JP2014080618A - 非水性分散ポリマーを有するファストセッティング枚葉オフセットインク - Google Patents
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Abstract
【課題】枚葉オフセットインクのセッティング特性を改善すること。
【解決手段】非水性分散物を開示し、それは、次の、シェルポリマー、コアポリマー、および連続相溶媒を含み、連続溶媒中に、前記シェルポリマーは可溶性であり、そして前記コアポリマーは不溶性である。また、上記の非水性分散物をインクに加えることによって枚葉オフセットインクのセッティング特性を改善する方法を開示する。
【選択図】なし
【解決手段】非水性分散物を開示し、それは、次の、シェルポリマー、コアポリマー、および連続相溶媒を含み、連続溶媒中に、前記シェルポリマーは可溶性であり、そして前記コアポリマーは不溶性である。また、上記の非水性分散物をインクに加えることによって枚葉オフセットインクのセッティング特性を改善する方法を開示する。
【選択図】なし
Description
本発明の分野
本発明は、有機溶媒中にラテックスコアおよびシェルポリマーを含む非水性分散物、並びに枚葉オフセットインクのセッティング特性を改善するために前記非水性分散物を用いる方法に関する。
本発明は、有機溶媒中にラテックスコアおよびシェルポリマーを含む非水性分散物、並びに枚葉オフセットインクのセッティング特性を改善するために前記非水性分散物を用いる方法に関する。
本発明の背景
枚葉オフセットインクは、一般には、亜麻仁油または脱水ヒマシ油のような乾性油中で、またはより一層高い温度で沸騰する石油から導き出される溶媒中で、アルキド樹脂、石油樹脂、フェノール樹脂またはそれらの修飾された樹脂を溶解することによって調製される媒介物(ビークル)を含む。
枚葉オフセットインクは、一般には、亜麻仁油または脱水ヒマシ油のような乾性油中で、またはより一層高い温度で沸騰する石油から導き出される溶媒中で、アルキド樹脂、石油樹脂、フェノール樹脂またはそれらの修飾された樹脂を溶解することによって調製される媒介物(ビークル)を含む。
乾燥のメカニズムは、その反応速度論(動力学)が比較的遅い酸化であるので、例えば、カッティング(切断)およびビンディング(結合)のように、さらに処理することができるゼログラフィー(静電写真法)において得られるものに似たインスタント乾燥シートを得ることは、これまでに可能ではなかった。
本発明は、以下の、すなわち
(a)シェルポリマー、
(b)コアポリマー、および
(c)連続相溶媒
を含む非水(性)分散物を提供し、前記シェルポリマーは可溶性であり、そして前記コアポリマーは連続溶媒に不溶性である。
(a)シェルポリマー、
(b)コアポリマー、および
(c)連続相溶媒
を含む非水(性)分散物を提供し、前記シェルポリマーは可溶性であり、そして前記コアポリマーは連続溶媒に不溶性である。
また、本発明は、枚葉(枚葉給紙)オフセットインクのセッティング特性を改善するための方法を提供し、これには、以下の、すなわち
(a)シェルポリマー、
(b)コアポリマー、および
(c)連続相溶媒
を含む非水性分散物を、前記インクに添加することが含まれ、前記シェルポリマーは可溶性であり、そして前記コアポリマーは連続溶媒に不溶性である。
(a)シェルポリマー、
(b)コアポリマー、および
(c)連続相溶媒
を含む非水性分散物を、前記インクに添加することが含まれ、前記シェルポリマーは可溶性であり、そして前記コアポリマーは連続溶媒に不溶性である。
本発明の他の目的および利益は以下の説明および添付の請求の範囲から明らかになるであろう。
本発明の詳しい説明 今回、枚葉インクにおけるアクリルポリマー(アクリル重合体)の非水分散物(NADs)の組み込みが慣習的なインクよりも劇的に速く乾くインクをもたらすことが発見された。
非水分散物(NADs)は、若干の有機媒体中に分散させた不溶性ラテックスから構成される。それらは、それらの制御されたサイズ、不適合性、および分散性のため、インク用の魅力的な添加物である。それらは、本体を制御し、顔料をカプセル化し、そして水のない環境でエマルジョン様分散物を提供するために、塗料中に好首尾に用いられた。
