JPH07315817A - Ii型ポリリン酸アンモニウム微粒子の製造方法 - Google Patents

Ii型ポリリン酸アンモニウム微粒子の製造方法

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JPH07315817A
JPH07315817A JP13265194A JP13265194A JPH07315817A JP H07315817 A JPH07315817 A JP H07315817A JP 13265194 A JP13265194 A JP 13265194A JP 13265194 A JP13265194 A JP 13265194A JP H07315817 A JPH07315817 A JP H07315817A
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ammonia
ammonium polyphosphate
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air
ammonium
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Makoto Watanabe
渡辺  誠
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、リン酸アンモニウムおよび尿
素を原料として、5μm以下の平均粒子径を持つII型ポ
リリン酸アンモニウム微粒子を容易に効率よく製造する
方法を提供することである。 【構成】(1)リン酸アンモニウムと尿素とを加熱縮合
し、ついで該加熱縮合物にアンモニア含有湿潤空気と乾
燥空気とを交互に通気するに際し、アンモニア含有湿潤
空気の通気時間に対する乾燥空気の通気時間の比を0.
5〜15とし、アンモニア含有湿潤空気とポリリン酸ア
ンモニウムとの一回当たりの表面接触時間を5分間以下
として、交互に1回以上通気しながら加熱処理を行うこ
とを特徴とする平均粒子径が5μm以下のII型ポリリン
酸アンモニウム微粒子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、II型ポリリン酸アンモ
ニウム微粒子の製造方法に関する。更に詳しくはリン酸
アンモニウムと尿素とを加熱縮合し、ついでアンモニア
含有湿潤空気と乾燥空気とを交互に通気しながら加熱処
理することにより平均粒子径が5μm以下のII型ポリリ
ン酸アンモニウム微粒子を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ポリリン酸アンモニウムは合成樹
脂に添加される難燃剤の1成分として注目を浴びてい
る。また、ポリリン酸アンモニウムにはいくつかの結晶
型が存在し、その中でもI型ポリリン酸アンモニウムは
リン酸アンモニウムと尿素から比較的簡単に合成でき
る。しかしながら、このI型ポリリン酸アンモニウムは
多孔質で、いびつな表面状態を持った粒子であり、水溶
性が高く、該I型ポリリン酸アンモニウムを合成樹脂に
添加した組成物を用いた成形品を高温高湿な環境下にお
くと該ポリリン酸アンモニウムの溶解、加水分解によっ
て成形品表面に該ポリリン酸アンモニウムやその加水分
解物がブリードして、該成形品の表面電気抵抗値を大幅
に低下させるという欠点がある。II型ポリリン酸アンモ
ニウムは、極めて平滑な粒子表面を持った難水溶性物質
であり、既に合成樹脂用の難燃剤の1成分として使用さ
れている。従来、かかるII型ポリリン酸アンモニウムは
五酸化リンを原料として製造されている。しかしなが
ら、五酸化リンは著しい潮解性を有するとともに反応性
が強いため、生体への影響が懸念されるなど取扱いには
特に注意を要する。さらに、この五酸化リンはリン鉱石
の高温還元による乾式法によって得られた黄リンから製
造されるが、この高温還元には多量のエネルギ−を消費
するとともに多量の廃棄物が副生する等工業的に問題を
抱えている。 I型ポリリン酸アンモニウムの製造に用
