JP3735746B2 - 浮遊物掻寄装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、浮遊物掻寄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
沈澱池等の処理池においては、水面上に浮遊物が滞留しこれをフライトの動きで一方向に掻き寄せて浮遊物導入排除装置にて除去するようになっている。
前記フライトは、池内で循環運動するものであるが、同フライトを駆動するチェーンは、4軸駆動方式によるものと3軸駆動方式によるもののいずれかで駆動されるようになっている。すなわち、4軸駆動方式の場合、上回りにきたフライトが一定の長さ間前記浮遊物導入排除装置の方向に浮遊物を掻き寄せるので、浮遊物の掻き寄せに問題はないが、3軸駆動方式の場合、上回りにきたフライトがすぐに水中に没するように駆動されるため、浮遊物の掻き寄せが殆どなされないのが実情である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、3軸駆動方式の場合、これまでは浮遊物掻寄装置を構成して浮遊物の掻き寄せを行うように配慮してあるものの、従来の浮遊物掻寄装置は、構造的に複雑でコスト的に見合わず、この点から改良が望まれていた。
【0004】
この発明は前記課題を解決するためになされたもので、構造的に簡略化するだけでなく安価に提供することのできる浮遊物掻寄装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、水面に沿って長手方向が向くようにして処理池の一側のみに設置されるガイドレールと、同ガイドレールに沿って直線的に進退可能な走行可能な走行体と、処理池の他側に向けて片持式に張り出して前記走行体とともに移動自在に装備され水面上の浮遊物を掻き寄せる掻寄姿勢と水面上方を通過して復帰する非掻寄姿勢とに姿勢変換可能とされたスクレーパと、このスクレーパに設けられ固定側に設けられた固定ストッパに当って同スクレーパの姿勢を切り換えるためのウエイト付切り換えロッドと、前記走行体側から突設したカムとを備えており、沈澱池等の処理池の水面上の浮遊物をスクレーパにて掻き寄せるとともに掻寄方向に設置した浮遊物導入排除装置を同装置に設けた連動のためのローラーに前記カムを当てて連動させて浮遊物呑み込み状態にさせ得るようにした浮遊物掻寄装置であって、前記カムは、走行体からスクレーパよりも掻寄方向前方に長く突出するものであるとともにその底面が長い水平面とされていることを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のものにおいて、走行体は、掻寄時においてカムがローラーを押さえ始める時点に対応すべく浮遊物導入排除装置より手前の離れた前方位置で一定時間帯一旦停止制御されるようになっている。
【0007】
請求項3記載の発明は、水面に沿って長手方向が向くようにして処理池の一側のみに設置されるガイドレールと、掻寄方向に低く非掻寄方向に高く連続した補助レールを備えるとともに前記ガイドレールに沿って直線的に進退可能とされて掻寄方向に移動した際に掻寄方向に設置した浮遊物導入排除装置を浮遊物呑み込み状態に連動させ得るようにした走行体と、前記補助レールに沿って進退自在に設けられ掻寄時には掻寄方向の低い位置に非掻寄時には反掻寄方向の高い位置に高さ変換可能に設けられた移動体と、同移動体に垂下して設けられたスクレーパとを備えていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図示した実施形態を参照してこの発明を詳細に説明する。
【0009】
図1から図6は、この発明の好適な一実施形態を示すもので、1は処理池で、ここでは矩形沈澱池を示す。
【0010】
同処理池1は、長手方向の側壁2が左右両側に形成されるとともに、それに直交する端部に端壁(図示省略)が形成されている。図1の3は底壁、4はピットをそれぞれ示している。
【0011】
側壁2は、図5にその断面を示すように、上端に水平突部5を備えている。その下方には、水面6が設定され、同水面6は、図示レベルを標準にして上下に多少水位変動する。
