JPH0612238U - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

ブレーキ液圧制御装置

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JPH0612238U
JPH0612238U JP5264792U JP5264792U JPH0612238U JP H0612238 U JPH0612238 U JP H0612238U JP 5264792 U JP5264792 U JP 5264792U JP 5264792 U JP5264792 U JP 5264792U JP H0612238 U JPH0612238 U JP H0612238U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ABS用の完成された既存装置の構成を変更
することなく、マスタシリンダの液圧変動を緩和させる
装置を付加する。 【構成】 マスタシリンダ(2)から液路を介して伝達
されるブレーキ液圧によって作動するホイールシリンダ
(4)間に液圧制御部(I)と液路開閉制御部(II)
とを設け、この液路開閉制御部(II)を第1および第
2の液路開閉装置(10,11)と、第1および第2の
チェック弁(12,13)と、リリーフ弁(14)およ
び絞り通路(15)とで構成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ブレーキ液圧制御装置、特にアンチロック・ブレーキ・システム( 以下、ABSという。)用の既存の装置に、マスタシリンダの液圧変動を緩和さ せる装置を簡単に付加できるようにしたブレーキ液圧制御装置に関するものであ る。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のマスタシリンダの液圧変動を緩和させる機能を有するブレーキ 液圧制御装置としては、実開昭63−98869号公報、実開平2−11057 0号公報等に開示されたものが知られている。これらは、ブレーキペダルの踏み 込みに応動してブレーキ液圧を出力するマスタシリンダと、このマスタシリンダ から伝達されるブレーキ液圧によって作動するホイールシリンダと、このホイー ルシリンダの液圧を制御する液圧制御装置と、この液圧制御装置に連通しホイー ルシリンダへのブレーキ液の流量を制御する流量制御装置とによって構成され、 ABS制御中において、緩増圧制御に入った際にホイールシリンダのブレーキ液 圧の変化にともなって発生するマスタシリンダのブレーキ液圧の変動を緩和させ るため、マスタシリンダからホイールシリンダへのブレーキ液の流れを制限する 絞り機構が設けられている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構造からなる従来装置にあっては、ABS制御が開始され たと判断する材料として、液圧ポンプの作動により発生する加圧されたブレーキ 液圧(実開昭63−98869号)、またはマスタシリンダとホイールシリンダ 間に生じるブレーキ液圧の差(実開平2−110570号)を利用する構造とな っているため、上記ブレーキ液圧の流れを制限する絞り機構を介在させる液路以 外に別の液路を設ける必要が生じる。したがって、上記絞り機構を持たない既存 の装置にABS用のマスタシリンダの液圧変動を緩和する装置を付加するには、 装置自体の内部液路構成を大幅に変更するか、上記別の液路を配管等で配設しな ければならないという問題がある。
