JPH0616615A - 含フッ素フタロニトリル誘導体の製造方法 - Google Patents

含フッ素フタロニトリル誘導体の製造方法

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JPH0616615A
JPH0616615A JP4176633A JP17663392A JPH0616615A JP H0616615 A JPH0616615 A JP H0616615A JP 4176633 A JP4176633 A JP 4176633A JP 17663392 A JP17663392 A JP 17663392A JP H0616615 A JPH0616615 A JP H0616615A
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修 海江田
Yasunori Okumura
康則 奥村
Hideki Ito
秀記 伊東
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 含フッ素フタロニトリル誘導体を高収率、純
度良くかつ効率よく製造する方法を提供する。 【構成】 3,4,5,6−テトラフルオロフタロニト
リルを の求核置換体と、塩基性物質の存在下、有機溶媒中で反
応させて (式中、X、YはO、S を示す) の含フッ素フタロニトリル誘導体を製造する。求核置換
体1モル部に対して、3、4、5、6−テトラフルオロ
フタロニトリルを少なくとも8モル部用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下記一般式(II):
【0002】
【化5】
【0003】(式中、Xは酸素原子または硫黄原子を表
し、Yは酸素原子、硫黄原子、
【0004】
【化6】
【0005】を示す)で表される含フッ素フタロニトリ
ル誘導体の製造方法に関するものである。
【0006】本発明にかかる含フッ素フタロニトリル誘
導体は、光学材料、配線基盤材料、感光材料、液晶材料
等の中間原料として有用である。特に、光学材料、配線
基盤材料として用いられる含フッ素ポリイミドの中間体
として有用である。
【0007】
【従来の技術】本発明にかかる上記一般式(II)で表され
る含フッ素フタロニトリル誘導体の製造方法に関する記
載は文献に見当たらない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、含フ
ッ素フタロニトリル誘導体を高収率、純度良くかつ効率
よく製造する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、3,4,5,
6−テトラフルオロフタロニトリルを下記一般式
(I):
【0010】
【化7】
【0011】(式中、Xは酸素原子または硫黄原子を表
し、Yは酸素原子、硫黄原子、
【0012】
【化8】
【0013】を示す)で表される求核置換体と、塩基性
物質の存在下、有機溶媒中で反応させて下記一般式(I
I):
【0014】
【化9】
【0015】(式中、Xは酸素原子または硫黄原子を表
し、Yは酸素原子、硫黄原子、
【0016】
【化10】
【0017】を示す)で表される含フッ素フタロニトリ
ル誘導体を製造するに際して、該求核置換体1モル部に
対して、3、4、5、6−テトラフルオロフタロニトリ
ルを少なくとも8モル部用いることを特徴とする含フッ
素フタロニトリル誘導体の製造方法を提供する。
【0018】下記スキーム(A)に示す反応経路に従っ
て上記一般式(II)の含フッ素フタロニトリル誘導体が得
られる。しかし、下記スキーム(B)に示す反応経路に
従った場合には下記一般式(III)に示す副生成物が生ず
る。
【0019】
【化11】
【0020】
【化12】
【0021】(ただし、各スキーム中のX及びYは前記
と同じ意味を有する) 本発明者らは、上記一般式(I)で表される化合物に対し
て3,4,5,6−テトラフルオロフタロニトリルを大
過剰に用いることにより、反応時に逐次的に生成する上
記一般式(III)で表される化合物の生成を抑制すること
ができ、上記一般式(II)で表される目的化合物を高収率
でしかも高純度で得ることを見い出した。 具体的に
は、反応する際に、3,4,5,6−テトラフルオロフ
タロニトリルは、上記一般式(I)で表される化合物1モ
ル部に対して、少なくとも8モル部用いることが好まし
い。上限の量については特に制限はないが反応効率など
を考慮すれば8〜50モル部の範囲、特に15〜30モ
