JPH07320621A - シングルステイブル型有極電磁石 - Google Patents

シングルステイブル型有極電磁石

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JPH07320621A
JPH07320621A JP10994494A JP10994494A JPH07320621A JP H07320621 A JPH07320621 A JP H07320621A JP 10994494 A JP10994494 A JP 10994494A JP 10994494 A JP10994494 A JP 10994494A JP H07320621 A JPH07320621 A JP H07320621A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単純な構成で、組立てが容易な経済性ならび
に安定性に優れたシングルステイブル型有極電磁石を提
供する。 【構成】 略コの字型の鉄芯2Bにコイル2Aを巻いた
コイルブロック2と、磁気抵抗調整部4Bを備えた平板
板状継鉄4と、平板状継鉄4の中央部から片側に偏って
設けられた凹部4Aに配置した矩形状永久磁石5と、中
心部に設けた山型凸部6Cを支点として回転し、端部6
A、端部6Bがそれぞれ磁極3A側、磁極3B側と接触
する接極子6と、接極子6の端部と磁極面3b間に挿入
した薄膜非磁性体金属片7とから構成するシングルステ
イブル型有極電磁石1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は構成が単純なシングル
ステイブル型有極電磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】図6に従来のシングルステイブル型有極
電磁石の一実施例構成図を示す。従来のシングルステイ
ブル型有極電磁石11は、略コの字型の鉄芯12Bにコ
イル12Aを巻いて組立てたコイルブロック12と、鉄
芯12Bの対向する磁極13Aおよび磁極13B間にレ
ーザ溶接等で固定した山型永久磁石14と、山型永久磁
石14の頂点に接した支点15Cを中心として回転運動
する接極子15とから構成される。
【0003】接極子15は、端部15Aまたは端部15
Bのいずれか一方(図では15B)に非磁性体金属片1
6を溶接等により固定し、端部15A、端部15Bがそ
れぞれコイルブロック2の磁極面13a、磁極面13b
に接触する場合、非磁性体金属片16を有する側の磁気
抵抗が高く(図では15B側)なるよう構成されてい
る。
【0004】山型永久磁石14は、長手方向の両端がS
極、中心がN極に予め磁化され、山型の頂点に凹部を設
け、接極子15の支点15C(凸部)を支持するととも
に、シングルステイブル型有極電磁石11を構成した場
合の配置精度を保つため、磁極13Aおよび磁極13B
間にレーザ溶接等で固定される。
【0005】このように、接極子15が支点15Cを中
心にシーソ運動し、端部15A、15Bがそれぞれ磁極
13A、13Bの磁極面13a、13bに接触するよう
構成されるため、コイルブロック2に電源が印加されな
い無励磁状態には、山型永久磁石14の磁化作用により
磁気抵抗が小さい端部15Aが磁極面13Aに接触する
単安定状態を常に形成するため、シングルステイブル型
有極電磁石11が構成される。
【0006】また、シングルステイブル型有極電磁石1
1は、コイルブロック12に予め決められた極性の電源
が印加された場合、一方の磁極(例えば、磁極13A)
から他方の磁極(例えば、磁極13B)へ接続が切替え
られ、電源が除かれた場合には元の磁極(例えば、磁極
13A)側に戻るよう構成される。
【0007】次に、従来のシングルステイブル型有極電
磁石11のシングルステイブル動作について説明する。
図7に従来のシングルステイブル型有極電磁石の動作説
明図を示す。図7において、(a)図はコイルブロック
12に電源が印加されていない無励磁の安定状態を示
し、端部15Bに固定された非磁性体金属片16の磁気
抵抗増加により、接極子15は支点15Cを中心に磁気
抵抗が低い端部15Aが磁極13A側に回転し、端部1
5Aが磁極面13aに接触して単安定(シングルステイ
ブル)状態を形成する。この状態では、鉄芯12Bの磁
極13A側―山型永久磁石14―接極子15(端部15
A側)―鉄芯12Bの磁極13A側をループとする磁気
回路が形成されて磁束Φaが矢印の向きに発生され、安
定状態が形成される。
【0008】無励磁状態から、(b)図のようにコイル
