JPH0735258U - 自動車の後部補強構造 - Google Patents

自動車の後部補強構造

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JPH0735258U
JPH0735258U JP6692893U JP6692893U JPH0735258U JP H0735258 U JPH0735258 U JP H0735258U JP 6692893 U JP6692893 U JP 6692893U JP 6692893 U JP6692893 U JP 6692893U JP H0735258 U JPH0735258 U JP H0735258U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 側壁パネルにスライドドアを、後壁パネルに
バックドアを備えた自動車の後端左,右コーナ部を確実
に補強でき、もって亀裂,変形等の発生を防止できる自
動車の後部補強構造を提供する。 【構成】 側壁パネル14の後部に、該側壁パネル14
に沿って該側壁パネル14の後端まで延びるスライドド
ア用凹部5を形成し、該スライドドア用凹部5の後端部
にスライドドアの後方移動を規制するストッパを設けた
自動車の後部補強構造を構成する。この場合に後壁パネ
ル6と側壁パネル14とのコーナ部に平面視大略L字状
の補強部材13を配設し、該補強部材13の屈曲部に上
方に延びる延長部13eを形成し、該補強部材13の一
辺13aを上記スライドドア用凹部5の後端内面に固着
し、他辺13bを上記後壁パネル6内面に固着するとと
もに、上記延長部13eを上記コーナ部内面の上記スラ
イドドア用凹部5の底面5aより上側部分に固定する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車の車体の後部補強構造に関し、詳細には、側壁パネルにスラ イドドアを、後壁パネルにバックドアをそれぞれ備えた自動車の後端コーナ部の 強度を向上できるようにした補強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、側面にスライドドアを備えたいわゆる1ボックスタイプの自動車には 、該スライドドア用凹部が車体の側壁パネル後端まで延びたものがある。この種 のスライドドア用凹部を側壁パネル後端まで延長した自動車の場合は、後壁パネ ルにバックドア用開口が形成されていることもあいまって該後壁,側壁パネルの コーナ部の強度,剛性が十分でない場合がある。
【0003】 そこで本件出願人は、上記車体のコーナ部の補強構造として、平面視大略L字 状の補強部材を上記コーナ部に配設し、該補強部材の一端を上記側壁パネルのス ライドドア用凹部内面に、他端を上記後壁パネルの内面にそれぞれ固定したもの を提案している(実願平4−75845号)。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上記補強部材を備えた場合でも、該補強部材の車体パネルとの固定 構造の如何によっては補強効果が十分ではなく、極端な場合は車体パネルの上記 スライドドア用凹部近傍部分、特に補強部材の上側付近に亀裂,あるいは変形が 生じる場合があることが判明した。本考案者等は、上記亀裂等の原因について実 験研究し、この種の自動車は車高が高く重心が高いことから、悪路走行等によっ て車体が振動すると、車体のスライドドア用凹部より上側部分が揺動し、そのた め、該凹部付近に応力が集中し、その結果、車体パネルの上記凹部付近、特に補 強部材の上側付近に亀裂等が生じることを見出した。
【0005】 本考案は、上記知見に基づいてなされたもので、側壁パネルにスライドドアを 、後壁パネルにバックドアを備えた自動車の後端左,右コーナ部を確実に補強で き、もって亀裂,変形等の発生を防止できる自動車の後部補強構造を提供するこ とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、車体の後壁パネルにバックドア用開口を形成し、側壁パネルの後部 に、該側壁パネルに沿って該側壁パネル後端まで延びるスライドドア用凹部を形 成し、該スライドドア用凹部の後端部にスライドドアの後方移動を規制するスト ッパを設けた自動車の後部補強構造において、上記後壁パネルと側壁パネルとの コーナ部に平面視大略L字状の補強部材を配設し、該補強部材の屈曲部に上方に 延びる延長部を形成し、該補強部材の一辺を上記スライドドア用凹部の後端内面 に固着し、他辺を上記後壁パネル内面に固着するとともに、上記延長部を上記コ ーナ部内面の上記スライドドア用凹部の底面より上側部分に固定したことを特徴 としている。