以前の研究は、溶媒制御技術の使用を通して、非水分散物(NAD)を生じさせることに関心が集められた。それぞれの場合、ビニルモノマー〔主にメタクリル酸メチル(メチルメタクリラート)、MMA〕は良好な溶媒中で重合された。選ばれた溶媒は、モノマーが可溶性であり、そして結果として生じるポリマーはそうではなかったもの、またはモノマーおよびポリマーの双方が分散物を形成するために溶媒のスイッチ(切り替え)を必要とする溶解性であったもののいずれでもあった。どちらにせよ、MMA反応の急速な動力学は、オーバーゲル状の、非分散性の生成物を導くことが多かった。また、多くのアプローチが試みられたが、安定で、均質なNAD生成物は決して得られなかった。
溶媒スイッチ機構の繰り返された障害を考慮すると、目下の研究は、NAD形成への異なるアプローチを利用する。ここでは、NADはコア-シェルポリマーを生成することによって形成され、そこでは、シェルは連続相溶媒に溶解性であり、一方では、コアは、溶媒には不溶性であるがシェルポリマーには溶解性である。この構造は、二つのステップ(工程)の重合を通して得られ、そこではシェルは最初に形成され、そしてコアポリマーは「充填され」、分散物が生成される。
NADの調製において、ポリマーを作るのに用いられるモノマー(単量体)は、カルボキシル基、ヒドロキシル基(水酸基)からなる群より選ばれる官能基を含むことができる。
好ましくは、カルボキシル基を含有するモノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸およびマレイン酸からなる群より選ばれる。また、好ましくは、ヒドロキシル基を含有するモノマーは、2-ヒドロキシエチルアクリラート、2-ヒドロキシエチルメタクリラート、2-ヒドロキシプロピルアクリラートおよび2-ヒドロキシプロピルメタクリラートからなる群より選ばれる。
NADポリマーはまた、官能基を含有するビニルモノマーを含むモノマーから調製されうる。好ましくは、ビニルモノマーは、グリシジルアクリラート、グリシダル(glycidal)メタクリラート、およびジメチルアミノメタクリラートからなる群より選ばれる。
好ましくは、枚葉オフセットインク中に存在するNADの量は、少なくとも、およそ1%から、およそ15%、より一層好ましくはおよそ5%、および最も好ましくはおよそ10%までである。裁断機(ギロチン)テストによって指し示されるように、NADの含有は改善された乾燥および加工可能性を導く。
用いる連続相は、好ましくは普通の炭化水素溶媒〔たとえばマギー(Magie)#47オイルまたはマギーN-40オイルのようなもの〕である。好ましくはシェルポリマーは、約3:1の比率で、イソブチルメタクリラートおよびドデシルメタクリラートの共重合体で作り上げられる。これらのモノマー上の長い炭化水素鎖は、結果として生じるポリマーをたやすくマギーオイルに溶けるようにする。また好ましくは、酢酸の約2%は、効果的なポリマーの形成に役立つように加えられる。そのうえ、小量のグリシジルメタクリラートは、このモノマー中のエポキシ基がシェルおよびコアのポリマーの間で誘引を増やすので、加えることができる。最も好ましくは、コアポリマーは、主に、10%のN-ブチルメタクリラートを有するメチルメタクリラートである。
例1:NAD合成
例1:NAD合成
シェルポリマーは、以下の通りに表1における原材料を含んで合成された。
簡潔には、成分Aを反応機に負荷し、120℃まで加熱し、および窒素ガス中に保持した。成分B、CおよびDを、前もって混合し(モノマーのプレ混合物;MP)、ならびに成分E、FおよびGも同様である(触媒プレ混合物;CP)。しかる後、プレ混合物MPおよびCPは、別々に4時間反応機に負荷し、そして4時間120℃で保持した。次いで、窒素ガスを空気に変え、および成分H、IおよびJを負荷し、そして温度を4時間120℃で再び保持した。空気を次いで30分間減圧し、そして温度を100℃にまで冷やし、次いで結果として生じる生成物(シェルポリマー)の取出しを続けた。
コアポリマーおよびNADの形成は、表2に記載されているように、および以下の通りに行った。
