JPH07319221A - 湿式現像剤及びその製造方法 - Google Patents

湿式現像剤及びその製造方法

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JPH07319221A
JPH07319221A JP7046760A JP4676095A JPH07319221A JP H07319221 A JPH07319221 A JP H07319221A JP 7046760 A JP7046760 A JP 7046760A JP 4676095 A JP4676095 A JP 4676095A JP H07319221 A JPH07319221 A JP H07319221A
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JP
Japan
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copolymer resin
pigment
dispersion medium
delta
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Pending
Application number
JP7046760A
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English (en)
Inventor
Masumi Nishizawa
麻純 西澤
Takashi Miyama
貴司 三山
Masayuki Iijima
正行 飯嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 電気絶縁性分散媒中に少なくとも2種以上の
モノマー成分からなる共重合樹脂粒子を分散した湿式現
像剤であって、共重合樹脂粒子と分散媒とが、共重合樹
脂における少なくとも1種のモノマー成分のみから構成
されるホモポリマーの溶解度パラメータ値δp1 と分散
媒の溶解度パラメータ値δs1 との差Δδ1 が1.0以
上であると共に、他のホモポリマーの溶解度パラメータ
値δp2 と分散媒の溶解度パラメータ値δs1 との差Δ
δ2 が1.0以下であり、かつΔδ1 とΔδ2 との差Δ
(Δδ1 −Δδ2 )が少なくとも0.5以上の関係を有
するものであって、かつ、共重合樹脂を良溶媒に溶解し
た溶液を、上記の関係にある分散媒と混合することによ
り、共重合樹脂粒子を造粒させて製造される。 【効果】 顔料等の含有量を増大させても、沈降、凝集
等を生じることがなく、分散性に優れるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、顔料を含有、または含
有しない共重合樹脂粒子を電気絶縁性分散媒中に分散し
た湿式現像剤及びその製造方法に関し、電子写真用、静
電印刷用、静電記録用として適した湿式現像剤及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、湿式現像剤は、電気絶縁性分散
媒中に顔料粒子を分散させてなるものであるが、電子写
真等における静電潜像の現像は、顔料粒子表面と電気絶
縁性分散媒との接触面での帯電に基づく電気二重層によ
るものであるため、色合い等から顔料を選択しても、顔
料粒子自体が有する電荷により、現像方式が特定された
り、しかも、顔料毎にその帯電性が相違するという問題
がある。
【0003】そのため、電荷制御剤を添加して顔料粒子
表面に付着させ、現像剤中の顔料粒子の帯電性を調整す
ることが行なわれているが、金属石鹸等の電荷制御剤は
脂肪族炭化水素等の電気絶縁性分散媒に可溶性を有する
ため、顔料粒子表面から電荷制御剤が脱離しやすく、ま
た、湿式現像剤中の樹脂に対する顔料比率を高めると、
顔料粒子が沈降したり、凝集等により、湿式現像剤の現
像性の経時的劣化を生じ、顔料比率を高められないとい
う問題がある。
【0004】本出願人は、先に、樹脂としてカルボキシ
ル基又はエステル基を有するオレフィン系樹脂を使用
し、該樹脂に対する溶解性において温度依存性が高い溶
媒、例えばトルエン中に加熱溶解して樹脂溶液とした
後、該樹脂溶液を冷却して樹脂粒子を析出させ、必要に
応じて溶媒を樹脂を溶解しない電気絶縁性液体と置換
し、湿式現像剤とすると、凝集等を生じなく、耐刷性、
転写性に優れ、解像性のよい湿式現像剤となることを見
出し、先に出願(特公平5−48468号公報)した
が、更に、分散安定性に優れた湿式現像剤が求められて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そのため本発明は、樹
脂粒子の分散安定性に優れた湿式現像剤及びその製造方
法の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の湿式現像剤は、
電気絶縁性分散媒中に少なくとも2種以上のモノマー成
分からなる共重合樹脂粒子を分散した湿式現像剤であっ
て、共重合樹脂粒子と前記分散媒とが、共重合樹脂にお
ける少なくとも1種のモノマー成分のみから構成される
ホモポリマーの溶解度パラメータ値(以下、SP値とい
う)δp1 と分散媒のSP値δs1 との差Δδ1 が1.
0以上であると共に、他の少なくとも1種のモノマー成
分のみから構成されるホモポリマーのSP値δp2 と分
散媒のSP値δs1 との差Δδ2 が1.0以下であり、
かつΔδ1 とΔδ2 との差Δ(Δδ1 −Δδ2 )が少な
くとも0.5以上の関係を有するものであって、かつ共
重合樹脂粒子が分散媒に不溶な核部分と、該核部分を包
む、分散媒に溶解又は膨潤する外縁部分とからなること
を特徴とする。
【0007】また、本発明の湿式現像剤は、上記の湿式
現像剤における共重合樹脂粒子が、顔料を包含するもの
であることを特徴とする。
【0008】また、本発明の湿式現像剤の製造方法は、
少なくとも2種以上のモノマー成分からなる共重合樹脂
を溶媒に溶解した後、その溶液を電気絶縁性分散媒と混
合し、共重合樹脂粒子を造粒するにあたって、前記電気
絶縁性分散媒と共重合樹脂とを、共重合樹脂における少
なくとも1種のモノマー成分のみから構成されるホモポ
リマーの溶解度パラメータ値δp1 と分散媒の溶解度パ
ラメータ値δs1 との差Δδ1 が1.0以上であると共
に、他の少なくとも1種のモノマー成分のみから構成さ
れるホモポリマーの溶解度パラメータ値δp2 と分散媒
の溶解度パラメータ値δs1 との差Δδ2 が1.0以下
であって、かつΔδ1 とΔδ2 との差Δ(Δδ1 −Δδ
2 )が少なくとも0.5以上の関係を有するものとして
共重合樹脂粒子を造粒させ、次いで溶媒を除去し、分散
媒に不溶な核部分と、該核部分を包む、分散媒に溶解、
又は膨潤する外縁部分とからなる共重合樹脂粒子を形成
させることを特徴とする。
【0009】また、本発明の湿式現像剤の製造方法は、
上記の湿式現像剤の製造方法における共重合樹脂粒子を
顔料の存在下で形成させ、顔料を包含した共重合樹脂粒
子とすることを特徴とする。
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。
【0011】一般に、SP値は物質同士の相溶性、非相
溶性を示すものとして知られているが、樹脂とその溶媒
との関係を例にすると、SP値により樹脂のその溶媒に
対する溶解性の程度を示すことができ、両者のSP値の
差が小さければ、樹脂のその溶媒に対する溶解性が大き
く、その差が大きければ溶解性が小さく、不溶性となる
ことを示すものである。
【0012】樹脂のSP値を測定する方法としては、例
えば、(1)溶解法によるもの、即ち、樹脂を溶解する
溶媒のSP値から推定する方法( H.Burrell,Official
Digest,27(369),726(1950)) 、(2)膨潤法、即ち、溶
解困難な樹脂については、膨潤度が最大となるような溶
媒のSP値から推定する方法(同上)、(3)樹脂の極
限粘度から求める方法、即ち、溶媒中における樹脂の極
限粘度は、樹脂のSP値と溶媒のSP値とが一致する
時、最大値を示す。そのため、樹脂を各種のSP値を有
する溶媒に溶解させてそれぞれ極限粘度を測定し、その
極限粘度として最大値を与える溶媒の溶解度パラメータ
値から樹脂のSP値を推定する方法( H.Ahmed,M,Yasse
n,J.Coat.Technol.,50,86(1970) 、W.R.Song,D.W.Brown
awell,Polym.Eng.Sci.,10,222(1970))、(4)分子引力
定数から求める方法、即ち、樹脂分子を構成する各官能
基又は原子団の分子引力定数(G)、及びモル容積
(V)から、式 SP値=ΣG/Vにより求める方法
( D.A.Small,J.Appl.Chem.,3,71,(1953) 、K.L.Hoy,J.