【0007】
【作用】
本考案の自動車の後部補強構造によれば、平面視大略L字状の補強部材の一辺 が側壁のスライドドア用凹部の後端内面に固着され、他辺が後壁の内面に固着さ れ、さらに上記補強部材の屈曲部に延長形成された延長部が車体後端壁面の上記 スライドドア用凹部の底面より上側部分に固着されている。そのため、特に車体 上部の揺動による応力集中が生じ易い上記スライドドア用凹部近傍部分の強度, 剛性が向上し、その結果、亀裂の発生,変形が防止される。
【0008】
【実施例】
以下、本考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。 図1ないし図5は本考案の一実施例による自動車の後部補強構造を説明するた めの図であり、図1は上記自動車の車体後部の右側面図、図2は該自動車のバッ クドアを開いた状態の車体後部の一部を模式的に示す斜視図、図3は該車体後部 の要部を模式的に示す斜視図、図4は本考案の補強部材を示す斜視図、図5は上 記図3のV−V線断面図である。なお、図5は図示右方を車体前方としている。
【0009】 これらの図において、1は、後部にはね上げ式のバックドア2を、側部にスラ イドドアをそれぞれ備えるいわゆる1ボックス型自動車の車体を示す。該車体1 を側部を構成する側壁パネル14の後部には、スライド凹部5が凹設されている 。このスイライド凹部5は、上記側壁パネル14と略平行の底面5aと、該底面 5aと側壁パネル14とを傾斜状に接続する傾斜面5bとからなり、該側壁パネ ル14のスライドドア開口15から該側壁パネル14の後端部14aまで延びて いる。
【0010】 上記スライド凹部5内にはスライドドアのガイドローラ3をガイドするスライ ドレール4が配設固定されており、また該スライド凹部5の車体後端部には、上 記スライドドアの後方移動距離を規制するストッパ10が配設されている。この ストッパ10は、皿状のベースプレート10aと、これの前端に取り付けられ、 上記ガイドローラ3による衝撃を吸収する弾性体10bと、ベースプレート10 aを外側からカバーするガーニッシュ10とで構成されている。
【0011】 また上記車体1の後壁パネル6には、バックドア用開口12が形成されており 、また該開口12の左,右縁部にはコンビネーションランプ7の本体部7aが挿 入される開口8が形成されている。なお、上記側壁パネル14の後端部14aは 車幅方向内側に折り曲げられ、上記後壁パネル6の左,右縁部に溶接固定されて おり、該部分により車体パネル後端のコーナ部が形成されている。
【0012】 そして、上記車体1の後端コーナ部内側に、該部分を補強する補強部材材13 が取り付けられている。上記補強材13は、側辺13aと後辺13bとからなる 平面視大略L字状の板状体である。上記側辺13aの内面には固定ナット17が 固着されており、さらに該側辺13aの上縁には傾斜辺13dが図4紙面手前側 に折り曲げ形成されている。なお、上記コンビネーションランプ7の上,下一対 の取付ボス部7bは上記後辺13bの上,下に位置している。また13cは取付 基準穴である。
【0013】 また上記後辺13bの側辺13aとの屈曲部には、延長部13eが上方に延長 形成されており、該延長部13eは上記傾斜辺13dに連続している。
【0014】 上記補強部材13は、以下の構造によって車体パネルに固定されている。上記 側辺13aを上記側壁パネル6のスライド凹部5の底面5aにスポット溶接し( ×印c参照)、また上記後辺13bの先端部を上記後壁パネル6の内面にスポッ ト溶接する(×印d)。さらにまた上記後辺13bの屈曲部の高さ方向中央部及 び上記延長部13eを、図3,図4にスポット溶接痕a,bで示すように上記側 壁パネル14の後端部14a及び後壁パネル6の左,右縁部に3枚重ねでスポッ ト溶接する。