【0012】
処理池1内には、図1に示すように、三角形状の軌道でチェーン7が循環運動するようになっている。その三角形の頂点には、3軸を構成する回転軸8…とスプロケット9…が配され、これらによりチェーン7に設けられたフライト10…が池内で循環して底壁3上に沈澱する汚泥をピット4まで掻き寄せる。
【0013】
浮遊物掻寄装置は、一方の側壁2を支持側にして装備されている。この側壁2には、図5に断面を示すように、H形鋼(他の形状でもよい)でなるガイドレール12がフランジを上下にして設けられ、同ガイドレール12は、池上から垂設された複数列設状のステー13…で池上面と水面6との間にあるように固定支持されている。図1においては、ステー13…は省略されている。このステー13…の上部には、長手方向が水平に向くようにして補助ガイドレール14が固定されている。この補助ガイドレール14は、L形のアングルでなり、ガイドレール12と平行になっている。
【0014】
15は走行体で、同走行体15は、略L形をした第1側板16とそれより側壁2側の矩形板状の第2側板17とからなり、これらの側板16,17がガイドレール12を挟むようにして配されているとともに、両側板16,17は、水平で両側壁2,2の対向する方向に軸心が向く支持パイプ18に固定されて垂直に向いている。両側板16,17には、図2に示すように、4点に走行ローラー19…が設けられ、これらの走行ローラー19がガイドレール12に沿って転動するようになっている。
【0015】
これらの走行ローラー19…は、一側のローラー19に接触する駆動ローラー20で正逆に連動し、その駆動源21は、走行体15の裏側に装備されている。支持パイプ18には、回転パイプ22が回転自在に挿通支持され、同パイプパイプ22は、図5に示すように、支持パイプ18から他方の側壁2の方向に長く片持状に張り出している。回転パイプ22には、図2に断面を示すように、前後二枚合わせて全体がVの字をなすスクレーパ23が固着され、その内部には発泡樹脂24が充填されている。
【0016】
26は回転筒で、回転パイプ22の先端外周に遊転自在に設けられ、その下部には、図6に平面形状を示すように、船形をしたフロート27が常に水平を保ちながら浮かびながら進退するようにして取り付けられている。
【0017】
尚、第1側板16の上端には、上端ローラー29が取り付けられ、同ローラー29は、前記補助ガイドレール14に引っ掛かるようにして走行するものである。また、第1側板16の上端と前記回転筒26との間には、ワイヤーロープでなる吊り上げロープ30が図6に示すようにV字状をなして張設されている。31はターンバックルでなる長さ調節具である。
さらに、33はバランスウエイト、34は受ローラーである。
【0018】
以上構成により、駆動源21により駆動ローラー20および走行ローラー19…が一方向に駆動されることで走行体15がガイドレール12に沿って矢印のように進退駆動される。走行体15の外面には前後にストッパ35が突設され、これに交互に当たって停止するように回転パイプ22にウエイト付切り換えロッド36が取り付けられている。
【0019】
これに対して、図1に示すように、ガイドレール12の先端および後側には固定ストッパ37が設けられている。このストッパ37はローラーでもよい。
図2に示す掻寄姿勢では、スクレーパ23が垂直でロッド36が前側のストッパ35に受け止められた状態で前進する。水面上の浮遊物は、このスクレーパ23により掻き寄せられて浮遊物導入排除装置40の近づくまで誘導されるが、図3に示すように、排除装置40のトラフ41の樋中心から1500mm前の位置にスクレーパ23の中心がきたところ(この位置に限定はされない)で一旦停止される。
【0020】
この位置で少し手前で、走行体15から前方に長く張り出してその底面が水平面とされたカム38が浮遊物導入排除装置40側のローラー42を前押ししながら押し下げる。
【0021】
