JP3786437B2 - エチルベンゼン脱水素触媒及びその製造法 - Google Patents

エチルベンゼン脱水素触媒及びその製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は水蒸気の存在下にエチルベンゼンを脱水素することによりスチレンを製造する触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スチレンはスチーム存在下にエチルベンゼンを脱水素することによって製造され、合成ゴム、ABS樹脂、ポリスチレン等の原料として利用され、石油化学工業の主要な中間製品の一つとしてその生産量は年々増大している。
【0003】
エチルベンゼンの脱水素反応は容積膨張を伴う吸熱反応で下記反応によって進行する。
6 6 2 5 →C6 5 2 3 +H2 −113キロジュール/モル
【0004】
この反応は1940年代米国において、合成ゴムの需要増大を背景として盛んに研究され、その中で現在工業的に実施されているようなエチルベンゼンをスチーム希釈下、接触的に脱水素する方式が技術的に確立され、代表的なスチレン製造法としての位置を占めるに至っている。
【0005】
本反応は容積膨張を伴うために、反応物をスチームによって希釈した後反応に供すれば化学平衡上有利になるが、スチーム希釈にはその他に次のような利点がある。
(イ)反応は550℃〜650℃の高温で行われるので、エチルベンゼン加熱用の熱源としてスチームを使用することが出来る。
(ロ)副反応によって炭素質物質が触媒上に析出するが、その除去にスチームとの水性ガス反応が利用出来、それによって触媒を再生処理することなく連続的に継続使用することが出来る。
(ハ)希釈剤としてのスチームは単に生成物を液化させるだけで容易に生成物と分離することが出来る。
【0006】
スチーム存在下での脱水素反応方式は以上のように化学平衡上有利な条件でスチレンを連続製造出来る工業的に優れた製造法であるが、このような操業法を技術的に可能にしたのは酸化鉄・酸化カリウム系触媒がスチームによって被毒されることなく、高性能を安定的に維持することが判明したことによっているが、触媒が工業的に使用可能になる迄には多くの性能並びに物性上の改良が図られて来ており、その中で幾多の助触媒成分の添加が検討され、実操業上要求される品質を有する触媒となされて来た。
【0007】
学理的には各触媒成分の作用状況下における役割は異なっていて、脱水素反応そのものに対して活性を有している成分は酸化鉄、酸化カリウムよりなる複合酸化物(KFeO2 )であるとされており、酸化カリウムは更に触媒表面に析出した炭素質物質とスチームとの水性ガス反応を促進し、その他の助触媒成分は活性、選択性の向上或いは触媒の耐熱性若しくは機械的強度向上のために添加されている。
【0008】
触媒は通常、酸化鉄或いはその前駆体としての鉄化合物、カリウム化合物、及びその他の助触媒成分類の酸化物若しくはその前駆体としての化合物を水分共存下に混練し、次いで成型、乾燥、焼成することによって製造される。
【0009】
酸化鉄、酸化カリウムはエチルベンゼン脱水素反応が希釈スチーム存在下に行われる限り必須成分で、両成分を組み合わせ使用することによって活性構造体としての鉄、カリウムの複合酸化物が形成され、それによって鉄単独での使用に比較して桁違いにその活性は向上するが、両成分だけでは工業的に使用可能な触媒とは成り得ず、その触媒としての特性を向上させるために多くの助触媒成分が添加されている。
【0010】
これら触媒を通常の使用に耐える安定した性能を有する触媒となすためには高アルカリ含有量とする必要があり、又触媒が実用的な性能を示す温度が高いために実操業においてはアルカリ金属の触媒ペレット内の移動、或いは触媒層下流側への飛散等の問題が起き易く、それが触媒性能低下若しくは触媒の粉化、崩壊等の原因となって触媒層内の圧力損失増加を招来し、操業を停止せざるを得ない事態に至らしめる場合がしばしばある。
【0011】