【0015】 なお、上記ストッパ10は、固定ボルト18をスライド凹部5の底面のボルト 孔5cから補強部材13のボルト孔13fに挿通し、固定ナット17にねじ込む ことによってスライド凹部5内に固定されている。
【0016】 次に、本実施例の作用効果を説明する。 本実施例では、上記補強部材13の後辺13bを上記コンビネーションランプ 用開口8を横切るように固定し、また側辺13aを上記スライド凹部5の底面5 aに沿うように配置固定し、また延長部13e及び屈曲部の2点(a,b)を両 パネル14,6の重合部に重ねでスポット溶接し、さらに上記傾斜辺13dを上 記スライド凹部5の傾斜面5bに圧接させたので、車体パネルの後端コーナ部の 強度,剛性を向上できる。
【0017】 このように本実施例では、補強部材13によって車体パネル後端のコーナ部を 補強したので、悪路走行時等に車体が揺動して上記スライド凹部5付近に大きな 負荷が作用しても、該部分に亀裂,変形が生じるのを防止できる。
【0018】 なお、上記実施例では、延長部13eを後辺13b側に形成したが、これは側 辺13a側に、あるいは両辺13a,13bに渡って形成してもよく、また該延 長部13eは後壁パネル6側ではなく側壁パネル14側に溶接固定しても良い。
【0019】
【考案の効果】
以上のように本考案に係る自動車の後部補強構造によれば、平面視大略L字状 の補強部材の一辺を側壁パネルのスライドドア用凹部の後端内面に固着し、他辺 を後壁パネルの内面に固着し、さらに上記補強部材の屈曲部に延長形成された延 長部を車体パネル後端コーナ部のスライドドア用凹部の底面より上側部分に固着 したので、特に車体上部の揺動による応力集中が生じ易い上記スライドドア用凹 部近傍部分の強度,剛性を向上でき、車体パネルの上記スライドドア用凹部近傍 部分に亀裂や変形が生じるのを防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例による後部補強構造が採用さ
れた自動車の右側面図である。
【図2】上記自動車のバックドアを開いた状態の車体後
部の一部を模式的に示す斜視図である。
【図3】上記自動車のバックドアを開いた状態の車体後
部の要部を模式的に示す斜視図である。
【図4】上記実施例後部補強構造に用いられる補強部材
の斜視図である。
【図5】上記補強材の取り付け状態を模式的に示す断面
図(図3のV−V線断面図)である。
【符号の説明】
1 車体 5 スライド凹部 5a 底面 6 後壁パネル 10 ストッパ 12 バックドア用開口 13 補強部材 13a 側辺(一辺) 13b 後辺(他辺) 13e 延長部 14 側壁パネル

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の後壁パネルにバックドア用開口を
    形成し、側壁パネルの後部に、該側壁パネルに沿って該
    側壁パネル後端まで延びるスライドドア用凹部を形成
    し、該スライドドア用凹部の後端部にスライドドアの後
    方移動を規制するストッパを設けた自動車の後部補強構
    造において、上記後壁パネルと側壁パネルとのコーナ部
    に平面視大略L字状の補強部材を配設し、該補強部材の
    屈曲部に上方に延びる延長部を形成し、該補強部材の一
    辺を上記スライドドア用凹部の後端内面に固着し、他辺
    を上記後壁パネル内面に固着するとともに、上記延長部
    を上記コーナ部内面の上記スライドドア用凹部の底面よ
    り上側部分に固定したことを特徴とする自動車の後部補
    強構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009166634A (ja) * 2008-01-15 2009-07-30 Toyota Motor Corp 車両構造
JP2020138628A (ja) * 2019-02-27 2020-09-03 ダイハツ工業株式会社 車両構造

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