【0004】 本考案は、かかる従来技術の問題点を解消するために提案されたものであって 、ABS用の完成された既存装置の構成を変更することなくマスタシリンダの液 圧変動を緩和させる装置を付加できるとともに、別の液路を配設しなくてもAB S制御が判断できるブレーキ液圧制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本考案は、ブレーキペダルの踏み込みに応動してブレ ーキ液圧を出力するマスタシリンダと、このマスタシリンダから液路を介して伝 達されるブレーキ液圧によって作動するホイールシリンダと、前記マスタシリン ダと前記ホイールシリンダ間の前記液路に連通し前記ホイールシリンダのブレー キ液圧を制御する切換制御弁と、この切換制御弁の制御によってブレーキ液圧を 減圧するときに前記ホイールシリンダから前記切換制御弁を介して排出されるブ レーキ液を貯えるリザーバと、このリザーバのブレーキ液を加圧して加圧された ブレーキ液圧を前記マスタシリンダと前記切換制御弁間の前記液路に還流させる 液圧ポンプと、を含む液圧制御装置において、前記マスタシリンダと前記切換制 御弁間の前記液路に連通し前記マスタシリンダのブレーキ液圧が所定圧に達する と前記液路を遮断する第1の液路開閉装置と、一端がこの第1の液路開閉装置に 連通するとともに他端が前記マスタシリンダに連通し、前記液圧ポンプによるブ レーキ液の加圧還流により前記第1の液路開閉装置と前記切換制御弁との間の前 記液路を遮断する第2の液路開閉装置と、一端が前記第1および第2の液路開閉 装置間の液路に連通するとともに他端が前記マスタシリンダに連通し、前記マス タシリンダから前記切換制御弁へのブレーキ液圧の流れを順方向とする第1のチ ェック弁と、一端が前記第1および第2の液路開閉装置間の前記液路に連通する とともに他端が前記切換制御弁およびリザーバに連通する液路に連通し、前記液 圧ポンプによるブレーキ液圧の加圧還流を順方向とする第2のチェック弁と、一 端が前記マスタシリンダに連通するとともに他端が前記切換制御弁およびリザー バに連通する液路に連通し、前記液圧ポンプによるブレーキ液圧の加圧還流を調 整するリリーフ弁と、一端が前記マスタシリンダに連通するとともに他端が前記 切換制御弁およびリザーバに連通する液路に連通する絞り通路と、を具えたこと を特徴とする。
【0006】
【作用】
本考案は、上記構成をとることにより、マスタシリンダとその他の構成とにブ ロック化でき、マスタシリンダと切換制御弁間の液路にマスタシリンダの液圧変 動を緩和させる装置を簡単に組み込むことができ、別の液路を配設しなくてもA BS制御が開始されたことを判断することができる。
【0007】
【実施例】
以下、図面に示した実施例にもとづき、本考案に係るブレーキ液圧制御装置に ついて説明する。
【0008】 図1は本考案に係るブレーキ液圧制御装置の概略構成図であるが、本考案に係 るブレーキ液圧制御装置は、ブレーキペダル1の踏み込みに応動してブレーキ液 の制動液圧を出力するマスタシリンダ2と、このマスタシリンダ2から液路3a 等を介して伝達されるブレーキ液圧によって作動するホイールシリンダ4とを具 えている。マスタシリンダ2は、2つの独立した加圧室を備えたタンデム型のシ リンダであり、これら2つの加圧室において発生したブレーキ液圧が互いに独立 した配管によって車輛の前輪と後輪の回転を制御するホイールシリンダ4に伝達 されるようになっている。図1においては、このうちの1個の車輪のホイールシ リンダ4に対応する系統のみが示されている。
【0009】 マスタシリンダ2において発生したブレーキ液圧は、液路3a〜3fを経由し てホイールシリンダ4に伝達されるが、このブレーキ液圧は、液路3e,3fお よび3f,3g間に設けられた切換制御弁5a,5bによって制御される。本実 施例においては、切換制御弁は、常開の電磁流入弁5a,常閉の電磁流出弁5b で構成され、電磁流入弁5aが開、電磁流出弁5bが閉でマスタシリンダ2とホ イールシリンダ4とが連通する増圧状態が、両電磁弁5a,5bが閉で保圧状態 が、電磁流入弁5aが閉、電磁流出弁5bが開でホイールシリンダ4と後述する リザーバ7が連通する減圧状態が、それぞれ形成され、液圧制御機能を果たすこ とになる。なお、ブレーキ液圧制御用の切換制御弁としては、上記3状態に切換 え可能な電磁切換弁を使用することができることは言うまでもない。6は、チェ ック弁であり、ブレーキ解除時にホイールシリンダ4内のブレーキ液を液路3e を介してマスタシリンダ2に速やかに戻すためのものである。