ブロック12に予め極性の決定された電源を印加した励
磁直後、コイルブロック12は電磁石を形成し、電磁石
の作用により磁極13A側がN極、磁極13B側がS極
に磁化され、コイル12Aに流れる電流Iとコイルの巻
線数(ターン数N)の積に対応した力が作用し、接極子
15の磁極13A側は同極(N極)で反発力、接極子1
5の磁極13B側は異なる極(S極)で吸引力がそれぞ
れ作用する。この状態では、磁束Φaとともに、鉄芯1
2B―山型永久磁石14―接極子15(端部15B)―
非磁性体金属片16―鉄芯12Bの磁極13B側―鉄芯
12Bをループとする磁気回路が形成されて磁束Φbが
矢印の方向に発生され、端部15Bと磁極13B間に強
い磁力(吸引力)が作用する。
【0009】(c)図は(b)図の状態から、接極子1
5の端部15Aが磁極面13aから離れて端部15Bが
非磁性体金属片16を介して磁極面13bに接触した反
転状態を示す。この状態では、接極子15の端部15B
と磁極面13bが接触するため、(b)図の磁束Φbが
変化(増加)して磁束Φdになるとともに、鉄芯12B
の磁極13B側―山型永久磁石14―接極子15(端部
15B)―非磁性体金属片16―鉄芯12Bの磁極13
B側をループとする磁気回路が形成されて磁束Φcが矢
印の向きに発生され、端部15Bと磁極面13bは接触
してより強い磁力(吸引力)が作用する。
【0010】この状態から電源を除くと、端部15Bに
固定された非磁性体金属片16の磁気抵抗増加により、
最初の状態と同じように山型永久磁石14が作用し、鉄
芯12Bの磁極13A側―山型永久磁石14―接極子1
5(端部15A)―鉄芯12Bの磁極13A側をループ
とする磁気回路が形成され、磁束Φaが(a)図の矢印
の向きに発生され、接極子15は支点15Cを中心に磁
気抵抗が低い端部15Aが再び磁極13A側に回転し、
端部15Aが磁極面13aに接触して単安定(シングル
ステイブル)状態に復旧する。
【0011】このように、従来のシングルステイブル型
有極電磁石11は単安定動作をするので、接極子15に
可動接点(図示せず)を搭載し、コイルブロック2の電
磁石作用により固定接点(図示せず)との間で電気的な
接続切替えを行うことにより、シングルステイブルリレ
ーが構成される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来のシングルステイ
ブル型有極電磁石11は、接極子15の支点15Cを中
心として両側の磁気抵抗を非対称に形成させるため、接
極子15の端部15A、または15Bに薄い非磁性体金
属片16を溶接等により固定するので、溶接時の熱によ
り非磁性体金属片16が変形して電磁石のストロークに
ばらつきを発生したり、リレーに使用する場合には感動
および開放特性にばらつきを生じる課題がある。
【0013】また、従来のシングルステイブル型有極電
磁石11は、永久磁石に山型永久磁石14を用いて山型
永久磁石14の頂点に接した接極子15の支点15Cを
中心として回転運動するよう構成されるため、形状が複
雑となり山型永久磁石14の寸法に精度が要求されると
ともに、非磁性体金属片16および山型永久磁石14の
固定に溶接が必要とされてコストアップを招く課題があ
る。
【0014】この発明はこのような課題を解決するため
なされたもので、その目的は単純な構成で、組立てが容
易な経済性ならびに安定性に優れたシングルステイブル
型有極電磁石を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
この発明に係るシングルステイブル型有極電磁石は、対
向する磁極の一方と平板状継鉄間に挿入し、一方の面が
前記対向する磁極の一方の磁極面と密着し、他方の面が
平板状継鉄の下面と密着する略Z形状の薄膜非磁性体金
属片を備えたことを特徴とする。
【0016】また、この発明に係るシングルステイブル
型有極電磁石は、平板状継鉄を対向する磁極間に挿入し
て固定する際 、薄膜非磁性体金属片とともに圧入で行
うことを特徴とする。
【0017】さらに、この発明に係るシングルステイブ
ル型有極電磁石は、平板状継鉄に、磁極間の中心線に非
対称に凹部を形成し、凹部内に矩形状永久磁石を配置し
たことを特徴とする。
【0018】また、この発明に係るシングルステイブル
型有極電磁石は、平板状継鉄に、磁気抵抗を調節する磁
気抵抗調整部を形成したことを特徴とする。
【0019】さらに、この発明に係るシングルステイブ
ル型有極電磁石は、接極子が永久磁石に接触する部分
