JP2582388Y2 - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

ブレーキ液圧制御装置

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JP2582388Y2
JP2582388Y2 JP5264792U JP5264792U JP2582388Y2 JP 2582388 Y2 JP2582388 Y2 JP 2582388Y2 JP 5264792 U JP5264792 U JP 5264792U JP 5264792 U JP5264792 U JP 5264792U JP 2582388 Y2 JP2582388 Y2 JP 2582388Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ブレーキ液圧制御装
置、特にアンチロック・ブレーキ・システム(以下、A
BSという。)用の既存の装置に、マスタシリンダの液
圧変動を緩和させる装置を簡単に付加できるようにした
ブレーキ液圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のマスタシリンダの液圧変
動を緩和させる機能を有するブレーキ液圧制御装置とし
ては、実開昭63−98869号公報、実開平2−11
0570号公報等に開示されたものが知られている。こ
れらは、ブレーキペダルの踏み込みに応動してブレーキ
液圧を出力するマスタシリンダと、このマスタシリンダ
から伝達されるブレーキ液圧によって作動するホイール
シリンダと、このホイールシリンダの液圧を制御する液
圧制御装置と、この液圧制御装置に連通しホイールシリ
ンダへのブレーキ液の流量を制御する流量制御装置とに
よって構成され、ABS制御中において、緩増圧制御に
入った際にホイールシリンダのブレーキ液圧の変化にと
もなって発生するマスタシリンダのブレーキ液圧の変動
を緩和させるため、マスタシリンダからホイールシリン
ダへのブレーキ液の流れを制限する絞り機構が設けられ
ている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
造からなる従来装置にあっては、ABS制御が開始され
たと判断する材料として、液圧ポンプの作動により発生
する加圧されたブレーキ液圧(実開昭63−98869
号)、またはマスタシリンダとホイールシリンダ間に生
じるブレーキ液圧の差(実開平2−110570号)を
利用する構造となっているため、上記ブレーキ液圧の流
れを制限する絞り機構を介在させる液路以外に別の液路
を設ける必要が生じる。したがって、上記絞り機構を持
たない既存の装置にABS用のマスタシリンダの液圧変
動を緩和する装置を付加するには、装置自体の内部液路
構成を大幅に変更するか、上記別の液路を配管等で配設
しなければならないという問題がある。
【0004】本考案は、かかる従来技術の問題点を解消
するために提案されたものであって、ABS用の完成さ
れた既存装置の構成を変更することなくマスタシリンダ
の液圧変動を緩和させる装置を付加できるとともに、別
の液路を配設しなくてもABS制御が判断できるブレー
キ液圧制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本考案は、ブレーキペダルの踏み込みに応動してブレー
キ液圧を出力するマスタシリンダと、このマスタシリン
ダから液路を介して伝達されるブレーキ液圧によって作
動するホイールシリンダと、前記マスタシリンダと前記
ホイールシリンダ間の前記液路に連通し前記ホイールシ
リンダのブレーキ液圧を制御する切換制御弁と、この切
換制御弁の制御によってブレーキ液圧を減圧するときに
前記ホイールシリンダから前記切換制御弁を介して排出
されるブレーキ液を貯えるリザーバと、このリザーバの
ブレーキ液を加圧して加圧されたブレーキ液圧を前記マ
スタシリンダと前記切換制御弁間の前記液路に還流させ
