。ま
た、この半導体基板表面の水洗乾燥処理を化合物半導体
装置のショットキー電極形成の前処理に適用し、化合物
半導体基板上に薄膜が形成され、この薄膜を化合物半導
体基板と金属ゲートとの間に介在させたショットキー接
触を実現することにより、化合物半導体基板の表面状態
が薄膜によって安定化され、ショットキー特性の改善と
安定化を実現することができる。
【0065】従って、半導体基板表面の水洗乾燥処理に
おいて、意図的に半導体基板表面に薄膜を形成すること
により、半導体基板の表面状態が安定化し、その後の製
造工程を経て形成される半導体素子の特性の安定性及び
半導体基板の面内均一性を向上させるため、半導体素子
の性能、信頼性、及び製造歩留まりの向上を実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による水洗乾燥装置を示
す概略断面図である。
【図2】図1の水洗乾燥装置を用いる水洗乾燥処理方法
の説明図である。
【図3】本発明の第2の実施例による水洗乾燥装置を示
す概略断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例によるGaAs−MES
FETを示す断面図である。
【図5】図4のGaAs−MESFETの製造方法を示
す工程図(その1)である。
【図6】図4のGaAs−MESFETの製造方法を示
す工程図(その2)である。
【図7】図4のGaAs−MESFETのショットキー
ダイオード順方向動作電圧Vfの特性を示すグラフであ
る。
【図8】水洗乾燥処理に使用する混合ガスの種類を変化
させた場合のGaAs−MESFETのショットキーダ
イオード順方向動作電圧Vfの特性分布の変化を示すグ
ラフである。
【図9】水洗乾燥処理に使用する混合ガス、純水及びウ
ェーハの温度を変化させた場合のGaAs−MESFE
Tのショットキーダイオード順方向動作電圧Vfの特性
分布の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
10…チェンバ 12…ウェーハ 14…ウェーハホルダ 16…モータ 18a…ガス導入ノズル 18b…純水導入ノズル 18c…混合ガス及び純水導入兼用ノズル 20…ガス混合器 22a、22b、22c、22d…フィルタ 24a、24b、24c、24d…流量計 26a、26b、26c、26d…流量調整バルブ 28a…ガス用ヒータ 28b…純水用ヒータ 28c…混合ガス及び純水兼用ヒータ 30…チェンバ用ヒータ 32…混合ガス 34…純水 36…酸化薄膜 38…切り替えバルブ 40…半絶縁性GaAs基板 42…SiN膜 44…レジスト 46…Mgイオン注入層 46a…n−不純物層 48…Siイオン注入層 48a…p−不純物層 48b…p−チャネル層 50…酸化薄膜 52…ゲート電極 54…p+ −ソース領域 56…p+ −ドレイン領域 58…SiN膜 60…ソース電極 62…ドレイン電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/304 351 Z 29/872 7376−4M H01L 29/48 F 7376−4M H 7376−4M 29/80 B (72)発明者 大泉 卓也 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 久野 正明 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化合物半導体基板と、前記化合物半導体
    基板上にショットキー接触して形成されている金属ゲー
    トとを有する半導体装置において、 前記化合物半導体基板表面に薄膜が形成され、前記薄膜
    が前記化合物半導体基板と前記金属ゲートとの間に介在
    していることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置において、 前記薄膜が、前記化合物半導体基板の酸化膜であること
    を特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の半導体装置において、 前記化合物半導体基板が、GaAs基板であり、 前記薄膜が、基板元素を含む酸化膜であることを特徴と
    する半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の半導体装置において、 前記化合物半導体基板が、InP基板であり、 前記薄膜が、基板元素を含む酸化膜であることを特徴と
    する半導体装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の半導体装置において、 前記化合物半導体基板が、GaAs基板又はInP基板
    の上にエピタキシャル成長した(AlX Ga1-X Y
    1-Y Z As1-Z (0≦X<1、0≦Y<1、0≦Z
    <1)層であり、 前記薄膜が、前記エピタキシャル層の元素を含む酸化膜
    であることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】 半導体基板表面を純水によって洗浄した
    後に、乾燥ガスによって乾燥する半導体装置の製造方法
    において、 前記半導体基板表面の水洗時における雰囲気ガスとし
    て、又は前記半導体基板表面の乾燥時における前記乾燥
    ガスとして、反応性ガスと低反応性ガス若しくは非反応
    性ガスとの混合ガスを用い、 前記半導体基板表面に、前記半導体基板と前記混合ガス
    中の前記反応性ガスとの反応によって薄膜を形成するこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記反応性ガスの流量及び混合比を制御することを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記反応性ガスが、酸素ガスであり、 前記低反応性ガスが、窒素ガスであり、 前記非反応性ガスが、アルゴンガス、ネオンガス、ヘリ
    ウムガス、又はキセノンガスであることを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8に記載の半導体装置の製
    造方法において、 前記酸素ガスの混合比が、5%乃至80%であることを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項6記載の半導体装置の製造方法
    において、 前記半導体基板、前記純水、又は前記混合ガスの温度を
    制御することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 化合物半導体基板表面を露出する工程
    と、 請求項6乃至10のいずれかに記載の半導体装置の製造
    方法を用いて、露出した前記化合物半導体基板表面を水
    洗乾燥処理し、前記化合物半導体基板表面に、前記化合
    物半導体基板と前記混合ガス中の前記反応性ガスとの反
    応によって薄膜を形成する工程と、 前記薄膜上に前記金属ゲートを形成する工程とを有し、 前記化合物半導体基板と前記金属ゲートとの間に前記薄
    膜を介在させてショットキー接触を形成することを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 半導体基板を保持するウェーハホルダ
    と、 前記ウェーハホルダを内設するチェンバと、 前記チェンバ内に設置され、前記半導体基板表面に純水
    又はガスを噴射するノズルと、 前記ノズルに、反応性ガス、反応性ガス、及び非反応性
    ガスをそれぞれ供給するガス供給源とを有することを特
    徴とする半導体装置の製造装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の半導体装置の製造装
    置において、 前記ガス供給源と前記ノズルとの間に設置され、前記反
    応性ガス、前記低反応性ガス、及び前記非反応性ガスの
    流量を制御するガス流量制御手段を有することを特徴と
    する半導体装置の製造装置。
  14. 【請求項14】 請求項12又は13に記載の半導体装
    置の製造装置において、 前記ガス供給源と前記ノズルとの間に設置され、前記反
    応性ガスと前記低反応性ガス又は前記非反応性ガスとを
    混合させるガス混合手段を有することを特徴とする半導
    体装置の製造装置。
  15. 【請求項15】 請求項12記載の半導体装置の製造装
    置において、 前記半導体基板を内包する前記チェンバ内の雰囲気の温
    度、又は前記半導体基板表面に噴射する前記純水若しく
    は前記混合ガスの温度を制御する温度制御手段を有する
    ことを特徴とする半導体装置の製造装置。
  16. 【請求項16】 請求項12記載の半導体装置の製造装
    置において、 前記半導体基板を保持する前記ウェーハホルダを前記チ
    ェンバ内で回転させるウェーハホルダ回転手段を有する
    ことを特徴とする半導体装置の製造装置。
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