JPH07328439A - エチルベンゼン脱水素触媒及びその製造法 - Google Patents

エチルベンゼン脱水素触媒及びその製造法

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JPH07328439A
JPH07328439A JP6145807A JP14580794A JPH07328439A JP H07328439 A JPH07328439 A JP H07328439A JP 6145807 A JP6145807 A JP 6145807A JP 14580794 A JP14580794 A JP 14580794A JP H07328439 A JPH07328439 A JP H07328439A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】活性に優れ、触媒構造が安定であり、高機械的
強度を有するエチルベンゼン脱水素触媒を提供する。 【構成】耐熱性無機酸化物担体にアルカリ、アルカリ土
類、又は稀土類金属の中の少なくとも1種を添加熱処理
することにより担体を改質した後、鉄酸カリウム前駆体
としての分子内に鉄、カリウムを含む有機酸錯塩を担持
させ、次いで熱処理することによって触媒を調製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水蒸気の存在下にエチル
ベンゼンを脱水素することによりスチレンを製造する触
媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スチレンはスチ−ム存在下にエチルベン
ゼンを脱水素することによって製造され、合成ゴム、A
BS樹脂、ポリスチレン等の原料として利用され、石油
化学工業の主要な中間製品の一つとしてその生産量は年
々増大している。
【0003】エチルベンゼンの脱水素反応は容積膨張を
伴う吸熱反応で下記反応によって進行する。 C6 6 2 5 →C6 5 2 3 +H2 −113キ
ロジュ−ル/モル
【0004】この反応は1940年代米国において、合
成ゴムの需要増大を背景として盛ん (2) に研究され、その中で現在工業的に実施されているよう
なエチルベンゼンをスチ−ム希釈下、接触的に脱水素す
る方式が技術的に確立され、代表的なスチレン製造法と
しての位置を占めるに至っている。
【0005】本反応は容積膨張を伴うために、反応物を
スチ−ムによって希釈した後反応に供すれば化学平衡上
有利になるが、スチ−ム希釈にはその他に次のような利
点がある。 (イ)反応は550℃〜650℃の高温で行われるの
で、エチルベンゼン加熱用の熱源としてスチ−ムを使用
することが出来る。 (ロ)副反応によって炭素質物質が触媒上に析出する
が、その除去にスチ−ムとの水性ガス反応が利用出来、
それによって触媒を再生処理することなく連続的に継続
使用することが出来る。 (ハ)希釈剤としてのスチ−ムは単に生成物を液化させ
るだけで容易に生成物と分離することが出来る。
【0006】スチ−ム存在下での脱水素反応方式は以上
のように化学平衡上有利な条件でスチレンを連続製造出
来る工業的に優れた製造法であるが、このような操業法
を技術的に可能にしたのは酸化鉄・酸化カリウム系触媒
がスチ−ムによって被毒されることなく、高性能を安定
的に維持することが判明したことによっているが、触媒
が工業的に使用可能になる迄には多くの性能並びに物性
上の改良が図られて来ており、その中で幾多の助触媒成
分の添加が検討され、実操業上要求される品質を有する
触媒となされて来た。
【0007】学理的には各触媒成分の作用状況下におけ
る役割は異なっていて、脱水素反応そのものに対して活
性を有している成分は酸化鉄、酸化カリウムよりなる複
合酸化物(KFeO2 )であるとされており、酸化カリ
ウムは更に触媒表面に析出した炭素質物質とスチ−ムと
の水性ガス反応を促進し、その他の助触媒成分は活性、
選択性の向上或いは触媒の耐熱性若しくは機械的強度向
上のために添加されて (3) いる。
【0008】触媒は通常、酸化鉄或いはその前駆体とし
ての鉄化合物、カリウム化合物、及びその他の助触媒成
分類の酸化物若しくはその前駆体としての化合物を水分
共存下に混練し、次いで成型、乾燥、焼成することによ
って製造される。
【0009】酸化鉄、酸化カリウムはエチルベンゼン脱
水素反応が希釈スチ−ム存在下に行われる限り必須成分
