JPH0735693A - 固形製剤の外観検査装置 - Google Patents

固形製剤の外観検査装置

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JPH0735693A
JPH0735693A JP5176407A JP17640793A JPH0735693A JP H0735693 A JPH0735693 A JP H0735693A JP 5176407 A JP5176407 A JP 5176407A JP 17640793 A JP17640793 A JP 17640793A JP H0735693 A JPH0735693 A JP H0735693A
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泰三 山本
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宏和 小西
Yoshihisa Kawaguchi
善久 川口
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明 長尾
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固形製剤の外観検査装置の構造を簡単にし、
処理速度を向上させる。 【構成】 ホッパー12からそれぞれ水平軸を中心とし
て回転する供給ドラム10、第1及び第2の方向規制ド
ラム20、30に順に落下させ移し換えていく際に、固
形製剤1を同じ向きに整列させる。整列された固形製剤
1は間欠駆動される検査ドラム40に一定の間隔で連続
的に供給され、固形製剤1は第1及び第2の検査ローラ
ー41、42により連続的に所定の方向に回転されつつ
所定の位置に保持される。撮像装置60は回転する固形
製剤1の全外周面を観察し、不良品は不良品排除部51
に排除される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハード及びソフトタイ
プのカプセル剤や、略ラグビーボール状又は球形等の錠
剤等、軸を中心として回転対象な形状を有する固形製剤
の外観検査装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の固形製剤の外観検査装置として、
例えば特公昭54ー18955号公報に記載されたものが知られ
ている。その構成を図5を用いて説明する。図5におい
て、検査ヘッド200は水平面上において、その軸の周
りに例えば時計方向に間欠的に回転している。検査ヘッ
ド200の外周近傍には、複数の回転ローラー201が
等間隔で設けられ、矢印Bで示すように軸202を中心
として反時計方向に常時回転している。固形製剤1は、
チェインにより駆動されるバケット220により、紙面
の垂直方向に搬送される。固形製剤1を搬送するバケッ
ト220が検査ヘッド200と同じ水平面に到達する
と、プランジャー221が矢印Dで示す方向に固形製剤
1を押出し、固形製剤1はバケット220から検査ヘッ
ド200に移し換えられる。検査ヘッド200では、常
時矢印Aで示す方向に真空吸引されており、固形製剤1
は相互に隣接する2つの回転ローラー201の間に保持
される。各回転ローラー201は、それぞれ矢印Bで示
す方向に常時回転しているので、固形製剤1はその反力
を受け、矢印Cで示すように図中時計方向に回転する。
すなわち、固形製剤1は図中時計方向Cに自転しつつ、
同じく図中時計方向に間欠的に公転する。
【0003】固形製剤1が所定の位置Xに到達すると、
光源203から光を照射される。固形製剤1からの反射
光204は、固形製剤1の形状に対応した所定形状のス
リット207を通って光電変換素子208に入力され
る。検査ヘッド200の停止時間は、自転している固形
製剤1が少なくとも1回転する時間よりも長く設定され
ている。そのため、光電変換素子208は固形製剤1の
全外周面からの反射光を受光する。固形製剤1の表面に
何の欠陥もない場合は、光電変換素子208からの出力
は変化しない。ところが、固形製剤1の表面に異物が付
着したり、変形による凹凸等があると、その部分から反