いられるリン酸アンモニウムは安全性、作業性に優れ、
しかも該リン酸アンモニウムは湿式法によって得られた
ものを精製して使用することができるため工業的には極
めて好ましい原料といえる。従って、II型ポリリン酸ア
ンモニウムの製造に於いてもリン酸アンモニウムを原料
とする効率的な製造方法の開発が強く求められている。
【0003】さらにI型ポリリン酸アンモニウムを難燃
剤の1成分として熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、塗料も
しくは紙等に添加または含浸させると、該I型ポリリン
酸アモニウムに起因する機械的物性の低下が問題視され
ている。リン酸アンモニウムと尿素から得られるI型ポ
リリン酸アンモニウムは無定形粒子であるため公知の粉
砕方法によって微粒化する事が出来る。一方II型ポリリ
ン酸アンモニウムは粉砕工程による微粒化は結晶の格子
に歪を生じさせるため、その特性である粒子表面の平滑
性と難水溶性を維持したまま粉砕することは不可能であ
る。従って粒子表面の平滑性と難水溶性を持ったII型ポ
リリン酸アンモニウム微粒子が強く求められるようにな
った。
【0004】該II型ポリリン酸アンモニウムの製造方法
として、リン酸アンモニウムと尿素とから得られたI型
ポリリン酸アンモニウムを加熱することによりII型ポリ
リン酸アンモニウムに転換させる試みが既になされてお
り、シ−、ワイ、シェン(C.Y.Shen)らによってジャ−ナ
ル オブ アメリカン ケミカル ソサイアティ(Jouna
l of American Chemical Society)91巻 62項
(1969年)に報告されている。該報文では、等モル
のリン酸アンモニウムと尿素とから得られたI型ポリリ
ン酸アンモニウムを300℃の密閉容器中で60時間加
熱することによってII型ポリリン酸アンモニウムが得ら
れるとされている。しかしながら,製造条件、生産効率
とも実用性にはほど遠いものである。本発明者はII型ポ
リリン酸アンモニウムの製造方法として、リン酸アンモ
ニウムと尿素とからII型ポリリン酸アンモニウムを製造
する方法を提案した(特願平5−88217号)が、ア
ンモニア含有湿潤空気とポリリン酸アンモニウムとの表
面接触時間が長いためにII型の結晶核の生成が緩やかに
なり粒子がゆっくり成長するために平均粒子径が5μm
以下のII型ポリリン酸アンモニウム微粒子を得るのが困
難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、作業性、
安全性に優れたリン酸アンモニウムを原料に用いて、II
型ポリリン酸アンモニウム微粒子を得るべく鋭意研究し
た。その結果、リン酸アンモニウムと尿素とを原料とし
て加熱縮合して得られたI型ポリリン酸アンモニウムお
よび非晶質ポリリン酸アンモニウムまたはその混合物に
アンモニア含有湿潤空気と乾燥空気とをアンモニア含有
湿潤空気の通気時間に対する乾燥空気の通気時間の比を
0.5〜15とし、かつアンモニア含有湿潤空気とポリ
リン酸アンモニウムとの表面接触時間を5分間以下とし
て交互に1回以上繰り返して通気しながら加熱処理を行
なうことによって、平均粒子径が5μm以下のII型ポリ
リン酸アンモニウムが得られることを見いだし、この知
見に基づいて本発明を完成した。以上の記述から明らか
なように、本発明の目的は原料としてリン酸アンモニウ
ムを用い、5μm以下の平均粒子径を持つII型ポリリン
酸アンモニウム微粒子を容易に、効率よく製造する方法
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の構成を有
する。 (1)リン酸アンモニウムと尿素とを加熱縮合し、つい
で該加熱縮合物にアンモニア含有湿潤空気と乾燥空気と
を交互に通気するに際し、アンモニア含有湿潤空気の通
気時間に対する乾燥空気の通気時間の比を0.5〜15
とし、アンモニア含有湿潤空気とポリリン酸アンモニウ
ムとの一回当たりの表面接触時間を5分間以下として、
交互に1回以上通気しながら加熱処理を行うことを特徴