る液圧ポンプと、を含む液圧制御装置において、前記マ
スタシリンダと前記切換制御弁間の前記液路に連通し前
記マスタシリンダのブレーキ液圧が所定圧に達すると前
記液路を遮断する第1の液路開閉装置と、一端がこの第
1の液路開閉装置に連通するとともに他端が前記マスタ
シリンダに連通し、前記液圧ポンプによるブレーキ液の
加圧還流により前記第1の液路開閉装置と前記切換制御
弁との間の前記液路を遮断する第2の液路開閉装置と、
一端が前記第1および第2の液路開閉装置間の液路に連
通するとともに他端が前記マスタシリンダに連通し、前
記マスタシリンダから前記切換制御弁へのブレーキ液圧
の流れを順方向とする第1のチェック弁と、一端が前記
第1および第2の液路開閉装置間の前記液路に連通する
とともに他端が前記切換制御弁およびリザーバに連通す
る液路に連通し、前記液圧ポンプによるブレーキ液圧の
加圧還流を順方向とする第2のチェック弁と、一端が前
記マスタシリンダに連通するとともに他端が前記切換制
御弁およびリザーバに連通する液路に連通し、前記液圧
ポンプによるブレーキ液圧の加圧還流を調整するリリー
フ弁と、一端が前記マスタシリンダに連通するとともに
他端が前記切換制御弁およびリザーバに連通する液路に
連通する絞り通路と、を具えたことを特徴とする。
【0006】
【作用】本考案は、上記構成をとることにより、マスタ
シリンダとその他の構成とにブロック化でき、マスタシ
リンダと切換制御弁間の液路にマスタシリンダの液圧変
動を緩和させる装置を簡単に組み込むことができ、別の
液路を配設しなくてもABS制御が開始されたことを判
断することができる。
【0007】
【実施例】以下、図面に示した実施例にもとづき、本考
案に係るブレーキ液圧制御装置について説明する。
【0008】図1は本考案に係るブレーキ液圧制御装置
の概略構成図であるが、本考案に係るブレーキ液圧制御
装置は、ブレーキペダル1の踏み込みに応動してブレー
キ液の制動液圧を出力するマスタシリンダ2と、このマ
スタシリンダ2から液路3a等を介して伝達されるブレ
ーキ液圧によって作動するホイールシリンダ4とを具え
ている。マスタシリンダ2は、2つの独立した加圧室を
備えたタンデム型のシリンダであり、これら2つの加圧
室において発生したブレーキ液圧が互いに独立した配管
によって車輛の前輪と後輪の回転を制御するホイールシ
リンダ4に伝達されるようになっている。図1において
は、このうちの1個の車輪のホイールシリンダ4に対応
する系統のみが示されている。
【0009】マスタシリンダ2において発生したブレー
キ液圧は、液路3a〜3fを経由してホイールシリンダ
4に伝達されるが、このブレーキ液圧は、液路3e,3
fおよび3f,3g間に設けられた切換制御弁5a,5
bによって制御される。本実施例においては、切換制御
弁は、常開の電磁流入弁5a,常閉の電磁流出弁5bで
構成され、電磁流入弁5aが開、電磁流出弁5bが閉で
マスタシリンダ2とホイールシリンダ4とが連通する増
圧状態が、両電磁弁5a,5bが閉で保圧状態が、電磁
流入弁5aが閉、電磁流出弁5bが開でホイールシリン
ダ4と後述するリザーバ7が連通する減圧状態が、それ
ぞれ形成され、液圧制御機能を果たすことになる。な
お、ブレーキ液圧制御用の切換制御弁としては、上記3
状態に切換え可能な電磁切換弁を使用することができる
ことは言うまでもない。6は、チェック弁であり、ブレ
ーキ解除時にホイールシリンダ4内のブレーキ液を液路
3eを介してマスタシリンダ2に速やかに戻すためのも
のである。
【0010】切換制御弁5a,5bは、周知の如く、マ
イクロコンピュータを内蔵したコントローラ(不図示)
によって制御される。このコントローラには車輪の回転
速度を検出する速度センサ(不図示)が接続されてお
り、この速度センサの出力信号に基づいてコントローラ
が車輪のスリップ率を演算し、このスリップ率が所定の
範囲内に保持されるように切換制御弁5a,5bにより
ブレーキ液圧が制御される。