で、両成分を組み合わせ使用することによって活性構造
体としての鉄、カリウムの複合酸化物が形成され、それ
によって鉄単独での使用に比較して桁違いにその活性は
向上するが、両成分だけでは工業的に使用可能な触媒と
は成り得ず、その触媒としての特性を向上させるために
多くの助触媒成分が添加されている。
【0010】これら触媒を通常の使用に耐える安定した
性能を有する触媒となすためには高アルカリ含有量とす
る必要があり、又触媒が実用的な性能を示す温度が高い
ために実操業においてはアルカリ金属の触媒ペレット内
の移動、或いは触媒層下流側への飛散等の問題が起き易
く、それが触媒性能低下若しくは触媒の粉化、崩壊等の
原因となって触媒層内の圧力損失増加を招来し、操業を
停止せざるを得ない事態に至らしめる場合がしばしばあ
る。
【0011】従って本触媒ではその実用性向上のため
に、物理構造若しくは機械的強度の安定性は触媒性能に
劣らず重要で、これらの性質を改善する試みはこれ迄に
鋭意行われて来ており、例えば触媒の構造安定化に寄与
する成分として公知であるクロム、マグネシウム等の中
で、米国特許第4143083号公報、欧州特許公開第
72439号公報等にはクロムの添加が、欧州特許公開
第177832号公報、特開昭59−216634号公
報にはマグネシウムの添加がそれぞれ開示されている一
方、触媒の焼成法改善による構造安定性向上が米国特許
第4684619号公報中に、触媒ペレット内のカリウ
ム含有量に分布を与えることによるペレッ (4) ト内カリウムの移動抑制が特開平2−211252号公
報中に、又担持型触媒については国際特許公開第910
6366号公報中にそれぞれ開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】工業触媒は性能的に優
れているばかりでなくそれに劣らず触媒構造若しくは機
械的強度の安定性に優れていることが必要で、特にエチ
ルベンゼン脱水素触媒においては高アルカリ含有量にも
係わらず反応温度が高いので、物理的な安定性にすぐれ
ていなければならないのに対し、これらの性質の一方を
改善すると他方の性質が犠牲になる場合が多く、高性能
を有すると共に、物理的特性にも優れた触媒の開発はそ
の実用化のための重要な課題であり、その解決のために
多くの努力がなされているが、これら相反する課題を根
本的に同時に解決した触媒は開発されていない。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は以前よりアル
キル芳香族炭化水素類のスチ−ム存在下での脱水素反応
用触媒を研究して来たが、現在工業的に使用されている
酸化鉄・酸化カリウム系触媒はその組成をモル比で比較
すると酸化鉄がかなり多く、触媒の活性構造体は酸化
鉄、酸化カリウムよりなる複合酸化物(KFeO2 )で
あることを考えると、かなりの量の酸化鉄は単に鉄酸カ
リウムを支持するための担体と見なすことが出来ること
から、担体に相当する酸化鉄を通常触媒担体として使用
されている耐熱性無機酸化物に替え、活性構造体として
の鉄酸カリウムをこの担体上に担持した所謂担持型触媒
にすれば耐熱性及び機械的強度に優れ、しかも高性能を
有する触媒が得られる可能性があることを想定した。
【0014】以上のような考え方に則り本発明者は耐熱
性無機酸化物担体として一般的であるアルミナを使用
し、活性点を構成すると考えられている鉄酸カリウムの
前駆体として、単に鉄化合物及びカリウム化合物を使用
するのではなく、熱処理によってより容易に鉄酸カリウ
ムを生成し得ると思われる分子内に鉄及びカリウムを含 (5) む有機酸錯塩を用い、通常の方法によって鉄・酸化カリ
ウム・酸化アルミニウムよりなる触媒を調製した。
【0015】得られた触媒について常圧流通式反応装置
を使用し、反応物としてエチルベンゼンを用い脱水素反
応試験を行ったところ、初期活性は非常に高い触媒であ
ったが活性の安定性に問題があり、連続的に反応を継続
したところ経時的に顕著な性能低下が認められた。
【0016】エチルベンゼン脱水素反応はスチ−ム存在
下によって行われるが、反応温度が高いために炭素質物
質が析出し易く、その炭素状析出物はスチ−ムとの水性
ガス反応によって除去されることが必要であるのに対し
て、担体としてのアルミナは通常酸性点を有しているた
めに炭素質物質の析出を促進し、スチ−ムとの水性ガス