射される光は変化し、それに伴って光電変換素子208
からの出力も変化する。そこで、光電変換素子208か
らの出力を監視することにより、固形製剤1の外観の異
常を発見することができる。異常が発見された固形製剤
1は、除去シュート209に到達した時に、ノズル20
5により圧縮空気を吹き付けられることにより、除去シ
ュート209の中に吹飛ばされ、検査工程から除去され
る。一方、異常が発見されなかった固形製剤1は、同様
にノズル206により圧縮空気を吹き付けられることに
より、取出シュート210の中に吹飛ばされる。
【0004】次に、上記従来の固形製剤の外観検査装置
において用いられている固形製剤、例えばカプセル剤の
方向規制装置を図6を用いて説明する。図6において、
(a)はバケット220のその搬送方向に直交する断面
の構成を示し、(b)及び(c)は搬送方向に平行な断
面の構成を示す。図6(a)において、バケット220
はカプセル剤250のキャップ部の直径よりも若干広い
幅を有する上段ポケット部220aと、カプセル剤25
0のキャップの直径よりも狭いがボデイの直径よりも若
干広い幅を有する下段のポケット部220bとを有し、
下段のポケット部220bにはガイドレイル230が設
けられている。図6(b)において、矢印Eで示すバケ
ット220の搬送方向に対してボデイ部250bが先行
するように保持されたカプセル剤250Aの場合、ガイ
ドレイル230の切欠き231及び矢印Fで示す真空吸
引等により250Bで示すようにキャップ250aの開
口部端面250cを支点として回転し、開口部端面25
0cが上段ポケット部220aと下段ポケット部220
bとの段差部220cに引掛かるようにして直立する。
さらに進行すると、250Cで示すように、カプセル剤
250Cのボデイ部250bがガイドレイル230に接
触し、カプセル剤250Cはキャップの開口部端面25
0dを支点として回転し、250Dで示すようにキャッ
プ部250aが先行する形に方向規制される。すなわ
ち、カプセル剤250は垂直面内において1回転する。
一方、図6(c)に示すように、キャップ部250aが
先行するように保持されたカプセル剤250Eの場合、
250Fで示すようにキャップ250aの開口部端面2
50eを支点として回転し、一旦ボデイ部を下にして直
立するが、次に250Gで示すようにガイドレイル23
0と接触する。これにより、250Hで示すように再度
キャップ部250aが先行するように元の状態に保持さ
れる。この場合、カプセル剤250は1回転しない。な
お、バケット220のポケット部の長さLはカプセル剤
250の回転を考慮してカプセル剤の全長よりも長い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図5に示すような構成
を有する従来の固形製剤の外観検査装置では、固形製剤
1は水平方向に回転する検査ヘッド200において垂直
方向に保持されている。そのため、検査ヘッド200に
固形製剤1を垂直方向に供給するために、バケット22
0をチェイン等により垂直方向に駆動しなければならな
い。その結果、実質的に固形製剤1の搬送列数は1列に
制限され、単位時間当りに検査し得る固形製剤の数をあ
まり多くすることはできないという問題点を有してい
た。さらに、バケット220と検査ヘッド200との間
での固形製剤1の受渡は水平方向に行われるため、重力
による自然落下を利用することはできない。そこで、検
査ヘッド200の間欠動作に同期して、バケット220
を停止させ、さらに検査ヘッド200及びバケット22
0の停止中にプランジャー221を駆動させ、強制的に
固形製剤1をバケット220から検査ヘッド200に移
し換えている。ところが、このような構成では、それぞ
れ独立して駆動される検査ヘッド200、バケット22
0及びプランジャー221の各動作を同期させなければ
ならず、そのために構造が複雑となり、各動作速度も遅
くなるという問題点があった。一方、図6に示す構造を
有する従来の方向規制装置では、方向規制の際カプセル
剤250が垂直面内で1回転する場合があり、その際カ
プセル剤250のキャップ250aの開口端部250