浮遊物導入排除装置40は、図2にその断面を示すように、後壁が水面よりも高く前壁が水面よりも低く開口状になった略J形をした四角樋形のトラフ41を備え、同トラフ41は、長尺状のもので、その両端にフランジ43を備えるものである。側壁2には図6に示すように、連通トラフ44,44が挿通固定され、同フランジ45の間に前記フランジ43を介してトラフ41が横架固定される。連通トラフ44とトラフ41とは、トラフ41の端部開口46を通じて連通している。
【0022】
一方の連通トラフ44には、配列配置された沈澱池等からのスカム水(スカム混じりの水)が流れてくるがこれらがトラフ41内を通じて他方の連通トラフ44から次の浮遊物導入排除装置を経由してスカムピットを経由して排出される。
【0023】
トラフ41の前側には、先端が中空状をした堰48が支持軸49を介して上下に揺動するようにトラフ41内に先端部が臨むようにして支持されている。堰48の下端とトラフ41との間はゴムなどでシールされている。この堰48の両端には、扇形をした側板50が取り付けられ、同側板50は、フランジ43の内面に備えた側面シール52に常時接触しながら揺動するようにされている。
【0024】
トラフ41の前側下部には、図2に示すように、側壁2を介してブラケット54が固定され、これに回転自在に回転パイプ55が設けられている。同パイプ55には、復帰ウエイト56付の下部レバー57が突設される一方、上方に向けて上部レバー58が突設されている。このレバー58の上端には、前記したローラー42が設けられ、このローラー42の支持軸と前記側板50の一方とが連結ロッド59により連結されている。従って、図2に示す状態から前記カム38が進行すると、カム38がローラー42を蹴りながら押し下げることで、図3に示すように、連結ロッド59を介して側板50を押し下げるようにし、これにより、堰48も下がるようになる。
【0025】
走行体15の前進がトラフ前Lのところで一旦停止し、この時、カム38の先端下面にローラー42がきたところで停止する。この際、堰48は、図3のように水面6から所定に下がった呑込み状態になる。この状態が1〜3分続き、その間、水面上の浮遊物が水とともに呑みこまれる。尚、浮遊物導入排除装置40には、水量規制のための水位追従堰61が設けられている。同堰61は、追従フロート62を備えてその上端が水面6より常に数センチ下方レベルに位置するように制御される。従って、堰48が大きく下がっても、この追従堰61が水量規制するので多量の水を呑み込むおそれがない。この追従堰61の方式は、以下の実施形態においても採用することがある。尚、63はガイドロッドである。
【0026】
前記一定の停止時間経過後、走行体15が前進する。これにより、固定ストッパ37が切り換えロッド36を蹴ることで、スクレーパ23は前向きに持ち上がって水面6より上方に持ち上がる。この間、ローラー42はカム38の底面に沿うので堰48は定位置にある。従って、スクレーパ23により浮遊物導入排除装置40の直前まで浮遊物が掻き寄せられ、トラフ41内に呑み込まれる。
【0027】
スクレーパ23は、切り換えロッド36がウエイトの役目をするので、図4のように水平姿勢を保持する。そのまま図4に示すように後退するが、その間、カム38がローラー42から離れることで、復帰ウエイト56が機能して堰48は水面上に持ち上がって浮遊物の導入が阻止された状態になっている。
【0028】
走行体15の後退により、切り換えロッド36が後退側の固定ストッパ37に当たることで再び図2に示すようにスクレーパ23が垂直な掻寄姿勢に戻される。以上が1サイクルである。
【0029】
尚、前記実施形態では、フライト10を循環させて汚泥を掻き寄せるものを組み合わせてあったが、例えば、池底の中に1本のガイドレールを敷設し、このガイドレールに沿って走行ローラーで進退可能にした走行体にスクレーパを装備し、このスクレーパが上下することで一方向に掻き寄せ他方向に復帰するような汚泥掻寄装置を組み合わせることがある。この場合、ガイドレールは池底に左右並列に配してもよい。
【0030】