従って本触媒ではその実用性向上のために、物理構造若しくは機械的強度の安定性は触媒性能に劣らず重要で、これらの性質を改善する試みはこれ迄に鋭意行われて来ており、例えば触媒の構造安定化に寄与する成分として公知であるクロム、マグネシウム等の中で、米国特許第4143083号公報、欧州特許公開第72439号公報等にはクロムの添加が、欧州特許公開第177832号公報、特開昭59−216634号公報にはマグネシウムの添加がそれぞれ開示されている一方、触媒の焼成法改善による構造安定性向上が米国特許第4684619号公報中に、触媒ペレット内のカリウム含有量に分布を与えることによるペレット内カリウムの移動抑制が特開平2−211252号公報中に、又担持型触媒については国際特許公開第9106366号公報中にそれぞれ開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
工業触媒は性能的に優れているばかりでなくそれに劣らず触媒構造若しくは機械的強度の安定性に優れていることが必要で、特にエチルベンゼン脱水素触媒においては高アルカリ含有量にも係わらず反応温度が高いので、物理的な安定性にすぐれていなければならないのに対し、これらの性質の一方を改善すると他方の性質が犠牲になる場合が多く、高性能を有すると共に、物理的特性にも優れた触媒の開発はその実用化のための重要な課題であり、その解決のために多くの努力がなされているが、これら相反する課題を根本的に同時に解決した触媒は開発されていない。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者は以前よりアルキル芳香族炭化水素類のスチーム存在下での脱水素反応用触媒を研究して来たが、現在工業的に使用されている酸化鉄・酸化カリウム系触媒はその組成をモル比で比較すると酸化鉄がかなり多く、触媒の活性構造体は酸化鉄、酸化カリウムよりなる複合酸化物(KFeO2 )であることを考えると、かなりの量の酸化鉄は単に鉄酸カリウムを支持するための担体と見なすことが出来ることから、担体に相当する酸化鉄を通常触媒担体として使用されている耐熱性無機酸化物に替え、活性構造体としての鉄酸カリウムをこの担体上に担持した所謂担持型触媒にすれば耐熱性及び機械的強度に優れ、しかも高性能を有する触媒が得られる可能性があることを想定した。
【0014】
以上のような考え方に則り本発明者は耐熱性無機酸化物担体として一般的であるアルミナを使用し、活性点を構成すると考えられている鉄酸カリウムの前駆体として、単に鉄化合物及びカリウム化合物を使用するのではなく、熱処理によってより容易に鉄酸カリウムを生成し得ると思われる分子内に鉄及びカリウムを含む有機酸錯塩を用い、通常の方法によって鉄・酸化カリウム・酸化アルミニウムよりなる触媒を調製した。
【0015】
得られた触媒について常圧流通式反応装置を使用し、反応物としてエチルベンゼンを用い脱水素反応試験を行ったところ、初期活性は非常に高い触媒であったが活性の安定性に問題があり、連続的に反応を継続したところ経時的に顕著な性能低下が認められた。
【0016】
エチルベンゼン脱水素反応はスチーム存在下によって行われるが、反応温度が高いために炭素質物質が析出し易く、その炭素状析出物はスチームとの水性ガス反応によって除去されることが必要であるのに対して、担体としてのアルミナは通常酸性点を有しているために炭素質物質の析出を促進し、スチームとの水性ガス反応による除去が不充分であることが考えられるので、次にアルミナ担体に塩基性物質を添加し、その酸性点を中和した後鉄酸カリウム担持用担体となすことにより触媒を調製した。
【0017】
この触媒について同様に常圧流通式反応装置を使用し、反応物としてエチルベンゼンを用い脱水素反応試験を行ったところ、初期に高活性を示すだけでなく活性の安定性においても優れており、反応継続によってもほとんど経時的な活性低下を示さない非常に優れた触媒であることが判明したが、更に鋭意検討を重ねることによって本発明を完成するに至った。
【0018】