c、250d等を支点として変則的に回転するため、バ
ケット220における回転したカプセル剤250の位置
が一定しない、すなわち固形製剤の搬送間隔が一定でな
いという問題点があった。さらにこの問題は、搬送され
てきた固形製剤(カプセル剤)が所定の位置に到達した
ことを検出し、それに基づいてプランジャー221を駆
動させなければならず、構造の複雑化及び動作速度の低
下を促進させるという問題点を派生させていた。この発
明は以上のような問題点を解決するためになされたもの
であり、固形製剤の供給を複数列化すると共に、構造が
簡単で高速の固形製剤の外観検査装置を提供することを
目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の固形製剤の外観検査装置は、固形製剤を一
時的に貯蔵するホッパーと、前記ホッパーから供給され
た固形製剤を水平方向に同方向に複数列規則的に配列さ
せる方向規制装置と、垂直面内において水平方向の軸を
中心として所定の方向に間欠的に回転される検査ドラム
と、前記検査ドラムの外周部近傍において等間隔に複数
組設けられ、一方は前記固形製剤の配列数と同数の所定
形状の位置決め部を有し、それぞれ同じ方向に常時回転
され、固形製剤を逆の方向に回転しつつ保持する第1及
び第2の検査ローラーと、前記検査ドラムの外周面近傍
に設けられ、前記第1及び第2の検査ローラーとの間で
前記位置決め部により所定の位置に保持された固形製剤
の外周面を撮影する撮像装置とを具備するように構成さ
れている。また、上記構成において、前記所定形状の位
置決め部は検査されるべき固形製剤の基準全長と実質的
に等しい幅を有する1組の鍔であることが好ましい。さ
らに、前記撮像装置はラインセンサー又は2次元センサ
ーであることが好ましい。また、前記検査ドラムは、前
記第1及び第2の検査ローラーにより回転しつつ保持さ
れた固形製剤が少なくとも1回転する間停止しているこ
とが好ましい。さらに、固形製剤がボデイとキャップと
からなるカプセルである場合、前記方向規制装置は、第
1の水平軸を中心として回転し、固形製剤をその軸が前
記第1の水平軸に対して略垂直となるように保持する複
数の第1のポケットの配列を有する供給ドラムと、前記
供給ドラムの下方に設けられ、第2の水平軸を中心とし
て回転し、前記第1のポケットからボデイを下にして落
下してきた固形製剤をその表面からはみ出さないように
第2の水平軸に対して略垂直となるように保持すると共
に、キャップを下にして落下してきた固形製剤をその表
面からはみ出すように第2の水平軸に対して略垂直とな
るように保持し、かつ前記固形製剤を前記第2の水平軸
に略平行に保持することが可能な幅を有する前記第1の
ポケットに対応する第2のポケットの配列を有する第1
の方向規制ドラムと、前記第1の方向規制ドラムの外周
部に設けられ、前記第1の方向規制ドラムの表面からは
み出して保持された固形製剤を所定の方向に略水平に横
転させるための第1の方向規制ガイドと、前記第1の方
向規制ドラムの下方に設けられ、第3の水平軸を中心と
して回転し、前記第2のポケットから水平に落下してき
た固形製剤をそのまま略水平に保持すると共に、キャッ
プを下にして落下してきた固形製剤をその表面からはみ
出すように第3の水平軸に対して略垂直となるように保
持し、かつ前記固形製剤を前記第3の水平軸に略平行に
保持することが可能な幅を有する前記第2のポケットに
対応する第3のポケットの配列を有する第2の方向規制
ドラムと、前記第2の方向規制ドラムの外周部に設けら
れ、前記第2の方向規制ドラムの表面からはみ出して保
持された固形製剤を前記所定の方向と同方向に略水平に
横転させるための第2の方向規制ガイドとを具備するこ
とが好ましい。さらに、前記方向規制装置は前記検査ド
ラムの垂直上方に設けられ、前記方向規制装置の最下部
に搬送されてきた固形製剤は圧縮空気により、検査ドラ
ム上に移し換えられることが好ましい。
【0007】
【作用】方向規制装置は、ホッパーから供給された固形
製剤を水平方向に同じ向きに複数列規則的に配列させ、
検査ドラムに設けられた第1及び第2の検査ローラー上
の位置決め部に固形製剤を連続的に供給するので、単位