に、傾斜部を有する山型凸部を設け、山型凸部を支点と
して接極子が回転運動することを特徴とする。
【0020】
【作用】この発明に係るシングルステイブル型有極電磁
石は、一方の面が磁極面の一方と、他方の面が平板状継
鉄の下面とそれぞれ密着する略Z形状の薄膜非磁性体金
属片を備えたので、磁気抵抗を非対称に形成することが
でき、単安定状態を構成することができる。
【0021】また、この発明に係るシングルステイブル
型有極電磁石は、平板状継鉄を対向する磁極間に挿入し
て固定する際 、薄膜非磁性体金属片とともに圧入する
ことができる。
【0022】さらに、この発明に係るシングルステイブ
ル型有極電磁石は、平板状継鉄に、磁極間の中心線に非
対称に凹部を形成し、凹部内に矩形状永久磁石を配置し
たので、単純な構成で、単安定状態を構成することがで
きる。
【0023】また、この発明に係るシングルステイブル
型有極電磁石は、平板状継鉄に、磁気抵抗を調節する貫
通部や切欠部からなる磁気抵抗調整部を形成したので、
平板状継鉄形成時に磁気抵抗調整部を同時に形成して単
安定状態を構成することができる。
【0024】さらに、この発明に係るシングルステイブ
ル型有極電磁石は、接極子が永久磁石に接触する部分
に、傾斜部を有する山型凸部を設けので、山型凸部を支
点として接極子の回転運動を確実にすることができる。
【0025】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。図1〜図4にこの発明に係るシングルステ
イブル型有極電磁石の構成を示す。図1にこの発明に係
るシングルステイブル型有極電磁石の全体構成図、図2
にこの発明に係るシングルステイブル型有極電磁石の電
磁石ブロックの構成図、図3にこの発明に係るシングル
ステイブル型有極電磁石の組立図、図4にこの発明に係
るシングルステイブル型有極電磁石の断面図を示す。
【0026】図1〜図4において、シングルステイブル
型有極電磁石1は、略コの字型の鉄芯2Bにコイル2A
を巻いたコイルブロック2と、コイルブロック2の磁極
3A、3B間に挿入して固定して鉄芯2Bとの間で磁気
回路を形成するとともに、貫通部や切欠部からなる磁気
抵抗調整部4Bを備えた平板状継鉄4と、平板状継鉄4
の中央部から片側に偏って設けられた凹部4Aに配置し
た矩形状永久磁石5と、中心部に設けた山型凸部6Cを
支点として回転し、端部6A、端部6Bがそれぞれ磁極
3A側、磁極3B側と接触する接極子6と、接極子6の
端部(図では端部6B)と磁極面(図では磁極面b)間
に挿入し、磁気抵抗を増加する薄膜非磁性体金属片7と
から構成する。
【0027】コイルブロック2は、コイル電極(+)2
a、コイル電極(−)2b間に予め極性が決定された電
源を印加することにより電磁石を形成し、コイル2Aに
流れる電流の方向に対応(右手親指の法則)した磁極3
A、3Bの極性(N、S極)が設定され、一方、コイル
2Aの巻数とコイル2Aに流れる電流値の積(起磁力)
に比例し、磁気回路の抵抗(磁気抵抗)に反比例した磁
束を発生する。
【0028】また、コイルブロック2は、磁極3A、磁
極3Bの上面にそれぞれ磁極面3a、磁極面3bを形成
し、矩形状永久磁石5または電磁石の磁化作用により、
接極子6が山型凸部6Cを支点として回転し、端部6A
と磁極面3a、端部6Bと薄膜非磁性体金属片7を介し
て磁極面3bがそれぞれ接触するよう構成する。
【0029】平板状継鉄4は、図2に示すように、コイ
ルブロック2の対向する磁極3A、磁極3B間の中心線
Xに非対称に矩形状の凹部4Aを形成して矩形状永久磁
石5を収納し、中心線Xに対して矩形状永久磁石5の磁
化作用が非対称となるよう構成する。
【0030】また、平板状継鉄4は、中心線Xに対して
凹部4Aの容積が少ない側に磁気抵抗を増加する貫通部
や切欠部で形成された磁気抵抗調整部4Bを形成する。
磁気抵抗調整部4Bは平板状継鉄4を形成する際、打抜
き加工等により同時に形成することができる。
【0031】矩形状永久磁石5は、平板状継鉄4に設け
られた矩形状の凹部4A内に収容されるよう、凹部4A
の形状に合せて構成し、凹部4Aの底面と接する面側を
S極、反対面側がN極となるよう磁化する。
【0032】このように、凹部4Aおよび磁気抵抗調整
部4Bを平板状継鉄4に設け、矩形状永久磁石5を凹部
4Aに配置して磁化作用および磁気抵抗を中心線Xに対
して非対称にすることにより、単純な構成で単安定(シ
ングルステイブル)状態を形成できる。
【0033】接極子6は、中心線X上で矩形状永久磁石
5と接触する部分に、傾斜部を有する山型凸部6Cを設