【0011】電磁流出弁5bには液路3gを介してリザ
ーバ7が接続しているが、切換制御弁5a,5bが前記
減圧状態の制御に切換えられると、ホイールシリンダ4
から電磁流出弁5b,液路3gを介して排出されたブレ
ーキ液がリザーバ7に貯えられる。リザーバ7に貯えら
れたブレーキ液は、液路3gに接続する液圧ポンプ8に
より汲み上げられ加圧され、加圧されたブレーキ液圧
は、電磁流入弁5aより上流の液路3eに還流される。
なお、9a,9bは加圧されたブレーキ液圧の流れのみ
を許容するチェック弁である。
【0012】上記切換制御弁5a,5b、リザーバ7お
よび液圧ポンプ8により、本考案に係るブレーキ液圧制
御装置の液圧制御部Iを構成する。
【0013】一方、マスタシリンダ2と切換制御弁5
a,5b間の液路、すなわちマスタシリンダ2のブレー
キ液圧が作用する液路3aと、加圧されたブレーキ液圧
が作用する液路3eとの間には、液路開閉制御部IIが
形成される。この液路開閉制御部IIは、後述する第1
および第2の液路開閉装置10および11、第1および
第2のチェック弁12および13、リリーフ弁14、お
よび絞り通路15によって構成され、通常のブレーキ作
動時においてはブレーキ液圧の流れに抵抗を生じさせ
ず、ABS作動時において、マスタシリンダの液圧変動
を緩和するため、マスタシリンダからのブレーキ液圧の
流れを制限するよう液路の開閉が制御される。
【0014】第1の液路開閉装置10は、マスタシリン
ダ2と直結する液路3aに対し液路開閉制御部II内に
おいて接続する液路3bと、第1の液路開閉装置10と
後述する第2の液路開閉装置11とを接続し切換制御弁
5a,5bと連通せしめる液路3cとの間に設けられ
る。この第1の液路開閉装置10は、本実施例では段付
ピストン101の摺動を利用するものであり、大径部1
01aおよび小径部101bを有する段付ピストン10
1は、ハウジング内において液密的かつ摺動自在に嵌挿
される。段付ピストン101のほぼ中央には液路102
が形成されるとともに、ハウジングの小径部にはスプリ
ング103が配設されて段付ピストン101をマスタシ
リンダ2側へ付勢し、通常時およびブレーキペダル1解
除時には、液路3b,102および3cが完全に導通す
るようになっている。しかしながら、マスタシリンダ2
のブレーキ液圧がブレーキペダル1の踏み込みにより所
定圧(例えば10kg/cm2 )に達すると、段付ピス
トン101の大径部101aおよび小径部101bによ
って形成される受圧面積の差により、段付ピストン10
1はスプリング103の付勢力に抗して図中右側に摺動
し、段付ピストン101の先端101cが液路3cの開
口部104に当接して前記液路3b,102および3c
の導通を遮断するようになっている。いま段付ピストン
101の大径部101aの径を10mm、小径部101
bの径を8.5mmとしスプリング103のセット荷重
を2.2kgfとすれば、段付ピストン101は約10
kg/cm2 のマスタシリンダ2からのブレーキ液圧で
前記液路3b,102および3cを遮断するように設計
されている。また、液路3cの開口部104の径を5m
mとすれば、後述する液圧ポンプ8による加圧されたブ
レーキ液圧(リリーフ圧)は、マスタシリンダ2のブレ
ーキ液圧と94/50,200/100,305/15
0,411/200のような相関関係となり(単位:k
g/cm2 )、これによれば、例えばマスタシリンダ2
のブレーキ液圧が50kg/cm2 のときにはリリーフ
圧が94kg/cm2 のときまで上記液路3b,102
および3eの遮断は継続される。
【0015】第2の液路開閉装置11は、一端が液路3
cを介して第1の液路開閉装置10に接続されるととも
に、他端は、マスタシリンダ2と直結する液路3aに対
して液路開閉制御部II内において接続する液路3hと
接続している。この第2の液路開閉装置11は、本実施
例ではスプール弁で構成され、スプール111は、ハウ
ジング内において摺動自在に嵌挿される。また、ハウジ
