JPH0736863Y2 - アンチスキッド装置用液圧制御装置 - Google Patents

アンチスキッド装置用液圧制御装置

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JPH0736863Y2
JPH0736863Y2 JP6935289U JP6935289U JPH0736863Y2 JP H0736863 Y2 JPH0736863 Y2 JP H0736863Y2 JP 6935289 U JP6935289 U JP 6935289U JP 6935289 U JP6935289 U JP 6935289U JP H0736863 Y2 JPH0736863 Y2 JP H0736863Y2
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brake fluid
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安夫 佐松
哲郎 有川
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日本エービーエス株式会社
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、車両等の車輪の回転状態もしくはスキッド状
態に応じて車輪ブレーキ装置のブレーキシリンダに伝達
されているブレーキ液圧を制御するアンチスキッド装置
用液圧制御装置に関する。
〔従来の技術及びその問題点〕
従来のアンチスキッド装置用液圧制御装置でマスタシリ
ンダと車輪ブレーキ装置のブレーキシリンダとの間に配
置され、車輪のスキッド状態を評価するコントロールユ
ニットからの指令を受けて、該ブレーキシリンダのブレ
ーキ液圧を制御する液圧制御弁と、該液圧制御弁と前記
マスタシリンダとの間に配置され、マスタシリンダから
液圧制御弁への方向を順方向とする逆止弁と、前記液圧
制御弁の制御によりブレーキ液圧を低下させる際、前記
ブレーキシリンダから前記液圧制御弁を介して排出され
るブレーキ液を貯えるリザーバと、該リザーバのブレー
キ液を加圧し、前記逆止弁と前記液圧制御弁とを接続す
る管路に還流する液圧ポンプと、該液圧ポンプの吐出口
側に接続するアキュムレータとを備えた装置がある。
以上のような装置については先に本出願人は特願昭55-2
6239号で提案しているが、このような装置によって液圧
ポンプにより加圧されたブレーキ液がマスタシリンダの
液圧発生室内に流入し、マスタシリンダのピストンを押
し戻し、従ってブレーキペダルを押し戻して通称キック
バックと言われる現象を生ずるのを防止することができ
る。すなわち、以上のような装置により、アンチスキッ
ド制御によるブレーキ作動時にあった不快感または不安
感を運転者から取り除くことができるのであるが、アン
チスキッド作動時に、高摩擦路面から非常に滑りやすい
路面に変った場合、車輪ブレーキ装置のブレーキ液圧を
十分高い圧力からほゞ零にまで低下させる必要があり、
その際、その大きな圧力低下のために車輪ブレーキ装置
からリザーバに排出された大量のブレーキ液をアキュム
レータに貯える必要がある。そのため、特に大型の車両
ではブレーキ装置から排出される液量が大量になり、ア
キュムレータの容量を十分大きくする必要があり、その
大型化を来していた。
本出願人は上述の特願昭55-26239号では更に上記装置に
おいて逆止弁の入力口側通路と出力口側通路との間に、
この逆止弁をバイパスする絞り通路を設けることを提案
しているが、これによりブレーキ解除後にブレーキシリ
ンダ側に残圧が残ることを防止している。すなわち、通
常の構造の逆止弁は、その弁を開くために少しではある
が開弁圧力が必要である。このためにブレーキシリンダ
側に残圧を与えることになるのであるが、特に車輪に装
着されているブレーキ装置がディスクブレーキである場
合、ブレーキシリンダにわずかでも残圧が残ると、ブレ
ーキ引きずり現象を生じ、ディスクブレーキの摩擦部材
の摩耗を著しく大きくする危険性がある。このような危
険性が上述の絞り通路により除去され、ブレーキ解除後
のブレーキシリンダの残圧はすみやかに零になって行
く。絞り通路の流路面積は他の管路の流路面積に比べて