反応による除去が不充分であることが考えられるので、
次にアルミナ担体に塩基性物質を添加し、その酸性点を
中和した後鉄酸カリウム担持用担体となすことにより触
媒を調製した。
【0017】この触媒について同様に常圧流通式反応装
置を使用し、反応物としてエチルベンゼンを用い脱水素
反応試験を行ったところ、初期に高活性を示すだけでな
く活性の安定性においても優れており、反応継続によっ
てもほとんど経時的な活性低下を示さない非常に優れた
触媒であることが判明したが、更に鋭意検討を重ねるこ
とによって本発明を完成するに至った。
【0018】本発明触媒の担体としてのアルミナは通常
触媒担体として使用されているアルミナであり、X線的
にα−アルミナ化していないアルミナ、或いは水酸化ア
ルミニウムを使用することが出来、アルミニウムアルコ
キサイドを加水分解することによって得られるアルミ
ナ、バイヤ−法によって得られるアルミナ、アルミニウ
ム塩を熱分解することによって得られるアルミナ等のい
ずれのアルミナも使用可能であり、本触媒の担体として
の使用の前に塩基性物質を添加した後熱処理する (6) ことによって酸性点は中和処理される。
【0019】担体としてのアルミナの形状は成型体であ
ることが好ましいが、粉体であっても使用上の支障はな
く、この場合は塩基性物質添加処理する前に予め成型体
となすか、又は塩基性物質添加処理をした後に成型体と
なし、次いで鉄酸カリウム担持用担体に供される。
【0020】アルミナを改質するための塩基性物質とし
ては、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、
又は稀土類金属化合物等を掲げることが出来、アルカリ
金属としてはリチウム、ナトリウム、カリウム、セシウ
ムが、アルカリ土類金属としてはマグネシウム、カルシ
ウム、ストロンチウム、バリウムが、稀土類金属として
はランタン、セリウム等が使用可能であり、これら金属
の化合物の中で触媒毒となるような成分を含まない化合
物であれば如何なる化合物も使用することが出来、可溶
性の化合物については水溶液となした後アルミナに担持
させるのに対し、不溶性の化合物の場合はアルミナ若し
くは水酸化アルミニウムと混練することによって加える
ことが出来る。
【0021】塩基性物質の担持によって改質された中間
体としてのアルミナには次いで鉄酸カリウム前駆体を担
持させる必要上、物性的に前駆体担持に適したものであ
ることが好ましく、改質物担持後の焼成は300℃〜1
000℃、好ましくは350℃〜800℃であり、焼成
温度が300℃以下では改質物を熱的に分解するのに充
分でなく、又この温度が1000℃以上ではアルミナの
焼結が促進され、鉄酸カリウム前駆体を担持するのに適
した物性を有するものが得られない。
【0022】改質物としてのアルカリ、アルカリ土類、
又は稀土類金属の担持量は全成分を酸化物に換算した場
合、0.5〜20.0wt.%、好ましくは1.0〜1
0.0wt.%であり、担持量が0.5wt.%以下で
はアルミナを改質するのに不充分であり、その量が2
0.0wt.%以上では場合によっては担持操作を繰り (7) 返さなければならない上に、担持量を増すことによる触
媒性能への効果を期待することが出来ない。
【0023】中間体としての改質物担持アルミナ成型体
に対しては、次に鉄酸カリウム前駆体を担持させるが、
鉄酸カリウムは酸化鉄、酸化カリウムが化合物を形成す
ることによって生成する複合酸化物であり、一般に鉄、
カリウム化合物の混合体を熱処理することによって生成
されるが、化合物内に鉄、及びカリウムを含む物質を前
駆体として使用すればより容易に鉄酸カリウムを熱的に
生成させることが出来るので、この目的に合う化合物と
して有機酸錯塩が考えられ、担持操作後熱処理すれば効
果的に目的とする鉄酸カリウムを改質アルミナ担体上に
生成させることが出来る。
【0024】化合物内に鉄、カリウムを含む物質として
の有機酸錯塩としてはシュウ酸、クエン酸、酒石酸等の
錯塩が知られており、本触媒用原料としてはこれら錯塩
を使用することが出来、これら化合物を水溶液となした
後中間体としての改質アルミナ成型物上に含浸法、浸漬
法、スプレ−法等によって担持させ、次いで乾燥、焼成
することによって最終触媒となされる。
【0025】最終触媒調製における焼成温度は鉄酸カリ
ウムを生成させるために重要であり、その温度は500
℃〜1000℃、好ましくは600℃〜900℃の範囲
