JPH0737390U - スカム除去装置 - Google Patents

スカム除去装置

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JPH0737390U
JPH0737390U JP7616793U JP7616793U JPH0737390U JP H0737390 U JPH0737390 U JP H0737390U JP 7616793 U JP7616793 U JP 7616793U JP 7616793 U JP7616793 U JP 7616793U JP H0737390 U JPH0737390 U JP H0737390U
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 スカムの呑み込みが水面レベルの変動によら
ず常に適正に得られるとともに、堰の作動性、耐久性の
向上が図れ、かつ、施工の簡素化も図れるようにしたス
カム除去装置を提供する。 【構成】 池内に設けられたトラフ15と、このトラフ
の一側に設けられ浮沈自在とされた堰30と、池内で一
定の軌道を辿って運動する駆動部9により蹴られるカム
カムの運動を前記堰の没する方向への運動に変換する伝
達手段57,59,67,と、前記堰を浮上した状態に
復帰させる手段とを備えるスカム除去装置であって、前
記堰は、その基部が上下運動可能に支持されているとと
もにその上下する部分に係合爪51つきの係合受材52
を備えて独自に浮上した状態に復帰可能に構成され、か
つ、同係合受材の爪には、前記伝達手段の一部として構
成した押下部材72が係脱自在とされている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、最初あるいは最終沈澱池その他の処理池に構成されるスカム除去 装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、最初あるいは最終沈澱池の水面には、スカムが多量に滞留し、これ を除去するため種々な工夫がなされている。
【0003】 その有効な解決案として、本出願人は、先にフライトに連動して無動力で作動 するスカム除去装置を提案した。この装置の特徴とするところは、樋状の部材で あってその一側が水面下にあるようにして池内に設けられたトラフと、このトラ フの前記一側に設けられ水面上に一部浮上した状態と水面下に没した状態とを繰 り返すように浮沈自在とされた堰と、汚泥掻寄装置のフライトのように池内で一 定の軌道を辿って運動する部材に設けられた駆動部により蹴られるカムを構成部 材の1つとし同カムの運動を前記堰の没する方向への運動に変換する伝達手段と 、前記堰を浮上した状態に復帰させる手段とを備えるものであって、同装置によ れば、水面に沿って移動してくるフライトに取り付けられたローラーによりカム が蹴り上げられるとともに、てこ型のアームを介して堰を押し下げ水面下に没す ることで、水面上のスカムが水とともにトラフ内に誘引されるようになっている 。また、この堰は、自らの浮力やアーム等の重さによる復帰手段で再び浮上し、 これにより、スカムの誘引は阻止される。この運動を繰り返すのである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、これまでのスカム除去装置は、伝達手段の1つであるアームが堰に 直接結合されていたため、堰が水面のレベル変動に追従不可能で、例えば、標準 の水面よりレベルが下がっても堰の高さはそのままであるため、スカムの呑み込 みが少なくなったり、逆に標準水面よりレベルが上がると、堰の高さはそのまま であるため、スカムよりも水の方を多量に呑み込むようになって、スカムの呑み 込みが適正になされなかった。
【0005】 一方、前記堰はトラフの前側に上下運動可能に支持されているが、この上下運 動は、トラフ前に斜め前方に向けて張り出したゴムシートによりこのシートを平 面的に曲げ変形させることで得るようにされていた。このようにゴムの弾性変形 に頼っていたため、作動性、および耐久性の点で今一つの不安要因があるだけで なく、施工にも手数が掛かっていたのが実情である。