Paint Technol.,42,76(1970)) が知られている。
【0013】以下、本発明においては、樹脂のSP値と
しては分子引力定数により求められる値を使用し、ま
た、溶媒のSP値としては、Hildebrand-Scatchardの溶
液理論( J.H.Hildebrand,R.L.Scott,「 The Solubilit
y of Nonelectrolytes」3rd Ed.,Reinhold Publishing
cop.,New York (1949)、G.Scatchard,Chem.Rev.,8,321
(1931) に基づき分子間の引き合う力を考えて得られる
もので、 SP値(δ)=(ΔEv /ΔV1 1/2 (但し、ΔEv :蒸発エネルギー、V1 :分子容、ΔE
v /V1 :凝集エネルギー)で示されるもので、本発明
においては、K.L.Hoy,「 J. Paint Technol.,42,76(197
0)に記載されている、25℃での値を使用する。
【0014】樹脂を溶媒に溶解する場合を例として、樹
脂と溶媒のそれぞれのSP値の関係について説明する
と、SP値が9.1のポリスチレンは、SP値が9.1
のテトラヒドロフランには非常に溶解しやすく、SP値
が8.5〜9.3の範囲の溶媒には可溶性があり、SP
値が7.3のn−ヘキサンには全く溶解しない。このよ
うに、樹脂と溶媒のそれぞれのSP値の差を見ること
で、溶媒中における樹脂の状態を推定することができ
る。
【0015】また、比較的希薄な状態で樹脂をその良溶
媒中に溶解させた後、その溶液を貧溶媒中に添加し、良
溶媒を除去する操作を行なうと樹脂粒子を析出させるこ
とができるが、これは、良溶媒中では単分子状で、かつ
分子鎖が伸びた状態で存在していた樹脂が、貧溶媒中で
は分子鎖が縮まり、粒子化し、析出するに至るものと考
えることができる。従って、貧溶媒として、樹脂が膨潤
する程度のSP値の差を有する溶媒とするか、また、S
P値の差が大きく、樹脂が完全に不溶性の溶媒とするか
により、溶媒中での粒子の状態が相違する。また、一般
に、樹脂における重量平均分子量が大きくなると、形成
される樹脂粒子の粒径は大となる。
【0016】樹脂とその溶媒との間には、このような一
般的な関係があるが、本発明者等は、樹脂として共重合
樹脂を使用し、その粒子を特定のSP値を有する溶媒中
に存在させると、共重合樹脂におけるモノマー構成の割
合が変化するにつれて、析出する樹脂粒子の粒径が比例
して変化することを実験的に見出した。
【0017】そして、その法則性を検討する中で、少な
くとも2種以上のモノマー成分からなる共重合樹脂を、
その少なくとも1種のモノマー成分のみから構成される
ホモポリマーと、他の少なくとも1種のモノマー成分の
みから構成されるホモポリマーと見做すことにより、そ
れぞれのホモポリマーの溶媒に対する溶解性から、溶媒
中における共重合樹脂の溶解状態を規定できることを見
出したものである。
【0018】このような考察を踏まえ、本発明は、共重
合樹脂粒子と分散媒との関係において、(1)共重合樹
脂における少なくとも1種のモノマー成分のみから構成
されるホモポリマーのSP値δp1 と分散媒のSP値δ
1 との差Δδ1 が1.0以上、好ましくは1.5以上
であり、(2)他の少なくとも1種のモノマー成分のみ
から構成されるホモポリマーのSP値δp2 と分散媒の
SP値δs1 との差Δδ2 が1.0以下、好ましくは
0.5≦Δδ1 ≦1.0の範囲にあり、かつ、(3)こ
れら、Δδ1 とΔδ2 との差Δ(Δδ1 −Δδ2 )が少
なくとも0.5以上、好ましくは1.0以上と規定する
ことにより、(1)で規定される溶媒に対する不溶部分
と、その不溶部分を包む、上記の(2)で規定される溶
解、または膨潤部分とからなる外縁部分を有する共重合
樹脂粒子とできるものである。
【0019】得られる共重合樹脂粒子のこのような形状
は、分散媒に不溶な部分は分散媒とは非親和性であり、
また、分散媒に溶解、または膨潤する部分は分散媒とは
親和性を有する結果、不溶な部分を核部分とし、溶解、
または膨潤する部分を外縁部分とする二重層の粒子構造
を有するに至るものであり、その膨潤部分の割合が大き
くなるとその粒径は大きくなり、膨潤部分の割合が小さ
くなるとその粒径は小さくなるものと考えられる。ま
た、共重合樹脂における成分として、溶解するものと見
做される場合には、その溶解部分は粒径には寄与せず、
その粒径は不溶部分に依存するものと考えられる。
【0020】湿式現像剤における共重合樹脂及び分散媒
としては、上記した関係を有する共重合樹脂及び分散媒
であればその組合せに特に限定されないが、湿式現像剤
における共重合樹脂としては、例えばスチレン−ブタジ
エン共重合樹脂、スチレン−イソプレン共重合樹脂、ス
チレン−アクリロニトリル共重合樹脂、エチレン−酢酸
ビニル共重合樹脂、エチレン−アクリレート共重合樹
脂、エチレン−アクリル酸共重合樹脂、エチレン−メチ
ルアクリレート共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレ
ート共重合樹脂、酢酸ビニル−メチルメタクリレート共
重合樹脂、アクリル酸−メチルメタクリレート共重合樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂等の熱可塑性樹
脂が挙げられ、、ASTM D−1238で規定される
メルトフローレート(MFR)が1dg/min〜40
0dg/min、好ましくは2dg/min〜150d
g/minのものが好ましい。このMFR値の範囲は、
重量平均分子量に換算すると約6万〜25万、好ましく
は7万5千〜20万に相当する。
【0021】また、それぞれの共重合樹脂における、分
散媒に対して溶解、又は膨潤部分を形成すると見做され
る重合単位と分散媒に対して不溶部分を形成すると見做
される重合単位との割合は、重量比で95/5〜5/9
5、好ましくは85/15〜15/85の割合とするの
がよい。
【0022】また、重合単位が3成分以上からなる共重
合樹脂粒子の場合には、第3成分が分散媒のSP値との
関係で溶解または不溶性部分を形成する各成分のいずれ
か一方と同様のSP値を与えるものであれば、それと同
等の成分として見做してよく、また、分散媒のSP値と
の関係で、SP値がそれぞれ相違する場合は、分散媒の
SP値との差の一番大きいものと一番小さいものを選択
するとよく、その割合は、上記の2成分からなる共重合
樹脂の場合と同様とするとよい。
【0023】また、分散媒としては、電気絶縁性が要求
され、1010Ω・cm以上の体積抵抗を有するものであ
り、公知のものを使用することができるが、本発明にお
いては、上記したSP値における共重合樹脂との関係を
基準にして選択される。
【0024】例えば、スチレン−イソプレン共重合樹脂
粒子をトナー粒子とする場合、ポリスチレンのSP値は
9.1、ポリイソプレンのSP値は8.15であり、分
散媒としてn−ヘキサン(SP値7.3)を使用する
と、Δδ1 は9.1−7.3=1.8、Δδ2 は8.1
5−7.3=0.85であり、Δ(Δδ1 −Δδ2 )は
0.95となるので、上記関係を満足するものである。
また、このスチレン−イソプレン共重合樹脂粒子は、分
散媒中において、イソプレン成分に由来する部分が溶
解、または膨潤部分として外縁部分を形成し、スチレン
成分に由来する部分が不溶性の核部分を形成した形状を
有するものと考えることができる。
【0025】ここで、上記した共重合樹脂を使用する場
合に、分散媒のSP値との関係で指標となるホモポリマ
ー及びそのSP値を記載しておく。ポリエチレン(8.
1)、ポリブタジエン(8.4)、ポリイソプレン
(8.15)、ポリイソブチレン(7.7)、ポリラウ
リルメタクリレート(8.2)、ポリステアリルメタク
リレート(8.2)、ポリイソボニルメタクリレート
(8.2)、ポリ−t−ブチルメタクリレート(8.
2)、ポリスチレン(9.1)、ポリエチルメタクリレ
ート(9.1)、ポリメチルメタクリレート(9.
3)、ポリメチルアクリレート(9.7)、ポリエチル
アクリレート(9.2)、ポリアクリロニトリル(1
2.8)である。
【0026】また、使用できる分散媒とSP値として
は、n−ヘキサン(7.3)、n−ヘプタン(7.
