JP3628921B2 - 引戸装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、引戸装置に関し、特に浴室またはシャワールームの出入口仕切に利用される引戸装置に関する。
【0002】
【背景技術】
従来、引戸装置は様々な出入口の扉として利用されている。
このうち、浴室またはシャワールーム用の引戸装置は、湯気や水滴飛沫を遮ったり、視界を遮ったりすることが主な目的となる。このため、浴室またはシャワールーム用の引戸装置は、いわゆる屋外への出入口のような頑丈さが必要ではなく、比較的軽量で簡素な構成であることが望まれる。
【0003】
このような浴室またはシャワールーム用の引戸装置としては、仕切るべき領域に下枠、上枠、縦枠等からなる枠体を設置し、この枠体に複数の引戸(障子)を移動自在に支持させる構成が一般的である。
【0004】
図9において、引戸装置10は、浴室またはシャワールームの出入口部分に設置され、水滴や湯気を遮断する仕切として利用されるものである。
引戸装置10は、基本的な構造として矩形の枠体20と、この枠体20の内側開口部を覆うように配置される引戸群30とを備えている。
【0005】
枠体20は、浴室またはシャワールームの出入口部分の天井および床面に固定される上枠21および下枠22、同出入口部分の壁面に固定される一対の縦枠23,24を有する。これらの上枠21、下枠22、縦枠23,24はそれぞれ所定断面形状のアルミニウム合金引抜き成形材で構成されている。上枠21および下枠22の各端部は縦枠23,24で連結され、これにより枠体20は矩形に形成されている。
【0006】
引戸群30は、複数(ここでは3枚)の引戸31,32,33を有する。各引戸31,32,33は、それぞれアルミニウム合金引抜き成形材を組合わせた矩形の枠材311,321,331の内側に透光性の板材312,322,332を填め込んだものである。板材312,322,332は、用途上、半透明のアクリル板やスリガラス等の素通しでないものが望ましい。
【0007】
そして、各引戸31,32,33を枠体20に対して移動自在とするために、上枠21および下枠22に各引戸に対応したガイドレールを設け、各引戸には動作を円滑にするための滑車を設けてガイドレールに転動させることが一般的である(図示省略)。
【0008】
このような引戸装置10は、建物のシャワールーム用区画の出入口開口部に枠体20を配置し、下枠22が床面に置かれた状態で、左右の縦枠23,24を開口部の側壁面に固定することで設置される。
【0009】
(第1の従来例)
図10には、第1の従来例として引戸装置10Aが示されている。
図において、縦枠23は互いに填め込み固定可能な取付部材231と枠部材232とからなり、縦枠24は同様な取付部材241と枠部材242とからなる。
【0010】
各取付部材231,241は壁面230,240にねじ239,249で貫通固定される。貫通固定には、釘あるいはインパクト式の針等の他の固定部材を用いてもよい。
上枠21および下枠22はそれぞれ両端面を枠部材232,242に貫通ねじ等で固定され、上枠21、下枠22、各枠部材232,242は矩形枠状に一体化されている(図10の内側枠体200)。
【0011】
このような引戸装置10Aの設置は、図11(A)〜(D)に示す手順で行われる。
先ず、図11(A)のように、予め引戸装置10Aを設置する壁面230,240に沿って取付部材231,241を配置する。そして、一方の取付部材(例えば図中左側の取付部材241とする)を貫通するように壁面240へねじ249を打ち込み、取付部材241を壁面240に固定する。
【0012】
次に、図11(B)のように、壁面230,240間に上枠21、下枠22、左右の枠部材232,242からなる内側枠体200を配置する。この際、取付部材241は壁面240に固定されているが、取付部材231はまた壁面230に固定されていない。このため、まず内側枠体200を斜めに保持した状態で、枠部材242を取付部材241に被るようにし、他方の枠部材232には取付部材231を挿入しておく。そして、この状態で取付部材231が壁面230に沿うように移動させ、取付部材241側を中心にして旋回するように内側枠体200を動かし、壁面230,240間に配置する。
【0013】
続いて、図11(C)のように、内側枠体200を持ち上げて枠部材232の下側に取付部材231を露出させる。そして、露出した取付部材231を貫通するように壁面230へねじ239を打ち込み、取付部材231の下端部を壁面230に固定する。
更に、図11(D)のように、内側枠体200を下ろし、ねじ239が打たれた取付部材231の下部を枠部材232で覆い隠す。この状態で、枠部材232の上端側から斜めに、取付部材231を貫通するように壁面230へねじ239を打ち込み、取付部材231の上端部を壁面230に固定する。最後に、取付部材231,241と枠部材232,242を相互にねじ等で固定して枠体20とする。
【0014】
以上により、壁面230,240間に枠体20が設置され、その内側の各引戸31,32,33とともに引戸装置20Aが構成される。