また、前記ガイドレール12はH形以外に他の幾何学形状の部材を採用することができる。スクレーパ23の持ち上げは、例えば、下部レバー57が持ち上がるように、持ち上げレバーで持ち上がるようにしてもよい。さらに、堰48は、トラフ41より前向きに突出するタイプにしてもよい。また、トラフ41は従来のように回転パイプ式(スカムスキマー方式)にしてもよい。同トラフ41はコンクリートなどの土木質であってもよい。堰48は先端を三角形をしたもの以外に長円形状や全体が板状のものであってもよい。また、前記実施形態では駆動源21を備えているが、例えば、フライト駆動用の駆動源65からの動力をラチェットを介してガイドレール12に沿ったチェーンなどのコンベアに伝達するようにして駆動してもよい。回転軸8に備えたカムによりラチェットを介して駆動するようにしてもよい。また、スクレーパ23の先端側は、他のガイドレールに沿って走行するようにしてもよい。
【0031】
図7は、ガイドレール67に沿って走行する走行体68の外面に補助レール69を突設しておき、同レール69が、掻寄方向の低いレール部分と反掻寄方向の高いレール部分とその間を継ぐ部分からなり、このレール69に沿って移動体70が転動するように構成したもので、移動体70には垂下状にスクレーパ71が設けられている。移動体70は前進(掻寄)時に低いレール部分にマグネット72の力で保持されてスクレーパ71が浮遊物を掻き寄せる。
【0032】
ガイドレール67の前後にはローラー73が設けられ、同ローラー73の前のものに移動体70が当たることで、移動体70が補助レール69に沿って登り、マグネット72により終端位置に停止する。これにより、スクレーパ71も水面上に持ち上がり掻き寄せを終える。そのまま後退して後方のローラー73に移動体70が当たることで移動体70が下げられ、スクレーパ71も掻寄姿勢に戻される。尚、走行体68には他のローラー75が設けられ、進行とともに浮遊物導入排除装置側に立てられたレバー76を蹴ることで堰77が押し下げられるようになっている。また、走行体68は、垂下した応動ロッド79に、前記汚泥掻寄装置78から立設した切り換えローラー80が当たるようにして進退駆動させてもよい。同ローラー80は、ローラー79の前・後面に交互に当たるように切り換えられる。
【0033】
図8および図9は、トラフ82に堰83を装備しレバー84を連動自在に備えて浮遊物導入排除装置を構成する一方、側壁85の一方には、架台86を介してガイドレール87を固定して構成してある。このガイドレール87は、図9に示すようにリップ付のコの字形断面をもち図8に示すように側面が長円形状をなしている。
【0034】
ガイドレール87の前後端には、同レール外にあるようにして1対のスプロケット89が設けられ、これらのスプロケット89間にチェーン90が掛けられている。同チェーン90は、ガイドレール87の外部を循環し、同チェーン90に設けられたローラー91がガイドレール87に沿って転動する。93は走行体で、同走行体93は、上下のローラー94…を介してガイドレール87に直線的に進退するようになっている。この走行体93の前側には縦レール95が設けられ、縦レール95内に沿ってローラー91とともに上下・進退するローラー96が嵌め込まれている。同ローラー96とともにスクレーパ取付板97が運動し、これにスクレーパ98が取り付けられている。取付板97にはレバー84を作動させるローラー99が突設されている。
【0035】
駆動手段は、図8に仮想線で示すように、フライト駆動方式の回転軸101回りにカム102を備え、同カム102によりレバー103を応動させることでラチェットを介してスプロケット89を連動させるようにしたり、池上に既設の駆動源からチェーン105を介してスプロケット89を駆動するようにしてもよい。
【0036】
スプロケット89が駆動されると、チェーン90→ローラー96→縦レール95を介して走行体93が駆動される。走行体93が前端にくると、ローラー91がガイドレール87の円軌道上にくるが、この時、ローラー99は縦レール95内に沿って移動することで吸収され、走行体93は直線運動したままになる。これにより、スクレーパ98が持ち上がる。走行体93がさらに前進すると、ローラー99がレパー84を蹴り、堰83を押し下げる。堰83はウエイトなどにより自動で復帰する。
【0037】