十分に小さくすることができるので、アンチスキッド制
御中の上述のキックバック現象は従来に比べると大巾に
減少させられる。然るにこれを完全に零にすることはで
きず、運転者によっては極わずかなキックバックでも不
安を感じ、不快となるものがいる。
更に、逆止弁をバイパスする絞り通路を設けた場合、上
記アキュムレータがマスタシリンダと連通することにな
り、マスタシリンダで発生した圧液はアキュムレータに
流入して消費される。この消費量が大きくなると、車輪
ブレーキ装置に供給される液量が不足し、ブレーキ液圧
が十分に上昇しなくなる。従って、このアキュムレータ
への流入を防止するためにはアキュムレータの設定圧力
をマスタシリンダで発生する最大液圧より高くする必要
がある。そのため、アキュムレータを設定圧力をばねの
張力によって与える形式のものにおいては、ばねの設定
荷重を非常に大きくする必要から、ばねが大型化して液
圧制御装置全体が大型化となり、また、その重量も大き
なものとなっていた。
また、特開昭64-22660号公報にはアキュムレータと前記
逆止弁に対応する弁装置とを一体に形成する技術が開示
されているが、これまたばねの設定荷重を非常に大きく
する必要から、大型化、重量化していた。
本出願人は上述の点に鑑みて先にアキュムレータを従来
より小型化し、かつ軽量化でき、しかも通常のアンチス
キッド制御中はキックバック現象を全く生ずることなく
極めて良好なペダルフィーリングを運転者に与えること
ができるアンチスキッド装置用液圧制御装置を提供する
ことを目的として、マスタシリンダと車輪ブレーキ装置
のブレーキシリンダとの間に配置され、車輪のスキッド
状態を評価するコントロールユニットからの指令を受け
て、該ブレーキシリンダのブレーキ液圧を制御する液圧
制御弁と、該液圧制御弁と前記マスタシリンダとの間に
配置され、マスタシリンダから液圧制御弁への方向を順
方向とする逆止弁と、前記液圧制御弁の制御によりブレ
ーキ液圧を低下させる際、前記ブレーキシリンダから前
記液圧制御弁を介して排出されるブレーキ液を貯えるリ
ザーバと、該リザーバのブレーキ液を加圧し、前記逆止
弁と前記液圧制御弁とを接続する管路に還流する液圧ポ
ンプと、該液圧ポンプの吐出口側に接続するアキュムレ
ータとを備えたアンチスキッド装置用液圧制御装置にお
いて、前記アキュムレータ内のブレーキ液が所定の蓄積
量に達したとき、前記逆止弁のマスタシリンダ側と前記
逆止弁の液圧制御弁側とを連通する弁装置を設けたこと
を特徴とするアンチスキッド装置用液圧制御装置を提案
した(特願昭56-101034号)。
然るに、上記装置においては逆止弁とアキュムレータと
を共通のハウジング内に設け装置全体の小型化図ってい
るが、アキュムレータにおいてばねを収容する空間とブ
レーキ液蓄圧室とを区画するアキュムレータピストンと
逆止弁の弁体及びこの弁体を駆動する機構は軸方向に並
んで配設され、部品点数は多くて製造が繁雑となるばか
りでなく装置全体を大型化しており、また、その組立て
も繁雑であった。また、アキュムレータを他部材とは軸
方向に分離して配設しているため更に装置全体を大型化
していた。
〔考案が解決しようとする問題点〕
本考案は上述の問題に鑑みてなされ、装置全体をより小
型化し、組立てもより容易とするアンチスキッド装置用
液圧制御装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的は、マスタシリンダと車輪ブレーキ装置のブレ
ーキシリンダとの間に配置され、車輪のスキッド状態を
評価するコントロールユニットからの指令を受けて、該
ブレーキシリンダのブレーキ液圧を制御する液圧制御弁
と、該液圧制御弁と前記マスタシリンダとの間に配置さ
れ、前記マスタシリンダから前記液圧制御弁への方向を
順方向とする逆止弁機能を有する逆止弁装置と、前記液
圧制御弁の制御によりブレーキ液圧を低下させる際、前
記ブレーキシリンダから前記液圧制御弁を介して排出さ
れるブレーキ液を貯えるリザーバと、該リザーバのブレ
ーキ液を加圧し、前記逆止弁装置と前記液圧制御弁とを
接続する管路に還流する液圧ポンプと、該液圧ポンプの
吐出口側に接続するアキュムレータとを備え前記逆止弁
装置と前記アキュムレータとを共通のハウジング内に設
け、前記アキュムレータ内のブレーキ液が所定の蓄積量