時間当りの固形製剤の供給数が増加する。検査ドラムは
間欠的に回転されるので、撮像装置等の他の構成要素に
対して一時的に停止する。この間に、第1及び第2の検
査ローラーに回転保持された固形製剤は少なくとも1回
転されるので、撮像装置は固形製剤の全表面を観察する
ことが可能となる。また、位置決め部は検査されるべき
固形製剤の基準長さと実質的に等しい幅を有する1組の
鍔であるため、固形製剤の長さが極端に長い場合、当該
長さの長い固形製剤は第1及び第2の検査ローラーによ
り保持することはできず、外観検査以前に不良品として
排除される。一方、固形製剤の長さが極端に短い場合、
固形製剤の水平方向における位置決めが正確になされ
ず、撮像装置による外観検査により不良品と判定され
る。さらに、固形製剤の長さが所定の良品の範囲内にあ
る場合であっても、表面に異物等が付着していたり変形
による凹凸等があると、その異常部分からの反射光が変
化するため、撮像装置により不良品と判定される。
【0008】
【実施例】本発明の固形製剤の外観検査装置を、その好
適な一実施例を示す図1、図2、図3及び図4を用いて
説明する。図1は固形製剤の外観検査装置の全体の構成
を示す斜視図、図2は図1における検査ドラム40の構
成の詳細を示す断面図、図3は図1における供給ドラム
10、第1及び第2の方向規制ドラム20、30の構成
の詳細を示す断面図、図4は固形製剤1の表面を撮像装
置60の画素に結像する関係を示す図である。
【0009】図1に示す本発明の固形製剤の外観検査装
置において、供給ドラム10は、モーター14及びタイ
ミングベルト15等により、第1の水平軸10bを中心
として垂直面上で矢印R1で示す方向に、一定の速度で
回転される。供給ドラム10の上部で、かつ、その外周
面の近傍には、固形製剤を一時的に貯蔵するホッパー1
2及び余分な固形製剤を排除するためのブラシ13が設
けられている。供給ドラム10の円筒面上には、図3に
示すように、固形製剤をその長手方向(最大寸法又は全
長を有する方向)が第1の水平軸に対して垂直になるよ
うに保持するための第1のポケット10aが規則的に配
列されている。さらに、供給ドラム10の外周部近傍に
は、第1のポケット10aに保持された固形製剤が落下
しないようにガイドするための供給ガイド11が設けら
れている。ホッパー12の底部にはガイド12aが設け
られており、ホッパー12に常時振動を加えることによ
り、ホッパー12に貯蔵されている固形製剤(構造を理
解しやすくするために図示を省略する)はガイド12a
間の溝部12b内に整列される。なお、溝部12bの位
置は供給ドラム10の第1のポケット10aの配列と対
応している。
【0010】供給ドラム10の下方には、第2の水平軸
20bを中心として矢印R2で示すように供給ドラム1
0とは逆の方向に回転する第1の方向規制ドラム20が
設けられている。第1の方向規制ドラム20の円筒面上
には、供給ドラム10の第1のポケット10aと対向す
る第2のポケット20aが配列されている。第1の方向
規制ドラム20の回転速度は、タイミングベルト15等
により、第1のポケット10aと第2のポケット20a
とが同期するように設定されている。固形製剤が例えば
ボデイとキャップとからなるカプセル剤である場合、図
3に示すように、第2のポケット20aは供給ドラム1
0の第1のポケット10aからボデイを下にして落下し
てきた固形製剤1aをその表面からはみ出さないように
第2の水平軸20bに対して略垂直となるように保持す
ると共に、キャップを下にして落下してきた固形製剤1
bをその表面からはみ出すように第2の水平軸20bに
対して略垂直となるように保持し、かつ固形製剤1を第
2の水平軸20bに略平行に保持することが可能な幅W
を有する。第1の方向規制ドラム20の外周部近傍に
は、第1の方向規制ガイド21が設けられている。この
第1の方向規制ガイド21には略V字状の溝21aが設
けられている。第1の方向規制ドラム20の表面からは
み出すように保持されている固形製剤1bは、溝21a
のエッジと接触することにより、第2の水平軸20bと
略平行になるように所定の方向に横転される。一方、第