ローラー91はガイドレール87の上同りにくると、走行体93が後退を始め、この周回運動により浮遊物は一方向にのみ掻き寄せられる。
尚、ガイドレール87の後方には、ローラー94を案内するための補助レール106が張り出している。
【0038】
図10は、スプロケット109にチェーン110を掛け渡し、同チェーン110にスクレーパ111を備えてスクレーパ111が循環運動するようにしたもので、同スクレーパ111にローラー112を備えて、スクレーパ111が上回りにきたところで蹴り上げられるカム(2段構えであるが1段でもよい)113を設けたものである。、このカム113が持ち上がることで、作動アーム114および連結ロッド115を介して堰116が押し下げられる。堰116はトラフ117内に向くようにしてもよい。尚、スプロケット109は、例えば、越流堰118内に設けられた回転羽根119から動力を取って駆動するようにしてもよいし、前記のような駆動方式にしてもよい。
【0039】
図11は、回転パイプ式のトラフ121にレバー122を備えて前後に回転自在にしたものにおいても図10と同様の方式にすることができることを示したものである。尚、仮想線のように、走行体とともにローラー123が進行し、同ローラー123により軸124回りにカム125が回転するようにして、軸124から軸124回りに回転する別のカムローラー126によりトラフ121を押さえ込むようにしてもよい。
【0040】
図12は、ガイドレール128に走行体129を備えてスクレーパ130が前後に切り換えられるようにしたものにおいて、堰131の前側に固定回転軸132回りに上下揺動するウエイト133付レバー134を備えておき、同レバー134が堰131を押し下げるようにしたもので、この場合、レバー134は、走行体129側の例えば、スクレーパ軸136がレバー134を押し下げることで堰135を応動させるようにしてある。
【0041】
図13は、トラフ138に水平で前方に延びる軸139を前後に進退自在に備え、同軸139にカム140を備えるとともに前方に復帰するためのバネ141を備えて先端に当たり142を備えたものである。走行体143側の突部144が進行してくると、当たり142に当たることで、カム140が堰145を押し下げるものである。
【0042】
図14は、バルブ148を開けるとタンク149を通じて微量ずつ堰150内に水が供給されることで、堰150が水面下に下がり、堰150の孔を通じて少しずつ排水されることで、堰150が浮上するようにしたもので、バルブ148の開閉を走行体151による行うようにしたものである。尚、給水途中からの水を一部水面に放水するようにしてもよい。
【0043】
図15は、スプロケット153により循環運動をするチェーン(その他のワイヤーロープ、樹脂ロープ等でもよい)154にスクレーパ155を備えて、循環運動させるものにおいて、堰156側のレバー157を応動させることで同堰156を押し下げるようにしたものである。スクレーパ155の後方には当て158が設けられてスクレーパ155が逃げないようにしてある。尚、スプロケット153は、レバー159を介してラチェットを作動させて連続駆動するようにしてもよい。また、チェーン154には、スクレーパ155と逆の側にあるように張りウエイト160を備えてスクレーパ155が下回りにきた際にチェーン154が撓まないようにしてある。さらに、仮想線で示すスクレーパ155は前下がり状になっているが、このようにすると、上回りにきた際に下向きに反転する。
【0044】
尚、トラフ161は2階建てとし、その間に網あるいは多孔質の分離板162を設けてもよい。この分離板162は、スカム水のうち水のみを通過させ上面には少しの水だけでスカムを流すように機能する。
【0045】
図16は、スクレーパ164が持ち上がる際に同スクレーパ164に配列した細線状のスカム切り165…によりスカムが切られるようにしたものである。仮想線のように同スカム切り165を水平にしてもよいし、スクレーパ164の下端に備えてもよい。
【0046】