に達したとき、前記逆止弁装置にマスタシリンダ側と液
圧制御弁とを自由連通とさせる状態をとらせるようにし
たアンチスキッド装置用液圧制御装置において、前記ハ
ウジング内に前記アキュムレータ内のブレーキ液の蓄積
量に応じて移動可能に配設されたアキュムレータピスト
ンと、該アキュムレータピストンを一方向に付勢する第
1ばねと、前記アキュムレータピストンと前記ハウジン
グ内壁との間に画成されるブレーキ液蓄圧室及びマスタ
シリンダ圧室と、前記アキュムレータピストンの径方向
及び軸方向に形成され、前記ブレーキ液蓄圧室と前記マ
スタシリンダ圧室とを連通させるための径方向通路及び
軸方向通路と、該軸方向通路内で前記アキュムレータピ
ストンに対し相対的に移動可能に配設された弁駆動ピス
トンと、該弁駆動ピストンを前記一方向に付勢する第2
ばねと、前記マスタシリンダ圧室と常時連通して前記ハ
ウジングに形成され前記マスタシリンダ側に接続される
第1接続口と、前記ブレーキ液蓄圧室と常時連通して前
記ハウジングに形成され、前記液圧ポンプの吐出口側に
接続される第2接続口と、前記アキュムレータピストン
の前記一方向とは逆方向への移動量を制限するための移
動量規制手段とから成り、通常は前記弁駆動ピストンに
より前記逆止弁装置は前記径方向通路及び前記軸方向通
路を自由連通とする状態をとっており、前記マスタシリ
ンダ圧室の液圧が所定値以上になると前記弁駆動ピスト
ンは前記第2ばねのばね力に抗して前記一方向とは逆方
向に移動して前記逆止弁装置に逆止弁として機能する状
態をとらせ、アンチスキッド制御が開始して前記液圧ポ
ンプが駆動されると前記ブレーキ液蓄圧室にブレーキ液
が流入して前記アキュムレータピストンは前記逆方向に
移動し、前記移動量規制手段により規制される位置まで
移動すると、これに関連して前記弁駆動ピストンは前記
逆止弁装置に再び前記径方向通路及び前記軸方向通路を
自由連通とさせる状態をとらせるようにしたことを特徴
とするアンチスキッド装置用液圧制御装置、によって達
成される。
〔作用〕
マスタシリンダの液圧が所定値以下では、径方向通路及
び軸方向通路は自由連通となっており、ブレーキシリン
ダに液圧がそのまゝ伝達される。マスタシリンダの液圧
が所定値以上になると弁駆動ピストンは逆方向に移動し
て逆止弁装置に逆止弁として機能する状態をとらせる。
よってマスタシリンダの液圧はブレーキシリンダ側に供
給されるが、ブレーキシリンダ側からマスタシリンダ側
への液流は遮断される。従ってアンチスキッド制御が開
始して液圧ポンプが駆動開始されてもその脈圧がマスタ
シリンダ側に伝達されることなくペダルフィーリングは
良好である。
液圧ポンプの吐出液はブレーキ液蓄圧室に蓄積され、こ
の蓄積量に応じてアキュムレータピストンは逆方向に移
動する。そしてこの蓄積量がアキュムレータピストンが
移動量規制手段により規制される位置まで移動するとこ
ゝで停止すると共に、これに関連して弁駆動ピストンに
より逆止弁装置は再び径方向通路及び軸方向通路を自由
連通とする状態におかれる。よってブレーキ液蓄圧室の
ブレーキ液はマスタシリンダに還流可能となる。
よってアキュムレータを小型化しながら、ペダルフィー
リングを良好とし、また弁駆動ピストンはアキュムレー
タピストン内に組み込まれ、またマスタシリンダ側と液
圧制御弁側とを連通させる通路もアキュムレータピスト
ン内に形成されるので、装置全体として従来より小型化
することができ、また部品点数も少なくすることができ
る。
〔実施例〕
以下、本考案の詳細につき図示した実施例に基き説明す
る。
第1図は実施例によるアンチスキッド装置用液圧制御装
置の後輪に対する配管系統図を示し、前輪に対してはほ
ゞ同一の構成であるので図示省略している。図において
マスタシリンダ(1)は公知の構造を有し、ブレーキペ
ダル(2)によって駆動される。その内部の第1液圧発
生室は配管(3)を介して、図示した液圧制御装置とほ
ゞ同様な前輪用の配管系統が接続されている。マスタシ
リンダ(1)の第2液圧発生室には配管(4)が接続さ
れ、これは圧液供給管路(4a)と圧液還流管路(4b)と
に分岐される。圧液供給管路(4a)は後にその詳細を説
明する逆止弁装置(6)、液圧制御弁側圧液供給管路
(7)を介して本考案の液圧制御弁としての3位置電磁
切換弁(8)に接続されている。