【0006】 この考案は前記課題等を解決するためになされたもので、その目的とするとこ ろは、スカムの呑み込みが水面レベルの変動によらず常に適正に得られるととも に、堰の作動性、耐久性の向上が図れ、かつ、施工の簡素化も図れるようにした スカム除去装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、請求項1記載の考案は、少なくとも一側が水面下に あるようにして池内に設けられたトラフと、このトラフの前記一側に設けられ水 面上に一部浮上した状態と水面下に没した状態とを繰り返すように浮沈自在とさ れた堰と、汚泥掻寄装置のフライトのように池内で一定の軌道を辿って運動する 部材に設けられた駆動部により蹴られるカムを構成部材の1つとし同カムの運動 を前記堰の没する方向への運動に変換する伝達手段と、前記堰を浮上した状態に 復帰させる手段とを備えるスカム除去装置であって、前記堰は、その基部が上下 運動可能に支持されているとともにその上下する部分に係合爪つきの係合受材を 備えて独自に浮上した状態に復帰可能に構成され、かつ、同係合受材の爪には、 前記伝達手段の一部として構成した押下部材が係脱自在とされていることを特徴 とする。 請求項2記載の考案は、少なくとも一側が水面下にあるようにして池内に設け られたトラフと、このトラフの前記一側に設けられ水面上に一部浮上した状態と 水面下に没した状態とを繰り返すように浮沈自在とされた堰と、汚泥掻寄装置の フライトのように池内で一定の軌道を辿って運動する部材に設けられた駆動部に より蹴られるカムを構成部材の1つとし同カムの運動を前記堰の没する方向への 運動に変換する伝達手段と、前記堰を浮上した状態に復帰させる手段とを備える スカム除去装置であって、前記堰は、基端部が丸い形に形成されるとともに同基 端部よりもトラフ寄りに偏心した位置に同堰を回転自在に支持する回転軸が設け られ、前記トラフ側には、堰の基端部に接触する基部シールが設けられているこ とを特徴とする。 請求項3記載の考案は、少なくとも一側が水面下にあるようにして池内に設け られたトラフと、このトラフの前記一側に設けられ水面上に一部浮上した状態と 水面下に没した状態とを繰り返すように浮沈自在とされた堰と、汚泥掻寄装置の フライトのように池内で一定の軌道を辿って運動する部材に設けられた駆動部に より蹴られるカムを構成部材の1つとし同カムの運動を前記堰の没する方向への 運動に変換する伝達手段と、前記堰を浮上した状態に復帰させる手段とを備える スカム除去装置であって、前記トラフの側端部には、堰の側方に対向する側板部 が張出状に設けられる一方、前記堰の側端部には、前記側板部に接触しながら上 下運動をする側部シールが取り付けられていることを特徴とする。 請求項4記載の考案は、少なくとも一側が水面下にあるようにして池内に固定 して設けられたトラフと、同トラフの前記一側に設けられ水面上に一部浮上した 状態と水面下に没した状態とを繰り返すように浮沈自在とされた堰と、同堰を昇 降させる手段とを備えるスカム除去装置であって、前記堰は、水タンクの昇降運 動に連動して昇降するように構成され、同水タンクへの水の供給は、汚泥掻寄装 置のフライトのように池内で一定の軌道を辿って運動する部材により応動するコ ントロール部の切り換えを介してなされる一方、同水タンク内の水の排出も自在 になっていることを特徴とする。 請求項5記載の考案は、少なくとも一側が水面下にあるようにして池内に固定 して設けられたトラフと、同トラフの前記一側に設けられ水面上に一部浮上した 状態と水面下に没した状態とを繰り返すように浮沈自在とされた堰と、同堰を昇 降させる手段とを備えるスカム除去装置であって、前記堰は、水タンクの昇降運 動に連動して昇降するように構成されるとともに、水タンクの下降時には、堰と の間に設けられた一方向係合手段を介して堰を下降させるように構成し、かつ、 同一方向係合手段は、水タンクの下降時以外において堰に上下運動を許す構成と されていることを特徴とする。
【0005】
【実施例】
以下、図示した実施例を参照してこの考案を詳細に説明する。 図1、図2、図3は、この考案の第1実施例を示し、図1は本スカム除去装置 を沈澱池1内に設置した場合の縦断正面図、図2は図1のII−II線断面図、 図3は図1のIII−III線断面図をそれぞれ示している。2は沈澱池1の側 壁で左右に対向状とされ、これに直交して端壁が図示省略した形成され、これら により、平面矩形の沈澱池1が形成されているとともに、開口のある天壁3も形 成されている。
【0006】 5は水面で、同水面5の下側、すなわち、水中には、図2に示すチェーン6が 上下に循環駆動自在とされ、このチェーン6に複数取り付けられたフライト7と ともに汚泥掻寄装置を構成している。同フライト7は、図示しない下回りにあっ て池底に沈澱した汚泥を一方向に掻き寄せる。図1から図3においては、上回り にきた際の状態を示している。そして、同フライト7のそれぞれあるいは間隔を おいたものの一端部には、板に四角筒を固定したブラケット8が樹脂製のローラ ー9が回転可能にかつ側方への抜け止めをされた状態で装着されており、同ロー ラー9の側方への突出した部分に溝が形成されている。尚、10はチェーンブラ ケットを示す。
