JPH07330721A - 2−アゼチジノン類の製造法 - Google Patents

2−アゼチジノン類の製造法

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JPH07330721A
JPH07330721A JP6120987A JP12098794A JPH07330721A JP H07330721 A JPH07330721 A JP H07330721A JP 6120987 A JP6120987 A JP 6120987A JP 12098794 A JP12098794 A JP 12098794A JP H07330721 A JPH07330721 A JP H07330721A
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JP
Japan
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formula
compound
azetidinones
reaction
mmol
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JP6120987A
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English (en)
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Toshio Isobe
敏男 磯部
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SHIRATORI SEIYAKU KK
Shiratori Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
SHIRATORI SEIYAKU KK
Shiratori Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 α位に水素原子を有するカルボン酸類とイミ
ン類を、一般式(1) 【化1】 〔式中、R1 及びR2 は同一又は異なってそれぞれ低級
アルキル基を示し、Xはハロゲン原子を、nは2又は3
の整数を示す〕で表わされるハロイミニウム塩を脱水剤
として使用して、塩基の存在下に反応させる2−アゼチ
ジノン類の製造法。 【効果】 容易に、かつほぼ中性の穏やかな条件で、医
薬品や有機合成中間体として有用な2−アゼチジノン類
を工業上有利に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2−アゼチジノン類の
製造法に関し、更に詳細には、特殊なハロイミニウム塩
を用いてα位に水素原子を有するカルボン酸類とイミン
類から2−アゼチジノン類を工業上有利に製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】2−アゼチジノン類は抗菌作用や抗腫瘍
作用等の重要な生理活性を有している化合物が多く医薬
品として有用であると共に、ペニシリン系やセファロス
ポリン系抗生物質を合成するための中間体として有用な
化合物である。
【0003】一方、2−アゼチジノン類の製造法として
はいくつかの方法が知られているが、一般に用いられる
方法としては、カルボン酸から導かれる酸ハロゲン化物
に塩基の存在下、イミン類を反応させる方法が知られて
いる。
【0004】しかしながら、酸ハロゲン化物による方法
は、カルボン酸をそのまま反応に用いることは出来ず、
反応を行う前に塩化チオニル、五塩化リン、オキザリル
クロライド、三臭化リン等のハロゲン化剤を用いてカル
ボン酸から酸ハロゲン化物を調製しなければならない。
このハロゲン化剤を用いた反応は、反応系が強酸性とな
るため、酸に不安定な官能基を有するカルボン酸の場合
には適用出来ないか、収率が低下するという欠点があっ
た。更にこれらの反応はいずれも腐食性の強いハロゲン
化水素を生ずるため、特殊な反応容器を必要とし、また
アルカリ洗浄塔等の設備を備えなければならず、工業的
製法としては不向きであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は中性かつ穏和な条件下で、高収率でカルボン酸類とイ
ミン類から2−アゼチジノン類を製造する方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】斯かる実情において、本
発明者は、2−アゼチジノン類の新たな製造法を見出す
べく鋭意研究を行った結果、下記一般式(1)で表わさ
れるハロイミニウム塩を脱水剤として用いれば、ほぼ中
性の穏やかな条件下で、α位に水素原子を有するカルボ
ン酸類とイミン類を直接反応させ、高収率で2−アゼチ
ジノン類を製造できることを見出し、本発明を完成させ
た。
【0007】本発明方法は次の反応式によって示され