このような引戸装置20Aでは、ねじ239,249が露出せず、美観に優れたものとすることができる。但し、一方の取付部材241は任意の数のねじ249が使用できるが、他方の取付部材231は上下2カ所のねじ239に限られるという問題がある。また、作業の間に内側枠体200を持ち上げる必要があり、予め各引戸31,32,33を装着してある場合には重量が大きく、作業の負担が大きいという問題もある。
【0015】
なお、図10において、引戸31,32,33の枠材311,321,331には、それぞれ上下に延びる水密用突起319,328,329,338が形成されている。各水密用突起319,328,329,338はそれぞれ枠材311,321,331から一体に延長されたリブ状に形成され、先端部はT字状に形成されている。
【0016】
これらは、引戸31,32,33を完全に閉じた状態の時、引戸31の水密用突起319と引戸32の水密用突起328とが密接し、引戸32の水密用突起329と引戸33の水密用突起338とが密接し、互いの隙間の水密性を確保するように構成されている。密接する各々の先端部はゴムあるいはプラスチック製のクッション性のシール材で被覆され、密接時のシール性が高められている。
【0017】
(第2の従来例)
図12には、第2の従来例として引戸装置10Bが示されている。
図において、各引戸31,32,33および枠体20の基本構成(上枠21、下枠22、縦枠23,24、取付部材231,241、枠部材232,242、ねじ239,249、壁面230,240、内側枠体200)は前述した引戸装置10A(第1の従来例)と同様である。引戸装置10Bにおける相違は、各枠部材232,242にねじ239,249を挿通させる構造が追加されているという点である。
【0018】
図13にも示すように、各枠部材232,242には、戸当り部分に凹溝238,248が形成され、その底面にはねじ239,249が容易に挿通しうる大きさの挿通孔237,247が複数形成されている。凹溝238,248の開口部には戸当り部材を兼ねるカバー236,246が嵌合固定され、各挿通孔237,247にはキャップ235,245が嵌合されるようになっている。
【0019】
このような引戸装置10Bの設置は、下記の手順で行われる。
先ず、予め引戸装置10Bを設置する壁面230,240間に枠体20を配置する。この際、内側枠体200の枠部材232,242内に取付部材231,241を収めた状態にしておく。次に、壁面230,240間に配置された内側枠体200の枠部材232,242から取付部材231,241を進出させ、各々対向する壁面230,240に接触させる。
【0020】
続いて、枠部材232,242の凹溝238,248内の各挿通孔237,247を通して、取付部材231,241を貫通するように壁面230,240へねじ239,249を打ち込み、取付部材231,241を全長にわたって壁面230,240に固定する。更に、取付部材231,241と枠部材232,242を相互にねじ等で固定して枠体20とする。
最後に、各挿通孔237,247にキャップ235,245を填め込み、凹溝238,248にカバーを236,246を填め込んで封止する。
【0021】
以上により、壁面230,240間に枠体20が設置され、その内側の各引戸31,32,33とともに引戸装置20Bが構成される。
このような引戸装置20Bでは、取付部材231,241ともに各挿通孔237,247を通して複数のねじ239,249を打つことができ、前述した引戸装置10Aのように内側枠体200を持ち上げる必要がないとともに、固定が確実に行えるという効果がある。また、各挿通孔237,247はキャップ235,245で封止されたうえ、各々は一連の凹溝238,248内に収容されて一連のカバー236,246で覆われるため、美観も優れたものとすることができる。
【0022】
但し、このような引戸装置20Bでは、封止のために個々の挿通孔237,247にキャップ235,245が必要あったり、美観のために凹溝238,248を形成し、かつ別途カバー236,246で覆う必要があるなど、構造の複雑化、部品点数の増加、これらに伴う作業煩雑化とコスト上昇等の問題がある。
【0023】
なお、図12において、引戸31,32,33の枠材311,321,331には、それぞれ上下に延びる水密用突起319,328,329,338が形成されている。各水密用突起319,328,329,338はそれぞれ枠材311,321,331から一体に延長されたリブ状に形成され、先端部は丸められている。
【0024】
これらは、引戸31,32,33を完全に閉じた状態の時、引戸31の水密用突起319と引戸32の水密用突起328とが密接し、引戸32の水密用突起329と引戸33の水密用突起338とが密接し、互いの隙間の水密性を確保するように構成されている。密接する一方の先端部はゴムあるいはプラスチック製のクッション性のシール材で被覆され、密接時のシール性が高められている。
【0025】
(第3の従来例)
図14には、第3の従来例として引戸装置10Cが示されている。
図において、各引戸31,32,33および枠体20の基本構成(枠材311,321,331、板材312,322,332、上枠21、下枠22、縦枠23,24)は前述した引戸装置10A(第1の従来例)と同様である。そして、枠体20の固定は前述した引戸装置10A,10Bの何れかの方式が適宜採用されるものである。以下には各引戸31,32,33の支持構造を説明する。
【0026】