ング内には液路3h側にスプリング112が配設され、
スプール111を常時、第1の液路開閉装置10側へ付
勢している。スプール111内には液路113が形成さ
れるとともに、液路113の先端113aは液路3c
と、他端113bはスプール111の側部に開口しハウ
ジングに形成された環状液路114と対向して通常時
(スプール111が図中最左側にある場合)連通するよ
うになっている。環状液路114は、液路3eと接続す
る液路3dに接続しているから、通常時には、液路3
c,113,114,3dおよび3eが完全に導通し、
前記第1の液路開閉装置10の完全導通とも相俟ち、マ
スタシリンダ2のブレーキ液圧は、液路を介してホイー
ルシリンダ4に供給される。しかしながら、前述した液
圧ポンプ8によるブレーキ液の加圧還流が後述する第2
のチェック弁13を介してスプール111の液路113
に供給されると、スプール111は右側に移動し、液路
113の後端113bが環状液路114からはずれ、上
記液路3c,113,114,3dおよび3eの完全導
通が遮断される。いまスプール111の径を7mm、ス
プリング112のセット荷重を2.6kgfとすると、
液圧ポンプ8により加圧還流されたブレーキ液圧がマス
タシリンダ2のブレーキ液圧より2kg/cm2 高くな
るとスプール111が図中右側に摺動を開始するように
設計されている。また、スプール111のストロークが
8mmとすると、上記加圧還流されたブレーキ液圧の戻
し量0.3ccでスプール111はフルストロークす
る。なお、このフルストローク時の遮断されラップした
液路113,114(ラップ量は5mm)からのブレー
キ液のリーク量は、ほぼ無視し得るものである。
【0016】12は第1のチェック弁であり、一端が第
1および第2の液路開閉装置10,11間の液路3cに
接続されるとともに、他端がマスタシリンダ2と直結す
る液路3aに対し液路開閉制御部II内において接続す
る液路3hと接続し、第1の液路開閉装置10のバイパ
スとしての機能を果たしている。このチェック弁12
は、マスタシリンダ2から切換制御弁5a,5bへのブ
レーキ液圧の流れを順方向とするようになっており、通
常、増圧用に用いられる。つまり、第1の液路開閉装置
10が前記液路3b,102および3cを遮断後に昇圧
されたマスタシリンダ2のブレーキ液圧は、第1のチェ
ック弁12を押し開けることにより、液路3c〜3fを
介してホイールシリンダ4に供給される。
【0017】また、13は第2のチェック弁であり、一
端が第1および第2の液路開閉装置10,11間の液路
3cに接続されるとともに、他端が切換制御弁5a,5
bおよびリザーバ7と接続する液路3eに対し液路開閉
制御部II内において接続する液路3iと接続してい
る。このチェック弁13は、液圧ポンプ8によるブレー
キ液圧の加圧還流のみを許容するものであり、これによ
り第2の液路開閉装置11の液路開閉制御の機能を果た
している。
【0018】14はリリーフ弁であり、一端がマスタシ
リンダ2と直結する液路3aに対し液路開閉制御部II
内において接続する液路3hと接続するとともに、他端
が切換制御弁5a,5bおよびリザーバ7と接続する液
路3eに対し液路開閉制御部II内において接続する液
路3iと連通している。このリリーフ弁14は、液圧ポ
ンプ8によるブレーキ液圧の加圧還流を調整するための
弁であり、加圧還流量が多い場合には、液路3hおよび
3aを介し、マスタシリンダ2側へブレーキ液圧がリリ
ーフされることになる。
【0019】本実施例においては、絞り通路15として
のオリフィスがリリーフ弁14内に形成されている。こ
の絞り通路15は、ABS作動中の増圧中にマスタシリ
ンダ2のブレーキ液圧を絞りをかけながらホイールシリ
ンダ4へ供給することにより、マスタシリンダ2の液圧
変動を緩和させる機能を果たしている。リリーフ弁14
の開弁圧は、相対圧で50kg/cm2 程度に設計され
る。