【0010】 切換制御弁5a,5bは、周知の如く、マイクロコンピュータを内蔵したコン トローラ(不図示)によって制御される。このコントローラには車輪の回転速度 を検出する速度センサ(不図示)が接続されており、この速度センサの出力信号 に基づいてコントローラが車輪のスリップ率を演算し、このスリップ率が所定の 範囲内に保持されるように切換制御弁5a,5bによりブレーキ液圧が制御され る。
【0011】 電磁流出弁5bには液路3gを介してリザーバ7が接続しているが、切換制御 弁5a,5bが前記減圧状態の制御に切換えられると、ホイールシリンダ4から 電磁流出弁5b,液路3gを介して排出されたブレーキ液がリザーバ7に貯えら れる。リザーバ7に貯えられたブレーキ液は、液路3gに接続する液圧ポンプ8 により汲み上げられ加圧され、加圧されたブレーキ液圧は、電磁流入弁5aより 上流の液路3eに還流される。なお、9a,9bは加圧されたブレーキ液圧の流 れのみを許容するチェック弁である。
【0012】 上記切換制御弁5a,5b、リザーバ7および液圧ポンプ8により、本考案に 係るブレーキ液圧制御装置の液圧制御部Iを構成する。
【0013】 一方、マスタシリンダ2と切換制御弁5a,5b間の液路、すなわちマスタシ リンダ2のブレーキ液圧が作用する液路3aと、加圧されたブレーキ液圧が作用 する液路3eとの間には、液路開閉制御部IIが形成される。この液路開閉制御 部IIは、後述する第1および第2の液路開閉装置10および11、第1および 第2のチェック弁12および13、リリーフ弁14、および絞り通路15によっ て構成され、通常のブレーキ作動時においてはブレーキ液圧の流れに抵抗を生じ させず、ABS作動時において、マスタシリンダの液圧変動を緩和するため、マ スタシリンダからのブレーキ液圧の流れを制限するよう液路の開閉が制御される 。
【0014】 第1の液路開閉装置10は、マスタシリンダ2と直結する液路3aに対し液路 開閉制御部II内において接続する液路3bと、第1の液路開閉装置10と後述 する第2の液路開閉装置11とを接続し切換制御弁5a,5bと連通せしめる液 路3cとの間に設けられる。この第1の液路開閉装置10は、本実施例では段付 ピストン101の摺動を利用するものであり、大径部101aおよび小径部10 1bを有する段付ピストン101は、ハウジング内において液密的かつ摺動自在 に嵌挿される。段付ピストン101のほぼ中央には液路102が形成されるとと もに、ハウジングの小径部にはスプリング103が配設されて段付ピストン10 1をマスタシリンダ2側へ付勢し、通常時およびブレーキペダル1解除時には、 液路3b,102および3cが完全に導通するようになっている。しかしながら 、マスタシリンダ2のブレーキ液圧がブレーキペダル1の踏み込みにより所定圧 (例えば10kg/cm2 )に達すると、段付ピストン101の大径部101a および小径部101bによって形成される受圧面積の差により、段付ピストン1 01はスプリング103の付勢力に抗して図中右側に摺動し、段付ピストン10 1の先端101cが液路3cの開口部104に当接して前記液路3b,102お よび3cの導通を遮断するようになっている。いま段付ピストン101の大径部 101aの径を10mm、小径部101bの径を8.5mmとしスプリング10 3のセット荷重を2.2kgfとすれば、段付ピストン101は約10kg/c m2 のマスタシリンダ2からのブレーキ液圧で前記液路3b,102および3c を遮断するように設計されている。また、液路3cの開口部104の径を5mm とすれば、後述する液圧ポンプ8による加圧されたブレーキ液圧(リリーフ圧) は、マスタシリンダ2のブレーキ液圧と94/50,200/100,305/ 150,411/200のような相関関係となり(単位:kg/cm2 )、これ によれば、例えばマスタシリンダ2のブレーキ液圧が50kg/cm2 のときに はリリーフ圧が94kg/cm2 のときまで上記液路3b,102および3eの 遮断は継続される。