成分AおよびBを、反応機に負荷し、そして85℃まで加熱し、および窒素ガス中に保持した。成分CおよびDおよびEを、前もって混合し(モノマープレ混合物;MP)、ならびに成分FおよびG(触媒プレ混合物1;CP1)、そして成分JおよびK(触媒プレ混合物1;CP3)も同様である。しかる後、プレ混合物MPおよびCP1を、別々に4時間、反応機に負荷し、そして3時間85℃で保持した。次いで、成分Iを負荷し、次いでプレ混合物CP3のドリップワイズ(滴下法)を続け、そして混合物を3時間保持した。残留するモノマーの存在を、ガスクロマトグラフィーで検査し、そして結果として生じる生成物(NAD)を室温にまで至らせ、そして放出した。
例2:枚葉インクの調製およびそのテスト
例2:枚葉インクの調製およびそのテスト
A4カラーセットの枚葉インクを、例1において調製され、そして表3に記載されるようなNADを含んで調製した。
上記のインクを、少しのNADも含んでなかったハイデルベルク(Heidelberg)MOシートフィードプレス対標準的なセット上でテストした。用いる紙はマグノスター(Magnostar)であった〔115gmの坪量(連量)〕。種々の色の光学濃度は、 (B=1,90;C=1,45;M=1,50;Y=1,30)であり、ならびにファウンテイン溶液について同様であった〔3%のサンフォント(Sunfount)410を有する50/50の水道水/脱イオン水)。
耐摩擦性を、業界標準のサザーランド(Sutherland)摩耗試験機を用いて行った。ギロチンテストは、パイル(大量)の5000枚のシートを切って、任意のインク残りがブレード上で残されるかどうか見ることからなった。
迅速な耐摩耗性およびギロチンテストは、テストされたすべてのインクで大幅に改善した。そのうえ、実験的なインクは、15分後で加工可能であり、対して標準的なセットのためにはほぼ1時間であった。
本発明をその好ましい具体化に関して説明したが、それはこの技術における熟練した者によって理解されるように、より一層広く適用可能である。本発明の範囲は、以下の請求の範囲によって制限されるに過ぎない。
Claims (44)
- 次の
(a)シェルポリマー、
(b)コアポリマー、および
(c)連続相溶媒
を含み、連続溶媒に、前記シェルポリマーは可溶性であり、且つ前記コアポリマーは不溶性である、非水性分散物。 - 前記シェルポリマーはラテックスポリマーである、請求項1の分散物。
- 前記ラテックスポリマーには、イソブチルメタクリラートおよびドデシルメタクリラートの共重合体が含まれる、請求項1の分散物。
- イソブチルメタクリラート対ドデシルメタクリラートの比はおよそ3:1である、請求項3の分散物。
- 前記ラテックスポリマーには、グリシジルメタクリラートが含まれる、請求項1の分散物。
- 前記コアポリマーはラテックスポリマーである、請求項1の分散物。
- 前記コアポリマーには、メチルメタクリラートおよびN-ブチルメタクリラートが含まれる、請求項1の分散物。
- 前記連続相溶媒は炭化水素溶媒である、請求項1の分散物。
- 前記炭化水素溶媒はマギー N-40オイルである、請求項8の分散物。
- 前記ポリマーはカルボキシル基、ヒドロキシル基からなる群より選ばれる官能基を含むモノマーから調製される、請求項1の分散物。
- 前記カルボキシル基含有モノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸およびマレイン酸からなる群より選ばれる、請求項10の分散物。
- 前記ヒドロキシル基含有モノマーは、2-ヒドロキシエチルアクリラート、2-ヒドロキシエチルメタクリラート、2-ヒドロキシプロピルアクリラートおよび2-ヒドロキシプロピルメタクリラートからなる群より選ばれる、請求項10の分散物。
- 前記ポリマーは官能基含有ビニルモノマーが含まれるモノマーから調製される、請求項1の分散物。
- 前記ビニルモノマーは、グリシジルアクリラート、グリシダルメタクリラート、およびジメチルアミノメタクリラートからなる群より選ばれる、請求項13の分散物。
- 非水性分散物を調製する方法であって、次の
(a)連続相溶媒中でシェルポリマーを形成すること、および