【0007】 ローラー9は、通常、上部のみを水面5上にのぞかせて進行するが、この実施 例の場合、水面5より少し下位レベルを通過するようになっている。勿論、上部 のみを水面5上にのぞかせて進行する方式のものに実施することができる。
【0008】 12は連通トラフで、対向する側壁2,2にそれぞれ貫通状に装着され、この 連通トラフ12は両端にフランジ13を備える。この連通トラフ12は、本スカ ム除去装置の設置前からある、いわゆる既設のパイプであり、例えば、両者間に は、前部開口がスカム誘引口になったパイプ式のスカムスキーマー(図示省略) が装着されていた。
【0009】 これらフランジ13,13間には、スカム除去装置の本体であるトラフ15が ボルト・ナット16で装架されている。同トラフ15は、四角な樋状をしており 、より具体的には、水平な底壁と前壁および後壁とを備えるとともに、後壁の上 端には補助フランジが形成されている。そして、同トラフ15の左右側端部には 、連通トラフ12に連通する通孔とフランジ13に適合する孔を備えるとともに 前方に矩形に張り出し状の板部を備える側板部17が溶接にて固着されている。 その他、トラフ15の外周には、長手方向適所に補強リブ18が固着されている とともに、底壁の一側には、図1に示すように、L形チャンネル部材であるブラ ケット19が左右対向状に離れて固着されている。
【0010】 20はアイボルトで、トラフ15の後部の補助フランジ上に2個と例えば、側 板部17の左右のものの上端にそれぞれ1個ずつ合計4個装着され、トラフ15 を吊り下げ搬入する際に利用される。22はアジャスタで、各孔を備える左右1 対の上突片23と同突片23にL形になるように水平に延びた左右1対ずつの下 突片24とを備えるもので、トラフ15を吊り掛けてフランジ13間に搬入した のち、上突片23をフランジ13の裏側に当るようにして同フランジ13と側板 部17とをボルト・ナット16で板止めすることで、連通トラフ12とトラフ1 5とアジャスタ22の三者を合体する。そして、連通トラフ12とトラフ15の 各孔が合致するようにしたあとで、ボルト・ナット16を締め付けておき、その あとで、下突片23相互間より立てたアジャストボルト25の2本を調整してト ラフ15を正規位置に合致するように調節する。そのあと、他のボルトナット1 6…を締め付け固定する。他の手順によって据え付けを行ってもよい。
【0011】 トラフ15の前壁は、水面5より数十センチ低く設定されている。その前側に は堰(フロート)30が上下運動自在になるように取り付けられる。同堰30は 、図4から図7にも詳細を示すように、断面上、基端部31が半円形に丸く形成 され、先端部32が角形になっており、その内部は空洞で中空型の堰30になっ ている。この堰30は図1のように長尺状のもので、中空型であるので自らの浮 力で水面上に復帰自在なものである。
【0012】 同堰30の長手方向両端は開口しており、この開口を塞ぐように厚板状の端板 32が固着されている。この端板32と堰30とは周部で溶接されているととも に、堰30の基端部31における端板32側には、図4に示すように、補強パイ プ34が溶接固着されている。35はその溶接部である。両側の端板32には基 部に孔36が明けられ、同孔36内に基部が挿通固定されるようにして外方突出 状に回転軸37が固着されている。そして、この回転軸37は、側板部17の通 孔38を通じて外方へ突出するとともに、側板部17の外面に固定した全樹脂製 で球支持の水中型軸受39により回転支持されている。
【0013】 この軸受39に支持された回転軸37は、図5、図6、図7に示すように、堰 30の基端部31の半円形中心に位置してもよいが、ここでは、基端部31の外 周円の上でかつやや下寄りに偏心して位置している。一方、41は基部シールで 、ゴム製であり、この基部シール41は、基端部31の外周に接触する凹状の先 端部を備える帯長状の部材であり、その方向が、略45°に斜め前に浮上した堰 30の板面と平行でパイプ34の中心より少し下がった延長線上にその中心があ る。その角度は略45°であり、これは、トラフ15の前壁上端に形成された斜 め45°に突出した受部42と、トラフ15の前壁裏面にボルト・ナット43を 介して取り付けられた押さえ片44との間に挟み込まれて取り付けられている。 同基部シール41の先端部45は半円形に凹む形状とされて堰30の基端部31 に外周から当たっている。尚、押さえ片44は、トラフ15内に一部突き出す突 出部46を備えることで、誘引されたスカムがボルト・ナット43に引っ掛かっ て残るおそれがない。また、基部シール41は、図4に示すように、端板33及 び回転軸37にも接触してシール効果を得るように端部は適当に別ゴムなどによ り補充されている。