ル部の範囲で用いるのが好ましい。3,4,5,6−テ
トラフルオロフタロニトリルの使用量が少ない場合に
は、おもに上記一般式(III)で表される副生成物の生成
割合が増加し、上記一般式(II)で表される含フッ素フタ
ロニトリル誘導体の収率及び純度が低下する。また使用
量が多い場合には、未反応の3,4,5,6−テトラフ
ルオロフタロニトリルの精製方法が煩雑になり、また、
生産効率が低下するので好ましくない。
【0022】反応形態としては、塩基性物質を含んだ
3,4,5,6−テトラフルオロフタロニトリル溶液中
に、上記一般式(I)の溶液を滴下する方法で行うことが
好ましい。その方法により、3,4,5,6−テトラフ
ルオロフタロニトリルが常に過剰の状態を保つことがで
き、上記一般式(III)で表される副生成物の生成を抑制
できる。
【0023】反応温度は、−5〜150℃の範囲で行う
のが好ましく、特に40〜100℃の範囲で行うのが好
ましい。反応温度が、低温度である場合には、生産効率
が低下する。高温度である場合には、反応の制御が困難
になり好ましくない。
【0024】反応時間は、使用する溶媒、反応温度など
により異なるが、通常1〜26時間の範囲で行うのが望
ましい。
【0025】本発明における、3,4,5,6−テトラ
フルオロフタロニトリルと反応させる出発原料である上
記一般式(I)で表される化合物と、反応によって得られ
る上記一般式(II)で表される化合物を具体的に示すと、
出発原料としてテトラフルオロハイドロキノンからは
1,4−ビス(3,4−ジシアノ−2,5,6−トリフ
ルオロフェノキシ)テトラフルオロベンゼンが得られ、
以下同様に、テトラフルオロ−p−ベンゼンジチオール
からは1,4−ビス(3,4−ジシアノ−2,5,6−
トリフルオロフェニルチオ)テトラフルオロベンゼンが
得られ、4,4´−ジヒドロキシ−2,2´,3,3
´,5,5´,6,6´−オクタフルオロビフェニルか
らは4,4´−ビス(3,4−ジシアノ−2,5,6−
トリフルオロフェノキシ)オクタフルオロビフェニルが
得られ、4,4´−ジメルカプト−2,2´,3,3
´,5,5´,6,6´−オクタフルオロビフェニルか
らは4,4´−ビス(3,4−ジシアノ−2,5,6−
トリフルオロフェニルチオ)オクタフルオロビフェニル
がそれぞれ得られる。
【0026】本発明において、有機溶媒としては、3,
4,5,6−テトラフルオロフタロニトリル、上記一般
式(I)で表される化合物及び反応目的物質である上記一
般式(II)で表される化合物に対して不活性な有機溶媒を
用いる。例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル、ジ
エチルエーテル、イソプロピルエーテル等の有機溶媒を
用いることが好ましく、特にアセトニトリルを用いると
反応収率が高まるので好ましい。
【0027】3,4,5,6−テトラフルオロフタロニ
トリルと上記一般式(I)で表される化合物を合わせたも
のの溶媒中での濃度は、5重量%以上45重量%以下で
使用するのが好ましく、特に10重量%以上35重量%
以下で使用するのが好ましい。濃度を低濃度で行った場
合には、生産効率が低下する。高濃度で行った場合に
は、反応出発原料が溶解せず反応速度が低下し好ましく
ない。
【0028】本発明に用いる塩基性物質としては、この
反応を阻害しないものであれば特に制限されるものでは
なく、例えば、フッ化ナトリウム、フッ化カリウムなど
のアルカリ金属のフッ化物、フッ化カルシウムなどのア
ルカリ土類金属のフッ化物、あるいはトリメチルアミ
ン、トリエチルアミンなどの第三級アミンなどを用いる
ことが好ましく、特にフッ化カリウムを用いることが好
ましい。
【0029】反応終了後は、例えば塩基性物質として、
アルカリ金属のフッ化物、アルカリ土類金属のフッ化物
を用いた場合には、反応溶液を濾過して塩基性物質とそ
の塩を濾別した後、濾液を蒸発乾固し、さらに未反応の
3,4,5,6−テトラフルオロフタロニトリルを蒸留
により除去することにより、上記一般式(II)で表される
含フッ素フタロニトリル誘導体を得ることができる。ま
た、例えば塩基性物質として、第三級アミンを用いた場
合には、反応溶液から反応溶媒を留去したのち、生成物
を酢酸エチルなどの溶媒に溶解させ、水でその溶液の洗
浄を行う。その後溶媒と未反応の3,4,5,6−テト
ラフルオロフタロニトリルを蒸留により留去すること
で、上記一般式(II)で表される含フッ素フタロニトリル
誘導体を得ることができる。また、得られた含フッ素フ
タロニトリル誘導体は、例えばカラムクロマトグラフィ