(b)ステップ(a)で形成されたシェルポリマーの存在下でコアポリマーを形成すること
を含む、方法。 - 前記シェルポリマーはラテックスポリマーである、請求項15の方法。
- 前記ラテックスポリマーには、イソブチルメタクリラートおよびドデシルメタクリラートの共重合体が含まれる、請求項15の方法。
- イソブチルメタクリラート対ドデシルメタクリラートの比はおよそ3:1である、請求項15の方法。
- 前記ラテックスポリマーには、グリシジルメタクリラートが含まれる、請求項15の方法。
- シェルポリマーの形成が酢酸の存在下で起こる、請求項19の方法。
- 前記コアポリマーはラテックスポリマーである、請求項15の方法。
- 前記コアポリマーには、メチルメタクリラートおよびN-ブチルメタクリラートが含まれる、請求項15の方法。
- 前記連続相溶媒は炭化水素溶媒である、請求項15の方法。
- 前記炭化水素溶媒はマギーN-40オイルである、請求項22の方法。
- 前記ポリマーは、カルボキシル基、およびヒドロキシル基からなる群より選ばれる官能基を含むモノマーから調製される、請求項15の方法。
- 前記カルボキシル基含有モノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸およびマレイン酸からなる群より選ばれる、請求項25の方法。
- 前記ヒドロキシル基含有モノマーは、2-ヒドロキシエチルアクリラート、2-ヒドロキシエチルメタクリラート、2-ヒドロキシプロピルアクリラートおよび2-ヒドロキシプロピルメタクリラートからなる群より選ばれる、請求項25の方法。
- 前記ポリマーは官能基含有ビニルモノマーが含まれるモノマーから調製される、請求項15の方法。
- 前記ビニルモノマーは、グリシジルアクリラート、グリシダルメタクリラート、およびジメチルアミノメタクリラートからなる群より選ばれる、請求項28の方法。
- 枚葉オフセットインクのセッティング特性を改善するための方法であって、以下の
(a)シェルポリマー、
(b)コアポリマー、および
(c)連続相溶媒
が含まれる非水分散物を、前記インクに添加することが含まれ、連続溶媒に、前記シェルポリマーは可溶性であり、且つ前記コアポリマーは不溶性である、方法。 - 前記シェルポリマーがラテックスポリマーである、請求項30の方法。
- 前記ラテックスポリマーには、イソブチルメタクリラートおよびドデシルメタクリラートの共重合体が含まれる、請求項30の方法。
- イソブチルメタクリラート対ドデシルメタクリラートの比がおよそ3:1である、請求項32の方法。
- 前記ラテックスポリマーには、グリシジルメタクリラートが含まれる、請求項30の方法。
- 前記コアポリマーがラテックスポリマーである、請求項30の方法。
- 前記コアポリマーには、メチルメタクリラートおよびN-ブチルメタクリラートが含まれる、請求項30の方法。
- 前記連続相溶媒が炭化水素溶媒である、請求項30の方法。
- 前記炭化水素溶媒がマギーN-40オイルである、請求項37の方法。
- 前記ポリマーは、カルボキシル基、およびヒドロキシル基からなる群より選ばれる官能基を含むモノマーから調製される、請求項30の方法。
- 前記カルボキシル基含有モノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸およびマレイン酸からなる群より選ばれる、請求項30の方法。
- 前記ヒドロキシル基含有モノマーは、2-ヒドロキシエチルアクリラート、2-ヒドロキシエチルメタクリラート、2-ヒドロキシプロピルアクリラートおよび2-ヒドロキシプロピルメタクリラートからなる群より選ばれる、請求項30の方法。
- 前記ポリマーは官能基含有ビニルモノマーが含まれるモノマーから調製される、請求項20の方法。
- 前記ビニルモノマーは、グリシジルアクリラート、グリシダルメタクリラート、およびジメチルアミノメタクリラートからなる群より選ばれる、請求項42の方法。
- 請求項1の非水性分散物を含む枚葉オフセットインク。
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