【0014】 48は側部シールで、ゴム板製であり、この側部シール48は、図4に仮想線 で示し図6に実線で示すように、端板33と側板部17間を通じてのスカム水の 流入を阻止するように基部も回転軸37辺りまでシールされている。この側部シ ール48の端部は、側板部17の内面に接触しながら堰30とともに上下運動を する。尚、49は止めボルトである。
【0015】 こうした堰30の先端には、図1に示すように向かって左端に係合爪51を外 周に備える鎌状の係合受材52が上方に立ち上がるように取り付けられている。 同受材52は略円弧形である。また、係合爪51は、図2に示すように、下方に は外れにくく上方には外れ勝手なっているとともに、係合受材52の全体にでは なく、上端の非係合面53を除く円周部にのみ形成されている。また、係合受材 52の下端側には上限規定突起54が形成されている。
【0016】 一方、57はカム(ナライプレート)で伝達手段の1つであり、このカム57 は、一段階の突部でもよいが、ここでは二段階の突部58を備える薄板でなって いる。同カム57は、第1伝達アーム59の水平な先端部60に取り付けられ、 上下に位置調節可能になっている。第1伝達アーム59は、トラフ15の背部フ ランジ上に取り付けられた軸受61,61に回転自在に支持されたアーム軸62 にボルトにより固着されている。第1伝達アーム59は中間に筒状の連結部を備 え、この連結部を前記アーム軸62のまわりに嵌め合わせることで固着されてい る。そして、カム57とは反対側の端部は斜め上方に少し延びている。
【0017】 尚、第1伝達アーム59は、図1から図3に示すように、前記ブラケット19 に取り付けられトラフ15の後方に水平に張出された張出ブラケット63に取り 付けられたアームガイド64間で左右の振れ規制を受けながら上下運動をする。 そして、調節可能なストッパー65に背を当てて通常は待機し、ローラー9によ り蹴り上げられると図2の仮想線のようになる。この第1伝達アーム59の側方 には、これに平行な第2伝達アーム67が連結され、この連結は図1に示す連結 部材68とボルト等によりなされている。
【0018】 この第2伝達アーム67もアーム軸62に四角な筒部を介してボルトで結合さ れている。第1、第2両アーム59,67は同行して揺動する。尚、69はアー ム軸62から立ち上がる手動レバーである。そして、第2伝達アーム67は、ト ラフ15の一側上方を越えて前方に延びている。同アーム67の水平に延びる部 分の中間にはブラケット70が図2のように取り付けられ、同ブラケット70の 前側外側にはコの字形をした吊りブラケット71が固着されている。
【0019】 吊りブラケット71には、帯長状の部材を縦長状に左右一対組み合わせた押下 部材72がピン73で吊り下げられている。この押下部材72の上端には複数の 孔が設けられ、ピン73により押下部材72の高さを調整できるようになってい る。また、押下部材72の下端にも複数の孔が明けられ、その1つに係合ピン7 4が通されて前記係合爪51に上から係合するようになっている。
【0020】 また、同押下部材72は、係合しない時にはブラケット70から突出するスト ッパー軸75および引きバネ76により垂直な状態に保たれている。さらに、第 2伝達アーム67の先端上側には、筒77が固定され、その中にはウエイト78 がボルト79で位置調節自在に取り付けられている。同ウエイト78はロッド8 0によっても移動調節される。
【0021】 次に、本スカム除去装置の作用について説明する。図1から図3は、ローラー 9が未だカム57にさしかかっていない状態を示す。そして、ローラー9がカム 57に当たると、カム57は仮想線まで持ち上がる。これにより、第1、第2伝 達アーム59,67を介して押下部材72が下がり、下端の係合ピン74が係合 爪51に係合することで、係合受材52を押し下げる。これにより、堰30が押 し下げられる。同堰30は水面5を越えて水中に没することにより水面上のスカ ムが水とともにトラフ15内に誘引される。誘引されたスカムと水は、連結トラ フ12を通じて隣合う一方のトラフ内に流れ込み、その方向性を保って順次流れ る。