本発明触媒の担体としてのアルミナは通常触媒担体として使用されているアルミナであり、X線的にα−アルミナ化していないアルミナ、或いは水酸化アルミニウムを使用することが出来、アルミニウムアルコキサイドを加水分解することによって得られるアルミナ、バイヤー法によって得られるアルミナ、アルミニウム塩を熱分解することによって得られるアルミナ等のいずれのアルミナも使用可能であり、本触媒の担体としての使用の前に塩基性物質を添加した後熱処理することによって酸性点は中和処理される。
【0019】
担体としてのアルミナの形状は成型体であることが好ましいが、粉体であっても使用上の支障はなく、この場合は塩基性物質添加処理をする前に予め成型体となすか、又は塩基性物質添加処理をした後に成型体となし、次いで鉄酸カリウム担持用担体に供される。
【0020】
アルミナを改質するための塩基性物質としては、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、又は稀土類金属化合物等を掲げることが出来、アルカリ金属としてはリチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムが、アルカリ土類金属としてはマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムが、稀土類金属としてはランタン、セリウム等が使用可能であり、これら金属の化合物の中で触媒毒となるような成分を含まない化合物であれば如何なる化合物も使用することが出来、可溶性の化合物については水溶液となした後アルミナに担持させるのに対し、不溶性の化合物の場合はアルミナ若しくは水酸化アルミニウムと混練することによって加えることが出来る。
【0021】
塩基性物質の担持によって改質された中間体としてのアルミナには次いで鉄酸カリウム前駆体を担持させる必要上、物性的に前駆体担持に適したものであることが好ましく、改質物担持後の焼成は300℃〜1000℃、好ましくは350℃〜800℃であり、焼成温度が300℃以下では改質物を熱的に分解するのに充分でなく、又この温度が1000℃以上ではアルミナの焼結が促進され、鉄酸カリウム前駆体を担持するのに適した物性を有するものが得られない。
【0022】
改質物としてのアルカリ、アルカリ土類、又は稀土類金属の担持量は全成分を酸化物に換算した場合、0.5〜20.0wt.%、好ましくは1.0〜10.0wt.%であり、担持量が0.5wt.%以下ではアルミナを改質するのに不充分であり、その量が20.0wt.%以上では場合によっては担持操作を繰り返さなければならない上に、担持量を増すことによる触媒性能への効果を期待することが出来ない。
【0023】
中間体としての改質物担持アルミナ成型体に対しては、次に鉄酸カリウム前駆体を担持させるが、鉄酸カリウムは酸化鉄、酸化カリウムが化合物を形成することによって生成する複合酸化物であり、一般に鉄、カリウム化合物の混合体を熱処理することによって生成されるが、化合物内に鉄、及びカリウムを含む物質を前駆体として使用すればより容易に鉄酸カリウムを熱的に生成させることが出来るので、この目的に合う化合物として有機酸錯塩が考えられ、担持操作後熱処理すれば効果的に目的とする鉄酸カリウムを改質アルミナ担体上に生成させることが出来る。
【0024】
化合物内に鉄、カリウムを含む物質としての有機酸錯塩としてはシュウ酸、クエン酸、酒石酸等の錯塩が知られており、本触媒用原料としてはこれら錯塩を使用することが出来、これら化合物を水溶液となした後中間体としての改質アルミナ成型物上に含浸法、浸漬法、スプレー法等によって担持させ、次いで乾燥、焼成することによって最終触媒となされる。
【0025】
最終触媒調製における焼成温度は鉄酸カリウムを生成させるために重要であり、その温度は500℃〜1000℃、好ましくは600℃〜900℃の範囲であることが必要で、500℃以下の温度では鉄酸カリウムを生成させるためには低過ぎ、又1000℃以上の温度では鉄酸カリウムの焼結が促進され、表面積低下が顕著になるので優れた脱水素活性を有する触媒を得ることが出来ない。
【0026】