であることが必要で、500℃以下の温度では鉄酸カリ
ウムを生成させるためには低過ぎ、又1000℃以上の
温度では鉄酸カリウムの焼結が促進され、表面積低下が
顕著になるので優れた脱水素活性を有する触媒を得るこ
とが出来ない。
【0026】改質物担持の中間体アルミナに対する鉄酸
カリウムの担持量は全触媒成分を酸化物に換算して示す
と3.0〜50.0wt.%、好ましくは5.0〜3
0.0wt.%の範囲であり、その担持量が3.0w
t.%以下では充分な性能を有する触媒を得ることが出
来ず、又その量が50.0wt.%以上では鉄酸カリウ
ム (8) 前駆体としての有機酸錯塩の担持操作を繰り返し行わな
ければならないため、担持操作が複雑になる上に担持量
を増やしたことによる性能上の効果が認められない。
【0027】以上のような操作によって調製した触媒に
つき、常圧流通式反応装置によってエチルベンゼン脱水
素反応試験を行い、塩基性物質担持による改質を行わな
いアルミナ担体触媒及び工業触媒と比較したところ、本
発明による触媒は活性に優れている上にスチレン収率も
高く、又性能の経時的な劣化も殆ど認められない安定し
た性能を有する触媒であることを確認し、本発明を完成
した。
【0028】尚、本発明が完成に至った経過を耐熱性無
機酸化物担体としてアルミナを使用例となして記述した
が、本発明において使用可能な担体はアルミナに限定さ
れるものではなく、チタニア、ジルコニア等もアルミナ
担体の場合と同様にアルカリ、アルカリ土類、稀土類金
属担持による改質を施すことにより使用することが出
来、一方マグネシアも本発明触媒用担体として使用可能
であり、この場合は改質処理を施すことなくそのまま担
体として用いることが出来る。
【0029】触媒の物理的構造及び機械的強度の安定性
に関しては、性能に劣らず重要であることを述べたに留
め、本発明によって如何にこれら物性が改善されたか言
及していないが、本触媒は担持型触媒であるためにその
物理的性状は本質的に担体そのものが有する物性に依存
するものであり、又本発明で使用する担体はエチルベン
ゼン脱水素反応条件下において不活性であり、物理的に
も又化学的にも全く変質しないので、使用する担体を準
備する段階で物理的性状に優れたものを用意するだけで
解決する問題である。
【0030】
【発明の効果】本発明触媒は反応条件下で安定な耐熱性
無機酸化物を担体となし、アルカリ、アルカリ土類、又
は稀土類金属によって改質後、活性構造体としての鉄酸
カリウ (9) ムを担持しているので、機械的強度に優れ、しかも高性
能を安定的に示す触媒を得ることが出来る。
【0031】
【実施例】次に本発明の内容を実施例によって具体的に
説明するが、その中で説明されている性能評価は下記の
条件で実施された。 性能評価条件 反応管内径(ステンレス製) 10.0 mm スチ−ム/エチルベンゼン 2.0(モル比) LHSV(液空間速度) 1.0 触媒量 3.0g 反応温度 600℃ 反応圧力 常圧 反応時間 2.0、 8.0
(hrs.)
【0032】又、触媒性能を示すエチルベンゼン転化率
(%)、スチレン収率(%)はそれぞれ下式によって計
算された。 転化率(%)=〔(A−B)/A〕×100 収率(%)=〔C/A〕×100 ここでA、B、Cはそれぞれ次の物質濃度を表す。 A;触媒層入口エチルベンゼン濃度(wt.%) B;触媒層出口エチルベンゼン濃度(wt.%) C;触媒層出口スチレン濃度(wt.%)
【0033】実施例−1 炭酸カリウム15.0gを攪拌下に溶解させて液量を1
00ccとなした水溶液を準備し、これに通常のアルミ
ナ担体成型物50.0gを浸漬し、取り出して液切りし
た後乾燥機中にて100〜110℃、1夜乾燥を行い、
次いでこれを電 (10) 気炉中に移し、600℃×4時間焼成することによって
酸性点を中和した改質アルミナ中間体を調製した。
【0034】これとは別に化合物内に鉄及びカリウムを
含む、鉄酸カリウム前駆体としてのシュウ酸鉄カリウム
錯塩(ジオクサラト鉄酸カリウム)80.0gを純水に
溶解後100ccとなした水溶液を準備し、この液に予
め調製しておいた改質アルミナ中間体を浸漬し、取り出
して液切り後乾燥機中にて100〜110℃、1夜乾燥
し、次いで電気炉中に移して750℃×4時間焼成する
ことにより実施例−1触媒を調製したが、この触媒は全
成分を酸化物に換算した場合下記に示す組成を有してお
り、常圧流通式反応装置によるエチルベンゼン脱水素性