ー、再結晶などの公知の手段により容易に高純度に精製
することができる。
【0030】以下、本発明を実施例により更に具体的に
説明する。
【0031】
【実施例】
実施例1 撹拌装置、冷却還流管、温度計及び滴下装置を備えた3
00ml四ツ口フラスコに、3,4,5,6−テトラフ
ルオロフタロニトリル44.0g(0.22mol)
(テトラフルオロハイドロキノンに対し20倍モル使
用)、フッ化カリウム1.4g(0.024mol)及
びアセトニトリル130gを加え還流温度(82〜8
4.5℃)まで加熱した。その後、滴下装置よりテトラ
フルオロハイドロキノン2.0g(0.011mol)
をアセトニトリル20gに溶解させた溶液を1時間で滴
下した。その後さらに還流温度で4時間反応させた。反
応終了後、フッ化カリウムとその塩を濾別し、濾液を蒸
発乾固し、さらに未反応の3,4,5,6−テトラフル
オロフタロニトリルを蒸留により除去することで、1,
4−ビス(3,4−ジシアノ−2,5,6−トリフルオ
ロフェノキシ)テトラフルオロベンゼンの粗製品5.9
gを得た(対テトラフルオロハイドロキノン粗収率99
mol%)。
【0032】得られた化合物の純度は、液体クロマトグ
ラフィーにより測定した結果95%であった。得られた
化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、純度
99%の上記含フッ素フタロニトリル誘導体が得られ
た。精製した化合物の物性値は下記の通りである。
【0033】 MSスペクトル(EI):m/e 542,361,1
81 実施例2 実施例1と同様の装置を用い、3,4,5,6−テトラ
フルオロフタロニトリル33.0g(0.17mol)
(テトラフルオロハイドロキノンに対し15倍モル使
用)、フッ化カリウム1.4g(0.024mol)及
びアセトニトリル60gを加え還流温度(82〜84.
5℃)まで加熱した。その後、滴下装置よりテトラフル
オロハイドロキノン2.0g(0.011mol)をア
セトニトリル20gに溶解させた溶液を1時間で滴下し
た。その後さらに還流温度で4時間反応させた。反応終
了後、フッ化カリウムとその塩を濾別し、濾液を蒸発乾
固し、さらに未反応の3,4,5,6−テトラフルオロ
フタロニトリルを蒸留により除去することで、1,4−
ビス(3,4−ジシアノ−2,5,6−トリフルオロフ
ェノキシ)テトラフルオロベンゼンの粗製品5.6gを
得た(対テトラフルオロハイドロキノン粗収率94mo
l%)。
【0034】得られた化合物の純度は、液体クロマトグ
ラフィーにより測定した結果93%であった。得られた
化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、純度
99%の上記含フッ素フタロニトリル誘導体が得られ
た。
【0035】実施例3 実施例1と同様の装置を用い、3,4,5,6−テトラ
フルオロフタロニトリル66.0g(0.33mol)
(テトラフルオロハイドロキノンに対し30倍モル使
用)、フッ化カリウム1.4g(0.024mol)及
びアセトニトリル400gを加え50℃まで加熱した。
その後、滴下装置よりテトラフルオロハイドロキノン
2.0g(0.011mol)をアセトニトリル20g
に溶解させた溶液を1時間で滴下した。その後さらに5
0℃で4時間反応させた。反応終了後、フッ化カリウム
とその塩を濾別し、濾液を蒸発乾固し、さらに未反応の
3,4,5,6−テトラフルオロフタロニトリルを蒸留
により除去することで、1,4−ビス(3,4−ジシア
ノ−2,5,6−トリフルオロフェノキシ)テトラフル
オロベンゼンの粗製品5.6gを得た(対テトラフルオ
ロハイドロキノン粗収率94mol%)。
【0036】得られた化合物の純度は、液体クロマトグ
ラフィーにより測定した結果97%であった。得られた
化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、純度
99%の上記含フッ素フタロニトリル誘導体が得られ
た。
【0037】実施例4 実施例1と同様の装置を用い、3,4,5,6−テトラ
フルオロフタロニトリル37.4g(0.19mol)
(テトラフルオロ−p−ベンゼンジチオールに対し20
倍モル使用)、フッ化カリウム1.2g(0.021m
ol)及びアセトニトリル100gを加え還流温度(8
2〜84.5℃)まで加熱した。その後滴下装置より、
テトラフルオロ−p−ベンゼンジチオール2.0g
(0.009mol)をアセトニトリル20gに溶解さ
せた溶液を1時間で滴下した。その後さらに還流温度で