【0020】なお、本実施においては絞り通路15がリ
リーフ弁14内に形成されたオリフィスを例に説明した
が、本考案においては、これに限定されるものではな
く、例えばリリーフ弁14と並列に液路3hに接続さ
れ、マスタシリンダ2のブレーキ液圧を絞りをかけなが
らバイパスするような構造であってもよい。
【0021】次に、上記実施例の動作を図2および図3
を用いて説明すると、以下のとおりである。
【0022】すなわち通常のブレーキ作動時には、図2
(A)に示すように、ブレーキペダル1を踏み込むこと
により、マスタシリンダ2から所定のブレーキ液圧が発
生する。そして、ブレーキ液圧が上記所定圧(例えば1
0kg/cm2 )に達すると、第1の液路開閉装置10
内の段付ピストン101は図中右側へ摺動して液路3
b,102および3cの導通を遮断するとともに、その
後のブレーキ液圧の昇圧は、第1のチェック弁12を押
し開けることにより、液路3c,113,3d,3eお
よび常開の切換制御弁5aを介し、ホイールシリンダ4
に供給される。
【0023】ブレーキペダル1の踏み込みを解除する
と、マスタシリンダ2のブレーキ液圧は下がり、図2
(B)に示すように、第1の液路開閉装置10内の段付
ピストン101は元の位置に戻り、液路3a〜3fを介
し、ホイールシリンダ4内の全減圧が行われる。
【0024】なお、ブレーキペダル1を緩める動作を行
った場合には、第1の液路開閉装置10内の段付ピスト
ン101は液路3b,102および3cを遮断したまま
で図2(A)の元の位置には戻らない。しかし、マスタ
シリンダ2側のブレーキ液圧の低下は、液路3hを介し
て第2の液路開閉装置11に影響し、この装置11のス
プリング112側(マスタシリンダ2のブレーキ液圧
側)が負圧となることによってスプール111が図中右
側へ摺動して液路3c,113および3dを遮断する。
したがって、第2のチェック弁13を通して液路3e側
よりブレーキ液が液路3c(ABS判断部)へ入り込
み、液路3e側のブレーキ液圧をマスタシリンダ2側の
ブレーキ液圧とほぼ同じレベルまで低下させることがで
きる。
【0025】一方、上記ブレーキ作動状態で車輪がロッ
クしそうになるとABS制御が作動し、切換制御弁5
a,5bが励磁される。これにより、図3(A)に示す
ように、電磁流入弁5aが閉、電磁流出弁5bが開とな
り、ホイールシリンダ4のブレーキ液圧が液路3fおよ
び3gを介してリザーバ7へ逃がされる。リザーバ7へ
蓄えられたブレーキ液は液圧ポンプ8により加圧され、
加圧されたブレーキ液圧は、液路3e,3i、第2のチ
ェック弁13および液路3cを介して第2の液路開閉装
置11へと還流する。これにより、同装置11のスプー
ル111は図中右側へ摺動し、液路3c,113および
3dの導通は遮断され、通常のブレーキ液圧供給ライン
が遮断される。なお、加圧されたブレーキ液圧の還流量
が多く、スプール111がフルストロークして底付きし
た場合には、リリーフ弁14により、ブレーキ液圧は、
直接、マスタシリンダ2へ液路3hを介し戻される。
【0026】また、ABSの作動において、減圧後に増
圧制御へ移行した場合には、図3(B)に示すように、
第2の液路開閉装置11のスプール111は液路3c,
113および3dの導通を遮断しているので、通常のブ
レーキ液圧供給ラインは遮断され、マスタシリンダ2の
ブレーキ液圧は、液路3hを介し、絞り通路15からし
かホイールシリンダ4に供給されることがない。したが
って、ホイールシリンダ4の液圧変化に伴って発生する
マスタシリンダ2の液圧変動は、絞り通路15の絞り効
果により、低く押えられ緩和されることになる。また、
液路3c(ABS判断部)に還流したブレーキ液圧は、
ブレーキペダル1を踏み続ける限りどこへも流出するこ
とができないので、仮に液圧ポンプ8によるブレーキ液
圧の加圧還流が終了しても、緩増圧効果を継続すること
になる。
【0027】
【考案の効果】以上説明したように、本考案に係るブレ
ーキ液圧制御装置によれば、装置自体の内部液路構成を