3位置電磁切換弁(8)によって液圧制御弁が構成さ
れ、その送出口は管路(9)を介して後輪(10)のブレ
ーキシリンダ(11)に接続される。またその排出口は管
路(57)を介してリザーバ(50)に接続される。このリ
ザーバ(50)はシリンダ孔を有する本体(51)、比較的
弱いばね(54)によって上方に(図においては左方へ)
附勢され、シールリング(52)によりシールされてシリ
ンダ孔に摺動自在に嵌入されているピストン(53)から
成っており、ピストン(53)と本体(51)とによって管
路(56)と連通するリザーバ室が形成される。後に説明
するようにブレーキシリンダ(11)から管路(57)を介
して排出されたブレーキ液はリザーバ(50)のリザーバ
室に一時的に貯えられる。
管路(56)は更にモータ(18)によって駆動される液圧
ポンプPの吸込口に接続され、液圧ポンプPの吐出口は
管路(19)を介して、後に詳細を述べる逆止弁装置
(6)に接続される。なお、液圧ポンプPは公知のよう
に構成され、主としてポンプ本体(15)、この吐出口及
び吸込口に接続される逆止弁(16)(17)から成ってい
る。
他方、上述の圧液還流管路(4b)にはブレーキシリンダ
(11)からマスタシリンダ(1)への方向を順方向とす
る逆止弁(12)が接続されている。後輪(10)にはその
回転速度を検出するように車輪速度センサー(14)が設
けられ、この出力はコントロールユニット(13)に供給
される。このコントロールユニット(13)は公知の回路
構成を備え、車輪速度センサー(14)の出力を受けて、
車輪速度、減速度、加速度、スリップ率などを演算し、
これらの演算結果に基いて液圧制御弁制御信号Sを発生
する。この制御信号Sは3位置電磁切換弁(8)のソレ
ノイド(8a)に供給される。3位置電磁切換弁(8)は
そのソレノインド(8a)に供給される制御信号Sの電流
の大きさによって3つの位置A、B、Cのいづれかをと
るように構成されている。すなわち、制御信号Sの電流
レベルが0のときには、ブレーキ込め位置としての第1
の位置Aをとる。この位置ではマスタシリンダ(1)側
すなわち逆止弁装置(6)側とブレーキシリンダ(11)
側とは連通の状態におかれる。制御信号Sの電流レベル
が“1/2"の大きさのときには、すなわちブレーキ保持信
号が発生したときには、ブレーキ保持位置としての第2
の位置Bをとる。この位置では、マスタシリンダ(1)
側とブレーキシリンダ(11)側との間及び、ブレーキシ
リンダ(11)側とリザーバ(50)側との間の連通を遮断
する状態におかれる。また、制御信号Sの電流レベルが
“1"の大きさのときには、すなわちブレーキ弛め信号が
発生したときには、ブレーキ弛め位置としての第3の位
置Cをとる。この位置ではマスタシリンダ(1)側とブ
レーキシリンダ(11)側との間は遮断の状態におかれる
が、ブレーキシリンダ(11)側とリザーバ(50)側との
間は連通の状態におかれ、ブレーキシリンダ(11)のブ
レーキ圧液はリザーバ(50)に管路(57)を通って排出
される。
コントロールユニット(13)からは更に、制御信号Sが
“1/2"または“1"になると発生する駆動信号Dがモータ
(18)に供給される。この駆動信号は一たん発生すると
アンチスキッド制御中は持続するように構成されてい
る。
次にマスタシリンダ(1)と液圧切換弁(8)との間に
接続される逆止弁装置(6)の構成について第2図に基
いて説明する。
逆止弁装置(6)は逆止弁部とアキュムレータ部とから
成っているが、本考案によれば、これらを一体化する構
成となっている。この本体(21)には一端開口の段付孔
(26)が形成され、この開口端部はシール部材(23)を
介在させてアキュムレータカバー(22)により閉塞され
ている。本考案によればこのように構成されるハウジン
グ内に逆止弁機構とアキュムレータ機構とが一体的に構
成され、組込まれているのであるが、段付孔(26)の小
径孔部にはアキュムレータピストン(27)がシールリン
グ(28)(29)を装着して摺動自在に嵌合しており、こ
れと本体(21)の内壁との間にブレーキ液蓄圧室(30)
を画成し、また、アキュムレータピストン(27)の周囲
でシールリング(28)(29)との間にマスタシリンダ圧
室(31)を画成している。