改質物担持の中間体アルミナに対する鉄酸カリウムの担持量は全触媒成分を酸化物に換算して示すと3.0〜50.0wt.%、好ましくは5.0〜30.0wt.%の範囲であり、その担持量が3.0wt.%以下では充分な性能を有する触媒を得ることが出来ず、又その量が50.0wt.%以上では鉄酸カリウム前駆体としての有機酸錯塩の担持操作を繰り返し行わなければならないため、担持操作が複雑になる上に担持量を増やしたことによる性能上の効果が認められない。
【0027】
以上のような操作によって調製した触媒につき、常圧流通式反応装置によってエチルベンゼン脱水素反応試験を行い、塩基性物質担持による改質を行わないアルミナ担体触媒及び工業触媒と比較したところ、本発明による触媒は活性に優れている上にスチレン収率も高く、又性能の経時的な劣化も殆ど認められない安定した性能を有する触媒であることを確認し、本発明を完成した。
【0028】
尚、本発明が完成に至った経過を耐熱性無機酸化物担体としてアルミナを使用例となして記述したが、本発明において使用可能な担体はアルミナに限定されるものではなく、チタニア、ジルコニア等もアルミナ担体の場合と同様にアルカリ、アルカリ土類、稀土類金属担持による改質を施すことにより使用することが出来、一方マグネシアも本発明触媒用担体として使用可能であり、この場合は改質処理を施すことなくそのまま担体として用いることが出来る。
【0029】
触媒の物理的構造及び機械的強度の安定性に関しては、性能に劣らず重要であることを述べたに留め、本発明によって如何にこれら物性が改善されたか言及していないが、本触媒は担持型触媒であるためにその物理的性状は本質的に担体そのものが有する物性に依存するものであり、又本発明で使用する担体はエチルベンゼン脱水素反応条件下において不活性であり、物理的にも又化学的にも全く変質しないので、使用する担体を準備する段階で物理的性状に優れたものを用意するだけで解決する問題である。
【0030】
【発明の効果】
本発明触媒は反応条件下で安定な耐熱性無機酸化物を担体となし、アルカリ、アルカリ土類、又は稀土類金属によって改質後、活性構造体としての鉄酸カリウムを担持しているので、機械的強度に優れ、しかも高性能を安定的に示す触媒を得ることが出来る。
【0031】
【実施例】
次に本発明の内容を実施例によって具体的に説明するが、その中で説明されている性能評価は下記の条件で実施された。
性能評価条件
反応管内径(ステンレス製) 10.0 mm
スチーム/エチルベンゼン 2.0(モル比)
LHSV(液空間速度) 1.0
触媒量 3.0g
反応温度 600℃
反応圧力 常圧
反応時間 2.0、 8.0(hrs.)
【0032】
又、触媒性能を示すエチルベンゼン転化率(%)、スチレン収率(%)はそれぞれ下式によって計算された。
転化率(%)=〔(A−B)/A〕×100
収率(%)=〔C/A〕×100
ここでA、B、Cはそれぞれ次の物質濃度を表す。
A;触媒層入口エチルベンゼン濃度(wt.%)
B;触媒層出口エチルベンゼン濃度(wt.%)
C;触媒層出口スチレン濃度(wt.%)
【0033】
実施例−1
炭酸カリウム15.0gを攪拌下に溶解させて液量を100ccとなした水溶液を準備し、これに通常のアルミナ担体成型物50.0gを浸漬し、取り出して液切りした後乾燥機中にて100〜110℃、1夜乾燥を行い、次いでこれを電気炉中に移し、600℃×4時間焼成することによって酸性点を中和した改質アルミナ中間体を調製した。
【0034】
これとは別に化合物内に鉄及びカリウムを含む、鉄酸カリウム前駆体としてのシュウ酸鉄カリウム錯塩(ジオクサラト鉄酸カリウム)80.0gを純水に溶解後100ccとなした水溶液を準備し、この液に予め調製しておいた改質アルミナ中間体を浸漬し、取り出して液切り後乾燥機中にて100〜110℃、1夜乾燥し、次いで電気炉中に移して750℃×4時間焼成することにより実施例−1触媒を調製したが、この触媒は全成分を酸化物に換算した場合下記に示す組成を有しており、常圧流通式反応装置によるエチルベンゼン脱水素性能試験結果は表−1の通りであった。