5)、n−オクタン(7.5)、ノナン(7.6)、デ
カン(7.7)、ドデカン(7.9)、シクロヘキサン
(8.2)、パークロロエチレン(9.3)、トリクロ
ロエタン(9.9)等が例示される。また、エクソン社
製のアイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイ
ソパーC、アイソパーE、アイソパーM等も使用でき、
SP値として7.0〜7.3のものが例示される。
【0027】そして、本発明の湿式現像剤において、好
ましい共重合樹脂と分散媒との組合わせについて下記に
例示する。
【0028】まず、n−ヘキサン(SP値=7.3)を
分散媒とする場合について、好ましい共重合樹脂と、そ
の共重合樹脂における一方のモノマー成分のみから構成
されるホモポリマーの溶解度パラメータ値δp1 と分散
媒の溶解度パラメータ値δs1 との差Δδ1 、他方のモ
ノマー成分のみから構成されるホモポリマーの溶解度パ
ラメータ値δp2 と分散媒の溶解度パラメータ値δs1
との差Δδ2 、Δδ1とΔδ2 との差Δ(Δδ1 −Δδ
2 )を記載する。但し、括弧内の数値は、そのモノマー
成分のみから構成されるホモポリマーの溶解度パラメー
タ値を示す。
【0029】エチレン(8.1)−酢酸ビニル(9.
4)共重合樹脂、Δδ1 =0.8、Δδ2 =2.1、Δ
(Δδ1 −Δδ2 )=1.3 エチレン(8.1)−メチルアクリレート(9.7)共
重合樹脂、Δδ1 =0.8、Δδ2 =2.4、Δ(Δδ
1 −Δδ2 )=1.6 エチレン(8.1)−エチルアクリレート(9.2)共
重合樹脂、Δδ1 =0.8、Δδ2 =1.9、Δ(Δδ
1 −Δδ2 )=1.1 スチレン(9.1)−イソプレン(8.15)共重合樹
脂、Δδ1 =0.9、Δδ2 =1.8、Δ(Δδ1 −Δ
δ2 )=0.9 ラウリルメタクリレート(8.2)−メチルメタクリレ
ート(9.3)共重合樹脂、Δδ1 =0.9、Δδ2
2.0、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.1 ラウリルメタクリレート(8.2)−エチルメタクリレ
ート(9.1)共重合樹脂、Δδ1 =0.9、Δδ2
1.8、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.9 ラウリルメタクリレート(8.2)−メチルアクリレー
ト(9.7)共重合樹脂、Δδ1 =0.9、Δδ2
2.4、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.3 ラウリルメタクリレート(8.2)−エチルアクリレー
ト(9.2)共重合樹脂、Δδ1 =0.9、Δδ2
1.9、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.0 ラウリルメタクリレート(8.2)−プロピルアクリレ
ート(9.0)共重合樹脂、Δδ1 =0.9、Δδ2
1.7、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.8 ステアリルメタクリレート(8.2)−メチルメタクリ
レート(9.3)共重合樹脂、Δδ1 =0.9、Δδ2
=2.0、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.1 ステアリルメタクリレート(8.2)−エチルメタクリ
レート(9.1)共重合樹脂、Δδ1 =0.9、Δδ2
=1.8、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.9 ステアリルメタクリレート(8.2)−メチルアクリレ
ート(9.7)共重合樹脂、Δδ1 =0.9、Δδ2
2.4、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.5 ステアリルメタクリレート(8.2)−エチルアクリレ
ート(9.2)共重合樹脂、Δδ1 =0.9、Δδ2
1.9、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.0 ステアリルメタクリレート(8.2)−プロピルアクリ
レート(9.0)共重合樹脂、Δδ1 =0.9、Δδ2
=1.7、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.8 イソボニルメタクリレート(8.2)−メチルメタクリ
レート(9.3)共重合樹脂、Δδ1 =0.9、Δδ2
=2.0、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.1 イソボニルメタクリレート(8.2)−エチルメタクリ
レート(9.1)共重合樹脂、Δδ1 =0.9、Δδ2
=1.8、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.9 イソボニルメタクリレート(8.2)−メチルアクリレ
ート(9.7)共重合樹脂、Δδ1 =0.9、Δδ2
2.4、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.3 イソボニルメタクリレート(8.2)−エチルアクリレ
ート(9.2)共重合樹脂、Δδ1 =0.9、Δδ2
1.9、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.0 イソボニルメタクリレート(8.2)−プロピルアクリ
レート(9.0)共重合樹脂、Δδ1 =0.9、Δδ2
=1.7、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.8 t−ブチルメタクリレート(8.3)−メチルメタクリ
レート(9.3)共重合樹脂、Δδ1 =1.0、Δδ2
=2.0、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.0 t−ブチルメタクリレート(8.3)−エチルメタクリ
レート(9.1)共重合樹脂、Δδ1 =1.0、Δδ2
=1.8、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.0 t−ブチルメタクリレート(8.3)−メチルアクリレ
ート(9.7)共重合樹脂、Δδ1 =1.0、Δδ2
2.4、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.4 t−ブチルメタクリレート(8.3)−エチルアクリレ
ート(9.2)共重合樹脂、Δδ1 =1.0、Δδ2
1.9、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.9 t−ブチルメタクリレート(8.3)−プロピルアクリ
レート(9.0)共重合樹脂、Δδ1 =1.0、Δδ2
=1.7、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.7等が例示され
る。また、これらの共重合樹脂は、上述した分散媒にお
けるSP値から明らかなように、n−ヘプタン、n−オ
クタン、ノナン、デカン、ドデカン、シクロヘキサン等
もn−ヘキサン同様に使用できるものである。
【0030】また、トルエン(8.9)を分散媒とする
場合には、 ラウリルメタクリレート(8.2)−エチルメタクリレ
ート(9.1)共重合樹脂、Δδ1 =0.7、Δδ2
0.2、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.5 ラウリルメタクリレート(8.2)−プロピルメタクリ
レート(9.0)共重合樹脂、Δδ1 =0.7、Δδ2
=0.1、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.6 エチレン(8.1)−エチルアクリレート(9.2)共
重合樹脂、Δδ1 =0.8、Δδ2 =0.3、Δ(Δδ
1 −Δδ2 )=0.5 スチレン(9.1)−イソプレン(8.15)共重合樹
脂、Δδ1 =0.2、Δδ2 =0.7、Δ(Δδ1 −Δ
δ2 )=0.5等が例示される。
【0031】また、パークロロエチレン(9.3)を分
散媒とする場合には、 エチレン(8.1)−酢酸ビニル(9.4)共重合樹
脂、Δδ1 =1.2、Δδ2 =0.1、Δ(Δδ1 −Δ
δ2 )=1.1 エチレン(8.1)−メチルアクリレート(9.7)共
重合樹脂、Δδ1 =1.2、Δδ2 =0.4、Δ(Δδ
1 −Δδ2 )=0.7 エチレン(8.1)−エチルアクリレート(9.2)共
重合樹脂、Δδ1 =1.2、Δδ2 =0.1、Δ(Δδ
1 −Δδ2 )=1.1 スチレン(9.1)−ブタジエン(8.4)共重合樹
脂、Δδ1 =0.9、Δδ2 =0.2、Δ(Δδ1 −Δ
δ2 )=0.7 スチレン(9.1)−イソプレン(8.15)共重合樹
脂、Δδ1 =1.15、Δδ2 =0.2、Δ(Δδ1
Δδ2 )=0.95 ラウリルメタクリレート(8.2)−メチルメタクリレ
ート(9.3)共重合樹脂、Δδ1 =1.1、Δδ2
0、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.1 ラウリルメタクリレート(8.2)−エチルメタクリレ
ート(9.1)共重合樹脂、Δδ1 =1.1、Δδ2
0.2、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.9 ラウリルメタクリレート(8.2)−メチルアクリレー
ト(9.7)共重合樹脂、Δδ1 =1.1、Δδ2
0.4、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.7 ラウリルメタクリレート(8.2)−エチルアクリレー
ト(9.2)共重合樹脂、Δδ1 =1.1、Δδ2
0.1、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.0 ラウリルメタクリレート(8.2)−プロピルアクリレ
ート(9.0)共重合樹脂、Δδ1 =1.1、Δδ2
0.3、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.8 ステアリルメタクリレート(8.2)−メチルメタクリ
レート(9.3)共重合樹脂、Δδ1 =1.1、Δδ2
=0、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.1 ステアリルメタクリレート(8.2)−エチルメタクリ
レート(9.1)共重合樹脂、Δδ1 =1.1、Δδ2
=0.2、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.9 ステアリルメタクリレート(8.2)−メチルアクリレ
ート(9.7)共重合樹脂、Δδ1 =1.1、Δδ2
0.4、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.7 ステアリルメタクリレート(8.2)−エチルアクリレ
ート(9.2)共重合樹脂、Δδ1 =1.1、Δδ2
0.1、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.0 ステアリルメタクリレート(8.2)−プロピルアクリ
レート(9.0)共重合樹脂、Δδ1 =1.1、Δδ2