また、本体(21)には本考案の第1接続口としてのマス
タシリンダ接続孔(24)が形成されこれは上述の管路
(4a)に接続され、、また、本考案の第2接続口として
のブレーキシリンダ側接続孔(25)が形成され、これは
上述の液圧ポンプPの吐出側及び切換弁(8)に接続さ
れている。接続孔(24)(25)はそれぞれマスタシリン
ダ圧室(31)及びブレーキ液蓄圧室(30)に常時連通し
ている。
アキュムレータピストン(27)には径方向に通孔(32)
が形成され、またこれに連通して軸方向に軸方向通路
(33)が形成される。これによりマスタシリンダ圧室
(31)とブレーキ液蓄圧室(30)とは連通可能となって
いる。すなわちブレーキ液蓄圧室(30)内には逆止弁用
の弁球(34)が配設され、これは弁ばね(37)により図
において右方に付勢される。アキュムレータピストン
(27)の軸方向に形成される段付孔(27b)内にはシー
ルリング(40)を装着して摺動自在に弁駆動ピストン
(39)が嵌合している。これは本考案の第2ばねとして
のばね(41)により図において左方に付勢される。ばね
(41)はリリーフピストン(42)により受けられてい
る。
弁球(34)は図示する状態においてはアキュムレータピ
ストン(27)の開口端部に形成される弁座(27a)から
離座しており、また、弁ばね(37)はアキュムレータピ
ストン(27)の先端部に固定されるケーシング(35)に
より支持されている。ケーシング(35)には複数の小孔
(38)が形成され、マスタシリンダ圧室(31)側とブレ
ーキ液蓄圧室(30)側との間の液連通を容易なものとし
ている。また、アキュムレータピストン(27)はブレー
キ液蓄圧室(30)に配設されたばね(36)により図にお
いて右方へと付勢されている。
本体(21)の大径孔部においてはアキュムレータピスト
ン(27)を図において左方へ付勢するたの強いばね力の
本考案の第1ばねとしてのアキュムレータ用スプリング
(44)を支持するばね受け部材(43)が配設されてお
り、これは本体(21)の内壁段部に通常は図示するよう
に当接しており、この軸方向に形成された貫通孔(43
a)に上述のリリーフピストン(42)が摺動自在に嵌合
している。また、アキュムレータカバー(22)の中央部
に形成された筒状部(22a)内には低摩擦材からなるブ
ッシュ(45)が圧入されており、このブッシュ(45)の
内面とガイドとしてばね受け部材(43)の小径部が摺動
自在に嵌合されている。また、アキュムレータ用スプリ
ング(44)のばね力は十分に大きくして、ばね(36)の
ばね力よりははるかに大きく図示するような位置を各部
材にとらせている。
上述のような構成において、アキュムレータピストン
(27)の開口端部に形成される弁座(27a)から逆止弁
の弁球(34)までの距離、すなわちバルブリフトL1は弁
駆動ピストン(39)の右端面とリリーフピストン(42)
の左端面との間の距離L2よりは小さい。すなわちL1
L2
また、ばね受け部材(43)は全体としてT字形状の断面
を呈するが、この段部(43d)からアキュムレータカバ
ー(22)の中央筒状部(22a)の端面との距離L3は、リ
リーフピストン(42)の右端面とアキュムレータカバー
(22)の底壁面との間の距離L4よりは大きい。すなわち
L3>L4。また、L3−L4>L2−L1なる関係が保たれてい
る。ここで、本考案でいう移動量規制手段は、上記構成
において、アキュムレータピストン(27)に当接するば
ね受け部材(43)と、この段部に対向する中央筒状部
(22a)とから成る。
本考案の実施例によるアンチスキッド装置用液圧制御装
置は以上のように構成されるが、次にこの作用について
説明する。
ブレーキペダル(2)を踏込むとマスタシリンダ(1)
からの液圧が管路(4)を介して逆止弁装置(6)の接
続孔(24)へと供給される。こゝからマスタシリンダ圧
室(31)及び通孔(32)(33)及び開弁している弁球
(34)弁座(27a)との間を通ってブレーキ液圧室(3
0)に導かれ、更にこゝから接続孔(25)を通り管路
(7)及び切換弁(8)を介して車輪(10)のブレーキ
シリンダ(11)に伝達される。これによりブレーキがか
けられる。マスタシリンダ(1)の液圧が所定値に達す
ると、弁駆動ピストン(39)を液圧により右方へと押圧
