JPH0732847Y2 - 間仕切パネルの隙間防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 ［産業上の利用分野］ この考案は間仕切パネルの接床装置間あるいは接天装置
間の隙間を閉塞するための隙間防止装置に関するもので
ある。

［従来の技術］ 従来、間仕切パネルは多数枚のパネルが天井面に設けら
れるハンガーレールに沿って所定位置まで引出されて召
し合わされ、各パネルは接床装置及び接天装置で床面及
び天井面に固定されている。このように各パネルを召し
合わせて所定位置に固定した状態では各パネルと床面及
び天井面との間の隙間は埋められるが、各パネルの接床
装置間及び接天装置間の隙間が依然として残る。そこ
で、実公昭58-53918号公報に記載された閉塞装置では、
接床框及び接天框に閉塞片を取着してその隙間を埋める
ようにしている。

［考案が解決しようとする課題］ ところが、上記のような隙間防止装置では閉塞片の両側
にアルミ型材で形成される接床框及び接天框の端縁が露
出されるため、安全上好ましくないという問題点があっ
た。また、閉塞片は凸型及び凹型の２種類を必要として
製造コストが上昇するとともに、各閉塞片の昇降枠に対
する取付も煩雑であるという問題点があった。この考案
の目的は接床框の端縁を確実に覆って安全性を向上させ
得るとともに、一種類の閉塞部材で隙間を閉塞し得る隙
間防止装置を提供するにある。

考案の構成 ［課題を解決するための手段］ この考案は上記問題点を解決するために、パネルに内蔵
された駆動装置で昇降框を駆動してパネルと床面あるい
は天井面との間の隙間を閉塞するようにした間仕切パネ
ルにおいて、昇降框の端縁を覆う形状に形成した合成樹
脂からなる閉塞部材の前面に突条を上下方向に設けると
ともにその突条は閉塞部材前面の中心からずれた位置に
設け、その閉塞部材を隣接するパネルの昇降框端縁に対
向させて取着し、隣接するパネルを召し合わせた状態で
は前記突条を互い違いに突出させ、前記昇降框の端縁に
閉塞部材を取着した状態で、その閉塞部材を覆うように
召し合わせ框を取着し、この召し合わせ框には前記突条
が挿通される切欠部を上下方向に延設した構成としてい
る。

［作用］ 上記手段により、昇降框端縁は閉塞部材により覆われる
とともに、隣接するパネルを召し合わせた状態では昇降
框間の隙間が互い違いに突出する突条で閉塞される。
又、閉塞部材は召し合わせ框により覆われているため、
美観上好ましいばかりか、閉塞部材が不用意に抜け落ち
ることが防止される。

［実施例］ 以下、この考案を具体化した一実施例を図面に従って説
明すると、第１図は間仕切パネル１の召し合わせ框２下
縁部を示し、昇降框としての接床框３はアルミ押出し型
材で形成され、パネル１に内蔵される公知の接床装置
（図示しない）の動作に基いて昇降される。その接床框
３は間仕切パネル１の厚みと同じ幅に形成され、その下
面中央部に接床クッション４がその全長に亘って取着さ
れている。

接床框３の端縁3aに固定される閉塞部材５は接床框３の
端縁3aに沿った逆Ｔ字型に合成樹脂で形成され、その後
側には接床框３に嵌合する嵌合片6a,6b,6c,6dが形成さ
れている。閉塞部材５の下部には透孔７が２か所形成さ
れ、タッピングネジ８を挿通可能となっている。そし
て、密閉部材５の嵌合片6a,6b,6c,6dを接床框端縁3aに
嵌合すると透孔７は接床框３の接床クッシション４取付
部の上方に位置する凹条９に連なる状態となり、その状
態でタッピングネジ８を透孔７に挿通して凹条９に螺入
すると、閉塞部材５が接床框３端縁に固定されるように
なっている。なお、第３図及び第４図に示すように閉塞
部材５は召し合わせ框２の内側で昇降するものであり、
召し合わせ框２は接床框端縁3aに閉塞部材５を取着した
後に同閉塞部材５上部を覆うように取着される。

閉塞部材５の前面にはその中心位置から一方へずれた位
置に断面三角形状の突条10が上下方向に形成されてい
る。そして、第２図に示すようにこのような閉塞部材５
が隣り合う間仕切パネル１の接床框３の端縁に固定さ
れ、その状態では閉塞部材５の突条10が互い違いに突出
される。

召し合わせ框２の下端部には閉塞部材５の突条10に対応
する位置に下方へ開口する切欠部11が形成され、前記突
条10はその切欠部11から接床框３前方へ突出されてい
る。

さて、以上のように構成された間仕切パネル１では各パ
ネル１を召し合わせて接床装置を作動させると、第３図
に示すように床面12の上方に位置する接床框３は第４図
に示すように接床クッション４が床面12に当接するまで
下降される。この状態では第２図に示すように閉塞部材
５の突条10は隣接するパネル１の閉塞部材５の突条10と
互い違いとなってパネル前後の光の漏れが阻止される。
なお、各パネル１を召し合わせると召し合わせ框２間に
介在される召し合わせクッションにより両閉塞部材５間
には一定の間隙Ｓが生じ、この間隙Ｓにより接床操作の
際に閉塞部材５同士が互いに擦れ合うこともない。

また、閉塞部材５により接床框３端縁がすべて覆われる
ので、居住者が接床框３端縁に触れて負傷するようなこ
ともなく、同一の閉塞部材５を隣接するパネル１の接床
框３に対向して取付けて両接床框３間を閉塞することが
できるので、取付コストを低減することもできる。な
お、前記実施例では閉塞部材５を接床框端縁3aに取着し
たが、パネルと天井面との間の隙間を閉塞する昇降框す
なわち接天框の端縁に閉塞部材を取着して、隣接する接
天框間の隙間を閉塞し、かつ接天框の端縁を覆うように
構成することもできる。

考案の効果 以上詳述したように、この考案は昇降框の端縁を確実に
覆って安全性を向上させ得るとともに、一種類の閉塞部
材で昇降框間の隙間を閉塞して取付コストを低減し得る
隙間防止装置を提供することができる優れた効果を発揮
する。又、前記閉塞部材は召し合わせ框により覆われて
いるため、美観上好ましいばかりか、閉塞部材が不用意
に抜け落ちることが防止できるという優れた効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を具体化した隙間防止装置の分解斜視
図、第２図はパネルを召し合わせた状態の隙間防止装置
を示す平面図、第３図及び第４図は接床装置を作動させ
た状態を示す隙間防止装置の正面図である。 間仕切パネル１、接床框（昇降框）３、端縁3a、閉塞部
材５、突条10。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】パネルに内蔵された駆動装置で昇降框を駆
   動してパネルと床面あるいは天井面との間の隙間を閉塞
   するようにした間仕切パネルにおいて、昇降框（３）の
   端縁（3a）を覆う形状に形成した合成樹脂からなる閉塞
   部材（５）の前面に突条（10）を上下方向に設けるとと
   もにその突条（10）は閉塞部材（５）前面の中心からず
   れた位置に設け、その閉塞部材（５）を隣接するパネル
   （１）の昇降框端縁（3a）に対向させて取着し、隣接す
   るパネル（１）を召し合わせた状態では前記突条（10）
   を互い違いに突出させ、前記昇降框（３）の端縁（3a）
   に閉塞部材（５）を取着した状態で、その閉塞部材
   （５）を覆うように召し合わせ框（２）を取着し、この
   召し合わせ框（２）には前記突条（10）が挿通される切
   欠部（11）を上下方向に延設したことを特徴とする間仕
   切パネルの隙間防止装置。