=0.3、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.8 イソボニルメタクリレート(8.2)−メチルメタクリ
レート(9.3)共重合樹脂、Δδ1 =1.1、Δδ2
=0、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.1 イソボニルメタクリレート(8.2)−エチルメタクリ
レート(9.1)共重合樹脂、Δδ1 =1.1、Δδ2
=0.2、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.9 イソボニルメタクリレート(8.2)−メチルアクリレ
ート(9.7)共重合樹脂、Δδ1 =1.1、Δδ2
0.4、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.7 イソボニルメタクリレート(8.2)−エチルアクリレ
ート(9.2)共重合樹脂、Δδ1 =1.1、Δδ2
0.1、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.0 イソボニルメタクリレート(8.2)−プロピルアクリ
レート(9.0)共重合樹脂、Δδ1 =1.1、Δδ2
=0.3、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.8 t−ブチルメタクリレート(8.3)−メチルメタクリ
レート(9.3)共重合樹脂、Δδ1 =1.0、Δδ2
=0、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.0 t−ブチルメタクリレート(8.3)−エチルメタクリ
レート(9.1)共重合樹脂、Δδ1 =1.0、Δδ2
=0.2、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.8 t−ブチルメタクリレート(8.3)−メチルアクリレ
ート(9.7)共重合樹脂、Δδ1 =1.0、Δδ2
0.4、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.6 t−ブチルメタクリレート(8.3)−エチルアクリレ
ート(9.2)共重合樹脂、Δδ1 =1.0、Δδ2
0.1、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.9 t−ブチルメタクリレート(8.3)−プロピルアクリ
レート(9.0)共重合樹脂、Δδ1 =1.0、Δδ2
=0.3、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.7等が例示され
る。
【0032】また、トリクロロエタン(9.9)を分散
媒とする場合には、 n−プロピルメタクリレート(8.8)−メチルアクリ
レート(9.7)共重合樹脂、Δδ1 =1.1、Δδ2
=0.2、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.9 n−プロピルメタクリレート(8.8)−メチルメタク
リレート(9.3)共重合樹脂、Δδ1 =1.1、Δδ
2 =0.6、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.5 n−ブチルメタクリレート(8.7)−メチルアクリレ
ート(9.7)共重合樹脂、Δδ1 =1.2、Δδ2
0.2、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.0 n−ブチルメタクリレート(8.7)−エチルアクリレ
ート(9.2)共重合樹脂、Δδ1 =1.2、Δδ2
0.7、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.5 n−ブチルメタクリレート(8.7)−メチルメタクリ
レート(9.3)共重合樹脂、Δδ1 =1.2、Δδ2
=0.6、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.6 n−ヘキシルメタクリレート(8.6)−メチルアクリ
レート(9.7)共重合樹脂、Δδ1 =1.3、Δδ2
=0.2、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=1.1 n−ヘキシルメタクリレート(8.6)−エチルアクリ
レート(9.2)共重合樹脂、Δδ1 =1.3、Δδ2
=0.7、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.6 n−ヘキシルメタクリレート(8.6)−メチルメタク
リレート(9.3)共重合樹脂、Δδ1 =1.3、Δδ
2 =0.6、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.7 n−ヘキシルメタクリレート(8.6)−エチルメタク
リレート(9.1)共重合樹脂、Δδ1 =1.3、Δδ
2 =0.8、Δ(Δδ1 −Δδ2 )=0.5等が例示さ
れる。
【0033】湿式現像剤における共重合樹脂粒子の粒径
としては、通常、0.1μm〜100μmの範囲内で適
宜調整するとよい。また、湿式現像剤中における共重合
樹脂粒子の含有割合は0.01重量%〜80重量%、好
ましくは0.1重量%〜50重量%の割合とするのがよ
い。
【0034】共重合樹脂粒子は、湿式現像剤中におい
て、分散媒に不溶部分を核とし、分散媒との親和性部分
を外縁部とするものであり、分散媒との表面親和性によ
り、粒子濃度を高くしても、ゲル化、凝集、沈澱等が生
じることがなく、分散安定性に優れるものである。
【0035】また、湿式現像剤における共重合樹脂粒子
中には、顔料を包含させることができる。顔料として
は、公知の有機若しくは無機の着色剤を使用することが
でき、例えば、ブラック系の着色剤としては、無機系の
カ−ボンブラック、四三酸化鉄、有機系のシアニンブラ
ックが挙げられる。
【0036】イエロー系着色剤としては、無機系の黄
鉛、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタン黄、オー
カー等が挙げられる。また、難溶性金属塩(アゾレー
キ)のアセト酢酸アリリド系モノアゾ顔料としては、ハ
ンザイエローG( C.I.No. pigment Yellow 1、以下、
同様)、ハンザイエロー10G( pigment Yellow
3)、ハンザイエローRN( pigment Yellow 65)、
ハンザブリリアントイエロー5GX( pigment Yellow
74)、ハンザブリリアントイエロー10GX( pigme
nt Yellow 98)、パーマネントイエローFGL( pig
ment Yellow 97)、シムラレーキファストイエロー6
G( pigment Yellow 133)、リオノールイエローK
−2R( pigment Yellow 169)、またアセト酢酸ア
リリドジスアゾ顔料としては、ジスアゾイエローG( p
igment Yellow 12)、ジスアゾイエローGR( pigme
nt Yellow 13)、ジスアゾイエロー5G( pigment Y
ellow 14)、ジスアゾイエロー8G( pigment Yello
w 17)、ジスアゾイエローR( pigment Yellow 5
5)、パーマネントイエローHR( pigment Yellow 8
3)が挙げられる。縮合アゾ顔料としては、クロモフタ
ルイエロー3G( pigment Yellow 93)、クロモフタ
ルイエロー6G( pigment Yellow 94)、クロモフタ
ルイエローGR( pigment Yellow 95)が挙げられ
る。更に、ベンズイミダゾロン系モノアゾ顔料として
は、ホスタパームイエローH3G( pigment Yellow1
54)、ホスタパームイエローH4G( pigment Yello
w 151)、ホスタパームイエローH2G( pigment Y
ellow 120)、ホスタパームイエローH6G( pigme
nt Yellow 175)、ホスタパームイエローHLR( p
igment Yellow156)が挙げられる。また、イソイン
ドリノン系顔料としては、イルガジンイエロー3RLT
N( pigment Yellow 110)、イルガジンイエロー2
RLT、イルガジンイエロー2GLT( pigment Yello
w 109)、ファストゲンスーパーイエローGROH
( pigment Yellow 137)、ファストゲンスーパーイ
エローGRO( pigment Yellow 110)、サンドリン
イエロー6GL( pigment Yellow 173)が挙げられ
る。その他、スレン系顔料であるフラバントロン( pig
ment Yellow 24)、アントラミリミジン( pigment Y
ellow 108)、フタロイルアミド型アントラキノン
( pigment Yellow 123)、ヘリオファストイエロー
E3R( pigment Yellow 99)、金属錯体顔料である
アゾ系ニッケル錯体顔料( pigment Green10)、ニト
ロソ系ニッケル錯体顔料( pigment Yellow 153)、
アゾメチン系銅錯体顔料( pigment Yellow 117)、
更にキノフタロン顔料であるフタルイミドキノフタロン
顔料( pigment Yellow 138)等が挙げられる。
【0037】また、マゼンタ系着色剤としては無機系の
カドミウムレッド、ベンガラ、銀朱、鉛丹、アンチモン
朱が挙げられる。また、アゾ系顔料のアゾレーキ系とし
ては、ブリリアントカーミン6B( pigment Red57:
1)、レーキレッド( pigment Red53:1)、パーマ
ネントレッドF5R( pigment Red48)、リソールレ
ッド( pigment Red49)、ペルシアオレンジ( pigme
nt Orange17)、クロセイオレンジ( pigment Orange
18)、ヘリオオレンジTD( pigment Orange1
9)、ピグメントスカーレット( pigment Red60:
1)、ブリリアントスカーレットG( pigment64:
1)、ヘリオレッドRMT( pigment Red51)、ボル
ドー10B( pigment Red63)、ヘリオボルドーBL
( pigment Red54)が挙げられ、また、不溶性アゾ系
(モノアゾ、ジスアゾ系、縮合アゾ系)としては、パラ
レッド( pigment Red1)、レーキレッド4R( pigme
nt Red3)、パーマネントオレンジ( pigment Orange
5)、パーマネントレッドFR2( pigment Red2)、
パーマネントレッドFRLL( pigment Red9)、パー
マネントレッドFGR( pigment Red112)、ブリリ
アントカーミンBS( pigment Red114)、パーマネ
ントカーミンFB( pigment Red5)、P.V.カーミ
ンHR( pigment Red150)、パーマネントカーミン
FBB( pigment Red146)、ノバパームレッドF3
RK−F5RK( pigment Red170)、ノバパームレ
ッドHFG( pigment Orange38)、ノバパームレッ
ドHF4B(pigment Red187)、ノバパームオレン
ジHL.HL−70( pigment Orange36)、P.