とする平均粒子径が5μm以下のII型ポリリン酸アンモ
ニウム微粒子の製造方法 (2)アンモニア含有湿潤空気中のアンモニア濃度が
0.05〜10体積%あり、水分濃度が1〜30体積%
である前記第1項記載のII型ポリリン酸アンモニウム微
粒子の製造方法 (3)加熱処理の温度が250℃〜320℃である前記
第1項記載のII型ポリリン酸アンモニウム微粒子の製造
方法
【0007】本発明で用いるリン酸アンモニウム及び尿
素は市販品を使用すればよい。
【0008】本発明のII型ポリリン酸アンモニウム微粒
子の製造方法を詳述すると、まずリン酸アンモニウムと
尿素とを混合し、該混合物を200〜300℃の電気炉
で1〜2時間焼成し、塊状のポリリン酸アンモニウムを
得る。リン酸アンモニウムと尿素のモル比はリン酸アン
モニウム1モルに対して尿素0.5〜2モル好ましくは
0.9〜1.2モルである。このポリリン酸アンモニウ
ムのX線回折ピ−クはJCPDSカ−ド22−61にほ
ぼ一致し、ここで得られるポリリン酸アンモニウムは本
発明のII型のポリリン酸アンモニウムではなくI型また
は非晶質のポリリン酸アンモニウムまたはその混合物で
あることが確認される。リン酸アンモニウムに対する尿
素の混合モル比が1より小さいと、電気炉で焼成して得
られる塊状のポリリン酸アンモニウムは非晶質ものが多
く含まれることになる。次に得られた塊状のポリリン酸
アンモニウムを粉砕し、半密閉ガラス管にいれ円筒型電
気炉内で250〜320℃の範囲で加熱処理を行う。こ
の加熱処理をおこなう際、ガラス管内にアンモニア濃度
が0.05〜10体積%であり、水分濃度が1〜30体
積%であるアンモニア含有湿潤空気と乾燥空気とを交互
に繰り返し流す。その繰り返し回数は1回以上必要であ
り、1サイクル(アンモニア湿潤空気と乾燥空気を各1
回通気することを1サイクルという)におけるアンモニ
ア含有湿潤空気の通気時間に対する乾燥空気の通気時間
の比は0.5〜15であり、かつアンモニア含有湿潤空
気とポリリン酸アンモニウムとの表面接触時間を5分間
以下にする。通気時間の比が0.5より小さいと反応系
内のアンモニア濃度が上昇することによってI型のポリ
リン酸アンモニウムは安定化し、II型への転移が阻害さ
れることとなり収率よくII型のポリリン酸アンモニウム
を得ることが困難になる。また、15より大きいとI型
のポリリン酸アンモニウムからII型のポリリン酸アンモ
ニウムに転移する時点でアンモニアの脱離がアンモニア
の付加を上回り結晶は融液状態に変化する。最後にアン
モニアガスを流しながら200℃以下、好ましくは15
0℃以下の温度でポリリン酸アンモニウムのアンモニア
熟成を行う。得られるポリリン酸アンモニウムがII型の
結晶型を有していることは、X線回折ピ−クがJCPD
Sカ−ドの22−62に一致していることにより確認さ
れる。
【0009】本発明の製造方法によれば、リン酸アンモ
ニウムと尿素とを原料として加熱縮合して得られるI型
および非晶質のポリリン酸アンモニウムまたはその混合
物はアンモニア含有湿潤空気と乾燥空気とを交互に、し
かもアンモニア含有湿潤空気とポリリン酸アンモニウム
との表面接触時間が5分間以下で繰り返し通気すること
によって徐々にII型のポリリン酸アンモニウム微粒子に
変化する。即ち本発明の方法によってポリリン酸アンモ
ニウムの結晶型はI型および非晶質またはその混合物か
らII型に転移し、またアンモニア含有湿潤空気に対する
乾燥空気の通気時間の比を0.5〜15とし、かつアン
モニア含有湿潤空気とポリリン酸アンモニウムとの表面
接触時間を5分間以下とすることにより平均粒子径が5
μm以下のII型のポリリン酸アンモニウム微粒子が得ら
れることになる。この結晶型の転移および微粒化につい
て本発明者は、以下のような作用であると推測してい
る。すなわち、I型ポリリン酸アンモニウムは、乾燥空
気中でアンモニアの一部が脱離することによって融点が
下がり、部分的に溶融する。そのような状態のところへ
湿潤アンモニアを通すことによりポリリン酸中のヒドロ
キシル基が部分的に中和されアンモニウム塩になるとと