図17は、スカムを切り開くように逆V字形のスカム切り167にしたものである。尚、同スカム切り167の上端稜部はのこ歯状にしてもよい。図18は、図15に関連するもので、側壁169の一方にコの字形をしたガイドレール170を備え、その内部でチェーン171が循環運動するようにしたもので、前記スクレーパ155およびウエイト160が装備されている。172は仕切板である。
【0047】
図19は、ガイドレール174を上下2段構えにして基板175に装備したものを示す。図20は、スクレーパ177の形状についてのもので、同スクレーパ177は、幅方向中央が凹むようなV形状をしており、これにより、スカムが中央に集まってスカム処理が確実になる。仮想線のように両側が傾斜し中央が平坦な板面にしてもよい。
【0048】
図21は、スクレーパ179をワイヤーロープや樹脂ロープなどにしたものを示す。仮想線のように取付台180の前側からぶら下げてもよい。図22に示すように、チェーン(リンクチェーンでもよい)をぶら下げてスクレーパ182にしてもよい。尚、チェーンは進行方向にチェーン軸が向くようになっているが、それに直交して向けてもよい。
【0050】
図23は、池の左右にスプロケット184とチェーン185を配したもので、その間を回転軸186で連結してあり、この回転軸186をレバー187付ラチェット188で回転駆動するようにしてある。189はスクレーパ、190は切溝である。
【0051】
図24は、上下にスクレーパ192がきた際に互いが干渉しないようにしたもので、ガイドレール193の上の部分にリフト部194を備えてある。図25から図28はガイドレールの種々の設置例を示している。図25は、側壁196上にガイドレール197を設置し、それにローラー198を介して覆蓋199を移動自在にするとともに、同ガイドレール197を利用してローラー200で走行可能なようにスクレーパ201を装備したものである。尚、202は抜け止めで、ガイドレール197の下端側面に固定されている。
【0052】
図26は、側壁196の内面にガイドレール203を固定し、同ガイドレール203にローラー204を介してスクレーパ205を走行自在にしたものである。また、図27は、側壁196の上面にガイドレール207を設置し、これにスクレーパ208を案内するようにしてある。図28は、側壁196上にポール209…を立設し、このポール209にステー210…を介してガイドレール211を固定したもので、ガイドレール211は図示のように丸パイプであったりH形鋼その他にする。212はスクレーパである。
【0053】
図29は、シリンダ等の往復駆動手段214とロッド215でスクレーパ216の複数が往復運動するようにしたものにおいて、近傍にカム板217を備え、同カム板217の溝に沿ってローラー218が運動するようにすることで、スクレーパ216が左方向に復帰する際に水面を越えて復帰するようにしたものであり、カム板217の溝219は、下側の水平溝部aと曲がり部分を介する斜め溝部bと、上部の水平溝部cおよび垂直溝部dとで構成されるとともに、曲がり部分にバネ板220を備えている。そして、ローラー218は復帰する方向と持ち上げる方向に復帰バネ221を掛けてある。尚、ロッド215の軸上にバネを介することがある。
【0054】
ロッド215が右に引かれるとローラー218が水平溝部aを右方向に移動するので、スクレーパ216は、バネ221に抗しながら右の掻寄方向に連動する。ローラー218が曲がり部分にきて往復駆動手段214が逆向きに作動すると、ロッド218は曲がり部分から斜め溝部b内に入り込むが、バネ板220で戻らないようにされるとともに、バネ221が作用するので、水平溝部c内に持ち上がる。これにより、スクレーパ216は上昇し水面上を越えて復帰する。さらにローラー218は垂直溝部dを重みにより下がって図29の状態に戻る。
【0055】
図30は、沈澱池223内にジグザグ状に掻寄板224…をヒンジ連結により浮上配置し、仮想線のように水面上で折り畳むように作動させることで、掻寄板224…間の浮遊物を矢印のように斜め方向に押しやられるようにしたものである。掻寄板224は紐状のものでもよい。
【0056】
【発明の効果】
この発明は以上のように、構造的に簡略化するだけでなく安価に提供することのできる浮遊物掻寄装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を示す浮遊物掻寄装置の側面全体図。