V.カーミンHF4C( pigment Red185)、ホスタ
バームブラウンHFR( pigment Brown25)、バルカ
ンオレンジ( pigment Orange16)、ピラゾロンオレ
ンジ( pigment Orange13)、ピラゾロンレッド( pi
gment Red38)が挙げられ、更に、縮合アゾ顔料とし
てクロモフタールオレンジ4R( pigment Orange3
1)、クロモフタールスカーレットR( pigment Red1
66)、クロモフタールレッドBR( pigment Red14
4)等が挙げられる。
【0038】また、縮合多環系顔料であるアントラキノ
ン顔料としてピランスロンオレンジ( pigment Orange
40)、アントアントロンオレンジ( pigment Orange
168)、ジアントラキノニルレッド( pigment Red1
77)が挙げられ、チオインジゴ系顔料としてチオイン
ジゴマゼンタ( pigment Violet38)、チオインジゴ
バイオレット( pigment Violet36)、チオインジゴ
レッド( pigment Red88)が挙げられ、ペリノン系顔
料としてペリノンオレンジ( pigment Orange43)が
挙げられ、更にペリレン系顔料として、ペリレンレッド
( pigment Red190)、ペリレンバーミリオン( pig
ment Red123)、ペリレンマルーン(pigment Red1
79)、ペリレンスカーレット( pigment Red14
9)、ペリレンレッド( pigment Red178)が挙げら
れ、キナクリドン系顔料としてキナクリドンレッド( p
igment Violet19)、キナクリドンマゼンタ( pigme
nt Red122)、キナクリドンマルーン( pigment Red
206)、キナクリドンスカーレット( pigment Red2
07)が挙げられ、その他、縮合多環顔料としてピロコ
リン系顔料、赤色系フルオルビン系顔料、染付けレーキ
系顔料(水溶性染料+沈殿剤→レーキ化固着)としてロ
ーダミン6Gレーキ( pigment Red 81)等が挙げら
れる。
【0039】シアン系着色剤としては、無機系の群青、
紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー等が挙げら
れ、またフタロシアニン系として、ファーストゲンブル
−BB( pigment Blue 15)、スミトン・シアニン・
ブルーHB( pigment Blue 15)、シアニンブルー5
020( pigment Blue 15:1)、モナストラルブル
ーFBR( pigment Blue 15:2)、パロマーブルー
B−4810( pigmentBlue 15:3)、モナストラ
ルブルーFGX( pigment Blue 15:4)、リオノー
ルブルーES( pigment Blue 15:6)、ヘリオゲン
ブルーL6700F( pigment Blue 15:6)、スミ
カプリント・シアニン・ブルーGN−O(pigment Blue
15)、ヘリオゲンブルーL7560( pigment Blue
16)、ファスト・スカイブルーA−612( pigmen
t Blue 17)、シアニン・グリーンGB( pigment Gr
een7)、シアニングリーンS537−2Y( pigment
Green36)、スミトン・ファストバイオレットRL(
pigment Violet23)が挙げられ、また、スレン系顔
料であるインダントロンブルー(PB−60P,PB−
22,PB−21,PB−64)、塩基性染料レーキ顔
料であるメチルバイオレット・リン・モリブデン酸レー
キ(PV−3)等が挙げられる。
【0040】また、上記の着色剤の表面に樹脂をコーテ
ィングしたいわゆる加工顔料と呼ばれる着色剤も同様に
使用することができる。
【0041】また、共重合樹脂粒子中に包含される顔料
における粒径としては、二次凝集状態で、平均粒径が
0.1〜100μmのものを使用することができ、共重
合樹脂粒子中、80重量%、好ましくは75重量%まで
包含させることができる。本発明の湿式現像剤において
は、上述したように、共重合樹脂粒子の含有量を多くす
ることができ、通常の湿式現像剤に比して、凝集等の問
題を生じることないので、顔料の含有量を飛躍的に増大
させることができる。
【0042】次に、本発明の湿式現像剤には、ポリヒド
キシカルボン酸エステル等の高分子分散剤や電荷制御剤
が添加されても良い。本発明における共重合樹脂はそれ
自体分散媒との親和性に優れるので、分散剤は必ずしも
必要ではないが、分散剤を後述の造粒工程において存在
させることにより、良溶媒中での分散性を向上し、かつ
造粒に際して分子鎖の絡まりを制御するので、トナー粒
径をより小さくし、サブミクロン単位でかつ粒度分布の
狭いものとすることができる。
【0043】このような分散剤としては、ポリヒドキシ
カルボン酸エステル等の高分子分散剤を使用することが
できる。ポリヒドロキシカルボン酸エステルは、ヒドロ
キシカルボン酸HO−X−COOHのエステル誘導体の
重合体であり、式中Xは少なくとも12の炭素原子を含
む2価の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素で、またヒ
ドロキシ基とカルボキシル基との間には少なくとも4個
の炭素原子がある。このようなヒドロキシカルボン酸誘
導体として好ましいのは、例えば12−ヒドロキシステ
アリン酸メチルエステル、12−ヒドロキシステアリン
酸エチルエステル等のヒドロキシカルボン酸アルキルエ
ステル、12−ヒドロキシカルボン酸リチウム、12−
ヒドロキシカルボン酸アルミニウム等のヒドロキシカル
ボン酸の金属塩、またヒドロキシカルボン酸アマイド、
硬化ひまし油等が挙げられる。
【0044】ポリヒドロキシカルボン酸エステルは、ヒ
ドロキシカルボン酸エステルを少量のアミン類もしくは
触媒の存在下、部分鹸化することにより、重合させ、得
られるもの、その重合形態として分子間でのエステル化
によるもの、また分子内でのエステル化によるもの等の
種々の形態のものを含有するものである。
【0045】ポリヒドロキシカルボン酸エステルは、ヒ
ドロキシカルボン酸エステルの3〜10量体が好まし
く、淡灰褐色のワックス状物質である。ポリヒドロキシ
カルボン酸エステルは、その重合度が3より小さいか、
または10より大きいと、n−ヘキサン等の分散媒との
相溶性がなく、分散剤としての効果は得られない。ポリ
ヒドロキシカルボン酸エステルの添加量は、特に限定さ
れないが、樹脂重量あたり、0.01重量%〜200重
量%の割合で使用される。また、ポリヒドロキシカルボ
ン酸エステルは、造粒工程以前の製造工程中どの時点で
添加してもよい。電荷制御剤としては、ジアルキルスル
ホコハク酸コバルト、ジアルキルスルホコハク酸マンガ
ン、ジアルキルスルホコハク酸ジルコニウム、ジアルキ
ルスルホコハク酸イットリウム、ジアルキルスルホコハ
ク酸ニッケル等のジアルキルスルホコハク酸金属塩、ナ
フテン酸マンガン、ナフテン酸カルシウム、ナフテン酸
ジルコニウム、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉄、ナ
フテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸クロム、
ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸マグネシウム、オクチル酸
マンガン、オクチル酸カルシウム、オクチル酸ジルコニ
ウム、オクチル酸鉄、オクチル酸鉛、オクチル酸コバル
ト、オクチル酸クロム、オクチル酸亜鉛、オクチル酸マ
グネシウム、ドデシル酸マンガン、ドデシル酸カルシウ
ム、ドデシル酸ジルコニウム、ドデシル酸鉄、ドデシル
酸鉛、ドデシル酸コバルト、ドデシル酸クロム、ドデシ
ル酸亜鉛、ドデシル酸マグネシウム等の金属石鹸、ドデ
シルベンゼンスルホン酸カルシウム、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸バ
リウム等のアルキルベンゼンスルホン酸金属塩、レシチ
ン、セハリン等の燐脂質、n−デシルアミン等の有機ア
ミン類等を好ましく添加しうる。添加量は、電荷制御効
果を示す最低限の量でよいが、通常、湿式現像剤中で
0.01重量〜50重量%とするのが良い。また、電荷
制御剤は、後述する製造工程中、或いは溶媒を除去した
後の湿式現像剤中のいずれの段階で添加しても電荷制御
効果を示すが、好ましくは造粒工程以前の製造工程中に
添加するのが良い。
【0046】また、定着剤として、例えばn−ヘキサン
等の分散媒に可溶な各種樹脂、例えば変性或いは未変性
のアルキッド樹脂、通常のアクリル樹脂、合成ゴム、ポ
リアルキレンオキシド、ポリビニルアセタール(ブチラ
ールも含む)、酢酸ビニル樹脂等を添加できる。
【0047】次に、本発明における湿式現像剤の製造方
法は、(1)共重合樹脂を、溶媒に溶解する工程、
(2)共重合樹脂を溶解した溶液を、顔料の存在下、又
は非存在下で分散媒と混合して共重合樹脂粒子を造粒す
る工程(3)溶媒を除去する工程、とからなる。
【0048】まず、(1)の工程において使用される溶
媒としては、共重合樹脂を室温(25℃)で溶解するこ
とができるものであり、少なくとも1種のモノマー成分
のみから構成されるホモポリマーのSP値δp1 、及び
他の少なくとも1種のモノマー成分のみから構成される
ホモポリマーのSP値δp2 のいずれとも類似するSP
値を有する溶媒が好ましい。例えばスチレン−イソプレ
ン共重合樹脂の場合、ポリスチレンのSP値は9.1、
ポリイソプレンのSP値は8.15であり、例えばトル
エン(8.9)やシクロヘキサン(8.2)等の溶媒に
溶解させることができる。この場合、構成成分によって
は溶解または膨潤状態とはならず、不溶状態にあるとし
ても、単分子鎖の分散状態が良好であればよい。
【0049】このような溶媒(SP値)としては、下記
のものが挙げられ、SP値との関係で適宜選択して使用
するとよい。
【0050】シクロヘキサン(8.2)、酢酸セロソル
ブ(9.4)、トルエン(8.9)、テトラヒドロフラ
ン(9.1)、メチルエチルケトン(9.5)、シクロ
ヘキサノン(10.4)、アセトン(9.6)、ジオキ
サン(10.1)、エチルセロソルブ(10.7)、シ
クロヘキサノール(11.4)、メチルセロソルブ(1
1.7)、イソプロピルアルコール(11.4)、エタ
ノール(12.8)、メタノール(14.5)が挙げら
れる。
【0051】また、分散剤を溶液中に0.3重量%〜
0.5重量%の範囲で含有させておくと、樹脂の分散状
態を良好なものとできる。また、共重合樹脂の溶媒に対
する溶解量は任意とすることができるが、樹脂比率が高
すぎると樹脂粒子の析出工程において樹脂粒子が相互に
接触し、ゲル状の塊となる恐れがあるので、1〜80重
量%、好ましくは5〜10重量%の希薄溶液の状態とす
るとよい。
【0052】次に、(2)の造粒工程において、(1)
で調製した溶液は、共重合樹脂と下記の関係を有する分
散媒と混合される。即ち、共重合樹脂と分散媒とは、共
重合樹脂における少なくとも1種のモノマー成分のみか
ら構成されるホモポリマーの溶解度パラメータ値δp1
と分散媒の溶解度パラメータ値との差Δδ1 が1.0以
上であると共に、他の少なくとも1種のモノマー成分の
みから構成されるホモポリマーの溶解度パラメータ値δ
2 と分散媒の溶解度パラメータ値との差Δδ2 が1.
0以下であって、かつΔδ1 とΔδ2 との差Δ(Δδ1
−Δδ2 )が少なくとも0.5以上の関係を有するもの
であり、この関係を満足する溶媒を選択し、分散媒とす
るとよい。
【0053】例えば、上述したスチレン−イソプレン共
重合樹脂のシクロヘキサン溶液の場合には、例えば、n
−ヘキサン(SP値7.3)中に添加されるとよい。即
ち、Δδ1 は9.1−7.3=1.8、Δδ2 は8.1
5−7.3=0.85であり、Δ(Δδ1 −Δδ2 )は
0.95となるので、n−ヘキサンは、上記の関係を満
足するものであり、この場合の適した分散媒である。ス
チレン−イソプレン共重合樹脂のシクロヘキサン溶液が
n−ヘキサン中に添加されると樹脂粒子の析出が明瞭に
観察される。
【0054】また、この段階で、必要に応じて顔料を樹
脂溶液中、または分散媒中に添加し、顔料の存在下で樹
脂を造粒させると、共重合樹脂粒子中に顔料を包含させ
ることができる。その際、溶液中に分散した樹脂分子鎖
は、貧溶媒である分散媒中に添加されることにより、顔
料を包み込む形で絡まり合い粒子形成がなされるもので
あり、顔料を包み込んだ樹脂粒子表面は、共重合樹脂に
おける溶解、または膨潤部分となるもので、顔料を含有
させても、顔料同士の接触を生じなく、かつ分散安定性
に優れるものとできるものである。このようにして得ら
れる樹脂粒子の粒径は0.1μm〜100μmのもので
ある。
【0055】また、樹脂溶液を調製するのに使用した溶
媒は、デカンテーション、エバポレーター等により除去
するのが、造粒性の観点から好ましい。また、樹脂粒子
の粒径を調整するために、ボールミル、アトライター、
サンドグラインダー、ケディミル、三本ロール等を使用
して更に微粒子化してもよい。
【0056】本発明による湿式現像剤を電子写真用とし
て使用する場合には、紙などの絶縁性の転写対象に対し
て通常の転写方法、すなわちコロナ転写等の電界転写を
行うことは勿論可能であるが、金属等の電気導電性の転
写対象に対して電子写真用感光体表面から圧力転写法に
より効率良く転写できる。
【0057】
【作用及び発明の効果】本発明の湿式現像剤は、樹脂粒
子として共重合樹脂粒子を使用し、分散媒として、特定
のSP値を有するものとすると、共重合樹脂におけるモ
ノマー構成の割合が変化するにつれて、析出する樹脂粒
子の粒径が比例して変化することを、実験的に見出し、
完成されたものであり、その法則性を検討する中で、共
重合樹脂を、その一方のモノマー成分のみから構成され
るホモポリマーと、他方のモノマー成分のみから構成さ
れるホモポリマーとの結合体であると仮定し、それぞれ
のホモポリマーの溶媒に対する溶解性から、溶媒中にお
ける共重合樹脂の存在状態を規定できることを見出した
ものである。
【0058】共重合樹脂粒子の形状としては、分散媒に
不溶な部分は分散媒とは非親和性であり、また、分散媒
に溶解、または膨潤する部分は分散媒とは親和性を有す
る結果、不溶な部分を核部分とし、溶解、または膨潤す
る部分を外縁部分とする二重層の粒子構造を有するもの
であり、分散媒との表面親和性により、粒子濃度を高く
しても、凝集、沈澱等が生じることがなく、分散安定性
に優れるものとできる。
【0059】このような、共重合樹脂粒子は、共重合樹
脂を良溶媒に溶解した溶液を特定のSP値を有する分散
媒中に添加することにより、粒子化されるものであり、
特に顔料の存在下で造粒させると、共重合樹脂粒子中に