4時間反応させた。反応終了後、フッ化カリウムとその
塩を濾別し、濾液を蒸発乾固し、さらに未反応の3,
4,5,6−テトラフルオロフタロニトリルを蒸留によ
り除去することで、1,4−ビス(3,4−ジシアノ−
2,5,6−トリフルオロフェニルチオ)テトラフルオ
ロベンゼンの粗製品5.0gを得た(対テトラフルオロ
−p−ベンゼンジチオール粗収率93mol%)。
【0038】得られた化合物の純度は、液体クロマトグ
ラフィーにより測定した結果94%であった。得られた
化合物をカラムクロマトにより精製し、純度99%の上
記含フッ素フタロニトリル誘導体が得られた。精製した
化合物の物性値は下記の通りである。
【0039】 元素分析値(C22F10N4S2) C N F S 計算値(%) 46.00 9.75 33.08 11.16 実測値(%) 45.65 10.18 32.68 10.76 MSスペクトル(EI):m/e 574,393 実施例5 実施例1と同様の装置を用い、3,4,5,6−テトラ
フルオロフタロニトリル24.2g(0.12mol)
(4,4´−ジヒドロキシ−2,2´,3,3´,5,
5´,6,6´−オクタフルオロビフェニルに対して2
0倍モル使用)、フッ化カリウム0.77g(0.01
3mol)及びアセトニトリル80gを加え還流温度
(82〜84.5℃)まで加熱した。その後、滴下装置
より4,4´−ジヒドロキシ−2,2´,3,3´,
5,5´,6,6´−オクタフルオロビフェニル2.0
g(0.006mol)をアセトニトリル20gに溶解
させた溶液を1時間で滴下した。その後さらに還流温度
で4時間反応させた。反応終了後、フッ化カリウムとそ
の塩を濾別し、濾液を蒸発乾固し、さらに未反応の3,
4,5,6−テトラフルオロフタロニトリルを蒸留によ
り除去することで、4,4´−ビス(3,4−ジシアノ
−2,5,6−トリフルオロフェノキシ)オクタフルオ
ロビフェニルの粗製品4.1gを得た(対4,4´−ジ
ヒドロキシ−2,2´,3,3´,5,5´,6,6´
−オクタフルオロビフェニル粗収率98mol%)。
【0040】得られた化合物の純度は、液体クロマトグ
ラフィーにより測定した結果93%であった。得られた
化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、純度
99%の上記含フッ素フタロニトリル誘導体が得られ
た。精製した化合物の物性値は下記の通りである。
【0041】 MSスペクトル(EI):m/e 690,509 実施例6 実施例1と同様の装置を用い、3,4,5,6−テトラ
フルオロフタロニトリル22.1g(0.11mol)
(4,4´−ジメルカプト−2,2´,3,3´,5,
5´,6,6´−オクタフルオロビフェニルに対して2
0倍モル)、フッ化カリウム0.77g(0.013m
ol)、アセトニトリル80gを加え還流温度(82〜
84.5℃)まで加熱する。その後滴下装置より、4,
4´−ジメルカプト−2,2´,3,3´,5,5´,
6,6´−オクタフルオロビフェニル2.0g(0.0
06mol)をアセトニトリル20gに溶解させた溶液
を1時間で滴下した。その後さらに還流温度で4時間反
応させた。反応終了後、フッ化カリウムとその塩を濾別
し、濾液を蒸発乾固し、さらに未反応の3,4,5,6
−テトラフルオロフタロニトリルを蒸留により除去する
ことで、4,4´−ビス(3,4−ジシアノ−2,5,
6−トリフルオロフェニルチオ)オクタフルオロビフェ
ニルの粗製品3.8gを得た(対4,4´−ジメルカプ
ト−2,2´,3,3´,5,5´,6,6´−オクタ
フルオロビフェニル粗収率95mol%)。
【0042】得られた化合物の純度は、液体クロマトグ
ラフィーにより測定した結果95%であった。得られた
化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、純度
99%の上記含フッ素フタロニトリル誘導体が得られ
た。精製した化合物の物性値は下記の通りである。
【0043】 元素分析値(C28F14N4O2) C N F S 計算値(%) 46.55 7.76 36.82 8.88 実測値(%) 47.18 8.03 37.48 8.95 MSスペクトル(EI):m/e 722,541 実施例7 実施例1と同様の装置を用い、3,4,5,6−テトラ
フルオロフタロニトリル44.0g(0.22mol)
(テトラフルオロハイドロキノンに対して20倍モ
ル)、トリエチルアミン2.4g(0.024mol)
及びアセトニトリル130gを加え還流温度(82〜8