引戸装置10Cにおいて、上枠21の下面には、各引戸31,32,33に対応した3本のガイドレール215が形成されている。各ガイドレール215はJ字状の断面を有し、上向きに湾曲された下側の端縁がレール機能を果たすようになっている。
各引戸31,32,33は、枠材311,321,331の上側に板状の吊下部317,327,337を有し、各々には滑車40が取付られている。各引戸31,32,33の滑車40は、それぞれ対応するガイドレール215に係合され、各引戸31,32,33を吊下げ支持するとともに、転動により各引戸31,32,33の移動が行えるようになっている。
【0027】
下枠22には、引戸31の外側に沿って下向きの凹部225が形成され、引戸32の直下位置にも下向きの凹部226が形成されている。
引戸31には、下縁の全長にわたって下縁シール材315が装着されている。下縁シール部材315の先端縁は凹部225内に挿入され、これにより引戸31の下部についての水密構造が形成されている。
引戸33には、下縁の全長にわたって下縁シール材336が装着されている。下縁シール部材336の先端縁は凹部226内に挿入され、これにより引戸33の下部についての水密構造が形成されている。
【0028】
引戸32には、下縁の全長にわたって一対の下縁シール材325,326が装着されている。下縁シール部材325の先端縁は引戸31の下縁シール材315の下面に沿って密接されている。下縁シール部材326の先端縁は引戸33の下縁シール材336の上面に沿って密接されている。これにより引戸32の下部についての水密構造が形成されている。
【0029】
図15に示すように、引戸装置10Cにおいては各引戸31,32,33の上部吊下げ構造の高さ調整が可能である。
図において、各引戸31,32,33の吊下部317,327,337には挿通孔42が形成され、この挿通孔42にねじ41を挿通し、このねじ41を締め付けることで滑車40の軸を固定している。挿通孔42は斜めに延びる長孔とされ、ねじ41の位置を水平方向にずらすことで、滑車40の軸の垂直方向の高さを最高PHから最低PLまで変化させることができる。
【0030】
このような各引戸31,32,33の吊下げ高さ調整構造は、枠体20に支持された各引戸31,32,33の相互の高さ合わせとともに、枠体20の設置時の傾き対応に用いられる。
図16に示すように、枠体20においては、設置する壁面が傾いている等により、設置された枠体20が屡々正確な四角形ではなく平行四辺形等に歪むことがある。
【0031】
このような場合、枠体20の上枠21および下枠22は水平のままでも、縦枠23,24は傾いた状態になる。ここで、通常通り各引戸31,32,33の滑車40を同じ高さに設定すると、各引戸の上下縁は水平で上枠21および下枠22に平行でよいが、垂直のままの各引戸の側縁と傾いた枠体20の縦枠23,24との間に隙間が生じてしまう。
【0032】
このような問題に対し、引戸31,32,33の各々について、一方の滑車40を高くして他方を低くし、各引戸の上下縁を上枠21および下枠22に傾けることにより、各引戸の側縁を枠体20の縦枠23,24に平行に設定することができる。こうすれば、各引戸の側縁と傾いた枠体20の縦枠23,24との間の隙間の発生を回避できる。
【0033】
なお、各引戸の上下縁を上枠21および下枠22は、各々上下変位を許容できる構成であるため、傾けることによる隙間の発生等の問題は生じない。
また、各引戸31,32,33のねじ41を締め付ける操作を行うために、上枠21の3本のガイドレール215の一部にはそれぞれ円形等の操作孔216が形成されている。このうち、外部に面した引戸33側の操作孔216には美観を損なわないようにキャップ217が填め込まれている。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した従来の引戸装置10A,10B,10Cには、それぞれ次のような問題があり、これらを総合的に解決できる構造が望まれていた。
【0035】
(壁面取付部分の問題)
第1に、壁面取付部分の問題がある。
先ず、前述した引戸装置10A(第1の従来例)では、一方の取付部材241が3点以上の貫通固定であるのに対し、他方の取付部材231が上下2点だけの貫通固定になり、強度的に十分でないという問題がある。
また、取付部材231の下部の貫通固定にあたって内側枠体200を持ち上げる必要があり、作業性が良くないという問題がある。
【0036】
一方、前述した引戸装置10B(第2の従来例)では、取付部材231,241の貫通固定のために枠部材232,242に挿通孔237,247を形成している。これにより、両方の取付部材231,241に対して共に3カ所以上の貫通固定を施すことができる。また、設置の際に内側枠体200の持ち上げ等は不要となっている。
【0037】
しかし、引戸装置10Bでは、各挿通孔237,247を封止するためにキャップ235,245を用いる。また、多数のキャップ235,245が並ぶことによる美観の低下を避けるために、挿通孔237,247を凹部238,248内に配置し、これらをカバー236,246で一括して覆っている。
このように、引戸装置10Bでは、複数の孔開け加工が必要になるとともに、キャップ235,245およびカバー236,246等の多数の部品が増加することになり、部品管理および製造コストの増大を招くという問題がある。