る。
【0008】
【化2】
【0009】〔式中、R1 及びR2 は同一又は異なって
それぞれ低級アルキル基を示し、Xはハロゲン原子を、
nは2又は3の整数を示す。R3 、R4 、R5 、R6
びR7は有機基を示し、Bは塩基を示す〕
【0010】すなわち本発明は、α位に水素原子を有す
るカルボン酸類(2)とイミン類(3)を、ハロイミニ
ウム塩(1)を脱水剤として使用し、塩基の存在下に反
応させて2−アゼチジノン類(5)を製造する方法であ
る。
【0011】本発明に用いるハロイミニウム塩は一般式
(1)で表わされるものであり、式中、R1 及びR2
示される低級アルキル基としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基等の炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアル
キル基が挙げられる。また、Xで示されるハロゲン原子
としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子が挙げられるが、就中、塩素原子が特に好ましい。ハ
ロイミニウム塩(1)の好ましい具体例としては、2−
クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロライ
ド、2−クロロ−1,3−ジメチル−3,4,5,6−
テトラヒドロピリミジニウムクロライド等を挙げること
ができる。
【0012】このハロイミニウム塩(1)は、例えば入
手容易な溶剤として知られている前記一般式(6)で表
わされる化合物に、オキザリルハロゲニド、三ハロゲン
化リン、五ハロゲン化リン、オキシハロゲン化リン、ホ
スゲン、トリクロロメチルクロロホルメート等の自体公
知のハロゲン化剤を反応せしめることにより容易に得ら
れる。この反応は、化合物(6)又はハロゲン化剤の何
れか一方を四塩化炭素等の適当な溶媒に溶かしておき、
これに他方を少量ずつ添加し、更に室温〜70℃で数時
間〜十数時間反応させることによって行われる。斯くし
て得られたハロイミニウム塩(1)は単離することもで
きるが、単離することなく、その反応液を本発明の反応
に使用することもできる。
【0013】本発明方法に用いる原料化合物であるカル
ボン酸類(2)及びイミン類(3)において、R3 、R
4 、R5 、R6 及びR7 で示される有機基としては、置
換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、芳
香族基若しくは複素環式基等が挙げられる。当該置換基
にはエーテル結合やオレフィン結合等を含む置換基を有
していてもよい。
【0014】Bで示される塩基としては、2,6−ルチ
ジン、ピリジン、トリエチルアミン、トリブチルアミン
等が挙げられる。
【0015】本発明方法を実施するには、カルボン酸類
(2)1モルに対し、イミン類(3)1モル、ハロイミ
ニウム塩(1)を約1モル及び塩基(4)を約2モル加
え、室温あるいは加熱下に反応させればよい。反応溶媒
は、用いなくともよいが、ジクロルメタン、クロロホル
ム、ジクロルエタン等のハロゲン化炭化水素、炭化水
素、エーテル類、芳香族炭化水素等の反応に関与しない
溶媒を用いることもできる。更に反応装置は工業的規模
で行う場合であっても、グラスライニング等の特殊な反
応釜でなく、通常のステンレス反応釜を用いることがで
きる。本発明方法では、ハロイミニウム塩(1)が水溶
性化合物(6)に変化するために分離精製も容易であ
る。従って、反応混合物から目的とする2−アゼチジノ
ン類の単離は、蒸留、再結晶等の常法により簡便に行う
ことができる。
【0016】
【発明の効果】本発明方法によれば、ほぼ中性の穏やか
な条件で、α位に水素原子を有するカルボン酸類とイミ
ン類から医薬品や有機合成中間体として有用な2−アゼ
チジノン類を効率よく製造することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
【0018】実施例1 1−(4−メトキシフェニル)−3−フェノキシ−4−
フェニルアゼチジン−2−オンの製造:クロロホルム5
0ml中にフェノキシ酢酸2.2g(14mmol)、4−メ
トキシ−N−ベンジリデンアニリン3.0g(14mmo
l)及びトリエチルアミン3.4g(34mmol)を加
え、加熱還流下2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾ
リニウムクロライド2.9g(17mmol)のクロロホル
ム20ml溶液をゆっくりと滴下した後、更に3時間加熱
還流を続けた。放冷後、反応液に水を加えてクロロホル
ムで抽出し、抽出液を減圧下で溶媒留去し、得られた残
渣にメタノールを加え析出晶を濾取した後、メタノール
で洗浄して標記化合物を3.1g(収率64%)得た。
【0019】mp;196.6〜197.4℃ IR;νmax KBr(cm-1) 1735.