もに結晶構造が再構築されII型ポリリン酸アンモニウム
が形成される。II型ポリリン酸アンモニウムの形成には
雰囲気中の水分が重要な働きをしている。このサイクル
を繰り返すことによってII型ポリリン酸アンモニウムが
形成されることとなる。さらに、アンモニア含有湿潤空
気との表面接触時間を5分間以下とすることで結晶核の
生成が促進され、アンモニア含有湿潤空気と乾燥空気の
通気時間比が0.5〜15であることによってポリリン
酸アンモニウムの溶融と結晶化のバランスが保たれると
考えられる。I型の結晶型、またはI型ポリリン酸アンモ
ニウムとはX線回折ピ−クがJCPDSカ−ドの22−
61に一致するもののことを言い、非晶質とは結晶型を
持たない、即ちX線回折ピ−クが現れないポリリン酸ア
ンモニウムのことであり、II型の結晶型またはII型ポリ
リン酸アンモニウムとはX線回折ピ−クがJCPDSカ
−ドの22−62に一致するもののことをいう。
【0010】
【実施例】本発明を具体的に説明するために、以下に実
施例および比較例を示すが本発明はこれによって限定さ
れるものではない。
【0011】X線回折は測定装置にガイガ−フレックス
RAD−1B型X線回折装置(理学電機社製)を用い
て粉末法で測定した。平均粒子径は50重量%のエタノ
−ルを分散媒として遠心沈降式粒度分布測定装置(島津
製作所製)にて測定した。
【0012】実施例1 リン酸二水素アンモニウム57.5g(0.5モル)と
尿素30g(0.5モル)をよく混合し磁性皿に取る。
その磁性皿を250℃に加熱した電気炉で1時間焼成
し、得られた塊状物を粉砕した。得られた粉末はX線回
折の結果I型ポリリン酸アンモニウムであった。 この
I型ポリリン酸アンモニウム2gを舟形磁性皿に取りこ
の磁性皿をガス吹き込み口を持った半密閉ガラス管にい
れて円筒型電気炉により290℃に加熱した。加熱と同
時にアンモニア濃度0.9体積%および水分濃度7.5
体積%のアンモニア含有湿潤空気を常温常圧下で40n
リットル/hで3分間吹き込み、続いて乾燥空気を常温
常圧下40nリットル/hで3分間吹き込んだ。このア
ンモニア含有湿潤空気と乾燥空気の吹き込みを交互に3
3回(33サイクル)繰り返した。この操作の1サイク
ルにおけるアンモニア含有湿潤空気に対する乾燥空気の
容積比及び通気時間比は1とした。その後電気炉による
加熱温度を150℃に下げアンモニアガスを常温常圧下
で50nリットル/hで吹き込んでアンモニア熟成を行
った。得られた粉体はX線回折の結果、II型を99.8
重量%含有したポリリン酸アンモニウムであった。ま
た、電子顕微鏡で観察したところ粒子表面は平滑であ
り、平均粒子径を測定したところ2.0μmであった。
【0013】実施例2 円筒型電気炉の温度を270℃とし、アンモニア濃度
0.9体積%及び水分濃度7.5体積%のアンモニア含
有湿潤空気を常温常圧下40nリットル/hで3分間吹
き込み、続いて乾燥空気を常温常圧下40nリットルl
/hで15分間吹き込み、このアンモニア含有湿潤空気
と乾燥空気の吹き込みを11回繰り返し行い、この操作
の1サイクルにおけるアンモニア含有湿潤空気に対する
乾燥空気の容積比及び通気時間比を5とした以外は実施
例1に準拠して粉体を得た。得られた粉体はX線回折の
結果、II型を100重量%含有したポリリン酸アンモニ
ウムであった。また、電子顕微鏡で観察したところ粒子
表面は平滑であり、平均粒子径は2.4μmであった。
【0014】実施例3 円筒型電気炉の温度を280℃とし、アンモニア濃度
0.9体積%及び水分濃度7.5体積%のアンモニア含
有湿潤空気を常温常圧下40nリットル/hで3分間吹
き込み、続いて乾燥空気を常温常圧下40nリットル/
hで30分間吹き込み、このアンモニア含有湿潤空気と
乾燥空気の吹き込みを6回繰り返し行い、この操作の1
サイクルにおけるアンモニア含有湿潤空気に対する乾燥
空気の容積比及び通気時間比は10とする以外は実施例
1に準拠して粉体を得た。得られた粉体はX線回折の結
果、II型を100重量%含有したポリリン酸アンモニウ