【0038】
以上のように、壁面取付部分については、強度向上および作業性向上と、美観向上および部品点数削減とが、互いに相反する条件として解決できない状況にあった。
【0039】
(枠体の建付けの問題)
第3に、枠体の建付けの問題がある。
前述した前述した引戸装置10C(第3の従来例)では、壁面230,240の傾きおよびこれに伴う縦枠23,24の傾きに対し、各引戸31,32,33の吊下げ状態を調整して各々を傾けることで対応していた。そして、各引戸を傾けるために、各々の滑車40の取付け高さを調整できる構造を採用していた。
【0040】
しかし、従来の調整では、各引戸31,32,33のそれぞれについて調整を一々行う必要があり、引戸数が更に増した場合には一層作業が繁雑になる。
また、上枠21のガイドレール215には調整を行う際に用いる操作孔216を形成する必要があり、適宜美観を損なわないようにキャップ217を使用しており、製造工程および部品点数の増加を招くという問題があった。
【0041】
(引戸間の防水の問題)
第2に、引戸間の防水の問題がある。
前述した引戸装置10A(第1の従来例)および引戸装置10B(第2の従来例)では、それぞれ引戸31,32,33を閉じた時に水密性が確保できるようにするために、各枠材311,321,331にそれぞれ上下に延びるリブ状の水密用突起319,328,329,338を一体形成している。
【0042】
ここで、これらの水密用突起319,328,329,338は、強度等を考慮すると、枠材311,321,331と同様の材料とする必要はない。但し、製造工程の簡略化のためには、枠材と一体に形成することが望ましい。このような背景から、従来は水密用突起は枠材と同じ高価なアルミニウム合金等の材料で形成されている。
つまり、製造工程の簡略化と材料コストの低減とが、互いに相反する条件として解決できない状況にあった。
【0043】
(引戸装置に対する要請)
以上のような問題を考慮すると、新たな引戸装置に求められる条件は、取付強度の確保、建付け調整性能の確保、引戸間の防水性能などを確保しつつ、各々のために各部構造や製造、施工の作業が複雑化しないようにすることといえる。
本発明の目的は、取付強度や建付け調整性能等の性能向上しつつ構造が簡単で作業性が良い引戸装置を提供することにある。
【0044】
【課題を解決するための手段】
本発明は、縦枠に貫通固定用の挿通孔を用いつつ、縦枠部分で壁面の傾きに対応できるようにし、特に貫通固定部分で傾き調整が併せて行えるようにすることにより、構造を簡略化しつつ取付強度および建付け調整性能を確保しようとするものである。具体的には次のような構成を採用する。
【0045】
本発明は、壁面に固定される一対の縦枠を含む略矩形状の枠体と、この枠体内に保持される引戸とを備えた引戸装置であって、
前記縦枠は、前記壁面に対して固定される取付部材と、この取付部材に装着される枠部材と、この枠部材に支持されて第1状態から第2状態まで移動可能な中間部材とを有し、
前記枠部材は、前記取付部材を前記壁面に貫通固定する位置に対応した挿通孔を有し、
前記中間部材は、前記第1状態にあるとき前記挿通孔に対応する位置に、前記取付部材と壁面との固定操作を行うための固定操作孔を有し、かつ前記第2状態にあるとき前記挿通孔に対応する位置に、前記取付部材と枠部材との建付状態を調整するための建付固定装置を有する、ことを特徴とする。
【0046】
ここで、建付固定装置は、中間部材に形成された雌ねじ孔と、この雌ねじ孔に螺合されて前記枠部材の前記取付部材に対する傾きを調整するボルトとを有する構造が好ましい。 このボルトは、引戸装置の製造工場において予め雌ねじ孔に螺合させておいてもよいし、建付け調整時に別途螺合させてもよい。
【0047】
このような構成においては、次のような手順で設置を行う。
先ず、中間部材を第1状態として各固定操作孔と枠部材の挿通孔とを互いに連通させておく。この状態で、前述した第2の従来例のように、取付部材を壁面に沿わせ、中間部材とともに枠部材を被せ、連通された固定操作孔および挿通孔を通して取付部材にねじや釘等の固定部材を打ち込む。これにより、取付部材は壁面に固定され、両側一対の取付部材により内側の枠部材が仮止めされる。
【0048】
この状態では、取付部材は壁面に応じて傾いている可能性があり、単に被せられた状態の枠部材も取付部材に従って傾くことになる。そこで、次の操作により枠部材の傾きの調整を行い、垂直な状態に修正する。
【0049】
すなわち、中間部材を第2状態として各建付固定装置と枠部材の挿通孔とを同軸上等の対応位置に配置する。次に、挿通孔を通して建付固定装置のボルトをねじ込み、ボルトの先端を取付部材(または先に打ち込んだ固定部材)に当接させる。そして、ボルトのねじ込み量を適宜調整することで、取付部材に対する枠部材の距離を調整し、これにより枠部材の傾きを調整する。
例えば、枠部材の上側が壁面側に近づくように傾いている場合、中間部材の上側にある建付固定装置のボルトをねじ込むことで、枠部材を壁面から離し、垂直な状態に調整することができる。
【0050】
従って、このような構成においては、挿通孔による固定部材の適用により各側の取付部材の固定を十分な強度にでき、ボルトによる枠部材の傾き調整により建付け調整性能を確保できる。