能試験結果は表−1の通りであった。 触媒組成 K2 O 9.5 wt.% Fe2 3 9.1 wt.% Al2 3 81.4 wt.%
【0035】実施例−2〜5 実施例−1において、改質アルミナ中間体調製の際使用
した炭酸カリウム15.0gに替えて硝酸セシウム1
4.1g、又は硝酸マグネシウム64.8g、又は硝酸
バリウム8.7g、又は硝酸ランタン27.2gを使用
した以外は実施例−1と全く同様の処理法によって実施
例−2〜5触媒を調製したが、これら触媒は全成分を酸
化物に換算した場合下記に示す組成を有しており、常圧
流通式反応装置によるエチルベンゼン脱水素性能試験結
果は表−1の通りであった。 触媒組成 成分 実施例−2 〃−3 〃−4 〃−5 K2 O (wt.%) 5.3 6.0 5.2 5.7 Fe2 3(wt.%) 9.8 9.2 9.4 9.5 Al2 3(wt.%) 80.7 80.8 81.0 80.3 (11) Cs2 O (wt.%) 4.2 ─── ─── ─── MgO (wt.%) ─── 4.0 ─── ─── BaO (wt.%) ─── ─── 2.4 ─── La2 3(wt.%) ─── ─── ─── 4.5
【0036】実施例−6〜7 実施例−1において改質アルミナ中間体調製の際、炭酸
カリウム使用量を5.0g、又は30.0gとした以外
は実施例−1と全く同様の処理法によって実施例−6〜
7触媒を調製したが、これら触媒は全成分を酸化物に換
算した場合下記に示す組成を有しており、常圧流通式反
応装置によるエチルベンゼン脱水素性能試験結果は表−
1の通りであった。 触媒組成 成分 実施例−6 実施例−7 K2 O 7.2 wt.% 13.4 〃 Fe2 3 9.7 wt.% 9.0 〃 Al2 3 83.1 wt.% 77.6 〃
【0037】実施例−8〜9 実施例−5において、酸化マグネシウム添加による改質
アルミナ中間体へのシュウ酸鉄カリウム錯塩浸漬担持の
際、シュウ酸鉄カリウム錯塩使用量を40.0g、又は
120.0gとし、使用量120.0gの場合は60℃
に加熱した水溶液を浸漬液とした以外は実施例−5と全
く同様の処理法によって実施例−8〜9触媒を調製した
が、これら触媒は全成分を酸化物に換算した場合下記に
示す組成を有しており、常圧流通式反応装置によるエチ
ルベンゼン脱水素性能試験結果は表−1の通りであっ
た。 触媒組成 成分 実施例−8 実施例−9 K2 O 3.1 wt.% 8.0 〃 (12) Fe2 3 5.6 wt.% 13.3 〃 Al2 3 86.9 wt.% 74.9 〃 La2 3 4.4 wt.% 3.8 〃
【0038】比較例−1 実施例−1において、酸化カリウム添加によるアルミナ
の改質を行うことなく、担体に直接シュウ酸鉄カリウム
錯塩の浸漬担持を行った以外は実施例−1と同様の処理
法によって比較例−1触媒を調製したが、この触媒は全
成分を酸化物に換算した場合下記に示す組成を有してお
り、常圧流通式反応装置によるエチルベンゼン脱水素性
能試験結果は表−1の通りであった。 触媒組成 成分 比較例−1 K2 O 6.1 wt.% Fe2 3 9.7 wt.% Al2 3 84.2 wt.%
【0039】比較例−2 既存の工業用市販触媒について、常圧流通式反応装置に
よってエチルベンゼン脱水素性能試験を行い実施例触媒
と性能比較したがその結果は表−1に示した通りであっ
た。 (13)
【0040】
【表1】 表−1 エチルベンゼン脱水素性
能試験結果

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩基性金属酸化物添加によって改質した
    アルミナ担体上に酸化カリウム、酸化鉄よりなる複合酸
    化物(鉄酸カリウム)を担持してなるエチルベンゼン脱
    水素触媒。
  2. 【請求項2】 塩基性金属酸化物がアルカリ金属、アル
    カリ土類金属、又は稀土類金属の中の少なくとも一種で
    ある請求項1記載のエチルベンゼン脱水素触媒。
  3. 【請求項3】 塩基性金属酸化物添加による改質アルミ
    ナに鉄酸カリウム前駆体としての分子内に鉄、カリウム
    を含む有機酸錯塩担持後、焼成することによる請求項1
    記載のエチルベンゼン脱水素触媒製造法。
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