け、山型凸部6Cを支点として回転運動して端部6Aが
磁極面3aに接触し、端部6Bが薄膜非磁性体金属片7
を介して磁極面3bに接触するよう構成する。
【0034】薄膜非磁性体金属片7は、数10μm(例
えばμm)の薄い板状の非磁性体金属片を略Z状に加工
し、図4に示すように、Z状の一方の平面部を磁極面3
bに密着させ、もう一方の平面部を平板状継鉄4の下面
とコイル枠2Cの上部平面部とで挟み込んで密着させる
よう構成する。
【0035】薄膜非磁性体金属片7を磁極面3bに密着
し、磁極面3bと接極子6の端部6Bを薄膜非磁性体金
属片7を介して接触するよう構成したので、磁極面3a
と端部6Aの接触に比べ、磁極面3b側の磁気抵抗を大
きく形成することができ、中心線Xに対して磁極面3a
と磁極面3bの磁気抵抗を非対称に設定して単安定(シ
ングルステイブル)状態を形成する。
【0036】薄膜非磁性体金属片7が形成する磁気抵抗
は、磁極面3bの一部または全体に密着させるZ状の一
方の平面部の面積を変えることにより変更できる。
【0037】シングルステイブル型有極電磁石1の組立
ては、図3に示すように、コイルブロック2に平板状継
鉄4を薄膜非磁性体金属片7とともに圧入して固定し、
平板状継鉄4の凹部4A内に矩形状永久磁石5を挿入し
た後、矩形状永久磁石5上に接極子6を配置することに
より、一方向の単純な組立てが可能となる。
【0038】また、図4の断面図から明らかなように、
シングルステイブル型有極電磁石1は、矩形状永久磁石
5を中心線Xから磁極3A側に偏らせて配置し、磁気抵
抗調整部4Bを平板状継鉄4上で磁極3B側に形成する
とともに、薄膜非磁性体金属片7を磁極面3bに密着さ
せて設けることにより、中心線Xを垂直方向に下ろした
断面を中心にして両側の磁気抵抗が非対称構成となるの
で 、安定したシングルステイブル動作が可能となる。
【0039】次に、この発明に係るシングルステイブル
型有極電磁石1の動作を説明する。図5はこの発明に係
るシングルステイブル型有極電磁石の動作説明図であ
る。(a)図はコイルブロック2に電源が印加されてい
ない無励磁の安定状態を示し、接極子6は端部6A、6
Bが矩形状永久磁石5の磁化作用によって共にN極とな
り、一方、磁極3Aは前述した構成から常にS極、磁極
3BはN極の状態にあるため、接極子6は磁極3A側に
接触した安定状態となっている。この状態では、磁極3
A―平板状継鉄4―矩形状永久磁石5―接極子6(端部
3A)―磁極3Aのループで磁気回路が形成され、磁束
Φ1が矢印の向きに発生する。
【0040】無励磁状態から、(b)図のようにコイル
ブロック2に予め極性が決定された電源を印加した励磁
直後、コイルブロック2で構成される電磁石は、磁極3
AがS極からN極、磁極3BはN極からS極に変化する
ため、接極子6と磁極3Aには反発力、接極子6と磁極
3Bには吸引力が作用する。この状態では、(a)図の
磁束Φ1に加え、電源印加に伴う鉄芯2B―平板状継鉄
4―鉄芯2Bのループで磁気回路が形成され、磁束Φ2
が発生する。
【0041】(c)図は(b)図状態から接極子6が磁
極3A側から離れて磁極3B側に接触した反転状態を示
す。この状態では、矩形状永久磁石5により、磁極3B
―平板状継鉄4―矩形状永久磁石5―接極子6(端部3
B)―薄膜非磁性体金属片7―磁極面3b―磁極3Bの
ループで磁気回路が形成されて磁束Φ3が発生するとと
もに、電磁石により、鉄芯2B―平板状継鉄4―矩形状
永久磁石5―接極子6(端部3B)―薄膜非磁性体金属
片7―磁極面3b―磁極3B―鉄芯2Bのループで磁気
回路が形成されて磁束Φ4が発生する。
【0042】この状態から電源を除くと、接極子6の磁
極3B側(端部6B側)の磁気抵抗が磁極3A側(端部
6A)より大きいため、矩形状永久磁石5の磁力による
磁束(Φ1)が磁束Φ3よりも大きくなり、接極子6は
反転して端部6Aは磁極3A側に接触して(a)図の無
励磁状態に戻り単安定(シングルステイブル)状態を保
つ。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係るシ
ングルステイブル型有極電磁石は、略Z形状の薄膜非磁
性体金属片を一方の磁極面に密着させ、一方の磁極面と
接極子の一方の端部間の磁気抵抗を大きくして磁気抵抗
を非対称に形成することができるので、単純な構成で単
安定(シングルステイブル)状態を実現することができ
る。
【0044】また、この発明に係るシングルステイブル
型有極電磁石は、平板状継鉄を対向する磁極間に挿入し