この際、建付け調整にあたっては、従来のような各引戸毎の傾き調整構造を省略することができ、これにより構造の簡略化、製造工程の簡略化、各引戸毎の調整作業の簡素化が可能となる。
【0051】
また、中間部材の採用により枠部材の傾き調整機能と取付部材の固定とで同じ挿通孔を共用化することができ、傾き調整専用の挿通孔が必要なくなる。このため、挿通孔およびそのキャップの増加による製造工程の煩雑化が回避でき、外観の低下も回避できる。
以上により、取付強度や建付け調整性能等の性能向上しつつ構造が簡単で作業性が良い引戸構造とすることができる。
【0052】
本発明において、前記中間部材は前記枠部材の全長にわたって当該枠部材の内側に配置され、かつその長手方向に沿って移動可能であり、前記第2状態では端部が前記枠部材の端部から突出しない形状であることが望ましい。
このように構成すれば、枠部材および固定部材の長手方向に配列される各挿通孔と固定操作孔とを一本の中間部材で一括して対応することができ、効率的な配置および運用が行える。
【0053】
本発明において、前記挿通孔および固定操作孔は前記枠部材および中間部材の長手方向に沿って複数配列され、前記建付固定装置は前記挿通孔のうち最も上および最も下のものに対応した2位置に形成されていることが望ましい。
このように構成すれば、通常枠部材の傾きを修正する際に利用される上下何れかの端部への適用に十分かつ最小限の構成とすることができる。
【0054】
本発明において、前記雌ねじ孔は前記中間部材に形成された開口と、この開口の片側に接合されたナットとで構成されていることが望ましい。
このように構成すれば、建付固定装置のために中間部材にねじ切り加工等をする必要がなく、雌ねじ孔を簡単に形成することができる。
【0055】
本発明において、前記中間部材は一方の表面に当該中間部材の全長にわたって連続する一対の保持リブを有し、この保持リブは前記ナットを両側から保持可能な断面L字状に形成されているとともに、前記ナットは前記保持リブ内に保持された状態で前記ボルトを螺合され、このボルトは前記ナットから前記中間部材の開口へと挿通されている構成とすることが望ましい。
【0056】
このように構成すれば、保持リブは中間部材の引き抜き加工等で簡単に製造でき、ナットは保持リブに保持され。そして、ボルトをナットに螺合させて中間部材を挿通するようにしておくことにより、ナットが保持リブに沿ってずれる等することもなく、ナットおよびボルトを所定の形態で保持することができる。従って、接着や溶接等の接合処理なしにナットを中間部材に接合することができる。
【0057】
本発明において、前記引戸の枠材には上端部から下端部に至るカバーが装着され、このカバーは隣接する引戸に向けて延長されかつ先端が当該隣接する引戸に接触するリップ部を有することが望ましい。
このように構成すれば、従来のような枠材から一体に延びるリブ状の部分を省略でき、アルミニウム合金等の高価な材料を削減できる。また、枠材端部のカバー等は枠材の組み立てねじ等を隠す際に一般的に多用されるものであり、これを延長してリップに利用することで構造的な簡略化も図ることができる。
【0058】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1および図2において、本実施例の引戸装置10は、先に従来例として説明した図9の基本構造を備えている。
【0059】
すなわち、引戸装置10は枠体20と引戸群30とを有する。枠体20は上枠21、下枠22、縦枠23,24を有する。引戸群30は、複数(例えば3枚)の引戸31,32,33を有する。各引戸31,32,33は枠材311,321,331と板材312,322,332とを有する。これらの詳細は先に従来例で述べた通りであり、ここでは繰り返しとなる説明は省略する。
【0060】
また、本実施例の引戸装置10において、各引戸31,32,33を吊下げ支持する構造は、第3の従来例として説明した図14と同様な構造とされている。
すなわち、図3に示すように、引戸装置10の上枠21の下面には、各引戸31,32,33に対応した3本のガイドレール215が形成されている。各ガイドレール215はJ字状の断面を有し、上向きに湾曲された下側の端縁がレール機能を果たすようになっている。
【0061】
各引戸31,32,33は、枠材311,321,331の上側に板状の吊下部317,327,337を有し、各々には滑車40が取付られている。各引戸31,32,33の滑車40は、それぞれ対応するガイドレール215に係合され、各引戸31,32,33を吊下げ支持するとともに、転動により各引戸31,32,33の移動が行えるようになっている。
【0062】
このような基本構造に対し、本実施例の引戸装置10の縦枠23,24には本発明に基づく特有の構造が形成されている。
図1および図2において、縦枠23,24は、互いに向かい合わせに嵌め合わせられたそれぞれ断面U字状の取付部材231,241と枠部材232,242とからなる。取付部材231,241および枠部材232,242の嵌め合わせ部分は平行であり、相互の嵌め込み深さは任意に調整可能である。
【0063】
取付部材231,241は複数のねじ59で壁面230,240に固定される。ねじ59を打つ箇所は縦枠23,24の長手方向の複数箇所に所定間隔等で設定される。このねじ59を打つ箇所に対応して、枠部材232,242には複数の挿通孔60が形成されている。挿通孔60は、通常は合成樹脂製あるいはゴム製等のキャップ61が填め込まれて封止されている。