1の方向規制ドラム20の表面からはみ出さないように
保持されている固形製剤1aは、第1の方向規制ガイド
21の溝21aのエッジとは接触せず、第1の方向規制
ガイド21のその他の部分により第2のポケット20a
から落下しないようにガイドされる。
【0011】第1の方向規制ドラム20の下方には、第
3の水平軸を中心として矢印R3で示すように第1の方
向規制ドラム20とは逆の方向に回転する第2の方向規
制ドラム30が設けられている。第2の方向規制ドラム
30の円筒面上には、第1の方向規制ドラム20の第2
のポケット20aと対向する第3のポケット30aが配
列されている。第2の方向規制ドラム30の回転速度
は、タイミングベルト15等により、第2のポケット2
0aと第3のポケット30aとが同期するように設定さ
れている。図3に示すように、第3のポケット30aは
第2のポケット20aから略水平に落下してきた固形製
剤1cはそのまま略水平に(この図では若干傾斜するよ
うに)保持すると共に、キャップを下にして落下してき
た固形製剤1aをその表面からはみ出すように第3の水
平軸に対して略垂直となるように保持し、かつ固形製剤
1cを第3の水平軸30bに略平行に保持することが可
能な幅を有している。第2の方向規制ドラム30の外周
部近傍には、第2の方向規制ガイド31が設けられてい
る。この第2の方向規制ガイド31にも第1の方向規制
ガイド21と同様に略V字状の溝(図示せず)が設けら
れている。第2の方向規制ドラム30の表面からはみ出
すように保持されている固形製剤は、図示しない溝のエ
ッジと接触することにより、第3の水平軸30bと略平
行になるように所定の方向に横転される。一方、第2の
方向規制ドラム30の第3のポケット30aにより略水
平に保持されている固形製剤は、第2の方向規制ガイド
31のその他の部分により第3のポケット30aから落
下しないようにガイドされる。その結果、第2の方向規
制ガイド31の溝部(図示せず)よりも下方において
は、固形製剤は全て略水平で、かつ、同じ方向に第3の
ポケット30aにより保持されている。なお、供給ドラ
ム10、供給ガイド11、第1の方向規制ドラム20、
第1の方向規制ガイド21、第2の方向規制ドラム30
及び第2の方向規制ガイド31等で方向規制装置を構成
する。なお、各第1、第2及び第3のポケット10a、
20a、30aにはそれぞれ回転軸10b、20b、3
0bに垂直な方向に連通管10c、20c、30cが設
けられており、固形製剤1を搬送中は、これらの連通管
10c、20c、30cを介して各ポケット10a、2
0a、30aに真空吸引することにより固形製剤を保持
する。一方、固形製剤1が各ドラム10、20、30の
最下方位置に到達したときには、これらの連通管10
c、20c、30cを介して圧縮空気を固形製剤に吹き
つける。その結果、固形製剤は確実に次のドラムに移し
換えられる。
【0012】図1において、第2の方向規制ドラム30
の下方には水平方向の軸40aを中心として、矢印R4
で示す方向に間欠的に回転する検査ドラム40が設けら
れている。検査ドラム40の外周部近傍には、所定の角
度又は間隔で、それぞれ異なる形状の第1及び第2の検
査ローラー41及び42が交互に配列されている。第1
及び第2の検査ローラー41及び42は各1個づつが一
つの組をなす。上記方向規制装置により所定の方向に配
列された固形製剤1は、検査ドラム40に設けられた1
組の第1及び第2の検査ローラー41及び42により保
持され、検査ドラム40の外周面上を間欠的に搬送され
る。第1及び第2の検査ローラー41及び42は後述す
る機構により、常時所定の方向に連続的に回転されてお
り、その反力を受けて固形製剤1は逆の方向に常時連続
的に回転される。検査ドラム40の近傍には、固形製剤
1の外観表面を撮影(観察)するための撮像装置60、
検査ドラム40を水平に保持するためのフレーム43、
検査ドラム40を駆動するための駆動装置50及び制御
装置61等が設けられている。さらに、検査ドラム40
の下方には、撮像装置60及び制御装置61等により、
不良品であると判定された固形製剤を排除するための不
良品排除部51及び良品を次の工程に搬送するための製