【0015】 第2の液路開閉装置11は、一端が液路3cを介して第1の液路開閉装置10 に接続されるとともに、他端は、マスタシリンダ2と直結する液路3aに対して 液路開閉制御部II内において接続する液路3hと接続している。この第2の液 路開閉装置11は、本実施例ではスプール弁で構成され、スプール111は、ハ ウジング内において摺動自在に嵌挿される。また、ハウジング内には液路3h側 にスプリング112が配設され、スプール111を常時、第1の液路開閉装置1 0側へ付勢している。スプール111内には液路113が形成されるとともに、 液路113の先端113aは液路3cと、他端113bはスプール111の側部 に開口しハウジングに形成された環状液路114と対向して通常時(スプール1 11が図中最左側にある場合)連通するようになっている。環状液路114は、 液路3eと接続する液路3dに接続しているから、通常時には、液路3c,11 3,114,3dおよび3eが完全に導通し、前記第1の液路開閉装置10の完 全導通とも相俟ち、マスタシリンダ2のブレーキ液圧は、液路を介してホイール シリンダ4に供給される。しかしながら、前述した液圧ポンプ8によるブレーキ 液の加圧還流が後述する第2のチェック弁13を介してスプール111の液路1 13に供給されると、スプール111は右側に移動し、液路113の後端113 bが環状液路114からはずれ、上記液路3c,113,114,3dおよび3 eの完全導通が遮断される。いまスプール111の径を7mm、スプリング11 2のセット荷重を2.6kgfとすると、液圧ポンプ8により加圧還流されたブ レーキ液圧がマスタシリンダ2のブレーキ液圧より2kg/cm2 高くなるとス プール111が図中右側に摺動を開始するように設計されている。また、スプー ル111のストロークが8mmとすると、上記加圧還流されたブレーキ液圧の戻 し量0.3ccでスプール111はフルストロークする。なお、このフルストロ ーク時の遮断されラップした液路113,114(ラップ量は5mm)からのブ レーキ液のリーク量は、ほぼ無視し得るものである。
【0016】 12は第1のチェック弁であり、一端が第1および第2の液路開閉装置10, 11間の液路3cに接続されるとともに、他端がマスタシリンダ2と直結する液 路3aに対し液路開閉制御部II内において接続する液路3hと接続し、第1の 液路開閉装置10のバイパスとしての機能を果たしている。このチェック弁12 は、マスタシリンダ2から切換制御弁5a,5bへのブレーキ液圧の流れを順方 向とするようになっており、通常、増圧用に用いられる。つまり、第1の液路開 閉装置10が前記液路3b,102および3cを遮断後に昇圧されたマスタシリ ンダ2のブレーキ液圧は、第1のチェック弁12を押し開けることにより、液路 3c〜3fを介してホイールシリンダ4に供給される。
【0017】 また、13は第2のチェック弁であり、一端が第1および第2の液路開閉装置 10,11間の液路3cに接続されるとともに、他端が切換制御弁5a,5bお よびリザーバ7と接続する液路3eに対し液路開閉制御部II内において接続す る液路3iと接続している。このチェック弁13は、液圧ポンプ8によるブレー キ液圧の加圧還流のみを許容するものであり、これにより第2の液路開閉装置1 1の液路開閉制御の機能を果たしている。
【0018】 14はリリーフ弁であり、一端がマスタシリンダ2と直結する液路3aに対し 液路開閉制御部II内において接続する液路3hと接続するとともに、他端が切 換制御弁5a,5bおよびリザーバ7と接続する液路3eに対し液路開閉制御部 II内において接続する液路3iと連通している。このリリーフ弁14は、液圧 ポンプ8によるブレーキ液圧の加圧還流を調整するための弁であり、加圧還流量 が多い場合には、液路3hおよび3aを介し、マスタシリンダ2側へブレーキ液 圧がリリーフされることになる。
【0019】 本実施例においては、絞り通路15としてのオリフィスがリリーフ弁14内に 形成されている。この絞り通路15は、ABS作動中の増圧中にマスタシリンダ 2のブレーキ液圧を絞りをかけながらホイールシリンダ4へ供給することにより 、マスタシリンダ2の液圧変動を緩和させる機能を果たしている。リリーフ弁1 4の開弁圧は、相対圧で50kg/cm2 程度に設計される。