【0064】
枠部材232,242の内側(壁面230,240側)には、当該枠部材の全長にわたって一対の断面F字状の支持リブ51が形成されている。この支持リブ51の先端には、枠部材232,242と略同じ長さの中間部材50が支持されている。
【0065】
図4および図5に示すように、中間部材50は、全体として断面が扁平なU字状とされている。この中間部材50も、他の枠部材232,242と同様なアルミニウム合金製の引き抜き成型材である。
中間部材50の一方の表面には、その全長にわたって連続する一対の保持リブ501が形成されている。
【0066】
保持リブ501は、それぞれ断面L字状に形成され、これら一対の保持リブ501の間には中間部材50の端面から既存の六角ナット52が挿入可能である。保持リブ501内に挿入されたナット52は両側から保持リブ501に保持され、中間部材50の長手方向にのみ移動可能であり、回転あるいは中間部材50に近接離隔する方向の移動は規制される。
【0067】
中間部材50には、複数の固定操作孔502および雌ねじ孔用の開口503が形成されている。
固定操作孔502は、中間部材50を枠部材232,242に対してやや上に引き上げた第1状態(図3のP1位置)とした時に、枠部材232,242の挿通孔60と同一軸線上にくるように配置されている。この固定操作孔502は、前述したねじ59をねじ込む操作を行うのに十分な広さとされ、この固定操作孔502の形成にあたって前述の保持リブ501は一部削り取られている。
【0068】
開口503は、中間部材50を枠部材232,242と上下端部が揃う第2状態(図3のP2位置)とした時に、枠部材232,242の挿通孔60のうち最上部と最下部にあるものと同一軸線上にくるように配置されている。
つまり、開口503は、固定操作孔502の最上のものと最下のものに隣接して配置され、各々の上方に距離Dだけずれた位置にある。ここで距離Dは第1状態の位置P1と第2状態の位置P2との変位に等しい。
【0069】
開口503は、前述したナット52に螺合されるボルト53が自由に挿通可能な大きさに形成されている。保持リブ501内に挿入されたナット52は、螺合されたボルト53が開口503に挿通されることで、保持リブ501内での移動も規制され、この開口503の位置に安定的に保持される。
このように、中間部材50に形成された開口503とこの開口に同軸配置されたナット52とにより雌ねじ孔が構成され、この雌ねじ孔とこの雌ねじ孔に螺合されるボルト53とにより枠部材の傾き等の建付けを調整するための建付固定装置が構成されている。
【0070】
このような構造により、枠部材232,242に対して中間部材50が第1状態(図3のP1位置)にある時には、枠部材232,242の各挿通孔60には中間部材50の各固定操作孔502が同一軸線で配置され、これらを通してねじ59のねじ込みが可能である。
【0071】
一方、中間部材50が第2状態(図3のP2位置)にある時には、最上および最下の挿通孔60には中間部材50の開口雌ねじ孔用開口503、ナット52およびこれに螺合するボルト53が同一軸線で配置される。そして、ボルト53をねじ込むことで、ボルト53が前進して取付部材231,241(正確には先に挿通孔60を通してねじ込まれているねじ59の頭)に当接され、これにより取付部材231,241と枠部材232,242との相対距離が調整できるようになっている。
【0072】
図1および図2に戻って、各引戸31,32,33の両側には、枠材311,321,331の上端から下端まで連続する凹部70が形成されている。
このうち、縦枠23,24と対向する引戸31,33の端部においては、凹部70に戸当り材71が填め込まれている。縦枠23,24には、この戸当り材71に対応する戸当り材72が装着されており、これにより引戸31,33を閉じた際の縦枠23,24との間の水密性が確保されている。
【0073】
引戸31の引戸32側の端部および引戸32の引戸33側の端部においては、凹部70にカバー材73が填め込まれている。
引戸32の引戸31側の端部および引戸33の引戸32側の端部においては、凹部70にシール材74が填め込まれている。シール材74は基部が前述のカバー材73と同様であるが、表面部分が延長されてリップ部741が形成されている。
【0074】
リップ部741は、先端が隣接する引戸31,32の板材312、322には接触しないが、閉じた状態とした際に枠材311,321に押圧接触されるように形成されている。このリップ部741により、引戸31,32,33を閉じた際の水密性が確保されている。
【0075】
なお、図1,図2において、内側枠体200は上枠21、下枠22、縦枠23,24のうち枠部材232,242で構成され、予め矩形枠状に組まれている。
また、端位置にある引戸31,33には、枠材311,331の縦枠23,24寄り位置にハンドル314,334が形成されている。
【0076】
このように構成された本実施例の引戸装置10は次のような手順で設置される。
図6のように、設置にあたっては、予め内側枠体200の枠部材232,242内に中間部材50(ボルト53付き)を収容し、かつ取付部材231,241も填め込み、枠体20一式を組み立てておく。この枠体20の内側には引戸31,32,33も組み込んでおいてもよい。