ムであった。また、電子顕微鏡で観察したところ粒子表
面は平滑であり、平均粒子径は1.6μmであった。
【0015】実施例4 アンモニア濃度0.2体積%及び水分濃度4.2体積%
のアンモニア含有湿潤空気を常温常圧下50nリットル
/hで2分間吹き込み、続いて乾燥空気を常温常圧下5
0nリットル/hで20分間吹き込み、このアンモニア
含有湿潤空気と乾燥空気の吹き込みを7回繰り返し行
い、この操作の1サイクルにおけるアンモニア含有湿潤
空気に対する乾燥空気の容積比及び通気時間比は10と
する以外は実施例1に準拠して粉体を得た。得られた粉
体はX線回折の結果、II型を100重量%含有したポリ
リン酸アンモニウムであった。また、電子顕微鏡で観察
したところ粒子表面は平滑であり、平均粒子径は1.8
μmであった。
【0016】比較例1 アンモニア濃度0.9体積%及び水分濃度7.5体積%
のアンモニア含有湿潤空気を常温常圧下40nリットル
/hで6分間吹き込み、続いて乾燥空気を常温常圧下4
0nリットル/hで14分間吹き込み、このアンモニア
含有湿潤空気と乾燥空気のサイクルを3回繰り返し行
い、この操作の1サイクルにおけるアンモニア含有湿潤
空気に対する乾燥空気の容積比及び通気時間比は2.4
とする以外は実施例1に準拠して粉体を得た。得られた
粉体はX線回折の結果、II型を98.6重量%含有した
ポリリン酸アンモニウムであった。また、電子顕微鏡で
観察したところ粒子表面は平滑であり、平均粒子径は
8.6μmであった。
【0017】比較例2 アンモニア濃度0.9体積%及び水分濃度7.5体積%
のアンモニア含有湿潤空気を常温常圧下40nリットル
/hで9分間吹き込み、続いて乾燥空気を常温常圧下4
0nリットル/hで21分間吹き込み、このアンモニア
含有湿潤空気と乾燥空気の吹き込みを4回繰り返し行
い、この操作の1サイクルにおけるアンモニア含有湿潤
空気に対する乾燥空気の容積比及び通気時間比は2.4
とする以外は実施例1に準拠して粉体を得た。得られた
粉体はX線回折の結果、II型を94.1重量%含有した
ポリリン酸アンモニウムであった。また、電子顕微鏡で
観察したところ粒子表面は平滑であり、平均粒子径は
9.4μmであった。
【0018】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば作業性、安全
性に優れたリン酸アンモニウムと尿素とを原料として粒
子表面が平滑で、しかも平均粒子径が5μm以下のII型
ポリリン酸アンモニウム微粒子を容易にしかも効率よく
製造することができる。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リン酸アンモニウムと尿素とを加熱縮合
    し、ついで該加熱縮合物にアンモニア含有湿潤空気と乾
    燥空気とを交互に通気するに際し、アンモニア含有湿潤
    空気の通気時間に対する乾燥空気の通気時間の比を0.
    5〜15とし、アンモニア含有湿潤空気とポリリン酸ア
    ンモニウムとの一回当たりの表面接触時間を5分間以下
    として、交互に1回以上通気しながら加熱処理を行うこ
    とを特徴とする平均粒子径が5μm以下のII型ポリリン
    酸アンモニウム微粒子の製造方法
  2. 【請求項2】 アンモニア含有湿潤空気中のアンモニア
    濃度が0.05〜10体積%あり、水分濃度が1〜30
    体積%である請求項1記載のII型ポリリン酸アンモニウ
    ム微粒子の製造方法
  3. 【請求項3】 加熱処理の温度が250℃〜320℃で
    ある請求項1記載のII型ポリリン酸アンモニウム微粒子
    の製造方法
JP13265194A 1994-05-23 1994-05-23 Ii型ポリリン酸アンモニウム微粒子の製造方法 Pending JPH07315817A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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