品取り出しシュート52等が設けられている。なお、撮
像装置60が固形製剤1の全外周面を観察し得るよう
に、間欠的に回転する検査ドラム40の停止時間は固形
製剤1が1回転されるのに要する時間よりも長くなるよ
うに設定されている。
【0013】次に、検査ドラム40の構成を図2を用い
て説明する。図2において、固定軸(非回転軸)150
はフレーム43により水平に保持され、その中心部分に
設けられた内周円筒穴150aと回転軸151とで第1
の軸受を構成する。また、固定軸150の外周円筒軸1
50cと略円筒状の間欠回転部材152の内周円筒穴1
52aとで第2の軸受を構成する。間欠回転部材152
は回転軸151のフランジ部151aに固定されてお
り、間欠回転部材152は第1及び第2の軸受により回
転自在に水平に軸支される。回転軸151は間欠駆動装
置160に連結され、間欠回転部材152は回転軸15
1と共に間欠回転される。回転軸151の固定軸150
と嵌合していない側151bの外周部には軸受153を
介して太陽歯車104が回転自在に軸支されている。間
欠回転部材152の両端部にはフランジ106が固定さ
れ、フランジ106には第1及び第2の検査ローラー4
1及び42が回転自在に軸支されている。各検査ローラ
ー41及び42の軸端には遊星歯車105が固定され、
各遊星歯車105は太陽歯車104と係合している。太
陽歯車104にはプーリー103が固定され、タイミン
グベルト102を介してモーター100の軸に固定され
た別のプーリー101に連結されている。その結果、各
検査ローラー41及び42はモーター100により、間
欠回転部材152とは別個独立して常時所定の方向に回
転される。第1の検査ローラー41には複数の鍔部41
aが設けられており、対向する2つの鍔部41aの間隔
は、所定の許容誤差を考慮して、固形製剤1の基準全長
と実質的に等しくなるように設定されている。間欠回転
部材152の円筒面には、第1の検査ローラー41と第
2の検査ローラー42とのほぼ中間であって、固形製剤
1が保持されるべき位置(対抗する2つの鍔部41aの
間)に対応して複数のノズル152bが設けられてい
る。間欠回転部材152と固定軸150との間の空間1
54は、例えば真空ポンプ等(図示せず)に連結され、
真空吸引により固形製剤1を保持するように構成されて
いる。また、固定軸150の他の部分には管路150b
等が設けられており、管路150bは圧縮空気を供給す
るためのコンプレッサー等に接続されている。不良品の
固形製剤がこの下を通過したときに、管路150b及び
ノズル152b等を介して固形製剤に圧縮空気を吹きつ
け、当該不良品の固形製剤を図1に示した不良品排除部
51へ吹飛ばす。同様の機構はさらに別の部分に設けら
れており(図示せず)、良品を次の工程に搬送するため
に製品取り出しシュート52へ吹飛ばす。
【0014】次に、固形製剤1の表面を撮像装置60の
画素に結像する関係を図4を用いて説明する。図4にお
いて、撮像装置60は、例えば2048個の画素601
が1列に配列されたCCD等を用いたラインセンサー6
00及び撮像レンズ602等を具備している。第1の検
査ローラー41の対向する2つの鍔41a間に保持さ
れ、所定方向に回転される固形製剤1の表面はレンズ6
02により画素601上に結像されている。ラインセン
サー600は所定のクロック(例えば4MHz)で駆動
され、各画素601はそれぞれ対応する固形製剤1の表
面の各部分からの反射光の強度に比例したアナログ信号
を出力する。ラインセンサー600から出力されたアナ
ログ信号は図1に示す制御装置61に入力され、アナロ
グ/デジタル変換及び微分等の処理が行われた後、所定
の信号と比較される。ここで、固形製剤1の表面に異物
が付着していたり、あるいは変形により凹凸が生じてい
る場合にはその部分からの反射光が変化する。そのた
め、異常が発生している部分からの反射光に対応する信
号と所定の信号とを比較することにより、異常を検出す
ることができる。固形製剤1は図1に示す検査ドラム4
0が停止している間に1回転以上回転される。そのた
め、撮像装置60は固形製剤1の全外周面(全外観)を
観察する。もし、固形製剤(カプセル剤)1の全長が極