て固定する際 、薄膜非磁性体金属片とともに圧入でき
るので、単純な組立で単安定状態を構成することができ
る。
【0045】さらに、この発明に係るシングルステイブ
ル型有極電磁石は、位置合せや調整が不要な平板状継鉄
と矩形状永久磁石を用いるので、組立て作業性を改善す
ることができる。
【0046】また、この発明に係るシングルステイブル
型有極電磁石は、平板状継鉄に、磁気抵抗を調節する貫
通部や切欠部からなる磁気抵抗調整部を平板状継鉄形成
時に同時に形成することができるので、部品や追加作業
を必要とせず、経済的に単安定(シングルステイブル)
状態を構成することができる。
【0047】さらに、この発明に係るシングルステイブ
ル型有極電磁石は、接極子が永久磁石に接触する部分
に、傾斜部を有する山型凸部を設け、山型凸部を支点と
して接極子が回転運動するよう構成したので、安定した
単安定動作を実現することができる。
【0048】よって、単純な構成で、組立てが容易な経
済性ならびに安定性に優れたシングルステイブル型有極
電磁石を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るシングルステイブル型有極電磁
石の全体構成図
【図2】この発明に係るシングルステイブル型有極電磁
石の電磁石ブロックの構成図
【図3】この発明に係るシングルステイブル型有極電磁
石の組立図
【図4】この発明に係るシングルステイブル型有極電磁
石の断面図
【図5】この発明に係るシングルステイブル型有極電磁
石の動作説明図
【図6】従来のシングルステイブル型有極電磁石の一実
施例構成図
【図7】従来のシングルステイブル型有極電磁石の動作
説明図
【符号の説明】
1…シングルステイブル型有極電磁石、2…コイルイル
ブロック、2A…コイル、2B…鉄芯、2C…コイル
枠、2a,2b…コイル電極、3A,3B…磁極、3
a,3b…磁極面、4…平板状継鉄、4A…凹部、4B
…磁気抵抗調整部、5…矩形状永久磁石、6…接極子、
6A,6B…端部、6C…山型凸部、7…薄膜非磁性体
金属片。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コの字型の鉄芯にコイルが巻かれ、対向
    する両端が磁極を形成するコイルブロックと、前記対向
    する磁極間に挿入して固定し、磁気バイパス回路を形成
    する平板状継鉄と、この平板状継鉄に設けられた凹部に
    装着し、厚み方向に互いに異なる極性に磁化した永久磁
    石と、この永久磁石に接触し、電磁石の作用により回転
    運動して前記磁極に接触する接極子とを備えたシングル
    ステイブル型有極電磁石において、 前記対向する磁極の一方と前記平板状継鉄間に挿入し、
    一方の面が前記対向する磁極の一方の磁極面と密着し、
    他方の面が前記平板状継鉄の下面と密着する略Z形状の
    薄膜非磁性体金属片を備えたことを特徴とするシングル
    ステイブル型有極電磁石。
  2. 【請求項2】 前記平板状継鉄を前記対向する磁極間に
    挿入して固定する際、前記薄膜非磁性体金属片とともに
    圧入で行うことを特徴とする請求項1記載のシングルス
    テイブル型有極電磁石。
  3. 【請求項3】 前記平板状継鉄に、前記磁極間の中心線
    に非対称に凹部を形成し、この凹部内に矩形状永久磁石
    を配置したことを特徴とする請求項1記載のシングルス
    テイブル型有極電磁石。
  4. 【請求項4】 前記平板状継鉄に、磁気抵抗を調節する
    磁気抵抗調整部を形成したことを特徴とする請求項1記
    載のシングルステイブル型有極電磁石。
  5. 【請求項5】 前記接極子が前記永久磁石に接触する部
    分に、傾斜部を有する山型凸部を設け、この山型凸部を
    支点として前記接極子が回転運動することを特徴とする
    請求項1記載のシングルステイブル型有極電磁石。
JP10994494A 1994-05-24 1994-05-24 シングルステイブル型有極電磁石 Expired - Lifetime JP2598611B2 (ja)

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JP2007095605A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Omron Corp 電磁石装置および電磁リレー
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