【0020】 なお、本実施においては絞り通路15がリリーフ弁14内に形成されたオリフ ィスを例に説明したが、本考案においては、これに限定されるものではなく、例 えばリリーフ弁14と並列に液路3hに接続され、マスタシリンダ2のブレーキ 液圧を絞りをかけながらバイパスするような構造であってもよい。
【0021】 次に、上記実施例の動作を図2および図3を用いて説明すると、以下のとおり である。
【0022】 すなわち通常のブレーキ作動時には、図2(A)に示すように、ブレーキペダ ル1を踏み込むことにより、マスタシリンダ2から所定のブレーキ液圧が発生す る。そして、ブレーキ液圧が上記所定圧(例えば10kg/cm2 )に達すると 、第1の液路開閉装置10内の段付ピストン101は図中右側へ摺動して液路3 b,102および3cの導通を遮断するとともに、その後のブレーキ液圧の昇圧 は、第1のチェック弁12を押し開けることにより、液路3c,113,3d, 3eおよび常開の切換制御弁5aを介し、ホイールシリンダ4に供給される。
【0023】 ブレーキペダル1の踏み込みを解除すると、マスタシリンダ2のブレーキ液圧 は下がり、図2(B)に示すように、第1の液路開閉装置10内の段付ピストン 101は元の位置に戻り、液路3a〜3fを介し、ホイールシリンダ4内の全減 圧が行われる。
【0024】 なお、ブレーキペダル1を緩める動作を行った場合には、第1の液路開閉装置 10内の段付ピストン101は液路3b,102および3cを遮断したままで図 2(A)の元の位置には戻らない。しかし、マスタシリンダ2側のブレーキ液圧 の低下は、液路3hを介して第2の液路開閉装置11に影響し、この装置11の スプリング112側(マスタシリンダ2のブレーキ液圧側)が負圧となることに よってスプール111が図中右側へ摺動して液路3c,113および3dを遮断 する。したがって、第2のチェック弁13を通して液路3e側よりブレーキ液が 液路3c(ABS判断部)へ入り込み、液路3e側のブレーキ液圧をマスタシリ ンダ2側のブレーキ液圧とほぼ同じレベルまで低下させることができる。
【0025】 一方、上記ブレーキ作動状態で車輪がロックしそうになるとABS制御が作動 し、切換制御弁5a,5bが励磁される。これにより、図3(A)に示すように 、電磁流入弁5aが閉、電磁流出弁5bが開となり、ホイールシリンダ4のブレ ーキ液圧が液路3fおよび3gを介してリザーバ7へ逃がされる。リザーバ7へ 蓄えられたブレーキ液は液圧ポンプ8により加圧され、加圧されたブレーキ液圧 は、液路3e,3i、第2のチェック弁13および液路3cを介して第2の液路 開閉装置11へと還流する。これにより、同装置11のスプール111は図中右 側へ摺動し、液路3c,113および3dの導通は遮断され、通常のブレーキ液 圧供給ラインが遮断される。なお、加圧されたブレーキ液圧の還流量が多く、ス プール111がフルストロークして底付きした場合には、リリーフ弁14により 、ブレーキ液圧は、直接、マスタシリンダ2へ液路3hを介し戻される。
【0026】 また、ABSの作動において、減圧後に増圧制御へ移行した場合には、図3( B)に示すように、第2の液路開閉装置11のスプール111は液路3c,11 3および3dの導通を遮断しているので、通常のブレーキ液圧供給ラインは遮断 され、マスタシリンダ2のブレーキ液圧は、液路3hを介し、絞り通路15から しかホイールシリンダ4に供給されることがない。したがって、ホイールシリン ダ4の液圧変化に伴って発生するマスタシリンダ2の液圧変動は、絞り通路15 の絞り効果により、低く押えられ緩和されることになる。また、液路3c(AB S判断部)に還流したブレーキ液圧は、ブレーキペダル1を踏み続ける限りどこ へも流出することができないので、仮に液圧ポンプ8によるブレーキ液圧の加圧 還流が終了しても、緩増圧効果を継続することになる。
【0027】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案に係るブレーキ液圧制御装置によれば、装置自体 の内部液路構成を大幅に変更したり、別の液路を配管等で配設することなく、上 記絞り機構を持たない既存の装置にABS用のマスタシリンダの液圧変動を緩和 する装置を付加することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るブレーキ液圧制御装置の概略構成