【0020】実施例2 1−(4−メトキシフェニル)−3−メトキシ−4−フ
ェニルアゼチジン−2−オンの製造:1,2−ジクロル
エタン50ml中にメトキシ酢酸1.3g(14mmol)及
び2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロ
ライド2.9g(17mmol)を加え、加熱還流下4−メ
トキシ−N−ベンジリデンアニリン3.0g(14mmo
l)及びトリエチルアミン5.2g(51mmol)の1,
2−ジクロルエタン20ml溶液をゆっくりと滴下した
後、更に7時間加熱還流を続けた。放冷後、反応液に水
を加えてクロロホルムで抽出し、抽出液を減圧下で溶媒
留去して6.5gの結晶性残渣を得た。この残渣をシリ
カゲルクロマトグラフィー(溶媒 n−ヘキサン:酢酸
エチル)にて精製し、シスとトランスの混合物として標
記化合物を3.2g(収率81%)得た。
【0021】シス体 mp;172.9〜173.2℃ IR;νmax KBr(cm-1) 1740. トランス体 mp;84.8〜85.3℃ IR;νmax KBr(cm-1) 1755.
【0022】実施例3 1−(4−メトキシフェニル)−3−フタルイミド−4
−フェニルアゼチジン−2−オンの製造:クロロホルム
100ml中にN−フタロイルグリシン2.1g(10mm
ol)、4−メトキシ−N−ベンジリデンアニリン2.1
g(10mmol)及びトリエチルアミン3.5g(34mm
ol)を加え、加熱還流下2−クロロ−1,3−ジメチル
イミダゾリニウムクロライド2.1g(12mmol)のク
ロロホルム25ml溶液をゆっくりと滴下した後、更に4
時間加熱還流を続けた。以下、実施例2と同様の操作を
行い標記化合物を3.0g(収率76%)得た。
【0023】mp;188.1〜189.4℃ IR;νmax KBr(cm-1) 1750,1715.
【0024】実施例4 1−(4−メトキシフェニル)−3−ビニル−4−フェ
ニルアゼチジン−2−オンの製造:クロロホルム100
ml中に3−ブテン酸1.2g(14mmol)、4−メトキ
シ−N−ベンジリデンアニリン3.0g(14mmol)及
びトリエチルアミン4.9g(48mmol)を加え、加熱
還流下2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム
クロライド2.9g(17mmol)のクロロホルム20ml
溶液をゆっくりと滴下した後、更に2時間加熱還流を続
けた。以下、実施例2と同様の操作を行い標記化合物を
2.6g(収率64%)得た。
【0025】mp;131.6〜131.9℃ IR;νmax KBr (cm-1) 1735.
【0026】実施例5 1−フェネチル−3−フェノキシ−4−チエニルアゼチ
ジン−2−オンの製造:クロロホルム100ml中にフェ
ノキシ酢酸2.0g(13mmol)、N−(2−チエニリ
デン)フェネチルアミン2.8g(13mmol)及びトリ
エチルアミン4.5g(45mmol)を加え、加熱還流下
2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロラ
イド2.7g(16mmol)のクロロホルム30ml溶液を
ゆっくりと滴下した後、更に6.5時間加熱還流を続け
た。以下、実施例2と同様の操作を行い標記化合物を
2.8g(収率61%)得た。
【0027】mp;139.8〜140.5℃ IR;νmax KBr (cm-1) 1745.

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α位に水素原子を有するカルボン酸類と
    イミン類を、一般式(1) 【化1】 〔式中、R1 及びR2 は同一又は異なってそれぞれ低級
    アルキル基を示し、Xはハロゲン原子を、nは2又は3
    の整数を示す〕で表わされるハロイミニウム塩を脱水剤
    として使用して、塩基の存在下に反応させることを特徴
    とする2−アゼチジノン類の製造法。
JP6120987A 1994-06-02 1994-06-02 2−アゼチジノン類の製造法 Pending JPH07330721A (ja)

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