【0022】 ローラー9がカム57を通り過ぎると、カム57は下がり、第1、第2伝達ア ーム59,67が逆方向に応動して押下部材72が上方へ持ち上げられる。そし て、堰30は浮力を有することから押下部材72とともに浮上するが、最後には 押下部材72は単独に上昇する結果、押下部材72から完全に離れる。この離れ た状態で堰30側は独自に動くことができるので、例えば、水面5のレベルが変 動したとしても堰30のみがこれに追従できるのである。
【0023】 また、堰30が図2の仮想線のうち下側の線程度まで低く変動している時は、 非係合面53の上に押下部材72があることになるので、堰30は応動しない。 さらに、上限規定突起54は、堰30がかなり上方に浮上した時に係合ピン74 に当たることになってそれ以上堰30を浮上させるのを阻止する。
【0024】 尚、堰の回転軸37が前記のように堰基端部より偏心していると、同軸37を 中心に堰30が押し下げられた状態を想定すれば分かるように、基部シール41 の変形が非常に少なく抑えられ、シール効果を有効に維持する。それとともに基 部シール41は常時堰30に接触し勝手になるので、前方からのスカム水の浸入 は全くなく、しかも、堰30の基端部外周に付着しがちなスカムをもシール41 が掻き出すのである。
【0025】 尚、図2に仮想線で示すように、アームの基部回転支点82をトラフ15の上 方に位置させてもよい。また、押下部材72よりも前方に支点を設け、図2の左 方向と右方向に延びる一本のアームを支持させるとともに同アームに押下部材7 2を設けてもよい。
【0026】 また、カムは、池底を運動するフライトのローラーで駆動自在にすることがあ る。さらに、前記第1、第2伝達アーム59,67は、一本化することができる 。
【0027】 図8および図9は、第2実施例を示している。同実施例において、前記実施例 と同じ構成部分には同じ符号を付してある。但し、85は回転軸で、堰30の基 端部内に通されている。勿論前記実施例のように偏心軸で支持させてもよい。8 6はローラー9で蹴られるレバーで、蹴られることでバルブ87が開き水中ポン プ88からの池内の水が上の水タンク90内に供給される。勿論、ポンプ88と バルブ87間にはリリーフバルブが設けられる。
【0028】 水タンク90は、バネ91で弾性支持され、その底中央から延びる昇降軸92 がガイドローラー93で案内されることで水タンク90が昇降自在になっている 。94はブラケット、95は架台であり、水タンク90内に水が供給されること で、同タンク90はバネ91に抗して徐々に下がり、押下部材72が係合爪51 に係合して係合受材52が下げ回転し、堰30は水面下に没する。水タンク90 には、図9に示すように、細スリット96が形成されており、ここから徐々に水 が排出される。従って、ローラー9がレバー86を通り過ぎることで水の供給が 停止し、細スリット96から水が出続けているので、水タンク90は次第にバネ 91および堰30の浮力等で上昇し、押下部材72が係合受材52から離れる。 押下部材72はさらに上昇する。係合受材52が押下部材72から自由になるこ とで、水面レベルが変動してもこれに堰が追従可能である。この点は前記実施例 と同様である。尚、細スリット96は、ブラシ97で常時清掃される。
【0029】 図10は第3実施例を示している。この実施例においても前記符号については 同様に付されている。100はローラー9で蹴られるレバーで、同レバー100 はコントロールバルブ101を作動させる。同バルブ101は、戻しバネつきの もので、第1ブロック102と第2ブロック103で構成され、レバー100が 蹴られると、第1から第2ブロックに移行する。すなわち、水中ポンプ103か らの水が水タンク104に供給される。これは一定時間帯継続し、これにより水 タンク104はバネ105に抗して下降する。架台106内には、水タンク10 4の昇降軸107が昇降自在とされ、この軸107の下端にはウエイト108付 きの作動レバー(一方向係合手段の要部)109が回転自在に取り付けられてい る。このレバー109は、昇降軸107が下がるとウエイト108の重さにより 左回りに揺動し、同レバー109の先端側に形成された係合孔110がこじれて 押し下げバー111に係合して押し下げる。バー111はガイドローラー112 で垂直に案内され、その下端に連結した連動ロッド113を押し下げる。そして 、ロッド113はベルクランク114を回転させてカム115を介して堰30を 押し下げる。