顔料を包含させることができ、顔料を包み込んだ樹脂粒
子表面は、共重合樹脂における溶解、または膨潤部分と
なるもので、顔料を含有させても、顔料同士の接触を生
じなく、かつ分散安定性に優れるものとできるものであ
る。
【0060】以下、本発明の湿式現像剤について、実施
例により説明する。なお、実施例中「部」は重量部、
「%」は重量%を示す。
【0061】
【実施例1】 ・ラウリルメタクリレート−メチルメタクリレート共重合樹脂(ラウリルメタク リレート/メチルメタクリレート(重量比)=90/10)、重量平均分子量1 41,000) ・・・・・ 1部 ・ Monasutral Blue FGX(平均粒径0.15μm) ・・・・・ 1部 ・ レシチン ・・・・・ 1部 からなる組成物15gを、テトラヒドロフラン50g中
に投入した後、超音波ホモジナイザーを使用して室温で
分散させ、共重合樹脂を溶解させた後、室温のn−ヘキ
サン400g中に超音波ホモジナイザーを照射しつつ添
加し、次いでエバポレーターを使用して、テトラヒドロ
フランを除去し、共重合樹脂粒子が分散した湿式現像剤
(A)を得た。
【0062】得られた共重合樹脂粒子の粒度分布、及び
粒径(D50値)を、日機装(株)製マイクロトラック−
IISRA型を使用して測定した結果を下表に示す。
【0063】また、ラウリルメタクリレート−メチルメ
タクリレート共重合樹脂を、ラウリルメタクリレート/
メチルメタクリレート(重量比)=30/70)、重量
平均分子量145,000)にかえて、同様にして湿式
現像剤(B)を得、同様に共重合樹脂粒子の粒度分布、
及び粒径(D50値)を測定し、その結果を同様に下表に
示す。
【0064】なお、湿式現像剤(A)における粒子の粒
度分布は、0.17μm〜5.27μmの間で、また、
湿式現像剤(B)の場合は、1.01μm〜42.21
μmの間でそれぞれ正規分布するものであった。
【0065】また、得られた湿式現像剤(A)、(B)
は、6ケ月放置した後も、粒子の凝集は認めらず、分散
安定性に優れるものであった。
【0066】
【表1】
【0067】分散媒と共重合樹脂におけるSP値との関
係は、n−ヘキサン(7.3)、ラウリルメタクリレー
ト(8.2)−メチルメタクリレート(9.3)共重合
樹脂であり、湿式現像剤(A)と(B)におけるそれぞ
れの共重合樹脂の重量平均分子量は略同一であることか
らすると、分散媒中において、その粒径は、不溶部分で
あるメチルメタクリレート成分に由来するものと考えら
れる。
【0068】
【実施例2】 ・ビニルトルエン−2−エチルヘキシルアクリレート共重合樹脂(ビニルトルエ ン/2−エチルヘキシルアクリレート(重量比)=50/50)、重量平均分子 量94,900) ・・・・・ 1部 ・ Monasutral Blue FGX(平均粒径0.15μm) ・・・・・ 1部 ・ レシチン ・・・・・ 1部 からなる組成物15gを、テトラヒドロフラン50g中
に投入した後、超音波ホモジナイザーを使用して室温で
分散させ、共重合樹脂を溶解させた後、室温のn−オク
タン400g中に超音波ホモジナイザーを照射しつつ添
加し、次いでエバポレーターを使用して、テトラヒドロ
フランを除去し、共重合樹脂粒子が分散した湿式現像剤
(C)を得た。
【0069】得られた共重合樹脂粒子の粒度分布、及び
粒径(D50値)を、日機装(株)製マイクロトラック−
IISRA型を使用して測定した結果を下表に示す。
【0070】また、ビニルトルエン−2−エチルヘキシ
ルアクリレート共重合樹脂を、ビニルトルエン/2−エ
チルヘキシルアクリレート(重量比)=80/20)、
重量平均分子量114,000にかえて、同様にして湿
式現像剤(D)を得、同様に共重合樹脂粒子の粒度分
布、及び粒径(D50値)を測定し、その結果を同様に下
表に示す。
【0071】なお、湿式現像剤(C)における粒子の粒
度分布は、0.17μm〜5.27μmの間で、また、
湿式現像剤(D)の場合は、0.34μm〜5.27μ
mの間でそれぞれ正規分布するものであった。
【0072】また、得られた湿式現像剤(C)、(D)
は、6ケ月放置した後も、粒子の凝集は認めらず、分散
安定性に優れるものであった。
【0073】
【表2】
【0074】分散媒と共重合樹脂におけるSP値との関
係は、n−オクタン(7.5)、ビニルトルエン(ポリ
ビニルトルエンSP値9.4)−2−エチルヘキシルア
クリレート(ポリ−2−エチルヘキシルアクリレートS
P値8.5)共重合樹脂であり、湿式現像剤(C)と
(D)におけるそれぞれの共重合樹脂の重量平均分子量
があまり相違しないことからすると、分散媒中におい
て、その粒径は、不溶部分であるビニルトルエン成分に
由来するものと考えられる。
【0075】
【実施例3】 ・スチレン−イソプレン共重合樹脂{シエルジャパン(株)製、カリフレックス TR1107P、スチレン/イソプレン(重量比)=14/86)、MFR=9 dg/min)} ・・・・・ 1部 ・ジスアゾイエロー8G( Pigment Yellow 17、平均粒径0.3μm) ・・・・・ 1部 ・ナフテン酸ジルコニウム ・・・・・ 1部 からなる組成物15gを、シクロヘキサン50g中に投
入した後、超音波ホモジナイザーを使用して室温で分散
させ、共重合樹脂を溶解させた後、室温のn−ヘキサン
400g中に超音波ホモジナイザーを照射しつつ添加
し、次いでエバポレーターを使用して、シクロヘキサン
を除去し、共重合樹脂粒子が分散した湿式現像剤(E)
を得た。
【0076】得られた共重合樹脂粒子の粒度分布、及び
粒径(D50値)を、日機装(株)製マイクロトラック−
IISRA型を使用して測定した結果を下表に示す。
【0077】また、スチレン−イソプレン共重合樹脂
を、シエルジャパン(株)製、クレイトンD1112
(スチレン/イソプレン(重量比)=14/86)、M
FR=23dg/min)に代え、同様にして湿式現像
剤(F)を得、同様に共重合樹脂粒子の粒度分布、及び
粒径(D50値)を測定した結果を同様に下表に示す。
【0078】また、スチレン−イソプレン共重合樹脂
を、シエルジャパン(株)製、クレイトンD1111
(スチレン/イソプレン(重量比)=21/79)、M
FR=3dg/min)に代え、同様にして湿式現像剤
(G)を得、同様に共重合樹脂粒子の粒度分布、及び粒
径(D50値)を測定した結果を同様に下表に示す。
【0079】なお、湿式現像剤(E)の場合は、0.1
7μm〜5.29μmの間で、湿式現像剤(F)の場合
は、0.17μm〜3.73μmの間で、更に湿式現像
剤(G)の場合は、0.17μm〜10.55μmの間
でそれぞれ正規分布するものであった。
【0080】また、得られた湿式現像剤(E)〜(G)
は、6ケ月放置した後も、粒子の凝集は認めらず、分散
安定性に優れるものであった。
【0081】
【表3】
【0082】分散媒と共重合樹脂におけるSP値との関
係は、n−ヘキサン(7.3)、スチレン(9.1)−
イソプレン(8.15)共重合樹脂であり、湿式現像剤
(E)と(F)におけるそれぞれの共重合樹脂における
モノマー組成比は、同一であり、そのMFR値を相違す
るのでであるが、MFR値は重量分子量の大きさに半比
例するから、湿式現像剤(E)おける共重合樹脂粒子の
粒径を大きくすることができる。
【0083】また、湿式現像剤(G)は、湿式現像剤
(E)(F)に比して、そのスチレンからなる不溶性部
分が多いものであるが、分散媒中において、イソプレン