大幅に変更したり、別の液路を配管等で配設することな
く、上記絞り機構を持たない既存の装置にABS用のマ
スタシリンダの液圧変動を緩和する装置を付加すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るブレーキ液圧制御装置の概略構成
図である。
【図2】本考案に係る実施例の動作を示す説明図で、
(A)は通常ブレーキ時を、(B)はそのペダル解除時
を示している。
【図3】本考案に係る実施例の動作を示す説明図で、
(A)はABS作動中の減圧時を、(B)はその増圧時
を示している。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル 2 マスタシリンダ 3a〜3i 液路 4 ホイールシリンダ 5a,5b 切換制御弁 7 リザーバ 8 液圧ポンプ 10 第1の液路開閉装置 11 第2の液路開閉装置 12 第1のチェック弁 13 第2のチェック弁 14 リリーフ弁 15 絞り通路

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダルの踏み込みに応動してブ
    レーキ液圧を出力するマスタシリンダと、 このマスタシリンダから液路を介して伝達されるブレー
    キ液圧によって作動するホイールシリンダと、 前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダ間の前記液
    路に連通し前記ホイールシリンダのブレーキ液圧を制御
    する切換制御弁と、 この切換制御弁の制御によってブレーキ液圧を減圧する
    ときに前記ホイールシリンダから前記切換制御弁を介し
    て排出されるブレーキ液を貯えるリザーバと、 このリザーバのブレーキ液を加圧して加圧されたブレー
    キ液圧を前記マスタシリンダと前記切換制御弁間の前記
    液路に還流させる液圧ポンプと、 を含む液圧制御装置において、 前記マスタシリンダと前記切換制御弁間の前記液路に連
    通し前記マスタシリンダのブレーキ液圧が所定圧に達す
    ると前記液路を遮断する第1の液路開閉装置と、 一端がこの第1の液路開閉装置に連通するとともに他端
    が前記マスタシリンダに連通し、前記液圧ポンプによる
    ブレーキ液の加圧還流により前記第1の液路開閉装置と
    前記切換制御弁との間の前記液路を遮断する第2の液路
    開閉装置と、 一端が前記第1および第2の液路開閉装置間の液路に連
    通するとともに他端が前記マスタシリンダに連通し、前
    記マスタシリンダから前記切換制御弁へのブレーキ液圧
    の流れを順方向とする第1のチェック弁と、 一端が前記第1および第2の液路開閉装置間の前記液路
    に連通するとともに他端が前記切換制御弁およびリザー
    バに連通する液路に連通し、前記液圧ポンプによるブレ
    ーキ液圧の加圧還流を順方向とする第2のチェック弁
    と、 一端が前記マスタシリンダに連通するとともに他端が前
    記切換制御弁およびリザーバに連通する液路に連通し、
    前記液圧ポンプによるブレーキ液圧の加圧還流を調整す
    るリリーフ弁と、 一端が前記マスタシリンダに連通するとともに他端が前
    記切換制御弁およびリザーバに連通する液路に連通する
    絞り通路と、 を具えたことを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  2. 【請求項2】 前記絞り通路が前記リリーフ弁に形成さ
    れたオリフィスである請求項1記載のブレーキ液圧制御
    装置。
JP5264792U 1992-07-27 1992-07-27 ブレーキ液圧制御装置 Expired - Lifetime JP2582388Y2 (ja)

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