【0030】 ローラー9がレバー100を通過すると、バルブ101は第1ブロック102 に移行し、水タンク104内の水は仮想線のように排出される。これにより、水 タンク104および昇降軸107は上昇するとともに堰30の浮力により押し下 げバー111も上昇する。そして、最後には作動レバー109が水平になり、ス トッパー116で停止される。これにより、堰30は完全に浮上するとともに、 係合孔110内で押し下げバー111が自由に上下するので、堰30の水位変動 も可能になるのである。尚、117はオーバーフロー口118の調整板である。
【0031】 図11は第4実施例を示す。この実施例は、堰120を回転軸121で支持す るものにおいて、同堰120の内部の大部分に発泡樹脂122を設け、先端上部 のみを空洞(水タンク部)123にして残してある。この空洞123の一方の端 には、水供給チューブ(可撓性)124が接続されるとともに、他方の端には調 整板125により開口量を調整可能な排水スリット126が形成されている。水 供給チューブ124から空洞123内に水が供給されると、排水スリット126 から水が出るが、その量は少なく、従って、徐々に空洞内に水が溜まるので、堰 120は下降し、スカムを誘引するようになる。水の供給が停止することで、ス リット126から内部の水が排出されるとともに、樹脂122による浮力により 堰120が浮上する。
【0032】 図12は第5実施例を示す。この実施例は、堰130の先端上部にブラケット 131を介して水タンク132が設けられたもので、堰130は中空型で自力で 浮上できるものである。水タンク132内に水が供給されるとスリット133か ら水が排出されるがその量が少なく、従って、徐々に水が溜まって堰130を押 し下げる。水の供給が停止することで、スリット133からの水の排出により水 タンク132が軽くなり堰130は浮上する。
【0033】 図13は第6実施例を示す。この実施例は、堰135の上方に水タンク136 を備え、同水タンク136により堰135を押し下げ連動させるようにしたもの である。水タンク136にはチューブ137を介して水が供給されその重さで回 転軸138回りに下がることで堰135を押し下げる。そして、堰の下端に設け られたスリット139から排水がなされることで、水タンク136内部が空にな るとともに堰135の浮力が作用して同堰135は浮上する。
【0034】
【考案の効果】
この考案は以上のようなスカム除去装置であるので、スカムの呑み込みが水面 レベルの変動によらず常に適正に得られるとともに、堰の作動性、耐久性の向上 が図れ、かつ、施工の簡素化も図れるようにしたスカム除去装置を提供すること ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の第1実施例を示すスカム除去装置の
縦断正面図。
【図2】図1のII−II線断面図。
【図3】図2のIII−III線断面図。
【図4】第1実施例の要部を示す図5のIV−IV線断
面図。
【図5】図4のX方向矢視図。
【図6】図4のVI−VI線断面図。
【図7】図4のVII−VII線断面図。
【図8】この考案の第2実施例を示す説明図。
【図9】同第3実施例のY矢視図。
【図10】この考案の第3実施例を示す説明図。
【図11】この考案の第4実施例を示す斜視図。
【図12】この考案の第5実施例を示す断面図。
【図13】この考案の第6実施例を示す断面模式図。
【符号の説明】
1…沈澱池、5…水面、7…フライト、9…ローラー
(駆動部)、15…トラフ、17…側板部、30…堰、
31…基端部、37…回転軸、41…基部シール、48
…側部シール、51…係合爪、52…係合受材、57,
59,67…伝達手段、72…押下部材、30,57,
59…復帰させる手段、90,104,123,13
2,136…水タンク、101…コントロール部(バル
ブ)、107,109…一方向係合手段。

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一側が水面下にあるようにし
    て池内に設けられたトラフと、このトラフの前記一側に
    設けられ水面上に一部浮上した状態と水面下に没した状
    態とを繰り返すように浮沈自在とされた堰と、汚泥掻寄
    装置のフライトのように池内で一定の軌道を辿って運動
    する部材に設けられた駆動部により蹴られるカムを構成