図である。
【図2】本考案に係る実施例の動作を示す説明図で、
(A)は通常ブレーキ時を、(B)はそのペダル解除時
を示している。
【図3】本考案に係る実施例の動作を示す説明図で、
(A)はABS作動中の減圧時を、(B)はその増圧時
を示している。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル 2 マスタシリンダ 3a〜3i 液路 4 ホイールシリンダ 5a,5b 切換制御弁 7 リザーバ 8 液圧ポンプ 10 第1の液路開閉装置 11 第2の液路開閉装置 12 第1のチェック弁 13 第2のチェック弁 14 リリーフ弁 15 絞り通路

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダルの踏み込みに応動してブ
    レーキ液圧を出力するマスタシリンダと、 このマスタシリンダから液路を介して伝達されるブレー
    キ液圧によって作動するホイールシリンダと、 前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダ間の前記液
    路に連通し前記ホイールシリンダのブレーキ液圧を制御
    する切換制御弁と、 この切換制御弁の制御によってブレーキ液圧を減圧する
    ときに前記ホイールシリンダから前記切換制御弁を介し
    て排出されるブレーキ液を貯えるリザーバと、 このリザーバのブレーキ液を加圧して加圧されたブレー
    キ液圧を前記マスタシリンダと前記切換制御弁間の前記
    液路に還流させる液圧ポンプと、 を含む液圧制御装置において、 前記マスタシリンダと前記切換制御弁間の前記液路に連
    通し前記マスタシリンダのブレーキ液圧が所定圧に達す
    ると前記液路を遮断する第1の液路開閉装置と、 一端がこの第1の液路開閉装置に連通するとともに他端
    が前記マスタシリンダに連通し、前記液圧ポンプによる
    ブレーキ液の加圧還流により前記第1の液路開閉装置と
    前記切換制御弁との間の前記液路を遮断する第2の液路
    開閉装置と、 一端が前記第1および第2の液路開閉装置間の液路に連
    通するとともに他端が前記マスタシリンダに連通し、前
    記マスタシリンダから前記切換制御弁へのブレーキ液圧
    の流れを順方向とする第1のチェック弁と、 一端が前記第1および第2の液路開閉装置間の前記液路
    に連通するとともに他端が前記切換制御弁およびリザー
    バに連通する液路に連通し、前記液圧ポンプによるブレ
    ーキ液圧の加圧還流を順方向とする第2のチェック弁
    と、 一端が前記マスタシリンダに連通するとともに他端が前
    記切換制御弁およびリザーバに連通する液路に連通し、
    前記液圧ポンプによるブレーキ液圧の加圧還流を調整す
    るリリーフ弁と、 一端が前記マスタシリンダに連通するとともに他端が前
    記切換制御弁およびリザーバに連通する液路に連通する
    絞り通路と、 を具えたことを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  2. 【請求項2】 前記絞り通路が前記リリーフ弁に形成さ
    れたオリフィスである請求項1記載のブレーキ液圧制御
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5262198U (ja) * 1975-10-31 1977-05-07
JPS5394798U (ja) * 1976-12-29 1978-08-02

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JP2582388Y2 (ja) 1998-09-30

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