4.5℃)まで加熱した。その後、滴下装置よりテトラ
フルオロハイドロキノン2.0g(0.011mol)
をアセトニトリル20gに溶解させた溶液を1時間で滴
下した。その後さらに還流温度で4時間反応させた。反
応終了後、フッ化カリウムとその塩を濾別し、濾液を蒸
発乾固し、さらに未反応の3,4,5,6−テトラフル
オロフタロニトリルを蒸留により除去することで、1,
4−ビス(3,4−ジシアノ−2,5,6−トリフルオ
ロフェノキシ)テトラフルオロベンゼンの粗製品5.8
gを得た(対テトラフルオロハイドロキノン粗収率97
mol%)。
【0044】得られた化合物の純度は、液体クロマトグ
ラフィーにより測定した結果94%であった。得られた
化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、純度
99%の上記含フッ素テトラフルオロフタロニトリル誘
導体が得られた。
【0045】比較例1 撹拌装置、冷却還流管、温度計及び滴下装置を備えた1
00ml四ツ口フラスコに、3,4,5,6−テトラフ
ルオロフタロニトリル4.4g(0.022mol)
(テトラフルオロハイドロキノンに対して2倍モル)、
フッ化カリウム1.4g(0.024mol)及びアセ
トニトリル40gを加え室温で撹拌し、そこへ滴下装置
より、テトラフルオロハイドロキノン2.0g(0.0
11mol)をアセトニトリル20gに溶解させた溶液
を1時間で滴下した。その後さらに室温で1時間反応さ
せた。反応終了後、フッ化カリウムとその塩を濾別し、
濾液を蒸発乾固し、さらに未反応の3,4,5,6−テ
トラフルオロフタロニトリルを蒸留により除去すること
で、1,4−ビス(3,4−ジシアノ−2,5,6−ト
リフルオロフェノキシ)テトラフルオロベンゼンの粗製
品5.6gを得た(対テトラフルオロハイドロキノン粗
収率94mol%)。
【0046】得られた化合物の純度は、液体クロマトグ
ラフィーにより測定した結果45%であった。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、上記一般式(II)で表さ
れる含フッ素フタロニトリル誘導体を高収率、純度良く
かつ効率よく製造する方法が提供される。
【0048】すなわち、比較例1に示すように、テトラ
フルオロハイドロキノン1モル部に対して、3,4,
5,6−テトラフルオロフタロニトリルを2モル部用い
て反応を行うと、得られる粗製品の純度は45%と低い
ものである。それに対して、実施例1〜7に示すよう
に、上記一般式(I)の化合物1モル部に対して、3,
4,5,6−テトラフルオロフタロニトリルを少なくと
も8モル部、好ましくは15〜30モル部用いて反応を
行う本発明によれば、得られる粗製品の純度は93〜9
7%であり、引き続きカラムクロマトグラフィーにより
精製することで、99%以上の高純度の含フッ素フタロ
ニトリル誘導体を高収率で得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 31/02 102 7821−4G C07B 61/00 300

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3,4,5,6−テトラフルオロフタロ
    ニトリルを下記一般式(I): 【化1】 (式中、Xは酸素原子または硫黄原子を表し、Yは酸素
    原子、硫黄原子、 【化2】 を示す)で表される求核置換体と、塩基性物質の存在
    下、有機溶媒中で反応させて下記一般式(II): 【化3】 (式中、Xは酸素原子または硫黄原子を表し、Yは酸素
    原子、硫黄原子、 【化4】 を示す)で表される含フッ素フタロニトリル誘導体を製
    造するに際して、該求核置換体1モル部に対して、3、
    4、5、6−テトラフルオロフタロニトリルを少なくと
    も8モル部用いることを特徴とする含フッ素フタロニト
    リル誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 40℃〜100℃の温度範囲で反応させ
    ることを特徴とする請求項1に記載の含フッ素フタロニ
    トリル誘導体の製造方法。
JP4176633A 1992-07-03 1992-07-03 含フッ素フタロニトリル誘導体の製造方法 Expired - Fee Related JPH08803B2 (ja)

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