する力がばね力(41)に打ち勝って第2図において右方
へと移動する。そしてこの端面がリリーフピストン(4
2)の端面と当接することにより停止するが、この間の
距離L2はバルブリフトL1より大であるので弁球(34)が
弁座(27a)に当接したのち更に若干移動して第3A図に
示すような位置をとる(L2−L1=Ld>0)すなわち、弁
球(34)を閉じた状態において弁駆動ピストン(39)は
第3A図の位置をとる。以後、逆止弁として機能し、マス
タシリンダ(1)側から液圧切換弁(8)側へは液圧を
供給することができるがこの逆の流れは阻止される。そ
して急ブレーキを踏んだためにアンチスキッド制御が開
始し、コントロールユニット(13)がブレーキを弛める
べきであると判断すると切換弁(8)はC位置をとり、
これと共に液圧ポンプPが駆動を開始してリザーバ(5
0)に排出されたブレーキ液を直ちに加圧し逆止弁装置
(6)側に供給する。すなわち、逆止弁装置(6)にお
いて接続孔(25)を通って液圧ポンプPの吐出圧液がブ
レーキ液蓄圧室(30)に供給される。これによりアキュ
ムレータピストン(27)はこれを受圧し、アキュムレー
タ用スプリング(44)のばね力に抗してアキュムレータ
ピストン(27)は右方へと移動する。すなわち、液圧ポ
ンプPの吐出液量に応じて逆止弁装置(6)におけるブ
レーキ液蓄圧室(30)の蓄液量は増大するのであるが、
これに応じてアキュムレータピストン(27)は右方へと
移動する。そしてμ−ジャンプ時(高摩擦路面から低摩
擦路面に移行するとき)のようにブレーキシリンダ(1
1)からの排出量が非常に多い場合には、蓄圧室(30)
における蓄圧量も増大し、ついにはばね受け(43)の右
方への移動と共にリリーフピストン(42)も右方へと移
動しリリーフピストン(42)の端面がアキュムレータカ
バー(22)の底壁面と当接する。すなわち、第2図に示
す位置からL4だけ移動する。これにより第3B図に示すよ
うな状態となるのであるが、これにより更にアキュムレ
ータピストン(27)が右方へと移動することによりばね
受け(43)も更に右方へと移動する。これにより第3C図
に示すようについにはばね受け(43)はアキュムレータ
カバー(22)の筒状部(22a)に当接し弁球(34)が弁
座(27a)から離座し、マスタシリンダ圧室(31)とブ
レーキ液蓄圧室(30)とは再び相連通する状態となる。
よってこゝに貯えられているブレーキ液は以後弁球(3
4)と弁座(27a)との間の通路及び通路(32)(33)及
びマスタシリンダ圧室(31)を介してマスタシリンダ
(1)へと戻される。
以上、本考案の実施例について説明したが、勿論、本考
案はこれに限定されることなく本考案の技術的思想に基
いて種々の変形が可能である。
例えば、以上の実施例では逆止弁を構成する弁球(34)
をブレーキ液蓄圧室(30)内に配設したが、これに代え
てアキュムレータピストン(27)の通孔の内部に、例え
ば弁駆動ピストン(39)の大径部の近傍に位置する中径
孔部に弁部材、例えばきのこ状の弁部材を設け、これの
開閉によりマスタシリンダ圧室(31)とブレーキ液蓄圧
室(30)とを連通、非連通とするようにしてもよい。
また以上の実施例では、アキュムレータピストン(27)
とばね受け部材(43)とは別体として構成されたが、こ
れを一体化した構成であってもよい。
また以上の実施例では、ばね受け部材(43)をアキュム
レータカバー(22)の内方に配設し摺動自在とし、これ
と筒状部(22a)との当接により距離L3を設定したがこ
れに代えてアキュムレータカバー(22)あるいはハウジ
ングの一部に径方向突出するストッパ部を設け、これと
ばね受け部材(43)又はアキュムレータピストンとの距
離を所定の値とし、あるいはリリーフピストン(42)の
移動距離を規制するL4を本体(21)に形成したストッパ
部により規制するようにしてもよい。
〔考案の効果〕
以上述べたように、本考案のアンチスキッド装置用液圧
制御装置によれば、アキュムレータ及び逆止弁を一体構
造とし逆止弁の開閉機構をアキュムレータ内に組込んだ
構造としたので従来より一段と小型化することができ、
また、従来と同様にペダルフィーリングを良好とし、ア
キュムレータを極力小型化しながら安定なアンチスキッ