    部材の1つとし同カムの運動を前記堰の没する方向への
    運動に変換する伝達手段と、前記堰を浮上した状態に復
    帰させる手段とを備えるスカム除去装置であって、前記
    堰は、その基部が上下運動可能に支持されているととも
    にその上下する部分に係合爪つきの係合受材を備えて独
    自に浮上した状態に復帰可能に構成され、かつ、同係合
    受材の爪には、前記伝達手段の一部として構成した押下
    部材が係脱自在とされていることを特徴とするスカム除
    去装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも一側が水面下にあるようにし
    て池内に設けられたトラフと、このトラフの前記一側に
    設けられ水面上に一部浮上した状態と水面下に没した状
    態とを繰り返すように浮沈自在とされた堰と、汚泥掻寄
    装置のフライトのように池内で一定の軌道を辿って運動
    する部材に設けられた駆動部により蹴られるカムを構成
    部材の1つとし同カムの運動を前記堰の没する方向への
    運動に変換する伝達手段と、前記堰を浮上した状態に復
    帰させる手段とを備えるスカム除去装置であって、前記
    堰は、基端部が丸い形に形成されるとともに同基端部よ
    りもトラフ寄りに偏心した位置に同堰を回転自在に支持
    する回転軸が設けられ、前記トラフ側には、堰の基端部
    に接触する基部シールが設けられていることを特徴とす
    るスカム除去装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも一側が水面下にあるようにし
    て池内に設けられたトラフと、このトラフの前記一側に
    設けられ水面上に一部浮上した状態と水面下に没した状
    態とを繰り返すように浮沈自在とされた堰と、汚泥掻寄
    装置のフライトのように池内で一定の軌道を辿って運動
    する部材に設けられた駆動部により蹴られるカムを構成
    部材の1つとし同カムの運動を前記堰の没する方向への
    運動に変換する伝達手段と、前記堰を浮上した状態に復
    帰させる手段とを備えるスカム除去装置であって、前記
    トラフの側端部には、堰の側方に対向する側板部が張出
    状に設けられる一方、前記堰の側端部には、前記側板部
    に接触しながら上下運動をする側部シールが取り付けら
    れていることを特徴とするスカム除去装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも一側が水面下にあるようにし
    て池内に固定して設けられたトラフと、同トラフの前記
    一側に設けられ水面上に一部浮上した状態と水面下に没
    した状態とを繰り返すように浮沈自在とされた堰と、同
    堰を昇降させる手段とを備えるスカム除去装置であっ
    て、前記堰は、水タンクの昇降運動に連動して昇降する
    ように構成され、同水タンクへの水の供給は、汚泥掻寄
    装置のフライトのように池内で一定の軌道を辿って運動
    する部材により応動するコントロール部の切り換えを介
    してなされる一方、同水タンク内の水の排出も自在にな
    っていることを特徴とするスカム除去装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも一側が水面下にあるようにし
    て池内に固定して設けられたトラフと、同トラフの前記
    一側に設けられ水面上に一部浮上した状態と水面下に没
    した状態とを繰り返すように浮沈自在とされた堰と、同
    堰を昇降させる手段とを備えるスカム除去装置であっ
    て、前記堰は、水タンクの昇降運動に連動して昇降する
    ように構成されるとともに、水タンクの下降時には、堰
    との間に設けられた一方向係合手段を介して堰を下降さ
    せるように構成し、かつ、同一方向係合手段は、水タン
    クの下降時以外において堰に上下運動を許す構成とされ
    ていることを特徴とするスカム除去装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016026872A (ja) * 2015-10-14 2016-02-18 アクアインテック株式会社 スカム除去装置

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