この状態で、枠体20を壁面230,240間に持ち込み、床上に定置する。
【0077】
続いて、図7のように、枠部材232,242内の中間部材50をそれぞれ引き上げ、第1位置とする。この状態では、各枠部材232,242の挿通孔60と中間部材50の各固定操作孔502が連通状態となり、これらを通して取付部材231,241の表面が露出する状態となる。そこで、これらの固定操作孔502および挿通孔60を通してねじ59をねじ込み、取付部材231,241を壁面230,240に固定する。
【0078】
次に、図8のように、中間部材50をそれぞれ枠部材232,242内に戻し、第2位置とする。この状態では、各枠部材232,242の挿通孔60のうち最上と最下位置のものから中間部材50に装着されたボルト53の頭が見える状態となる。
【0079】
ここで、枠体20(特に壁面230,240に固定された取付部材231,241を除く内側枠体200)の形状を確認する。すなわち、上枠21および下枠22が水平であれば、縦枠23,24の枠部材232,242を垂直に調整することで、内側枠体200は完全な矩形となり、各引戸31,32,33は隙間なく開閉できる状態となる。
通常は、壁面230,240に傾きがあると取付部材231,241にはそのまま傾きが生じ、枠部材232,242も取付部材231,241に倣って傾く。そこで、ボルト53の操作により枠部材232,242の傾きを修正する。
【0080】
具体的には、まず枠部材232,242の傾きを見る。例えば、枠部材232,242の上端が壁面230,240に寄っており、下端が離れている状態に傾いている場合、上側のボルト53を締め込み、枠部材232,242を取付部材231,241から離隔させる。また、下側のボルト53が取付部材231,241側に当接している状態であれば、このボルト53を緩めて枠部材232,242を取付部材231,241側に近接させる。傾きが逆の場合は上下を逆にした操作を行う。これにより、枠部材232,242の傾きが修正できる。
【0081】
なお、各枠部材232,242は互いに上枠21および下枠22で接合されており、一方においてボルト53による近接離隔を行うと他方にも影響が出る。従って、各側を徐々に修正しながら、両側の枠部材232,242が適正となるように作業を行うことが望ましい。
最後に、修正等が全て完了したら、挿通孔60にはキャップ61を装着する。
【0082】
このような本実施形態によれば、以下に示すような効果がある。
すなわち、挿通孔60を通して、固定部材であるねじ59を取付部材231,241にねじ込むことができる。このため、ねじ59を必要なだけ配置することができ、取付部材231,241の壁面230,240に対する固定を十分な強度とすることができる。
【0083】
また、内側枠体200の四隅に配置したボルト53を操作することで、枠部材232,242の傾き調整を行うことができ、この傾き調整により引戸装置20としての建付け調整性能を確保することができる。
このように、建付け調整を縦枠23,24部分で行うことで、従来のように各引戸31,32,33の滑車高さの調整で各引戸を傾ける必要がなくなり、建付け調整作業を大幅に簡略化できる。
また、各引戸31,32,33の滑車高さの調整機構を適宜省略することも可能であり、これにより一層の構造簡略化および製造工程の簡略化が可能である。
【0084】
更に、中間部材50の採用により枠部材232,242の傾き調整機能と取付部材231,241の固定とで同じ挿通孔60を共用化することができ、傾き調整専用の挿通孔が必要なくなる。このため、挿通孔60およびそのキャップ61の増加による製造工程の煩雑化が回避でき、外観の低下も回避できる。
【0085】
特に、中間部材50は予め枠部材232,242に装着されており、第1位置と第2位置とを移動することで固定機能と傾き調整機能とを切替えることができ、搬送ないし設置および調整の操作が容易である。
また、傾き調整用のボルト53およびナット52も予め中間部材50に装着されており、搬送ないし設置および調整の操作が容易である。
【0086】
中間部材50は保持リブ501を含めて引き抜き加工により容易に製造可能であり、枠部材232,242は中間部材50を支持するための支持リブ51を含めて引き抜き加工により容易に製造可能である。また、その他必要な挿通孔60、固定操作孔502、開口雌ねじ孔用開口503はそれぞれ単純な孔開け加工でよく、製造工程も簡略にできる。
【0087】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、以下に示すような変形等も本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、中間部材50を上下方向つまり枠部材232,242の長手方向に移動させたが、幅方向に移動させてもよい。
また、中間部材50を枠部材232,242より短くしておき、下方へ移動して第1位置、上方へ戻って第2位置となるようにしても良い。
【0088】
前記実施形態では、中間部材50に予めナット52およびボルト53をセットしておいたが、設置位置において別途ボルト53を挿入するようにしてもよい。この場合、枠部材232,242を取付部材231,241から離す必要のある部分にのみ適用するようにしてもよい。