端に短い場合、ラインセンサー600の画素の内、全長
が短い部分に対応した画素は固形製剤1の表面からの反
射光を受光しない。そのため、その画素からの出力が零
になるか又は極端に低下するため、固形製剤1の寸法不
足も検出される。
【0015】制御装置61が固形製剤1の外観の異常を
検出すると、その異常が発生した固形製剤の位置に関す
る情報を駆動装置50等に出力する。駆動装置50は、
異常が発生した固形製剤が不良品排除部51に到達した
時に、図2に示す管路150b及びノズル152b等を
介して圧縮空気を吹きつけるように制御される。このよ
うにして、固形製剤1の外観検査が完了し、良品はシュ
ート52を通って次の工程、例えばPTP包装装置等へ
搬送される。
【0016】なお、上記実施例において、撮像装置60
としてCCD等を用いたラインセンサーを用いたが、C
CD等による2次元センサーを用いることができる。こ
の場合、固形製剤1の形状をも認識することができる。
また、従来例と同様に所定形状のスリット及び光電変換
素子からなるセンサーを用いることができることはいう
までもない。また、撮像装置60は固形製剤1の配列の
それぞれに対応して小型のものを同数用意してもよい
し、又は大型のものを1個用意してもよい。また、上記
実施例では、固形製剤1としてカプセルのボデイ部に薬
剤が充填されたカプセル剤の外観検査に用いる場合を示
したが、内部に薬剤が充填されていない空のカプセルの
外観検査に用いることができることは言うまでもない。
【0017】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る固形製剤の
外観検査装置は、方向規制装置により固形製剤を水平方
向に同じ向きに複数配列した状態で検査ドラムに供給
し、検査ドラムに設けられた第1及び第2の検査ローラ
ーにより常時回転させながら固形製剤を所定の位置に保
持し、回転する各固形製剤の表面をそれぞれ撮像装置に
より観察するように構成したので、1つの検査ドラムで
複数列同時に検査することができ、単位時間当りの検査
数を飛躍的に増加することができる。また、方向規制装
置から検査ドラムに固形製剤を供給する際、自然落下及
び/又は圧縮空気の吹き付けを利用しているので、従来
例に用いられていたような往復運動を行うプランジャー
等の特別な機構を必要とせず、構造が簡単になると共に
装置の高速化を図ることが可能になる。さらに、固形製
剤は常に一定の間隔で供給されるため、固形製剤が所定
位置に到達したことを検出する必要がなく、装置の構造
を簡単にすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固形製剤の外観検査装置の一実施例の
構成を示す斜視図
【図2】上記実施例における検査ドラム40の構成の詳
細を示す断面図
【図3】上記実施例における固形製剤の方向規制装置の
構成及びその動作を示す断面図
【図4】上記実施例における固形製剤1の表面を撮像装
置60の画素に結像する関係を示す図
【図5】従来の固形製剤の外観検査装置の構成を示す平
面図
【図6】従来の固形製剤の方向規制装置の構成及び動作
を示す断面図
【符号の説明】
1 :固形製剤 10 :供給ドラム 10a :第1のポケット 11 :供給ガイド 12 :ホッパー 13 :ブラシ 14 :モーター 15 :タイミングベルト 20 :第1の方向規制ドラム 20a :第2のポケット 21 :第1の方向規制ガイド 30 :第2の方向規制ドラム 30a :第3のポケット 31 :第2の方向規制ガイド 40 :検査ドラム 41 :第1の検査ローラー 41a :鍔 42 :第2の検査ローラー 43 :フレーム 50 :駆動装置 51 :不良品排除部 52 :シュート 60 :撮像装置 61 :制御装置 100 :モーター 101 :プーリー 102 :タイミングベルト 103 :プーリー 104 :太陽歯車 105 :遊星歯車 150 :固定軸 150b:管路 151 :回転軸 152 :間欠回転部材 152b:ノズル 600 :ラインセンサー 601 :画素 602 :レンズ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固形製剤を一時的に貯蔵するホッパー