【図2】同装置を掻寄状態において示す側断面図。
【図3】同装置を掻寄状態でかつ浮遊物呑み込み状態で示す側断面図。
【図4】同装置を復帰状態において示す側断面図。
【図5】同装置の正面からの縦断面図。
【図6】同装置の平面図。
【図7】浮遊物掻寄装置の他の実施形態を示す側面図。
【図8】浮遊物掻寄装置の他の実施形態を示す側面図。
【図9】図8のIX−IX線断面図。
【図10】浮遊物掻寄装置の他の実施形態を示す側面図。
【図11】スカムスキマーに浮遊物掻寄装置を組み合わせた実施形態を示す側面図。
【図12】浮遊物掻寄装置の他の実施形態を示す側面図。
【図13】浮遊物掻寄装置の他の実施形態を示す側面図。
【図14】浮遊物掻寄装置が水駆動式である他の実施形態を示す側面図。
【図15】浮遊物掻寄装置の他の実施形態を示す側面図。
【図16】スカム切りを備えたスクレーパを示す側面図。
【図17】スカム切りの他の実施形態を示す斜視図。
【図18】浮遊物掻寄装置の他の実施形態を示す側面図。
【図19】ガイドレールを2段構えにした例を示す断面図。
【図20】中央にスカムを集めるようにしたスクレーパの例を示す平面図。
【図21】スクレーパをロープ状にした例を示す側面図。
【図22】スクレーパをチェーンで構成した実施形態を示す側面図。
【図23】スクレーパを左右で支持し駆動するようにした実施形態を示す斜視図。
【図24】上下のスクレーパの干渉を避けるようにした実施形態を示す側面図。
【図25】覆蓋用ガイドレールにスクレーパを走行可能に備えた実施形態を示す断面図。
【図26】ガイドレールの他の設置例を示す断面図。
【図27】ガイドレールの他の設置例を示す断面図。
【図28】ガイドレールの他の設置例を示す断面図。
【図29】スクレーパが戻り時に水面上を越えるようにした実施形態を示す側面図。
【図30】浮遊物掻寄装置の他の実施形態を示す平面図。
【符号の説明】
1…処理池 6…水面 12…ガイドレール 15…走行体 21…駆動源
23…スクレーパ 40…浮遊物導入排除装置。
Claims (3)
- 水面に沿って長手方向が向くようにして処理池の一側のみに設置されるガイドレールと、同ガイドレールに沿って直線的に進退可能な走行可能な走行体と、処理池の他側に向けて片持式に張り出して前記走行体とともに移動自在に装備され水面上の浮遊物を掻き寄せる掻寄姿勢と水面上方を通過して復帰する非掻寄姿勢とに姿勢変換可能とされたスクレーパと、このスクレーパに設けられ固定側に設けられた固定ストッパに当って同スクレーパの姿勢を切り換えるためのウエイト付切り換えロッドと、前記走行体側から突設したカムとを備えており、沈澱池等の処理池の水面上の浮遊物をスクレーパにて掻き寄せるとともに掻寄方向に設置した浮遊物導入排除装置を同装置に設けた連動のためのローラーに前記カムを当てて連動させて浮遊物呑み込み状態にさせ得るようにした浮遊物掻寄装置であって、前記カムは、走行体からスクレーパよりも掻寄方向前方に長く突出するものであるとともにその底面が長い水平面とされていることを特徴とする浮遊物掻寄装置。
- 請求項1記載のものにおいて、走行体は、掻寄時においてカムがローラーを押さえ始める時点に対応すべく浮遊物導入排除装置より手前の離れた前方位置で一定時間帯一旦停止制御されるようになっている浮遊物掻寄装置。
- 水面に沿って長手方向が向くようにして処理池の一側のみに設置されるガイドレールと、挿寄方向に低く非掻寄方向に高く連続した補助レールを備えるとともに前記ガイドレールに沿って直線的に進退可能とされて掻寄方向に移動した際に掻寄方向に設置した浮遊物導入排除装置を浮遊物呑み込み状態に連動させ得るようにした走行体と、前記補助レールに沿って進退自在に設けられ掻寄時には掻寄方向の低い位置に非掻寄時には反掻寄方向の高い位置に高さ変換可能に設けられた移動体と、同移動体に垂下して設けられたスクレーパとを備えていることを特徴とする浮遊物掻寄装置。
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