【0089】
また、ナット52を保持リブ501に収め、ボルト53を挿通して保持したが、ナット52を接着剤で仮止め等してもよい。あるいは、保持リブ501を省略し、ナット52を開口雌ねじ孔用開口503に合わせて溶接固定等してもよい。
更に、ナット52を使わず、開口雌ねじ孔用開口503に直接雌ねじ形状を加工してもよい。
【0090】
この他、枠体20および引戸群30の基本形状および細部等には既存の技術を適宜適用することができる。引戸群30は引戸31,32,33の3枚構成に限らず、4枚以上あるいは2枚でもよい。
また、枠体20や各引戸31,32,33の各部構成、その他の細部形状および材質、寸法等も実施にあたって適宜選択すればよい。
【0091】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば、縦枠部分において固定機能とともに建付け調整性能を確保でき、建付け調整と固定のための構造の共用化を図ることができ、製造工程の煩雑化の回避に加えて外観の低下も回避でき、これらにより取付強度や建付け調整性能等の性能向上しつつ構造が簡単で作業性が良い引戸装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の一部を示す横断面図。
【図2】前記実施形態の他の部分を示す横断面図。
【図3】前記実施形態の要部を示す縦断面図。
【図4】前記実施形態の中間部材を示す平面図。
【図5】前記実施形態の中間部材の一部を示す側面図。
【図6】前記実施形態の設置手順を示す斜視図。
【図7】前記実施形態の設置手順を示す斜視図。
【図8】前記実施形態の設置手順を示す斜視図。
【図9】引戸装置の基本構造を示す側面図。
【図10】第1の従来例を示す横断面図。
【図11】第1の従来例の設置手順を示す斜視図。
【図12】第2の従来例を示す横断面図。
【図13】第2の従来例の固定部分を示す分解斜視図。
【図14】第3の従来例を示す縦断面図。
【図15】第3の従来例の吊下げ部分を示す側面図。
【図16】第3の従来例の建付け調整を示す側面図。
【符号の説明】
10…引戸装置、20…枠体、23,24 縦枠、31,32,33…引戸、311,321,331 枠材、312,322,332 板材、50…中間部材、501 保持リブ、502 固定操作孔、503 建付固定装置の雌ねじ孔を構成する開口、51…支持リブ、52…建付固定装置の雌ねじ孔を構成するナット、53…建付固定装置を構成するボルト、59…固定部材であるねじ、60…挿通孔、61…キャップ、70…凹部、74…カバー、741 リップ部、P1…第1位置、P2…第2位置
Claims (7)
- 壁面に固定される一対の縦枠を含む略矩形状の枠体と、この枠体内に保持される引戸とを備えた引戸装置であって、
前記縦枠は、前記壁面に対して固定される取付部材と、この取付部材に装着される枠部材と、この枠部材に支持されて第1状態から第2状態まで移動可能な中間部材とを有し、
前記枠部材は、前記取付部材を前記壁面に貫通固定する位置に対応した挿通孔を有し、
前記中間部材は、前記第1状態にあるとき前記挿通孔に対応する位置に、前記取付部材と壁面との固定操作を行うための固定操作孔を有し、かつ前記第2状態にあるとき前記挿通孔に対応する位置に、前記取付部材と枠部材との建付状態を調整するための建付固定装置を有する
ことを特徴とする引戸装置。 - 請求項1に記載した引戸装置において、前記中間部材は前記枠部材の全長にわたって当該枠部材の内側に配置され、かつその長手方向に沿って移動可能であり、前記第2状態では端部が前記枠部材の端部から突出しない形状であることを特徴とする引戸装置。
- 請求項1または請求項2に記載した引戸装置において、前記挿通孔および固定操作孔は前記枠部材および中間部材の長手方向に沿って複数配列され、前記建付固定装置は前記挿通孔のうち最も上および最も下のものに対応した2位置に形成されていることを特徴とする引戸装置。
- 請求項1から請求項3までの何れかに記載した引戸装置において、前記建付固定装置は、中間部材に形成された雌ねじ孔と、この雌ねじ孔に螺合されて前記枠部材の前記取付部材に対する傾きを調整するボルトとを有することを特徴とする引戸装置。
- 請求項4に記載した引戸装置において、前記雌ねじ孔は前記中間部材に形成された開口と、この開口の片側に接合されたナットとで構成されていることを特徴とする引戸装置。
- 請求項5に記載した引戸装置において、前記中間部材は一方の表面に当該中間部材の全長にわたって連続する一対の保持リブを有し、この保持リブは前記ナットを両側から保持可能な断面L字状に形成されているとともに、前記ナットは前記保持リブ内に保持された状態で前記ボルトを螺合され、このボルトは前記ナットから前記中間部材の開口へと挿通されていることを特徴とする引戸装置。
- 請求項1から請求項6までの何れかに記載した引戸装置において、前記引戸の枠材には上端部から下端部に至るカバーが装着され、このカバーは隣接する引戸に向けて延長されかつ先端が当該隣接する引戸に接触するリップ部を有することを特徴とする引戸装置。
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