    と、 前記ホッパーから供給された固形製剤を水平方向に同方
    向に複数列規則的に配列させる方向規制装置と、 垂直面内において水平方向の軸を中心として所定の方向
    に間欠的に回転される検査ドラムと、 前記検査ドラムの外周部近傍において等間隔に複数組設
    けられ、一方は前記固形製剤の配列数と同数の所定形状
    の位置決め部を有し、それぞれ同じ方向に常時回転さ
    れ、固形製剤を逆の方向に回転しつつ保持する第1及び
    第2の検査ローラーと、 前記検査ドラムの外周面近傍に設けられ、前記第1及び
    第2の検査ローラーとの間で前記位置決め部により所定
    の位置に保持された固形製剤の外周面を撮影する撮像装
    置とを具備する固形製剤の外観検査装置。
  2. 【請求項2】 前記所定形状の位置決め部は検査される
    べき固形製剤の基準全長と実質的に等しい幅を有する1
    組の鍔であることを特徴とする請求項1に記載の固形製
    剤の外観検査装置。
  3. 【請求項3】 前記撮像装置はラインセンサー又は2次
    元センサーである請求項1又は2に記載の固形製剤の外
    観検査装置。
  4. 【請求項4】 前記検査ドラムは、前記第1及び第2の
    検査ローラーにより回転しつつ保持された固形製剤が少
    なくとも1回転する間停止していることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の固形製剤の外観検査装置。
  5. 【請求項5】 固形製剤はボデイとキャップとからなる
    カプセルであり、 前記方向規制装置は、第1の水平軸を中心として回転
    し、固形製剤をその軸が前記第1の水平軸に対して略垂
    直となるように保持する複数の第1のポケットの配列を
    有する供給ドラムと、 前記供給ドラムの下方に設けられ、第2の水平軸を中心
    として回転し、前記第1のポケットからボデイを下にし
    て落下してきた固形製剤をその表面からはみ出さないよ
    うに第2の水平軸に対して略垂直となるように保持する
    と共に、キャップを下にして落下してきた固形製剤をそ
    の表面からはみ出すように第2の水平軸に対して略垂直
    となるように保持し、かつ前記固形製剤を前記第2の水
    平軸に略平行に保持することが可能な幅を有する前記第
    1のポケットに対応する第2のポケットの配列を有する
    第1の方向規制ドラムと、 前記第1の方向規制ドラムの外周部に設けられ、前記第
    1の方向規制ドラムの表面からはみ出して保持された固
    形製剤を所定の方向に略水平に横転させるための第1の
    方向規制ガイドと、 前記第1の方向規制ドラムの下方に設けられ、第3の水
    平軸を中心として回転し、前記第2のポケットから水平
    に落下してきた固形製剤をそのまま略水平に保持すると
    共に、キャップを下にして落下してきた固形製剤をその
    表面からはみ出すように第3の水平軸に対して略垂直と
    なるように保持し、かつ前記固形製剤を前記第3の水平
    軸に略平行に保持することが可能な幅を有する前記第2
    のポケットに対応する第3のポケットの配列を有する第
    2の方向規制ドラムと、 前記第2の方向規制ドラムの外周部に設けられ、前記第
    2の方向規制ドラムの表面からはみ出して保持された固
    形製剤を前記所定の方向と同方向に略水平に横転させる
    ための第2の方向規制ガイドとを具備することを特徴と
    する請求項1又は2に記載の固形製剤の外観検査装置。
  6. 【請求項6】 前記方向規制装置は前記検査ドラムの垂
    直上方に設けられ、前記方向規制装置の最下部に搬送さ
    れてきた固形製剤は圧縮空気により、検査ドラム上に移
    し換えられることを特徴とする請求項5に記載の固形製
    剤の外観検査装置。
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