ド制御を保障するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例によるアンチスキッド装置用液
圧制御装置の配管系統図、第2図は同系統図における弁
装置の拡大断面図及び第3A図、第3B図及び第3C図は同弁
装置の作用を説明するためのその半部の拡大断面図であ
る。 なお図において、 (6)……逆止弁装置 (21)……本体 (22)……アキュムレータカバー (27)……アキュムレータピストン (30)……ブレーキ液蓄圧室 (31)……マスタシリンダ圧室 (32)……通孔 (33)……軸方向通路 (34)……弁球 (39)……弁駆動ピストン (42)……リリーフピストン (43)……ばね受け部材 (44)……アキュムレータ用スプリング

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスタシリンダと車輪ブレーキ装置のブレ
    ーキシリンダとの間に配置され、車輪のスキッド状態を
    評価するコントロールユニットからの指令を受けて、該
    ブレーキシリンダのブレーキ液圧を制御する液圧制御弁
    と、該液圧制御弁と前記マスタシリンダとの間に配置さ
    れ、前記マスタシリンダから前記液圧制御弁への方向を
    順方向とする逆止弁機能を有する逆止弁装置と、前記液
    圧制御弁の制御によりブレーキ液圧を低下させる際、前
    記ブレーキシリンダから前記液圧制御弁を介して排出さ
    れるブレーキ液を貯えるリザーバと、該リザーバのブレ
    ーキ液を加圧し、前記逆止弁装置と前記液圧制御弁とを
    接続する管路に還流する液圧ポンプと、該液圧ポンプの
    吐出口側に接続するアキュムレータとを備え前記逆止弁
    装置と前記アキュムレータとを共通のハウジング内に設
    け、前記アキュムレータ内のブレーキ液が所定の蓄積量
    に達したとき、前記逆止弁装置にマスタシリンダ側と液
    圧制御弁とを自由連通とさせる状態をとらせるようにし
    たアンチスキッド装置用液圧制御装置において、前記ハ
    ウジング内に前記アキュムレータ内のブレーキ液の蓄積
    量に応じて移動可能に配設されたアキュムレータピスト
    ンと、該アキュムレータピストンを一方向に付勢する第
    1ばねと、前記アキュムレータピストンと前記ハウジン
    グ内壁との間に画成されるブレーキ液蓄圧室及びマスタ
    シリンダ圧室と、前記アキュムレータピストンの径方向
    及び軸方向に形成され、前記ブレーキ液蓄圧室と前記マ
    スタシリンダ圧室とを連通させるための径方向通路及び
    軸方向通路と、該軸方向通路内で前記アキュムレータピ
    ストンに対し相対的に移動可能に配設された弁駆動ピス
    トンと、該弁駆動ピストンを前記一方向に付勢する第2
    ばねと、前記マスタシリンダ圧室と常時連通して前記ハ
    ウジングに形成され前記マスタシリンダ側に接続される
    第1接続口と、前記ブレーキ液蓄圧室と常時連通して前
    記ハウジングに形成され、前記液圧ポンプの吐出口側に
    接続される第2接続口と、前記アキュムレータピストン
    の前記一方向とは逆方向への移動量を制限するための移
    動量規制手段とから成り、通常は前記弁駆動ピストンに
    より前記逆止弁装置は前記径方向通路及び前記軸方向通
    路を自由連通とする状態をとっており、前記マスタシリ
    ンダ圧室の液圧が所定値以上になると前記弁駆動ピスト
    ンは前記第2ばねのばね力に抗して前記一方向とは逆方
    向に移動して前記逆止弁装置に逆止弁として機能する状
    態をとらせ、アンチスキッド制御が開始して前記液圧ポ
    ンプが駆動されると前記ブレーキ液蓄圧室にブレーキ液
    が流入して前記アキュムレータピストンは前記逆方向に
    移動し、前記移動量規制手段により規制される位置まで
    移動すると、これに関連して前記弁駆動ピストンは前記
    逆止弁装置に再び前記径方向通路及び前記軸方向通路を
    自由連通とさせる状態をとらせるようにしたことを特徴
    とするアンチスキッド装置用液圧制御装置。
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