成分に由来する部分は、殆ど粒径に寄与せず、不溶性部
分を形成するスチレン成分が増大すると得られる粒子の
粒径が大きくなることがわかる。
【0084】
【実施例4】 ・ビニルトルエン−2−エチルヘキシルメタクリレート共重合樹脂{グッドイヤ ー社製のPliolite VT−Ac(ビニルトルエン/2−エチルヘキシル メタクリレート(重量比)=80/20、重量平均分子量194,000) ・・・・ 1部 ・ジスアゾイエロー8G( Pigment Yellow 17 、平均粒径0.3μm) ・・・・ 1部 ・ナフテン酸ジルコニウム ・・・・・ 1部 からなる組成物15gを、テトラヒドロフラン50g中
に投入した後、超音波ホモジナイザーを使用して室温で
分散させ、共重合樹脂を溶解させた後、室温のn−ヘキ
サン400g中に超音波ホモジナイザーを照射しつつ添
加し、次いでエバポレーターを使用して、テトラヒドロ
フランを除去し、共重合樹脂粒子が分散した湿式現像剤
(H)を得た。
【0085】得られた共重合樹脂粒子の粒度分布、及び
粒径(D50値)を、日機装(株)製マイクロトラック−
IISRA型を使用して測定した結果を下表に示す。
【0086】また、ビニルトルエン−2−エチルヘキシ
ルメタクリレート共重合樹脂を、グッドイヤー社製のP
liolite VT−Ac(ビニルトルエン/2−エ
チルヘキシルメタクリレート(重量比)=80/20、
重量平均分子量83,000)に代え、同様にして湿式
現像剤(I)を得、同様に共重合樹脂粒子の粒度分布、
及び粒径(D50値)を測定し、その結果を同様に下表に
示す。
【0087】なお、湿式現像剤(H)の場合は、1.0
1μm〜29.85μmの間で、湿式現像剤(I)の場
合は、0.66μm〜14.92μmの間でそれぞれ正
規分布するものであった。
【0088】また、得られた湿式現像剤は、6ケ月放置
した後も、粒子の凝集は認めらず、分散安定性に優れる
ものであった。
【0089】
【表4】
【0090】分散媒n−ヘキサンのSP値は7.3であ
るので、分散媒中において、ビニルトルエン−2−エチ
ルヘキシルメタクリレート共重合樹脂粒子は、ビニルト
ルエン成分に由来する部分(ポリビニルトルエンのSP
値9.4)が不溶部分を形成し、2−エチルヘキシルメ
タクリレート成分に由来する部分(ポリ−2−エチルヘ
キシルメタクリレートのSP値8.4)が溶解、または
膨潤部分を形成した形状を有するものと考えられる。
【0091】また、両者の共重合樹脂粒子における、ビ
ニルトルエン/2−エチルヘキシルメタクリレートとの
共重合比は同一であるので、重量平均分子量が増大する
と粒子径は大きくなることがわかる。
【0092】
【実施例5】 ・ラウリルメタクリレート−メチルメタクリレート共重合樹脂(ラウリルメタク リレート/メチルメタクリレート(重量比)=90/10)、重量平均分子量1 41,000) ・・・・・ 1部 ・ Monasutral Blue FGX(平均粒径0.15μm) ・・・・・ 1部 ・ レシチン ・・・・・ 1部 からなる組成物15gを、テトラヒドロフラン50g中
に投入した後、超音波ホモジナイザーを使用して室温で
分散させ、共重合樹脂を溶解させた後、室温のアイソパ
ーG(エクソン社製)400g中に超音波ホモジナイザ
ーを照射しつつ添加し、次いでエバポレーターを使用し
て、テトラヒドロフランを除去し、共重合樹脂粒子が分
散した湿式現像剤を得た。
【0093】得られた共重合樹脂粒子の粒度分布、及び
粒径(D50値)を、日機装(株)製マイクロトラック−
IISRA型を使用して測定した。湿式現像剤における
粒子の粒度分布は、0.17μm〜5.27μmの間
で、正規分布を示すものであった。また、粒径(D
50値、μm)は1.57であった。
【0094】また、上記のアイソパーG(エクソン社
製)に代えて、アイソパーL(エクソン社製)を使用
し、同様に湿式現像剤を得た。
【0095】得られた共重合樹脂粒子の粒度分布、及び
粒径(D50値)を、日機装(株)製マイクロトラック−
IISRA型を使用して測定した。湿式現像剤における
粒子の粒度分布は、0.17μm〜5.27μmの間
で、正規分布するものであった。また、粒径(D50値、
μm)は1.41であった。
【0096】また、得られた湿式現像剤はいずれも、6
ケ月放置した後も、粒子の凝集は認めらず、分散安定性
に優れるものであった。
【0097】アイソパーGのSP値は7.2、アイソパ
ーLのSP値は7.3であるので、分散媒中において、
メチルメタクリレート成分に由来する部分(ポリメチル
メタクリレートのSP値9.3)が不溶部分を形成し、
ラウリルメタクリレート成分に由来する部分(ポリラウ
リルメタクリレートのSP値8.2)が溶解、または膨
潤部分を形成した形状を有するものと考えられる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁性分散媒中に少なくとも2種以
    上のモノマー成分からなる共重合樹脂粒子を分散した湿
    式現像剤であって、共重合樹脂粒子と前記分散媒とが、
    共重合樹脂における少なくとも1種のモノマー成分のみ
    から構成されるホモポリマーの溶解度パラメータ値δp
    1 と分散媒の溶解度パラメータ値δs1 との差Δδ1
    1.0以上であると共に、他の少なくとも1種のモノマ
    ー成分のみから構成されるホモポリマーの溶解度パラメ
    ータ値δp2 と分散媒の溶解度パラメータ値δs1 との
    差Δδ2 が1.0以下であり、かつΔδ1 とΔδ2 との
    差Δ(Δδ1 −Δδ2 )が少なくとも0.5以上の関係
    を有するものであって、かつ、共重合樹脂粒子が分散媒
    に不溶な核部分と、該核部分を包む、分散媒に溶解、又
    は膨潤する外縁部分とからなることを特徴とする湿式現
    像剤。
  2. 【請求項2】 共重合樹脂粒子が、顔料を包含するもの
    である請求項1記載の湿式現像剤。
  3. 【請求項3】 少なくとも2種以上のモノマー成分から
    なる共重合樹脂を溶媒に溶解した後、その溶液を電気絶
    縁性分散媒と混合し、共重合樹脂粒子を造粒するにあた
    って、前記電気絶縁性分散媒と共重合樹脂とを、共重合
    樹脂における少なくとも1種のモノマー成分のみから構
    成されるホモポリマーの溶解度パラメータ値δp1 と分
    散媒の溶解度パラメータ値δs1 との差Δδ1 が1.0
    以上であると共に、他の少なくとも1種のモノマー成分
    のみから構成されるホモポリマーの溶解度パラメータ値
    δp2 と分散媒の溶解度パラメータ値δs1 との差Δδ
    2 が1.0以下であって、かつΔδ1 とΔδ2 との差Δ
    (Δδ1 −Δδ2 )が少なくとも0.5以上の関係を有
    するものとして共重合樹脂粒子を造粒させ、次いで溶媒
    を除去し、分散媒に不溶な核部分と、該核部分を包む、
    分散媒に溶解、又は膨潤する外縁部分とからなる共重合
    樹脂粒子を形成させることを特徴とする湿式現像剤の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 共重合樹脂粒子を顔料の存在下で形成さ
    せ、顔料を包含した共重合樹脂粒子とした請求項3記載
    の湿式現像剤の製造方法。
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