触媒組成
2 O 9.5 wt.%
Fe2 3 9.1 wt.%
Al2 3 81.4 wt.%
【0035】
実施例−2〜5
実施例−1において、改質アルミナ中間体調製の際使用した炭酸カリウム15.0gに替えて硝酸セシウム14.1g、又は硝酸マグネシウム64.8g、又は硝酸バリウム8.7g、又は硝酸ランタン27.2gを使用した以外は実施例−1と全く同様の処理法によって実施例−2〜5触媒を調製したが、これら触媒は全成分を酸化物に換算した場合下記に示す組成を有しており、常圧流通式反応装置によるエチルベンゼン脱水素性能試験結果は表−1の通りであった。
触媒組成
成分 実施例−2 〃−3 〃−4 〃−5
2 O (wt.%) 5.3 6.0 5.2 5.7
Fe2 3 (wt.%) 9.8 9.2 9.4 9.5
Al2 3 (wt.%) 80.7 80.8 81.0 80.3
Cs2 O (wt.%) 4.2 ─── ─── ───
MgO (wt.%) ─── 4.0 ─── ───
BaO (wt.%) ─── ─── 2.4 ───
La2 3 (wt.%) ─── ─── ─── 4.5
【0036】
実施例−6〜7
実施例−1において改質アルミナ中間体調製の際、炭酸カリウム使用量を5.0g、又は30.0gとした以外は実施例−1と全く同様の処理法によって実施例−6〜7触媒を調製したが、これら触媒は全成分を酸化物に換算した場合下記に示す組成を有しており、常圧流通式反応装置によるエチルベンゼン脱水素性能試験結果は表−1の通りであった。
触媒組成
成分 実施例−6 実施例−7
2 O 7.2 wt.% 13.4 〃
Fe2 3 9.7 wt.% 9.0 〃
Al2 3 83.1 wt.% 77.6 〃
【0037】
実施例−8〜9
実施例−5において、酸化ランタン添加による改質アルミナ中間体へのシュウ酸鉄カリウム錯塩浸漬担持の際、シュウ酸鉄カリウム錯塩使用量を40.0g、又は120.0gとし、使用量120.0gの場合は60℃に加熱した水溶液を浸漬液とした以外は実施例−5と全く同様の処理法によって実施例−8〜9触媒を調製したが、これら触媒は全成分を酸化物に換算した場合下記に示す組成を有しており、常圧流通式反応装置によるエチルベンゼン脱水素性能試験結果は表−1の通りであった。
触媒組成
成分 実施例−8 実施例−9
2O 3.1wt.% 8.0 〃
Fe23 5.6wt.% 13.3 〃
Al23 86.9wt.% 74.9 〃
La23 4.4wt.% 3.8 〃
【0038】
比較例−1
実施例−1において、酸化カリウム添加によるアルミナの改質を行うことなく、担体に直接シュウ酸鉄カリウム錯塩の浸漬担持を行った以外は実施例−1と同様の処理法によって比較例−1触媒を調製したが、この触媒は全成分を酸化物に換算した場合下記に示す組成を有しており、常圧流通式反応装置によるエチルベンゼン脱水素性能試験結果は表−1の通りであった。
触媒組成
成分 比較例−1
2 O 6.1 wt.%
Fe2 3 9.7 wt.%
Al2 3 84.2 wt.%
【0039】
比較例−2
既存の工業用市販触媒について、常圧流通式反応装置によってエチルベンゼン脱水素性能試験を行い実施例触媒と性能比較したがその結果は表−1に示した通りであった。
【0040】
【表1】
Figure 0003786437

Claims (3)

  1. 塩基性金属酸化物添加によって改質したアルミナ担体上に酸化カリウム、酸化鉄よりなる複合酸化物(鉄酸カリウム)を担持してなるエチルベンゼン脱水素触媒。
  2. 塩基性金属酸化物がアルカリ金属、アルカリ土類金属、又は稀土類金属の中の少なくとも一種である請求項1記載のエチルベンゼン脱水素触媒。
  3. 塩基性金属酸化物添加による改質アルミナに鉄酸カリウム前駆体としての分子内に鉄、カリウムを含む有機酸錯塩担持後、焼成することによるエチルベンゼン脱水素触媒製造法
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